JPH07124478A - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

排ガス浄化用触媒

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JPH07124478A
JPH07124478A JP5274345A JP27434593A JPH07124478A JP H07124478 A JPH07124478 A JP H07124478A JP 5274345 A JP5274345 A JP 5274345A JP 27434593 A JP27434593 A JP 27434593A JP H07124478 A JPH07124478 A JP H07124478A
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JP
Japan
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catalyst
component
exhaust gas
molar ratio
crystalline aluminosilicate
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Withdrawn
Application number
JP5274345A
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English (en)
Inventor
Yasuhide Kano
保英 狩野
Masato Kurihara
正人 栗原
Yoshimi Kawashima
義実 河島
Toshiaki Hayasaka
俊明 早坂
Hiroshi Akama
弘 赤間
Goji Masuda
剛司 増田
Hiroyuki Kanesaka
浩行 金坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 排ガス中の酸素が高濃度であっても高効率で
窒素酸化物を無害なガスに浄化でき、しかも耐久性の高
い排ガス浄化用触媒を提供する。 【構成】 排ガス中の窒素酸化物(NOX)を酸化雰囲気
中、炭化水素の存在下で還元除去する触媒であって、F
e,Co,Ni,Ti,V及び希土類金属元素より選ばれた1種以
上の元素成分を含有する結晶性アルミノケイ酸塩が、Cu
成分を担持し、更にB,P,Bi,Sb より選ばれた1種以
上の元素成分を担持して構成され、しかも、前記結晶性
アルミノケイ酸塩に担持される前記B,P,Bi,Sb より
選ばれた1種以上の元素成分の担持量が、酸化物換算で
0.01〜6.0wt%であり、かつこれらの元素(Me)とCuの
比が、0<Me/Cu(モル比)≦0.7 である。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
【0001】本発明は、ガソリン自動車、ディーゼル自
動車等の移動式内燃機関、コージェネレーション等の定
置式内燃機関、ボイラー等の各種工業炉等から排出され
る窒素酸化物を無害なガスに分解する排ガス浄化用触媒
に関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】一般に自
動車、定置式の内燃機関及び各種工業炉からの排ガスに
は、NO、NO2で代表される多量の窒素酸化物(NOX)が含
まれている。これらのNOXは光化学スモッグの原因にな
ると言われている。これらのNOXを低減する方法につい
ては、ガソリン自動車のように、排ガス中の酸素量が少
ない場合は、一酸化炭素、炭化水素等の還元剤でNOX
還元除去する、いわゆる三元触媒方式の排ガス処理が確
立されている。一方、ボイラー等の大型定置式排出源の
ように、排ガス中に多量の酸素が含まれる場合は、アン
モニアを外部から添加してNOX量を低減する選択的NOX
元法が稼働しており、ある程度の効果をあげている。
【0003】しかし、前者の方法は酸素濃度の極めて低
いガソリンエンジンからの排ガスにのみ適用可能であ
り、また後者の方法はアンモニアを用いるため、小型定
置式排出源や移動式排出源に使用することは、取り扱い
上、困難である。そこで、アンモニア以外の還元剤とし
て、水素、一酸化炭素又は各種炭化水素等を使用する方
法が種々検討されているが、その多くは排ガス中の酸素
が完全に消費された後に始めて窒素酸化物の除去が可能
となる非選択的接触還元法であるという難点を有してい
る。
【0004】従来、このような難点も解決できる新規な
選択的接触還元法(酸素共存下においても、選択的に窒
素酸化物を還元除去する方法)として、次のような方法
が提案されているが、充分に満足すべき結果は得られて
いない。例えば、特開平4-4045号公報によれば、特定
のX線回折パターン、特定の化学式を有する結晶性シリ
ケートに、銅及び特定の金属を共存させた排ガス処理触
媒が提案されている。
【0005】この触媒では、共存させる特定の金属の好
ましい含有量の範囲が担体100 重量部に対して、Mg,Ca,
Ba,Sr等の金属の場合は0.2〜8重量部、他のSb,Ti,Zn,
V等の金属の場合は0.1〜6重量部といずれも画一的
で、幅も広く、また特定金属それぞれの固有の最適含有
量が不明である。また、共存させる特定金属の量は、担
持されている銅量に依存すると考えられるが、この触媒
では、好ましい銅量の記載はあるが、その銅量に対する
特定金属の最適量〔特定金属/銅(モル比)〕が不明で
ある。そこで、本発明は、排ガス中の酸素が高濃度であ
っても高効率で窒素酸化物を無害なガスに浄化でき、し
かも耐久性の高い排ガス浄化用触媒を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、排ガ
ス中の窒素酸化物(NOX)を酸化雰囲気中、炭化水素の
存在下で還元除去する触媒であって、Fe,Co,Ni,Ti,V及
び希土類金属元素より選ばれた1種以上の元素成分を含
有する結晶性アルミノケイ酸塩(触媒担体)が、Cu成分
(主触媒)を担持し、更にB,P,Bi,Sb より選ばれた
1種以上の元素成分(助触媒)を担持して構成され、し
かも、前記結晶性アルミノケイ酸塩に担持される前記
B,P,Bi,Sb より選ばれた1種以上の元素成分の担持
量が、酸化物換算で0.01〜6.0wt%であり、かつこれら
の元素(Me)とCuの比が、0<Me/Cu(モル比)≦0.7
であることを特徴とする。
【0007】前記酸化雰囲気とは、排ガス中に含まれる
一酸化炭素、水素、炭化水素及び本処理で必要により添
加される炭化水素の還元性物質を完全に酸化してH2OとC
O2に変換するのに必要な酸素量よりも過剰な量の酸素が
含まれている状態である。前記希土類金属元素には、S
c, Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,L
uが含まれる。前記Fe,Co,Ni,Ti,V及び希土類金属元素
より選ばれた1種以上の元素成分としては、可溶性の塩
を結晶性アルミノケイ酸塩を合成する際に使用できる。
例えば、前記元素の硝酸塩、ハロゲン化合物、炭酸塩、
有機酸塩である。
【0008】また、これらの元素成分の含有量は、元素
(Me)と触媒担体中のAlとのモル比(Me/Al)で0.05〜1.5
が好ましく、より好ましくは0.125〜1.0である。前記結
晶性アルミノケイ酸塩の構造的限定は特にないが、ペン
タシル型の結晶性アルミノケイ酸塩が好ましい。このペ
ンタシル型の結晶性アルミノケイ酸塩とは、ゼオライト
であって、構成基本単位が酸素5員環のものである。例
えば、フェリエリイト、モルデナイト、ZSM−5、Z
SM−11等が該当する。
【0009】ペンタシル型結晶性アルミノケイ酸塩以外
のゼオライトでは、耐水熱性が比較的低いため、Cu成分
及びB,P,Bi,Sb より選ばれた1種以上の元素成分を
担持していても耐久性が低くなる虞れがある。このよう
なペンタシル型結晶性アルミノケイ酸塩の中でも、SiO2
/Al2O3(モル比)が10以上のものが好ましい。SiO2/A
l2O3が10未満のものの場合、耐水熱性が比較的低いた
め、Cu成分及びB,P,Bi,Sb より選ばれた1種以上の
元素成分を担持していても耐久性が低くなる虞れがあ
る。
【0010】また、上記ペンタシル型結晶性アルミノケ
イ酸塩のうち、MFI構造又はMEL構造を有するもの
が好ましい。このMFI構造とは、ZSM−5と同一及
びこれと類似の構造を指し、ZSM−5以外に、例えば
ZSM−8、ZSM−11、ゼータ1、ゼータ3、Nu
−4、Nu−5、TZ−1、TPZ−1等の構造が該当
する。また、前記MEL構造とは、ZSM−11と類似
の構造を指す。
【0011】前記Cu成分としては、例えばイオン交換
法、含浸法で担持させる場合、可溶性の塩を用いること
ができる。このようなものとして、例えば硝酸塩、ハロ
ゲン化合物、炭酸塩、有機酸塩、銅アンミン錯体等があ
る。また、物理的混合法により、触媒担体にCu成分を担
持させる場合には、上記可溶性の塩に加えて、酸化物、
水酸化物を用いることもできる。そして、このCu成分の
含有量は、触媒全体に対してCuO 換算で0.8〜30.0wt
%、好ましくは2.0〜15.0wt%とする。
【0012】前記B,P,Bi,Sb より選ばれた1種以上
の元素成分としては、イオン交換法、含浸法によりこれ
らの助触媒を担持させる場合には、可溶性の塩を使用で
きる。可溶性の塩とは、Bi,Sb の場合、硝酸塩、ハロゲ
ン化合物、炭酸塩、有機酸塩等である。B,Pの場合、
無機酸塩、アルカリ金属塩、アンモニウム塩等である。
B,Pでは、これらの塩を用いて気相蒸着法により触媒
担体に担持させることもできる。また、物理的混合法に
より、触媒担体にこれらの成分を担持させる場合には、
上記可溶性の塩に加えて、酸化物、水酸化物を用いるこ
ともできる。
【0013】これらの助触媒の含有量は、酸化物換算で
触媒全体に対して0.01〜6.0wt%とし、好ましくは0.01
〜4.0wt%、より好ましくは0.01〜2.0wt%とする。ま
た、これらの元素(Me)とCuとのモル比(Me/Cu)は、0<
Me/Cu≦0.7とし、好ましくは0<Me/Cu≦0.3、より好
ましくは0<Me/Cu≦0.2とする。含有量が0.01wt%未
満の場合には、前記助触媒成分含有による高い浄化活性
及び耐久性が得られなくなる。また、含有量が6.0wt%
を超える場合又はMe/Cu(モル比)が0.7を超える場合
には逆に排ガス浄化性能が低下し、耐久性の向上もみら
れなくなる。
【0014】前記触媒の形状は任意であり、例えばペレ
ット状、板状、柱状、格子状とすることができる。ま
た、コージェライト、ムライト又はアルミナ等の格子状
の担体及び金網等の基材上に触媒が被覆されたものとし
てもよい。本発明に係る触媒の調製法は、先ず、Fe,Co,
Ni,Ti,V及び希土類金属元素より選ばれた1種以上の元
素成分を含有する結晶性アルミノケイ酸塩を合成する。
この際、これらの元素成分は、ゲル調製時から結晶化開
始時のいずれの時期において添加してもよい。
【0015】次に、得られた結晶性アルミノケイ酸塩に
Cu成分及びB,P,Bi,Sb より選ばれた1種以上の元素
成分を担持させて本発明に係る触媒を調製する。担持方
法についての限定は特にないが、例えばイオン交換法、
含浸法、気相蒸着法、物理混合法等を使用できる。本発
明に係る排ガス浄化用触媒を使用した排ガスの浄化方法
は、酸化雰囲気中、THC濃度/NOX濃度が0.5〜200の
炭化水素の存在下で、排ガスを触媒と接触させて、排ガ
ス中の窒素酸化物をN2 とH2O に還元除去する。前記T
HC(total hydrocarbon) 濃度とは、炭化水素をメタン
に換算した場合の濃度である。
【0016】具体的な反応条件は、炭化水素の濃度に関
して、THC濃度/NOX濃度で表した場合、0.5〜200と
し、好ましくは1〜100とする。例えば、NOX濃度が100p
pmの場合、THC濃度は50〜20,000ppmである。炭化水
素の存在量が前記下限より低い場合には、脱硝性能が発
現せず、また前記上限より高い場合には、脱硝率は高く
なるが、システム全体の経済性の低下や炭化水素の燃焼
熱による触媒層の異常発熱のため好ましくない。
【0017】前記炭化水素は、排ガス中に残留する炭化
水素でもよいが、脱硝反応を生じさせるのに必要な量よ
り不足している場合、又は排ガス中に炭化水素が全く含
まれていない場合には、外部から炭化水素を添加するの
がよい。このために添加する炭化水素の種類には特に限
定がなく、例えばメタン、LPG、ガソリン、軽油、灯
油、A重油等である。触媒反応温度については、200〜8
00℃、好ましくは300〜600℃とする。通常、温度が高い
程脱硝率が高くなるが、800℃を越えると触媒の劣化が
起こって好ましくなく、また200℃より低いと脱硝率が
低くなる。
【0018】ガス空間速度(GHSV)については、通常2,00
0〜200,000h-1、好ましくは5,000〜100,000h-1とする。
GHSVが、2,000h-1より遅い場合には、脱硝率は高いが、
触媒使用量が多くなり、また200,000h-1より速い場合に
は、脱硝率が低くなる。本発明の浄化用触媒が対象とす
る排ガスは、NOX 及び酸素を含む排ガスであり、例えば
リーンバーン(希薄燃焼)方式のガソリン自動車、ディ
ーゼル自動車等の移動式内燃機関、コージェネレーショ
ン等の定置式内燃機関、ボイラー、各種工業炉等から排
出される排ガス等が挙げられる。
【0019】
【実施例】 実施例1 先ず、硫酸アルミニウム13.5g、硫酸(97%)10.0g、
硫酸第二鉄8.00g、水330gよりなる溶液(溶液Iとす
る)、水ガラス(SiO2:28.4 %、Na2O:9.5%)211g、
水200gよりなる溶液(溶液IIとする)及び塩化ナトリ
ウム39.5g、水92gよりなる溶液(溶液III とする)を
用意した。次に、溶液IとIIを同時に溶液III 中に徐々
に滴下しながら混合した。この混合物に硫酸(50%)2
gを添加した後、有機鋳型剤としてテトラプロピルアン
モニウムブロマイド26.5 gを添加した。
【0020】次に、この混合物を1リットル容量のオー
トクレーブ中に入れ、自己圧力下170℃、300rpmで攪拌
しながら20時間放置した。冷却後、この混合物を濾過
し、沈澱物を過剰の純水で充分洗浄した。この後、120
℃で20時間乾燥させることにより、Feを含有するZSM-5
構造(MFI構造)の結晶性アルミノケイ酸塩を合成し
た。次に、この結晶性アルミノケイ酸塩をマッフル炉に
入れ、550℃で8時間焼成した。このようにして得られ
た結晶性アルミノケイ酸塩のSiO2/Al2O3(モル比)は6
0、Fe/Al(モル比)は0.28であった。
【0021】次に、この結晶性アルミノケイ酸塩にホウ
酸水溶液と酢酸銅水溶液を用いてB成分及びCu成分を担
持した触媒を調製した。この触媒中のB成分及びCu成分
の担持量は、それぞれ酸化物換算でB2O3:0.19wt%、Cu
O:2.9wt%、またBとCuのモル比(B/Cu)は0.15であ
った。次に、この触媒について、下記のように初期活性
及びスチーミング(水熱)処理後の活性を評価した。
【0022】即ち、初期活性の評価については、先ず、
この触媒をステンレス製反応管に2cc充填した後、処理
ガスとしてモデルガスを、前記反応管内にGHSV=80,000h
-1で導入した。このモデルガスの組成は、NOX:500ppm、
O2:4.5%、LPG:833ppm(THC濃度として約2500pp
m)である。次に、この反応管の出口からのガスを化学
発光式分析計に導入し、NOX濃度を測定した。触媒反応
後のモデルガスのNOX除去率(%)は、反応管導入前後
のモデルガスのNOX濃度を比較することにより算出し
た。このモデルガス導入時、前記反応管の温度は300℃
に保たれていた。この測定結果を下記の表1に示す。
【0023】また、スチーミング処理後の活性の評価に
ついては、先ず、スチーミング処理として、本実施例で
調製した触媒を水10%、酸素4.5%、GHSV=80,000h-1
温度650℃の条件下に4時間保持した。冷却後、触媒を
上記初期活性の評価の場合と同様に、ステンレス製反応
管に充填した後、処理ガスとして前記モデルガスを反応
管内に導入し、その後上記と同様にNOX除去率を算出し
た。このモデルガス導入時、前記反応管の温度は350℃
に保たれていた。この測定結果を下記の表1に示す。
【0024】実施例2 実施例1において、硫酸第二鉄の代わりに、酢酸コバル
ト四水和物を用いて、実施例1と同様にCoを含有するZS
M-5構造の結晶性アルミノケイ酸塩を合成した。得られ
た結晶性アルミノケイ酸塩のSiO2/Al2O3 (モル比)は
60、Co/Al(モル比)は0.26であった。次に、この結晶
性アルミノケイ酸塩にホウ酸水溶液と酢酸銅水溶液を用
いてB成分及びCu成分を担持した触媒を調製した。この
触媒中のB成分及びCu成分の担持量は、それぞれ酸化物
換算でB2O3:0.19wt%、CuO:3.1wt%、またBとCuのモル
比(B/Cu)は0.14であった。この触媒について、実施
例1と同様に初期活性及びスチーミング処理後の活性を
評価した。それらの結果を表1に示す。
【0025】実施例3 実施例1において、硫酸第二鉄の代わりに、酢酸ニッケ
ル四水和物を用いて、実施例1と同様にNiを含有するZS
M-5構造の結晶性アルミノケイ酸塩を合成した。得られ
た結晶性アルミノケイ酸塩のSiO2/Al2O3 (モル比)は
57、Ni/Al(モル比)は0.22であった。次に、この結晶
性アルミノケイ酸塩にホウ酸水溶液と酢酸銅水溶液を用
いてB成分及びCu成分を担持した触媒を調製した。この
触媒中のB成分及びCu成分の担持量は、それぞれ酸化物
換算でB2O3:0.20wt%、CuO:3.0wt%、またBとCuのモル
比(B/Cu)は0.15であった。この触媒について、実施
例1と同様に初期活性及びスチーミング処理後の活性を
評価した。それらの結果を表1に示す。
【0026】実施例4 実施例1において、硫酸第二鉄の代わりに、酢酸ランタ
ンを用いて、実施例1と同様にLaを含有するZSM-5構造
の結晶性アルミノケイ酸塩を合成した。得られた結晶性
アルミノケイ酸塩のSiO2/Al2O3 (モル比)は60、Ni/
Al(モル比)は0.27であった。次に、この結晶性アルミ
ノケイ酸塩にホウ酸水溶液と酢酸銅水溶液を用いてB成
分及びCu成分を担持した触媒を調製した。この触媒中の
B成分及びCu成分の担持量は、それぞれ酸化物換算でB2
O3:0.20wt%、CuO:3.0wt%、またBとCuのモル比(B/
Cu)は0.15であった。この触媒について、実施例1と同
様に初期活性及びスチーミング処理後の活性を評価し
た。それらの結果を表1に示す。
【0027】実施例5〜10 実施例5では、実施例1で合成した結晶性アルミノケイ
酸塩に五酸化二リン水溶液と酢酸銅水溶液を用いること
により、P成分及びCu成分を担持した触媒を調製した。
この触媒中のP成分及びCu成分の担持量は、それぞれ酸
化物換算でP2O5:0.38wt%、CuO:3.0wt%、またPとCuの
モル比(P/Cu)は0.14であった。実施例6では、実施
例1で合成した結晶性アルミノケイ酸塩に硝酸ビスマス
水溶液と酢酸銅水溶液を用いることにより、Bi成分及び
Cu成分を担持した触媒を調製した。
【0028】この触媒中のBi成分及びCu成分の担持量
は、それぞれ酸化物換算でBi2O3:1.14wt%、CuO:2.6wt
%、またBiとCuのモル比(Bi/Cu)は0.15であった。実
施例7では、実施例1で合成した結晶性アルミノケイ酸
塩に硝酸アンチモン水溶液と酢酸銅水溶液を用いること
により、Sb成分及びCu成分を担持した触媒を調製した。
この触媒中のSb成分及びCu成分の担持量は、それぞれ酸
化物換算でSb2O3:0.76wt%、CuO:2.7wt%、またSbとCu
のモル比(Sb/Cu)は0.16であった。
【0029】実施例8では、実施例5におけるP成分及
びCu成分の担持量だけが異なる触媒を調製した。この触
媒中のP成分及びCu成分の担持量は、それぞれ酸化物換
算でP2O5:1.50wt %、CuO:2.8wt%、またPとCuのモル
比(P/Cu)は0.60であった。実施例9では、実施例6
におけるBi成分及びCu成分の担持量だけが異なる触媒を
調製した。この触媒中のBi成分及びCu成分の担持量は、
それぞれ酸化物換算でBi2O3:5.36wt%、CuO:3.0wt%、
またBiとCuのモル比(Bi/Cu)は0.61であった。
【0030】実施例10では、実施例7におけるSb成分及
びCu成分の担持量だけが異なる触媒を調製した。この触
媒中のSb成分及びCu成分の担持量は、それぞれ酸化物換
算でSb2O3:3.14wt%、CuO:2.9wt%、またSbとCuのモル
比(Sb/Cu)は0.59であった。各実施例の触媒につい
て、実施例1と同様に初期活性及びスチーミング処理後
の活性を評価した。それらの結果を表1に示す。
【0031】比較例1〜3 比較例1では、実施例5におけるP成分及びCu成分の担
持量だけが異なる触媒を調製した。この触媒中のP成分
及びCu成分の担持量は、それぞれ酸化物換算でP2O5:3.8
0wt %、CuO:4.8wt%、またPとCuのモル比(P/Cu)
は0.89であった。比較例2では、実施例6におけるBi成
分及びCu成分の担持量だけが異なる触媒を調製した。
【0032】この触媒中のBi成分及びCu成分の担持量
は、それぞれ酸化物換算でBi2O3:6.27wt%、CuO:2.5wt
%、またBiとCuのモル比(Bi/Cu)は0.87であった。比
較例3では、実施例7におけるSb成分及びCu成分の担持
量だけが異なる触媒を調製した。この触媒中のSb成分及
びCu成分の担持量は、それぞれ酸化物換算でSb2O3:4.19
wt%、CuO:2.6wt%、またSbとCuのモル比(Sb/Cu)は
0.89であった。各比較例の触媒について、実施例1と同
様に初期活性及びスチーミング処理後の活性を評価し
た。それらの結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】実施例及び比較例の考察 表1より、実施例1〜10に係る触媒によれば、Fe,Co,N
i,Ti,V及び希土類金属元素より選ばれた元素成分を含
有する結晶性アルミノケイ酸塩が、Cu成分を担持し、更
にB,P,Bi,Sb より選ばれた元素成分を担持して構成
され、しかも、前記結晶性アルミノケイ酸塩に担持され
る前記B,P,Bi,Sb より選ばれた元素成分の担持量
が、酸化物換算で0.01〜6.0wt%であり、かつこれらの
元素(Me)とCu の比が、0<Me/Cu(モル比)≦0.7
であるため、スチーミング処理後において、反応温度が
350℃と比較的低温であっても触媒活性の低下が比較例
の触媒ほど大きくないことがわかる。
【0035】そして、実施例1〜7に係る触媒のよう
に、Me/Cu(モル比)が0.01〜2.0wt%の範囲内にある
場合には、Me/Cuが0.6 前後と大きい実施例8〜10に係
る触媒と比べてスチーミング処理後における触媒活性が
より高くなっている。従って、本実施例に係る触媒は、
長時間の使用後においても、触媒活性が高く、優れた耐
久性を有している。これに対して、比較例1〜3に係る
触媒によれば、結晶性アルミノケイ酸塩に担持される
B,P,Bi,Sb より選ばれた元素成分の担持量の範囲又
はこれらの元素(Me)とCuの比の範囲が本発明に係る範
囲内にないため、スチーミング処理後における触媒活性
の低下が実施例の触媒と比べて大きいことがわかる。
【0036】
【発明の効果】本発明に係る排ガス浄化用触媒によれ
ば、排ガス中の酸素が高濃度であっても高効率で窒素酸
化物を無害なガスに浄化でき、しかも低温においても触
媒活性が高く、かつ耐久性があって長寿命である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/36 102 C (72)発明者 河島 義実 千葉県袖ケ浦市上泉1280番地 出光興産株 式会社内 (72)発明者 早坂 俊明 千葉県袖ケ浦市上泉1280番地 出光興産株 式会社内 (72)発明者 赤間 弘 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 増田 剛司 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 金坂 浩行 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガス中の窒素酸化物(NOX)を酸化雰
    囲気中、炭化水素の存在下で還元除去する触媒であっ
    て、 Fe,Co,Ni,Ti,V及び希土類金属元素より選ばれた1種以
    上の元素成分を含有する結晶性アルミノケイ酸塩が、Cu
    成分を担持し、更にB,P,Bi,Sb より選ばれた1種以
    上の元素成分を担持して構成され、 しかも、前記結晶性アルミノケイ酸塩に担持される前記
    B,P,Bi,Sb より選ばれた1種以上の元素成分の担持
    量が、酸化物換算で0.01〜6.0wt%であり、かつこれら
    の元素(Me)とCuの比が、0<Me/Cu(モル比)≦0.7
    であることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100671978B1 (ko) * 2005-07-19 2007-01-24 한국과학기술연구원 탈질환원촉매

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