JPH0712294Y2 - 複合容器蓋 - Google Patents

複合容器蓋

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JPH0712294Y2
JPH0712294Y2 JP1989071756U JP7175689U JPH0712294Y2 JP H0712294 Y2 JPH0712294 Y2 JP H0712294Y2 JP 1989071756 U JP1989071756 U JP 1989071756U JP 7175689 U JP7175689 U JP 7175689U JP H0712294 Y2 JPH0712294 Y2 JP H0712294Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、液体調味料の如き少量づつ多数回に渡って繰
り返し消費される液体を収容した容器に好都合に適用さ
れる複合容器蓋に関する。
〔従来の技術〕
上記液体を収容した容器のための複合容器蓋として、例
えば実開昭59−57359号公報に開示されている如く、合
成樹脂製蓋本体と合成樹脂製上蓋とから構成された複合
容器蓋が提案され実用に供されている。蓋本体は円形上
壁及びこの円形上壁の周縁から垂下する円筒状スカート
壁を有する。蓋本体の円形上壁には適宜の形状の引き裂
き領域を規定するスコアが形成されている。そしてま
た、円形上壁の上面には上記引き裂き領域から上方に突
出する引張リングが形成されていると共に、上記引き裂
き領域より外側において上方に突出して注ぎ口を規定す
る突部が形成されている。円形上壁の下面には下方に延
出する環状シール片が形成されている。蓋本体のスカー
ト壁の内周面には雌螺条が形成されている。上蓋は円形
天面壁及びこの天面壁の周縁から垂下する円筒状スカー
ト壁を有し、蓋本体に被嵌されて蓋本体の円形上壁と共
にその上面に形成されている引張リング及び突部を覆
う。
上述したとおりの複合蓋においては、容器の口頚部の外
周面に形成されている雄螺条に蓋本体のスカート壁の内
周面に形成されている雌螺条を螺合せしめることによっ
て、容器の口頚部に複合蓋が装着される。かくすると、
蓋本体の円形上壁の下面に配設されている環状シール片
が口頚部に密接せしめられ、これによって口頚部が密封
される。容器に収容されている内容物の使用を開始する
際には、上蓋を所要被嵌位置から離脱せしめて蓋本体の
円形上壁と共に引張リング及び突部を露呈せしめる。そ
して、引張リングを引っ張って上記スコアを破断せしめ
て、円形上壁から引き裂き領域を除去し、かくして円形
上壁に排出開口を生成する。しかる後においては、かか
る排出開口を通して容器の内容物を適宜に排出すること
ができる。注ぎ口を規定する突部は内容物の円滑な排出
を助長する。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記のとおりの従来の複合容器蓋においては、合成樹脂
のガスバリヤ性(ガス遮断性)は比較的小さく、特に蓋
本体の円形上壁に形成されているスコアにおいては材料
厚さが著しく薄い故にガスバリヤ性が著しく低く、それ
故に容器内に収容されている液体調味料等の液体の香り
等が、スコアを破断して液体の使用を開始する前に消失
されてしまう傾向がある。
本考案はかかる事実に鑑みてなされたものであり、その
技術的課題は、容器内に収容されている液体の使用を開
始する際の操作が困難になる或いは容器の口頚部と蓋本
体の上壁との間から液体が漏出してしまう等の別個の問
題を発生せしめることなく、容器に収容されている液体
の使用を開始する前に液体の香り等が消失してしまうこ
とが充分確実に防止される、新規且つ優れた複合容器蓋
を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記技術的課題を達成するために、本考案においては、
蓋本体の上壁を中央部に開口が形成されている環状にせ
しめると共に、蓋本体内にガスバリヤ性が高い金属薄板
製内蓋を離脱自在に挿入して、上壁に形成されている上
記開口を閉じる。内蓋はその上壁の下面に施されたライ
ナーを有し、容器に収容されている液体の使用を開始す
る前においては、かかるライナーが容器口頚部に密接せ
しめられる。容器に収容されている液体の使用を開始す
る時には、蓋本体を一旦口頚部から離脱せしめ、蓋本体
から内蓋を離脱せしめて蓋本体の環状上壁に形成されて
いる開口を開放する。蓋本体の環状上壁の下面は半径方
向内方に向かって実質上水平に、次いで半径方向内方に
向かって下方に傾斜して延びる形態にせしめられてお
り、内蓋を離脱せしめた蓋本体を再び容器の口頚部に装
着すると、環状上壁の下面が口頚部に密接せしめられ
る。
即ち、本考案によれば、上記技術的課題を達成する複合
容器蓋として、合成樹脂製蓋本体と金属薄板製内蓋と合
成樹脂製上蓋との組合せから構成され、 該蓋本体は中央部に開口を有する環状上壁及びこの環状
上壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを有し、該環
状上壁の下面は外周縁から半径方向内方に向かって実質
上水平に、次いで半径方向内方に向かって下方に傾斜し
て延び、該環状上壁の上面には上方に突出して注ぎ口を
規定する突部が形成されており、該スカート壁の内周面
には雌螺条と該雌螺条の上方に位置する保持突条が形成
されており、 該内蓋は上壁及びこの上壁の周縁から垂下するスカート
壁を有し、該上壁の下面の外周縁部はライナーが施され
ており、該スカート壁の下端には外巻きカールが形成さ
れており、 該上蓋は天面壁及びこの天面壁の周縁から垂下する筒状
スカート壁を有し、該蓋本体に被嵌されて該蓋本体の該
上面及び該突部を覆う被嵌状態に選択的に位置せしめら
れ、 該蓋本体の該保持突条の内径は該内蓋の該外巻きカール
の外径よりも小さく、該蓋本体内の該保持突条よりも上
方の空間に該内蓋を強制的に挿入せしめると、該蓋本体
の該上壁に形成されている該開口が該内蓋によって閉じ
られると共に、該蓋本体の該保持突条と該内蓋の該外巻
きカールとの協働によって該内蓋が該蓋本体内に保持さ
れ、該内蓋を保持した該蓋本体の該雌螺条を容器の口頚
部の外周面に形成されている雄螺条に螺合せしめて口頚
部に該蓋本体を装着すると、該内蓋の該ライナーが口頚
部に密接せしめられ、 該蓋本体内から該内蓋を強制的に離脱せしめて該蓋本体
の該開口を開放せしめ、該内蓋が離脱された該蓋本体の
該雌螺条を容器の口頚部の外周面に形成されている雄螺
条に螺合せしめて口頚部に該蓋本体を装着すると、該蓋
本体の該上壁の該下面が口頚部に密接せしめられる、 ことを特徴とする複合容器蓋が提供される。
〔作用〕
本考案の複合容器蓋においては、容器に収容されている
液体の使用を開始する前では内蓋の下面に配設されたラ
イナーが容器の口頚部に密接されて口頚部が密封され
る。そして、上壁及びその周縁から垂下するスカート壁
を有する内蓋はガスバリヤ性が高い金属薄板から形成さ
れている故に、容器に収容されている液体の使用を開始
する前に液体の香り等が消失してしまうことは確実に回
避される。蓋本体から内蓋を離脱せしめて液体の使用を
開始した状態においては、蓋本体の環状上壁の下面、即
ち外周縁から半径方向内方に向かって実質上水平に、次
いで半径方向内方に向かって下方に傾斜して延びる下面
が容器の口頚部に密接せしめられる。従って、口頚部と
蓋本体の環状上壁との間から液体が漏出してしまうこと
が充分に防止され、蓋本体の環状上壁に形成されている
開口を通して液体を適宜に排出することができる。
〔実施例〕
以下、添付図面を参照して、本考案に従って構成された
複合容器蓋の好適実施例について、更に詳細に説明す
る。
第1図を参照して説明すると、図示の複合容器蓋2は、
蓋本体4、内蓋6及び上蓋8の組合せから構成されてい
る。
ポリプロピレン又はポリエチレンの如き適宜の合成樹脂
から形成することができる蓋本体4は、円環形状の上壁
10とこの上壁10の周縁から垂下する円筒状スカート壁12
を含んでいる。上壁10の中央部には比較的大きな円形開
口が形成されている。上壁10の上面における、円形開口
を規定する部位の少なくとも一部、図示の実施例では円
形開口を規定する部位の全周に、上方に突出する環状突
部14が設けられている。かかる環状突部14は注ぎ口を規
定し、その先端部は半径方向外方に湾曲せしめられてい
る。上壁10の上面における環状突部14の外側部位には、
上記環状突部14の周囲を覆うように環状係止突部16が設
けられている。係止突部16は環状突部14よりも低く、そ
の上端部外周には半径方向外方に突出する係止部18が設
けられている。上壁10の下面はその外周縁から半径方向
に向かって実質上水平に、次いで半径方向内方に向かっ
て下方に傾斜して延びている(第1図と共に第3図も参
照されたい)。スカート壁12には周方向に延びる破断ラ
イン22が形成されており、スカート壁12は破断ライン22
よりも上方の主部24と破断ライン22よりも下方のピルフ
アープルーフ裾部26とに区画されている。スカート壁12
の内周面には、周方向に間隔を置いて軸線方向に延びる
複数個のリブ28が形成されており、上記破断ライン22
は、蓋本体4を射出又は圧縮成形(図示の実施例では、
上蓋8も蓋本体4と一体に成形される)した後に、上記
リブ28の部分のみを残してスカート壁12をその外側から
周方向に連続して切断することによって形成されてい
る。従って、スカート壁12のピルフアープルーフ裾部26
は、所謂橋絡部を構成する上記リブ28のみを介して主部
24に接続されている。所望ならば破断ライン22が成形時
に形成することもできる。スカート壁20における主部24
の内周面上端部には、半径方向内方に突出する保持突条
30が形成されている。図示の実施例では、周方向に間隔
を置いて周方向に延びる複数個(第1図には2個の保持
突条30を図示している)の保持突条30が形成されてい
る。所望ならば、周方向に連続して延びる環状保持突条
を形成することもできる。スカート壁12の主部24の内周
面には、更に、上記保持突条30よりも下方の領域に、雌
螺条32が形成されている。また、ピルフアープルーフ裾
部26の内周面には、環状の係止突起34が形成されてい
る。この係止突起34は、ピルフアープルーフ裾部26の内
周面に接続された基端部から半径方向内方に向けて上方
に傾斜して延び、上記基端部から自由端部に向けて肉厚
が漸次増大せしめられている。蓋本体4の射出乃至圧縮
成形における型抜きの際の過剰無理抜きを回避する等の
見地から、射出乃至圧縮成形においては、係止突起34は
ピルフアープルーフ裾部26の内周面に接続された基端部
から半径方向内方に向けて下方に傾斜する形態に成形
し、しかる後に係止突起34を基端部を中心として弾性的
に上方に旋回せしめ、かくして上記基端部から半径方向
内方に向けて上方に傾斜して延びる形態にせしめるのが
好都合である。
アルミニウム基合金薄板、ブリキ薄板又はクロム酸処理
鋼薄板の如き金属薄板から形成される内蓋6は、円形上
蓋40とこの円形上蓋40の周縁から垂下する円筒形状のス
カート壁42を含んでいる。上蓋40の外周部には、半径方
向内方に向けて比較的大きな傾斜角度で下方に傾斜して
いる傾斜段部44が形成されている。そして、かかる傾斜
段部44よりも内側の中央部46の一部(詳しくはその更に
中央部)は上方に膨出した凸形状にせしめられている。
この上蓋40の周縁部とスカート壁42の上半部とによって
規定される環状領域には、比較的軟質である適宜の合成
樹脂から形成することができる環状ライナー48が配設さ
れている。かかるライナー48は、スピン成形又は型押成
形等の周知の方法により形成することができる。また、
スカート壁42の下端には、外巻きカール50が形成されて
いる。かかる外巻きカール50は、内蓋6のプレス成形の
後に又はプレス成形と同時に、内蓋6のスカート壁42の
下端部にそれ自体は周知のカーリング加工を施すことに
より形成することができる。
内蓋6は蓋本体4の内側に着脱自在に装着される。内蓋
6における外巻きカール50の外径は蓋本体4における保
持突条30の内径よりも大きく設定されているが、内蓋6
における上記外巻きカール50以外の部分の最大外径は蓋
本体4における保持突条30の内径よりも小さく設定され
ている。従って、内蓋6を下方から蓋本体4内に進入せ
しめて保持突条30よりも上方の空間内に強制的に挿入せ
しめると、内蓋6の上壁40の周縁部上面が蓋本体4の環
状上壁10の下面に当接すると共に内蓋6の外巻きカール
50が蓋本体4の保持突条30に係止され、かくして内蓋6
が蓋本体4に着脱自在に装着される。
また、上蓋8は、円形状の天面壁52とこの天面壁52の周
縁から垂下する円筒状のスカート壁54を含んでいる。図
示の実施例では、この上蓋8は蓋本体4と一体に形成さ
れ、上蓋8と蓋本体4とは可撓性の接続部56を介して接
続されている。天面壁52の周縁部内面には、下方に延び
る環状突部58が設けられている。また、スカート壁54の
下端部内周面には、半径方向内方に突出する複数個(例
えば3個程度でよい)の突部60が設けられ、更に、その
下端部外周面の一部(接続部56が設けられている部位と
は反対側の部位)には、半径方向外方に突出する開封用
突部62が設けられている。この上蓋8は、第1図に示す
被嵌状態即ち閉状態と蓋本体4の上壁10を外部に露呈せ
しめる開状態とに選択的に位置せしめることができる。
上記閉状態においては、上蓋8のスカート壁54に設けら
れている突部60が蓋本体4に設けられた係止部18に係止
され、これにより上蓋8は上記閉状態に保持される。か
かる状態では、上蓋8は蓋本体4の上壁10と共に上壁10
の上面に形成されている環状突部14を覆い、上蓋8の天
面壁52に設けられた環状突部58が蓋本体4の上壁10に設
けられた環状突部14の内周面に弾性的に圧接される。ま
た、スカート壁54に設けられた開封用突部62が蓋本体4
のスカート壁12の外周面より半径方向外方に幾分突出
し、従って、この開封用突部62を指で押し上げることに
より上蓋8を容易に開状態にせしめることができる。
上記複合容器蓋2は、第2図に図示するそれ自体は周知
の形態の口頚部66を有する容器に適用される。例えば、
ガラス又は合成樹脂から形成することができる容器の口
頚部66は上面が開口された円形状であり、その外周面に
は雄螺条68とその下方に位置する環状係止あご部70とが
形成されている。
上記容器の口頚部66を複合容器蓋2によって密封する際
には、口頚部66に複合容器蓋2を被嵌し、複合容器蓋2
を第2図において上方から見て時計方向に回転せしめ、
第2図に示す状態まで雌螺条32を口頚部66の雄螺条68に
螺合せしめる。かくすると、蓋本体4のピルフアープル
ーフ裾部26の内周面に配設されている係止突起34が、半
径方向外方に弾性的に撓んで口頚部66の係止あご部70を
通過した後、弾性的に復元して係止あご部70の下面に係
止せしめられ、かくして複合容器蓋2は容器の口頚部66
に所要の通り装着される。かかる装着状態においては、
第2図に示す通り、蓋本体4の環状上壁10が内蓋6の上
壁40の外周縁部を下方に、即ち口頚部66の上端に向けて
押圧し、これにより内蓋6に設けられたライナー48が口
頚部66の上端部に密接され、かくして口頚部66が確実に
密封される。内蓋6は金属薄板から形成されている故
に、上記密封状態において、容器内のガス、香り等が上
記内蓋6、特にその上壁40を通して外部に漏れることが
確実に防止され、充分なガスバリヤ性を得ることができ
る。当業者には周知の如く、液体が加熱状態で容器内に
充填され、液体が冷却される前に複合容器蓋2によって
口頚部66に密封される場合、密封後の冷却によって容器
内には減圧状態が生成される。かかる場合、内蓋6にお
ける上壁40の中央部46の上記一部は、上記減圧状態に起
因して、第1図に示す如く上方に膨出した凸形状から、
第2図に示す如く下方に膨出した凹形状に変化せしめら
れる。
容器の口頚部66を開封するためには、蓋本体4のスカー
ト壁12における主部24の外周面に指をかけて、蓋本体4
を第3図において上方から見て反時計方向に回転せしめ
る。蓋本体4が幾分か回転されると、雌螺条32が雄螺条
68に沿って移動する故に、蓋本体4は容器に対して幾分
か上昇される。かくすると、蓋本体4の保持突条30から
外巻きカール50に加えられる上昇力によって内蓋6も上
昇され、蓋本体4と共に回転せしめられる。そして、こ
れにより内蓋6のライナー48が口頚部66から離れると、
口頚部66の密封が解除され、容器内の減圧が解除され
る。かくすると、内蓋6における上壁40の中央部46の上
記一部は、それ自体の弾性復元作用により、第2図に示
す凹形状から第1図に示す凸形状に急激に変形し、この
変形の際に音を発する。そして、かかる音によって、消
費者は、それまで口頚部66が良好に密封されていたこと
を聴覚的に確認することができる。他方、蓋本体4のピ
ルフアープルーフ裾部26は、その内周面に配設されてい
る係止突部34が口頚部66の係止あご部70に係止されてい
る故に、上昇が阻止される。従って、蓋本体4の回転に
応じてスカート壁12の主部24が上昇されると、ピルフア
ープルーフ裾部26を主部24に接続しているリブ28に応力
が生成されてリブ28が破断され、第3図に示す如く、ピ
ルフアープルーフ裾部26が主部24から分離される。そし
て、ピルフアープルーフ裾部26が主部24から分離される
ことによって、消費者は、それまで口頚部66が開封され
ていなかったことを視覚的に確認することができる。
蓋本体4を更に回転せしめると、ピルフアープルーフ裾
部26を残して、蓋本体4のそれ以外の部分、内蓋6及び
外蓋8が容器の口頚部66から離脱される。しかる後、容
器から内容物を注出する前に、蓋本体4から内蓋6を離
脱せしめ、蓋本体4(上蓋8は蓋本体4と一体になって
いる)を再び口頚部66に装着する。内蓋6を離脱せしめ
るには、上蓋8を開状態にせしめた(開封用突起62に指
を掛けて上方に押し上げ、蓋本体4の環状上壁10の係止
部18と上蓋8のスカート壁54の突部60との係合を解除す
ればよい)状態にて、蓋本体4の環状突部14により規定
された開口を通して内蓋6の上壁40を下方に押圧すれば
よい。かくすると、内蓋6が弾性変形することにより、
内蓋6の外巻きカール50と蓋本体4の保持突状30との係
合が解除され、かくして内蓋6は蓋本体4から離脱され
る。そして、内蓋6を離脱せしめた蓋本体4を再び容器
の口頚部66に再び装着する。第3図に図示する如く、内
蓋6を離脱せしめた蓋本体4を再び口頚部66に装着する
と、蓋本体4の環状上壁10の下面が口頚部66に密接せし
められる。容器内に収容されている液体を排出する時に
は、上蓋8を開状態にせしめて容器を傾動せしめればよ
い。
尚、容器内が大きく減圧されている(従って、内蓋6が
比較的大きい力で口頚部66に吸着されている)状態にお
いて、複合容器蓋2を開封方向に回転せしめると、容器
に理解される如く、内蓋6に対して蓋本体4(これと一
体に上蓋8も)が回転せしめられ、蓋本体4の上昇に伴
って蓋本体4の保持突条30と内蓋6の外巻きカール50の
係合が解除され、従って内蓋6を残して蓋本体4及び上
蓋8が口頚部66から離脱されることがあり得る。かかる
場合には、内蓋6の外巻きカール50に指を掛けて押上げ
ることによりこの内蓋6を口頚部66から離脱せしめるこ
とができ、しかる後蓋本体4を再び口頚部66に装着する
ようにすればよい。
以上、本考案に従う複合容器蓋の一実施例について詳細
に説明したが、本考案はかかる実施例に限定されるもの
ではなく、本考案の範囲を逸脱することなく種々の変形
乃至修正が可能である。
例えば、上記実施例では、上蓋8を蓋本体4に開閉自在
に接続しているが、これに代えて、上蓋8と蓋本体4と
を別体に構成し、上蓋8を蓋本体4に螺合せしめるよう
にすることができる。
〔考案の効果〕
本考案の複合容器蓋によれば、容器内に収容されている
液体の使用を開始する際の操作が困難になる或いは容器
の口頚部と蓋本体の上壁との間から液体が漏出してしま
う等の別個の問題を発生せしめることなく、容器に収容
されている液体の使用を開始する前に液体の香り等が消
失してしまうことが充分確実に回避される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案に従って構成された複合容器蓋の得実
施例を一部断面で示す側面図。 第2図は、第1図の複合容器蓋を容器の口頚部に適用し
た状態を示す部分断面図。 第3図は、第1図の複合容器蓋を口頚部から外し、そし
て蓋本体から内蓋を離脱せしめた後、再び蓋本体を口頚
部に装着した状態を示す部分断面図。 2……複合容器蓋 4……蓋本体 6……内蓋 8……上蓋 10……環状上壁 12……筒状スカート壁 14……環状突部 22……破断ライン 24……主部 26……ピルフアープルーフ裾部 30……保持突条 40……上壁 42……スカート壁 48……ライナー 50……外巻きカール 66……口頚部 68……係止あご部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂製蓋本体と金属薄板製内蓋と合成
    樹脂製上蓋との組合せから構成され、 該蓋本体は中央部に開口を有する環状上壁及びこの環状
    上壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを有し、該環
    状上壁の下面は外周縁から半径方向内方に向かって実質
    上水平に、次いで半径方向内方に向かって下方に傾斜し
    て延び、該環状上壁の上面には上方に突出して注ぎ口を
    規定する突部が形成されており、該スカート壁の内周面
    には雌螺条と該雌螺条の上方に位置する保持突条が形成
    されており、 該内蓋は上壁及びこの上壁の周縁から垂下するスカート
    壁を有し、該上壁の下面の外周縁部はライナーが施され
    ており、該スカート壁の下端には外巻きカールが形成さ
    れており、 該上蓋は天面壁及びこの天面壁の周縁から垂下する筒状
    スカート壁を有し、該蓋本体に被嵌されて該蓋本体の該
    上面及び該突部を覆う被嵌状態に選択的に位置せしめら
    れ、 該蓋本体の該保持突条の内径は該内蓋の該外巻きカール
    の外径よりも小さく、該蓋本体内の該保持突条よりも上
    方の空間に該内蓋を強制的に挿入せしめると、該蓋本体
    の該上壁に形成されている該開口が該内蓋によって閉じ
    られると共に、該蓋本体の該保持突条と該内蓋の該外巻
    きカールとの協働によって該内蓋が該蓋本体内に保持さ
    れ、該内蓋を保持した該蓋本体の該雌螺条を容器の口頚
    部の外周面に形成されている雄螺条に螺合せしめて口頚
    部に該蓋本体を装着すると、該内蓋の該ライナーが口頚
    部に密接せしめられ、 該蓋本体内から該内蓋を強制的に離脱せしめて該蓋本体
    の該開口を開放せしめ、該内蓋が離脱された該蓋本体の
    該雌螺条を容器の口頚部の外周面に形成されている雄螺
    条に螺合せしめて口頚部に該蓋本体を装着すると、該蓋
    本体の該上壁の該下面が口頚部に密接せしめられる、 ことを特徴とする複合容器蓋。
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