JPH07124631A - 細管の洗浄方法および装置 - Google Patents

細管の洗浄方法および装置

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JPH07124631A
JPH07124631A JP5275349A JP27534993A JPH07124631A JP H07124631 A JPH07124631 A JP H07124631A JP 5275349 A JP5275349 A JP 5275349A JP 27534993 A JP27534993 A JP 27534993A JP H07124631 A JPH07124631 A JP H07124631A
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隆紀 國廣
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少量の炭化水素系洗浄剤を用いて安全かつ効
率よく細管の洗浄が行える細管の洗浄方法および装置を
提供すること。 【構成】 細管11を密に束ねて形成した細管束12を
密閉チャンバ13内に縦方向に配置し、その上端上方近
傍に高圧ジェットノズル30を配置しておき、高圧ジェ
ットノズル30から細管束12の上端に向けて洗浄液を
噴射する。噴射された洗浄液は各細管11内および相互
の管状の隙間を通って流下し、各細管11の内外表面に
衝突して洗浄性を高め、かつ縦方向に配置された細管束
12に沿って流れて洗浄性をより高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、細管の洗浄方法および
装置に関し、加工油を使用しながら引き抜き成形される
金属細管などの製造後処理の際などに利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、熱交換器などには熱媒体を通す
金属細管が用いられている。このような金属細管は引き
抜き成形などで製造されることが多いが、その成形にあ
たっては加工性を高めるためにその内外面に加工油(延
伸油)が使用されている。このような加工油を用いる場
合、成形された細管の内外面に加工油が残留し、この加
工油に加工粉等が付着することもある。このため、前述
のような加工油を用いる細管製造にあたっては、出荷に
先立って加工油の洗浄除去が行われていた。
【0003】従来、加工油の洗浄にはトリクロルエタン
等の塩素系の洗浄液が用いられており、洗浄処理として
は浸漬槽に貯留した前記洗浄液に細管の束を浸漬する浸
漬洗浄、あるいは前記洗浄液を蒸気にして処理槽内で細
管の束を曝す蒸気洗浄が多用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年では地球
環境保護のため、前述したトリクロルエタン等の塩素系
洗浄液を廃止することが求められ、水溶性洗浄剤や炭化
水素系洗浄溶剤への代替切り替えが図られている。とこ
ろが、水溶性洗浄剤は洗浄性、乾燥性が十分ではなく、
かつ洗浄対象の細管の防食性に問題があり、代替洗浄液
としては好ましくない。
【0005】一方、炭化水素系洗浄剤は性能的には十分
であるものの、火災等の可能性があるため、使用方法や
使用量に取り扱い上の制約あるいは法的な制約を受ける
ことになる。特に、前述した蒸気洗浄は危険性が高く、
炭化水素系洗浄剤では適用が困難である。また、前述し
た浸漬洗浄は洗浄液量が多量となるため、法的な制約な
どから適用が困難である。従って、性能的には十分な炭
化水素系洗浄剤ではあるが、安全性確保や法的規制遵守
という点で、実際に洗浄に利用することが難しいという
問題があった。
【0006】本発明の目的は、少量の炭化水素系洗浄剤
を用いて安全かつ効率よく細管の洗浄が行える細管の洗
浄方法および装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、細管を
密に束ねて細管束とし、この細管束を縦方向に配置し、
前記細管束の上端上方近傍に高圧ジェットノズルを配置
しておき、前記高圧ジェットノズルから前記細管束の上
端に向けて洗浄液を噴射することを特徴とする。また、
前記洗浄液として炭化水素系溶剤を用いることを特徴と
する。さらに、前記細管束および高圧ジェットノズルを
密閉チャンバ内に収容して洗浄を行うことを特徴とす
る。
【0008】本発明の装置は、細管を密に束ねた細管束
を縦方向に保持する細管保持手段と、前記細管保持手段
に保持された細管束の上端上方近傍に配置されて当該上
端に向けて洗浄液を噴射可能な高圧ジェットノズルと、
前記細管束、細管束保持手段、高圧ジェットノズルを収
容する密閉チャンバとを有することを特徴とする。ま
た、前記高圧ジェットノズルに洗浄液を圧送供給する洗
浄液供給手段と、前記密閉チャンバから回収した使用済
洗浄液を再生して循環させる洗浄液再生手段と、前記高
圧ジェットノズルに圧縮空気を送るエアブロー手段とを
備えていることを特徴とする。
【0009】
【作用】このような本発明においては、高圧ジェットノ
ズルから洗浄液を高圧で噴射することで、噴射された洗
浄液の飛沫が各細管の内外表面に衝突して当該表面に沿
って流下し、それぞれ細管表面に付着していた加工油等
を洗浄して下方へ排出する。この際、細管束を縦方向に
配置し、上方から下向きに洗浄液を噴射することで、噴
射された洗浄液は上端側から各細管内および細管どうし
の間に形成される管状の隙間を通って細管束の下端まで
到達する。特に、各細管の間の環状の隙間は、密に束ね
られることでスペーサ等の妨害物がないため、細管内と
同様に洗浄液が外部に盛れ出すことなく通過可能であ
る。このため、細管束の全長にわたってその内外表面に
洩れなく洗浄液を及ぼすことが可能であり、細管内外何
れをも確実かつ効率よく洗浄できることになる。また、
洗浄液の飛沫が細管表面に高速で衝突するため、洗浄液
自体の洗浄性に加えて、より高い洗浄性が得られること
になる。そして、細管束を縦方向に配置することで、洗
浄液あるいは洗浄された油分や加工粉が重力により流下
排出されやすく、滞留等を生じることなく確実な洗浄を
行えるようになる。
【0010】これらにより、本発明においては、洗浄液
を細管束に十分に接触させながらその拡がる範囲を狭く
でき、従来の浸漬洗浄のような多量の洗浄液を用いなく
ても確実な洗浄が行えるようになる。また、洗浄液は飛
沫となっても液体でありかつ局所的であるため、従来の
蒸気洗浄よりも火災の危険性を低くすることが可能であ
る。従って、炭化水素系洗浄液を用いても取り扱いを容
易にできかつ法的規制も十分に充たすことができ、これ
らにより前記目的が達成される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1において、細管洗浄装置10は内部に多数
の細管11を束ねた細管束12を収容する密閉チャンバ
13を備えている。細管11は、銅、アルミニウム、炭
素ステンレス鋼などの金属材料を引き抜き成形したもの
であり、成形にあたって用いられた加工油が付着したも
のである。細管11は、例えば径が2〜20mm、長さが30
0〜6500mmのものである。細管束12は、細管11を多
数(通常は100〜4000本程度)束ね、耐油性の紐等で結
束したものであり、洗浄性および運搬時等の取り扱い性
を考慮して束の外径は100〜300mm程度とすることが望ま
しい。
【0012】密閉チャンバ13は、周壁等に細管束12
の出し入れを行うために、開閉可能な扉等を備えたも
の、あるいは中間部からニ分割可能なものとされてい
る。また、密閉チャンバ13の外周には、内部を加熱す
るためにスチームジャケットや電熱ヒータ等のチャンバ
加熱器14が設置されている。密閉チャンバ13の内部
には、細管束12を上下方向に配置保持する細管保持手
段20が設置されている。
【0013】細管保持手段20は、上部ホルダ21で各
細管11の上端部を保持するとともに、下部ホルダ22
で各細管11の下端部に揃えるように構成されている。
上部ホルダ21としては、密閉チャンバ13内に鋼製の
ステー等を掛け渡し、これに細管束12をバンドなどで
固定する構造が利用される。下部ホルダ22としては、
密閉チャンバ13内に金属製のメッシュを水平に張り、
その上面側に各細管11を当接させて各々の下端を揃え
るとともに、洗浄液の流下を良好とする方式等が利用さ
れる。なお、細管束12の保持姿勢は垂直に限らず、傾
斜していてもよい。しかし、洗浄液の流下性等を考慮し
て、水平に対して45度以上、好ましくは60度以上の縦置
きとすることが望ましい。
【0014】密閉チャンバ13の上部には高圧ジェット
ノズル30が配置され、この高圧ジェットノズル30に
は洗浄液供給手段31から炭化水素系の洗浄液が供給さ
れる。高圧ジェットノズル30は、洗浄液供給手段31
から圧送供給される洗浄液を噴霧放射するものである。
高圧ジェットノズル30は噴射方向を下向き(細管束1
2の軸方向)とされ、噴射された洗浄液のエネルギーロ
スを抑えるために細管束12の上端になるべく近接する
ように配置されている。高圧ジェットノズル30と細管
束12の上端との距離は、例えば10〜50mm程度とすれば
よいが、好ましくは10〜30mmである。
【0015】高圧ジェットノズル30のノズル形式とし
ては、ソリッドスプレーノズル、フラットスプレーノズ
ル、フルコーンノズル等、任意の形式が利用できるが、
洗浄液飛沫の洗浄性を高めるために衝撃性の高いソリッ
ドスプレーノズルが好ましい。ノズル孔は複数あるいは
散布範囲の広いものであれば単一でもよく、ノズル孔や
ノズルヘッドが複数の場合の配列は格子状、千鳥状、一
列状等、適宜選択すればよい。単一ノズルあるいは一列
配置を採用する場合など、噴霧範囲が細管束12の上端
範囲より小さい場合には、移動機構を設けてノズル30
と細管束12とを相対移動させるようにしてもよい。移
動させる場合には、細管束12に十分な洗浄が行われる
ように相対速度を設定することが望ましく、例えば20〜
50mm/分とすればよい。
【0016】高圧ジェットノズル30のノズル孔径は適
用する細管11の径などに応じて設定すればよいが、例
えばオリフィス部分で1.5〜10.0mm程度のものが用いら
れる。ノズルからの洗浄液噴出流量は、細管束12の必
要洗浄度、細管11上端面の開口面積、高圧ジェットノ
ズル30の大きさ、移動させる場合はその移動速度等に
もよるが、例えば1平方センチメートルあたり毎分80〜
600リットル程度とされ、好ましくは同200〜450リット
ルである。ノズル流量が小さいと細管束12の軸方向の
洗浄性にむらが生じ、大きすぎると無駄なエネルギを消
費することになる。
【0017】洗浄液供給手段31は、洗浄液を蓄積する
洗浄液タンク32を備え、洗浄液タンク32から高圧ジ
ェットノズル30に至る洗浄液供給管33を備えてい
る。洗浄液供給管33の途中には洗浄液を圧送する洗浄
液ポンプ34および洗浄液を加熱する洗浄液加熱器35
が設置されている。洗浄液ポンプ34は、往復動式ある
いは遠心式の既存の流体ポンプであり、洗浄液を0.2〜
5.0MPa、望ましくは0.5〜3.0MPaに加圧し、高圧ジェッ
トノズル30に向けて送るようになっている。洗浄液加
熱器35は、洗浄液の洗浄効果をより高めるために洗浄
液の加熱を行うものであり、スチームあるいは温水や熱
媒油等との熱交換により加熱を行うようになっている。
なお、洗浄液加熱器35による洗浄液の加熱温度は、安
全性確保のために洗浄液の引火点以下、望ましくは引火
点より15度以下とされる。
【0018】洗浄液供給管33には、高圧ジェットノズ
ル30の近傍の部分に空気供給管36が接続され、その
途中には空気加熱器37が設置されている。空気供給管
36には図示しない圧縮空気供給源から圧縮空気が供給
され、この圧縮空気は高圧ジェットノズル30から細管
束12に向けて噴射されるようになっている。空気加熱
器37は、前述した洗浄液加熱器35と同様なものであ
り、空気供給管36を通過する圧縮空気を前述した洗浄
液加熱温度と略同じ温度に加熱するようになっている。
【0019】空気供給管36からの圧縮空気は、洗浄液
供給管33からの洗浄液の供給が停止された状態で導入
され、空気加熱器37で加熱された空気を高圧ジェット
ノズル30から細管束12に噴射(エアブロー)するこ
とで、先に噴霧された洗浄液を短時間で乾燥させること
が可能である。これらの空気供給管36および空気加熱
器37によりエアブロー手段38が構成されている。
【0020】高圧ジェットノズル30から噴射された洗
浄液は細管束12を洗浄した後、密閉チャンバ13の底
部に集められる。この底部には洗浄液再生手段40が接
続されている。洗浄液再生手段40は、密閉チャンバ1
3の底部から洗浄に使用された洗浄液を回収する洗浄液
回収器41と、洗浄液回収器41に回収された洗浄液か
らガス分を分離排出する洗浄液トラップ42と、ガス分
を除去された洗浄液から汚染油を除去する洗浄液再生器
43とを備えている。
【0021】洗浄液回収器41は、密閉チャンバ13か
ら回収した洗浄液から成形粉等の固形分を除去するワイ
ヤスクリーン等の濾過機構を備えている。洗浄液トラッ
プ42は、洗浄液回収器41に洗浄液とともに回収され
たガス分を取り出し、冷却水やエチレングリコール等で
冷却して洗浄液揮発分を凝縮させ、洗浄液として洗浄液
回収器41に戻すようになっている。洗浄液再生器43
は、既存の化学的あるいは物理的な手法により、洗浄液
回収器41から送られてくる洗浄液から細管束12に付
着していた加工油成分を分離して汚染油として排出する
とともに、汚染油を除去した洗浄液を洗浄液タンク32
に戻すようになっている。このような洗浄液再生手段4
0により、洗浄に使用された洗浄液が再生されて洗浄液
タンク32に戻され、洗浄液を循環使用できるようにな
っている。
【0022】なお、本実施例で使用する洗浄液として
は、主として消防法危険物第四類第一石油類〜第三石油
類に該当する炭化水素系溶剤等が使用でき、例えば次の
表1に示す溶剤等が利用できる。
【0023】
【表1】
【0024】このような本実施例によれば、高圧ジェッ
トノズル30から洗浄液を高圧で噴射することで、噴射
された洗浄液の飛沫が各細管11の内外表面に衝突して
当該表面に沿って流下し、それぞれ細管11の表面に付
着していた加工油等を洗浄することができる。特に、細
管束12を縦方向に配置し、上方から下向きに洗浄液を
噴射することで、噴射された洗浄液は上端側から各細管
11内および細管11の間に形成される管状の隙間を通
って細管束の下端まで到達するため、細管束12の全長
にわたって洗浄液を及ぼすことができ、その内外表面の
全長にわたる洗浄を確実に行うことができる。
【0025】また、高圧ジェットノズル30から高圧で
噴射することで、洗浄液の飛沫が細管11表面に高速で
衝突するため、炭化水素系の洗浄液自体の洗浄性に加え
て、より高い洗浄性を得ることができる。特に、高圧ジ
ェットノズル30を細管束12の上端に近接して設置し
たため、高圧の噴流のエネルギを洗浄に有効に利用する
ことができ、洗浄性を高めることができる。
【0026】さらに、細管束12を縦方向に配置するこ
とで、洗浄液あるいは洗浄された油分や加工粉が重力に
より流下排出されやすく、滞留等を生じることがなく、
確実な洗浄を行うことができる。このため、洗浄液を細
管束12に十分に接触させながらその拡がる範囲を狭く
でき、従来の浸漬洗浄のような多量の洗浄液を用いなく
ても確実な洗浄が行えるようになる。また、洗浄液は飛
沫となっても液体でありかつ局所的であるため、従来の
蒸気洗浄よりも火災の危険性を低くすることが可能であ
る。
【0027】一方、本実施例においては、洗浄液再生手
段40により一度洗浄に用いた洗浄液を再生して循環さ
せることで、同じ洗浄液を繰り返し利用することがで
き、経済的にも有利であるうえ、貯蔵量を低減できるた
め安全面等でも有利である。さらに、洗浄液供給手段3
1には洗浄液加熱器35を設けるとともに、密閉チャン
バ13にはチャンバ加熱器14を設けて洗浄を洗浄液の
引火点を越えない範囲での高温で行うとしたため、洗浄
性を一層高めることができる。
【0028】また、本実施例においては、密閉チャンバ
13内で洗浄処理を行うとしたため、周囲への洗浄液の
飛散等がなく、安全性も高められるとともに、洗浄液の
無駄を防止できる。さらに、エアブロー手段38により
洗浄後の乾燥を効率よく行うことができ、洗浄処理の迅
速化が図れるとともに、細管束12に付着した洗浄液が
周囲を汚す等の問題も未然に回避できる。以上のよう
に、本実施例によれば良好な洗浄を効率よく行えるとと
もに、炭化水素系洗浄液を用いても取り扱いを容易にで
き、法的規制も十分に充たすことができる。
【0029】次に、前述した細管洗浄装置10を用いた
実際の実験結果について説明する。 「実験例1」細管11には、引き抜き加工で製造された
直径12.7mm、厚さ1.2mm、長さ2000mmの銅管(加工油と
加工粉が表面に付着したもの)を用い、十数本束ねて細
管束12とした。洗浄液には、出光興産(株)製ダフニー
アルファクリーナーHを用い、60度Cに加熱した。高圧
ジェットノズル30には、直径2.0mmのジェットオリフ
ィスを有するソリッドスプレーノズルを用い、細管束1
2の上端から10mmの位置で噴射した。洗浄にあたって
は、高圧ジェットノズル30を2mm間隔で所定の速度で
移動させた。ノズル圧力、一本あたりのノズル流量は表
2の通りである。洗浄後には、60度Cの圧縮空気を10分
間噴射して乾燥させた。
【0030】洗浄前後の細管11の洗浄製の評価は次の
ように行った。まず、細管11の上部から300mmの長さ
を2本切り取り、同様に下部からも2本切り取り(計4
本、合計長さ1200mm)、これら計4本をメスシリンダに
入れ、これにトルエンを入れて約3時間浸漬し、付着加
工油を抽出する。こうして得られたトルエンをビーカー
に移してホットプレート上で加熱し、トルエンが蒸発し
た後の残留分(加工油分および加工粉分)の重量を求
め、表面面積あたりの付着量を算出した。比較のため、
この評価方法で洗浄前の細管11の付着量を測定する
と、1200mmあたり129.6mg、つまり単位面積(1平方メ
ートル)あたりの付着量は1521mgであった。洗浄後の細
管11に対し、2回の試験(Run1,2)を行った結果、次の
表2の通り、高い除去率が得られることが判った。
【0031】
【表2】
【0032】「実験例2」前述した実験例1と同様な細
管束12を用いた。ただし、細管11の寸法が異なり、
直径4.8mm、厚さ0.5mm、長さ2000mmである。試験は前述
した実験例1と同様に行った。ただし、細管11上部お
よび下部から各3本づつ300mmを切り取った(計6本、
合計長さ1800mm)。比較のための洗浄前の付着量は1800
mmあたり293.1mg、単位面積(1平方メートル)あたり2
281mgであった。試験条件および結果は、次の表3の通
りであり、細管11の寸法が異なっても良好な洗浄結果
が得られることが判った。
【0033】
【表3】
【0034】「実験例3」細管11として前述の実験例
1と同様に加工された銅管を150本束ねて細管束12と
して用いた。ただし、各細管11の直径6.0mm、厚さ0.6
mm、長さ5000mmである。試験は前述した実験例1と同様
に行った。ただし、チャンバ加熱器14により密閉チャ
ンバ13を60度Cに加熱した。また、任意の2本の細管
11の各々の上部、下部および中間から各2本づつ300m
mを切り取った(計12本、合計長さ3600mm)。比較のた
めの洗浄前の付着量は3600mmあたり452.4mg、単位面積
(1平方メートル)あたり926mgであった。試験条件お
よび5回の試験(Run4〜8)を行った結果は、次の表4の
通りであり、細管11の長さが長くても良好な洗浄結果
が得られることが判った。
【0035】
【表4】
【0036】「比較例1」前述の実験例3(縦方向洗
浄)のRun7に対して同じ条件で横方向に洗浄した場合の
試験を行った。ただし、洗浄にあたっては、細管束1
2、密閉チャンバ13、高圧ジェットノズル30を略水
平(約10度)に寝かせて洗浄を行った。また、洗浄後12
0秒間液切りを行い、その後同様にエアブローを行っ
た。さらに、評価にあたっては、横置き状態で洗浄され
た細管束12の上段の細管11を2本、中段の細管11
を2本、下段の細管11を2本取り出し、各々の軸方向
一端、中間、他端から300mmづつ切り出した(計36
本)。各々の洗浄前の付着量は300mmあたり37.7mg、単
位面積(1平方メートル)あたり926mgであった。その
結果、次の表5のように、洗浄性は実験例3(縦方向洗
浄)のRun7より著しく劣り、これにより本発明の有効性
が確認された。
【0037】
【表5】
【0038】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
高圧ジェットノズルで炭化水素系洗浄液を細管束に噴射
するとともに細管束を縦方向に配置することで、少量の
炭化水素系洗浄剤を用いて安全かつ効率よい細管の洗浄
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す模式図。
【符号の説明】
10 細管洗浄装置 11 細管 12 細管束 13 密閉チャンバ 14 チャンバ加熱器 20 細管保持手段 30 高圧ジェットノズル 31 洗浄液供給手段 38 エアブロー手段 40 洗浄液再生手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細管を密に束ねて細管束とし、この細管
    束を縦方向に配置し、前記細管束の上端上方近傍に高圧
    ジェットノズルを配置しておき、前記高圧ジェットノズ
    ルから前記細管束の上端に向けて洗浄液を噴射すること
    を特徴とする細管の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した細管の洗浄方法にお
    いて、前記洗浄液として炭化水素系溶剤を用いることを
    特徴とする細管の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載した細管
    の洗浄方法において、前記細管束および高圧ジェットノ
    ズルを密閉チャンバ内に収容して洗浄を行うことを特徴
    とする細管の洗浄方法。
  4. 【請求項4】 細管を密に束ねた細管束を縦方向に保持
    する細管保持手段と、前記細管保持手段に保持された細
    管束の上端上方近傍に配置されて当該上端に向けて洗浄
    液を噴射可能な高圧ジェットノズルと、前記細管束、細
    管束保持手段、高圧ジェットノズルを収容する密閉チャ
    ンバとを有することを特徴とする細管の洗浄装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載した細管の洗浄装置にお
    いて、前記高圧ジェットノズルに洗浄液を圧送供給する
    洗浄液供給手段と、前記密閉チャンバから回収した使用
    済洗浄液を再生して循環させる洗浄液再生手段と、前記
    高圧ジェットノズルに圧縮空気を送るエアブロー手段と
    を備えていることを特徴とする細管の洗浄装置。
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