JPH07126319A - エチレン重合体又は共重合体の製造方法 - Google Patents

エチレン重合体又は共重合体の製造方法

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JPH07126319A
JPH07126319A JP29251293A JP29251293A JPH07126319A JP H07126319 A JPH07126319 A JP H07126319A JP 29251293 A JP29251293 A JP 29251293A JP 29251293 A JP29251293 A JP 29251293A JP H07126319 A JPH07126319 A JP H07126319A
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acid
compound
ethylene
titanium
magnesium
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JP29251293A
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English (en)
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Yoshihiro Nomoto
佳弘 野本
Toshiya Saito
俊哉 斉藤
Seizaburo Kanazawa
清三郎 金沢
Naoko Sumikawa
直子 澄川
Hiroyuki Furuhashi
裕之 古橋
Satoshi Ueki
聰 植木
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 分子量分布が狭く、発煙の原因となるワック
ス分を減少させて発煙を抑制し、同時に、成形物の風合
(手ざわり)が向上したエチレン(共)重合体の製造方
法、を提供する。 【構成】 次の成分(A)〜(C)よりなる触媒系によ
り、エチレン、又はエチレンと炭素数3以上のα−オレ
フィンとを重合するエチレン(共)重合体の製造方法。 (A)マグネシウムアルコキシド、ハロゲン化炭化水素
およびチタン化合物を接触させてなる固体触媒成分 (B)有機金属化合物 (C)一般式R1 C(OR2 3 またはR3 4 C(O
5 2 で表される化合物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高性能触媒を使用する
エチレン重合体又はエチレン−α−オレフィン共重合体
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からオレフィン、例えばエチレンの
単独重合又はα−オレフィンとの共重合触媒としてチタ
ン化合物を含む触媒成分が広く知られている。この触媒
の活性を上げるために、或いは該触媒成分中のチタン当
りの触媒効率を上げるために、チタン化合物と種々の処
理を行った金属化合物、例えばマグネシウム化合物を接
触させることがいくつか試みられている。例えば、マグ
ネシウムの酸素含有化合物とハロゲン化剤を反応させた
後、チタンハロゲン化物と接触させる方法(特開昭47
−8395号公報)、ヒドロキシル基含有のマグネシウ
ム化合物とマグネシウムアルコキシドを共粉砕した後、
チタンハロゲン化物を接触させる方法(特公昭46−3
4098号公報)、マグネシウムハロゲン化物、マグネ
シウムアルコキシド及びチタンハロゲン化物を共粉砕す
る方法(特開昭51−80383号公報)、マグネシウ
ムハロゲン化物とチタン化合物を共粉砕した後、四ハロ
ゲン化チタンと反応させる方法(特開昭55−1510
11号公報)等が知られている。しかしながら、これら
の方法で得られた触媒成分を用いた重合触媒は、触媒活
性は改善されるものの、得られる重合体の嵩密度が低
く、重合装置の生産性が低下する、重合が長時間の場
合、触媒の活性低下が激しい、水素を分子量調節剤と
した場合、分子量調節の効果が小さく、従ってポリマー
のメルトインデックスを高くするには、高い水素圧又は
高い重合温度を必要とする、共重合におけるコモノマ
ーとしての他のオレフィンとの反応性が低く、従って高
いコモノマー濃度を必要とする等の問題点が残ってい
る。
【0003】そこで本発明者らは、マグネシウムアルコ
キシド、ハロゲン化炭化水素及びチタン化合物を接触さ
せてなるオレフィン重合用触媒成分を提案したが(特開
昭58−53905号公報)、このような粉砕型の触媒
系は、一般にスラリー性状が良好ではなく、プラントの
ファウリングの原因となるし、発煙の原因となるワック
ス分を多く生成するので発煙が発生するという問題点が
ある。さらにマグネシウムハロゲン化合物と(b)周期
律表I〜IV族金属のアルコキシ基含有化合物との接触
生成物に(C)アルコール化合物を接触させたものから
なる成分、有機アルミニウム化合物及び複素環化合物の
組合せよりなる触媒系にエチレンと炭素数3以上のオレ
フィンとを無溶媒条件下で接触させてポリマー密度0.
900〜0.945g/cm3 のエチレン−オレフィン
共重合体を製造する方法も知られているが(特開昭61
−271310号公報)、得られる共重合体は分子量分
布の点で問題を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な発煙の発生を抑え、かつ、その成形物の風合(手ざわ
り)の向上したエチレン(共)重合体を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、次
の成分(A)〜(C)よりなる触媒系にエチレン、もし
くは、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとを接
触することにより分子量分布の狭いエチレン重合体、も
しくは、エチレン共重合体を得ることを特徴とするエチ
レン重合体又はエチレン共重合体の製造方法、を要旨と
する。 (A)マグネシウムアルコキシド、ハロゲン化炭化水素
およびチタン化合物を接触させてなる固体触媒成分 (B)有機金属化合物 (C)下記の一般式(1)で表される化合物 R1 C(OR2 3 またはR3 4 C(OR5 2 ・・・ (1) (式中R1 ,R2 ,R3 ,R5 は、それぞれ炭素数1〜
10個の炭化水素基であり、R4 は炭素数1〜10個の
炭化水素基または水素原子であり、3個のR2 2個のR
5 はそれぞれ同一でも異なっていてもよい)
【0006】触媒成分調製のための原料 本発明で触媒成分を調製する際に用いられる各原料につ
いて説明する。 (イ)マグネシウムアルコキシド 本発明で用いられるマグネシウムアルコキシドは、一般
式、Mg(OR)(OR′)で表わされるものであり、
式においてR及びR′は炭素数1〜20個、望ましくは
1〜10個のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、
アリール、アルアルキル基であり、又、RとR′は同じ
でも異ってもよい。これら化合物を例示すると、Mg
(OCH3 2 、Mg(OC2 5 2 、Mg(OCH
3 )(OC2 5 )、Mg(Oi−C3 7 2 、Mg
(OC3 72 、Mg(OC4 9 2 、Mg(Oi
−C4 9 2 、Mg(OC4 9 )(Oi−C
4 9 )、Mg(OC4 9 )(Osec−C
4 9 )、Mg(OC6 132 、Mg(OC8 17
2 、Mg(OC6 132 、Mg(OC6 52 、M
g(OC6 4 CH3 2 、Mg(OCH2 6 5
2 等を挙げることができる。これらマグネシウムアルコ
キシドは、使用する際に、乾燥するのが望ましく、特に
減圧下での加熱乾燥が望ましく、さらに、乾燥後粉砕し
たものを用いるのが好適である。
【0007】(ロ)ハロゲン化炭化水素 ハロゲン化炭化水素としては、炭素数1〜12個の飽和
又は不飽和の脂肪族、脂環式及び芳香族炭化水素のモノ
及びポリハロゲン置換体である。それら化合物の具体的
な例は、脂肪族化合物では、メチルクロライド、メチル
ブロマイド、メチルアイオダイド、メチレンクロライ
ド、メチレンブロマイド、メチレンアイオダイド、クロ
ロホルム、ブロモホルム、ヨードホルム、四塩化炭素、
四臭化炭素、四沃化炭素、エチルクロライド、エチルブ
ロマイド、エチルアイオダイド、1,2−ジクロルエタ
ン、1,2−ジブロムエタン、1,2−ジヨードエタ
ン、メチルクロロホルム、メチルブロモホルム、メチル
ヨードホルム、1,1,2−トリクロルエチレン、1,
1,2−トリブロモエチレン、1,1,2,2−テトラ
クロルエチレン、ペンタクロルエタン、ヘキサクロルエ
タン、ヘキサブロモエタン、n−プロピルクロライド、
1,2−ジクロルプロパン、ヘキサクロロプロピレン、
オクタクロロプロパン、デカブロモブタン、塩素化パラ
フィンが、脂環式化合物ではクロロシクロプロパン、テ
トラクロルシクロペンタン、ヘキサクロロシクロペンタ
ジエン、ヘキサクロルシクロヘキサンが、芳香族化合物
ではクロルベンゼン、ブロモベンゼン、o−ジクロルベ
ンゼン、p−ジクロルベンゼン、ヘキサクロロベンゼ
ン、ヘキサブロモベンゼン、ベンゾトリクロライド、p
−クロロベンゾトリクロライド等が挙げられる。これら
の化合物は、一種のみならず二種以上用いてもよい。
【0008】(ハ)チタン化合物 チタン化合物は、二価、三価及び四価のチタンの化合物
であり、それらを例示すると、四塩化チタン、四臭化チ
タン、トリクロルエトキシチタン、トリクロルブトキシ
チタン、ジクロルジエトキシチタン、ジクロルジブトキ
シチタン、ジクロルジフェノキシチタン、クロルトリエ
トキシチタン、クロルトリブトキシチタン、テトラブト
キシチタン、三塩化チタン等を挙げることができる。こ
れらの中でも、四塩化チタン、トリクロルエトキシチタ
ン、ジクロルジブトキシチタン、ジクロルジフェノキシ
チタン等の四価のチタンハロゲン化物が望ましく、特に
四塩化チタンが望ましい。
【0009】触媒成分の調製法 本発明の固体触媒成分は、マグネシウムアルコキシド、
ハロゲン化炭化水素及びチタン化合物を接触することに
より得られるが、これら三者の接触方法としては、
(1)マグネシウムアルコキシドとハロゲン化炭化水素
を接触させた後、チタン化合物と接触させる方法、
(2)マグネシウムアルコキシド、ハロゲン化炭化水素
及びチタン化合物を同時に接触させる方法が挙げられ
る。以下、これら(1)及び(2)の方法について説明
する。(1)の方法 マグネシウムアルコキシドとハロゲン化炭化水素の
接触 マグネシウムアルコキシドとハロゲン化炭化水素の接触
は、マグネシウムアルコキシドと固体状若しくは液状の
ハロゲン化炭化水素を混合した固体状又はスラリー状の
混合物を、機械的に共粉砕する方法或いは単に攪拌して
接触する方法等により達成される。これらの中でも、機
械的に共粉砕する接触方法が望ましい。ハロゲン化炭化
水素としては、前記の化合物ならばどの化合物でもよい
が、炭素数2以上の炭化水素のポリハロゲン化物が望ま
しい。それらを例示すると1,2−ジクロルエタン、
1,1,2−トリクロルエタン、1,1,2−トリクロ
ルエチレン、1,1,2,2−テトラクロルエタン、
1,1,2,2−テトラクロルエチレン、ペンタクロル
エタン、ヘキサクロルエタン、1,2−ジクロルプロパ
ン、ヘキサクロルプロピレン、オクタクロルプロパン、
ヘキサクロルベンゼン等が挙げられる。
【0010】マグネシウムアルコキシドとハロゲン化炭
化水素の接触割合は、マグネシウムアルコキシド1モル
当り、ハロゲン化炭化水素0.01〜20モル、望まし
くは0.1〜2.0モルである。両者の接触は、機械的
に共粉砕する場合粉砕物を得るために用いられる通常の
粉砕機を用いて行えばよく、その粉砕機として例えば回
転ボールミル、振動ボールミル、衝撃ミル等を挙げるこ
とができる。共粉砕処理は必要に応じて、減圧下又は不
活性ガスの雰囲気中で、かつ水分、酸素等が実質的に存
在しない状態で行うことができる。機械的共粉砕する場
合の接触温度は、0〜200℃、接触時間は0.5〜1
00時間である。又、単に攪拌する接触方法の場合の接
触温度は、0〜200℃、接触時間は0.5〜100時
間である。マグネシウムアルコキシドは、ハロゲン化炭
化水素と接触する前に、マグネシウムハロゲン化物と接
触させてもよい。マグネシウムハロゲン化物としては、
マグネシウムのジハライドである塩化マグネシウム、臭
化マグネシウム、ヨウ化マグネシウムが望ましく、特に
塩化マグネシウムが望ましい。
【0011】これらのマグネシウムハロゲン化物は使用
の便宜上、通常平均粒径が1〜50μ程度の粉末を用い
るのが有利であるが、更に大きな粒径のものも使用し得
る。又、これらのマグネシウムハロゲン化物は、実質的
に結晶水を含有しない、いわゆる無水のものが望まし
い。従って市販品を使用する等の際は、使用前に窒素等
の不活性ガスの存在下200〜600℃、或いは減圧下
100〜400℃等で加熱処理するのが望ましいが、特
に限定されない。マグネシウムアルコキシドとマグネシ
ウムハロゲン化物との接触は、両者を不活性な炭化水素
の存在下又は存在下に、混合攪拌する方法、機械的に共
粉砕する方法等によって達成される。不活性な炭化水素
としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキ
サン、ベンゼン、トルエン、キシレン等を挙げることが
できる。
【0012】マグネシウムアルコキシドとマグネシウム
ハロゲン化物の接触割合は、マグネシウムアルコキシド
1モル当りマグネシウムハロゲン化物0.1〜10モ
ル、望ましくは0.3〜2.0モルである。不活性な炭
化水素の存在下接触させる場合、マグネシウムアルコキ
シドとマグネシウムハロゲン化物の全量100g当り、
該炭化水素を1〜100g用いるのが望ましい。マグネ
シウムアルコキシドとマグネシウムハロゲン化物との接
触は、機械的に共粉砕する場合、常温〜200℃で0.
1〜100時間、該炭化水素の存在下混合攪拌する場合
常温〜200℃で1〜100時間行うのが望ましい。こ
れらの接触方法の中でも、機械的に共粉砕する方法が特
に望ましく、機械的に共粉砕する方法は、前記マグネシ
ウムアルコキシドとハロゲン化炭化水素との接触方法に
おける共粉砕の方法と同様にして行えばよい。上記のよ
うにして、マグネシウムハロゲン化物で前もって処理し
たマグネシウムアルコキシドは、前記のようにハロゲン
化炭化水素と接触させるが、この場合は炭素数が1個の
炭化水素のハロゲン化物も当然使用し得る。又、マグネ
シウムアルコキシド、マグネシウムハロゲン化物及びハ
ロゲン化炭化水素を同時に接触させてもよい。
【0013】 チタン化合物との接触 マグネシウムアルコキシドとハロゲン化炭化水素との接
触物(以下該接触物という。)は、次いでチタン化合物
と接触させて触媒成分とする。該接触物はチタン化合物
と接触させる前に、適当な洗浄剤、例えば前記の不活性
の炭化水素、で洗浄してもよい。該接触物とチタン化合
物との接触は、両者をそのまま接触させてもよいが、炭
化水素及び/又はハロゲン化炭化水素の存在下、両者を
混合攪拌する方法、機械的に共粉砕する方法等で行うの
が望ましい。炭化水素としては、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の炭素数6〜12個の飽和脂肪族、飽和脂環式及
び芳香族炭化水素が望ましい。又、ハロゲン化炭化水素
としては、前記マグネシウムアルコキシドと接触させる
際に用いる化合物ならば、どの化合物も使用することが
できる。
【0014】該接触物とチタン化合物との接触における
両者の使用割合は、該接触物中のマグネシウム1グラム
原子当り、チタン化合物0.1グラムモル以上、望まし
くは1〜5グラムモルである。又、その接触条件は、炭
化水素及び/又はハロゲン化炭化水素の存在下で行う場
合、0〜200℃で0.5〜20時間、望ましくは60
〜150℃で1〜5時間である。炭化水素及び/又はハ
ロゲン化炭化水素の使用量は、該接触物が液体物質(炭
化水素及び/又は液状のハロゲン化炭化水素並びに液状
のチタン化合物)1リットル当り、10〜300gとな
るように用いるのが望ましい。
【0015】(2)の方法 マグネシウムアルコキシド、ハロゲン化炭化水素及びチ
タン化合物の同時接触は、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の炭化水素の存在下又は不存在下で、機械的粉砕による
接触方法又は混合攪拌する接触方法により行われる。マ
グネシウムアルコキシド、ハロゲン化炭化水素及びチタ
ン化合物の使用割合は、前記(1)の方法の場合と同じ
でよい。すなわち、マグネシウムアルコキシド1モル当
り、ハロゲン化炭化水素0.01〜20モル、望ましく
は0.3〜2.0モル、チタン化合物0.1モル以上、
望ましくは1〜5モルである。又、接触温度は0〜20
0℃、望ましくは20〜150℃、接触時間は0.5〜
100時間、望ましくは1〜50時間である。炭化水素
の存在下に接触させる場合は、該炭化水素を接触系中に
おける固体状物質が、液状物質1リットル当り10〜3
00gとなるような量で用いるのが望ましい。
【0016】上記のようにして得られた固体状物質は、
液状物質から分離し、必要に応じてヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の不活性な炭化水素で洗浄し、乾燥すること
によって触媒成分とする。上記の触媒成分は、ベット
(BET)法で液体窒素の吸着温度において測定した比
表面積が200〜650m2 /g、細孔容積が0.1〜
0.4cc/g、細孔半径が主として10〜13Åであ
り、その粒度分布も狭くて大きさが揃っている。又、そ
の組成はマグネシウム原子が10〜20重量%、チタン
原子が5〜15重量%、ハロゲン原子が50〜65重量
%であり、その他有機化合物等を含み、その物質中には
触媒成分の調製の際用いたハロゲン化炭化水素及び/又
はその変換物質が少量含まれる。
【0017】エチレンの(共)重合 上記のようにして得られた固体触媒成分(A)は、有機
金属化合物(B)及び一般式(1)の化合物(C)、更
には必要に応じて電子供与性化合物と組み合せてエチレ
ンの単独重合又は他のモノオレフィン若しくは炭素数3
〜10個のジオレフィンとの共重合の触媒として有用で
あり、特に分子量分布の狭いエチレン重合体又はエチレ
ン−α−オレフィン共重合体を製造することができる。
それにともなって、発煙の原因となるワックス分が減少
する。また、分子量分布が狭くなると、得られる(共)
重合体の密度が減少し、該(共)重合体を用いた成形
物、たとえば、不織布の風合(手ざわり)が向上する。
【0018】用い得る有機金属化合物は、周期表第I族
ないし第III族金属の有機化合物であり、該化合物と
しては、リチウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛及
びアルミニウムの有機化合物が使用し得る。これらの中
でも特に、有機アルミニウム化合物が好適である。用い
得る有機アルミニウム化合物としては、一般式R8 n
lX′3-n (但し、R8 はアルキル基又はアリール基、
X′はハロゲン原子、アルコキシ基又は水素原子を示
し、nは1≦n≦3の範囲の任意の数である。)で示さ
れるものであり、例えばトリアルキルアルミニウム、ジ
アルキルアルミニウムモノハライド、モノアルキルアル
ミニウムジハライド、アルキルアルミニウムセスキハラ
イド、ジアルキルアルミニウムモノアルコキシド及びジ
アルキルアルミニウムモノハイドライドなどの炭素数1
ないし18個、好ましくは炭素数2ないし6個のアルキ
ルアルミウニム化合物又はその混合物若しくは錯化合物
が特に好ましい。
【0019】具体的には、トリメチルアルミニウム、ト
リエチルアルミニウム、トリプロピルアルミウニム、ト
リイソプロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミ
ニウムなどのトリアルキルアルミニウム; ジメチルアル
ミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジ
エチルアルミニウムブロミド、ジエチルアルミニウムア
イオダイド、ジイソブチルアルミニウムクロリドなどの
ジアルキルアルミニウムモノハライド; メチルアルミニ
ウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、メチ
ルアルミニウムジブロミド、エチルアルミニウムジブロ
ミド、エチルアルミニウムジアイオダイド、イソブチル
アルミニウムジクロリドなどのモノアルキルアルミニウ
ムジハライド; エチルアルミニウムセスキクロリドなど
のアクキルアルミニウムセスキハライド; ジメチルアル
ミニウムメトキシド、ジエチルアルミウニムエトキシ
ド、ジエチルアルミニウムフェノキシド、ジプロピルア
ルミニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニウムエト
キシド、ジイソブチルアルミニウムフェノキシドなどの
ジアルキルアルミニウムモノアルコキシド; ジメチルア
ルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイド
ライド、ジプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソ
ブチルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアル
ミニウムハイドライド等が挙げられる。これらの中で
も、トリアルキルアルミニウムが、特にトリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウムが望ましい。
【0020】これらトリアルキルアルミニウムは、その
他の有機アルミニウム化合物、例えば、工業的に入手し
易いジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウ
ムジクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、ジ
エチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミウニム
ハイドライド、又はこれらの混合物、若しくは錯化合物
等と併用することができる。又、酸素原子や窒素原子を
介して2個以上のアルミニウムが結合した有機アルミニ
ウム化合物も使用可能である。そのような化合物として
は、例えば
【化1】 等が挙げられる。
【0021】前記の触媒成分に対する有機金属化合物の
使用量は、該触媒中のチタン1グラム原子当り、通常1
〜2,000グラムモル、特に20〜500グラムモル
が望ましい。アルミニウム金属以外の金属の有機化合物
としては、ジエチルマグネシウム、エチルマグネシウム
クロリド、ジエチル亜鉛等の他LiAl(C
2 5 4 、LiAl(C7 154 等の化合物が挙げ
られる。
【0022】有機金属化合物(B)のほかに、下記の一
般式(1)で表される化合物(C)で表される化合物を
加えて本発明の触媒系を構成する。 R1 C(OR2 3 またはR3 4 C(OR5 2 ・・・ (1) (式中R1 ,R2 ,R3 ,R5 は、それぞれ炭素数1〜
10個の炭化水素基であり、R4 は炭素数1〜10個の
炭化水素基または水素原子であり、3個のR2 2個のR
5 はそれぞれ同一でも異なっていてもよい) この一般式において、R1 とR2 ,R3 とR4 およびR
5 は、互いに結合して環状化合物となっているものでも
用いることができる。加える化合物の添加量を増加すれ
ばするほど重合活性は低下し、分子量分布は狭くなる傾
向であるが、添加する量は、望ましくは助触媒として加
える有機金属化合物に対し、モル濃度比で0.005〜
0.6加えれば十分な効果があり、さらに望ましくは、
0.01〜0.06加えれば重合活性の低下も少なく十
分な効果が得られる。
【0023】一般式におけるR1 〜R5 は、具体的には
Me−,Et−,n−Pr −,i−Pr −,n−Bu
−,s−Bu−,t−Bu−やシクロヘキシル
【化2】 等のアルキル基、CH2 =CH−,CH3 CH=CH
−,CH2 =CH−CH2−,CH2 =C(CH3
−,CH3 CH2 CH=CH−,CH3 −CH=CH−
CH2 −,CH2 =CH−CH2 −CH2 −,
【化3】 等のアルケニル基、
【化4】 などのアルキニル基、また、
【化5】 等のようにアルケニル基とアルキニル基が混在していて
もよい。
【0024】また、R1 とR2 、R3 とR4 およびR5
は互いに結合して環状化合物となっていてもよく、具体
的な化合物としては、
【化6】 等が挙げられる。
【0025】前記の触媒成分、一般式(1)の化合物と
必要に応じて組み合せることができる電子供与性化合物
としては、この種の重合反応で用いられる通常の電子供
与性化合物の中から適宜選ばれる。これら電子供与性化
合物は、二種以上用いてもよい。又、これら電子供与性
化合物は、有機金属化合物を触媒成分と組合せて用いる
際に用いてもよく、予め有機金属化合物と接触させた上
で用いてもよく、有機金属化合物と必要に応じて用いら
れる電子供与性化合物の比率は、電子供与性化合物1モ
ルに対して有機金属化合物がアルミニウムとして0.1
〜40、好ましくは1〜25グラム原子の範囲から選ば
れる。上記必要に応じて用いられる電子供与性化合物と
しては、カルボン酸類、カルボン酸無水物、カルボン酸
エステル類、カルボン酸ハロゲン化物、アルコール類、
エーテル類、ケトン類、アミン類、アミド類、ニトリル
類、アルデヒド類、アルコレート類、有機基と炭素もし
くは酸素を介して結合した燐、ヒ素およびアンチモン化
合物、ホスホアミド類、チオエーテル類、チオエステル
類、炭酸エステル等が挙げられる。これのうちカルボン
酸類、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル類、カル
ボン酸ハロゲン化物、アルコール類、エーテル類が好ま
しく用いられる。
【0026】カルボン酸の具体例としては、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン
酸、ピバリン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸等の脂肪族モノカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマ
ル酸等の脂肪族ジカルボン酸、酒石酸等の脂肪族オキシ
カルボン酸、シクロヘキサンモノカルボン酸、シクロヘ
キセンモノカルボン酸、シス−1,2−シクロヘキサン
ジカルボン酸、シス−4−メチルシクロヘキセン−1,
2−ジカルボン酸等の脂環式カルボン酸、安息香酸、ト
ルイル酸、アニス酸、p−第三級ブチル安息香酸、ナフ
トエ酸、ケイ皮酸等の芳香族モノカルボン酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタル酸、トリメ
リト酸、ヘミメリト酸、トリメシン酸、ピロメリト酸、
メリト酸等の芳香族多価カルボン酸等が挙げられる。カ
ルボン酸無水物としては、上記のカルボン酸類の酸無水
物が使用し得る。
【0027】カルボン酸エステルとしては、上記のカル
ボン酸類のモノ又は多価エステルを使用することがで
き、その具体例としては、ギ酸ブチル、酢酸エチル、酢
酸ブチル、イソ酪酸イソブチル、ピバリン酸プロピル、
ピバリン酸イソブチル、アクリル酸エチル、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチ
ル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジイソブチル、コハク
酸ジエチル、コハク酸ジブチル、コハク酸ジイソブチ
ル、グルタル酸ジエチル、グルタル酸ジブチル、グルタ
ル酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン
酸ジブチル、セバシン酸ジイソブチル、マレイン酸ジエ
チル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジイソブチル、
フマル酸モノメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジイ
ソブチル、酒石酸ジエチル、酒石酸ジブチル、酒石酸ジ
イソブチル、シクロヘキサンカルボン酸エチル、安息香
酸メチル、安息香酸エチル、p−トルイル酸メチル、p
−第三級ブチル安息香酸エチル、p−アニス酸エチル、
α−ナフトエ酸エチル、α−ナフトエ酸イソブチル、ケ
イ皮酸エチル、フタル酸モノメチル、フタル酸モノブチ
ル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル
酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジ2−エ
チルヘキシル、フタル酸ジアリル、フタル酸ジフェニ
ル、イソフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジイソブチ
ル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸ジブチル、ナ
フタル酸ジエチル、ナフタル酸ジブチル、トリメリト酸
トリエチル、トリメリト酸トリブチル、ピロメリト酸テ
トラメチル、ピロメリト酸テトラエチル、ピロメリト酸
テトラブチル等が挙げられる。
【0028】カルボン酸ハロゲン化物としては、上記の
カルボン酸類の酸ハロゲン化物を使用することができ、
その具体例としては、酢酸クロリド、酢酸ブロミド、酢
酸アイオダイド、プロピオン酸クロリド、酪酸クロリ
ド、酪酸ブロミド、酪酸アイオダイド、ピバリン酸クロ
リド、ピバリン酸ブロミド、アクリル酸クロリド、アク
リル酸ブロミド、アクリル酸アイオダイド、メタクリル
酸クロリド、メタクリル酸ブロミド、メタクリル酸アイ
オダイド、クロトン酸クロリド、マロン酸クロリド、マ
ロン酸ブロミド、コハク酸クロリド、コハク酸ブロミ
ド、グルタル酸クロリド、グルタル酸ブロミド、アジピ
ン酸クロリド、アジピン酸ブロミド、セバシン酸クロリ
ド、セバシン酸ブロミド、マレイン酸クロリド、マレイ
ン酸ブロミド、フマル酸クロリド、フマル酸ブロミド、
酒石酸クロリド、酒石酸ブロミド、シクロヘキサンカル
ボン酸クロリド、シクロヘキサンカルボン酸ブロミド、
1−シクロヘキセンカルボン酸クロリド、シス−4−メ
チルシクロヘキセンカルボン酸クロリド、シス−4−メ
チルシクロヘキセンカルボン酸ブロミド、塩化ベンゾイ
ル、臭化ベンゾイル、p−トルイル酸クロリド、p−ト
ルイル酸ブロミド、p−アニス酸クロリド、p−アニス
酸ブロミド、α−ナフトエ酸クロリド、ケイ皮酸クロリ
ド、ケイ皮酸ブロミド、フタル酸ジクロリド、フタル酸
ジブロミド、イソフタル酸ジクロリド、イソフタル酸ジ
ブロミド、テレフタル酸ジクロリド、ナフタル酸ジクロ
リドが挙げられる。又、アジピン酸モノメチルクロリ
ド、マレイン酸モノエチルクロリド、マレイン酸モノメ
チルクロリド、フタル酸ブチルクロリドのようなジカル
ボン酸のモノアルキルハロゲン化物も使用し得る。
【0029】アルコール類は、一般式R9 OHで表わさ
れる化合物であり、式においてR9は炭素数1〜12個
のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、
アルアルキル等の基であり、その具体例としては、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、ブタノール、イソブタノール、ペンタノール、ヘキ
サノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、シ
クロヘキサノール、ベンジルアルコール、アリルアルコ
ール、フェノール、クレゾール、キシレノール、エチル
フェノール、イソプロピルフェノール、p−ターシャリ
ーブチルフェノール、n−オクチルフェノール等が挙げ
られる。エーテル類は、一般式R10OR11で表わされる
化合物であり、式においてR10,R11は炭素数1〜12
個のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリー
ル、アルアルキル等の基であり、R10とR11は同じでも
異ってもよい。その具体例としては、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイ
ソブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、ジ−2−エ
チルヘキシルエーテル、ジアリルエーテル、エチルアリ
ルエーテル、ブチルアリルエーテル、ジフェニルエーテ
ル、アニソール、エチルフェニルエーテル等が挙げられ
る。
【0030】前記のようにして得られた触媒系(及び電
子供与性化合物)からなる触媒は、エチレンの単独重
合、又は他のモノオレフィン若しくはジオレフィンとの
共重合の際の触媒として有用であるが、特にエチレンの
単独重合、又はエチレンと炭素数3〜10個のα−オレ
フィン、例えばプロピレン、1−ブテン、4−メチル−
1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等の共重合
の触媒として極めて優れた性能を示す。重合反応は、気
相、液相のいずれでもよく、液相で重合させる場合は、
ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソ
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキ
サン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の不活性炭化水
素中及び液状モノマー中で行うことができる。重合温度
は、通常−80℃〜+150℃、好ましくは40〜12
0℃の範囲である。重合圧力は、例えば1〜60気圧で
よい。又、得られる重合体の分子量の調節は、水素若し
くは他の公知の分子量調節剤を存在せしめることにより
行われる。又、共重合においてオレフィンに共重合させ
る他のオレフィンの量は、オレフィンに対して通常30
重量%迄、特に0.3〜15重量%の範囲内で選ばれ
る。本発明の触媒系による重合反応は、連続又はバッチ
式反応で行い、その条件は通常用いられる条件でよい。
又、共重合反応は一段で行ってもよく、二段以上で行っ
てもよい。
【0031】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。但し、本発明は、実施例により何等限定されるもの
ではない。なお、実施例に示したパーセント(%)は、
特に断らない限り重量による。ポリマーのメルトインデ
ックス(MI)は、ASTM−D 1238に従い、温
度190℃、荷重2.16kgで測定した。密度はJI
S K7112に従って測定した。 (実施例1)マグネシウムジエトキシドとヘキサクロルエタンの接触 市販のマグネシウムジエトキシド〔Mg(OEt)2
85gとヘキサクロルエタン(C2 Cl6 )79g〔C
2 Cl6 /Mg(OEt)2 =0.45(モル比)〕を
窒素ガス雰囲気中で、直径12mmのステンレス(SU
S 32)製ボール340個を収容した内容積1リット
ルのステンレス(SUS 32)製ミルポットに入れ、
このミルポットを振とう器に装着した後、15時間振と
うして接触を行い、粉砕物(S−1)を得た。
【0032】四塩化チタン処理 粉砕物(S−1)12gを窒素ガス雰囲気下で、500
mlのフラスコに入れ、これにトルエン100ml及び
四塩化チタン50mlを加え、110℃で2時間攪拌し
て接触を行った後、余剰の液状物を除去した。次いで、
固体状物質を各100mlのn−ヘキサンにて65℃で
6回洗浄し、減圧下50℃で1時間乾燥して、チタン含
有量10.7%、マグネシウム含有量13.4%、塩素
含有量57.1%の固体触媒成分を11.0g得た。
【0033】エチレンの重合 攪拌器付きの内容積1.5リットルのステンレス(SU
S 32)製のオートクレーブに、窒素ガス雰囲気下、
上記で得られた固体触媒成分10mg、トリイソブチル
アルミニウム1ミリモル/リットル及びイソブタン70
0ml及び2,2−ジエトキシプロパン0.02ミリモ
ル/リットルを仕込み、重合系を85℃に昇温した。次
に、水素分圧が1kgGになる迄水素を導入し、続いて
エチレンを導入し、重合系の全圧が21kgGの一定に
保つように、エチレンを連続的に供給しながら1時間重
合を行った。重合終了後、重合系の溶媒、未反応のエチ
レンをパージし、白色粉末状の重合体を取出し、減圧下
に70℃で10時間乾燥を行い、メルトインデックス
(MI)0.17(dg/min)、密度0.9489
(g/cc)のポリエチレン粉末を170g得た。得ら
れたポリマーは、活性16800(g/g−cat.)
で、Mw/Mnは4.5であった。
【0034】(比較例1)実施例1において、2,2−
ジエトキシプロパンを使わなかった以外は同様に重合し
た。得られたポリマーは活性21500(g/g−ca
t.)、メルトインデックス(MI)0.32(dg/
min)、密度0.9543(g/cc)でMw/Mn
は7.6であった。 (実施例2〜9)実施例1における、2,2−ジエトキ
シプロパンに代え下記の構造式b〜iを用いた以外は同
様に重合した。得られたポリマーの活性(g/g−ca
t.)、メルトインデックス(MI)(dg/mi
n)、密度(g/cc)およびMw/Mn比は、表1に
示すとおりであった。 (実施例10、11、および比較例2)上記と同様にし
て、表1に示す共重合成分、そのモル比でエチレン共重
合体を重合した。得られたコポリマーの活性(g/g−
cat.)、メルトインデックス(MI)(dg/mi
n)、密度(g/cc)およびMw/Mn比は、表1に
示すとおりであった。
【0035】
【表1】 なお、表1における化合物a〜iは、次の構造を有する
化合物である。
【0036】
【化7】
【0037】
【発明の効果】本発明の方法によると、分子量分布を狭
くし、発煙の原因となるワックス分を減少させて発煙を
抑制し、同時に、得られるエチレン(共)重合体の成形
物の風合(手ざわり)を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の方法を示すフローチャート図
である。
フロントページの続き (72)発明者 澄川 直子 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1−3−1 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 古橋 裕之 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1−3−1 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 植木 聰 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1−3−1 東燃株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(A)〜(C)よりなる触媒系
    にエチレン、もしくは、エチレンと炭素数3以上のα−
    オレフィンとを接触することにより分子量分布の狭いエ
    チレン重合体、もしくは、エチレン共重合体を得ること
    を特徴とするエチレン重合体又はエチレン共重合体の製
    造方法。 (A)マグネシウムアルコキシド、ハロゲン化炭化水素
    およびチタン化合物を接触させてなる固体触媒成分 (B)有機金属化合物 (C)下記の一般式(1)で表される化合物 R1 C(OR2 3 またはR3 4 C(OR5 2 ・・・ (1) (式中R1 ,R2 ,R3 ,R5 は、それぞれ炭素数1〜
    10個の炭化水素基であり、R4 は炭素数1〜10個の
    炭化水素基または水素原子であり、3個のR2 2個のR
    5 はそれぞれ同一でも異なっていてもよい)
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001342213A (ja) * 2000-03-30 2001-12-11 Sumitomo Chem Co Ltd オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法
JP2001342212A (ja) * 2000-03-30 2001-12-11 Sumitomo Chem Co Ltd エチレン重合用触媒およびエチレン重合体の製造方法
KR100572935B1 (ko) * 1996-12-20 2006-09-07 피나 테크놀러지, 인코포레이티드 프로필렌을 중합하기 위한 폴리올레핀 촉매 및이들의 제조 및사용방법.
DE102012018704A1 (de) 2011-09-21 2013-03-28 Sumitomo Chemical Co., Ltd. Fester Katalysator für die Olefinpolymerisation und Verfahren zur Herstellung eines Olefinpolymers

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KR100572935B1 (ko) * 1996-12-20 2006-09-07 피나 테크놀러지, 인코포레이티드 프로필렌을 중합하기 위한 폴리올레핀 촉매 및이들의 제조 및사용방법.
JP2001342213A (ja) * 2000-03-30 2001-12-11 Sumitomo Chem Co Ltd オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法
JP2001342212A (ja) * 2000-03-30 2001-12-11 Sumitomo Chem Co Ltd エチレン重合用触媒およびエチレン重合体の製造方法
DE102012018704A1 (de) 2011-09-21 2013-03-28 Sumitomo Chemical Co., Ltd. Fester Katalysator für die Olefinpolymerisation und Verfahren zur Herstellung eines Olefinpolymers

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