JPH07128341A - 乾式分析フイルム片の排出方法およびこの方法に使用されるフイルム片廃却箱 - Google Patents

乾式分析フイルム片の排出方法およびこの方法に使用されるフイルム片廃却箱

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JPH07128341A
JPH07128341A JP5278293A JP27829393A JPH07128341A JP H07128341 A JPH07128341 A JP H07128341A JP 5278293 A JP5278293 A JP 5278293A JP 27829393 A JP27829393 A JP 27829393A JP H07128341 A JPH07128341 A JP H07128341A
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Japan
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film piece
film
dry
adsorbing means
box
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JP5278293A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Seto
義弘 瀬戸
Fumio Sugaya
文雄 菅谷
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 乾式分析フイルム片をインキュベータから取
り出して、確実に廃却箱内に収納する。 【構成】 図1(A) に示すように吸盤83によってフイル
ム片1が吸引保持された状態で吸着部材移動板110 は廃
却箱84方向に移動し、廃却箱84の側壁部210 に近接した
位置でその移動を停止する。移動板110 がこの停止位置
に至るまで、吸着部材保持部111 の回転はロックされて
いる。次に、この保持部111 の回転ロックが解除されて
この保持部111 は矢印A方向に回転し始め、フイルム片
1もこの矢印A方向への回転運動を付与される。このと
き、吸盤83の吸引操作が停止されて吸盤83によるフイル
ム片1の保持力がなくなり、この保持部111 の段部がス
トッパ113 に当接して回転を停止せしめられたときの衝
撃によりフイルム片1は吸盤83から振り落とされ、図1
(B) に示すようにして廃却箱84内に落下し、この廃却箱
84内に確実に収納される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液、尿等の試料液に
含まれる所定の生化学物質との化学反応または免疫反応
等により光学濃度変化を生じる試薬を含有する層を有し
てなる乾式分析フイルム片を搬送し、これを廃却する乾
式分析フイルム片の排出方法およびその方法において使
用されるフイルム片廃却箱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】試料液中の特定の化学成分を定性的もし
くは定量的に分析することは様々な産業分野において一
般的に行なわれている。特に血液や尿等、生物体液中の
化学成分または有形成分を定量分析することは臨床生化
学分野において極めて重要である。
【0003】近年、試料液の小滴を点着供給するだけで
この試料液中に含まれている特定の化学成分または有形
成分を定量分析することのできるドライタイプの乾式分
析フイルムが開発され(特公昭53-21677号公報(米国特
許 3,992,158号明細書),特開昭55-164356 号公報(米
国特許 4,292,272号明細書)等)、実用化されている。
この乾式分析フイルムを用いると、従来の湿式分析法に
比して簡単且つ迅速に試料液の分析を行なうことができ
るため、その使用は特に数多くの試料液を分析する必要
のある医療機関、研究所等において好ましいものであ
る。
【0004】このような乾式分析フイルムを用いて試料
液中の化学成分等の定量的な分析を行なうには、試料液
を乾式分析フイルムに点着させた後、これをインキュベ
ータ(恒温器)内で所定時間恒温保持(インキュベーシ
ョン)して呈色反応(色素生成反応)させ、次いで試料
液中の所定の生化学物質と乾式分析フイルムに含まれる
試薬との組み合わせにより予め選定された波長を含む測
定用照射光をこの乾式分析フイルムに照射してその光学
濃度を測定し、この光学濃度から、あらかじめ求めてお
いた光学濃度と所定の生化学物質の物質濃度との対応を
表わす検量線を用いて該試料液中の所定の生化学物質の
物質濃度を求め、この後、使用済の乾式分析フイルムを
インキュベータから取り出して廃却箱に廃却するように
構成された生化学分析装置が用いられる。
【0005】ところが、上記乾式分析フイルムは、一般
にプラスチック等からなる支持体上に試薬を含有した試
薬層および展開層を設けてなる乾式分析フイルム片をプ
ラスチック製のフレームによって挾持しているのでこの
乾式分析フイルムを収容して恒温保持するインキュベー
タの収容部や上述した搬送系、さらには試料液の点着前
に乾式分析フイルムを乾燥保管させておくサプライヤや
カートリッジが乾式分析フイルム片に対してフレームが
設けられている分だけ大きくなり、インキュベータ、搬
送系さらにはサプライヤやカートリッジのコンパクト化
を図る際の障害となり、あるいは、乾式分析フイルムの
収容数、搬送量さらには保管枚数が小さくなって生化学
分析装置全体としての処理能力の増大が得られないもの
となる。また、乾式分析フイルムにおいてはフレーム装
着に要するコストが大きく、これが生化学分析における
コストを引き上げる要因の一つとなっており問題となっ
ていた。
【0006】このような事情に鑑み本願出願人は、フレ
ームを有しない乾式分析フイルム片を用いて生化学分析
を行うための技術の開発を行ってきた。例えば特願平4-
5508号明細書では、フレームを有しない乾式分析フイル
ム片を複数枚収納するためのカートリッジおよびこのカ
ートリッジ内から、乾式分析フイルム片を傷付けないよ
うに取り出すために、サクションカップ等の吸着手段を
用いて乾式分析フイルム片を吸引しながら取り出すよう
にした技術を提案している。また、特願平4-16098 号明
細書では、フレームを有しない乾式分析フイルム片の使
用を可能としたインキュベータを提案している。
【0007】一方、特願平4-124782号明細書等におい
て、使用済の上記フレームを有しない乾式分析フイルム
片を吸引パッドを用いてインキュベータから取り出し、
フイルム片離脱手段の配設位置まで搬送し、ここで吸引
パッドに吸引保持されている乾式分析フイルム片を吸引
パッドから離脱し、この後乾式分析フイルム片を傾けた
排出シュート上を滑落せしめて廃却箱内に廃却せしめる
ようにした乾式分析フイルムの排出装置を提案してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した乾
式分析フイルムを排出する技術においては、乾式分析フ
イルムの自動排出および自動廃却を可能としているもの
の、確実性という点で改良の余地がある。
【0009】すなわち、この乾式分析フイルム片は極め
て軽量であるから、吸着パッドから離脱し、排出シュー
ト上を滑落している間に風向きや振動等により飛ばされ
て廃却箱外に落下してしまい、このような場合にはフイ
ルム片に点着された血液や尿等の検体液によって分析装
置の各部やオペレータの衣服等が汚染されるおそれがあ
る。あるいは、静電気によって接触部位に付着し、これ
が予期し得ないタイミングで落下して不測の事態が生じ
るおそれがある。
【0010】本願発明はこのような事情に鑑みなされた
もので、乾式分析フイルム片を廃却する際に、フイルム
片廃却箱外に該フイルム片が落下するのを防止でき、検
体液が分析装置やオペレータに付着するのを防止できる
乾式分析フイルム片の排出方法を提供することを目的と
するものである。
【0011】さらに、本願発明は乾式分析フイルム片を
廃却する際に、このフイルム片を確実かつ簡易に収納し
得るフイルム片廃却箱を提供することを目的とするもの
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願発明の乾式分析フイ
ルム片の排出方法は、乾式分析フイルム片を吸着保持し
て搬送するフイルム片吸着手段を、該フイルム片を吸着
保持した状態でフイルム片廃却箱内の所定位置まで搬送
し、該フイルム片廃却箱内で前記フイルム片を前記フイ
ルム片吸着手段から離脱せしめることを特徴とするもの
である。
【0013】また、上記乾式分析フイルム片をフイルム
片吸着手段から離脱せしめる態様として、フイルム片吸
着手段の吸引操作を停止したり、フイルム片吸着手段に
衝撃を与えたり、フイルム片吸着手段より空気を吐出し
たり、フイルム片吸着手段は通過できるが、このフイル
ム片吸着手段に吸引保持された乾式分析フイルム片はひ
っかかってしまう程度の幅を有するスリット部にフイル
ム片吸着手段を通過せしめる手法がある。
【0014】さらに、本願発明のフイルム片廃却箱は、
前記フイルム片吸着手段およびこの吸着手段に保持され
た前記フイルム片の通過を許容する形状とされた第1の
開口部と、前記フイルム片吸着手段の通過は許容するが
この吸着手段に保持された前記フイルム片の通過は阻止
する形状とされた第2の開口部を備えてなることを特徴
とするものである。
【0015】なお、本願明細書中で乾式分析フイルム片
とはフレームを有しない、いわゆる乾式分析フイルムの
みからなるものをいうものとする。
【0016】
【作用】本願発明の乾式分析フイルム片の排出方法によ
れば、乾式分析フイルム片をフイルム片吸着手段により
吸引保持してインキュベータから取り出し、これをフイ
ルム片廃却箱内の所定位置まで搬送し、このフイルム片
廃却箱内で上記フイルム片をフイルム片吸着手段から離
脱せしめるようにしている。
【0017】すなわち、インキュベータからフイルム片
廃却箱に至る途中では、フイルム片はフイルム片吸着手
段により吸引保持されており、フイルム片廃却箱に挿入
されてからはじめてフイルム片吸着手段から離脱せしめ
られる。したがって、フイルム片は廃却箱外に落下する
余地はなく、廃却箱内に確実に収納される。これによ
り、フイルム片の排出時において、フイルム片に点着さ
れている検体液が分析装置やオペレータに付着するのを
確実かつ簡単に防止することができる。
【0018】また、この廃却箱内において、フイルム片
吸着手段の吸引操作を停止すればフイルム片吸着手段に
よる、フイルム片を吸引保持している力はなくなりフイ
ルム片を廃却箱内に自由落下せしめることができる。
【0019】また、このフイルム片離脱手法に加え、こ
の廃却箱内においてフイルム片吸着手段に衝撃を加えれ
ば、さらに容易にフイルム片をフイルム片吸着手段から
離脱させることができる。
【0020】また、このフイルム片離脱手法に加え、こ
の廃却箱内においてフイルム片吸着手段より空気を吐出
すれば、さらに容易にフイルム片をフイルム片吸着手段
から離脱させることができる。
【0021】さらに、このフイルム片を吸引保持したフ
イルム片吸着手段を廃却箱内もしくは廃却箱の壁部に設
けた所定の幅のスリット部を通し、このフイルム片のみ
をこのスリット部に引っかけて廃却箱内に落下せしめる
ようにすれば、このフイルム片をこの廃却箱内でフイル
ム片吸着手段から確実に離脱させることができる。
【0022】また、本願発明のフイルム片廃却箱におい
ては、フイルム片がフイルム片吸着手段に吸引保持され
た状態でこのフイルム片および吸着手段がともに通過し
得る形状に形成された第1の開口部から廃却箱内に挿入
し、フイルム片がフイルム片吸着手段に吸引保持された
状態ではフイルム片吸着手段は通過し得るが、フイルム
片の通過は阻止される形状に形成された第2の開口部か
らフイルム片吸着手段を廃却箱の外に取り出すようにす
れば、フイルム片は第2の開口部の内側に引っかかり、
廃却箱内に落下してこの廃却箱内に確実に収容すること
ができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に沿って説明す
る。図2は本発明の一実施例の乾式分析フイルム片の排
出方法を実施するための生化学分析装置の概略機構を示
す斜視図である。
【0024】生化学分析装置10は、未使用の矩形状の乾
式分析フイルム片1を貯蔵しているフイルム収納手段11
(フイルムサプライヤ)と、上記フイルム収納手段11の
側方に配設され乾式分析フイルム片1を所定時間恒温保
持するインキュベータ12と、前記フイルム収納手段11か
らインキュベータ12に乾式分析フイルム片1を搬送する
フイルム搬送手段13と、たとえば血清,尿等の複数の試
料液を収容する試料液収容手段14(サンプラ)と、試料
液収容手段14の試料液をフイルム搬送手段13による搬送
途中の乾式分析フイルム片1に点着する点着手段15と、
インキュベータ12の下方に配設された測定手段16とを備
えている。
【0025】上記乾式分析フイルム片1は、図3に示す
ように、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)
等のプラスチックフイルムによる光透過性支持体1a(ベ
ースフイルム)上に展開層を含む試薬層1bが積層された
もののみからなり、フレームは有していない。また、必
要に応じてその試薬層1b上に布等の繊維質素材による耐
磨耗性の保護層(図示せず)が積層されるか、保護層が
展開層を兼ねるように構成されたものでもよい。
【0026】上記乾式分析フイルム片1は、使用前の乾
燥状態においては試薬層1bを内側にして湾曲した形状と
なる傾向にあり、その湾曲程度は試薬層1bの種類、乾燥
程度によって異なる。この乾式分析フイルム片1の試薬
層1bは、点着手段15のノズルチップ88より滴下された試
料液の所定成分と混合されると、所定時間恒温保持(イ
ンキュベーション)後に呈色反応(色素生成反応)を生
じる試薬(化学分析試薬または免疫分析試薬が含まれて
いる)を含有しており、測定項目に対応して試料液中の
測定したい化学成分または有形成分毎に設定された試薬
層1bを有する乾式分析フイルム片1が複数の種類用意さ
れている。
【0027】次にインキュベータ12は、円盤状の本体40
が中心下部の回転駆動機構41によって回転自在に支持さ
れ、上記本体40の円周上には所定間隔で前記乾式分析フ
イルム片1を収容するセル42が複数配設され、このセル
42内で乾式分析フイルム片1がインキュベーションされ
る。
【0028】このインキュベータ12の本体40は下部の上
面が平坦な金属製の下ディスク45と、該下ディスク45上
に配設され止めネジによって締結された図示されない金
属製の上ディスクを有し、上ディスクは外周部分が上方
に環状に膨出して形成され、外周下端部と下ディスク45
の上面との間にはセル42の側方開口部を形成する隙間が
形成されている。上記上ディスクと下ディスクとの間に
は図示されないヒータが内蔵され、セル42近傍の下ディ
スク45に配設された図示されない温度センサの検出に基
づいて、乾式分析フイルム片1が所定温度(たとえば37
℃)に加熱保持される。
【0029】上記下ディスク45にはセル42の形成位置に
対応して所定間隔で測光窓が開口され、この測光窓上部
には、該セル42内に挿入された乾式分析フイルム片1を
所定位置に固定する固定手段としてのフイルム片押えが
配設されている。また、測定位置における前記セル42の
底部に開口された測光窓の下方すなわち本体40の下方に
は、測定手段16の測光ヘッド95が配設されている。
【0030】前記フイルム片収納手段11からインキュベ
ータ12に乾式分析フイルム片1を搬送する搬送手段13
は、前記カートリッジ20から乾式分析フイルム片1を取
り出す吸着手段としての取出用吸盤70と、この取出用吸
盤70に保持されている乾式分析フイルム片1を、試薬層
1bが上面となっている状態のまま下方から保持して受け
取るとともにインキュベータ12のセル42に側方開口部か
ら挿入する移載手段としての馬蹄形の移載部材73と、イ
ンキュベータ12のセル42内で上記移載部材73に保持され
ている乾式分析フイルム片1をセル42の下方から出没し
て保持する保持用吸盤76とを備えている。
【0031】前記取出用吸盤70は、乾式分析フイルム片
1の支持体2の下面を吸着保持する上向きのサクション
カップを備え、該サクションカップが図示されない搬送
基部に支持されるとともに、図示されないサクションポ
ンプからの減圧パイプが接続され、該搬送基部が図示さ
れない移動機構によって前後動および昇降動自在に設け
られている。そして、この取出用吸盤70はフイルム片1
をカートリッジ外部に引き出し、さらに、移動してこの
フイルム片を点着位置まで搬送するように駆動される。
【0032】さらに、保持用吸盤76は前記図2に示すよ
うにインキュベータ12のセル42下方に位置し、上向きの
サクションカップが図示されない搬送基部に支持され、
図示しない駆動機構によって昇降移動可能に設けられて
いる。そして、前記インキュベータ12のセル42の底面に
開口された測光窓から該セル42内に出没移動するように
駆動される。また、このサクションカップには図示され
ないサクションポンプからの減圧パイプが接続される。
【0033】前記試料液収容手段14は、回転駆動機構86
によって回転操作される回転テーブル85を備え、該回転
テーブル85の外周部には試料液を収容した複数のサンプ
ルチューブ87を保持し、サンプルチューブ87が順次供給
位置に移動される。また、内周側には後述の点着用ノズ
ル91の先端に装着されるノズルチップ88が収容される。
【0034】また、上記サンプルチューブ87の各試料液
を乾式分析フイルム片1に点着する点着手段15は、試料
液の吸引吐出を行う点着用ノズル91を有し、該点着用ノ
ズル91の先端にはピペット状の上記ノズルチップ88が着
脱自在に装着され、駆動機構92により上下動および回動
可能に移動され、試料液収容手段14から試料液を吸引し
移動して前記移載部材73の上に保持されている乾式分析
フイルム片1に点着する。また、上記点着手段15の点着
用ノズル91における先端のノズルチップ88は、試料液の
変更に伴って交換される。
【0035】点着された乾式分析フイルム片1は、イン
キュベータ12によりインキュベーションが行われ、この
インキュベータ12の下方に配設された測定手段16により
測定される。この測定手段16は、乾式分析フイルム片1
と試料液との呈色反応による光学濃度を測定するための
測光ヘッド95を有する。上記測光ヘッド95は所定波長の
光を含む測定用照射光を光透過性の支持体2を透過し試
薬層3に照射して、反射光を光検出素子で検出するもの
であり、測光ヘッド95には光源96(ランプ)からの光が
フィルタ97を介して入射され、測光ヘッド95内で上記光
が試薬層3に照射される。前記フィルタ97は、検査項目
に対応する複数種類のものが円板98に設置され、該円板
98をモータ99よって回転して測定項目に対応する所定の
特性のフィルタ97を選択するように構成されている。
【0036】また、試薬層3からの反射光は試薬層3中
で生成された色素量に応じた光情報(具体的には光量)
を担持しており、この光情報を担持した反射光が測光ヘ
ッド95の光検出素子に入射して光電変換され、アンプを
介して判定部に送出される。判定部では、入力された電
気信号のレベルに基づき試薬層3中で生成された色素の
光学濃度を判定し、試料液中の所定の生化学物質の物質
濃度を特定する。
【0037】ところで、前記インキュベータ12のフイル
ム片排出位置にはフイルム片排出手段17が配設され、該
フイルム片排出手段17は、セル42内の測定後の乾式分析
フイルム片1を吸着して持ち上げる排出用吸盤81と、該
排出用吸盤81で持ち上げられた乾式分析フイルム片1を
受け取りインキュベータ12の外方に搬出するフイルム片
取出用の馬蹄形の移載部材82と、この移載部材82によっ
て取り出された乾式分析フイルム片1を受け取って廃却
箱84に廃却する廃却用吸盤83とによって構成されてい
る。なお、この移載部材82はU字型のアーム部分に複数
個の吸引用孔部を備えており、サクションを作動させる
ことによりこの吸引用孔部においてフイルム片1を吸着
し得るようになっている。
【0038】上記インキュベータ12のセル42からの乾式
分析フイルム片1の取り出しを詳述すれば、図5に工程
順に示すように、まず(A) に示すようにインキュベータ
12のフイルム片取出位置に分析済のフイルム片1が収納
されているセル42がセットされるように回転され、この
取出位置で排出用吸盤81を上昇させ、(B) に示すように
フイルム片1の下面に排出用吸盤81の上面を当接せし
め、セルカバー64をフイルム押え61とともに上昇作動せ
しめてから、(C) に示すように排出用吸盤81を上昇作動
せしめ、この状態で(D) に示すように移載部材82をフイ
ルム片1の方向に近接させ、(E) に示すように排出用吸
盤81を下降作動せしめて移載部材82上にフイルム片1を
保持せしめる。この後、(F) に示すようにフイルム片1
を吸引保持せしめた移載部材82をセル42の外に搬出作動
せしめた後、(G) に示すようにセルカバー64をフイルム
押え61とともに下降作動せしめて下ディスク45上にセッ
トする。
【0039】次に、この様にしてインキュベータ12のセ
ル42から取り出され、移載部材82に吸着保持されたフイ
ルム片1は吸盤83に移載されて、これに吸引保持され
る。以下、吸盤83に吸引保持されたフイルム片1を廃却
箱84内に廃却する操作を図1を用いて説明する。
【0040】この吸盤83の軸部83a は図1(A) に示すよ
うに、吸盤移動板110 の先端に回動可能に軸支された吸
盤保持部111 に保持されている。また、この保持部111
は移動板110 の側壁に設けられたストッパ112 およびス
トッパ113 によって、図1(A) の位置と図1(B) の位置
の間においてのみ回動可能とされている。なお、吸盤83
の軸部83a の他端にはサクションポンプと接続されてい
る吸引ホース114 が取り付けられている。
【0041】図1(A) に示すように、吸盤83によってフ
イルム片1が吸引保持された状態で吸盤移動板110 は廃
却箱84方向に移動し、廃却箱84の側壁部210 に近接した
位置でその移動を停止する。なお、上記移動板110 がこ
の停止位置に至るまで、吸盤保持部111 の回転はロック
されている。
【0042】次に、この保持部111 の回転ロックが解除
されてこの保持部111 は矢印A方向に回転し始め、フイ
ルム片1もこの矢印A方向への回転運動を付与される。
このとき、吸盤83の吸引操作が停止されて吸盤83による
フイルム片1の保持力がなくなり、さらにこの保持部11
1 の段部がストッパ113 に当接して回転を停止せしめら
れたときの衝撃によりフイルム片1は吸盤83から振り落
とされ、図1(B) に示すようにして廃却箱84内に落下
し、この廃却箱84内に確実に収容される。
【0043】なお、この廃却箱84は、上記保持部111 の
回転に伴ない吸盤83がこの廃却箱84内に入り得るよう
に、その側壁部210 の上方の一部と上壁部211 の一部が
図6に示す如く切り欠かれている。
【0044】図1に示すフイルム片1の離脱方法に代
え、図7に示すようにしてフイルム片1をフイルム片保
持部111 から離脱せしめるようにしてもよい。
【0045】すなわち、図7(A) に示すようにフイルム
片1を吸盤83のサクションカップ83b の上方に吸引保持
した状態から、図7(B) に示すように、この吸盤83の軸
部83a を保持した吸盤保持部111 を矢印B方向に180 °
回転せしめる。なお、この保持部111 は吸盤移動板110
の側壁に設けられたストッパ112aによって180 °以上の
回転が阻止される。次に、フイルム片1が吸盤83によっ
て下側に吸引保持された状態で、吸盤移動板110 を廃却
箱84方向に移動し、廃却箱84の切欠部212 から吸盤83お
よびこの吸盤83に吸引保持されたフイルム片1を挿入
し、図7(C) に示すように、吸盤83のフイルム片吸引操
作を停止せしめてフイルム片1を廃却箱84内に落下させ
る。なお、フイルム片1が廃却箱84内に収納された後、
吸盤保持部111 は次のフイルム片1を吸引保持するため
元の位置に戻る。
【0046】但し、このようにフイルム片1の吸盤83か
らの離脱操作を吸盤83のフイルム片吸引操作を停止せし
めることにより行なうときは、静電気によってフイルム
片1が吸盤83のサクションカップ83b の先端に保持され
たままになっていることがあるので、吸盤83により図示
されないポンプからの空気の吐出操作を行なわしめてフ
イルム片1を吹き飛ばすようにしたり、図8のような形
状をなす廃却箱84a を用いてフイルム片1を物理的に引
っかけて廃却箱84a 内に落下させるようにすることも可
能である。
【0047】すなわち、図8に示す廃却箱84a は、図7
(B) に示すような状態に配された吸盤83とフイルム片1
が、そのままの状態で廃却箱84a 内に侵入するのを許容
する幅を有する第1の開口部213 と、廃却箱84a に侵入
した、フイルム片1を吸引保持した吸盤83がこの廃却箱
84a の外部に搬出された際に吸盤83の搬出は許容する
が、フイルム片1の搬出は阻止するような幅を有する第
2の開口部214 とを対向する側壁部215,216 に備え、こ
の吸盤83が第1の開口部213 から第2の開口部214 に至
るまで吸盤83の軸部83a の通過を許容するスリット217
を上壁部218 に備えている。
【0048】この廃却箱84a を用いれば、図9(A) に示
すようにフイルム片1を吸引保持した吸盤83がこの状態
で第1の開口部213 から廃却箱84a 内に侵入でき、次に
図9(B) に示すように吸盤保持部111 を矢印C方向に回
転せしめれば、吸盤83は第2の開口部214 から外部に搬
出できるが、フイルム片1はこの第2の開口部214 の両
側縁部付近の壁部に引っかかって外部へ搬送されず、こ
れによりフイルム片1は吸盤83から確実に離脱してこの
廃却箱84a 内に落下することとなる。
【0049】なお、上記廃却箱84a を用いるときに、図
9(A) に示す状態から吸盤保持部111 を回転させずに吸
盤移動板110 を水平方向に移動させ、吸盤83を第2の開
口部214 から搬出せしめてこのフイルム片1の吸盤83か
らの離脱操作を行なうことも可能である。
【0050】また、第1の開口部213 と第2の開口部21
4 の配設位置は上記側壁部215,216に限られず、一方、
または両方を上壁部218 に設けることも可能である。
【0051】さらに、上記第2の開口部214 の代わり
に、廃却箱84内に、例えば図10に示すような形状をなす
フイルム片離脱板219 を配設して、これによりフイルム
片1を吸盤83から離脱せしめることも可能である。すな
わち、このフイルム片離脱板219 は、長方形状の水平面
220 と傾斜面221 とからなり、水平面220 の全部および
傾斜面221 の一部に吸盤83のサンショクカップ83b が通
過可能なスリット222 が設けられている。このフイルム
片離脱板219 を用いてフイルム片1をフイルム片吸盤83
から離脱させるには、図10に示すように、フイルム片1
を吸引保持した吸盤83を矢印D方向に移動させ、フイル
ム片1が水平面220 の下方に位置するようにして吸盤83
のサクションカップ83b がスリット222 を進むようにす
る。この後、吸盤83が矢印D方向に進むとこの吸盤83の
サクションカップ83b は傾斜面221のスリット222 部分
をぬけることができるが、フイルム片1は傾斜面221 の
下面に衝突してこのスリット222 をぬけることができ
ず、これによりフイルム片1を吸盤83から離脱せしめる
ことができる。
【0052】なお、本発明の乾式分析フイルム片の排出
方法およびこの方法に使用されるフイルム片廃却箱とし
ては、上記実施例のものに限られるものではなく、種々
の態様の変更が可能である。
【0053】例えば上記実施例においては、フイルム片
をインキュベータから取り出して廃却箱に廃却する間に
フイルム片1を吸着する部材を複数個用いているが、1
つのフイルム片吸着部材によりインキュベータの取出操
作と廃却箱への廃却操作を行なってもよい。
【0054】
【発明の効果】本発明の乾式分析フイルム片の排出方法
によれば、乾式分析フイルム片はインキュベータから廃
却箱内に挿入されるまでフイルム片吸着部材に吸引保持
されており、フイルム片廃却箱に挿入されてからはじめ
てフイルム片吸着部材から離脱せしめるようにしてお
り、したがってフイルム片は廃却箱外に落下する余地は
なく、廃却箱内に確実に収納されるので、フイルム片の
排出時においてフイルム片に点着されている検体液が分
析装置やオペレータに付着するのを確実に防止すること
ができる。
【0055】また、本発明のフイルム片廃却箱によれ
ば、廃却箱の第1の開口部から、フイルム片吸着部材お
よびこれに吸引保持されたフイルム片が容易に廃却箱の
内部に搬入され、第2の開口部からこの吸着部材を廃却
箱の外部に搬出するときに、フイルム片のみがこの第2
の開口部の縁部に引っかかって廃却箱内に落下すること
となるからフイルム片を容易かつ確実に廃却箱内に収納
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例方法を説明するための概略図
【図2】本発明の一実施例方法を実施するための生化学
分析装置の概略構成を示す斜視図
【図3】乾式分析フイルム片の点着状態を示す斜視図
【図4】乾式分析フイルム片の取出状態を示す斜視図
【図5】インキュベータから乾式分析フイルム片を取り
出す過程を順に示す説明図
【図6】図1に示す廃却箱を示す概略斜視図
【図7】図1に示す方法とは別の実施例方法を説明する
ための概略図
【図8】本発明の実施例に係る廃却箱を示す概略斜視図
【図9】図8に示す廃却箱を用いた実施例方法を説明す
るための概略図
【図10】本発明の別の実施例方法を実施するための部
材を示す概略斜視図
【符号の説明】
1 乾式分析フイルム片 1a 支持体 1b 試薬層 10 生化学分析装置 11 フイルム収納手段 12 インキュベータ 13 フイルム搬送手段 20 カートリッジ 42 セル 42a 側方開口部 45 下ディスク 46 上ディスク 59 測光窓 61,105 フイルム押え 62 押えスプリング 64,101 セルカバー 65 セルスプリング 70,76,81,83 吸盤 73,82 移載部材 83a 軸部 83b サクションカップ 84,84a 廃却箱 95 測光ヘッド 102 押え部材 106 密閉部材 110 吸着部材移動板 111 吸着部材保持部 112,112a,113 ストッパ 212 切欠部 213 第1の開口部 214 第2の開口部 217,222 スリット 219 フイルム片離脱板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾式分析フイルム片を吸着保持して搬送
    するフイルム片吸着手段を、該フイルム片を吸着保持し
    た状態でフイルム片廃却箱内の所定位置まで搬送し、 該フイルム片廃却箱内で前記フイルム片を前記フイルム
    片吸着手段から離脱せしめることを特徴とする乾式分析
    フイルム片の排出方法。
  2. 【請求項2】 前記乾式分析フイルム片の前記フイルム
    片吸着手段からの離脱を、この吸着手段の吸引操作を停
    止することにより行なうことを特徴とする請求項1記載
    の乾式分析フイルム片の排出方法。
  3. 【請求項3】 前記乾式分析フイルム片の前記フイルム
    片吸着手段からの離脱を、この吸着手段に衝撃を与える
    ことにより行なうことを特徴とする請求項2記載の乾式
    分析フイルム片の排出方法。
  4. 【請求項4】 前記乾式分析フイルム片の前記フイルム
    片吸着手段からの離脱を、この吸着手段からの空気の吐
    出により行なうことを特徴とする請求項2記載の乾式分
    析フイルム片の排出方法。
  5. 【請求項5】 前記乾式分析フイルム片の前記フイルム
    片吸着手段からの離脱を、この吸着手段が前記フイルム
    片を吸着保持した状態でこの吸着手段は通過させるがこ
    のフイルム片の通過は阻止し得る幅を有する前記廃却箱
    内もしくはこの廃却箱の壁部に設けたスリット部により
    行なうことを特徴とする請求項1もしくは2記載の乾式
    分析フイルム片の排出方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載された乾式分析フイルム
    片の排出方法において使用されるフイルム片廃却箱であ
    って、 前記フイルム片吸着手段およびこの吸着手段に保持され
    た前記フイルム片の通過を許容する形状とされた第1の
    開口部と、前記吸着手段の通過は許容するがこの吸着手
    段に保持された前記フイルム片の通過は阻止する形状と
    された第2の開口部を備えてなることを特徴とするフイ
    ルム片廃却箱。
JP5278293A 1993-11-08 1993-11-08 乾式分析フイルム片の排出方法およびこの方法に使用されるフイルム片廃却箱 Withdrawn JPH07128341A (ja)

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