JPH0713319U - 生理用ナプキン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 生理用ナプキンの経血漏れを防止する。 【構成】 ナプキン本体１Ａの両側縁近傍に表面シート
２からの起立性向を有し、伸縮性の帯状シートからなる
フラップ５を設ける。フラップ５の上面には、着用者の
肌へ接着するための粘着剤７を塗布する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、生理用ナプキンに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、生理用ナプキンにおいて、使用中にナプキンがずれ動いて経血が漏れる のを防止するため、ナプキンの肌当接面に粘着剤を塗布して肌に接着可能にした ものが公知である。例えば、実開平５−７２２２号公報には、発泡ウレタンなど の帯状の疎水性クッション部材と、その上面に塗布した粘着剤とからなる止着手 段をナプキンの肌当接面の両側部に設けたものが開示されている。また、経血が 漏れるのを防止する他の技術として、ナプキンの対向側部にフラップを設け、表 面シートとの間にポケットを形成する技術が周知である。ナプキンの幅方向へ流 動する経血は、そのポケットに収納可能である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、前記公知技術の止着手段を局部の動きに対して、剥離することなく 追随可能にするには、粘着剤の粘着力を高くしなければならない。しかし、その ようにすると、着用者にとってナプキンを剥離する際の不快感が募るという問題 がある。また、フラップによってポケットを形成した周知のナプキンは、フラッ プの自由縁に糸ゴムを伸長状態で貼着することにより、ナプキンが縦方向内方へ 湾曲したときにポケットが大きく開口し、経血を効果的に収容することができる 。しかし、そのように開口するのは、ナプキンが局部に密着せず、それから離隔 しているときであって、この種ナプキンには、前後方向や左右方向へずれ動いた ときの漏れ防止効果が乏しいという問題がある。

【０００４】 そこで、この考案は、伸縮性の帯状シートからなるフラップをナプキンの両側 縁近傍に設け、そのフラップ上面に粘着剤を塗布して肌に接着可能にすることに より、着用したナプキンが肌に対してずれ動いたときに、経血の漏れをいかにし て防止するかという課題を解決しようとしている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案が前記課題を解決するために手段とするところは、以下のとおりであ る。

【０００６】 この考案においては、少なくとも透液性表面シートと、液抵抗性裏面シートと 、これら両シートの間に介在する吸液性コアとからなるナプキン本体の両側縁近 傍に裏面シートから表面シート方向への起立性向を有する伸縮性フラップが縦方 向に延在する生理用ナプキンを前提にしている。

【０００７】 かかる前提において、フラップが伸縮性の帯状シートを伸長下に前記本体に接 合したものであり、粘着剤が前記フラップの上面に塗布してあることがこの考案 の特徴である。

【０００８】

【作用】

このように構成した生理用ナプキンにおいては、伸縮性の帯状シートからなる フラップが粘着剤により肌に接着するから、ナプキン本体が当接すべき局部に対 し、前後左右、または上下にずれ動いても、帯状フラップが変形してその動きに 追随し、ナプキン本体と肌とをつなぎとめ、経血の漏れを防止する。帯状のフラ ップは、幅が広いほど自由に変形し、ナプキンが大きくずれ動いたときにもその 動きに追随し、経血の漏れを効果的に防止する。帯状シートは、伸長下に接合し てあり、収縮しても皺が入らない。

【０００９】

【実施例】

この考案に係る生理用ナプキンの詳細を添付の図面を参照して説明すると、以 下のとおりである。

【００１０】 図１は、平坦にして示す生理用ナプキン１の部分破断斜視図である。ナプキン １は、ナプキン本体１Ａと、伸縮性フラップ５とからなり、本体１Ａは、熱可塑 性合成繊維の不織布からなる透液性表面シート２と、プラスチックフィルムから なる液抵抗性裏面シート３と、これら両シート２，３間に介在し、粉砕パルプと 高吸水性ポリマーの混合物からなる吸液性コア４とによって構成されている。コ ア４の両側縁と両端縁とから延出する表裏面シート２，３は、熱処理によって互 いに融着し、サイドフラップ２０とエンドフラップ２１とを形成している。伸縮 性フラップ５は、ナプキン１の縦方向へ伸長した熱可塑性エラストマーからなる 帯状のシートであって、その外側縁と両端縁とがホットメルト接着剤による接合 線６により、サイドフラップ２０とエンドフラップ２１とに接着してある。フラ ップ５の内側縁は、自由縁であって、その上面には長手方向へ粘着剤７が塗布し てある。なお、使用前のナプキン１は、粘着剤７の塗布域に剥離紙（図示せず） を貼って、粘着面の汚れを防止する。このように構成したナプキン１は、その剥 離紙を剥がし、着用者の局部に当接すると、Ｙ−Ｙ線で示す内方へ湾曲し、粘着 剤７を介してフラップ５を肌に接着することができる。

【００１１】 図２、３は、図１のナプキン１が湾曲した状態にあるときのＡ−Ａ線とＢ−Ｂ 線端面図であって、仮想線により局部の肌１０とショーツ１５とを示す。ナプキ ン１が湾曲すると、伸長状態にあるフラップ５は接合部分を除いて収縮し、同時 に裏面シート３から表面シート２へ向かう方向へ起立する傾向を示す。フラップ ５は、収縮してもなお緊張状態を保つようにしておくことで、皺を入れることな く肌に接着することが容易になる。また、フラップ５と表面シート２との間には 、ポケット１１が形成されており、図示のようにナプキン１と肌１０との間に隙 間を生じたときには、ポケット１１が内側へ向かって開口する。

【００１２】 図３の二点鎖線の仮想線は、ナプキン本体１Ａとフラップ５の動きを例示して いる。エラストマーシートからなるフラップ５は、柔軟であって伸縮性があり、 ナプキン本体１Ａに対して前後、左右へ動くことが可能であり、図示のように本 体１Ａが肌１０に対してずれ動いたときには、フラップ５も動いて本体１Ａと肌 １０とをつなぎ止め、経血の横漏れを防止することができる。フラップ５は、横 幅が広くなるほどその動きが自由になり、しかも、動いたときに、肌１０との接 着部に力がかかりにくくなる。それゆえ、粘着剤７は、その粘着力を適宜弱くし て剥離する際に着用者に不快感を与えないようにすることでができる。そのよう にフラップ５を動き易くするために、この実施例では線状に塗布したホットメル ト接着剤６によりフラップ５の周縁部のみがナプキン本体１Ａに接合してある（ 図１、３参照）。

【００１３】 この考案において、表面シート２には、不織布の他に開孔プラスチックシート などを使用することができる。液抵抗性裏面シート３とは、表面シート２に比べ 透液性の低いシートを意味しており、不透液性プラスチックシートの他に通気不 透液性のシートなどを使用することができる。裏面シート３の下面には、ショー ツに対する止着手段を適宜設けることができる。また、伸縮性フラップ５には、 エラストマーからなるシートの他に伸縮性不織布やゴムシートなどを使用するこ とができる。

【００１４】

【考案の効果】

この考案にかかるナプキンは、ナプキン本体の側縁近傍に伸縮性シートからな る帯状のフラップを設け、その上面を着用者の肌に接着するようにしたから、ナ プキンが前後左右にずれ動いたときには、その動きに追随してフラップが変形し 、経血は漏れることがない。また、ナプキンが下へ動き肌から離隔したときには 、フラップと表面シートとが形成するポケットが開口して経血の横漏れを防止す ることができる。殊にフラップの自由縁は、肌に接着しているからその開口の形 成が容易である。

【００１５】 フラップは相対的に幅を広くしておくことで、自由に動くことが容易になり、 粘着剤は粘着力が低くても肌から簡単に剥離することがない。そのような粘着剤 は、剥離の際に着用者に不快感を与えることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】生理用ナプキンの部分破断斜視図。

【図２】着用状態において示す図１のＡ−Ａ線端面図。

【図３】着用状態において示すＢ−Ｂ線端面図。

【符号の説明】

１ 生理用ナプキン １Ａ 本体 ２ 表面シート ３ 裏面シート ４ 吸液性コア ５ 伸縮性フラップ ７ 粘着剤

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも透液性表面シートと、液抵抗性
   裏面シートと、これら両シートの間に介在する吸液性コ
   アとからなるナプキン本体の両側縁近傍に前記裏面シー
   トから表面シート方向への起立性向を有する伸縮性フラ
   ップが縦方向に延在する生理用ナプキンにおいて、 前記フラップが伸縮性の帯状シートを伸長下に前記本体
   に接合したものであり、粘着剤が前記その上面に塗布し
   てあることを特徴とする前記ナプキン。