JPH07126587A - 溶剤型接着剤 - Google Patents
溶剤型接着剤Info
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- JPH07126587A JPH07126587A JP6617693A JP6617693A JPH07126587A JP H07126587 A JPH07126587 A JP H07126587A JP 6617693 A JP6617693 A JP 6617693A JP 6617693 A JP6617693 A JP 6617693A JP H07126587 A JPH07126587 A JP H07126587A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 可使用時間が長く、可使用時間中満足な初期
タック力が得られ、接着力とともに良好な施工作業性能
を有する接着剤を提供することを目的とする。 【構成】 低沸点溶剤とバインダーを有する接着剤にお
いて、可塑剤および低沸点溶剤に難溶性でHLBが1〜
7の界面活性剤が配合された溶剤型接着剤。
タック力が得られ、接着力とともに良好な施工作業性能
を有する接着剤を提供することを目的とする。 【構成】 低沸点溶剤とバインダーを有する接着剤にお
いて、可塑剤および低沸点溶剤に難溶性でHLBが1〜
7の界面活性剤が配合された溶剤型接着剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶剤型接着剤、特に内
装材、例えば床材や巾木の施工に適した接着剤に関し、
初期のタック力に優れ、貼付け可能時間が長い、作業性
の良い接着剤に関する。
装材、例えば床材や巾木の施工に適した接着剤に関し、
初期のタック力に優れ、貼付け可能時間が長い、作業性
の良い接着剤に関する。
【0002】
【従来技術】ポリ酢酸ビニル系接着剤としてポリ酢酸ビ
ニルを有機溶剤に溶解した溶剤タイプの接着剤が知られ
ている。上記溶剤型接着剤はこれを接着物表面に塗布す
れば溶剤がかなり速く揮散してしまう。すなわち、接着
剤を接着物に塗布後接着までの時間的余裕が短いため、
接着作業はこれに制限されることになって作業性が悪
い。この問題を解決するために、特公昭49−2381
2号公報には、可使時間の長い接着剤として、界面活性
剤を含む接着剤が開示されている。
ニルを有機溶剤に溶解した溶剤タイプの接着剤が知られ
ている。上記溶剤型接着剤はこれを接着物表面に塗布す
れば溶剤がかなり速く揮散してしまう。すなわち、接着
剤を接着物に塗布後接着までの時間的余裕が短いため、
接着作業はこれに制限されることになって作業性が悪
い。この問題を解決するために、特公昭49−2381
2号公報には、可使時間の長い接着剤として、界面活性
剤を含む接着剤が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】界面活性剤を添加する
と、「図3」の従来の接着剤の模式図の様に、塗布した
接着剤の表面に界面活性剤の薄い膜2ができ、この膜が
有機溶剤3の蒸発を抑えるのに有効であり、上記のよう
なバインダー皮膜の早期形成は防止できる。しかし、こ
の接着剤では、いわば接着剤表面または接着剤層表面に
石鹸が浮い-2-ているような状態なので、被着体との接
着性が低く、早くからタックの出てきて欲しい用途には
不向きである。
と、「図3」の従来の接着剤の模式図の様に、塗布した
接着剤の表面に界面活性剤の薄い膜2ができ、この膜が
有機溶剤3の蒸発を抑えるのに有効であり、上記のよう
なバインダー皮膜の早期形成は防止できる。しかし、こ
の接着剤では、いわば接着剤表面または接着剤層表面に
石鹸が浮い-2-ているような状態なので、被着体との接
着性が低く、早くからタックの出てきて欲しい用途には
不向きである。
【0004】
【問題点を解決する手段】接着剤に使用する低沸点有機
溶剤と可塑剤とこの有機溶剤に容易に溶解する界面活性
剤を配合した場合は接着力が弱く、意外にも有機溶剤に
難溶性の界面活性剤を配合することにより、接着力の向
上が得られて本願発明が完成された。
溶剤と可塑剤とこの有機溶剤に容易に溶解する界面活性
剤を配合した場合は接着力が弱く、意外にも有機溶剤に
難溶性の界面活性剤を配合することにより、接着力の向
上が得られて本願発明が完成された。
【0005】本願は上記問題点を解消した発明で、用途
として溶剤型接着剤、特に内装材、例えば床材の施工に
適した初期のタック力に優れ、貼付け可能時間が長い、
作業性の極めて良い接着剤を得ることを目的とし、低沸
点溶剤とバインダーを有する接着剤において、可塑剤お
よび低沸点溶剤に難溶性の界面活性剤が配合されたこと
を特徴とする溶剤型接着剤をその要旨とする。本願発明
において、界面活性剤は好ましくはHLBが1〜7であ
る。
として溶剤型接着剤、特に内装材、例えば床材の施工に
適した初期のタック力に優れ、貼付け可能時間が長い、
作業性の極めて良い接着剤を得ることを目的とし、低沸
点溶剤とバインダーを有する接着剤において、可塑剤お
よび低沸点溶剤に難溶性の界面活性剤が配合されたこと
を特徴とする溶剤型接着剤をその要旨とする。本願発明
において、界面活性剤は好ましくはHLBが1〜7であ
る。
【0006】以下本願発明を説明する。「図1」は本願
発明の接着剤塗布状態の模式図であり、基材4に接着剤
5を塗布すると、メタノール等の低沸点溶剤3が一部蒸
発し、接着剤の表面に皮膜7が形成される。この皮膜は
バインダーと低沸点溶剤に難溶性の界面活性剤、可塑剤
6を含有する組成物によって構成される。得られた接着
剤は接着力が強く、貼付け可能時間が長く、しかも自由
に調整可能で、しかも初期タックの強い施工性の満足度
の高い接着剤である。
発明の接着剤塗布状態の模式図であり、基材4に接着剤
5を塗布すると、メタノール等の低沸点溶剤3が一部蒸
発し、接着剤の表面に皮膜7が形成される。この皮膜は
バインダーと低沸点溶剤に難溶性の界面活性剤、可塑剤
6を含有する組成物によって構成される。得られた接着
剤は接着力が強く、貼付け可能時間が長く、しかも自由
に調整可能で、しかも初期タックの強い施工性の満足度
の高い接着剤である。
【0007】即ち本発明の接着剤は、バインダーと低沸
点溶剤とに加え、可塑剤および低沸点溶剤に難溶性の界
面活性剤を含有しており、接着剤塗布直後は、各成分は
混在しているが、しばらく時間が経過して相当程度の低
沸点溶剤が蒸発すると、実質的にバインダーと上記難溶
性界面活性剤および可塑剤との混合体皮膜7が-3-接着
剤表面を覆う。この状態において良好なタック力を保持
しながら前記界面活性剤により長い貼付け可能時間が得
られる。
点溶剤とに加え、可塑剤および低沸点溶剤に難溶性の界
面活性剤を含有しており、接着剤塗布直後は、各成分は
混在しているが、しばらく時間が経過して相当程度の低
沸点溶剤が蒸発すると、実質的にバインダーと上記難溶
性界面活性剤および可塑剤との混合体皮膜7が-3-接着
剤表面を覆う。この状態において良好なタック力を保持
しながら前記界面活性剤により長い貼付け可能時間が得
られる。
【0008】上記貼付け可能時間内に床材または巾木を
施工した後は、高タック力により施工時の状態を維持
し、やがて可塑剤と残りの溶媒が蒸発して強固な接着力
が得られる。
施工した後は、高タック力により施工時の状態を維持
し、やがて可塑剤と残りの溶媒が蒸発して強固な接着力
が得られる。
【0009】本願発明においてバインダーは少なくとも
酢酸ビニルコポリマーを含有したバインダーを使用す
る。例えばエチレン−酢酸ビニルコポリマーまたは酢酸
ビニル−アクリルコポリマーが好適で、バインダーの樹
脂は酢酸ビニルコポリマー100%でもよく、酢酸ビニ
ルホモポリマーが好ましくは重量40〜60%の混合物
でもよい。酢酸ビニルコポリマーを含有するバインダー
を使用した接着剤は床下地にPVC床材を接着施工する
場合に優れた接着強度が得られる。
酢酸ビニルコポリマーを含有したバインダーを使用す
る。例えばエチレン−酢酸ビニルコポリマーまたは酢酸
ビニル−アクリルコポリマーが好適で、バインダーの樹
脂は酢酸ビニルコポリマー100%でもよく、酢酸ビニ
ルホモポリマーが好ましくは重量40〜60%の混合物
でもよい。酢酸ビニルコポリマーを含有するバインダー
を使用した接着剤は床下地にPVC床材を接着施工する
場合に優れた接着強度が得られる。
【0010】本願発明に使用する低沸点溶剤は、沸点が
100℃以下の有機溶剤である。低沸点溶剤は前記バイ
ンダーを溶解すれば何でもよく、メタノール、エタノー
ルアセトン、酢酸エチル等が好ましく例示される。
100℃以下の有機溶剤である。低沸点溶剤は前記バイ
ンダーを溶解すれば何でもよく、メタノール、エタノー
ルアセトン、酢酸エチル等が好ましく例示される。
【0011】本願発明における界面活性剤はHLBが1
〜7、好ましくは2〜6の界面活性剤で、このHLBの
数値の範囲では界面活性剤は低沸点溶剤、例えばメタノ
ール等に難溶性である。
〜7、好ましくは2〜6の界面活性剤で、このHLBの
数値の範囲では界面活性剤は低沸点溶剤、例えばメタノ
ール等に難溶性である。
【0012】本願発明において、上記界面活性剤は低沸
点溶剤を加熱しながら溶解させる。
点溶剤を加熱しながら溶解させる。
【0013】しかしながら一度溶解した界面活性剤は再
び分離することもなく、意外にもむしろ接着剤成分とし
て、接着力の向上に寄与する。-4-
び分離することもなく、意外にもむしろ接着剤成分とし
て、接着力の向上に寄与する。-4-
【0014】本願発明に好適なHLBが1〜7である界
面活性剤としてポリオキシエチレンラウリルエテール、
グリセリン酸、エテル、ソルビタン酸エステル、ポリオ
キシエチレンステアリルエーテル等が例示される。一方
低沸点溶剤における易溶解性界面活性剤はHLBが8以
上であり、このような界面活性剤を添加しても接着強度
は向上しない。
面活性剤としてポリオキシエチレンラウリルエテール、
グリセリン酸、エテル、ソルビタン酸エステル、ポリオ
キシエチレンステアリルエーテル等が例示される。一方
低沸点溶剤における易溶解性界面活性剤はHLBが8以
上であり、このような界面活性剤を添加しても接着強度
は向上しない。
【0015】本願発明において、接着剤中に可塑剤を、
バインダー100重量部に対して、好ましくは1〜50
重量部、さらに好ましくは10〜40重量部添加する。
可塑剤添加量が1重量部未満であると、本発明の効果が
発揮されず、一方、50重量部を超すと、接着強度が低
下する。
バインダー100重量部に対して、好ましくは1〜50
重量部、さらに好ましくは10〜40重量部添加する。
可塑剤添加量が1重量部未満であると、本発明の効果が
発揮されず、一方、50重量部を超すと、接着強度が低
下する。
【0016】本願発明に使用する可塑剤は、酢酸ビニル
の単独重合体または共重合体などのバインダーと相溶性
の良いものであれば良く、フタル酸エステル系可塑剤、
燐酸エステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤、
ポリエステル型可塑剤などが例示される。
の単独重合体または共重合体などのバインダーと相溶性
の良いものであれば良く、フタル酸エステル系可塑剤、
燐酸エステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤、
ポリエステル型可塑剤などが例示される。
【0017】上記可塑剤の内、ジメチルフタレート(D
MP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタ
レート(DBP)、ブチルベンジルフタレート(BB
P)ジグリシルフタレート(DGyP)が好ましい。と
くに、DMP、DEP、DGyPは、ポリ塩化ビニル
(PVC)への移行がないか、あっても低いので、PV
Cの接着には好適である。
MP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタ
レート(DBP)、ブチルベンジルフタレート(BB
P)ジグリシルフタレート(DGyP)が好ましい。と
くに、DMP、DEP、DGyPは、ポリ塩化ビニル
(PVC)への移行がないか、あっても低いので、PV
Cの接着には好適である。
【0018】本願発明において充填剤はバインダー10
0重量部に対して5〜20重量部配合するのが好まし
い。充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、クレ
ー、ケイソウ土、セピオライト、アタパルジャイト、ア
スベストが例示される。しかしながら本願発明において
は、アスベスト以外の労働安全衛生法上無害な、従来公
知の物質を使用できる。これらの充填剤は、必要に応じ
て1種また-5-は2種以上使用でき、使用する場合に
は、例えばバインダー100重量部に対して通常20〜
400部、好ましくは50〜250部配合される。こう
して接着力とともに満足な施工性が得られる。
0重量部に対して5〜20重量部配合するのが好まし
い。充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、クレ
ー、ケイソウ土、セピオライト、アタパルジャイト、ア
スベストが例示される。しかしながら本願発明において
は、アスベスト以外の労働安全衛生法上無害な、従来公
知の物質を使用できる。これらの充填剤は、必要に応じ
て1種また-5-は2種以上使用でき、使用する場合に
は、例えばバインダー100重量部に対して通常20〜
400部、好ましくは50〜250部配合される。こう
して接着力とともに満足な施工性が得られる。
【0019】むしろ本願発明では充填剤としてアスベス
トを使用しなくても従来の接着剤と同等もしくはそれよ
り優れた性能の接着剤が得られた。
トを使用しなくても従来の接着剤と同等もしくはそれよ
り優れた性能の接着剤が得られた。
【0020】なお、施工の対象である床材などの施工時
のずれを防止する為、充填剤は100メッシュよりも粗
い粒度の粗いものを一部配合するのが望ましい。
のずれを防止する為、充填剤は100メッシュよりも粗
い粒度の粗いものを一部配合するのが望ましい。
【0021】上述の通り本願発明の接着剤においては、
低沸点溶剤、界面活性剤、可塑剤、高沸点溶剤の複数の
組合せを活用している。この内、低沸点溶剤は接着剤塗
布時の粘度を下げる機能を果たし、可塑剤は接着剤にタ
ック力を付与する役目を果たす。
低沸点溶剤、界面活性剤、可塑剤、高沸点溶剤の複数の
組合せを活用している。この内、低沸点溶剤は接着剤塗
布時の粘度を下げる機能を果たし、可塑剤は接着剤にタ
ック力を付与する役目を果たす。
【0022】本発明では135℃以上の沸点を有する高
沸点溶剤を添加してもよい。酢酸n−アミル(沸点14
7.6℃)、ジエチレングリコール(沸点245.0
℃)2−エチルヘキシルアルコール(183.5℃)、
エチレングリコールモノn−ブチルエテール(171.
2℃)、キシレン(141.0℃)、n−オクチルアル
コール(195〜235℃)などが好適である。高沸点
溶剤は、バインダー100重量部に対し、好ましくは5
〜50重量部、さらに好ましくは10〜40重量部添加
する。
沸点溶剤を添加してもよい。酢酸n−アミル(沸点14
7.6℃)、ジエチレングリコール(沸点245.0
℃)2−エチルヘキシルアルコール(183.5℃)、
エチレングリコールモノn−ブチルエテール(171.
2℃)、キシレン(141.0℃)、n−オクチルアル
コール(195〜235℃)などが好適である。高沸点
溶剤は、バインダー100重量部に対し、好ましくは5
〜50重量部、さらに好ましくは10〜40重量部添加
する。
【0023】本願発明の接着剤によれば、好機実施例示
すように、床用接着剤として必要な2.5cm巾×5c
m当たりの接着力1kg以上が100分以上続き、好適
な初期タック性と長い貼付け可能時間が得られる。
すように、床用接着剤として必要な2.5cm巾×5c
m当たりの接着力1kg以上が100分以上続き、好適
な初期タック性と長い貼付け可能時間が得られる。
【0024】
【発明の作用】-6-低沸点溶剤を使用した溶剤型接着剤
中に低沸点溶剤に難溶性の界面活性剤および可塑剤を添
加することにより、接着剤表面にバインダー、界面活性
剤、可塑剤を含有した皮膜が形成され、この皮膜は床材
の施工に際して前記界面活性剤により長い貼付け可能時
間を得ることができ、しかも可塑剤を含有することによ
り、床材貼着時に皮膜が破れて高いタック性が得られ
る。
中に低沸点溶剤に難溶性の界面活性剤および可塑剤を添
加することにより、接着剤表面にバインダー、界面活性
剤、可塑剤を含有した皮膜が形成され、この皮膜は床材
の施工に際して前記界面活性剤により長い貼付け可能時
間を得ることができ、しかも可塑剤を含有することによ
り、床材貼着時に皮膜が破れて高いタック性が得られ
る。
【0025】
【発明の効果】本発明接着剤は、初期のタック力に優
れ、貼付け可能時間の長く、施工作業性が良い。アスベ
ストを使用しなくても良好な接着効果が得られる。これ
らのファクターは床用接着剤の施工作業性を満足させる
のに極めて重要である。とりわけ強い初期タック力が長
い時間持続する。更に、環境安全上好適で貯蔵安定性も
良い。
れ、貼付け可能時間の長く、施工作業性が良い。アスベ
ストを使用しなくても良好な接着効果が得られる。これ
らのファクターは床用接着剤の施工作業性を満足させる
のに極めて重要である。とりわけ強い初期タック力が長
い時間持続する。更に、環境安全上好適で貯蔵安定性も
良い。
【0026】
【実施例】実施例1〜4および比較例1〜4の配合によ
って得られた接着剤を使用して以下の方法でPVC床材
を接着し、接着剤としての性能を評価した。結果を「表
1」に示す。
って得られた接着剤を使用して以下の方法でPVC床材
を接着し、接着剤としての性能を評価した。結果を「表
1」に示す。
【0027】測定方法 PVC床タイルを2.5cm巾×5cmにカットした
後、床面に静置し、各オープンタイム毎に、塗布した各
接着剤で試料を貼付けた。次に5秒間1kgの荷重をか
けた後、試料を垂直上方向に持ち上げてはがし、その時
の最高強度を測定した。結果を「表1」に示す。また、
初期タック力を貼付け可能時間に対してプロットしたグ
ラフを「図2」に示す。
後、床面に静置し、各オープンタイム毎に、塗布した各
接着剤で試料を貼付けた。次に5秒間1kgの荷重をか
けた後、試料を垂直上方向に持ち上げてはがし、その時
の最高強度を測定した。結果を「表1」に示す。また、
初期タック力を貼付け可能時間に対してプロットしたグ
ラフを「図2」に示す。
【0028】また、貯蔵安定性、塗布作業性及び環境安
全性を以下の手順で評価した。-7-
全性を以下の手順で評価した。-7-
【0029】貯蔵安定性:50℃のオーブンに1か月放
置した時の接着剤の状態(分離、ハードケーキなどが生
じていないか)を観察した。
置した時の接着剤の状態(分離、ハードケーキなどが生
じていないか)を観察した。
【0030】刷毛さばき性:スレート板上に接着剤を櫛
刷毛を用いて塗布し、その時の塗り易さとくし目の状態
を観察した。
刷毛を用いて塗布し、その時の塗り易さとくし目の状態
を観察した。
【0031】環境安全性:労働安全衛生法で指定された
有害な鉱物性粉塵を使用しているか否かで区別した。
有害な鉱物性粉塵を使用しているか否かで区別した。
【0032】床材用接着剤として最も満足されなければ
ならない性能は長い貼付け可能時間、強くかつ持続する
タック力、塗布時の刷毛さばき性である。この3つの性
能が良好である場合をAと評価する。さらに貯蔵安定
性、環境安全性も優れている接着剤をAAと評価する。
ならない性能は長い貼付け可能時間、強くかつ持続する
タック力、塗布時の刷毛さばき性である。この3つの性
能が良好である場合をAと評価する。さらに貯蔵安定
性、環境安全性も優れている接着剤をAAと評価する。
【0033】一方前記A該当の接着剤性能を満足されな
い接着剤はBであり、前記すべての性能を満足されない
場合はCと評価する。本願発明において、すべてAAの
評価を得ることができた。
い接着剤はBであり、前記すべての性能を満足されない
場合はCと評価する。本願発明において、すべてAAの
評価を得ることができた。
【0034】
【表1】-8- 実施例 比較例 1 2 3 4 1 2 3 4 5 バインダー*1 100 100 100 100 100 100 100 100 100 メタノール 120 120 120 120 120 120 120 120 120 セピオライト 5 5 5 5 5 5 5 マイカ 15 15 15 15 15 15 15 炭カル1 *2 70 70 70 70 70 70 70 100 炭カル2 *3 10 10 10 10 10 10 10 アスベスト 100 DMP *4 25 25 25 25 DEP *5 25 界面活性剤1*6 1 1 1 1 界面活性剤2*7 1 界面活性剤3*8 1 界面活性剤4*9 1 チクソトロピー化剤 1 1 1 1 1 1 1 1 *10 結果 貼付可能時間 240 210 210 240 210 210 90 210 20 (分) 初期タック力 ◎ ◎ ◎ ◎ ○ × ○ × × 刷毛さばき性 ○ ○ ○ ○ ○ × ○ × × 施工性満足度 A A A A 貯蔵安定性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × 環境安全性 ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ずれ止め性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × × 総合評価 AA AA AA AA A B B C C -9-
【0035】*1 酢酸ビニル−アクリルコポリマー *2 粒度が100メッシュ未満の細かい炭酸カルシウ
ム *3 粒度が100メッシュ以上の粗い炭酸カルシウム *4*5 は可塑剤 *6 HLB4 *7 HLB2 *8 HLB6 *9 HLB12(ポリエチレングリコールモノオレエ
ート) *10 アルカリ増粘ラテックスASE30(ロームア
ンドハース社)
ム *3 粒度が100メッシュ以上の粗い炭酸カルシウム *4*5 は可塑剤 *6 HLB4 *7 HLB2 *8 HLB6 *9 HLB12(ポリエチレングリコールモノオレエ
ート) *10 アルカリ増粘ラテックスASE30(ロームア
ンドハース社)
【0036】実施例1〜4はいずれもバインダーとメタ
ノールにセピオライト、マイカ、細かい充填剤、粗い充
填剤、可塑剤、難溶性界面活性剤、チクソ化剤を配合し
た。
ノールにセピオライト、マイカ、細かい充填剤、粗い充
填剤、可塑剤、難溶性界面活性剤、チクソ化剤を配合し
た。
【0037】得られた接着剤は接着力は8kg/2.5
cm巾あり、床材の使用には十分であった。また貼付け
可能時間が長く、初期タック力、刷毛さばき性が良く施
工性満足度はAであり、さらに貯蔵安定性、環境安全
性、ずれ止め性が優れており、総合評価はAAであっ
た。
cm巾あり、床材の使用には十分であった。また貼付け
可能時間が長く、初期タック力、刷毛さばき性が良く施
工性満足度はAであり、さらに貯蔵安定性、環境安全
性、ずれ止め性が優れており、総合評価はAAであっ
た。
【0038】一方比較例1ではアスベストが配合されて
環境安全性が悪く、比較例2では可塑剤はなく、初期タ
ック力が長続きせず塗布作業性も悪かった。
環境安全性が悪く、比較例2では可塑剤はなく、初期タ
ック力が長続きせず塗布作業性も悪かった。
【0039】比較例3は界面活性剤が添加されずに貼付
け可能時間が短く、比較例4は界面活性剤のHLBが1
2の易溶性界面活性剤が配合されており、また細かい充
填剤のみ使用しており、この結果初期タック力が長続き
せず刷毛さばき性も重く、床材のずれ止め性も悪く接着
剤としての総合判定はCであった。-10-
け可能時間が短く、比較例4は界面活性剤のHLBが1
2の易溶性界面活性剤が配合されており、また細かい充
填剤のみ使用しており、この結果初期タック力が長続き
せず刷毛さばき性も重く、床材のずれ止め性も悪く接着
剤としての総合判定はCであった。-10-
【0040】比較例4は細かい充填剤のみを使用し、H
LBが12の易溶性界面活性剤を添加しているので、貼
付け可能時間は長くても初期タック力は長続きせず、ま
た施工時に床材がずれ易かった。総合判定はCであっ
た。
LBが12の易溶性界面活性剤を添加しているので、貼
付け可能時間は長くても初期タック力は長続きせず、ま
た施工時に床材がずれ易かった。総合判定はCであっ
た。
【0041】さらに比較例5では何ら界面活性剤も可塑
剤も含有されないので、環境安全性以外のすべての項目
において不満足であり、総合評価もCであった。
剤も含有されないので、環境安全性以外のすべての項目
において不満足であり、総合評価もCであった。
【0042】本願発明はこのように施工性満足度は高く
Aであり、貯蔵安定性、環境安全性の高い、ずれ止め性
のある総合評価がAAの床材が得られた。
Aであり、貯蔵安定性、環境安全性の高い、ずれ止め性
のある総合評価がAAの床材が得られた。
【図1】 本願発明接着剤塗布状態の模式図。
【図2】 貼付け可能時間に対する初期タック力のグラ
フ。
フ。
【図3】 従来の接着剤の模式図。
3・・低沸点溶剤 5・・接着剤 6・・可塑剤 7・・皮膜
Claims (2)
- 【請求項1】 低沸点溶剤とバインダーを有する接着剤
において、可塑剤および低沸点溶剤に難溶性の界面活性
剤が配合されたことを特徴とする溶剤型接着剤。 - 【請求項2】 界面活性剤のHLBが1〜7である請求
項1の接着剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP06617693A JP3333575B2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 溶剤型接着剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP06617693A JP3333575B2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 溶剤型接着剤 |
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JPH07126587A true JPH07126587A (ja) | 1995-05-16 |
JP3333575B2 JP3333575B2 (ja) | 2002-10-15 |
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Family Applications (1)
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JP06617693A Expired - Fee Related JP3333575B2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 溶剤型接着剤 |
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JP (1) | JP3333575B2 (ja) |
-
1993
- 1993-03-01 JP JP06617693A patent/JP3333575B2/ja not_active Expired - Fee Related
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