JPH07134985A - 非水系電池 - Google Patents

非水系電池

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JPH07134985A
JPH07134985A JP5305838A JP30583893A JPH07134985A JP H07134985 A JPH07134985 A JP H07134985A JP 5305838 A JP5305838 A JP 5305838A JP 30583893 A JP30583893 A JP 30583893A JP H07134985 A JPH07134985 A JP H07134985A
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battery
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cobalt
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幹也 山崎
Takeshi Maeda
丈志 前田
Yoshihiro Shoji
良浩 小路
Koji Nishio
晃治 西尾
Toshihiko Saito
俊彦 斎藤
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Abstract

(57)【要約】 【構成】リチウムを負極活物質とする負極と、式:Li
X Ni1-Y Y Z (但し、0<X<1.3、0≦Y≦
1、1.8<Z<2.2であり、且つ、Mはコバルト又
はコバルトを含む2種以上の遷移金属である。)で表さ
れるリチウム−遷移金属複合酸化物を正極活物質とする
正極とを備える非水系電池において、前記正極活物質に
対して、ニッケルの酸化数が3以下で結晶内にリチウム
を含まないニッケル酸化物及び/又はコバルトの酸化数
が3以下で結晶内にリチウムを含まないコバルト酸化物
が0.1〜20モル%添加されて成る。 【効果】高温保存時の電解液の分解が、正極活物質にニ
ッケル酸化物及び/又はコバルト酸化物を添加すること
により抑制されるため、電池の内部抵抗の上昇が小さ
く、保存特性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非水系電池に係わり、
詳しくは非水系電池の高温における保存特性を改善する
ことを目的とした、正極の改良に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
金属リチウム又はリチウムイオンを吸蔵、放出し得る合
金若しくは炭素材料などを負極材料とし、リチウム−遷
移金属複合酸化物を正極材料とする非水系電池が、高エ
ネルギー密度を有する電池として注目されつつある。
【0003】上記リチウム−遷移金属複合酸化物として
は、LiMnO2 、LiFeO2 及びLiX Ni1-Y
Y Z (但し、0<X<1.3、0≦Y≦1、1.8
<Z<2.2)などがよく知られているが、なかでも、
LiX Ni1-Y CoY Z は、容量が大きく、最も注目
されている正極活物質の一つである。
【0004】しかしながら、LiX Ni1-Y CoY Z
を正極活物質として用いた非水系電池を長期間高温で保
存したり、特に二次電池の場合において、充電後の状態
(正極活物質からリチウムイオンが放出された状態)で
長期間高温で保存したりすると、電池の内部抵抗が上昇
する。このように内部抵抗が上昇するのは、次の理由に
よると考えられる。
【0005】すなわち、二次電池の充電時には上記正極
活物質からリチウムが放出されて、充電後は活物質中の
ニッケル又はコバルトの酸化数が3を超え、また放電時
にも活物質中のニッケル又はコバルトの酸化数が3を超
えている。更に、一次電池においても放電初期には活物
質中のニッケル又はコバルトの酸化数が3を超えること
がある。このようにニッケル又はコバルトの酸化数が3
を超えると、これらの正極活物質の触媒作用により電解
液が分解してガスが発生し、この発生したガスにより、
正極の極板形状に変形が起こり、正極活物質層と芯体
(集電体)との密着性が低下して内部抵抗が上昇するの
である。
【0006】このように、この種の正極活物質を使用し
た非水系電池には、高温下で長期間放置される自動車電
話などの電源としては不向きであるという問題があった
ため、その改善が要望されていた。
【0007】本発明は、かかる要望に応えるべくなされ
たものであって、その目的とするところは、高温保存特
性に優れたLiX Ni1-Y CoY Z を正極活物質とす
る非水系電池を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る非水系電池(以下「本発明電池」と称す
る。)は、リチウムを負極活物質とする負極と、式:L
X Ni1-Y Y Z(但し、0<X<1.3、0≦Y
≦1、1.8<Z<2.2であり、且つ、Mはコバルト
又はコバルトを含む2種以上の遷移金属である。)で表
されるリチウム−遷移金属複合酸化物を正極活物質とす
る正極とを備える非水系電池において、前記正極活物質
に対して、ニッケルの酸化数が3以下で結晶内にリチウ
ムを含まないニッケル酸化物及び/又はコバルトの酸化
数が3以下で結晶内にリチウムを含まないコバルト酸化
物が0.1〜20モル%添加されて成る。
【0009】本発明におけるニッケル酸化物及びコバル
ト酸化物は、それらの酸化数が3以下のものに限定され
る。これは、酸化数が3を超える、電気化学的に作製さ
れるNiO2 (ニッケルの酸化数:4)、CoO2 (コ
バルトの酸化数:4)などは、電解液の分解を促進する
触媒作用を有しているため、電池の内部抵抗の上昇を有
効に抑制できないからである。
【0010】ニッケル酸化物及びコバルト酸化物が、リ
チウムを含まないものに限定されるのは、リチウムを含
むと、含有せるリチウムが充電により放出されてニッケ
ル及びコバルトの酸化数が3を超えて大きくなるため、
先に述べたと同じ理由から、電池の内部抵抗を無添加の
場合よりも却って上昇させてしまうからである。
【0011】ニッケル酸化物及びコバルト酸化物の添加
量が、正極活物質に対して0.1〜20モル%に規制さ
れるのは、0.1モル%未満では添加効果(触媒毒とし
て働き電解液の分解を抑制する効果)が充分に発現され
ず、一方20モル%を超えると、これらの酸化物の導電
性が低いことに起因して電池の内部抵抗が上昇するとと
もに、充放電時の正極におけるリチウムの拡散が悪くな
るため充放電効率が低下するからである。
【0012】ニッケル酸化物とコバルト酸化物とを混合
して添加してもよい。この場合においても、それらの総
量を、正極活物質100モル部に対して0.1〜20モ
ル部(0.1〜20モル%)の範囲内に規制する必要が
ある。
【0013】ニッケル酸化物としては、NiO、Ni2
3 、Ni3 4 が代表的なものとして例示され、また
コバルト酸化物としては、CoO、Co3 4 が代表的
なものとして例示されるが、なかでもNiO、Co3
4 が特に好ましい。
【0014】本発明におけるリチウムを負極活物質とす
る負極としては、金属リチウム、及び、リチウムイオン
を吸蔵、放出し得る合金又は炭素材料を電極材料として
用いたものが例示される。
【0015】本発明は、LiX Ni1-Y CoY Z を正
極活物質として用いた場合に問題となっていた電解液の
分解を、ニッケル酸化物及び/又はコバルト酸化物を正
極活物質に添加することにより抑制し、もって非水系電
池の高温下での保存特性を改善することに成功したもの
である。それゆえ、電解液など、電池を構成する他の部
材については従来非水系電池用として提案され、或いは
実用されている種々の材料を特に制限なく用いることが
可能である。
【0016】非水電解液としては、エチレンカーボネー
ト、ビニレンカーボネート、プロピレンカーボネートな
どの有機溶媒や、これらとジメチルカーボネート、ジエ
チルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2
−ジエトキシエタン、エトキシメトキシエタンなどの低
沸点溶媒との混合溶媒に、LiPF6 、LiClO4
LiCF3 SO3 などの溶質を0.7〜1.5M(モル
/リットル)の割合で溶かした溶液が例示される。
【0017】
【作用】本発明においては、ニッケル酸化物及び/又は
コバルト酸化物が、電解液の分解反応において触媒毒と
して働くので、長期間保存しても(特に、二次電池にあ
って充電後の状態で長期間保存しても)、ガスが発生し
にくい。このため、正極の極板形状に変形が起こりにく
くなり、電池の内部抵抗の上昇が抑制される。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるも
のではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変
更して実施することが可能なものである。
【0019】(実施例1)扁平型の非水系電池(本発明
電池)を作製した。
【0020】〔正極〕LiOHと、Ni(OH)2 と、
Co(OH)2 とをモル比2:1:1で乳鉢にて混合し
た後、この混合物を乾燥空気雰囲気下にて、750°C
で20時間熱処理し、LiNi0.5 Co0.5 2 で示さ
れる正極活物質を得た。次いで、平均粒径が5μmとな
るように石川式らいかい乳鉢中で粉砕した後、この正極
活物質粉末に対してNi2 3 (ニッケルの酸化数:
3)粉末を0.1モル%添加混合した。
【0021】次いで、上記Ni2 3 を添加混合した正
極活物質粉末と、導電剤としてのアセチレンブラック
と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンとを、重量比
90:6:4で混合して正極合剤を調製し、この正極合
剤を2トン/cm2 の圧力で直径20mmの円板状に加
圧成型した後、250°Cで2時間熱処理して正極を作
製した。
【0022】〔負極〕所定の厚みを有する金属リチウム
の圧延板を直径20mmの円板状に打ち抜いて負極を作
製した。
【0023】〔非水電解液〕プロピレンカーボネートと
1,2−ジメトキシエタンとの等体積混合溶媒に、過塩
素酸リチウムを1M(モル/リットル)の割合で溶かし
て非水電解液を調製した。
【0024】〔電池の作製〕以上の正負両極及び非水電
解液を用いて扁平型の本発明電池BA1を作製した(電
池寸法:直径24.0mm、厚さ3.0mm)。なお、
セパレータとしては、ポリプロピレン製の微多孔膜(ヘ
キストセラニーズ社製、商品名「セルガード」)を使用
し、これに先の非水電解液を含浸させた。
【0025】図1は、作製した本発明電池BA1を模式
的に示す断面図であり、同図に示す本発明電池BA1
は、正極1、負極2、これら両電極1,2を互いに離間
するセパレータ3、正極缶4、負極缶5、正極集電体
6、負極集電体7及びポリプロピレン製の絶縁パッキン
グ8などからなる。
【0026】正極1及び負極2は、非水電解液を含浸し
たセパレータ3を介して対向して正負両極缶4,5が形
成する電池ケース内に収納されており、正極1は正極集
電体6を介して正極缶4に、また負極2は負極集電体7
を介して負極缶5に接続され、電池内部に生じた化学エ
ネルギーを正極缶4及び負極缶5の両端子から電気エネ
ルギーとして外部へ取り出し得るようになっている。
【0027】(実施例2〜5)正極活物質粉末に対する
Ni2 3 粉末の添加量を、それぞれ5モル%、10モ
ル%、15モル%、20モル%としたこと以外は上記実
施例1と同様にして、正極を作製した。次いで、この正
極を用いたこと以外は実施例1と同様にして、本発明電
池BA2(Ni2 3 粉末の添加量:5モル%)、BA
3(Ni2 3粉末の添加量:10モル%)、BA4
(Ni2 3 粉末の添加量:15モル%)、BA5(N
2 3 粉末の添加量:20モル%)を作製した。
【0028】(実施例6〜10)Ni2 3 粉末に代え
てNi3 4 (ニッケルの酸化数:2.67)粉末を用
いたこと以外は実施例1〜5と同様にして、正極を作製
した。次いで、これらの正極を用いたこと以外は実施例
1と同様にして、本発明電池BA6(Ni3 4粉末の
添加量:0.1モル%)、BA7(Ni3 4 粉末の添
加量:5モル%)、BA8(Ni3 4 粉末の添加量:
10モル%)、BA9(Ni3 4 粉末の添加量:15
モル%)、BA10(Ni3 4 粉末の添加量:20モ
ル%)を作製した。
【0029】(実施例11〜15)Ni2 3 粉末に代
えてCoO(コバルトの酸化数:2)粉末を用いたこと
以外は実施例1〜5と同様にして、正極を作製した。次
いで、これらの正極を用いたこと以外は実施例1と同様
にして、本発明電池BA11(CoO粉末の添加量:
0.1モル%)、BA12(CoO粉末の添加量:5モ
ル%)、BA13(CoO粉末の添加量:10モル
%)、BA14(CoO粉末の添加量:15モル%)、
BA15(CoO粉末の添加量:20モル%)を作製し
た。
【0030】(比較例1)正極活物質粉末にNi2 3
粉末を添加混合しなかったこと以外は実施例1と同様に
して、正極を作製した。次いで、この正極を用いたこと
以外は実施例1と同様にして、比較電池BC1を作製し
た。
【0031】(比較例2)正極活物質粉末に対するNi
2 3 粉末の添加量を25モル%としたこと以外は実施
例1と同様にして、正極を作製した。次いで、この正極
を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較電池B
C2を作製した。
【0032】(比較例3)正極活物質粉末に対するNi
3 4 粉末の添加量を25モル%としたこと以外は実施
例6と同様にして、正極を作製した。次いで、この正極
を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較電池B
C3を作製した。
【0033】(比較例4)正極活物質粉末に対するCo
O粉末の添加量を25モル%としたこと以外は実施例1
1と同様にして、正極を作製した。次いで、この正極を
用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較電池BC
4を作製した。
【0034】本発明電池BA1〜BA15及び比較電池
BC1〜BC4の各正極の作製において正極活物質粉末
に添加したニッケル酸化物粉末又はコバルト酸化物粉末
の種類及び添加量を、次の表1にまとめて示す。
【0035】
【表1】
【0036】〔保存特性〕本発明電池BA1〜BA15
及び比較電池BC1〜BC4を充電した後、80°Cで
30日間保存し、各電池の保存特性を調べた。結果を図
2に示す。保存特性は電池の内部抵抗の上昇率(%)で
評価した。電池の内部抵抗は、下式により算出した。
【0037】電池の内部抵抗の上昇率(%)=(保存後
の内部抵抗−保存前の内部抵抗)×100/保存前の内
部抵抗
【0038】図2は、各電池の保存特性を、縦軸に電池
の内部抵抗の上昇率(%)を、また横軸にニッケル酸化
物又はコバルト酸化物の添加量(モル%)をとって示し
たグラフであり、同図に示すように本発明電池BA1〜
BA15では電池の内部抵抗の上昇率が50%以下と低
いのに対して、比較電池BC1〜BC4では電池の内部
抵抗の上昇率が100%以上と高い。このことから、高
温で保存したときの電池の内部抵抗の上昇が、ニッケル
及びコバルトの酸化数が3以下であって、且つ、結晶内
にリチウムを含まないニッケル酸化物又はコバルト酸化
物を正極活物質に対して0.1〜20モル%添加するこ
とにより顕著に抑制されることが分かる。
【0039】(実施例16〜20)Ni2 3 粉末に代
えてNiO(ニッケルの酸化数:2)粉末を用いたこと
以外は実施例1〜5と同様にして、正極を作製した。次
いで、これらの正極を用いたこと以外は実施例1と同様
にして、本発明電池BA16(NiO粉末の添加量:
0.1モル%)、BA17(NiO粉末の添加量:5モ
ル%)、BA18(NiO粉末の添加量:10モル
%)、BA19(NiO粉末の添加量:15モル%)、
BA20(NiO粉末の添加量:20モル%)を作製し
た。
【0040】(実施例21〜25)Ni2 3 粉末に代
えてNiO粉末とCo3 4 (コバルトの酸化数:2.
67)粉末との等モル混合物を用いたこと以外は実施例
1〜5と同様にして、正極を作製した。次いで、これら
の正極を用いたこと以外は実施例1と同様にして、本発
明電池BA21(NiO粉末とCo3 4 粉末の総添加
量:0.1モル%)、BA22(両粉末の総添加量:5
モル%)、BA23(両粉末の総添加量:10モル
%)、BA24(両粉末の総添加量:15モル%)、B
A25(総添加量:20モル%)を作製した。
【0041】(実施例26〜30)Ni2 3 粉末に代
えてCo3 4 粉末を用いたこと以外は実施例1〜5と
同様にして、正極を作製した。次いで、これらの正極を
用いたこと以外は実施例1と同様にして、本発明電池B
A26(Co3 4 粉末の添加量:0.1モル%)、B
A27(Co3 4 粉末の添加量:5モル%)、BA2
8(Co3 4 粉末の添加量:10モル%)、BA29
(Co3 4 粉末の添加量:15モル%)、BA30
(Co3 4 粉末の添加量:20モル%)を作製した。
【0042】(比較例5)正極活物質粉末に対するNi
O粉末の添加量を25モル%としたこと以外は実施例1
6と同様にして、正極を作製した。次いで、この正極を
用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較電池BC
5を作製した。
【0043】(比較例6)正極活物質粉末に対するNi
O粉末とCo3 4 粉末の総添加量を25モル%とした
こと以外は実施例21と同様にして、正極を作製した。
次いで、この正極を用いたこと以外は実施例1と同様に
して、比較電池BC6を作製した。
【0044】(比較例7)正極活物質粉末に対するCo
3 4 粉末の添加量を25モル%としたこと以外は実施
例26と同様にして、正極を作製した。次いで、この正
極を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較電池
BC7を作製した。
【0045】本発明電池BA16〜BA30及び比較電
池BC5〜BC7の各正極の作製において正極活物質粉
末に添加したニッケル酸化物粉末又はコバルト酸化物粉
末の種類及び添加量を、次の表2にまとめて示す。
【0046】
【表2】
【0047】〔保存特性〕先と同様にして、本発明電池
BA16〜BA30及び比較電池BC5〜BC7の保存
特性を調べた。結果を図3に示す。なお、図3中には、
比較の便宜のために、比較電池BC1の結果(図2より
転記)も示してある。
【0048】図3は、各電池の保存特性を、縦軸に電池
の内部抵抗の上昇率(%)を、また横軸にニッケル酸化
物又はコバルト酸化物の添加量(モル%)をとって示し
たグラフである。但し、本発明電池BA21〜25及び
比較電池BC6にあっては、横軸はニッケル酸化物及び
コバルト酸化物の総添加量を示す。図3に示すように本
発明電池BA16〜BA30では電池の内部抵抗の上昇
率が50%以下と低いのに対して、比較電池BC5〜B
C7では電池の内部抵抗の上昇率が100%以上と高
い。このことから、高温で保存した際の電解液の分解に
起因する電池の内部抵抗の上昇が、ニッケル及びコバル
トの酸化数が3以下であって、結晶内にリチウムを含ま
ないニッケル酸化物粉末及び/又はコバルト酸化物粉末
を正極活物質粉末に対して0.1〜20モル%添加する
ことにより顕著に抑制されることが分かる。
【0049】(比較例8〜10)Ni2 3 粉末に代え
てNiO2 (ニッケルの酸化数:4)粉末を用いたこと
以外は実施例1〜3と同様にして、正極を作製した。次
いで、これらの正極を用いたこと以外は実施例1と同様
にして、比較電池BC8(NiO2 粉末の添加量:0.
1モル%)、BC9(NiO2 粉末の添加量:5モル
%)、BC10(NiO2 粉末の添加量:10モル%)
を作製した。
【0050】(比較例11〜13)Ni2 3 粉末に代
えてCoO2 (コバルトの酸化数:4)粉末を用いたこ
と以外は実施例1〜3と同様にして、正極を作製した。
次いで、これらの正極を用いたこと以外は実施例1と同
様にして、比較電池BC11(CoO2 粉末の添加量:
0.1モル%)、BC12(CoO2 粉末の添加量:5
モル%)、BC13(CoO2 粉末の添加量:10モル
%)を作製した。
【0051】〔保存特性〕先と同様にして、比較電池B
C8〜BC13の保存特性を調べた。結果を表3に示
す。
【0052】
【表3】
【0053】表3に示すように、比較電池BC8〜BC
13の内部抵抗の上昇率は80%以上と高い。このこと
から、ニッケルの酸化数が3を超えるニッケル酸化物又
はコバルトの酸化数が3を超えるコバルト酸化物を正極
活物質に添加しても、電解液の分解を充分には抑制でき
ないことが分かる。
【0054】叙上の実施例では、本発明を扁平型電池に
適用する場合を例に挙げて説明したが、本発明は電池形
状に特に制限はなく、円筒型、角型など、他の種々の形
状の非水系一次電池又は非水系二次電池に適用し得るも
のである。
【0055】なお、本発明者らは電池系内のガスの発生
は主に非水電解液の分解によるものと考えたが、結着剤
の分解によるガスの発生も考えられる。本発明による保
存特性の向上が、後者のガスの発生をも抑制したことに
よるものであるとすれば、本発明は液体電解質電池に限
らず固体電解質電池にも適用可能と考えられる。
【0056】
【発明の効果】高温保存時の電解液の分解が、正極活物
質にニッケル酸化物及び/又はコバルト酸化物を添加す
ることにより抑制されるため、電池の内部抵抗の上昇が
小さく、保存特性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】扁平型の本発明電池の断面図である。
【図2】本発明電池及び比較電池の保存特性を示すグラ
フである。
【図3】本発明電池及び比較電池の保存特性を示すグラ
フである。
【符号の説明】
BA1 本発明電池 1 正極 2 負極 3 セパレータ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】すなわち、充電時には上記正極活物質から
リチウムが放出されて、充電後は活物質中のニッケル又
はコバルトの酸化数が3を超え、また放電時にも活物質
中のニッケル又はコバルトの酸化数が3を超えている。
更に、一次電池においても放電時には活物質中のニッケ
ル又はコバルトの酸化数が3を超えている。このように
ニッケル又はコバルトの酸化数が3を超えると、これら
の正極活物質の触媒作用により電解液が分解してガスが
発生し、この発生したガスにより、正極の極板形状に変
形が起こり、正極活物質層と芯体(集電体)等との密着
性が低下して内部抵抗が上昇するのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西尾 晃治 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 斎藤 俊彦 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リチウムを負極活物質とする負極と、式:
    LiX Ni1-Y Y Z (但し、0<X<1.3、0≦
    Y≦1、1.8<Z<2.2であり、且つ、Mはコバル
    ト又はコバルトを含む2種以上の遷移金属である。)で
    表されるリチウム−遷移金属複合酸化物を正極活物質と
    する正極とを備える非水系電池において、前記正極活物
    質に対して、ニッケルの酸化数が3以下で結晶内にリチ
    ウムを含まないニッケル酸化物及び/又はコバルトの酸
    化数が3以下で結晶内にリチウムを含まないコバルト酸
    化物が0.1〜20モル%添加されていることを特徴と
    する非水系電池。
  2. 【請求項2】前記ニッケル酸化物がNiOである請求項
    1記載の非水系電池。
  3. 【請求項3】前記コバルト酸化物がCo3 4 である請
    求項1記載の非水系電池。
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