JPH07135935A - 食品添加物および糖類等を添加してない混濁リンゴ果汁と混濁モモ果汁、およびその製造方法 - Google Patents

食品添加物および糖類等を添加してない混濁リンゴ果汁と混濁モモ果汁、およびその製造方法

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JPH07135935A
JPH07135935A JP4195819A JP19581992A JPH07135935A JP H07135935 A JPH07135935 A JP H07135935A JP 4195819 A JP4195819 A JP 4195819A JP 19581992 A JP19581992 A JP 19581992A JP H07135935 A JPH07135935 A JP H07135935A
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Koichi Kusama
孔一 草間
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】食品添加物および糖類を添加しないで、香味に
優れ、褐変(褐色化)がほとんど無く、サラッとして飲
みやすく旨味を有した、食品添加物および糖類を添加し
てない混濁リンゴ果汁と混濁モモ果汁、およびその製造
方法を提供する。 【構成】リンゴ果実、またはモモ果実を切断または破砕
し、搾汁してリンゴ果汁、またはモモ果汁を製造する方
法において、リンゴ果実、またはモモ果実を切断または
破砕後、ただちに連続式ロールプレス搾汁機で果汁を搾
汁した後、ただちに70℃〜100℃に瞬間加熱し、つ
いで速やかに40℃以下まで冷却した後、連続式遠心分
離機で不搾性固形分を除去して、その含有量を調整し、
ついで速やかに瞬間殺菌機で果汁を殺菌後、所定の容器
に充填・密封し、必要ならば、これの殺菌を行った後、
冷却することを特徴とする、食品添加物および糖類を添
加してない混濁リンゴ果汁と混濁モモ果汁の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕この発明は、食品添加物および糖
類を添加してない混濁リンゴ果汁と混濁モモ果汁、およ
びその製造方法に関わるもので、より詳細には食品添加
物および糖類を添加しないで、香味に優れ、褐変(褐色
化)がほとんど無く、サラッとして飲みやすく旨味を有
した、食品添加物および糖類を添加してない混濁リンゴ
果汁と混濁モモ果汁、およびその製造方法に関するもの
である。 〔従来の技術】混濁リンゴ果汁と混濁モモ果汁は、通
常、原料果実を選果し、ついで切断または破砕した後、
濾布を用いたバッチ式で圧縮して搾汁の後、不溶性固形
分を濾過によって除去し、得られた混濁果汁を瞬間殺菌
後、缶詰とし、この缶詰を殺菌・冷却して製造されてい
る。この方法は、バッチ式で圧縮による搾汁のため、切
断または破砕から不溶性固形分の除去が完了するまでの
所要時間は、通常40〜60分を要するので、この間に
果汁は褐変しこれが進行する。リンゴ果汁とモモ果汁
は、切断または破砕による組織破壊によって、酸化酵素
(ポリフェノールオキシターゼ、チロシナーゼ等)がポ
リフェノール類に作用して酵素的褐変を生じ、さらに香
味も悪くなる。従って、混濁リンゴ果汁と混濁モモ果汁
の製造方法において、組織が破壊される切断・破砕工程
の前、またはその工程中で、食品添加物であるビタミン
C等の褐変防止剤が添加されている。さらに、濾布を用
いた搾汁は、比較的大きな粒子の不溶性固形分を含有す
るので、これを濾紙等を用いて加圧して濾過し、除去し
ている。また、リンゴ果汁とモモ果汁は搾汁のままで
は、原料果実の品種の特性から糖と酸の含有量、および
糖酸比等が異なるので、酸味が多く飲みにくいとか、水
っぽい等の問題が有る。このような場合には、果汁に砂
糖やその他の糖類等と食品添加物であるクエン酸等の有
機酸が、単用または併用添加されて、糖と酸の含有量、
糖酸比、味等の調整が行われる。 〔発明が解決しようとする問題点〕しかしながら、混濁
リンゴ果汁と混濁モモ果汁を製造するに当たり、これら
の果実を切断・破砕・濾布を用いて圧搾する搾汁等の工
程は、所要処理時間が長いために、褐変が起こるので、
食品添加物であるビタミンC等の褐変防止剤を添加し
て、褐変防止を行っている。さらに、ビタミンCを添加
して製造したリンゴ果汁には、いわゆる、味に締まりが
なく、新鮮さもない果汁となる。また、酸度が高く酸味
の強い果汁や、糖度と酸度が低くて、旨味の乏しい水っ
ぽい果汁等では、砂糖やその他の糖類や、食品添加物で
あるクエン酸やその他の有機酸類等を添加して、糖と酸
の含有量や糖酸比の調整を行って、旨味を出して、飲み
やすさを調整している。この発明は、上述のような背景
に基づいてなされたもので、その目的とするところは、
今、消費者の食生活の中で問題となっている、化学的合
成品である食品添加物や、肥満や虫歯のもといわれる、
砂糖等の糖類を添加しないで、さらに通常の濾過ではコ
ントロールが出来ない不溶性固形分を自由にコントロー
ルして、新鮮さがあって香味に優れ、褐変がほとんどな
く、好ましい乳白色を呈して、旨味があってサラッとし
た、新鮮さがあり飲みやすい、名実ともに「搾ったま
ま」のかたちの混濁リンゴ果汁と混濁モモ果汁、および
その製造方法を提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕本発明者は、上記の課
題を解決するために種々の研究開発を進めた結果、この
発明を完成するにいたったものである。この発明の特徴
は第2項の「特許請求の範囲」に記載したとうりであ
る。以下に、この発明の詳細について説明する。 (1)この発明の、混濁リンゴ果汁と混濁モモ果汁の製
造方法は、リンゴ果実またはモモ果実を、切断または破
砕して、搾汁した後、加熱処理と冷却処理を行い、次い
で不溶性固形分含有量をコントロールして製造する。ま
た、必要に応じて得られた果汁の低温真空濃縮を行う。
さらに必要に応じて、得られたストレート果汁とストレ
ート果汁、または/あるいはストレート果汁と真空濃縮
を行った果汁をブレンドして、旨味のある果汁を製造す
る。 (2)この製造に用いられる原料リンゴの種類は、特に
制限はなく、種々の種類のリンゴを用いることが出来
る。具体的には、そのようなリンゴとしては、ふじ、紅
玉、つがる、王林、千秋、デリシャス種等がある。ま
た、この製造に用いられる原料モモの種類も、特に制限
はなく、種々の種類のモモを用いることが出来る。具体
的には、そのようなモモとしては、白桃、大久保、白鳳
等がある。 (3)次いで、この発明において、リンゴ果実、モモ果
実は切断または破砕される。この切断または破砕の処理
は、通常のクラッシャー、グレーダー、チョッパー、カ
ッター、スライサー等の装置を用いて実施することが出
来る。通常は、この切断または破砕の処理前、または処
理中に食品添加物であるビタミンC等の褐変防止剤が添
加されているが、この発明においては添加されない。 (4)切断または破砕された、リンゴまたはモモは搾汁
される。この発明においては、切断または破砕の前、ま
たは処理中に食品添加物であるビタミンC等の褐変防止
剤を添加していないので、褐変を防止するために、切断
または破砕を行った後、ただちに搾汁する。搾汁する装
置としては、連続式搾汁機、例えば2つの圧縮ロールの
間に10〜20メッシュ位のエンドレスのネットをはさ
んで回転させて、このネットの上にリンゴまたはモモの
切断物または破砕物を薄く広げて、連続的に供給し、2
つの圧縮ロールで搾汁するような連続式ロールプレス搾
汁装置を使用して搾汁する。搾汁は、通常、例えば破砕
物を濾布に包み、圧縮して搾汁する濾布プレス法、また
はスクリュープレス法(ジュースエキストラクター)等
で行っているが、濾布プレス法は、バッチ式のため破砕
物を濾布に包み、搾汁するまでに長時間を必要とするの
で、処理前、または処理中に食品添加物であるビタミン
C等の褐変防止剤が添加されていないと褐変が起こる
が、この発明においてはこれ等を添加しない。また、ス
クリュープレス法は、トマトジュース等のような、不溶
性固形分を多く含有するジュースの搾汁用である。この
発明の混濁リンゴ果汁と混濁モモ果汁は、不溶性固形分
をほとんど含有しない、一般に「混濁果汁」と言われる
品質の製品を目指しているので、この発明の方法では、
不溶性固形分の含有量が多くなる、スクリュープレス法
は利用することができない。 (5)次いで、この発明において搾汁された果汁は、酸
素失活のために数分以内に加熱する。好ましくは果実を
切断または破砕を行った直後から3分以以内に加熱す
る。加熱は果汁の品質保持と褐変防止のために70〜1
00℃に瞬間加熱を、例えば、プレートヒーター、チュ
ーブヒーター等を使用して行う。続いて、瞬間加熱を終
了した果汁は、ただちに40℃以下まで、例えばプレー
ト式、またはチューブ式急速冷却機を使用して速やかに
冷却する。 (6)次いで、この発明においては、冷却の終了した果
汁を、ただちにサラッとした飲みやすい状態(テクスチ
ャー)とするために、連続式遠心分離機、例えばクラリ
ファリアー、シャープレス、デカンター等で不溶性固形
分を遠心分離して、その含有量を調整する。サラッとし
た飲みやすい状態の不溶性固形分含有量は、1%以下が
良く、望ましくは、0.3%〜0.5%とする。 (7)次いで、不溶性固形分含有量の調整を終了した果
汁は、速やかに、常法によって瞬間殺菌機、例えばプレ
ート式瞬間殺菌機、チューブ式瞬間殺菌機等で果汁を殺
菌後、所定の容器に充填・密封し、必要ならば容器詰の
果汁の殺菌を行った後、冷却して得られる食品添加物お
よび糖類等を添加してない混濁リンゴ果汁と混濁モモ果
汁、およびその製造方法である。 (8)さらに、この発明の(1)〜(5)項の各工程を
経て、(6)項の不溶性固形分含有量の調整を終了した
果汁を、真空低温濃縮機、例えばフィルムエバポレータ
ー等で真空低温濃縮を行い、以後、常法によって瞬間殺
菌機で果汁を殺菌後、所定の容器に充填・密封し、必要
ならば容器詰の果汁の殺菌を行った後、冷却して得られ
る、食品添加物および糖類等を添加してない濃縮混濁リ
ンゴ果汁と濃縮混濁モモ果汁、およびその製造方法であ
る。 (9)さらに、この発明は、(1)〜(7)項記載の各
工程を経て得られた品種の異なるストレート果汁の複数
以上の果汁を混合し、または/あるいは(1)〜(7)
項記載の各工程を経て得られたストレート果汁と、
(8)項記載の濃縮果汁とを混合し、糖と酸の含有量を
コントロールして、糖酸比のバランスをとり、さらに新
鮮さと香味が好ましく、サラッとして飲みやすい、旨味
を有した果汁とする、食品添加物および糖類等を添加し
てない混濁リン果汁と混濁モモ果汁、およびその製造方
法である。 この発明では、酸度が高くて香りの良い、例えば「紅玉
種」のストレート果汁と、糖度が高くて酸度の低い、例
えば「ふじ種」のストレート果汁を混合して、それぞれ
の品種の特徴を生かし、糖酸比のバランスがとれ、新鮮
さと香味が好ましく、サラッとして飲みやすい、旨味の
ある混濁リンゴ果汁とする。また、例えばモモのストレ
ート果汁は、一般に糖度が低く、水っぽく旨味に乏しい
が、この果汁に(8)項記述の濃縮混濁モモ果汁を混合
して、糖度と酸度を高めて、糖酸比のバランスをとり、
新鮮さと香味が好ましく、サラッとして飲みやすい、旨
味のある混濁モモ果汁とする。通常は、酸度が高く酸味
の強い果汁や、糖度と酸度が低く、旨味の乏しい水っぽ
い果汁等では、例えば砂糖を添加したり、食品添加物で
あるクエン酸等の有機酸類を添加して、糖酸比の調整を
行っているが、この発明では、これらの糖類や食品添加
物である酸類は添加しない。 〔発明の効果〕この発明により、次の効果を得ることが
できる。 (1)従来、混濁リンゴ果汁や混濁モモ果汁の製造にお
いて、リンゴ果実およびモモ果実を切断、または破砕す
る前、または処理中にビタミンCの水溶液を噴霧して、
褐変を防止していたが、このビタミンCは化学的合成品
である食品添加物で、消費者の食生活の中で、その摂取
について問題となっている。しかしながら、この発明に
おいては、このような問題となっているビタミンCを添
加しないで、褐変のほとんどない、乳白色のリンゴとモ
モの混濁果汁を得ることができる。この発明の混濁リン
ゴ果汁と混濁モモ果汁は、消費者の食生活で問題となっ
ている、化学的合成品である食品添加物の摂取(ビタミ
ンCの摂取)問題についての解決策の一つとなる。 (2)従来、リンゴ果汁やモモ果汁の製造において、酸
度が高かったり、酸度と糖度が低い時等には、消費者の
食性活の中で問題となっている、化学的合成品である食
品添加物のクエン酸等の有機酸類や、肥満や虫歯のもと
になるといわれている砂糖等の糖類を添加しており、消
費者の間でその摂取について問題となっている。しかし
ながら、この発明においては化学的合成品である食品添
加物のクエン酸等の有機酸や、肥満や虫歯のもとになる
といわれる砂糖等の糖類を添加しないで、旨味があって
糖酸比のバランスのとれた、新鮮さと好ましい香味をも
った混濁リンゴ果汁と混濁モモ果汁を得ることができ
る。従って、この発明の混濁リンゴ果汁と混濁モモ果汁
は、消費者の食生活で問題となっている、化学的合成品
である食品添加物の摂取(クエン酸の摂取)と、肥満や
虫歯のもとになるといわれている、砂糖等の糖類の摂取
問題についての解決策の一つとなる。 (3)従来の、混濁リンゴ果汁(濃縮リンゴ果汁)と混
濁モモ果汁(濃縮モモ果汁)は、褐変防止や糖酸比の調
整と旨味等を付与するために、化学的合成品である食品
添加物のビタミンCやクエン酸等、および砂糖等の糖類
が添加された製品である。しかしながら、この発明によ
り化学的合成品である食品添加物のビタミンCやクエン
酸等、および砂糖等の糖類が全く添加されていない、換
言すれば文字どうり「完全無添加」の、従来の市場に全
くない「果実から搾ったまま」といえる、新規な混濁リ
ンゴ果汁と混濁モモ果汁が提供されることになった。ま
た、この発明は消費者の「食生活での安全性」について
の不安問題の解決策となり、「食生活での安全」への効
果がクローズアップされる。 〔実施例〕この発明を、以下の例によって具体的に説明
する。 実施例1.市販のリンゴ「ふじ」10kgを洗浄し、破
砕機(クラッシャー)で破砕後、ただちに20メッシュ
のエンドレスネットを装着した連続式搾汁機〔4ページ
(4)項、例示記載〕で搾汁し、この搾汁をただちに8
5℃にチューブ式プレヒーターを用いて瞬間加熱した
後、ただちに40℃に冷却した。次いで、不溶性固形分
が0.5%になるようにクラリファリアーで、不溶性固
形分を遠心分離し、6.2kgリンゴ果汁を得た。次い
で、この果汁をプレート式のフラッシュパストライザー
で100℃の加熱殺菌を行い、品温が85℃を下らない
うちに缶に充填・密封し、85℃で5分間の殺菌後、4
0℃まで急冷して、食品添加物および糖類を添加してな
い、ふじ種の混濁リンゴ果汁の缶詰を得た。このリンゴ
果汁缶詰を開缶して果汁の評価をした結果、褐変はほと
んどなく、美しい乳白色を呈しており、香味は「ふじ」
特有の香味と旨味を持ち、“こく”が有り、サラッとし
た、新鮮さのある混濁リンゴ果汁であったが、甘味が若
干強く、やや酸味の乏しい果汁であった。この「ふじ」
の混濁リンゴ果汁の品質評価は、女性と子供の評価が高
く、色沢については、ほとんどの人が従来品と遜色がな
いと評価した。 実施例2.市販のリンゴ「紅玉」10kgを洗浄し、以
後、実施例1.と同様の処理によって、6.0kgの混
濁リンゴ果汁を得、以後も実施例1.と同様の処理を行
って、食品添加物および糖類を添加してない紅玉種の混
濁リンゴ果汁の缶詰を得た。このリンゴ果汁缶詰を開缶
して果汁の評価をした結果、褐変はほとんどなく、やや
黄色味のある美しい乳白色を呈しており、香味は「紅
玉」特有の香味を持った“こく”のある、サラッとし
た、新鮮さのある混濁リンゴ果汁で、甘味は適度である
が、酸味の強い果汁であった。この「紅玉」の混濁リン
ゴ果汁の品質評価は、多くの人が「酸味が強く飲みみに
くさがある。」という評価であったが、酸味の強い味を
好む人からは、高い評価を得た。色沢については、ほと
んどの人が、従来品と遜色ないと評価した。 実施例3.実施例1.の「ふじ」の果汁缶詰を80%
と、実施例2.の「紅玉」の果汁缶詰を20%の割合で
混合し、次いで、この混合果汁をプレート式フラッシュ
パストライザーで100℃の加熱殺菌を行い、品温が8
5℃を下らないうちに、缶に充填・密封して、85℃で
5分間の殺菌後、40℃まで急冷して、食品添加物およ
び糖類を添加してない混濁リンゴ果汁の缶詰を得た。こ
のリンゴ果汁缶詰を開缶して果汁の評価をした結果、褐
変はほとんどなく、やや黄色味のある美しい乳白色を呈
しており、香味は「ふじ」と「紅玉」のミックスされた
好ましい香味で、糖酸比のバランスのとれた“こく”と
旨味のある、サラッとした、新鮮さのある飲みやすい混
濁リンゴ果汁であった。この2品種のリンゴがミックス
された混濁リンゴ果汁の品質評価は、多くの人が甘味と
酸味のバランスが良くとれた、美味しいジュースとの高
い評価をした。また、色沢については、褐変はほとんど
なく従来品と遜色がないと評価した。 実施例4.市販のモモ「大久保」10kgを洗浄して、
2つ割にし、ただちに除核して破砕機(クラッシャー)
で破砕して、以後、実施例1.と同様の処理を行って
5.5kgのモモ果汁を得た、以後も実施例1.と同様
の処理を行って、食品添加物および糖類を添加してない
大久保種の混濁モモ果汁缶詰を得た。この、混濁モモ果
汁の缶詰を開缶して果汁の評価をした結果、褐変はほと
んどなく、美しい乳白色を呈しており、香りは「大久保
種」特有の好ましいものであったが、味はやや酸味に富
み、甘味が少なく水っぽくて“こく”がなく、新鮮さは
あるが旨味に乏しいとの評価であった。また、この混濁
モモ果汁の品質評価は、ほとんどの人が「水っぽくて、
“こく”がなく、旨味に欠ける」という評価であった
が、色沢については、ほとんどの人が従来品と遜色がな
いと評価した。 実施例5.実施例4.で得られた果汁を、真空低温濃縮
機(フィルムエバポレーター)を使用して、品温42℃
で真空低温濃縮を、糖度8%から24%まで行って、3
分の1の濃縮果汁を得た。以後、100℃の加熱殺菌を
プレート式フラッシュパストライザーで行い、実施例
1.と同様の処理をして、食品添加物および糖類を添加
してない大久保種の濃縮混濁モモ果汁の缶詰を得た。こ
の濃縮混濁モモ缶詰を開缶して果汁を評価した結果、褐
変が若干認められるが、香味はモモの濃縮果汁として、
甘味と酸味が増し、水っぽさがなく、“こく”があっ
て、旨味のある濃縮混濁モモ果汁と評価された。 実施例6.実施例4.の混濁モモ果汁を84.5%と、
実施例5.の濃縮混濁モモ果汁を15.5%の割合で混
合し、次いで、この混合果汁をプレート式フラッシュパ
ストライザーで100℃の加熱殺菌を行い、品温が85
℃を下らない内に缶に充填・密封し、85℃で5分間の
殺菌後、40℃まで急冷して、食品添加物および糖類を
添加してない混濁モモ果汁の缶詰を得た。この混濁モモ
果汁缶詰を開缶して果汁を評価した結果、糖度は10.
5%で、この糖度はモモ果汁の水っぽさのなくなる最低
糖度であると評価された。また、この混濁モモ果汁の褐
変はほとんどなく、美しい乳白色を呈しており、香味は
混濁モモ果汁特有の好ましい香りで、水っぽさがなく、
旨味と“こく”があって、糖酸比のバランスのとれた、
サラッとして新鮮さのある飲みやすい混濁モモ果汁であ
った。この混濁モモ果汁と実施例4.の混濁モモ果汁と
を比較してみた結果、この混濁モモ果汁は、実施例4.
の混濁モモ果汁の評価でいわれた「水っぽくて、“こ
く”が無く、旨味に欠ける」という品質の欠点が改善さ
れており、旨味と“こく”が大幅に増して、水っぽさが
なくなり、糖酸比のバランスのとれた、サラッとして、
新鮮さのある、飲みやすい混濁モモ果汁であると、ほと
んどの人から評価された。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1) リンゴ果実、またはモモ果実を切断または破砕
    し、搾汁してリンゴ果汁、またはモモ果汁を製造する方
    法において、リンゴ果実、またはモモ果実を切断または
    破砕後、ただちに連続式ロールプレス搾汁機で果汁を搾
    汁した後、ただちに70℃〜100℃に瞬間加熱し、つ
    いで速やかに40℃以下まで冷却した後、連続式遠心分
    離機で不溶性固形分を除去して、その含有量を調整し、
    ついで速やかに瞬間殺菌機で果汁を殺菌後、所定の容器
    に充填・密封し、必要ならば、これの殺菌を行った後、
    冷却することを特徴とする、食品添加物および糖類を添
    加してない混濁リンゴ果汁と混濁モモ果汁の製造方法。 (2) 第(1)項記載の方法で得られた、不溶性固形
    分の調整を行った果汁を、真空濃縮機で真空低温濃縮す
    ることを特徴とする、食品添加物および糖類を添加して
    ない濃縮混濁リンゴ果汁と濃縮混濁モモ果汁の製造方
    法。 (3) 第(1)項、および/または第(1)項と第
    (2)項記載の方法で得られた果汁をブレンドして、酸
    度および糖度調整することを特徴とする、食品添加物お
    よび糖類を添加してない混濁リンゴ果汁と混濁モモ果汁
    の製造方法。 (4) 第(1)項、第(2)項、第(3)項記載の方
    法によってなることを特徴とする、食品添加物および糖
    類を添加してない混濁リンゴ果汁と混濁モモ果汁。
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