JPH0712976B2 - 磁気ヘツド用磁器焼結体及びその製造方法 - Google Patents

磁気ヘツド用磁器焼結体及びその製造方法

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JPH0712976B2
JPH0712976B2 JP59278644A JP27864484A JPH0712976B2 JP H0712976 B2 JPH0712976 B2 JP H0712976B2 JP 59278644 A JP59278644 A JP 59278644A JP 27864484 A JP27864484 A JP 27864484A JP H0712976 B2 JPH0712976 B2 JP H0712976B2
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克彦 鬼塚
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電子計算機等に使用されている各種磁気ヘッド
の磁極部片を取付ける磁気ヘッド支持部材(一般にスラ
イダーと称される)の磁器組成物に関するものである。
(背景技術) 磁気ヘッド支持部材(以下スライダと称す)は、これに
使用する磁器組成物の一定組成範囲内において、その組
成量を任意に変化させることにより、目的に応じて該ス
ライダにより支持される各種磁気ヘッドの熱膨張係数に
容易に適応させ得ることが望まれている。また、このス
ライダは磁気ヘッドの小さな磁極部片を支持することか
ら非常に精密な加工を必要とするため、当然に加工性の
良いこと、研削(切削)時の抵抗の少ないこと、および
耐チッピング特性に優れていることなどの加工性に安定
な材質であることが望まれる。
(従来例) 従来、Ni−Znフェライトに適応するスライダ材料として
フォルステライトやチタン酸バリウムなどが使用され、
これらの熱膨張係数はNi−Znフェライトの熱膨張係数90
〜98×10-7/℃とほぼ同程度の熱膨張係数を有してい
る。ところが、これらフォルステライトやチタン酸バリ
ウムなどをMn−Znフェライトに適応する場合、このMn−
Znフェライトの熱膨張係数が100〜120×10-7/℃と高
く、該材料とMn−Znフェライトとのガラス溶着時の400
℃前後の熱履歴に対してこれらの熱膨張差のために前記
材料に亀裂および残留歪などが生じ、工程中にガラスハ
ガレなどを起こす原因となるので、Mn−Znフェライトに
対してはフォルステライトやチタン酸バリウム系の組成
物を使用することができない。
一方、Mn−Znフェライトに適応するスライダ材料として
チタン酸カルシウムが使用され、この熱膨張係数はMn−
Znフェライトの熱膨張係数100〜120×10-7/℃とほぼ同
程度である。しかしながら、チタン酸カルシウムを主成
分とする磁器においては機械加工時のチッピングが発生
し易い。また、研削時の負荷抵抗が大きいなどの加工性
が悪い欠点がある。
(発明が解決しようとする問題点) 従来のTiO2相及びCaTiO3相を主成分とする結晶組織中に
微細なCaZrTi2O7相を均一分散させることによって機械
加工時のチッピングを小さく抑えることができ、かつ、
研削抵抗の小さい磁器組成物が得られ、更に熱膨張係数
も92〜115×10-7/℃の範囲で自由に制御できることを
知見した。
したがって、本発明においては例えばNi−Znフェライト
及びMn−Znフェライト等の各種磁気ヘッドの熱膨張係数
の広い範囲に適応できかつ機械加工特性に優れるスライ
ダー材料用磁器焼結体及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
本発明によれば、TiO2−CaO−ZrO2の3成分系組成から
なる焼結体であって、該焼結体中にTiO2相が CaTiO3相が CaZrTi2O7相が の範囲内で上記3相の合計が略100体積%からなる磁気
ヘッド用磁器焼結体が提供される。
すなわちTiO2−CaO−ZrO2三成分系内において、CaTiO3
相、TiO2相及びCaZrTi2O7相から成る磁器中で、CaZrTi2
O7相の存在割合が5体積%未満ではCaTiO3相及びTiO2
の特性に支配されて研削抵抗が高く、加工特性が悪い。
更にCaZrTi2O7相単独の場合でも十分に加工性は良好で
ありスライダー材質としての特性は満足するものであ
る。
またTiO2相が55体積%よりも多くなると熱膨張係数がTi
O2に大きく支配され、90×10-7/℃以下になり、フェラ
イトとのガラス接着時の色ムラの原因となり易くなる
為、本発明領域より除外される。CaTiO3相を、0≦CaTi
O3≦95体積%としたのは、CaTiO3相が95体積%よりも多
くなると、チッピングの最大径が大きく、また研削抵抗
値が高く、加工性が悪くなるからである。
TiO2−CaO−ZrO2系で生成される結晶相としては、TiO2
相、CaTiO3相、CaZrTi2O7相以外に、ZrO2固溶体相、TiZ
rO4固溶体相、CaZrO3固溶体相が挙げられる。これらい
ずれの固溶体相ともに硬度が高く、研削特性を劣化させ
る原因となる。従って、いずれの固溶体相がTiO2相CaTi
O3相及びCaZrTi2O7相中に共存しても機械加工特性に悪
影響を及す。
の範囲内において3相の合計が略100体積%となる組成
領域においては、従来のCaTiO2相及びTiO2相を主成分と
する磁器組成物に対して、微細な(1〜3μm)の均一
分散組織が得られることによって、機械加工時のチッピ
ングが小さく抑えることができ更に、研削抵抗は従来の
50〜60%まで低減させることができるものが得られる。
更に、本発明によればチタニア(TiO2)を46〜77モル%
と、カルシア(CaO)を16〜50モル%と、ジルコニア(Z
rO2)を2〜30モル%とを配合してなる混合物を900〜13
00℃の温度で約1〜2時間仮焼を行った後、大気中1250
〜1450℃で焼成することを特徴とする磁気ヘッド用磁器
焼結体の製造方法が提供される。
即ち、TiO2,CaO及びZrO2の組成範囲が上記範囲外である
と、CaZrTi2O7,CaTiO3,TiO2各相の限定領域外とな
る。もしくは上記3相以外の結晶相が生成する。例え
ば、CaO<16モル%,TiO2>77モル%の領域では、TiO2
相が55Vol%以上生成するか、またはZrTiO4相が生成す
る。またTiO2<44モル%,CaO>50モル%の領域ではCaZr
O3相が生成する。またZrO2>30モル%の領域ではZrO2
及びZrTiO4相が生成するものと考えられる。
ZrO2<2mol%ではCaZrTi2O7相が5vol%未満しか生成し
ない。
また、仮焼温度が900℃未満では1次原料が未反応のま
まで存在し、焼結時にポアの生成の原因となり易く、13
00℃を超えると仮焼後の凝集が強くなりすぎ微細な粉末
への粉砕が不可能となる。さらに、焼結温度が1250℃未
満では充分緻密化せず、1450℃を超えると粒成長が生
じ、ポアの発生の原因となるものと考えられる。
(実施例) 市販の工業原料(純度98%以上)でチタニア源として酸
化チタン(TiO2),カルシア源として炭酸カルシウム
(CaCO3),塩化カルシウム(CaCl2),水酸化カルシウ
ム(Ca(OH)2),及びジルコニア源として、酸化ジルコ
ニウム(ZrO2)をそれぞれ第1表に示す組成比となるよ
うに秤量し、ボールミルを用いて湿式混合した。乾燥後
の原料を第1表の仮焼温度条件で1〜2時間仮焼を行い
仮焼後の原料を不純物の混入を抑えて微粉砕した。これ
に有機バインダー等を加えて造粒を行った後1.0〜2.0t/
cm2の圧力で成形した。本焼成は第1表の焼結温度条件
における大気中で行い第1表に示す1〜13の各試料を得
た。
得られた試料の特性は下記の方法で測定した。生成相は
X線回折測定により同定し、生成量比の判定はピーク比
で行った。硬度は荷重1kg(Hv(1.0)で示す)のビッカ
ース硬度で示した。測定算出はJIS2244に準拠した。
各試料の研削抵抗は、ダイヤモンド高速回転切断機の電
力増加量により評価しワット単位で記した。ただしダイ
ヤモンド高速回転切断機の使用条件(回転速度試料送り
速度切り込み深さ)は一定とする。
各結晶相の存在量は、試料鏡面をエッチングした後、各
結晶相の同定をXMA装置を用いて行い各結晶相による光
の反射率の違いを利用して画像解析装置により面積比率
を測定し、体積比率に換算した。なおこの値はX線回折
法によって求めた量比とほぼ一致した。
試料1及び2は従来のTiO2−CaO系組成物であり、TiO2
相及びCaTiO3相の2相から構成される典型的な例で、こ
の系はチッピング性及び研削抵抗値が高く、加工性の悪
い例である。これに対して3〜7,10及び11は、本発明の
範囲内のものでありZrO2の添加量を増すに従って、すな
わちCaZrTi2O7相の存在割合が増加するに伴って、研削
抵抗が急激に減少しており更にチッピング特性も良好で
あることがわかる。またこれらの試料においては色むら
の発生がなく焼結性も比較的良好でポア分布の状態も従
来のものに比較して良好であり、熱膨張係数も92〜115
の範囲で自由に設定することができる。
また試料8,9及び12,13は本発明の範囲外のものでありCa
TiO3相,CaZrTi2O7相,TiO2相以外にZrTiO4相あるいはC
aZrO3相が生成し、この為に、硬度が高くなっておりチ
ッピング特性が悪いことが理解される。
(発明の効果) 上述のごとく本発明においては92〜115×10-7/℃の熱
膨張係数を有する各種磁気ヘッドに対して、熱膨張係数
を充分に一致させることができると共に機械加工時の加
工性が著しく良好な特徴を有し、ガラス装着時の雰囲気
の変化による色むらの発生がなく、かつポア分布の良好
なスライダ用磁器組成物を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】TiO2−CaO−ZrO2の3成分系組成からなる
    焼結体であって、該焼結体中にTiO2相が CaTiO3相が CaZrTi2O7相が の範囲内で上記3相の合計が略100体積%からなる磁気
    ヘッド用磁器焼結体。
  2. 【請求項2】チタニア(TiO2)を46〜77モル%と、カル
    シア(CaO)を16〜50モル%と、ジルコニア(ZrO2)を
    2〜30モル%とを配合してなる混合物を900〜1300℃の
    温度で約1〜2時間仮焼を行った後、大気中1250〜1450
    ℃で焼成することを特徴とする磁気ヘッド用磁器焼結体
    の製造方法。
JP59278644A 1984-12-29 1984-12-29 磁気ヘツド用磁器焼結体及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH0712976B2 (ja)

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JPS59190262A (ja) * 1983-04-09 1984-10-29 住友特殊金属株式会社 磁気ヘツド用磁器組成物

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JPS61158864A (ja) 1986-07-18

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