JPH0713123B2 - ポリブタジエンとアルキルスチレン、メタクリル酸アルキルエステルのテーパグラフト共重合物の製造方法 - Google Patents

ポリブタジエンとアルキルスチレン、メタクリル酸アルキルエステルのテーパグラフト共重合物の製造方法

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JPH0713123B2 JP23338189A JP23338189A JPH0713123B2 JP H0713123 B2 JPH0713123 B2 JP H0713123B2 JP 23338189 A JP23338189 A JP 23338189A JP 23338189 A JP23338189 A JP 23338189A JP H0713123 B2 JPH0713123 B2 JP H0713123B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は塩化ビニル樹脂の低温物性を改良する改質剤と
して使用されるブタジエンポリマー、アルキルスチレ
ン、メタクリル酸アルキルエステルのテーパグラフト共
重合物を製造する方法に関する。
〔従来の技術〕
塩化ビニル樹脂は耐薬品性、耐油性、難燃性、高剛性、
耐摩耗性の点で優れているが、その反面、耐衝撃性及び
加工性の点で劣っていることが知られている。この問題
点を改良するため、従来からメタクリル酸メチル、ブタ
ジエン、スチレンを共重合反応させて成るメタクリル酸
メチルブタジエンスチレン共重合体、すなわちMBS樹脂
が塩化ビニル樹脂の改質剤として利用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、MBS樹脂が塩化ビニル樹脂の改質剤として使用
された場合、常温時の耐衝撃性と加工性が改良される
が、低温時の耐衝撃性が却って悪くなり、製品の透明度
も悪くなる傾向があるので、樹脂の成型加工の面におい
て多くの制約がある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、ブタジエンまたはブタジエンスチレンラテッ
クスを主成分とし、これにスチレン、アルキルスチレン
またはアクリルニトリル、及びアクリル酸アルキルエス
テルまたはメチルアクリル酸アルキルエステルをテーパ
グラフト共重合方法によって反応させることにより、こ
れらのグラフト共重合体を生成する方法を提供するもの
である。これにより製得したブタジエン、アルキルスチ
レン、メタクリル酸アルキルエステルのテーパグラフト
共重合体は塩化ビニル樹脂の改質剤として使用された場
合は、塩化ビニルの本来の特性と特徴を損なわずに、僅
かな配合量で塩化ビニル樹脂の常温及び低温時の耐衝撃
性を向上させ、かつ透明度と乳化性を改良することがで
きる。
即ち、本発明のテーパグラフト共重合反応は通常のエマ
ルジョン重合であるが、その特徴としては、先ずポリブ
タジエンまたはポリブタジエンスチレンラテックスを主
成分とし、適量な乳化剤と重合開始剤を添加し、先ず第
1段階で温度40〜85℃において、スチレン、アルキルス
チレンおよびアクリルニトリルの中から選択した一種ま
たは二種以上の樹脂と、一部のアクリル酸アルキルエス
テルまたはメチルアクリル酸アルキルエステルの樹脂と
を、非定量的に連続に上記主成分混合物に注入し、然る
後、第2段階で上記第1段階の温度よりやや低い温度に
おいて、残りのアクリル酸アルキルエステルまたはメチ
ルアクリル酸アルキルエステルを定量的に連続注入し
て、前記各化合物を共重合反応させて、ブタジエンとア
ルキルスチレン、メタクリル酸アルキルエステルのテー
パグラフト共重合体を得る方法である。
具体的に言うと、スチレンまたはアルキルスチレンはPV
Cに対し相溶性が低く、かつ、スチレンとブタジエンと
の反応率がメチルアクリル酸アルキルエステルとポリブ
タジエンとの反応率と比べて低いため、第1段階では、
先ずスチレンまたはアルキルスチレンの全部または大部
分を注入してから、共重合必要量の一部のアクリル酸ア
ルキルエステルまたはメチルアクリル酸アルキルエステ
ルを注入することが要求される。スチレンまたはアルキ
ルスチレンを注入する時、初期では注入速度を早く、終
期に至る頃に注入速度を段々落として、約2時間以内に
注入を完了する。この第1段階において、殊に注意され
たいことは、上記のようにスチレンまたはアルキルスチ
レンの注入と同時に一部のアクリル酸アルキルエステル
またはメチルアクリル酸アルキルエステルを注入するこ
とである。この一部の注入によって第2段階で引き続い
て注入されたアクリル酸アルキルエステルまたはメチル
アクリル酸アルキルエステルを比較的容易に第1段階時
注入された同じ化合物の外層にグラフトさせることがで
きるようにするためである。第1段階のこのアクリル酸
アルキルエステルまたはメチルアクリル酸アルキルエス
テルの注入速度はなるべく初期においては遅く、末期頃
には段々早くするのがよく、これも2時間以内に注入を
完了する。それから第2段階の注入に入るが、この段階
ではアクリル酸アルキルエステルまたはメチルアクリル
酸アルキルエステルを一定量で注入し、約2時間以内に
注入を完了する。
本発明において、第1段階中のスチレンまたはアルキル
スチレンの注入量は第1段階のアクリル酸アルキルエス
テルまたはメチルアクリル酸アルキルエステルの注入量
の2〜10倍であり、好ましくは3〜7倍であり、その使
用量は共重合反応物の全体の重量の5〜35%を占める。
また、初期と末期との注入速度比は2:1〜5:1である。
本発明において、第1段階及び第2段階に分けて注入さ
れるアクリル酸アルキルエステルまたはメチルアクリル
酸アルキルエステルの総重量は共重合反応物の総重量の
5〜25%であるが、第1段階と第2段階との注入総重量
比は0.2〜1である。第1段階における初期と末期との
注入速度比は0.3〜0.8である。
なお、本発明の第1段階に注入されるスチレンまたはア
ルキルスチレンまたはアクリルニトリルと、同じ段階に
注入されるアクリル酸アルキルエステルまたはメチルア
クリル酸アルキルエステルとの初期の注入速度比は7〜
15であり、末期の注入速度比は0.7〜4である。
また、本発明において、第1段階の重合反応温度は40〜
85℃であり、60〜70℃が好ましい。第2段階の重合反応
温度は35゜〜80℃であり、55゜〜65℃が好ましく、第1
段階の温度と比べて0〜15℃も低く、殊に5〜10℃も低
い方が好ましい。
グラフト共重合完了後に得た重合物乳状液を塩析熱処
理、濾過、乾燥等処理を経て白色粉末状のグラフト共重
合樹脂を得ることができる。これを塩化ビニル樹脂と混
練し加工成型すれば、塩化ビニルの常温および低温の耐
衝撃性と加工性を改良した成品を得ることができる。
本発明において主成分として用いられるポリブタジエン
またはポリブタジエンスチレン乳状液は固形分が20〜50
%を占め、粒径が300〜2000Åのものが好ましい。粒径
がこれ以上小さくなると耐衝撃強度に影響を来す。上記
主成分の使用量は共重合反応物全部の重量に対して40〜
80重量%である。
本発明において適用される乳化剤は、一般に合成ゴムの
製造に用いられる乳化剤であれば使用できる。これらは
オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、脂肪
酸ナトリウム等があり、乳化剤の使用量は樹脂全体に対
し0〜10重量%である。共重合反応過程において、粒子
の適当な成長を制御するため、通常重合開始剤の種類を
選択しかつその使用量を調整して添加されるか、または
重合時に電解質、無機塩類または有機塩類を添加する。
また、必要に応じて架橋剤を使用することもできる。こ
れら開始剤などの添加によって共重合体の粒子の粒度を
適当に制御することができる。
本発明において使用する重合開始剤は別に格別な限定が
ない。一般に懸濁重合、エマルジョン重合、溶液重合、
ブロック重合に適用する油性または水溶性の開始剤であ
れば皆使用できる。これらは、例えばクメンハイドロパ
ーオキシド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
シド、p−メンタンハイドロパーオキシド、テトラメチ
ルブチルハイドロパーオキシド等の有機過酸化物、また
は過硫酸塩および過硼酸塩等の無機開始剤より選択され
る一種または多種併用する。開始剤の使用量は樹脂全体
重量に対して0.01〜5重量%である。
また、本発明に適用される電解質、有機塩または無機塩
は例えばホルムアルデヒドスルオキシル酸ナトリウム、
硫酸ナトリウム、硫酸鉄等があり、その使用量は樹脂全
体に対して0.01〜5重量%である。
上記化合物をグラフト共重合反応を行わせて最後に得た
共重合体乳状体を塩酸と食塩水の混合液、塩酸、硫酸、
塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸アルミニウム
または酢酸等の水溶液と塩析処理、加熱処理、濾過処
理、乾燥処理を経た後、白色粉末状の樹脂を得ることが
できる。
〔実施例〕
以下実施例を挙げて更に本発明について詳しく説明す
る。勿論、本発明は下記実施例に限定されるものではな
い。
下記各実施例において使用されるスチレンブタジエン
(SB)乳状液の固形分は23%である。
実施例1 20容量のステンレススチール製重合反応装置にブチレ
ンスタジエンラテックスを6000g投入し、脱イオンの純
水1500g、オレイン酸ナトリウム30gを添加した後、重合
開始剤とするクメンハイドロパーオキシド8gを1回で投
入し、装置内を真空度680mmHgに減圧した後、窒素
(N2)ガスを導入し、0.4kg/cm2の圧力を保ちながら温
度を65℃に上昇させる。これから第1段階のスチレンの
注入をし始めるが、先ず最初の40分間に12.5g/minの注
入速度で、それから注入速度を8.75g/minに落として約4
0分〜80分間の継続注入を行い、最後に注入速度を5g/mi
nに落として約80分〜120分の注入をする。すなわち最初
から最後迄2時間の注入作業をする。この段階でスチレ
ン注入と同時に一部分のメタクリル酸アルキルエステル
を最初の60分間は1.5g/minの注入速度で、約60分〜120
分までは3.5g/minの注入速度で注入し、それからもう一
度クメンハイドロパーオキシド4gを投入した後、温度を
60℃に下げて、第2段階のメタクリル酸アルキルエステ
ルの注入を2.5g/minの割合で定量的に連続して行い、2
時間で総重量300gのメタクリル酸アルキルエステルを注
入した。
実施例2 前記実施例と同じ重合反応装置にブチレンスタジエンラ
テックス6000gを投入し、更に脱イオンの純水1500gおよ
びオレイン酸ナトリウム30g、開始剤であるクメンハイ
ドロパーオキシド6gを投入し、装置内を680mmHgの真空
度に減圧した後、窒素ガスを供給し0.4kg/cm2の圧力を
保ちながら温度を70℃迄に上昇させ、第1段階のスチレ
ンの注入をし始める。先ず、最初の40分間は12.5g/mi
n、約40分〜80分の間は8.75g/min、約80分〜120分の間
は5g/minの割合いで注入し、これと同時に、一部分のメ
タクリル酸アルキルエステルを最初の60分間は1g/min
で、約60分〜120分までは増速して1.5g/minの割合いで
注入する。それから、もう一度クメンハイドロパーオキ
シド3gを投入し、温度を65℃迄に下げた後、第2段階の
メタクリル酸アルキルエステルの注入を3.75g/minの割
合で定量を行い、2時間で総重量450gのメタクリル酸ア
ルキルエステルを注入した。
実施例3 上記実施例と同じ反応装置を使用し、SB乳状液(スチレ
ンブタジエンラテックス)6000g、脱イオン純水1500g、
オレイン酸ナトリウム30g、ジビニルベンゼン6g、クメ
ンハイドロパーオキシド5gを装置内に投入し、680mmHg
の真空度に減圧した後、窒素ガスを供給し、0.4kg/cm2
の圧力を保ちながら温度を70℃上昇させ、然る後、第1
段階のスチレンの注入をし始める。最初の40分間は13.5
g/min、約40分〜80分は6g/min、約80分〜120分は3g/min
の割合で注入すると同時に、一部分のメタクリル酸アル
キルエステルを最初の60分間は1g/min、約60分〜120分
は注入量を増して1.5g/minの割合で注入し、それからも
う一度クメンハイドロパーオキシド4gを投入し、温度を
60℃に下げて第2段階のメタクリル酸アルキルエステル
の注入を5g/minの割合で定量に行い、二時間で総重量60
0gのメタクリル酸アルキルエステルを注入した。
比較例1 前記と同じ反応装置内に、SB乳状液6000g、脱イオン純
水1500g、オレイン酸ナトリウム30g、開始剤であるクメ
ンハイドロパーオキシド5gを投入し、装置内を真空度68
0mmHgに減圧した後、窒素を導入し、圧力を0.4kg/cm2
保ちながら温度を60℃迄上昇させ、然る後、第1段階で
メタクリル酸アルキルエステルを6.25g/minの割合で定
量に連続注入し、2時間で総重量750gを注入した後、も
う一度クメンハイドロパーオキシド6gを投入し、第2段
階でスチレンを7.5g/minの割合で定量に注入し、2時間
で総重量900gのスチレンを注入した。
比較例2 SB乳状液、脱イオン純水、オレイン酸ナトリウムの投入
は前記比較例1と同じであるが、開始剤であるクメンハ
イドロパーオキシドを11g投入した。それから、上記と
同じ真空度、窒素の導入、圧力の保持、温度の条件にお
いて、メタクリル酸アルキルエスエルとスチレンとを同
時にそれぞれ4.4g/minと2.5g/minの割合で定量的に連続
4時間注入し、スチレン総注入量1050gとメタクリル酸
アルキルエステル総注入量600gとを注入した。
表1は上記実施例と比較例に基づく試験片の物性を示
す。
(1) 配合処方 PVC(=800) 100部 MBS 10部 オクチルスズメルカプチド 1.6部 グリセリン部分脂肪酸エステル 0.9部 変形コンプレックスエステルワックス 0.6部 PMMA 1.0部 (2) ロール条件:ミキシングロール 180℃×5分 (3) プレス条件:175℃×2.5分予熱後、圧力80kg/cm
2で175℃×1分プレス。
(4) 試験片の厚さ:3mm (註1) ローラ巻付時間:混合物を6″ローラの表面
に巻付け、ローラに接触するがゼラチン状になる迄の時
間を示す。
実施例4 SB乳状液6700gを20ステンレス鋼製重合反応装置内に
投入し、次に脱イオン純水1000g、オレイン酸ナトリウ
ム30g、開始剤としてクメンハイドロパーオキシド6g、
ジビニルベンゼン3gおよび3価ドデシルメルカプタン3g
を投入し、装置内を680mmHgに真空した後、窒素ガスを
供給し、0.4kg/cm2の圧力を保ちながら温度が65℃にな
る迄上昇させ、それから第1段階のスチレンの注入をし
始める。
最初の40分間は9g/min、約40分〜80分は減量して6g/mi
n、約80分〜120分は更に減量して3.75g/minの注入率で
注入し、2時間で総重量750gのスチレンを注入した。一
方、第1段階のスチレンの注入と同時にメタクリル酸ア
ルキルエステルを最初の60分間は1.5g/min、約60分〜12
0分は増量して3.5g/minの割合で注入し、2時間で300g
のメタクリル酸アルキルエステルを注入した。その後、
もう一度クメンハイドロパーオキシド4gを投入し、温度
を60℃に下げた後、第2段階のメタクリル酸アルキルエ
ステルの定量注入を5g/minの割合で2時間行い、総重量
600gのメタクリル酸アルキルエステルを注入した。
実施例5 SB乳状液の投入から第1段階のスチレンの注入迄の実施
条件は実施例4と殆ど変わらないが、第1段階における
スチレンを最初の40分間は13.5g/min、約40分〜80分は6
g/min、約80分〜120分は3.5g/minと段々減量して注入
し、2時間で総重量900gのスチレンを注入し、これと同
時に、メタクリル酸アルキルエステルの一部を最初の60
分間は1.5g/min、約60分〜120分は増量して3.5g/minの
割合で注入し、2時間で総重量300gのメタクリル酸アル
キルエステルを注入した後、もう一度クメンハイドロパ
ーオキシド4gを投入し、温度を60℃に下げた後、第2段
階のメタクリル酸アルキルエステルの連続定量注入を2.
5g/minの割合で行い、2時間で総重量300gのメタクリル
酸アルキルエステルを注入した。
実施例6 SB乳状液の投入から第1段階のスチレンの3段階的減量
注入迄の条件は実施例5と同じであるが、第1段階にス
チレンの注入と同時に行われるメタクリル酸アルキルエ
ステルの注入量を最初の60分間は1g/minで、約60分〜12
0分は増量して1.5g/minで注入し、2時間でメタクリル
酸アルキルエステルを150g注入した後、再び開始剤のク
メンハイドロパーオキシド3gを投入し、温度を60℃に下
げた後、第2段階のメタクリル酸アルキルエステルの定
量連続注入を3.75g/minの割合で行い、2時間でメタク
リル酸アルキルエステル450gを注入した。
比較例3 SB乳状液6700g、脱イオン純水1000g、オレイン酸ナトリ
ウム30g、開始剤としてクメンハイドロパーオキシド5g
をそれぞれ前記実施例と同じ反応装置内に投入し、装置
内を680mmHgの真空度に減圧した後、窒素ガスを導入
し、0.4kg/cm2の圧力を保ちながら温度が60℃になる迄
上昇させ、それから第1段階のメタクリル酸アルキルエ
ステルを6.25g/minの一定割合で連続注入し、2時間で7
50gのメタクリル酸アルキルエステルを注入した後、再
びクメンハイドロパーオキシド5gを投入し、同じ60℃の
温度下で第2段階のスチレンの定量連続注入を6.25g/mi
nの割合で行い、2時間で総重量750gのスチレンを注入
した。
比較例4 SB乳状液6700g、脱イオン純水1000g、オレイン酸ナトリ
ウム30g、開始剤であるクメンハイドロパーオキシド6g
をそれぞれ反応装置内に投入し、装置内を680mmHgの真
空度に減圧した後、窒素ガスを導入し、0.4kg/cm2の圧
力を保ちながら温度が60℃になる迄上昇させる。然る
後、第1段階でスチレンを7.5g/minの割合で定量連続注
入し、2時間で900gのスチレンを注入した後、再びクメ
ンハイドロパーオキシド4gを投入し、同じ温度で第2段
階のメタクリル酸アルキルエステルの定量連続注入を5g
/minの割合で行い、2時間で総重量600gのメタクリル酸
アルキルエステルを注入した。
表2はこれらによって得た試験片の物性を示す。
なお、この試験における配分処方、ロール条件、プレス
条件、試験片、註1などは表1に使用されたものと同じ
である。
〔発明の効果〕 本発明によれば、ブタジエンまたはブタジエンスチレン
乳状液を主成分とし、これに乳化剤と重合開始剤を添加
した後、先ず第1段階でスチレン、アルキルスチレンま
たはアクリルニトリルを非定量的に上記混合物を収容し
た反応装置内に連続注入すると同時に、一部のアクリル
酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステ
ルを非定量的に連続注入し、然る後、第1段階よりもや
や低い温度の下で、第2段階のアクリル酸アルキルエス
テルまたはメタクリル酸アルキルエステルの定量連続注
入を行って、これら化合物をグラフト共重合反応させて
ブタジエンとアルキルスチレンメタクリル酸アルキルエ
ステルのテーパグラフト共重合物を得ることができ、こ
れをPVC樹脂の改質剤として使用すると、PVC樹脂の本来
の特性を損なわずに、PVCの常温及び低温時の耐衝撃
性、耐寒性を向上させ、かつ低温時の加工性、透明度を
改良することができる効果を有する。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリブタジエンまたはポリブタジエンスチ
    レン乳状液を主成分とし、これに乳化剤と重合開始剤を
    添加した後、先ず、第1段階でスチレン、アルキルスチ
    レンおよびアクリルニトリルより選択される1種の化合
    物を、最初の注入率が高く、終期に至るに従って注入率
    が段々低減するように非定量的に連続注入を行い、これ
    と同時にアクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル
    酸アルキルエステルの使用量の一部を最初の注入率が低
    く、終期に至るに従って注入率が段々増加するように非
    定量的に連続注入し、それから、第1段階よりもやや低
    い反応温度の下で、第2段階のアクリル酸アルキルエス
    テルまたはメタクリル酸アルキルエステルの残量の定量
    連続注入を行った後、上記各化合物のテーパグラフト共
    重合反応による重合体乳状液を製得し、この乳状液を更
    に塩析処理、熱処理、濾過及び乾燥処理を経て、ポリブ
    タジエンとアルキルスチレン、メタクリル酸アルキルエ
    ステルのテーパグラフト共重合物を得るポリブタジエン
    とアルキルスチレン、メタクリル酸アルキルエステルの
    テーパグラフト共重合物の製造方法。
  2. 【請求項2】第1段階におけるスチレン、アルキルスチ
    レンおよびアクリルニトリルの中から選択される1つの
    化合物の注入量は同じ第1段階で注入されるアクリル酸
    アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステル
    の注入量の2〜10倍である請求項第1項記載のポリブタ
    ジエンとアルキルスチレン、メタクリル酸アルキルエス
    テルのテーパグラフト共重合物の製造方法。
  3. 【請求項3】第1段階におけるスチレン、アルキルスチ
    レンおよびアクリルニトリルの中から選択される化合物
    の使用量は共重合反応物の総重量の5〜35%である請求
    項第1項記載のポリブタジエンとアルキルスチレン、メ
    タクリル酸アルキルエステルのテーパグラフト共重合物
    の製造方法。
  4. 【請求項4】第1段階と第2段階において注入されるア
    クリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキル
    エステルの総重量は共重合反応物の総重量の5〜25%で
    ある請求項第1項記載のポリブタジエンとアルキルスチ
    レン、メタクリル酸アルキルエステルのテーパグラフト
    共重合物の製造方法。
  5. 【請求項5】第1段階と第2段階においてそれぞれ注入
    されるアクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸
    アルキルエステルの注入量の割合は0.2〜1である請求
    項第1項記載のポリブタジエンとアルキルスチレン、メ
    タクリル酸アルキルエステルのテーパグラフト共重合物
    の製造方法。
  6. 【請求項6】第1段階において非定量的に連続注入され
    るスチレン、アルキルスチレンまたはアクリルニトリル
    の初期の注入率と終期の注入率の割合は2〜5である請
    求項第1項記載のポリブタジエンとアルキルスチレン、
    メタクリル酸アルキルエステルのテーパグラフト共重合
    物の製造方法。
  7. 【請求項7】第1段階において非定量的に連続注入され
    るアクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アル
    キルエステルの初期の注入率と終期の注入率の割合は0.
    3〜0.8である請求項第1項記載のポリブタジエンとアル
    キルスチレン、メタクリル酸アルキルエステルのテーパ
    グラフト共重合物の製造方法。
  8. 【請求項8】第1段階におけるスチレン、アルキルスチ
    レンまたはアクリルニトリルの初期の注入率と第1段階
    におけるアクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル
    酸アルキルエステルの初期の注入率の割合は7〜15であ
    る請求項第1項記載のポリブタジエンとアルキルスチレ
    ン、メタクリル酸アルキルエステルのテーパグラフト共
    重合物の製造方法。
  9. 【請求項9】第1段階におけるスチレン、アルキルスチ
    レンまたはアクリルニトリルの終期の注入率と第1段階
    におけるアクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル
    酸アルキルエステルの終期の注入率の割合は0.7〜4で
    ある請求項第1項記載のポリブタジエンとアルキルスチ
    レン、メタクリル酸アルキルエステルのテーパグラフト
    共重合物の製造方法。
  10. 【請求項10】第1段階における重合反応温度は40℃〜
    85℃であり、第2段階の重合反応温度は35℃〜80℃であ
    り、前者は後者よりも0゜〜15℃高い温度とする請求項
    第1項記載のポリブタジエンとアルキルスチレン、メタ
    クリル酸アルキルエステルのテーパグラフト共重合物の
    製造方法。
  11. 【請求項11】第1段階における最適な重合反応温度は
    60゜〜70℃であり、第2段階の最適な重合反応温度は55
    ゜〜65℃であり、前者は後者よりも5゜〜10℃高い温度
    とする請求項第1項記載のポリブタジエンとアルキルス
    チレン、メタクリル酸アルキルエステルのテーパグラフ
    ト共重合物の製造方法。
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