JPH0617217A - 溶融めっき線材の製造方法 - Google Patents

溶融めっき線材の製造方法

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JPH0617217A
JPH0617217A JP17668492A JP17668492A JPH0617217A JP H0617217 A JPH0617217 A JP H0617217A JP 17668492 A JP17668492 A JP 17668492A JP 17668492 A JP17668492 A JP 17668492A JP H0617217 A JPH0617217 A JP H0617217A
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JP
Japan
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copper
wire
copper wire
tin
hot
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Pending
Application number
JP17668492A
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English (en)
Inventor
Moritsugu Otake
盛次 大竹
Akiyoshi Nakatsu
朗善 中津
Koichi Kawaguchi
好一 川口
Tokio Watanabe
時夫 渡辺
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フラックス処理を必要としない溶融めっき線
材の製造方法を提供する。 【構成】 この溶融めっき線材の製造方法は、被めっき
線材を400m/分以上の線速で連続走行させながら5
0%以上の減面率で伸線し、ついで焼鈍したのちただち
に溶融めっきを行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶融めっき線材の製造方
法に関し、更に詳しくは、フラックスを用いることな
く、溶融めっき線材を連続的に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば銅線への連続的な溶融
すずめっきは、概ね、次のようにして行われている。す
なわち、図1で示したように、巻出機1から巻取機2ま
で銅線3を連続走行させ、まず銅線3を伸線機4に通し
てそこで所定の線径にまで伸線し、ついで焼鈍炉5で焼
鈍することにより伸線過程で蓄積した加工歪みを除去
し、更に、フラックス槽6で銅線表面を前処理したのち
溶融すずめっき槽7に通して銅線表面に溶融すずめっき
を行い、絞りダイス8で余分なめっきすずを除去してめ
っき層の厚みを制御して巻取機2で巻取る。この一連の
過程では、各装置の途中に、冷却手段や洗浄手段などが
介装されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、銅
線の表面は保管中の空気酸化などにより酸化銅で被覆さ
れている。また、伸線過程で用いる伸線油などが表面に
付着してそれが硬化していることがある。更には、塵埃
などが表面に付着していることもある。このような表面
状態の銅線の場合は、いずれも、溶融すずめっきを施し
たときに良質なすずめっき層が形成されない。
【0004】伸線油や塵埃などは例えば水洗やエアー吹
きつけなどの方法によって銅線の表面から除去すること
ができる。しかし、表面の銅化銅はこのような手段で除
去することはできず、前記したフラックス槽6に通して
のみ除去することができる。ところで、銅線への溶融す
ずめっきは、銅と溶融すずとの間で合金化反応を起こさ
せる表面処理方法であり、得られためっき銅線は、芯材
である銅線と、その銅線の表面に形成された銅−すず合
金層と、この銅−すず合金層の表面を被覆する純すず層
とから成っている。
【0005】したがって、溶融すずめっきを施すとき
に、銅線の表面が例えば酸化銅の層で被覆されている
と、銅とすずの合金化反応がこの酸化銅層で阻害されて
しまい、上記した銅−すず合金層が形成されないことに
なるので、少なくとも溶融すずめっきを行う直前では、
めっき浴に走行してきた銅線をフラックス槽に通して表
面の酸化銅を除去することが必要になる。
【0006】しかしながら、銅線への溶融すずめっきに
おける不可欠な工程であるフラックス処理には次のよう
な問題がある。まず、フラックス処理に用いるフラック
ス浴は、その種類,濃度,銅線への付着量の均一性など
の因子を微妙に調整することが必要である。これらの因
子が適切に調整されていないと、銅線への溶融すずめっ
きが不可能になるという事態や、めっきできたとしても
それは局部的であり、均一なめっきが達成できないとい
う問題が起こる。
【0007】また、フラックス浴が酸系統のものである
場合には、フラックス槽近辺や建屋に配置されている金
属質材料に対する防蝕処理を施すことが必要であると同
時に作業環境の悪化を招き、更には、廃液処理が必要で
あるという問題がある。本発明は、フラックス処理を行
うことなく銅線へ良質な溶融すずめっきを行うことがで
き、したがって、フラックス処理における上記した問題
を全て解決し、非常に高い工業的価値を有する溶融めっ
き線材の製造方法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、被めっき線材を400m/
分以上の線速で連続走行させながら50%以上の減面率
で伸線し、ついで、必要に応じて焼鈍したのちただちに
溶融めっきを行うことを特徴とする溶融めっき線材の製
造方法が提供される。
【0009】本発明方法は、図2で示したように、伸線
機4,焼鈍炉5,溶融めっき槽7および絞りダイス8を
直列に接続した系内に、巻出機1から巻出した線材3を
巻取機2まで連続走行させて行われる。すなわち、図1
で示した系からフラックス槽6を取り除き、焼鈍炉5と
溶融めっき槽7を直接結合した系で行われる。本発明に
おいては、この系内を連続走行する線材3の線速は40
0m/分以上に設定し、また、伸線機4における伸線時
の減面率を50%以上の値に設定する。
【0010】伸線材4に導入される線材3が例えば銅線
である場合、この線材3の表面は、前記したように酸化
銅被膜で被覆されている。ところで、この伸線時におけ
る減面率をpとすると、伸線前の線材の表面積s 1 と伸
線後の線材の表面積s2 との間には、s2 =s1 /√
(1−p)の関係が成立する。そしてpは、0≦1−p
<1の関係を満足しなければならないので、結局s2
1 となる。
【0011】すなわち、伸線後にあっては、線材の表面
積は伸線前の表面積より大きくなる。したがって、伸線
前に銅線の表面を被覆していた酸化銅被膜は、伸線され
ることにより、微細に破砕された小片の状態で伸線後の
銅線表面に残存する。そして、一部は表面から剥落する
こともある。
【0012】したがって、伸線後の銅線の表面では、上
記した微細片の酸化銅が点状に分布するとともに、それ
以外の表面は純銅が露出することになる。本発明におい
ては、このときの減面率を50%以上(p≧0.5)に管
理して所定面積の純銅面を露出させる。このときs2
1.42s1 となる。そして、線材は、400m/分以上
の高速で走行しているので、前記した露出純銅面が再び
酸化して酸化銅被膜を生成することなく、溶融めっき槽
に運ばれ、そこで露出純銅面へのめっきが実現される。
【0013】この伸線過程における減面率が50%より
小さい場合は、酸化銅被膜の微細片への破砕が不充分で
露出純銅面の面積が小さいので、満足のいく均一な溶融
めっきが行えないようになる。また、線材の線速が40
0m/分より遅くなると、適正な状態で露出した純銅面
が再び酸化するようになり、この場合も均一な溶融めっ
きが行えないようになる。
【0014】なお、伸線の過程では、上記した露出純銅
面に伸線油が付着する。しかしこの付着した伸線油はい
まだ液状であり、かつ400m/分以上の高速で線材は
走行しているので、伸線油は液状のままで溶融めっきの
高温めっき浴と接触して短時間で蒸発して、純銅面への
溶融めっきを阻害することはない。また、伸線後におけ
る表面酸化を防止するためには、例えば、焼鈍炉5にお
いて、線材を水中に通して水蒸気シールを施したり、ま
たは炉内を窒素ガス雰囲気にしてガスシールすることも
有用である。
【0015】
【発明の実施例】表1に示した形状の銅線を、表示の条
件で伸線したのち表示の焼鈍処理を行い、フラックス処
理を施すことなくただちに溶融すずめっきを行った。得
られためっき銅線におけるめっき層の均一性を、めっき
銅線の1000mにつき、50mごとにめっき層の厚み
を測定し、20ケ所のめっき厚平均値,その標準偏差値
を算出し、これを長手方向の隔性として示した。以上の
結果を一括して表1に示した。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明方
法は、フラックス処理を行うことなく、均一な溶融めっ
き層を連続的に形成するとができるので、その工業的価
値は極めて大である。なお、上記の説明は、主要には、
銅線への溶融すずめっきに関して行ったが、本発明方法
の適用対象はこれに限定されるものではなく、例えば溶
融はんだめっきにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の溶融めっきラインの1例を示す概略図で
ある。
【図2】本発明方法を行うめっきラインの1例を示す概
略図である。
【符号の説明】
1 巻出機 2 巻取機 3 銅線(被めっき線材) 4 伸線機 5 焼鈍炉 6 フラックス槽 7 溶融めっき槽 8 絞りダイス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 時夫 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被めっき線材を400m/分以上の線速
    で連続走行させながら50%以上の減面率で伸線し、つ
    いで、必要に応じて焼鈍したのちただちに溶融めっきを
    行うことを特徴とする溶融めっき線材の製造方法。
JP17668492A 1992-07-03 1992-07-03 溶融めっき線材の製造方法 Pending JPH0617217A (ja)

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JP17668492A JPH0617217A (ja) 1992-07-03 1992-07-03 溶融めっき線材の製造方法

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ID=16017922

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100770614B1 (ko) * 2006-09-08 2007-10-26 (주)한양특수선재 아연도금 극세선 제조방법
CN102154606A (zh) * 2011-05-10 2011-08-17 范云鹰 一种提高铜带表面热浸镀锡或锡合金生产效率的方法
CN112126879A (zh) * 2020-09-24 2020-12-25 鹰潭市众鑫成铜业有限公司 一种铜线的镀锡方法

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