JPH07134469A - 帯電部材及び電子写真装置 - Google Patents

帯電部材及び電子写真装置

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JPH07134469A
JPH07134469A JP28080493A JP28080493A JPH07134469A JP H07134469 A JPH07134469 A JP H07134469A JP 28080493 A JP28080493 A JP 28080493A JP 28080493 A JP28080493 A JP 28080493A JP H07134469 A JPH07134469 A JP H07134469A
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elastic layer
charging member
conductive elastic
conductive
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Hiroshi Inoue
宏 井上
Hiroyuki Osada
弘行 長田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、安定かつ良好な均一帯電特
性と出力画像品質が得られる帯電部材を提供することに
ある。 【構成】 本発明は、被帯電体に当接させ電圧を印加す
ることにより該被帯電体を帯電処理する帯電部材であっ
て、少なくとも導電性弾性層を有する帯電部材におい
て、該導電性弾性層が、窒素吸着比表面積が45〜30
0[m2 /g]かつDBP吸油量が50〜250[ml
/100g]の導電性顔料を含有する帯電部材およびそ
れを用いた電子写真装置である。 【効果】 本発明は、安定かつ良好な均一帯電特性と出
力画像品質が得られる帯電部材を可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置に用いら
れる帯電部材および電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子複写機、静電記録装置等の電子写真
装置は、被帯電体を均一に帯電処理する工程を含んでい
る。その帯電処理方法として、一般的にはコロナ帯電法
が用いられているが、コロナ帯電法は人体に有害なオゾ
ン等の発生が多く、その対処のための付加手段あるいは
機構を必要とし、そのため装置が大型化、高コスト化し
易い問題点を有している。
【0003】そこで最近では、コロナ帯電法に代わる新
しい帯電法として、接触帯電法の検討が行なわれ、一部
において実用化されている。
【0004】接触帯電法は電圧を印加した帯電部材を被
帯電体に所定の押圧力で当接させて被帯電体を帯電させ
るものである。オゾンの発生がコロナ帯電法に比べて大
幅に減少することから、コロナ帯電法では不可欠な付加
手段あるいは機構が不要であるといった長所がある。印
加電圧には、直流電圧と被帯電体の帯電開始電圧の2倍
程度のピーク間電圧を有する交流電圧との重畳電圧を用
いる場合が多い。しかし、この場合には交流電圧という
振動電界を印加するために帯電音の発生を伴う。
【0005】帯電部材には被帯電体を所定の電位に保持
させる機能が必要であり、そのため帯電部材に適度な導
電性を持たせ、電気抵抗を一定の範囲に制御することが
重要となる。さらに帯電部材と被帯電体との均一密着性
を確保するため帯電部材に適度な弾性を持たせることが
必要となる。帯電部材中の導電性弾性層にこれら導電性
と弾性を持たせるのが普通である。
【0006】この導電性弾性層には弾性を持たせるため
弾性材料であるゴムや樹脂が用いられ、導電性を持たせ
るため、通常カーボンブラック等の導電性顔料を用い
る。導電性弾性層には多量の導電性顔料を必要とするた
めコストなどの面からカーボンブラックを用いるのが普
通である。カーボンブラックについては粉体抵抗が10
-2〜100 Ω・cm、一次粒子径0.03μm程度のも
のが広く用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の帯電部
材を用いた帯電装置には、次のような問題がある。
【0008】帯電部材の主な構成材料はゴムあるいは樹
脂と顔料である。ゴムあるいは樹脂の体積固有抵抗は、
低いものでも1010Ω・cmである。このように高い体
積固有抵抗を示すゴムあるいは樹脂中に導電性を付与す
るため、粉体抵抗が10-2〜100 Ω・cmとゴムある
いは樹脂と比べてかなり抵抗の低い顔料を分散させる。
このため、ミクロ的に見ると、層内に抵抗値の高いとこ
ろと低いところすなわち抵抗ムラが存在する。したがっ
て、このような構成層を有する接触帯電部材を用いた電
子写真装置では、被帯電体を帯電処理した場合、被帯電
体表面の電位に微小な帯電ムラが生じやすく、これが原
因で画像上に斑点状の黒点等の画像不良を起こすことが
ある。特にハーフトーン画像領域で顕著である。この現
象は印加電圧が直流電圧のみの場合に現われやすい。こ
れは交流電圧のような振動電界による“ならし効果”が
ないためと考えられる。
【0009】顔料の分散不良により帯電部材中の顔料の
偏在が大きくなると、より抵抗ムラが画像上に現われや
すくなる。
【0010】導電性弾性層に多く用いられる導電性カー
ボンブラックは一般的にストラクチャーを構成しやす
く、そのため少量添加で導電性を付与するのに効果があ
る。しかし、ストラクチャーを構成しやすいために均一
な分散状態になりにくく、顔料の偏在が大きい。そのた
め、帯電部材中に導電経路の片寄りが生じ、抵抗ムラと
なる。
【0011】本発明の目的は、安定かつ良好な均一帯電
特性と出力画像品質が得られる帯電部材を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、被
帯電体に当接させ電圧を印加することにより該被帯電体
を帯電処理する帯電部材であって、少なくとも導電性弾
性層を有する帯電部材において、該導電性弾性層が、窒
素吸着比表面積が45〜300[m2 /g]かつDBP
(ジブチルフタレート)吸油量が50〜250[ml/
100g]の導電性顔料を含有することを特徴とする帯
電部材である。
【0013】また、本発明は、感光体、潜像形成手段、
形成した潜像を現像する手段および現像した像を転写材
に転写する手段を有する電子写真装置において、該潜像
形成手段として該感光体を帯電処理するのに上記帯電部
材を用いることを特徴とする電子写真装置である。
【0014】上記帯電部材に印加する電圧としては、直
流電圧、直流電圧と交流電圧の重畳電圧等いずれも使用
可能である。
【0015】本発明にしたがう帯電部材を用いた接触帯
電装置を像担持体の一次帯電手段とした電子写真装置
(複写機)の一例の概略構成図を図1に示した。
【0016】1は被帯電体としての回転ドラム型の電子
写真感光体(以下、感光ドラムと記す)であり、矢印の
時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって
回転駆動される。1aは該感光ドラム1のアルミニウム
等の導電性ドラム基体、1bはそのドラム基体1aの外
周面に形成した感光層である。2は接触帯電部材であ
り、本例は感光ドラム1面のドラム母線方向に並行して
所定の押圧力で圧接させて配置したローラ体(以下、帯
電ローラと記す)で、感光ドラム1の回転に従動回転す
る。
【0017】本例の帯電ローラ2は導電性芯金2aと、
該芯金に同心一体に金型成形あるいは塗工等でローラ状
に形成した導電性ゴム等の導電性弾性層2bと、さらに
その外周に形成した表面層2cとからなる複合層構成の
ものである。本例の帯電ローラ2の導電性弾性層2bに
は導電性顔料が含有させてある。これについては後述す
る。
【0018】3は帯電ローラ2に対する電圧印加電源で
あり、この電源から帯電ローラ2の芯金2aに所定の電
圧を印加することで、回転する感光ドラム1の表面が所
定の電位に接触帯電式で帯電処理される。
【0019】帯電ローラ2に対する電圧は、直流電圧の
みの場合と直流電圧に交流電圧のような振動電界を重畳
する場合とがある。均一な帯電処理という面では振動電
界を重畳した場合の方が有利であるが、帯電音と言う問
題があることは先に述べた。
【0020】帯電ローラ2により所定の電位に均一に一
次帯電処理された感光ドラム1面の周囲には、原稿の画
像情報に応じて露光し静電潜像を形成する不図示の露光
手段4、静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成
する現像装置5、給紙カセット6から供給された転写材
Pに感光ドラム上のトナー像を転写する転写帯電器7、
転写後の感光ドラム1上の残留トナーを除去するクリー
ニング装置9、次の一次帯電に備え、感光ドラム1上の
電荷を除去する不図示の前露光手段10が配置されてい
る。さらに、転写帯電器7の下流側には、転写材P上に
転写されたトナー像を転写材Pに定着する定着装置8が
配置されている。
【0021】帯電ローラ2において、導電性弾性層2b
は被帯電体としての感光ドラム1に対する給電と、帯電
ローラ2の感光ドラム1に対する良好な均一密着性を確
保するために適当な導電性と弾性を持たせてある。導電
性は樹脂やゴム等の弾性材料中にカーボンブラック等の
導電物質を添加することにより調整される。弾性はプロ
セス油、可塑剤等の添加により調整される。導電性弾性
層2bの具体的弾性材料としては、例えば、天然ゴムや
EPDM、SBR、シリコンゴム、ウレタンゴム、I
R、BR、NBR、CR等の合成ゴム、さらにはポリア
ミド樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂等の樹脂が
挙げられる。
【0022】表面層2cは導電性弾性層2b中の可塑剤
等の帯電ローラ表面へのにじみ出し(ブリードアウト)
を防止するために設けることが多いが、必要がない場合
は表面層2cを無しとした導電性弾性層2bの単層構成
でもよい。表面層2cの具体的な材料としては、ポリア
ミド樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹
脂等の樹脂、さらにはエピクロルヒドリン、ウレタンゴ
ム、クロロプレン、アクリロニトリル系ゴム等が挙げら
れる。
【0023】上記のような条件のカーボンブラックを帯
電ローラ2の導電性弾性層2b中の導電性顔料に用い
て、十分に顔料分散を行なえば、顔料の偏在が起こりに
くい。特に上記のような条件のカーボンブラックはスト
ラクチャーの構成が弱く、均一な分散状態を得やすい。
そのため顔料の偏在による層内の抵抗ムラを帯電特性上
問題ない程度まで低下させることができる。
【0024】一方、上記のような条件から外れたカーボ
ンブラックを用いると、窒素吸着比表面積が45[m2
/g]未満であり、かつDBP吸油量が50[ml/1
00g]未満である場合には、多量に含有させても導電
性を得ることが難しい。顔料をあまり多量に含有させる
と導電性弾性層の硬度が増し、弾性が失われるという弊
害が起きる。また、窒素吸着比表面積が300[m2
g]を越え、かつDBP吸油量が250[ml/100
g]を越える場合には、画像上に斑点状の黒点等の画像
不良を引き起こす。
【0025】また、窒素吸着比表面積のみが本発明の範
囲を越える場合には、画像上に斑点状の黒点等の画像不
良を引き起こす。また、窒素吸着比表面積のみが本発明
の範囲未満である場合には、多量に含有させても導電性
を得ることが難しい。また、DBP吸油量のみが本発明
の範囲を越える場合には、画像上に斑点状の黒点等の画
像不良を引き起こす。また、DBP吸油量のみが本発明
の範囲未満である場合には、多量に含有させても導電性
を得ることが難しい。
【0026】なお、被帯電体としての感光ドラム1に接
触する帯電部材としての帯電ローラ2は非従動回転のも
のであってもよいし、回転駆動されてもよい。また、帯
電部材2はローラ型に限らず、図3の(a),(b)の
ようにブレード型、ブロック型等の適宜の形状・形態と
することができ、これらの場合も帯電部材中の導電性弾
性層2bに導電物質として、窒素吸着比表面積が45〜
300[m2 /g]の範囲にあり、かつDBP吸油量が
50〜250[ml/100g]の範囲にあるカーボン
ブラックを含有させることで、上記のローラ型の帯電部
材と同様の効果が得られる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (実施例1)下記の要領で本発明にしたがう帯電部材と
しての帯電ローラ2を作成した。
【0028】 EPDM 100重量部 カーボンブラック 40重量部 (カーボンブラック#3150B;三菱化成株式会社) 酸化亜鉛 5重量部 脂肪酸 2重量部 以上の材料を60℃に調節した密閉型ミキサーにて30
分間混練した後、EPDM100重量部に対してパラフ
ィンオイル30重量部を加え、20℃に冷却した密閉型
ミキサーで20分間混練し、原料コンパウンドを調製す
る。さらに原料ゴムのEPDM100重量部に対し加硫
剤として硫黄0.5重量部、加硫促進剤としてスルフェ
ンアミド系1重量部およびチウラム系1重量部を原料コ
ンパウンドに加え、20℃に冷却した2本ロールにて2
0分間混練する。このコンパウンドを用い、φ9ステン
レス製芯金2aの周囲に外形φ16になるようにローラ
状に導電性弾性層2bを加硫・成形した。
【0029】導電性弾性層中に使用したカーボンブラッ
ク#3150Bの窒素吸着比表面積とDBP吸油量は各
々、134[m2 /g]と110[ml/100g]で
ある。
【0030】また表面層2cの材料として メチロール化ナイロン(トレジン;帝国化学産業株式会社)100重量部 酸化チタン(ET−700W;石原産業株式会社) 60重量部 をメタノール/トルエンの混合溶媒にて分散溶解して表
面層用塗料を作成する。この塗料を前記の導電性弾性層
2b上にディッピング法にて塗布して20μmの表面層
2cを形成してローラ状の接触帯電部材2 (帯電ロー
ラ)を形成した。この帯電ローラの抵抗は106 Ωであ
った。
【0031】この帯電ローラを前記図1に示したような
複写機「NP6030 (キャノン株式会社)」の一次帯
電器の位置にある帯電ローラ2として用い、帯電ローラ
2の芯金2aに、直流電圧VDC=−1500vのバイア
ス電圧を印加して感光ドラム1の帯電を実行させ、画像
出しを行なったところ良好な画像が得られた。
【0032】ただし、プロセススピードを200[mm
/sec]とした。
【0033】(実施例2)実施例1において導電性弾性
層2b中に使用する導電性顔料を カーボンブラック 35重量部 (カーボンブラック#3250B;三菱化成株式会社) とした以外、実施例1と同様にして画像出しを行なった
ところ良好な画像が得られた。
【0034】導電性弾性層中に使用したカーボンブラッ
ク#3250Bの窒素吸着比表面積とDBP吸油量は各
々、238[m2 /g]と153[ml/100g]で
ある。
【0035】(実施例3)実施例1において導電性弾性
層2b中に使用する導電性顔料を カーボンブラック 60重量部 (カーボンブラック#950B;三菱化成株式会社) とした以外、実施例1と同様にして画像出しを行なった
ところ良好な画像が得られた。
【0036】導電性弾性層中に使用したカーボンブラッ
ク#950Bの窒素吸着比表面積とDBP吸油量は各
々、250[m2 /g]と76[ml/100g]であ
る。
【0037】(実施例4)実施例1において導電性弾性
層2b中に使用する導電性顔料を カーボンブラック(シースト116;東海カーボン株式会社)70重量部 として、帯電ローラ2の芯金2aに印加する電圧を直流
電圧VDC=−700V、交流電圧VAC=1.8kV
PP(ピーク間電圧)、周波数650Hzとし、画像出し
を行なったところ良好な画像が得られた。
【0038】ただし、プロセススピードを93.8[m
m/sec]とした。
【0039】導電性弾性層2b中に使用したカーボンブ
ラックのシースト116の窒素吸着比表面積とDBP吸
油量は各々、49[m2 /g]と133[ml/100
g]である。
【0040】(実施例5)実施例1において導電性弾性
層2b中に使用する導電性顔料を カーボンブラック 55重量部 (カーボンブラック#3050B;三菱化成株式会社) として導電性弾性層2bを形成する。さらに導電性弾性
層2bの上に抵抗制御を目的とした導電性弾性層2b′
を以下の要領にしたがい形成させる。
【0041】 メチロール化ナイロン 100重量部 カーボンブラック 5重量部 (カーボンブラック#3250B;三菱化成株式会社) 以上の材料をメタノール/トルエンの混合溶媒にて分散
溶解して導電性弾性層2b′用の塗料を作成する。この
塗料を前記の導電性弾性層2b上にディッピング法にて
塗布して100μmの導電性弾性層2b′を形成する。
【0042】さらに導電性弾性層2b′の上に実施例1
と同様の表面層2cを形成し、図2(a)のようにロー
ラ状の帯電ローラを作成した。
【0043】この帯電ローラを実施例1で評価に使用し
た複写機の帯電ローラ2として用い、同様に画像出しを
行なったところ良好な画像が得られた。
【0044】導電性弾性層2b中に使用したカーボンブ
ラック#3050Bの窒素吸着比表面積とDBP吸油量
は各々、46[m2 /g]と194[ml/100g]
である。また、導電性弾性層2b′中に使用したカーボ
ンブラック#3250Bの窒素吸着比表面積とDBP吸
油量は各々、238[m2 /g]と153[ml/10
0g]である。
【0045】なお、上記実施例1〜実施例5の表面層2
cには導電性顔料として酸化チタンを用いているが、こ
の他に酸化スズ、酸化インジウムを用いてもよい。
【0046】また、表面層2cには顔料を含有させない
構成としてもよい。
【0047】(比較例1)実施例1において導電性弾性
層2b中に使用する導電性顔料を カーボンブラック 4重量部 (ケッチェンブラックEC600JD;ライオン株式会社) とした以外、実施例1と同様にして画像出しを行なった
ところハーフトーン画像領域において、斑点状の黒点等
が発生し、良好な画像を得ることができなかった。
【0048】導電性弾性層2b中に使用したカーボンブ
ラックのケッチェンブラックEC600JDの窒素吸着
比表面積とDBP吸油量は各々、1270[m2 /g]
と480[ml/100g]である。
【0049】比較例1で使用したような比表面積や吸油
量の大きい、いわゆる高導電性カーボンブラックは強い
ストラクチャーを構成する。このようなストラクチャー
によりゴムあるいは樹脂中に導電経路が形成され、高抵
抗なゴム等に少量添加で導電性を出すという効果が挙げ
られる。しかし、高導電性カーボンブラックは強いスト
ラクチャーの構成のため、均一な分散状態を得るという
点では不利である。
【0050】(比較例2)実施例1において導電性弾性
層2b中に使用する導電性顔料を カーボンブラック(シーストS;東海カーボン株式会社) 70重量部 とした以外、他は実施例1と同様にしたが、帯電ローラ
2は導電性を得ることができなかった。
【0051】導電性弾性層2b中に使用したカーボンブ
ラックのシーストSの窒素吸着比表面積とDBP吸油量
は各々、27[m2 /g]と68[ml/100g]で
ある。
【0052】(実施例6)帯電ローラ2は表面層2cを
具備させず、図2 (b)のように導電性弾性層2bを被
帯電体としての感光ドラム1に接触させて帯電を実行さ
せることもできる。
【0053】表面層2cを具備しない以外は実施例1と
同様にして画像出しを行なったところ良好な画像が得ら
れた。
【0054】(実施例7)比較例1に用いた導電性弾性
層2b上に実施例5で用いたナイロン系の導電性弾性層
2b′用の塗料をディッピング法にて塗布して200μ
mの導電性弾性層2b′を形成する。
【0055】さらに導電性弾性層2b′上に実施例1と
同様の表面層2cを形成し、ローラ状の帯電ローラを作
成した。
【0056】この帯電ローラを用いて実施例1同様に画
像出しを行なったところ良好な画像が得られた。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、被
帯電体に接触して該被帯電体を帯電する帯電部材におい
て、帯電部材の導電性弾性層に導電物質として、窒素吸
着比表面積が45〜300[m2 /g]の範囲にあり、
かつDBP吸油量が50〜250[ml/100g]の
範囲にあるカーボンブラックを含有させることで、帯電
部材に印加する電圧が直流電圧のみの場合と直流電圧に
交流電圧を重畳した場合の双方において、安定かつ良好
な均一帯電特性と出力画像品質等を確保できるもので、
接触帯電装置の帯電部材として有効利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にしたがう帯電部材を用いた接触帯電装
置を像担持体の一次帯電手段とした電子写真装置の一例
の概略構成図である。
【図2】他の実施例を示す接触式帯電部材の概略構成図
である。
【図3】(a)、(b)は夫々本発明にしたがう接触式
帯電部材の他の形態例を示した図である。
【符号の説明】
1 被帯電体(感光ドラム) 2 帯電部材としての帯電ローラ、帯電ブレード、帯
電ブロック 2a 芯金 2b 導電性弾性層 2b′ 導電性弾性層 2c 表面層 3 電源 4 露光手段 5 現像装置 6 給紙カセット 7 転写帯電器 8 定着装置 9 クリーニング装置 10 前露光装置 P 転写材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被帯電体に当接させ電圧を印加すること
    により該被帯電体を帯電処理する帯電部材であって、少
    なくとも導電性弾性層を有する帯電部材において、該導
    電性弾性層が、窒素吸着比表面積が45〜300[m2
    /g]かつDBP吸油量が50〜250[ml/100
    g]の導電性顔料を含有することを特徴とする帯電部
    材。
  2. 【請求項2】 前記導電性弾性層の体積固有抵抗が10
    2 〜1010Ω・cmである請求項1記載の帯電部材。
  3. 【請求項3】 前記導電性顔料がカーボンブラックであ
    る請求項1記載の帯電部材。
  4. 【請求項4】 感光体、潜像形成手段、形成した潜像を
    現像する手段および現像した像を転写材に転写する手段
    を有する電子写真装置において、該潜像形成手段として
    該感光体を帯電処理するのに請求項1記載の帯電部材を
    用いることを特徴とする電子写真装置。
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