JPH07132523A - カレンダ装置におけるシート厚み制御方法 - Google Patents

カレンダ装置におけるシート厚み制御方法

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JPH07132523A
JPH07132523A JP28263393A JP28263393A JPH07132523A JP H07132523 A JPH07132523 A JP H07132523A JP 28263393 A JP28263393 A JP 28263393A JP 28263393 A JP28263393 A JP 28263393A JP H07132523 A JPH07132523 A JP H07132523A
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JP
Japan
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sheet thickness
calendar
fuzzy
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deviation
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JP28263393A
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Tsuyoshi Annou
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Bridgestone Corp
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多数の検出器信号を入力して演算制御し、非
線型制御もできるカレンダ装置におけるシート厚み制御
方法を提供する。 【構成】 カレンダ装置のシート厚みを一定に制御する
ため、それぞれN,Z,Pのメンバーシップ関数を有す
るn個の前件部変数に対して設定し得る総数4nのファ
ジィルールのうち、すべてのファジィルールに前件部変
数としてシート厚み偏差は含むがその他の前件部変数は
必要に応じて採用したファジィルールによりファジィ演
算を行うことを特徴とする。3個以上のセンサを使用し
て前件部変数を構成することが望ましく、一実施例では
5個の前件部変数を用い、これに対して可能な1024のフ
ァジィルールのうち14のファジィルールで制御してい
る。 【効果】 本発明によるカレンダ装置におけるシート厚
み制御方法によれば、非線型制御も可能であり、高精度
のシート厚みの自動制御を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】樹脂やゴムなどの物質をシート状
に形成するカレンダ装置、特にタイヤを構成するゴムシ
ート部材を製造するカレンダ装置において、製造するゴ
ムシートの品質を高め、高品質のタイヤを作ることがで
きるシート厚み制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5はカレンダ装置の基本構造を示す図
であって、(a)は側面図、(b)は正面図を示し、
(c)は(b)図の断面A〜A矢視図である。1a, 1bは
カレンダロール、2aと2b及び2cと2dはそれぞれカレンダ
ロール1a及び1bを支える軸受、3a及び3bはそれぞれ軸受
2aと2c及び2bと2dを支えるフレーム、4a及び4bはカレン
ダロール1aと1bとのギャップを調整する押し螺子であっ
て、5aと5bとはそれぞれ押し螺子4aと4bとを可逆回転駆
動するギャップモータであり、6はバンク(カレンダロ
ール間の材料の溜まり量)、7は圧延されたシートを示
している。カレンダロール1a及び1bの双方の軸は歯車8a
及び8bにより相互に連結され、カレンダモータ9により
駆動されて、相互に逆方向に回転し、樹脂やゴムなどの
物質をシート状に形成する。
【0003】このような装置にてシート7を形成する場
合、カレンダロール1a, 1bには非常に大きい圧延荷重が
掛かり、その結果カレンダロール1a及び1bの変形、押し
螺子4a及び4bの変形、更にフレーム3a及び3bの変形が発
生する。これらの変形の合計は、成形するシートの厚み
に対して数十%から百%を越すほどの影響を与えること
がある。
【0004】かようなカレンダ装置によりシートを形成
する場合、シート厚みは品質上最も重要な要素である
が、カレンダ速度、カレンダ装置のたわみ、バンク、カ
レンダトルクなどに影響を受ける。従来はこのシート厚
みを制御するために、シート厚み検出器の信号による古
典的なPID(比例積分微分)フィードバック制御によ
っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のPID制御方式
では、 (1) シート厚み検出器以外の入力とシート厚みとの関係
は、非線型制御となるので、従来のPID制御では安定
的で且つ高速応答できる制御は不可能であった。 (2) 検出器信号を数多く入力して演算するのには不向き
で、複雑になり過ぎるため、実用的には1〜2個の検出
器信号しか入力できなかった。
【0006】例として、カレンダ速度を大幅に変えると
き、又はバンク量が大きく変わる時などの大きい外乱が
あった時は、人が調節するしか方法がなかった。従って
シート厚みの精度が充分でないと言う不具合がある上、
人が常時カレンダ装置に付いて、勘やこつによって制御
せざるを得なかった。本発明は、多数の検出器信号を入
力して演算制御できるシート厚み制御方法を提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるカレンダ装
置におけるシート厚み制御方法は、カレンダ装置のシー
ト厚みを一定に制御するため、それぞれN,Z,Pのメ
ンバーシップ関数を有するn個の前件部変数に対して、
設定し得る総数4n のファジィルールのうち、すべての
ファジィルールに前件部変数としてシート厚み偏差は含
むがその他の前件部変数は必要に応じて採用したファジ
ィルールによりファジィ演算を行うことを特徴とする。
【0008】3個以上のセンサを使用して前件部変数を
構成することにより、前記の問題点を解決することがで
きる。
【0009】
【作用】ファジィ理論に基づく演算方式で演算させるこ
とにより、従来の問題点を解決して、非線型制御ならび
に多入力の演算を可能とし、自動シート厚み制御が可能
となる。
【0010】
【実施例】以下、本発明によるカレンダ装置におけるシ
ート厚み制御方法の一実施例を図面に基づいて詳細に説
明する。図1は制御ブロック線図であり、図2は図5と
同一の機構部分にセンサを加えた図であって、(a)は
正面図、(b)は(a)図の断面B〜B矢視図であり、
図5と同一の符号は同一部分を示しているので、それら
の部分については詳細には説明しない。
【0011】本実施例においてはセンサとして、厚みセ
ンサ10a 及び10b をシート7がカレンダロール1bを離れ
る寸前で、フレーム3a側即ち反駆動側、及び3b側即ち駆
動側の端部付近で測定できるように取り付け、カレンダ
速度を検出するためにカレンダモータ9に速度検出器11
を取り付けた。また、カレンダ装置のたわみの検出のた
めに、軸受2aと2cの間に変位計12a (反駆動側)を取り
付け、軸受け2bと2dの間に変位計12b(駆動側)を取り付
けた。これらの変位計の代わりに軸受2cとフレーム3aと
の間にロードセル13a(反駆動側)を、軸受け2dとフレー
ム3bとの間にロードセル13b(駆動側)を取り付けてもよ
い。更に、バンク量の検出のために光電子スイッチ又は
画像処理によるバンク量検出器14を原材料供給側でカレ
ンダロールに対向して取り付け、カレンダトルク検出器
として本実施例では簡易的にカレンダモータ9の入力電
流検出器15を取り付けた。
【0012】図1に示した制御ブロック線図において、
制御部20は前処理演算部21とファジィ制御演算部22及び
後処理部23から構成されており、後処理部23から反駆動
側ギャップモータ5aを駆動するモータドライバ24a と、
駆動側ギャップモータ5bを駆動するモータドライバ24b
とへ、それぞれ制御指令が発せられる。
【0013】前処理演算部21には、厚み設定値と図2に
示した各センサからの信号が入力される。これらのセン
サからの入力を、反駆動側と駆動側の双方が存在する場
合には双方について、シート厚み偏差と、カレンダ加減
速度と、カレンダ装置のたわみ偏差と、バンク量の増減
量、及びカレンダトルクの増減として、次に示すように
基準値に対する偏差又は増減量に加工する。
【0014】先ず、反駆動側シート厚み偏差がシート厚
みセンサ10a の出力信号から厚み設定値を減算して算出
され、駆動側シート厚み偏差はシート厚みセンサ10b の
出力信号から厚み設定値を減算して算出される。カレン
ダ加減速度は、速度検出器11の出力信号であるカレンダ
速度を微分することにより演算される。
【0015】次に、設定厚みその他に対するたわみ量基
準値を予め各種の試験により測定記憶しておくことによ
り、カレンダたわみ偏差が反伝動側及び伝動側につい
て、変位計12a 及び12b の出力信号又はロードセル13a
及び13b の出力信号から算定されるカレンダたわみ量か
ら、前記のたわみ量基準値を減算することにより演算さ
れる。
【0016】バンク量の増減量は、バンク量検出器14の
出力信号であるバンク量を微分することにより演算され
る。カレンダトルクの増減は、入力電流検出器15の出力
信号を微分することにより演算される。
【0017】前記のようにして演算されたシート厚み偏
差と、カレンダ加減速度と、カレンダ装置のたわみ偏差
と、バンク量の増減量、及びカレンダトルクの増減は、
反駆動側分として5種類、駆動側として5種類がファジ
ィ演算制御部22へ送られ、ファジィ演算に供される。
【0018】ファジィ演算制御部22には、従来から試験
結果や勘又はこつにより蓄積された前記のシート厚み偏
差と、カレンダ加減速度と、カレンダ装置のたわみ偏差
と、バンク量の増減量、及びカレンダトルクの増減の前
件部変数についてのメンバーシップ関数を記憶してあ
る。以下、これらの入力について、シート厚み偏差をθ
で、カレンダ加減速度をVで、カレンダ装置のたわみ偏
差をSで、バンク量の増減量をBで、及びカレンダトル
クの増減をIで表す。
【0019】前件部変数のメンバーシップ関数の一例を
シート厚み偏差θについて図3に示す。横軸にシート厚
み偏差が取られ、薄い場合のメンバーシップ関数をNで
表しているが、最初に縦軸1の位置にあるNがシート厚
み偏差の増大に従ってある点で、縦軸の1の位置からシ
ート厚み偏差0の点で0になるように直線的に減少して
いる。厚い場合のメンバーシップ関数はPで表され、シ
ート厚み偏差0の位置で0であり、シート厚み偏差の増
大に従ってある点で縦軸の1の位置になるように直線的
に増大している。正常の場合のメンバーシップ関数はZ
で表され、Nが減少し始めるシート厚み偏差の位置で0
であり、シート厚み偏差の増大に従ってシート厚み偏差
0の位置で縦軸の1になるよう直線的に増大し、その点
からPが1になるシート厚み偏差の位置で0になるよう
に直線的に減少している。
【0020】前記のように、その他の前件部変数入力、
即ちカレンダ加減速度V、カレンダ装置のたわみ偏差
S、バンク量の増減量B、及びカレンダトルクの増減I
について、いずれもN,Z,Pの3個のメンバーシップ
関数があり、これら5個の前件部変数に対して後件部変
数をギャップ開閉Gとし、そのメンバーシップ関数を開
放P、閉塞N、及び停止Zについて設定しておく。この
後件部変数出力メンバーシップ関数の一例を図4に示
す。横軸としてギャップ動作が取られ、閉塞Nはある点
まで1であり、その点からギャップ動作0の点まで直線
的に減少する。開放Pはギャップ動作0の点からある点
まで直線的に増大して1となる。停止Zは閉塞Nが0の
点からギャップ動作0の点まで直線的に増大して1とな
り、その点から開放Pが1となる点まで直線的に減少し
て0となる。
【0021】前記の5個の前件部変数即ちシート厚み偏
差θ、カレンダ加減速度V、カレンダ装置のたわみ偏差
S、バンク量の増減量B、及びカレンダトルクの増減I
に対する後件部変数であるギャップ開閉Gのルールの一
例は、
【数1】if θ=P & V=N & S=P & B=Z & I=Z then G=P のごとくであるが、前記5個の前件部変数についてそれ
ぞれN,Z,Pの3個のメンバーシップ関数があり、ま
たその前件部変数をルールに使用しないことも考慮すれ
ば、このような組み合わせは45 = 1024 通りのルール
が考えられるが、本実施例では表1に示すように14ルー
ルによるものとした。
【0022】
【表1】 ここで、シート厚み偏差θ、カレンダ加減速度V、カレ
ンダ装置のたわみ偏差S、バンク量の増減量B、カレン
ダトルクの増減I、及びギャップ開閉Gに対するP、
Z、及びNはそれぞれ表2に示した内容である。
【表2】
【0023】ルールの数を必要以上に増やすと、演算時
間が長くなりすぎて追従性が悪くなるので、このよう
に、ルールの数を14程度とするほうが経済的でもあり、
且つ制御応答が早く高精度の制御ができる。カレンダの
プロファイル改善のために、ベンディング又はクロス制
御にも応用できる。
【0024】
【発明の効果】従来のカレンダ装置においては、カレン
ダスタート時やカレンダ速度変更時などの、定常作業
(一定カレンダ速度)でない場合は、勘やこつによって
人が制御していた。そのため、シート厚みの精度が充分
でなく、且つ人が常時調節する必要があると言う欠点を
有していた。本発明によるカレンダ装置におけるシート
厚み制御方法によれば、これらの欠点を解消し、高精度
のシート厚みの自動制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカレンダ装置におけるシート厚み
制御方法の一実施例に使用する制御ブロック線図であ
る。
【図2】本発明によるカレンダ装置におけるシート厚み
制御方法の一実施例に使用するカレンダ装置の要部を示
す図であって、(a)は正面図、(b)は(a)図の断
面B〜B矢視図である。
【図3】前件部変数の一つであるシート厚み偏差のメン
バーシップ関数を一例として示す図である。
【図4】後件部変数であるギャップ開閉Gのメンバーシ
ップ関数を示す図である。
【図5】カレンダ装置の一例の基本構造を示す図であっ
て、(a)は側面図、(b)は正面図を示し、(c)は
(a)図の断面A〜A矢視図である。
【符号の説明】
1a, 1b カレンダロール 2a,2b,2c,2d カレンダロールを支える軸受 3a,3b 軸受を支えるフレーム 4a,4b カレンダロール間のギャップを調整する押し螺
子 5a,5b 押し螺子を可逆回転駆動するギャップモータ 6 バンク(カレンダロール間の材料の溜まり量) 7 圧延されたシート 8a,8b 歯車 9 カレンダモータ 10a, 10b 厚みセンサ 11 速度検出器 12a, 12b 変位計 13a, 13b ロードセル 14 バンク量検出器 15 入力電流検出器 20 制御部 21 前処理演算部 22 ファジィ制御演算部 23 後処理部 24a, 24b モータドライバ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カレンダ装置のシート厚みを一定に制御
    するため、それぞれN,Z,Pのメンバーシップ関数を
    有するn個の前件部変数に対して、設定し得る総数4n
    のファジィルールのうち、すべてのファジィルールに前
    件部変数としてシート厚み偏差は含むがその他の前件部
    変数は必要に応じて採用したファジィルールによりファ
    ジィ演算を行うことを特徴とするカレンダ装置における
    シート厚み制御方法。
  2. 【請求項2】 3個以上のセンサを使用して前件部変数
    を構成することを特徴とする請求項1記載のカレンダ装
    置におけるシート厚み制御方法。
JP28263393A 1993-11-11 1993-11-11 カレンダ装置におけるシート厚み制御方法 Pending JPH07132523A (ja)

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