JPH0712523Y2 - 庇 - Google Patents

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JPH0712523Y2
JPH0712523Y2 JP1990064285U JP6428590U JPH0712523Y2 JP H0712523 Y2 JPH0712523 Y2 JP H0712523Y2 JP 1990064285 U JP1990064285 U JP 1990064285U JP 6428590 U JP6428590 U JP 6428590U JP H0712523 Y2 JPH0712523 Y2 JP H0712523Y2
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JP
Japan
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eaves
frame
opening
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fixed
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JP1990064285U
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Inventor
ユキ子 武笠
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西尾 徳明
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、主としてALC板等を使用した躯体を有する
建築構造物における庇に関する。
(従来の技術) 一般に、木造住宅の出入口、窓その他の開口部には、霧
除けと呼ばれる庇が設けられている。この庇は、例えば
上階の壁面を伝わって流れて来る雨水が開口部から室内
等に浸入するのを防止し、また、夏季における直射日光
の室内等への直接の照射を低減し、室内環境の悪化、室
内気温の上昇等を防止する。この庇がない場合、例えば
台風等の風雨が激しい場合には雨水が壁面から水膜状に
伝わり、風圧によって開口部のサッシ部分から室内に浸
入し、躯体を著しく損傷させ、建築構造物自体を劣化さ
せるものである。
一方、建築構造物における外観意匠の観点から考察する
と、庇がない場合にはその外壁面が偏平な状態となり、
アクセントや個性に乏しくなるから、外観的な特徴が全
くないものとなり、これらの傾向は、特にコンクリート
躯体の建築構造物に顕著に表われている。
(考案が解決しようとする課題) しかして、近時のコンクリート躯体の建築構造物にあっ
ては、その工期の短縮化、構築部材の取り扱いの容易
性、コストの低減化等のために外壁として、気泡コンク
リートであるALC板が使用されることが多い。このALC板
の壁躯体に庇を設ける場合には、ALC板に直接にねじ止
め固定しているもの等で、庇を結合設置する場合には、
ALC板に開穿した結合用の孔に貫挿させたボルトによっ
て庇をALC板の外側面に支持するようにして、ALC板の内
側面でナット止めしたり、ALC板外側面に打ち込んだア
ンカーにねじ止めしたりしている。
ところが、ALC板自体に結合孔を開穿したり、あるいは
溝切り加工等を行なったりすると、その個所が損傷され
るばかりでなく、漏水の原因ともなり、更には、建築物
品の外部側からの工事ともなるために、仮説足場を必要
とし、技術的にも困難なことが多く、費用的にも非常に
高価なものになる。しかも、ALC板に被荷重位置となる
結合孔が開穿され、その箇所によってねじ止め支持され
ると、ALC板自体が気泡を有する構造のものであるため
に、被荷重位置周縁が崩壊し、庇が脱落することもあり
得るものである。
更には、開口部に設置されたサッシ枠と開口部上部との
間に配装された軽量溝形鋼等に、ボルト等を介して取り
付けるものがある。ところが、これは、サッシ枠上方に
おける開口部空間を大きくする必要があり、サッシ枠の
取付け強度を弱体化させる虞れがある。
そこで、この考案は、叙上のような従来存した諸事情に
鑑み案出されたもので、ALC板等を使用した建築構造物
であっても、このALC板に何等の加工を施すことなく、
その開口部に構枠設置されている開口補強枠及びサッシ
枠部分を利用して簡単に取り付けられ、しかも、その固
定状態は極めて強固で安定的であり、ALC板を必要以上
に開口することもなく、また、施工後のALC板自体の損
傷、漏水の虞れもない庇を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上述した目的を達成するため、この考案にあっては、建
築構造物の躯体1の開口部に構枠設置された所定のサッ
シ枠2における左右の縦枠部3に相対峙状にして固定さ
れる左右一対のブラケット10と、開口部内側面に配装さ
れている開口補強枠5に固着される支持金具20と、この
支持金具20に後部が支持され、前記ブラケット10夫々に
両側部が支持される庇本体30,40と、ブラケット10上に
庇本体30,40を結合固定するジョイント部50とから成る
ものにおいて、支持金具20は、開口補強枠5の上部内側
面に固定されるようほぼ水平状に配置される固着部21
と、庇本体30,40の後部に形成された上下の係合溝34,3
5,44,45に係合されるようほぼ垂直状に配置される係合
部22と段部23を介して一体状に形成し、庇本体40,40の
後端面を圧止するよう進退自在に捩じ込まれた調整ネジ
24を備えており、また、ジョイント部50は、庇本体30,4
0の左右部枠32,42下部に、下方開口の断面ほぼ溝形に形
成したジョイントべース51の開口部近傍両内側面にスラ
イドレール52を配設し、このスライドレール52上面に収
納支持されたナット53に対して、ブラケット10における
ほぼ水平状の支持部11内部から上方に貫挿したジョイン
トボルト54を捩じ込むものとしてあることを特徴とす
る。
更に、庇本体30は、ルーバー構造にすることができる。
(作用) この考案に係る庇にあっては、所定の建築建造物に設け
られる窓、出入口その他のための開口部にサッシ窓2を
構枠設置するに際し、そのサッシ枠2の左右の縦枠部3
夫々に固定されたブラケット10夫々に庇本体30,40の両
側部が、また、開口補強枠5の上部に支持された支持金
具20に庇本体30,40の後部が夫々支持されることで、建
築構造物の開口部の上部を覆う。
このとき、ブラケット10は、庇本体30,40の荷重をブラ
ケット10に生じる引張力、圧縮力に抗して確実に支持
し、開口部の上部における覆い状態を維持し、雨水等の
浸入防止、日照調整を可能にする。
また、支持金具20は、庇本体30,40の後部を結合するこ
とで、庇本体30,40の荷重を支持し、ブラケット10を介
してのサッシ枠2の縦枠部3に生じ得る歪みを解消し、
サッシ枠2自体の堅牢性を維持する。調整ねじ24は、捩
じ込まれることで、庇本体30,40の後端面を押付け、そ
の位置決めを行なう。
ブラケット10はサッシ枠2に固定される一方、支持金具
20は開口部に固着される開口補強枠5に直接に固定され
ており、庇本体30,40荷重は、躯体1に直接に、また、
躯体1の一部にでも掛かることはなく、躯体1の損傷を
防止する。
ジョイント部50は、サッシ枠2に固定されたブラケット
10に対して前後に移動自在に調整させて庇本体30,40を
結合固定させ、現場施工における微調整を可能にさせ
る。
ルーバー構造の庇本体20は、これ自身に負荷される風
圧、積雪荷重その他を減少させ、サッシ枠2に掛かる荷
重負担を軽減する。
庇本体30,40の架設に際し、両側に配置される左右のブ
ラケット10は、支持金具20に支持固定させる間の仮置き
にも使用でき、躯体1内側からの施工によることとする
とき、その作業性を向上させる。
(実施例) 以下、図面を参照してこの考案の実施例を説明する。
〈概要〉 第1図あるいは第4図に示すように、RC板、ALC板等の
如き構築材料によって構成されている躯体1に開口形成
されている開口部に、この開口部上部に庇本体30,40が
設置される。
その設置に際し、開口部に構枠設置されたドアあるいは
窓用等の所定のサッシ枠2に相対峙状にして固定させて
ある左右一対のブラケット10に、庇本体30,40の両側部
を支持させ、また、開口部内側面に固定されている開口
補強枠5等に溶接固着させてある支持金具20に庇本体3
0,40の後部を支持させるものである。
更には、庇本体30,40自体は、第1図、第2図に示すよ
うに、ルーバー構造としたり、第4図に示すように、閉
塞構造としたりして構成してある。
〈躯体の開口部〉 ALC板の躯体1には、出入口、窓その他のためのサッシ
枠2を設置すべく所定大きさの開口部が設けられてお
り、開口部内周縁には、図示のように、断面ほぼL字形
の開口補強枠5が躯体1内側から固着されている。
この開口補強枠5は、躯体1の開口部内縁の損傷を防止
し、また、後述するように、庇本体30,40を支持固定す
るための支持金具20、サッシアンカー7を結合固定する
ための支持鉄筋6を溶接固着させるものである。
〈サッシアンカー〉 サッシアンカー7は、サッシ枠2を開口部の開口補強枠
5に設置支持するもので、サッシ枠2の上部枠4の係合
縁に係合する係合端8を左右に有し、開口補強枠5に溶
接固定された支持鉄筋6に溶接結合される。
〈ブラケット〉 ブラケット10は、サッシ枠2の左右の縦枠部3の外側面
に固定されるもので、庇本体30,40の荷重に伴う載荷重
を引張力に抗して支持するようにしたほぼ水平状の支持
部11と、同じく圧縮力に抗して支持するようにしたほぼ
垂直状の支持固定部13とから成る。
これらの支持部11及び支持固定部13両者は、一体状に形
成されていて、基本的には側面から見てほぼL字形を呈
し、支持部11は庇本体20を載置した状態でこれを固定
し、また、支持固定部13はサッシ枠2の縦枠部3にしっ
かりと固定されるようになっている。
支持部11自体は、庇本体30,40を載置し、これと結合さ
れるためにほぼ水平状に配置される所定幅員の帯板状に
形成され、その側面に垂設された側板12と共に断面でほ
ぼL字形に一体形成されている。また、支持固定部13自
体は、縦枠部3に固定されるためにほぼ垂直状に配置さ
れる所定幅員の帯板状に形成され、その側面に延設され
た側板14と共に断面でほぼL字形に一体形成されてい
る。なお、支持部11の側板12及び支持固定部13の側板14
は、通常は、特に両者12,14が互いに区別されることな
く一体的に形成されることが多い。
そして、これらの支持部11及び支持固定部13から成るブ
ラケット10は、図示のように側面から見てほぼ逆L字形
に、また、図示を省略したが同じく側面から見てほぼ矩
形状に構成され、更には、側面から見てほぼ三角形状に
構成される。もとより、ブラケット10の自体の形状は、
これらに限定されることはなく、前述したように、庇本
体30,40の荷重に伴なう載荷重を引張力と圧縮力とに抗
して支持する好適な形状となっていれば足りる。
しかして、ブラケット10は、側面から見て外郭がほぼ逆
L字形を呈するようにした浅底ボックス状に形成されて
おり、また、その内部に水平方向、垂直方向の適数の補
強リブ15を配設して、ブラケット10自体の補強性の増大
と軽量化とを実現する。
〈サッシ枠の縦枠部へのブラケットの固定手段〉 こうしたブラケット10を、サッシ枠2の縦枠部3に固定
するには、第1図、第2図に示すように、縦枠部3に直
接にネジ止め16される。すなわち、縦枠部3内部から外
包に貫挿した固定ボルトを支持固定部13に貫挿し、支持
固定部13内側面に圧止するナットにて固定するのであ
り、このとき使用される固定ボルトは、その頭部を扁平
構造のものとしておいて、縦枠部3の内部に装着される
各種建具類(図示せず)の使用に邪魔にならないように
配慮する。
もとより、ネジ止め16における固定部分では、その貫挿
部分を上下方向に長い長孔としておくことで、ブラケッ
ト10自体の上下方向のアジャストを可能にし、設置時の
微調整を行なうことができる。
〈支持金具〉 一方、支持金具20は、開口部に固着された前記開口補強
枠5の上部内側面に溶接固定されて、庇本体30,40の後
部を結合支持する。すなわち、開口補強枠5上部内側面
に固定される固着部21と、庇本体30,40の後部に係合さ
れる係合部22と、庇本体30,40の後端面を圧止するよう
進退自在に捩じ込まれた調整ネジ24とを備える。
固着部21と係合部22とは、適宜肉厚の金属製板材を折曲
形成して段部23を介して一体状に形成されており、固着
部21は、開口補強枠5上部内側面に直接にあるいは適当
な支持物を介して間接に、そして、例えば溶接固定され
るようほぼ水平状に配置され、係合部22は、庇本体30,4
0の後部に形成された上下の係合溝34,35、44,45に係合
されるようほぼ垂直状に配置される。
なお、係合部22の上部は、図示のように、段部23におけ
る水平部分の一部を切り起こすことで形成してあり、そ
の上端が、庇本体30,40の後部における上部に形成され
た上部係合溝34,44内に係合される。また、係合部22の
下部は、その下端が、同じく庇本体30,40の後部におけ
る下部に形成された下部係合溝35,45内に係合されるよ
うにしてある。
そして、段部23あるいは係合部22には、その後方から調
整ネジ24が進退自在に捩じ込まれており、その先端が庇
本体30,40の後端面を開口部前方である躯体1外方へ押
し付け、その位置決めを行なう。また、庇本体30,40の
後部の下部分を逆方向である躯体1内方へ引き寄せ、下
部をサッシ枠2面に押し付けるようにして、その取付の
安定性を増大させる。
〈庇本体〉 庇本体30,40は、躯体1の開口部の上方部分を所定の広
さで覆うものであり、開口部幅員に対応した長さと、必
要とする奥行長さとを備えた平面でほぼ矩形状に構成さ
れている。
第1図乃至第3図に示される庇本体30は、周囲が前部枠
31、左右部枠32、後部枠33によって囲まれた内部を適当
に閉塞した構造として形成したもので、図示にあっての
前部枠31、左右部枠32夫々は断面でほぼ台形、矩形その
他の適当な外郭形状を呈する空洞状にし、後部枠33は垂
直片、水平片を適宜に交差させた断面形状の型材として
ある。もとより、これらの前部枠31、左右部枠32、後部
枠33は、これらの中空型材タイプ、交差片型材タイプの
ものに限定されるものではなく、適当な型材によって組
合せ構成されることが可能であるのは勿論である。
そして、この庇本体30における後部枠33には、前記した
支持金具20における係合部22が係合されるため、上下に
対称的な上部係合溝34、下部係合溝35夫々が、この後部
枠33本体後方に張り出し状に突設形成した上下片夫々の
内側面に、庇本体30の左右方向に沿って形成されてい
る。更に、下片には、躯体1の上枠部4にネジ止め固定
させるための透孔が開穿された当接片37が連設されてい
るものである。
また、この第1図乃至第3図に示された庇本体30は、内
部が、庇本体30の上下方向での空気流通が可能なルーバ
ー構造となるよう、複数枚のルーバー片36を並列させた
ものとしてある。このルーバー片34は、傾斜状となるル
ーバー片36本体の上下縁を互いに逆方向に折曲させた折
曲縁部を有するもので、左右部枠32相互間に互いに適宜
間隔を設けて横架状にして配設されている。
更に、第4図に示された庇本体40は、上述した開放形式
のルーバー構造の庇本体30とは異なり、閉鎖形式の屋根
構造のものとしたのである。それは、例えば、傾斜上面
を有する中空の庇体41の左右両側を左右部枠42によって
閉塞し、また、庇体41後壁には、その後方に張り出し状
にして上下片を突設形成し、この上下片夫々の内側面
に、上下に対称的な上部係合溝44、下部係合溝45夫々が
庇体41の左右方向に沿って形成してある。更に、下片に
は、躯体1の上枠部4にネジ止め固定させるための透孔
が開穿された当接片47が連設されているものである。
この閉鎖形式の屋根構造の庇本体40において、庇本体41
は、側面から見て、その上面が円弧状に湾曲していても
よく、設置場所の状況によって適宜な形状の選択が可能
である。
なお、図中符号38あるいは48は、例えば庇本体30の後部
枠33のウエッブ中央、あるいは庇本体40の後壁に突設形
成した下片に開穿された排水孔であり、設置時におい
て、庇本体30,40上に貯留される雨水、後部枠33、下片
その他から流れ来る雨水等を庇本体30,40下方に案内排
水させるものである。
〈ブラケットと庇本体との結合〉 また、ブラケット10と庇本体30,40との組合せ結合は、
ブラケット10の支持部11上に庇本体30,40の両側部を載
置セットし、その載置部分を支持部11上に固定すること
で行なわれる。そのため、庇本体30,40の左右部、例え
ば前部枠31、後部枠33相互間に架設状にして、あるいは
左右部枠32自体、あるいは庇体41に、支持部11と結合固
定されるジョイント部50を形成してある。
このジョイント部50は、第3図に示すように、例えば左
右部枠32下部に、下方開口の断面ほぼ溝形に形成したジ
ョイントベース51の開口部近傍両内側面にスライドレー
ル52を配設し、このスライドレール52上面に収納支持さ
れたナット53に対し、支持部11内部から上方に貫挿した
ジョイントボルト54をナット53に捩じ込むものとしたも
のである。
このジョイント部50によると、ブラケット10に対する庇
本体30,40の結合位置を前後に微調整しながら確実にネ
ジ止め固定することができ、また、ブラケット10側から
のワンサイド施工を実現することができる。
こうしたブラケット10と庇本体30,40との結合に際し、
第1図、第2図に示すように、ジョイント部50を庇本体
30,40の前後間に架設状にして構成することで、庇本体3
0,40の左右両縁部をブラケット10外側方にまで延長状に
して配置することができる。
もとより、ブラケット10と庇本体30,40との結合構造
は、上述の例に限定されるものではない。また、ブラケ
ット10の支持部11には、庇本体30,40との結合面に、固
定のための位置決め、結合の確実性を図るための段部を
形成することもある。
〈設置態様の一例〉 次に、この考案庇の設置の一例を説明する。
例えば、ビル、工場その他のALC板等の躯体1を張設し
た各種の建築構造物において、出入口、窓その他のため
の開口部を形成するとき、必要とされる開口大きさは、
設置すべき所定のサッシ枠2に比し上方へ僅かに大きく
開口させられ、開口部においては、その躯体1の内側で
開口補強枠5が固着される。このとき、開口部内に構枠
設置されたサッシ枠2は、開口補強枠5の上部内側面に
溶接固定した支持鉄筋6及びサッシアンカー7を介し
て、その上部がしっかりと支持固定される。
そして、サッシ枠2の左右の縦枠部3夫々に相対峙状に
してブラケット10を固定し、このブラケット10相互間に
庇本体30,40の両側部を載置し、横架する。このように
して庇本体30,40が横架されると、庇本体30,40後部にお
ける下部を、当接片37,47の透孔に貫挿した固定ネジ9
によってサッシ枠2の上枠部4に固定支持する。
一方、開口補強枠5の上部内側面に、既設のサッシアン
カー7とは干渉しない位置に適宜な間隔で支持金具20を
溶接固定する。このとき、庇本体30,40の後部は支持金
具20の係合部22に係合され、また、段部23後方から捩じ
込んだ調整ネジ24先端が庇本体30,40後側面に圧止さ
れ、庇本体30,40自体が位置合せ調整される。
その後、サッシ枠2と開口部自体との上部空間には適当
なモルタル材61が充填され、また、庇本体30,40上部と
開口部との間隙には、コーキング材62が充填される。
なお、図中符号19は、ブラケット10の補強リブ15等を隠
蔽する化粧カバーである。
(考案の効果) この考案は以上のように構成されており、これがため、
ビル、工場その他の建築構造物の開口部である窓、出入
口等に庇を取付設置することができ、特に、建築構造物
の躯体1であるALC板等に何等かの加工を施すことな
く、それらを損傷させずにしっかりと設置でき、しか
も、躯体1における開口部大きさはサッシ枠2上方に僅
かに大きくするだけでよいから、躯体1自体の堅牢性は
十分に維持される。
すなわち、これは、この考案が建築構造物の躯体1の開
口部に庇本体30,40を取り付けるとき、その両側部は、
構枠設置された所定のサッシ枠2に相対峙状にして固定
される左右一対のブラケット10によって、また、その後
部は、開口部内側面に配装されている開口補強枠5に固
着される支持金具20によって夫々支持されるようにした
からであり、これによって、特に、所定の建築構造物の
構築中に、これの開口部に庇を設置できる。そして、開
口部内側面に配装固着された開口補強枠5に溶接固定さ
れる支持金具20を介して支持するから、その支持状態を
極めて安定し、庇本体30,40に掛かる諸外力に十分耐え
る得るものである。
このように、構築中に簡単に、しかも、強固に庇を設置
できるから、建築構造物の開口における雨水の浸入を防
止でき、日照調整によっての室内環境の改善を図り、更
には夏期における省エネルギーに大きく寄与できる。
しかも、庇が無いことで、従来、偏平で装飾効果がなか
った場所でも、開口部のサッシ周りに立体的なアクセン
トを付すことができ、建物外観のイメージアップを図り
得、また、ブラケット10の外観デザインの各種の選択に
よって、その意匠効果を増大できる。
また、この考案庇は、建築構造物の開口部におけるサッ
シ枠2上方の僅かな空間を利用して取付設置できるので
あり、特別に大きな装着用開口部を必要としいなもので
ある。しかも、その設置に際し、例えば躯体1であるAL
C板に対する孔開けその他の加工を施さずに室内側から
の作業で行なえるから工事が容易であり、特に、各種の
構築部材が雑然と置かれ、錯綜した仮設足場を利用する
ことなく施工できから、便利である。そればかりでな
く、躯体1等に直接に孔開け等を施さないので、これを
損傷させずに済み、施工後の外装材の損傷、漏水の漏れ
もなく、躯体1の寿命を長期に亙って維持する。
また、庇本体30,40の後部を、開口補強枠5の上部内側
面からの支持金具20によって支持連結させることで、庇
本体30,40の荷重の補助的な支持を図り、左右のブラケ
ット10と相俟って、サッシ枠2自体の歪みを防止する。
しかも、この支持金具20は、開口補助枠5に固定される
固着部21と、庇本体30,40の後部の係合溝34,35,44,45に
係合される係合部22とを段部23を介して一体状に形成
し、庇本体30,40の後端面を圧止する進退自在な調整ネ
ジ24を備えているから、極めて堅牢であり、庇本体30,4
0の荷重を十分に支持し、その荷重を開口補強枠2に伝
達付加させて開口補強枠2から庇本体30,40を確実に支
持でき、しかも、調整ネジ24の進退操作によって庇本体
30,40の位置決め調整を行なうことができる。
ブラケット10上に庇本体30,40を結合固定するジョイン
ト部50は、庇本体30,40の左右部で配設したジョイント
ベース51のスライドレール52にスライド可能に収納した
ナット53に対し、ブラケット10の支持部11内部から上方
に貫挿したジョイントボルト54を捩じ込むものとしてあ
るから、ブラケット10に対して庇本体30,40を前後に移
動調整して固定でき、設置現場における各種の異なる状
況に対応できる利点もある。
更には、庇本体30,40をルーバー構造にすることで、庇
本体30,40の上下方向での空気流通を可能にし、庇本体3
0,40に負加される風圧、積雪荷重その他を減少させ、雨
水のサッシ枠2側への伝達を少なくし、室内への漏水減
少の防止にも役立つ。
【図面の簡単な説明】
図面はこの考案の実施例を示すもので、第1図は要部分
解斜視図、第2図は設置状態の側断面図、第3図はブラ
ケットと庇本体との結合部分を表わす断面図、第4図は
他の実施例における設置状態の側断面図である。 1……躯体、2……サッシ枠、3……縦枠部、4……上
枠部、5……開口補強枠、6……支持鉄筋、7……サッ
シアンカー、8……係合端、9……固定ネジ、10……ブ
ラケット、11……支持部、12……側板、13……支持固定
部、14……側板、15……補強リブ、16……ネジ止め、19
……化粧カバー、20……支持金具、21……固着部、22…
…係合部、23……段部、24……調整ネジ、30……庇本
体、31……前部枠、32……左右部枠、33……後部枠、34
……上部係合溝、35……下部係合溝、36……ルーバー
片、37……当接片、38……排水孔、40……庇本体、41…
…庇体、42……左右部枠、44……上部係合溝、45……下
部係合溝、47……当接片、48……排水孔、50……ジョイ
ント部、51……ジョイントベース、52……スライドレー
ル、53……ナット、54……ジョイントボルト、61……モ
ルタル材、62……コーキング材。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築構造物の躯体の開口部に構枠設置され
    た所定のサッシ枠における左右の縦枠部に相対峙状にし
    て固定される左右一対のブラケットと、開口部内側面に
    配装されている開口補強枠に固着される支持金具と、こ
    の支持金具に後部が支持され、前記ブラケット夫々に両
    側部が支持される庇本体と、ブラケット上に庇本体を結
    合固定するジョイント部とから成る庇において、支持金
    具は、開口補強枠の上部内側面に固定されるようほぼ水
    平状に配置される固着部と、庇本体の後部に形成された
    上下の係合溝に係合されるようほぼ垂直状に配置される
    係合部とを段部を介して一体状に形成し、庇本体の後端
    面を圧止するよう進退自在に捩じ込まれた調整ネジを備
    えており、また、ジョイント部は、庇本体の左右部枠下
    部に、下方開口の断面ほぼ溝形に形成したジョイントベ
    ースの開口部近傍両内側面にスライドレールを配設し、
    このスライドレール上面に収納支持されたナットに対
    し、ブラケットにおけるほぼ水平状の支持部内部から上
    方に貫挿したジョイントボルトを捩じ込むものとしてあ
    ることを特徴とする庇。
  2. 【請求項2】庇本体は、ルーバー構造にしてある請求項
    1記載の庇。
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JPS60157832U (ja) * 1984-03-27 1985-10-21 日本アルミ住宅建材工業株式会社 ひさし構造体
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