JPH07133845A - 除振装置 - Google Patents

除振装置

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Publication number
JPH07133845A
JPH07133845A JP28124893A JP28124893A JPH07133845A JP H07133845 A JPH07133845 A JP H07133845A JP 28124893 A JP28124893 A JP 28124893A JP 28124893 A JP28124893 A JP 28124893A JP H07133845 A JPH07133845 A JP H07133845A
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JP
Japan
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vibration
electrorheological fluid
voltage
electrode plate
vibration isolation
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Application number
JP28124893A
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English (en)
Inventor
Kimio Uchida
公夫 内田
Yoshiaki Iwata
義明 岩田
Hiroyuki Yamaya
弘行 山家
Yuichi Ishino
裕一 石野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
SWCC Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Showa Electric Wire and Cable Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低コストで高信頼性を有すると共に、除振効
果を悪化せずに架台上からの入力を早く減衰する。 【構成】 脚柱14に容器部24が固定される。容器部
24に凹部24Aが形成され、凹部24Aの内壁面に電
極板27が嵌め込まれる。天板12に天板側取付け部材
30が固定される。天板側取付け部材30に凹部24A
に挿入される絶縁軸部38が形成され、電極板26が絶
縁軸部38の外周側に嵌め込まれる。凹部24A内に
は、電気粘性流体Fが貯留される。電極板26は、電極
板26に電圧を印加する電源42に接続され、センサ4
6と接続される制御回路44に電源42が接続される。
従って、センサ46が振動を検出すると、制御回路44
が電源42を制御し電極板26への印加電圧を調整し
て、電気粘性流体Fによる減衰力を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、精密測定機器や精密加
工機器を床振動等の周囲の環境から絶縁するための除振
装置に関し、電子顕微鏡、精密天秤、微小寸法・形状・
真円度測定器、表面粗さ計、微小硬度計などの精密測定
機器や精密加工機器の除振台として適用可能なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に除振装置は、定盤あるいは付加質
量、それを弾性的に支持するばね要素及び、振動を低減
するための除振機構等で構成されている。この除振装置
の内のパッシブ除振装置では、固有振動数の値を低くす
る為に、空気ばねや多段積層ゴムなどをばね要素として
用いると共に、ゴムやオイルなどを除振機構として用い
て、減衰を付加している。
【0003】このパッシブ除振装置においては床面から
の振動の絶縁のため、空気ばねなどのばね要素の剛性が
極端に小さくされている(固有振動数で0.5Hz〜5
Hz程度)。このため、例えば除振装置の架台上に搭載
された機器の動作による振動や、人の手による加振力な
どの除振装置上からの入力に対しては、振動を減衰する
効果は少なかった。
【0004】つまり、除振時の振動振幅は、およそデシ
・ミクロンオーダーの非常に微小な振幅であるため、除
振装置上からの入力による振動がそのレベルまで減衰す
るには長時間を要し、その間は次の作業に入れないこと
となって、作業に非常に長時間を要する欠点を有してい
た。そのため、通常の除振効果を悪化せずに架台上から
の入力を早く減衰する除振装置が望まれていた。
【0005】一方、ばね要素のばね特性を変化させるセ
ミアクティブ除振装置や、ばね要素あるいは付加的な装
置が制御力を発揮して能動的に振動を制御するアクティ
ブ除振装置も開発されているが、非常に高価となる上、
信頼性が常に疑問視されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、低コストで高信頼性を有すると共に、除振効果を
悪化せずに架台上からの入力を早く減衰する除振装置を
提供することが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1による除振装置
は、機器を搭載する架台とこの架台を支持する支持部材
との間に介在されてこの架台を弾性変形可能に支持する
ばね要素と、前記架台と前記支持部材との間に介在され
る電気粘性流体と、前記電気粘性流体に電圧を印加して
前記支持部材に対する前記架台の振動を減衰する可変減
衰機構と、前記架台の振動を検出する検出手段と、前記
検出手段が一定値以上の振動を検出すると前記可変減衰
機構の前記電気粘性流体に対する印加電圧を調整して前
記電気粘性流体による減衰力を高める制御手段と、を有
することを特徴とする。
【0008】請求項2による除振装置は、機器を搭載す
る架台とこの架台を支持する支持部材との間に介在され
てこの架台を弾性変形可能に支持するばね要素と、前記
架台と前記支持部材との間に介在される電気粘性流体
と、前記電気粘性流体に電圧を印加して前記支持部材に
対する前記架台の振動を減衰する可変減衰機構と、前記
機器の作動に伴って前記機器が加振力を発生する場合に
は前記機器からの起振信号により前記可変減衰機構が前
記電気粘性流体に電圧を印加し、前記機器が加振力の発
生を停止する場合には前記機器からの停止信号により前
記可変減衰機構が前記電気粘性流体への電圧の印加を停
止する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1に係る除振装置による作用を以下に説
明する。
【0010】機器を搭載する架台とこの架台を支持する
支持部材との間に介在されたばね要素が、この架台を弾
性変形可能に支持する。また、架台と支持部材との間に
介在される電気粘性流体に可変減衰機構が電圧を印加し
て、支持部材に対する架台の振動を減衰する。さらに、
検出手段が架台の一定値以上の振動を検出すると、可変
減衰機構の電気粘性流体に対する印加電圧を制御手段が
調整して、電気粘性流体による減衰力を高める。
【0011】また、架台上の振動振幅が通常の除振時の
レベルまで下がったことを検出手段が検知すると、該可
変減衰機構の印加電圧を停止し、床面からの振動を絶縁
するのに好適な特性に除振装置を戻すことができる。
【0012】従って、架台上に搭載された機器の動作に
よる振動や、人の手による加振力などの除振装置上から
の入力があった際には、電気粘性流体による減衰力が高
まって、非常に短時間に除振装置上からの入力を減衰で
きる。
【0013】ここで電気粘性流体は、電気絶縁性液体中
に微粒子を分散した懸濁液で充分に強い電場の作用のも
とで極めてすみやかに、しかも可逆的に粘性が変化する
流体として知られている。
【0014】この電気粘性流体の粘性を変化させるため
には、直流の電場だけでなく交流の電場でもよい。ま
た、必要な電流は非常に小さく、少ない消費電力によっ
て液体からほぼ固体状態近くまで大きな粘度変化を与え
るため、例えばクラッチ、ショックアブソーバー、各種
防振ゴムなどの装置や部品を制御するための構成要素と
して検討されてきた。
【0015】電気粘性流体の電圧による粘性の変化は、
レオロジーにおけるいわゆるビンガム流体としての挙動
をとる。即ち電圧を印加しない場合の電気粘性流体は、
ニュートン流体に近い特性を示すが、電圧を印加する
と、ニュートン流体の粘度は変化せず、ビンガム流体に
おける降伏応力が電圧の上昇に応じて上昇する。
【0016】ここで降伏応力は、流体が流動するまでに
要する力の意味であり、大きな降伏応力を示すというこ
とは、流速の小さい領域で非常に大きな粘性を示すこと
を意味する。
【0017】そして、このような性質を持つ電気粘性流
体を利用した可変減衰機構は、電圧印加により減衰力を
連続的に変化することができることや低い流速で大きな
減衰力を示すなど、通常のオイルダンパーやオリフィス
切り替え機構を持つ可変ダンパーにはない優れた特性を
示す。
【0018】つまり、このような優れた特性を示す電気
粘性流体を利用した可変減衰機構を例えば精密除振台に
利用すると、従来のパッシブ除振装置において問題とな
っていた除振装置上からの入力に対しての振動減衰効果
が大幅に改良される。
【0019】請求項2に係る除振装置による作用を以下
に説明する。請求項1と同様にばね要素、電気粘性流体
及び可変減衰機構を有する。但し、機器の作動に伴って
機器が加振力を発生した場合には、機器からの起振信号
により可変減衰機構が電気粘性流体に電圧を印加するよ
うに、制御手段が可変減衰機構を制御し、機器が加振力
の発生を停止する場合には、機器からの停止信号により
可変減衰機構が電気粘性流体への電圧の印加を停止する
ように、制御手段が可変減衰機構を制御する。
【0020】従って、通常は床面からの振動絶縁に除振
装置が好適な特性となっているが、除振装置上からの入
力時にのみ、電気粘性流体に電圧を印加して、除振装置
上からの入力に対しても大きな減衰力が得られるように
されている。このため、通常の除振効果を悪化せずに除
振装置上からの入力を短時間に減衰する事ができる。
【0021】また、上記のような構成の除振装置を精密
除振台のような除振台に適用すれば、除振台上からの入
力が入った際のみ可変減衰機構を作動することが可能と
なり、高価なアクティブ除振装置を用いた除振台に比べ
安価で除振性能の優れた除振台を得ることができる。
【0022】
【実施例】本発明に係る除振装置を除振台として適用し
た第1実施例を図1から図8に示し、これらの図に基づ
き本実施例を説明する。
【0023】本実施例に係る除振台の概略斜視図を図1
に示し、減衰装置の詳細を図2及び図3に示す。
【0024】図1に示すように、除振台10の架台とな
る天板12を床面50上で支持する支持部材である4本
の脚柱14には、それぞれ減衰装置であるダンパ16が
設置されている。また、図2に示すように、これらの脚
柱14内には、それぞれ天板12を弾性変形可能に支持
するばね要素である空気ばね18が配置されていて、実
際にはこれら空気ばね18が天板12の四隅を支持する
構造となっている。そして、この天板12上には、例え
ば加工機器52が搭載されている。
【0025】一方、4個のダンパ16の内の一つを拡大
して表す図3に示すように、脚柱14にねじ止めされた
ブラケット22の上に、下部をブラケット22にねじ止
められた容器部24が固定されており、これらブラケッ
ト22及び容器部24で脚柱側取付け部材20を構成し
ている。また、容器部24の上部には断面が円形の凹部
24Aが形成されており、この凹部24Aの内壁面に円
環状の電極板27が嵌め込まれている。
【0026】そして、凹部24Aと同軸状の天板12の
位置には、孔部28が形成されている。さらに、天板1
2の下面に当接して天板12との垂直度を保つための円
盤部30Aを天板側取付け部材30が有している。この
天板側取付け部材30の上部から突出したねじ軸部32
が、この孔部28内に緩く挿入されていて、ねじ軸部3
2の上部にワッシャ34を介してねじ止められたナット
36により、天板側取付け部材30が天板12に固定さ
れている。
【0027】また、天板側取付け部材30の下部には、
円柱状に形成されて容器部24の凹部24Aに緩く挿入
される絶縁軸部38が形成されており、電極板27と所
定量の隙間(例えば1.5mmの隙間量)を外周側が有
した円管状の電極板26が、絶縁軸部38の外周側に嵌
め込まれている。さらに、容器部24の凹部24A内に
は、電気粘性流体Fが貯留されていて、電極板26と電
極板27とがこの電気粘性流体Fを介して対向すること
になる。従って、電極板26、27に電圧が印加される
と、電気粘性流体Fにも電圧が印加されることとなる。
【0028】一方、容器部24の上部には、円盤部30
Aの外周部に対向してリング状のゴムストッパ40が配
置されていて、円盤部30Aの図3上、左右方向への移
動を防止している。これにより、天板側取付け部材30
が左右方向への移動して電極板27が電極板26に接触
することを防いでいる。
【0029】尚、ねじ軸部32と天板12の孔部28と
の間の図に示すような隙間S1により、天板側取付け部
材30を天板12に固定する際の位置調整が容易とな
る。
【0030】また、電極板26は、電極板26にプラス
の電圧を印加する電源42に接続されていて、この電源
42が制御手段である制御回路44に接続されている。
制御回路44は、天板12に取り付けられて天板12の
振動を検出する検出手段であるセンサ46と接続されて
いて、センサ46からの信号により電源42から電極板
26に印加する電圧を制御している。一方、電極板27
は、アースされている。
【0031】つまり、これら電源42、電極板26及び
電極板27が可変減衰機構を構成し、また、制御回路4
4は、図示しないが、センサ46からの信号を増幅する
増幅回路、ON−OFF回路及びドライバ等を内蔵して
いる。
【0032】上記のようなダンパ16を用いて除振効果
の実験を行った結果を図4〜図8に示す。
【0033】図4は、除振台10へダンパ16を未装着
の時の床面50−天板12上間の加速度伝達関数であ
り、図5は、ダンパ16装着時の床面50−天板12上
間の加速度伝達関数であり、それぞれ床面50からの微
振動に対する除振効果を示している。
【0034】つまり、ダンパ16装着時には、共振点
(約4.25Hz)における入出力比は2.52dBで
あり、ダンパ16未装着時では、共振点(約2.75H
z)における入出力比は17.84dBである。従っ
て、ダンパ16未装着時に比較してダンパ16装着時に
は、17.84dBから2.52dBへと加速度の値が
大きく減少しており、大きな減衰を持っていることが理
解できる。
【0035】つぎに、天板12に衝撃が入力されたとき
の天板12上での応答加速度時刻歴波形を図6〜図8に
示す。
【0036】ダンパ16を単に装着しただけ(図6に示
す)では減衰が非常に小さいが、ダンパ16を装着し1
500Vの電圧を電極板26に印加した場合(図7に示
す)には、電気粘性流体Fの性質が変化して収束が著し
く早められることが理解できる。さらに、3000Vの
電圧を印加した場合(図8に示す)には、電気粘性流体
Fが低速の変形に対しても大きな降伏応力を持つという
ビンガム流体の特性が十分に発揮されて、外部の入力に
ほとんど応答しない状態になる。
【0037】このことから、電極板26、27を介し
て、ダンパ16に印加する電圧を変化させることによっ
て、応答の収束速度を制御することが可能であり、例え
ば天板12上に搭載された加工機器52の動作による振
動の制御に優れた性能を発揮することとなる。
【0038】次に、本実施例に係る除振台10の作用を
説明する。センサ46が天板12の一定値以上の振動を
検出すると、制御回路44が電源42を制御することに
より電極板26への印加電圧を調整して、電気粘性流体
Fによる減衰力を高める。
【0039】また、除振台10上の振動振幅が通常の除
振時のレベルまで下がったことをセンサ46が検知する
と、制御回路44が電源42を制御することにより電極
板26への電圧の印加を停止し、床面50からの振動を
絶縁するのに好適な特性に除振台10を戻すことができ
る。
【0040】従って、天板12上に搭載された加工機器
52の動作による振動や、人の手による加振力などの除
振台10上からの入力があった際には、電気粘性流体F
による減衰力が高まって高減衰力を示すようになり、非
常に短時間に除振台10上からの入力を減衰できる。
【0041】次に、本発明に係る除振装置を除振台とし
て適用した第2実施例を図9に示し、この図に基づき本
実施例を説明する。尚、第1実施例で説明した部材と同
一の部材には、同一の符号を付し、重複した説明を省略
する。
【0042】本実施例に係るダンパ90の凹部24Aと
ほぼ同軸状の天板12の位置には、ねじ穴62が形成さ
れている。さらに、天板12の下面に当接して天板12
との垂直度を保つための円盤部64Bを天板側取付け部
材64が有している。この天板側取付け部材64の上部
から突出したねじ軸部66が、このねじ穴62に螺合さ
れて、天板側取付け部材64が天板12に固定されてい
る。
【0043】この天板側取付け部材64の下部には、複
数のキリ孔68を有した連結用のフランジ部64Aが設
けられていて、このフランジ部64Aの下部に、絶縁軸
部70の上部に設けられた連結用のフランジ部70Aの
上部が当接している。そして、フランジ部70Aに形成
された孔部(図示せず)を貫通したボルト72がキリ孔
68をさらに貫通していて、ナット74との間で天板側
取付け部材64と絶縁軸部70との間を締結している。
【0044】さらに、このボルト72とキリ孔68との
間には、図9に示すように、十分な隙間S2を有してい
て、天板側取付け部材64と絶縁軸部70との間の締結
に際しての位置調整を可能としている。
【0045】また、絶縁軸部70には、薄膜78が脚柱
側取付け部材20側に伸びるOリング76が取り付けら
れていて、これら薄膜78とOリング76とで電気粘性
流体Fおよび空気を密閉している。
【0046】一方、このダンパ90の組立時には、二点
鎖線で示す容器部24の外周側に数本の平板アーム82
が回転可能にピン84でピン止めされており、絶縁軸部
70のフランジ部70Aと平板アーム82をボルト86
でねじ止めする事で位置決めしつつ、天板側取付け部材
64と絶縁軸部70との間の締結を可能としている。
【0047】すなわち、このような構造によれば除振台
10への取付けの際、絶縁軸部70周りに電気粘性流体
Fが均一に配置される(絶縁軸部70が中心に位置され
る)様に、容器部24と絶縁軸部70との間を固定した
状態で設置を行い、天板12と脚柱14にこのダンパ9
0が固定された後、平板アーム82のボルト86を外し
て平板アーム82を取り除き、容器部24と絶縁軸部7
0との間の接続を断つことによって、適正な位置に絶縁
軸部70をセットすることができる。また、薄膜78と
Oリング76とで電気粘性流体Fも封止することができ
る。
【0048】一方、加工機器52内には、加工機器52
の作動に伴って加工機器52が加振力を発生する場合に
は加工機器52から起振信号を発生し、加工機器52が
加振力の発生を停止する場合には加工機器52からの停
止信号を発生するようになっている。従って、加工機器
52内の部材が移動するのに伴って発生する加振力がこ
れら信号として検出可能となっている。
【0049】そして、制御回路44は、天板12に搭載
された加工機器52に接続されていて、加工機器52か
らの起振信号及び停止信号に基づき電源42が電極板2
6に印加する電圧を制御している。
【0050】次に、本実施例に係る除振台10の作用を
説明する。加工機器52が加振力を発生した場合には、
加工機器52内からの起振信号により電源42が電気粘
性流体Fに電圧を印加するように、制御回路44が電源
42を制御する。また、加工機器52が加振力の発生を
停止する場合には、加工機器52内からの停止信号によ
り電源42が電気粘性流体Fへの電圧の印加を停止する
ように、制御回路44が電源42を制御する。
【0051】従って、通常は床面50からの振動絶縁に
除振台10が好適な特性となっているが、除振台10上
からの入力時にのみ、電気粘性流体Fに電圧を印加し
て、除振台10上からの入力に対しても大きな減衰力が
得られる。このため、通常の除振効果を悪化せずに除振
台10上からの入力を短時間に減衰する事ができる。
【0052】以上より、除振台上からの入力が入った際
のみ電源42から電圧を印加することが可能となり、高
価なアクティブ除振装置を用いた除振台に比べ安価で除
振性能の優れた除振台を得ることができる。
【0053】尚、ここで、架台の振動を検出する検出手
段として、具体的には、加速度センサ、速度センサ、変
位センサ、圧力センサ、光電センサ、超音波センサ、焦
電センサ等を応用したものが考えられる。
【0054】応用の例としては、単に架台に取り付けた
り、脚柱と架台の間或いは減衰装置と架台の間に対向、
接続等の必要な関係を持たせて取り付ける他、減衰装置
内部に組み込む等が考えられる。
【0055】また、検出手段が一定値以上の振動を検出
した時における、電圧の印加・停止のタイミングは検出
と同時のみでなく時間差を持たせても良いし、電圧の印
加・停止のパターンは急激であっても良いし除々にであ
っても良い。もちろん、印加時は急激に、そして停止時
は除々に等と組み合わせても良い。
【0056】ここで、起振及び停止信号は、機器の備え
ているシーケンサやコントローラ或いはモニタシステム
等を利用することにより出力する他、機器の状態を検出
する装置を別に用意して出力するのも良い。例えば電流
計、電圧計、カウンタ等を利用することが考えられる。
【0057】また、信号入力に対する電圧の印加・停止
のタイミングは、信号の入、切と同時のみでなく時間差
を持たせても良いし、電圧の印加・停止のパターンは、
急激であっても良いし除々にであっても良い。もちろ
ん、印加時は急激に、そして停止時は除々に等と組み合
わせても良い。
【0058】また、ダンパの数も実施例においては4個
としたが、1個あるいは4個以外の複数としてもよい。
【0059】一方、空気ばね18としては、周知な構造
のものを用いればよく、他の部材の材質、構造、形状な
ども上記実施例の記載により制限されるものでなく、他
の材質、形状を採用してもよい。さらに、実施例は、除
振台を通して除振装置を説明したが、例えば防振装置に
適用することとしてもよい。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の除振装置
は、低コストで高信頼性を有し、また除振効果を悪化す
ることなく架台上からの入力を短時間に減衰することが
できるため、除振装置上の作業を短時間に進めることが
できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る除振台を示す斜視図
である。
【図2】本発明の第1実施例に係る除振台の拡大要部図
である。
【図3】本発明の第1実施例に係る除振台を構成するダ
ンパの断面図である。
【図4】ダンパ未装着時の床面−天板上間の加速度伝達
関数を示す図である。
【図5】ダンパ装着時の床面−天板上間の加速度伝達関
数を示す図である。
【図6】電極板に電圧を印加していない場合に、天板に
衝撃が入力されたときの天板上での応答加速度時刻歴波
形を示す図である。
【図7】電極板に1500Vの電圧を印加した場合に、
天板に衝撃が入力されたときの天板上での応答加速度時
刻歴波形を示す図である。
【図8】電極板に3000Vの電圧を印加した場合に、
天板に衝撃が入力されたときの天板上での応答加速度時
刻歴波形を示す図である。
【図9】本発明の第2実施例に係る除振台を構成するダ
ンパの断面図である。
【符号の説明】
10 除振台 12 天板(架台) 14 脚柱(支持部材) 16 ダンパ 18 空気ばね 24 容器部 26 電極板(可変減衰機構) 27 電極板(可変減衰機構) 42 電源(可変減衰機構) 44 制御回路(制御手段) 46 センサ(検出手段) 52 加工機器 90 ダンパ F 電気粘性流体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩田 義明 神奈川県川崎市多摩区三田1−15−1− 503 (72)発明者 山家 弘行 東京都小平市小川東町3−1−1 株式会 社ブリヂストン東京工場内 (72)発明者 石野 裕一 東京都小平市小川東町3−1−1 株式会 社ブリヂストン東京工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機器を搭載する架台とこの架台を支持す
    る支持部材との間に介在されてこの架台を弾性変形可能
    に支持するばね要素と、 前記架台と前記支持部材との間に介在される電気粘性流
    体と、 前記電気粘性流体に電圧を印加して前記支持部材に対す
    る前記架台の振動を減衰する可変減衰機構と、 前記架台の振動を検出する検出手段と、 前記検出手段が一定値以上の振動を検出すると前記可変
    減衰機構の前記電気粘性流体に対する印加電圧を調整し
    て前記電気粘性流体による減衰力を高める制御手段と、 を有することを特徴とする除振装置。
  2. 【請求項2】 機器を搭載する架台とこの架台を支持す
    る支持部材との間に介在されてこの架台を弾性変形可能
    に支持するばね要素と、 前記架台と前記支持部材との間に介在される電気粘性流
    体と、 前記電気粘性流体に電圧を印加して前記支持部材に対す
    る前記架台の振動を減衰する可変減衰機構と、 前記機器の作動に伴って前記機器が加振力を発生する場
    合には前記機器からの起振信号により前記可変減衰機構
    が前記電気粘性流体に電圧を印加し、前記機器が加振力
    の発生を停止する場合には前記機器からの停止信号によ
    り前記可変減衰機構が前記電気粘性流体への電圧の印加
    を停止する制御手段と、を有することを特徴とする除振
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112377274A (zh) * 2020-10-22 2021-02-19 呼和浩特科林热电有限责任公司 Lvdt防断裂装置及汽轮机
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