JPH07124670A - 拡管ビレット - Google Patents
拡管ビレットInfo
- Publication number
- JPH07124670A JPH07124670A JP27803993A JP27803993A JPH07124670A JP H07124670 A JPH07124670 A JP H07124670A JP 27803993 A JP27803993 A JP 27803993A JP 27803993 A JP27803993 A JP 27803993A JP H07124670 A JPH07124670 A JP H07124670A
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- Japan
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- billet
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 拡管の際に、チューブの急激な拡管に起因す
るフィン板の移動によって発生する、フィン板同士の密
着を防止し得る拡管ビレットを提供する。 【構成】 複数枚が積層されて積層体を構成する各フィ
ン板のフィン穴に挿通されたチューブに挿入され、前記
チューブを拡管してチューブとフィン板とを一体化する
拡管ビレット10において、該拡管ビレット10を拡管
対象のチューブに挿入した際に、前記チューブの拡管を
少なくとも二段階で行うように、拡管ビレット10の形
状が、拡管ビレット10の先端部18と後端部20との
最大外径が互いに異なる、瓢箪状であることを特徴とす
る。
るフィン板の移動によって発生する、フィン板同士の密
着を防止し得る拡管ビレットを提供する。 【構成】 複数枚が積層されて積層体を構成する各フィ
ン板のフィン穴に挿通されたチューブに挿入され、前記
チューブを拡管してチューブとフィン板とを一体化する
拡管ビレット10において、該拡管ビレット10を拡管
対象のチューブに挿入した際に、前記チューブの拡管を
少なくとも二段階で行うように、拡管ビレット10の形
状が、拡管ビレット10の先端部18と後端部20との
最大外径が互いに異なる、瓢箪状であることを特徴とす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は拡管ビレットに関し、更
に詳細には、複数枚が積層されて放熱層を構成する各フ
ィン板のフィン穴に挿通されたチューブに挿入され、前
記チューブを拡管してチューブとフィン板とを一体化す
る拡管ビレットに関する。
に詳細には、複数枚が積層されて放熱層を構成する各フ
ィン板のフィン穴に挿通されたチューブに挿入され、前
記チューブを拡管してチューブとフィン板とを一体化す
る拡管ビレットに関する。
【0002】
【従来の技術】家庭用ルームクーラー等の熱交換器の放
熱層には、熱交換効率の向上のため、熱媒が導通される
熱交換用チューブに複数枚のフィン板が一体化されてい
る。このように、熱交換用チューブに複数枚のフィン板
を一体化するため、通常、複数個のフィン穴が穿設され
たフィン板を積層して放熱層を形成した後、前記フィン
穴に熱交換用チューブを挿通し、次いで、前記熱交換用
チューブを拡管して両者を一体化する。この際に、熱交
換用チューブを拡管する拡管具として、図5に示す拡管
ビレット100が使用される。かかる拡管ビレット10
0は、最大外径が拡管されたチューブの内径と等しい球
状であって、円錐状の装着部材106によってマンドレ
ル102の先端に装着される。この拡管ビレット100
の装着は、装着部材106に一体に設けられた螺部10
4に、拡管ビレット100を挿通してマンドレル102
の先端に螺着することによってなされる。尚、装着部材
106に貫通された貫通孔108は、ドライバー等の先
端を挿入可能にして拡管ビレット100の装脱を容易と
するためのものである。
熱層には、熱交換効率の向上のため、熱媒が導通される
熱交換用チューブに複数枚のフィン板が一体化されてい
る。このように、熱交換用チューブに複数枚のフィン板
を一体化するため、通常、複数個のフィン穴が穿設され
たフィン板を積層して放熱層を形成した後、前記フィン
穴に熱交換用チューブを挿通し、次いで、前記熱交換用
チューブを拡管して両者を一体化する。この際に、熱交
換用チューブを拡管する拡管具として、図5に示す拡管
ビレット100が使用される。かかる拡管ビレット10
0は、最大外径が拡管されたチューブの内径と等しい球
状であって、円錐状の装着部材106によってマンドレ
ル102の先端に装着される。この拡管ビレット100
の装着は、装着部材106に一体に設けられた螺部10
4に、拡管ビレット100を挿通してマンドレル102
の先端に螺着することによってなされる。尚、装着部材
106に貫通された貫通孔108は、ドライバー等の先
端を挿入可能にして拡管ビレット100の装脱を容易と
するためのものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図4に示す拡管ビレッ
ト100によれば、図6に示す如く、フィン板110に
穿設されたフィン穴116(図6においては、先端部が
曲折されて鍔部114に形成されたカラー112によっ
て囲まれている)の各々に挿通されたチューブ120
に、最大外径Dの拡管ビレット100を挿入することに
よって、内径Tのチューブ120を拡管ビレット100
の最大外径Dと等しい内径T′まで拡管することができ
る。ところで、通常、拡管ビレット100としては、チ
ューブ120とフィン板110とを一体化するため、チ
ューブ120の外径をフィン穴116の開口径よりも若
干大径とすることができる最大外径Dの拡管ビレットが
使用される。チューブ120の外周面にカラー112の
内周面を密着させるためである。
ト100によれば、図6に示す如く、フィン板110に
穿設されたフィン穴116(図6においては、先端部が
曲折されて鍔部114に形成されたカラー112によっ
て囲まれている)の各々に挿通されたチューブ120
に、最大外径Dの拡管ビレット100を挿入することに
よって、内径Tのチューブ120を拡管ビレット100
の最大外径Dと等しい内径T′まで拡管することができ
る。ところで、通常、拡管ビレット100としては、チ
ューブ120とフィン板110とを一体化するため、チ
ューブ120の外径をフィン穴116の開口径よりも若
干大径とすることができる最大外径Dの拡管ビレットが
使用される。チューブ120の外周面にカラー112の
内周面を密着させるためである。
【0004】しかしながら、拡管ビレット100の挿入
によって、フィン板110が、図6に示すフィン板11
0′の如く移動し、上方又は下方のフィン板110と密
着する現象、いわゆるアベック現象が発生することがあ
る。かかるアベック現象が発生すると、熱交換器の性能
が損なわれ易い。そこで、本発明の目的は、拡管の際
に、チューブの急激な拡管に起因するフィン板の移動に
よって発生する、フィン板同士の密着を防止し得る拡管
ビレットを提供することにある。
によって、フィン板110が、図6に示すフィン板11
0′の如く移動し、上方又は下方のフィン板110と密
着する現象、いわゆるアベック現象が発生することがあ
る。かかるアベック現象が発生すると、熱交換器の性能
が損なわれ易い。そこで、本発明の目的は、拡管の際
に、チューブの急激な拡管に起因するフィン板の移動に
よって発生する、フィン板同士の密着を防止し得る拡管
ビレットを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成すべく検討した結果、チューブの拡管を複数段で施
すことによって、フィン板同士の密着を防止し得ること
を見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明は、複
数枚が積層されて積層体を構成する各フィン板のフィン
穴に挿通されたチューブに挿入され、前記チューブを拡
管してチューブとフィン板とを一体化する拡管ビレット
において、該拡管ビレットを拡管対象のチューブに挿入
した際に、前記チューブの拡管を少なくとも二段階で行
うように、前記拡管ビレットの先端部と後端部との最大
外径が互いに異なると共に、前記先端部の最大外径Aと
後端部の最大外径Bとが拡管前のチューブ内径Tとの関
係で下記式を満足することを特徴とする拡管ビレットに
ある。拡管前のチューブ内径T<先端部の最大外径A<
後端部の最大外径B
達成すべく検討した結果、チューブの拡管を複数段で施
すことによって、フィン板同士の密着を防止し得ること
を見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明は、複
数枚が積層されて積層体を構成する各フィン板のフィン
穴に挿通されたチューブに挿入され、前記チューブを拡
管してチューブとフィン板とを一体化する拡管ビレット
において、該拡管ビレットを拡管対象のチューブに挿入
した際に、前記チューブの拡管を少なくとも二段階で行
うように、前記拡管ビレットの先端部と後端部との最大
外径が互いに異なると共に、前記先端部の最大外径Aと
後端部の最大外径Bとが拡管前のチューブ内径Tとの関
係で下記式を満足することを特徴とする拡管ビレットに
ある。拡管前のチューブ内径T<先端部の最大外径A<
後端部の最大外径B
【0006】
【作用】従来の拡管ビレットによれば、拡管対象のチュ
ーブが一段で所定の内径まで拡管されるため、拡管の際
の急激な力がチューブを介してフィン板に一時に加えら
れる。このため、フィン板は、図6に示すフィン板11
0′の如く移動し易く、フィン板同士の密着現象が発生
し易いのである。この点、本発明によれば、拡管対象の
チューブは少なくとも二段階で拡管されるため、拡管の
際に一時に且つ急激にフィン板に加えられる力を分散で
きる結果、拡管の際のフィン板の移動を実質的に防止で
き、フィン板同士の密着現象の発生を防止できるのであ
る。
ーブが一段で所定の内径まで拡管されるため、拡管の際
の急激な力がチューブを介してフィン板に一時に加えら
れる。このため、フィン板は、図6に示すフィン板11
0′の如く移動し易く、フィン板同士の密着現象が発生
し易いのである。この点、本発明によれば、拡管対象の
チューブは少なくとも二段階で拡管されるため、拡管の
際に一時に且つ急激にフィン板に加えられる力を分散で
きる結果、拡管の際のフィン板の移動を実質的に防止で
き、フィン板同士の密着現象の発生を防止できるのであ
る。
【0007】
【実施例】本発明を図面を用いて更に詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例を示す正面図であり、円錐状
の装着部材14に設けられた螺部16に挿通された拡管
ビレット10が、マンドレル12の先端に螺着されてい
る。この装着部材14には、装着部材14の装脱を容易
に行うべく、ドライバーの先端等が挿入可能の貫通孔2
2が貫通されている。かかる拡管ビレット10は、その
先端部20と後端部18との各々の略中間部が凸状に膨
出した、いわゆる瓢箪形に形成されている。従って、図
2に示すように、拡管ビレット10の先端部18の最大
外径Aと後端部20の最大外径とは、互いに異なる寸法
となる。ここで、本実施例の拡管ビレット10を構成す
る先端部18の最大外径A、後端部20の最大外径B、
及び拡管前のチューブ32の内径Tの関係は、下記式を
満足する。拡管前のチューブ内径T<先端部の最大外径
A<後端部の最大外径Bこのため、本実施例の拡管ビレ
ット10は、図2に示すように、先端部18と後端部2
0との境界近傍は、谷部となっている。
図1は、本発明の一実施例を示す正面図であり、円錐状
の装着部材14に設けられた螺部16に挿通された拡管
ビレット10が、マンドレル12の先端に螺着されてい
る。この装着部材14には、装着部材14の装脱を容易
に行うべく、ドライバーの先端等が挿入可能の貫通孔2
2が貫通されている。かかる拡管ビレット10は、その
先端部20と後端部18との各々の略中間部が凸状に膨
出した、いわゆる瓢箪形に形成されている。従って、図
2に示すように、拡管ビレット10の先端部18の最大
外径Aと後端部20の最大外径とは、互いに異なる寸法
となる。ここで、本実施例の拡管ビレット10を構成す
る先端部18の最大外径A、後端部20の最大外径B、
及び拡管前のチューブ32の内径Tの関係は、下記式を
満足する。拡管前のチューブ内径T<先端部の最大外径
A<後端部の最大外径Bこのため、本実施例の拡管ビレ
ット10は、図2に示すように、先端部18と後端部2
0との境界近傍は、谷部となっている。
【0008】かかる図2に示す拡管ビレット10を、フ
ィン板24に穿設されたフィン穴30(図2に示すフィ
ン穴30は、先端部が曲折されて鍔部28に形成された
カラー26によって囲まれている)に挿通されている拡
管対象のチューブ32に挿入すると、図2に示すよう
に、拡管ビレット10を構成する先端部18の最大外径
Aの近傍で第一段の拡管がチューブ32に施される。こ
の第一段の拡管では、チューブ32の外周面をカラー2
6の内周面に近接又は接触するように、チューブ32の
拡管を行う。このため、拡管の力がカラー26の内周面
に直接加えられないか、或いは加えられても僅かであっ
て、フィン板24を移動させる事態には至らない。この
ような第一段の拡管が完了した後、引き続き拡管ビレッ
ト10を構成する後端部20の最大外径Bの近傍で第二
段の拡管が行われる。かかる第二段の拡管では、チュー
ブ32とフィン板24とを一体化すべく、チューブ32
の外径がフィン穴30の開口径よりも約0.1mmほど
大径となるように、チューブ32を拡管する。尚、拡管
されたチューブ32の内径T′は、拡管ビレット10の
後端部20の最大外径Bと等しい。
ィン板24に穿設されたフィン穴30(図2に示すフィ
ン穴30は、先端部が曲折されて鍔部28に形成された
カラー26によって囲まれている)に挿通されている拡
管対象のチューブ32に挿入すると、図2に示すよう
に、拡管ビレット10を構成する先端部18の最大外径
Aの近傍で第一段の拡管がチューブ32に施される。こ
の第一段の拡管では、チューブ32の外周面をカラー2
6の内周面に近接又は接触するように、チューブ32の
拡管を行う。このため、拡管の力がカラー26の内周面
に直接加えられないか、或いは加えられても僅かであっ
て、フィン板24を移動させる事態には至らない。この
ような第一段の拡管が完了した後、引き続き拡管ビレッ
ト10を構成する後端部20の最大外径Bの近傍で第二
段の拡管が行われる。かかる第二段の拡管では、チュー
ブ32とフィン板24とを一体化すべく、チューブ32
の外径がフィン穴30の開口径よりも約0.1mmほど
大径となるように、チューブ32を拡管する。尚、拡管
されたチューブ32の内径T′は、拡管ビレット10の
後端部20の最大外径Bと等しい。
【0009】この第二段の拡管の際に、カラー26にも
拡管力が作用するが、既に第一段の拡管が行われた後で
あるため、図5に示す従来の拡管ビレット100に比較
してカラー26に急激に拡管力が作用せず、フィン板2
4の移動量も可及的に小さくすることができる。更に、
チューブ32も二段階で拡管されるため、チューブ32
を一段で拡管する場合よりも、スムーズな拡管を行うこ
とができる。その結果、フィン板24同士の密着を可及
的に防止することができ、不良率の低下を図ることがで
きた。
拡管力が作用するが、既に第一段の拡管が行われた後で
あるため、図5に示す従来の拡管ビレット100に比較
してカラー26に急激に拡管力が作用せず、フィン板2
4の移動量も可及的に小さくすることができる。更に、
チューブ32も二段階で拡管されるため、チューブ32
を一段で拡管する場合よりも、スムーズな拡管を行うこ
とができる。その結果、フィン板24同士の密着を可及
的に防止することができ、不良率の低下を図ることがで
きた。
【0010】図1に示す拡管ビレット10には、先端部
18と後端部20との境界近傍に谷部が存在するため、
拡管する際の摩擦抵抗を少なくすることができる。唯、
この谷部は、図2に示す如く、第一段の拡管が完了した
チューブ32の内周面との間に空隙部34を形成する。
このため、空隙部34に対応するチューブ32の部分
に、スプリングバック現象に因る縮径が発生するおそれ
がある。従って、スプリングバック現象し易い材料等か
ら成るチューブ32を拡管する場合、図3に示す拡管ビ
レット50を使用することが好ましい。図3に示す拡管
ビレット50も、図1に示す拡管ビレット10と同様
に、円錐状の装着部材14に設けられた螺部16に挿通
され、マンドレル12の先端に螺着されている。かかる
拡管ビレット50にも、その先端部52と後端部54と
が設けられ、後端部54の略中間部には、凸状に膨出し
た膨出部が形成されている。一方、先端部52には、後
端部54との境界から先端方向に筒状の膨出部が形成さ
れていると共に、筒状の膨出部の先端はテーパー状に形
成されている。このため、図3に示す拡管ビレット50
においては、先端部52と後端部54との間に谷部は形
成されない。尚、拡管ビレット50の第一段の拡管は、
筒状の膨出部とテーパー状先端との境界56の近傍によ
って施される。
18と後端部20との境界近傍に谷部が存在するため、
拡管する際の摩擦抵抗を少なくすることができる。唯、
この谷部は、図2に示す如く、第一段の拡管が完了した
チューブ32の内周面との間に空隙部34を形成する。
このため、空隙部34に対応するチューブ32の部分
に、スプリングバック現象に因る縮径が発生するおそれ
がある。従って、スプリングバック現象し易い材料等か
ら成るチューブ32を拡管する場合、図3に示す拡管ビ
レット50を使用することが好ましい。図3に示す拡管
ビレット50も、図1に示す拡管ビレット10と同様
に、円錐状の装着部材14に設けられた螺部16に挿通
され、マンドレル12の先端に螺着されている。かかる
拡管ビレット50にも、その先端部52と後端部54と
が設けられ、後端部54の略中間部には、凸状に膨出し
た膨出部が形成されている。一方、先端部52には、後
端部54との境界から先端方向に筒状の膨出部が形成さ
れていると共に、筒状の膨出部の先端はテーパー状に形
成されている。このため、図3に示す拡管ビレット50
においては、先端部52と後端部54との間に谷部は形
成されない。尚、拡管ビレット50の第一段の拡管は、
筒状の膨出部とテーパー状先端との境界56の近傍によ
って施される。
【0011】このような拡管ビレット50においても、
拡管ビレット50を構成する先端部52の最大外径A、
後端部54の最大外径B、及び拡管前のチューブ32の
内径Tの関係は、下記式を満足する。 拡管前のチューブ内径T<先端部の最大外径A<後端部
の最大外径B ここで、「先端部の最大外径A」とは、先端部52を構
成する筒状の膨出部の外径をいう。かかる図3に示す拡
管ビレット50をチューブ32に挿入すると、図4に示
すように、先端部52の境界56の近傍で第一段の拡管
が施されたチューブ32には、後端部54の最大外径B
の近傍で第二段の拡管が施される。このため、チューブ
32の内径T′が後端部54の最大外径Bと等しくなっ
て、チューブ32の外周面にカラー26の内周面が密着
される結果、チューブ32とフィン板24とが一体化さ
れる。
拡管ビレット50を構成する先端部52の最大外径A、
後端部54の最大外径B、及び拡管前のチューブ32の
内径Tの関係は、下記式を満足する。 拡管前のチューブ内径T<先端部の最大外径A<後端部
の最大外径B ここで、「先端部の最大外径A」とは、先端部52を構
成する筒状の膨出部の外径をいう。かかる図3に示す拡
管ビレット50をチューブ32に挿入すると、図4に示
すように、先端部52の境界56の近傍で第一段の拡管
が施されたチューブ32には、後端部54の最大外径B
の近傍で第二段の拡管が施される。このため、チューブ
32の内径T′が後端部54の最大外径Bと等しくなっ
て、チューブ32の外周面にカラー26の内周面が密着
される結果、チューブ32とフィン板24とが一体化さ
れる。
【0012】この際に、第一段の拡管が施されたチュー
ブ32と第二段の拡管が施されるチューブ32との間に
は、図4に示すように、チューブ32の内周面と先端部
52の筒状の膨出部と密着状態にあり、図2に示す間隙
部34は形成されない。その結果、拡管ビレット10の
途中に形成される図2に示す間隙部34の箇所におい
て、スプリングバック現象の発生が懸念されるチューブ
を拡管しても、図3に示す拡管ビレット50を使用する
ことによって、第一段の拡管が施されたチューブ32に
スプリングバック現象を発生させることなく第二段の拡
管をスムーズに施すことができる。尚、図3に示す拡管
ビレット50による拡管の際にも、図1に示す拡管ビレ
ット10と同様に、第一段の拡管では、チューブ32の
外周面をカラー26の内周面に近接又は接触するよう
に、チューブ32の拡管を行い、第二段の拡管では、チ
ューブ32とフィン板24とを一体化すべく、チューブ
32の外径がフィン穴30の開口径よりも約0.1mm
ほど大径となるように、チューブ32を拡管することが
好ましい。
ブ32と第二段の拡管が施されるチューブ32との間に
は、図4に示すように、チューブ32の内周面と先端部
52の筒状の膨出部と密着状態にあり、図2に示す間隙
部34は形成されない。その結果、拡管ビレット10の
途中に形成される図2に示す間隙部34の箇所におい
て、スプリングバック現象の発生が懸念されるチューブ
を拡管しても、図3に示す拡管ビレット50を使用する
ことによって、第一段の拡管が施されたチューブ32に
スプリングバック現象を発生させることなく第二段の拡
管をスムーズに施すことができる。尚、図3に示す拡管
ビレット50による拡管の際にも、図1に示す拡管ビレ
ット10と同様に、第一段の拡管では、チューブ32の
外周面をカラー26の内周面に近接又は接触するよう
に、チューブ32の拡管を行い、第二段の拡管では、チ
ューブ32とフィン板24とを一体化すべく、チューブ
32の外径がフィン穴30の開口径よりも約0.1mm
ほど大径となるように、チューブ32を拡管することが
好ましい。
【0013】以上、述べてきた本実施例においては、家
庭用ルームクーラー等に使用される熱交換器の製造に用
いられる拡管ビレットについて説明してきたが、化学工
業等に使用される熱交換器用チューブの拡管に用いられ
る拡管ビレットに適用してもよいことは勿論のことであ
る。
庭用ルームクーラー等に使用される熱交換器の製造に用
いられる拡管ビレットについて説明してきたが、化学工
業等に使用される熱交換器用チューブの拡管に用いられ
る拡管ビレットに適用してもよいことは勿論のことであ
る。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、拡管作業中にフィン板
同士の密着を可及的に防止でき、得られた熱交換器の不
良率の低下を図ることができる。
同士の密着を可及的に防止でき、得られた熱交換器の不
良率の低下を図ることができる。
【図1】本発明の一実施例を示す正面図である。
【図2】図1の拡管ビレットをチューブに挿入した状態
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図3】他の実施例を示す正面図である。
【図4】図3の拡管ビレットをチューブに挿入した状態
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図5】従来の拡管ビレットを示す正面図である。
【図6】図5の拡管ビレットをチューブに挿入した状態
を示す説明図である。
を示す説明図である。
10、50 拡管ビレット 12 マンドレル 14 装着部材 16 螺部 18、52 先端部 20、54 後端部 22 貫通孔 24 フィン板 26 カラー 28 鍔部 30 フィン穴 32 チューブ
Claims (1)
- 【請求項1】 複数枚が積層されて放熱層を構成する各
フィン板のフィン穴に挿通されたチューブに挿入され、
前記チューブを拡管してチューブとフィン板とを一体化
する拡管ビレットにおいて、 該拡管ビレットを拡管対象のチューブに挿入した際に、
前記チューブの拡管を少なくとも二段階で行うように、
前記拡管ビレットの先端部と後端部との最大外径が互い
に異なると共に、 前記先端部の最大外径Aと後端部の最大外径Bとが拡管
前のチューブ内径Tとの関係で下記式を満足することを
特徴とする拡管ビレット。拡管前のチューブ内径T<先
端部の最大外径A<後端部の最大外径B
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27803993A JPH07124670A (ja) | 1993-11-08 | 1993-11-08 | 拡管ビレット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27803993A JPH07124670A (ja) | 1993-11-08 | 1993-11-08 | 拡管ビレット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07124670A true JPH07124670A (ja) | 1995-05-16 |
Family
ID=17591800
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27803993A Pending JPH07124670A (ja) | 1993-11-08 | 1993-11-08 | 拡管ビレット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07124670A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997049511A1 (de) * | 1996-06-26 | 1997-12-31 | Kuehl Hans | Verfahren zum drehfesten anordnen von teilen auf einer welle |
US6318145B1 (en) | 1999-10-29 | 2001-11-20 | Hidaka Seiki Kabushiki Kaisha | Tube expanding bullet and method of expanding tube |
KR20180048897A (ko) * | 2015-09-01 | 2018-05-10 | 벨박프로덕션머쉬너리,인코포레이티드 | 캔 확장을 위한 방법 및 장치 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH04253531A (ja) * | 1991-01-31 | 1992-09-09 | Showa Alum Corp | 熱交換器用伝熱管の拡管方法 |
-
1993
- 1993-11-08 JP JP27803993A patent/JPH07124670A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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