JPH07126861A - 線材への亜鉛被覆方法 - Google Patents

線材への亜鉛被覆方法

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JPH07126861A
JPH07126861A JP27986393A JP27986393A JPH07126861A JP H07126861 A JPH07126861 A JP H07126861A JP 27986393 A JP27986393 A JP 27986393A JP 27986393 A JP27986393 A JP 27986393A JP H07126861 A JPH07126861 A JP H07126861A
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JP
Japan
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wire
zinc
zinc powder
coating layer
die
Prior art date
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Pending
Application number
JP27986393A
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English (en)
Inventor
Satoshi Iwase
聡 岩瀬
Teruyuki Takayama
輝之 高山
Masaru Akinaga
優 秋永
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的簡単な装置で線材の表面上に密着性が
優れ品質が良好な亜鉛層を形成することができる線材へ
の亜鉛被覆方法を提供する。 【構成】 線材1をダイス6,7,8で伸線加工し、こ
の伸線加工で温度が上昇している線材1を更に誘導加熱
炉9で加熱して、約400℃の温度にする。そして、亜
鉛粉が装入されている亜鉛粉層10にこの線材1を通
し、線材1の周囲に亜鉛粉を付着させる。亜鉛粉槽10
の出口部にはダイスが設けられており、線材1がこのダ
イスと通過するときに前記亜鉛粉が加圧されて線材1に
密着し、亜鉛被覆層が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼線及びその他の線材
に純亜鉛(Zn)又は亜鉛合金を被覆する線材への亜鉛
被覆方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、鋼線の周面に亜鉛を被覆する
と、鋼線の防食性が著しく向上する。このようにして防
食性を向上させた鋼線は、種々の分野において使用され
ている。また、亜鉛被覆は、鋼線だけでなく、種々の線
材にも適用されている。
【0003】従来、線材に亜鉛を被覆する場合には、電
気めっき法、溶融めっき法又は溶射による方法等が使用
されている。電気めっき法は、亜鉛の塩類を含む溶液中
に被めっき線材を通し、この被めっき線材をカソード
(陰極)として溶液を電解することにより線材の表面上
に亜鉛めっき皮膜を形成する方法であり、密着性が優れ
た亜鉛めっき皮膜を形成することができる。
【0004】溶融めっき法は、溶融した亜鉛が装入され
た槽に被めっき線材を通すことにより、被めっき線材に
亜鉛をめっきする方法である。
【0005】溶射による方法は、亜鉛により構成された
溶射材料をアセチレンガス等で加熱して微細な粒子と
し、この微細粒子を線材に吹き付けて線材の周囲に亜鉛
皮膜を形成する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の線材への亜鉛被覆方法にはいずれも以下に示す
問題点がある。即ち、電気めっき法においては、適用可
能な金属が限定されるという欠点がある。現状では、亜
鉛の電気めっきが適用されている金属は僅か10種類程
度である。他の金属は、溶液中から亜鉛を電着すること
ができないものであるか、又は亜鉛の電着は可能である
ものの処理コストが極めて高くなって実用的でないもの
である。また、電気めっき法においては、めっき速度が
比較的遅いため、めっき層を十分な厚さとするために
は、線材の搬送速度を数m/時〜数十m/時と遅くして
も、大きなめっき槽が必要である。このため、めっき槽
内でめっき液の濃度勾配が発生し、めっき皮膜の品質を
一定に維持することが難しい。更に、電気めっき法にお
いては、めっき条件として電流密度、添加剤の添加量及
び液温などパラメータが極めて多く、品質管理が煩雑で
ある。
【0007】溶融めっき法においては、溶融した亜鉛中
に線材を通すため、線材と亜鉛めっき層との界面に線材
中の金属と亜鉛との合金層が形成される。この合金層に
より、線材の捻回特性、引張強さ及び耐熱性等の特性が
劣化する。また、溶融めっき法においては、融液を高温
に保つ必要があるため、熱効率が悪く処理コストが高く
なると共に、作業性も悪いという欠点もある。
【0008】溶射による方法は、亜鉛皮膜の密着性が低
いという欠点がある。溶射前の線材にブラスト処理を施
し、溶射後に熱処理を施すことによって、亜鉛皮膜の密
着性を改善させることができるが、煩雑である。また、
溶射材料の大部分は線材に付着しないため、生産性が悪
いという欠点もある。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、種々の金属線材に適用でき、比較的簡単な
装置で線材の表面に密着性が優れ品質が良好な亜鉛層を
形成することができる線材への亜鉛被覆方法を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る線材への亜
鉛被覆方法は、線材を伸線加工する工程と、この伸線加
工により発生した加工熱で温度が上昇している前記線材
を更に加熱する工程と、この加熱により温度が上昇した
前記線材に亜鉛粉を付着させる工程と、この線材に付着
した亜鉛粉を加圧し前記線材に密着させて亜鉛被覆層を
得る工程と、を有することを特徴とする。
【0011】なお、本願において、亜鉛とは、純亜鉛の
外に亜鉛合金を含むものとする。
【0012】
【作用】本発明においては、線材をダイスに通して伸線
加工し、そのときに発生する加工熱で温度が高くなった
線材を更に加熱する。そして、この加熱により温度が上
昇した線材を例えば亜鉛粉が装入された槽に通し、線材
の周囲に亜鉛粉を付着させる。この場合に、線材は高温
に加熱されているため、線材の周囲には亜鉛粉が半溶融
状態で付着する。次に、この亜鉛粉が付着した線材を例
えばダイス又は圧縮ロール等に通し、前記亜鉛粉を加圧
する。これにより、亜鉛粉が線材に密着して亜鉛被覆層
が形成される。このようにして、線材を亜鉛被覆層で被
覆することができる。
【0013】本発明においては、線材を伸線加工する際
に発生する熱を利用するため、熱効率が良好であり、高
価で大掛かりな設備が不要であると共に品質管理が容易
である。また、比較的低い温度で線材周面に亜鉛粉を付
着させることができるので、亜鉛と線材構成金属との合
金層の形成を抑制することができる。更に、線材の周面
に付着した亜鉛粉を加圧し線材に密着させて亜鉛被覆層
を得るため、亜鉛被覆層の線材に対する密着性が良好で
あると共に、種々の金属線材に適用することができる。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例について添付の図面を
参照して説明する。
【0015】図1は本発明の実施例に係る線材への亜鉛
被覆方法を実現する亜鉛被覆装置を示す模式図である。
この亜鉛被覆装置は、線材1を搬送するためのロール
3,4,5と、伸線ダイス6,7,8と、誘導加熱炉9
と、純亜鉛粉が装入された亜鉛粉槽10と、この亜鉛粉
槽10の後段に配設された1対のワイヤブラシ11とに
より構成されている。なお、伸線ダイス6,7,8は、
夫々ロール3,4間、ロール4,5間及びロール5と誘
導加熱炉9との間に配置されている。また、亜鉛粉槽1
0の出口部には、図2にその模式図を示すように、ダイ
ス12が設けられている。更に、ロール3,4,5及び
前記巻取ドラムは、駆動装置により駆動されて回転す
る。
【0016】線材1はドラム2に巻取られており、この
ドラム2から巻解かれてロール3の周面に1回又は複数
回巻き付けられる。そして、この線材1は、このロール
3からダイス6を通ってロール4に巻き付けられ、更に
ロール4からダイス7を通ってロール5に巻き付けら
れ、ロール5からダイス8を通って誘導加熱炉9及び亜
鉛粉槽10を通過し、1対のワイヤブラシ11間を通っ
た後、巻取ドラム(図示せず)に巻取られるようにして
本装置に取り付けられる。
【0017】次に、この亜鉛被覆装置による線材への亜
鉛被覆方法について説明する。ドラム2に巻取られてい
る線材1は、ロール3の回転によりドラム2から巻解か
れる。この線材1は、ロール3の周面に沿って移動した
後、ロール4の回転によりロール4側に引き抜かれてダ
イス6を通る。線材1は、このダイス6を通る際に伸線
加工される。これと同様にして、線材1はダイス7,8
を通る際に伸線加工され、所定の線径となる。この伸線
加工により加工熱が発生し、線材1の温度は上昇する。
【0018】この温度が上昇した線材1は、次に誘導加
熱炉9に入り、この誘導加熱炉9により更に誘導加熱さ
れて、亜鉛の融点に近い温度になる。そして、この誘導
加熱炉9で加熱されて温度が上昇した線材1は、次に亜
鉛粉槽10に入る。この亜鉛粉槽10においては、線材
1の周面に亜鉛粉が半溶融状態で付着する。この亜鉛粉
は、線材1が亜鉛粉槽10の出口部に設けられたダイス
12を通るときにこのダイス12により加圧され、金属
結合により線材1の周面に強固に密着する。このように
して、線材1の周面に密着性が良好な亜鉛被覆層が形成
される。この亜鉛被覆層が設けられた線材は、次にワイ
ヤブラシ11により表面に付着した粉を除去され、表面
性が向上する。即ち、ワイヤブラシ11により摩擦され
ることにより、亜鉛被覆層の表面が平滑となる。その
後、この亜鉛被覆層が設けられた線材は巻取ドラムに巻
き取られる。
【0019】本実施例においては、ダイス6,7,8に
よる伸線加工の際に発生した加工熱により温度が上昇し
た線材1を誘導加熱炉9で更に亜鉛の融点に近い温度に
まで加熱した後、亜鉛粉槽10に通して線材1の周面に
亜鉛粉を付着させるから、熱効率が良好である。これに
より、高価で大掛かりな設備を必要とせず、比較的簡単
な装置で線材に亜鉛を被覆することができる。また、線
材に付着した亜鉛粉をダイス12で加圧して亜鉛被覆層
を形成するため、線材に対する亜鉛被覆層の密着性が良
好である。更に、ダイス12の穴径を変えることによ
り、亜鉛被覆層の厚さを所望の厚さとすることができ、
厚肉化も容易である。例えば、本実施例においては、亜
鉛被覆層の厚さを約50乃至500μmとすることがで
きる。更にまた、本実施例においては、既存の伸線加工
設備の後段に、誘導加熱炉9、亜鉛粉槽10及びブラシ
11等を配設するだけでよいので、設備コストが極めて
低いという利点もある。
【0020】次に、本実施例方法により実際に線材の周
面に亜鉛を被覆し、亜鉛被覆層の密着性を調べた結果に
ついて説明する。図1に示す装置を使用し、直径が8.
0mmの軟鉄からなる線材を伸線ダイス6,7,8に通
し伸線加工して、直径を4.1mmにした。なお、各ダ
イス6,7,8における加工度はいずれも20%であ
る。そして、伸線加工後の線材を誘導加熱炉9に通し、
約400℃の温度にまで加熱した。そして、この線材を
純亜鉛粉が装入されている亜鉛粉槽10に通した。その
後、亜鉛粉槽10を出た線材を1対のワイヤブラシ11
で表面の粉を除去した。なお、線材の線速は、200〜
300mm/分とした。
【0021】このようにして線材の周囲に亜鉛被覆層を
形成し、この亜鉛被覆層の密着状態を調べた。その結
果、亜鉛被覆層は線材に金属的に結合しており、密着性
が良好であった。また、線材の線速が比較的速いため、
伸線加工時に発生した加工熱の放熱を抑制でき、加工熱
を有効に利用することができた。
【0022】なお、上述の実施例においては純亜鉛粉を
使用した場合について説明したが、亜鉛合金粉を使用す
ることにより線材の周囲に亜鉛合金被覆層を形成するこ
ともできる。また、本発明は、上述した軟鉄線以外に
も、種々の金属線材に適用することができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、線
材を伸線加工し、加工熱で温度が上昇している線材を更
に加熱した後、この線材に亜鉛粉を付着させ、この線材
に付着した亜鉛粉を加圧して前記線材に密着させ亜鉛被
覆層を得るから、熱効率が高く、比較的簡単な装置で密
着性が良好な亜鉛被覆層を形成することができると共
に、品質管理が容易である。また、本発明は、種々の金
属線材に適用することができると共に、亜鉛被覆層の厚
肉化が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る線材への亜鉛被覆方法を
実現する亜鉛被覆装置を示す模式図である。
【図2】亜鉛粉槽の出口部を示す模式図である。
【符号の説明】
1;線材 2;ドラム 3,4,5;ロール 6,7,8,12;ダイス 9;誘導加熱炉 10;亜鉛粉槽 11;ワイヤブラシ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線材を伸線加工する工程と、この伸線加
    工により発生した加工熱で温度が上昇している前記線材
    を更に加熱する工程と、この加熱により温度が上昇した
    前記線材に亜鉛粉を付着させる工程と、この線材に付着
    した亜鉛粉を加圧し前記線材に密着させて亜鉛被覆層を
    得る工程と、を有することを特徴とする線材への亜鉛被
    覆方法。
JP27986393A 1993-11-09 1993-11-09 線材への亜鉛被覆方法 Pending JPH07126861A (ja)

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JP27986393A JPH07126861A (ja) 1993-11-09 1993-11-09 線材への亜鉛被覆方法

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