JPH07124737A - 溶融金属と固体金属との結合法 - Google Patents

溶融金属と固体金属との結合法

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JPH07124737A
JPH07124737A JP5271919A JP27191993A JPH07124737A JP H07124737 A JPH07124737 A JP H07124737A JP 5271919 A JP5271919 A JP 5271919A JP 27191993 A JP27191993 A JP 27191993A JP H07124737 A JPH07124737 A JP H07124737A
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JP
Japan
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metal
iron
light
based metal
plating layer
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Pending
Application number
JP5271919A
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English (en)
Inventor
Takanori Kamiya
谷 孝 則 神
Yuji Kato
藤 祐 治 加
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鉄系金属の表面に高温状態にさらすことなく
被覆層を形成して被覆層内の金属の酸化を抑制するこ
と。 【構成】 鉄系金属10の表面に軽金属に対して拡散性
の良好な金属のメッキ処理を施してメッキ層11を形成
し、次いでそのメッキ処理が施された鉄系金属14を鋳
造型20内に設置した後、鋳造型20内に溶融した軽金
属13を注入して鉄系金属14を軽金属13と結合させ
たこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融した軽金属即ち溶
融金属と固体金属との結合法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術としては特公昭47
−18979号公報に示される溶融金属と固体金属との
結合法が知られている。これは、鉄系金属の表面を溶融
亜鉛浴に浸漬して前記表面に亜鉛被覆層を形成し、次い
でその亜鉛被覆した鉄系金属を溶融ビスマス,カドミウ
ム等の浴に浸漬して亜鉛被覆層の表面にビスマス,カド
ミウム被覆層を形成し、最後にかかる処理をした鉄系金
属を鋳造型内に設置し、超音波振動を与えながら溶融し
たアルミニウム等の軽金属を注入して鉄系金属に結合す
る方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した方
法であると、鉄系金属の表面を溶融亜鉛浴に浸漬して表
面に亜鉛被覆層を形成しているので、浸漬後に亜鉛被覆
層を凝固させる過程において亜鉛被覆層表面付近の高温
状態の亜鉛が空気中の酸素と接触して酸化して亜鉛被覆
層表面に酸化膜が形成される。この酸化膜は強固なもの
であるため、亜鉛被覆層の表面にビスマス,カドミウム
被覆層を形成する際の障害となり、その結果、良好な接
合が得られなくなる。これを防止するためには、ビスマ
ス,カドミウム被覆層を形成する前に亜鉛被覆層表面に
形成された強固な酸化膜を除去すれば良いが、この場合
酸化膜を除去する作業が必要になり、その分工数がかか
る。
【0004】故に、本発明は、鉄系金属の表面に高温状
態にさらすことなく被覆層を形成して被覆層内の金属の
酸化を抑制することを、その第1の技術的課題とするも
のである。
【0005】又、上記した従来の方法であると、アルミ
ニウム(融点660.4℃)よりもかなり低融点のビス
マス(融点271.3℃),カドミウム(融点320.
9℃)を使用しているので、この方法によりピストンリ
ング溝等の耐熱性の要求される部材を形成すると、使用
時の熱によりビスマス,カドミウムが拡散したり脆化し
たりし易くなり、その結果、長期間使用するとビスマ
ス,カドミウム被覆層が亜鉛被覆層から剥離する恐れが
あり、非常に耐久性に乏しい。
【0006】故に、本発明は、耐熱性の要求される部材
に適用して長期間使用した場合において鉄系金属とアル
ミニウム合金との界面層の剥離を低減することを、その
第2の技術的課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の技術的課題を
解決するために請求項1の発明において講じた技術的手
段(以下第1の技術的手段と称する)は、鉄系金属の表
面に軽金属に対して拡散性の良好な金属のメッキ処理を
施してメッキ層を形成し、次いでそのメッキ処理が施さ
れた鉄系金属を鋳造型内に設置した後、鋳造型内に溶融
した軽金属を注入してメッキ層の軽金属との接触部を拡
散させ、最後に溶融した軽金属を凝固させて鉄系金属を
軽金属と結合させたことである。
【0008】ここで、上記軽金属に対して拡散性の良好
な金属とは、軽金属となじみ易い金属を言い、銅,ニッ
ケル,金,銀等が挙げられる。又、軽金属としては、ア
ルミニウム,マグネシウム等が挙げられる。
【0009】上記第1及び第2の技術的課題を解決する
ために請求項2の発明において講じた技術的手段(以下
第2の技術的手段と称する)は、前記軽金属に対して拡
散性の良好な金属の融点を軽合金の融点よりも高くした
ことである。
【0010】
【作用】上記第1の技術的手段によれば、鉄系金属表面
に軽金属に対して拡散性の良好な金属のメッキ層を形成
したので、メッキ層を形成する過程においてメッキ層が
高温状態になることはなく、その結果、メッキ層内の金
属の酸化が抑制される。
【0011】このように、メッキ層表面に酸化膜が発生
するのを低減できる為、酸化膜を除去する作業が不要に
なり、工数を短縮できる。
【0012】上記第2の技術的手段によれば、軽金属に
対して拡散性の良好な金属の融点を軽合金の融点よりも
高くしたので、第1の技術的手段の作用に加えて、鉄系
金属と軽金属との界面層即ちメッキ層の耐熱性が向上す
る。その結果、耐熱性の要求される部材に適用して長期
間使用した場合、界面層が鉄系金属から剥離し難くな
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0014】図1は本実施例に係る鉄系金属と溶融した
アルミニウム合金との界面を示す組織図である。図2は
本実施例に係る鋳造装置の断面図である。
【0015】本実施例は溶融したアルミニウム合金と鉄
系金属とを結合させる方法に関するもので、強固なピス
トンリング溝を有するピストンを形成するためのもので
ある。
【0016】以下、本実施例に係る強固なピストンリン
グ溝を有するピストンを形成する方法について説明す
る。
【0017】まず、鉄系金属10の表面に前処理(脱脂
→水洗→酸洗→水洗→乾燥)を行った後、その表面にア
ルミニウム合金に対して拡散性の良好で且つアルミニウ
ム(融点:660.4℃)よりも高融点の銅(融点:1
083、4℃)の電気メッキ処理を施して図1の如く銅
メッキ層(メッキ層)11を形成する。ここで、電気メ
ッキ処理は、鉄系金属10を被メッキ体(陰極)、銅又
は不溶性の金属を陽極に用いて、これら陽極及び陰極を
銅イオンを含む電解液中に浸しながら両極間に電圧を与
えることにより陰極の表面に銅を析出させる方法であ
る。尚、本実施例では電気メッキによりメッキ層12を
形成したが、本発明はこれに限定される必要は全くな
く、例えば無電解メッキ,融解メッキ等を用いても良
い。
【0018】図2に示す鋳造装置20の下型21,上型
22及びスライド型23の間で形成されるキャビテー2
4(ピストンの形状を呈する)内に前述の如く環状のメ
ッキ処理を施した鉄系金属14を設置する。次いで、溶
融したアルミニウム合金13を注入口25から所定の圧
力(高圧)で注入する。ここで、銅はアルミニウム合金
に対して拡散性の良好であるため、前記環状の鉄系金属
14の溶融したアルミニウム合金13との接触部が短時
間で拡散して図1に示す如く鉄系金属14の表面にアル
ミニウム−銅合金層12が形成される。その状態で鋳造
装置20を冷却することにより溶融状態にあるアルミニ
ウム合金13を凝固させて鉄系金属と強固に結合させ
る。最後に、上型22を上方に移動させ次いでスライド
型23を図示左右に移動させて鋳造装置20からピスト
ンリング溝を有するピストンを取り出す。尚、本実施例
では高圧鋳造を用いたが、本発明はこれに限定される必
要は全くなく、例えば低圧鋳造や重力鋳造を用いても良
い。
【0019】本実施例においては、鉄系金属10の表面
に溶融したアルミニウム合金に対して拡散性の良好な銅
メッキ層11を形成したので、メッキ層11を形成する
過程においてメッキ層11が高温状態になることはな
く、その結果、メッキ層11を形成する過程においてメ
ッキ層11内の銅の酸化が抑制される。このように、メ
ッキ層11表面に酸化膜が発生するのを抑制できる為、
酸化膜を除去する作業が不要になり、工数を短縮でき
る。
【0020】又、アルミニウムよりも高融点の銅(融点
1083.4℃)を使用しているので、鉄系金属10と
アルミニウム合金との界面層即ち銅メッキ層11の耐熱
性が向上する。その結果、耐熱性の要求されるピストン
リング溝等の部材に適用して長期間使用した場合、銅メ
ッキ層11が鉄系金属10から剥離し難くなる。従っ
て、本実施例の方法は耐熱性の要求される部材に最適で
ある。
【0021】尚、本実施例では銅メッキ処理を施した
が、本発明はこれに限定される必要は全くなく、この他
にニッケルメッキ処理等を用いても良い。又、本実施例
では、ピストンリング溝を有するピストンの形成方法に
適用したが、本発明の方法はこれに限定される必要は全
くなく、例えばディーゼルエンジンの副燃焼室やシリン
ダブロックライナー部の摩耗強化、インサートを含む耐
圧部品の気密性確保等に利用できる。
【0022】
【発明の効果】請求項1の発明は、以下の如く効果を有
する。
【0023】鉄系金属表面に軽金属に対して拡散性の良
好な金属のメッキ層を形成したので、メッキ層を形成す
る過程においてメッキ層が高温状態になることはなく、
その結果、メッキ層内の金属の酸化が抑制される。この
ように、メッキ層表面に酸化膜が発生するのを低減でき
る為、酸化膜を除去する作業が不要になり、工数を短縮
できる。
【0024】請求項2の発明は、以下の如く効果を有す
る。
【0025】軽金属に対して拡散性の良好な金属の融点
を軽合金の融点よりも高くしたので、請求項1の発明に
よる効果に加えて、鉄系金属と軽金属との界面層即ちメ
ッキ層の耐熱性が向上する。その結果、耐熱性の要求さ
れる部材に適用して長期間使用した場合、界面層が鉄系
金属から剥離し難くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る溶融アルミニウム合金と鉄系金
属との界面を説明する組織図である。
【図2】本実施例に係るアルミニウム合金の鋳造装置の
断面図である。
【符号の説明】
10 鉄系金属 11 銅メッキ層(メッキ層) 13 溶融したアルミニウム合金 14 銅メッキ層を形成した鉄系金属(メッキ処理が施
された鉄系金属) 20 鋳造型(鋳造装置)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄系金属の表面に軽金属に対して拡散性
    の良好な金属のメッキ処理を施してメッキ層を形成し、
    次いでそのメッキ処理が施された鉄系金属を鋳造型内に
    設置した後、前記鋳造型内に溶融した軽金属を注入して
    前記メッキ層の軽金属との接触部を拡散させ、最後に前
    記溶融した軽金属を凝固させて前記鉄系金属を前記軽金
    属と結合させたことを特徴とする溶融金属と固体金属と
    の結合法。
  2. 【請求項2】 前記軽金属に対して拡散性の良好な金属
    の融点を軽合金の融点よりも高くしたことを特徴とする
    請求項1記載の溶融金属と固体金属との結合法。
JP5271919A 1993-10-29 1993-10-29 溶融金属と固体金属との結合法 Pending JPH07124737A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1133700A (ja) * 1997-07-14 1999-02-09 Hino Motors Ltd 異種金属の鋳ぐるみ構造
JP2003025058A (ja) * 2001-05-09 2003-01-28 Sumitomo Electric Ind Ltd Al合金製鋳込み部材とこのAl合金製鋳込み部材の鋳込み方法
JP2018124022A (ja) * 2017-02-02 2018-08-09 株式会社サンテック 熱交換器、及びその製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5930465A (ja) * 1982-08-12 1984-02-18 Yanmar Diesel Engine Co Ltd アルミニウム合金による鉄系材料の鋳包み方法

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