JPH09500831A - ２つの異なる材料からなる構造部品、ことにピストンを製造するための鋳造技術的方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、２つの異なる材料からなる構造部品、殊にピストンを製造するための鋳造技術的方法に関する。母材と２番目の材料との間の良好な結合強度を達成するために、鋳込むべき部品を予めめっきによりクロム含有層を設け、引き続きアルフィン法により処理することを提案する。

Description

【発明の詳細な説明】 ２つの異なる材料からなる構造部品、ことにピストンを製造するための鋳造技術 的方法 本発明は、請求項１の上位概念部による２つの異なる材料からなる構造部品の 製造方法に関する。 ヨーロッパ特許（ＥＰ−ＯＳ）第０３５３４８０号から、アルミニウムピスト ン中に、鉄基材料からなる局部補強材を挿入する方法は公知である。その際、挿 入すべき構造部品は、差し当たりアルミニウム濃度の高い面上に、高い温度にお いても耐酸化性の粒子からなる材料で被覆される。 これに使用される方法は、通常噴射法であり、その際溶射、プラズマ溶射また はアーク溶射が挙げられる。 引き続き、部品を予備加熱し、鋳型に挿入し、アルミニウム合金で鋳込まれる 。 この方法は、多くの欠点を有する： 噴射層は均質な材料から構成されていないで、多数の個々の、差し当たり溶融 液状で、引き続き迅速に凝固した粒子から構成されていた。 界面ならびに層自体における細孔および結合欠陥は、完全に排除することはで きない。縁およびかどの被覆は、重大な問題を生じる。数ｍｍの範囲内の段階を 有する定義された層厚は製造できず、事情によっては無条件に必要であるよりも 多量の材料が塗布される。 噴射層が不均一に構成されることの指摘は、既に上記明細書に含まれている強 度値を有する表が提供し、この表においては同じ層厚においても強度に２６％の 相違が測定されている。こうして製造された複合材料も、局部的に異なる強度値 を有する。 もう一つの欠点は層材料の制限にあり、層材料は本発明によれば高い温度にお いても耐酸化性でなければならない。それというのもさもないと、予備加熱する 際に生成する酸化物層が、層と鋳造材料との間の不良な付着を生じるからである 。 従って、本発明の課題は、鋳込むべき部品に、均質で、結合欠陥または内部欠 陥を有せず、鉄基合金ないしは銅基合金ならびにアルミニウム基合金に対して良 好な層付着を有し、それで複合材料の一様に高い負荷容量を生じる層を設けるこ とである。殊に、本発明による複合材料の強度は、約４０年来公知で、今日まで デイーゼル機関用ピストンの大部分において大量生産されるアルフィン−リング 担体結合の強度を遥かに越えるべきである。それというのもこれらピストンの点 火圧およびそれとともに負荷は、最近著しく増加しているからである。 請求項１の特徴部に記載された特徴が、この課題の解決手段を指示する。鉄ま たは銅含有部品上にめっき によりクロム層をも設けることにより、アルフィン法の爾後の工程と結合してア ルミニウム基合金との均質で付着良好な結合が形成される。 その際、上位概念部の特徴ｂ）による浸漬浴用合金の選択は、アルフィン法に おいて通常使用されるＡｌ合金に制限されず、とくに亜鉛またはスズを主体とす る合金からなる他の浸漬浴を使用することもでき 結合の強度は、アルフィン結合と比較して著しく増加する。 次に、本発明を２つの実施例につき詳説する：Ｎｉ−レジスト−構造部品（組 成約２．６％Ｃ／２．１％Ｓｉ／１．２％Ｍｎ／１５％Ｎｉ／１．３％Ｃｒ／６ ％Ｃｕ，残りＦｅ）を差し当たりめっきにより約５０ｍｍの厚さにクロムで被覆 する。部品を、引き続き約３ｍｉｎ，７２０℃でＡｌＳｉ６溶融液中へ浸漬し、 鋳型に挿入し、直ちに浸漬層がまだ完全に凝固していない状態で鋳込む。こうし て製造した試料の結合強度は、１４０〜１５０Ｎ／ｍｍ²である。相応に製造し たクロム層を有しない試料の結合強度は、５０〜６０Ｎ／ｍｍ²にすぎない。両 方の方法を、ＣｕＮｉ２Ｓｉからなる構造部品につき実施すると、第１の方法で は結合強度は１４０〜１５０Ｎ／ｍｍ²であり、第２の方法では３０〜４５Ｎ／ ｍｍ²である。 化合物は、検鏡試片画像に示されている。 図１は、本発明による層構造を試片断面図で示す： 上記に定義したＮｉレジスト材料１とＡｌＳｉ材料４との間には、電着したク ロムからなる結合層２が存在し、該結合層はＡｌＳｉ側に金属間相からなる縁３ を有する。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ Ｆ０２Ｆ 3/10 8811−3Ｇ Ｆ０２Ｆ 3/10 Ｂ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ａ）鉄−ないしは銅含有部品を被覆する工程 ｂ）鉄−ないしは銅含有部品を、とくにアルミニウム−、亜鉛−またはスズを主 体とする合金からなる融液に浸漬する工程 ｃ）部品を鋳型中に挿入する工程 ｄ）部品をアルミニウムを主体とする合金で鋳込む工程を有する、２つの異なる 材料からなり、そのうち一方の材料は鉄−または銅を主体とする合金であり、他 方はアルミニウムを主体とする合金である、構造部品、殊にピストンを製造する ための鋳造技術的方法において、被覆すべき部品上にクロム含有層をめっきによ り設け、このクロム含有層を爾後の工程において僅かに溶解するが、完全には溶 解しないことを特徴とする２つの異なる材料からなる構造部品を製造するための 鋳造技術的方法。 ２．めっきにより形成された層中のクロム含有量が２５％であることを特徴と する請求項１記載の方法。 ３．めっきにより形成された層中のクロム含有量が５０％であることを特徴と する請求項１記載の方法。 ４．めっきにより形成された層中のクロム含有量が８０％である請求項１記載 の方法。