JPH07122603B2 - 光ファイバの歪測定方法及び歪測定装置 - Google Patents

光ファイバの歪測定方法及び歪測定装置

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JPH07122603B2
JPH07122603B2 JP63234650A JP23465088A JPH07122603B2 JP H07122603 B2 JPH07122603 B2 JP H07122603B2 JP 63234650 A JP63234650 A JP 63234650A JP 23465088 A JP23465088 A JP 23465088A JP H07122603 B2 JPH07122603 B2 JP H07122603B2
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良三 山内
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Fujikura Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M11/00Testing of optical apparatus; Testing structures by optical methods not otherwise provided for
    • G01M11/30Testing of optical devices, constituted by fibre optics or optical waveguides
    • G01M11/31Testing of optical devices, constituted by fibre optics or optical waveguides with a light emitter and a light receiver being disposed at the same side of a fibre or waveguide end-face, e.g. reflectometers
    • G01M11/319Reflectometers using stimulated back-scatter, e.g. Raman or fibre amplifiers

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】 この発明は、光ファイバの長さ方向の歪状態を測定する
方法、及びその歪状態を測定する装置に関する。
【従来の技術】
光ファイバは、現在ではほとんど全てがガラスから構成
されている。ところがガラスは脆性材料であるため、光
ファイバに引っ張り応力がかかると機械的な強度劣化が
生じる。光ファイバに引っ張り応力がかかっている場
合、光ファイバの表面の傷はその大きさがわずかなうち
は傷の伸長もゆっくりであるが、1μm程度になるとそ
れから光ファイバの破断に至るまでの時間は非常に短
い。そのため、光ファイバの機械的強度が劣化している
かどうかを、実際に知ることは不可能であった。もし、
光ファイバの長さ方向の歪状態を知ることができれば、
光ファイバ(光ファイバケーブルを含む)の破断の予防
的な意味でも非常に大きな進歩といえる。 従来では、光ファイバの歪を光学的、電気的に知る方法
として、光ファイバの一端より光を入射し、他端から出
射する光を観測してその遅延時間を測定するものが知ら
れている。その一例としては、たとえば特願昭53−1437
22号公報に述べられているように、石英系光ファイバを
1cm引っ張ると光ファイバ内を伝搬する光の伝搬時間が
約40ps長くなるので、これにより光ファイバの伸び量を
知るというものである。
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の光ファイバ中を伝搬する光の遅延時間を
測定して伸び量を知るというものでは、測定された伸び
量は被測定光ファイバの全長の伸び量であって、光ファ
イバが局所的に伸びている場合にはその位置を同定する
ことはできないし、特定の場所での伸び量を知ることも
不可能である。 この発明は、光ファイバが局所的に延びている場合のそ
の位置や、そこでの伸び量などを測定できる、光ファイ
バの長さ方向の歪状態の測定可能な歪測定方法及び歪測
定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明による光ファイバの
歪測定方法は、被測定光ファイバの一端から単色性の光
パルスを入射して他端側へ伝搬させるとともに、該被測
定光ファイバの他端からプローブ光を入射して一端側へ
伝搬させ、この一端側から出射するプローブ光のゲイン
を上記光パルスからの遅延時間ごとに検出し、上記のプ
ローブ光の周波数を、上記光パルスの光の周波数より低
い領域で掃引することにより、上記光パルスからの遅延
時間ごとに検出されたプローブ光のブリルアンゲインの
周波数スペクトルを求め、該スペクトルにおけるブリル
アンゲインのピークにおける光の周波数を上記光パルス
からの遅延時間ごとに観測することを特徴とする。 また、この発明による光ファイバの歪測定装置は、被測
定光ファイバの一端から単色性の光パルスを入射して他
端側へ伝搬させる第1の光入射手段と、該被測定光ファ
イバの他端からプローブ光を入射して一端側へ伝搬させ
る第2の光入射手段と、上記の被測定光ファイバの一端
側において出射するプローブ光のゲインを上記光パルス
からの遅延時間ごとに検出する手段と、上記のプローブ
光の周波数を、上記光パルスの光の周波数より低い領域
で、上記光パルスの光の周波数との差が、ブリルアンシ
フト周波数近傍となるように、掃引する手段と、上記光
パルスからの遅延時間ごとに検出されたプローブ光のブ
リルアンゲインの周波数スペクトルを求め、該スペクト
ルにおけるブリルアンゲインのピークにおける光の周波
数を上記光パルスからの遅延時間ごとに求める手段とか
らなることを特徴とする。
【作用】
被測定光ファイバの一端より光を入射すると、その光フ
ァイバ中を伝搬する光は、コア内に発生している縦音響
モードと結合し、上記の光と逆方向に進むブリルアン散
乱光が発生する。このブリルアン散乱光の周波数は、上
記の光に比べて、縦音響モードの周波数分だけシフトし
ており、このシフト量は光ファイバに加えられた歪量に
よって変化する。そのため、入射する光をパルス状のも
のとし、後方に戻ってくるブリルアン散乱光の周波数シ
フトを観測することにより歪量を知ることができ、また
戻ってくるまでにかかる時間により歪が与えられた場所
を知ることができる。 しかし、この後方に戻ってくるブリルアン散乱光はきわ
めて微弱であるため、正確な測定に適さない。そこで、
この後方に戻ってくるブリルアン散乱光を直接観測する
のと同様の観測を被測定光ファイバの他端側から一端側
に伝搬するプローブ光の利用によって行なうこととして
いる。すなわち、このように光ファイバ中に伝搬する光
(プローブ光)があるときに、ブリルアン散乱が生じる
と、そのブリルアン散乱を起こした光の周波数からブリ
ルアンシフト周波数だけずれた周波数について一種の増
幅作用が起こり、その周波数において上記の伝搬光(プ
ローブ光)の利得は高いものとなる。ブリルアン散乱を
起こす光をパルス状にして一端から入射して他端側へと
伝搬させれば、そのパルスの幅に相当する領域を持つブ
リルアン散乱領域が、その光パルスの伝搬に応じて、一
端側から他端側へと移動していく。つまり、高い利得を
生じる領域が光ファイバ中を一端側から他端側へと移動
していく。そして、この領域の位置は、光パルスからの
遅延時間に対応している。そこで、他端側から一端側へ
と伝搬してその一端側から出射するプローブ光のゲイン
を、光パルスからの遅延時間ごとに検出すれば、その各
々の時間ごとのゲインは、光ファイバの各位置ごとのブ
リルアンゲインを表わす。これはあたかも、後方に戻っ
てくるブリルアン散乱光を、戻ってくる時間ごとに、直
接、高感度に観測できたことと同様である。 ただし、ブリルアンシフト周波数は歪量に対応してお
り、プローブ光のどの周波数でゲインが高くなるかは事
前にはわからない。そのため、プローブ光の周波数を掃
引することとする。そうすると、光パルスからの遅延時
間ごとに検出されたプローブ光のゲインの周波数スペク
トルを求めることができる。そして、この周波数スペク
トルにおいてピークを示す周波数は、ブリルアンシフト
周波数であるから、これにより歪量を知ることができ
る。 したがって、被測定光ファイバの位置ごとにブリルアン
シフト周波数を求めることによってその各位置で被測定
光ファイバに加えられた歪量を正確に測定することが実
用上可能となる。 また、光ファイバの歪測定装置として、被測定光ファイ
バの一端から単色性の光パルスを入射して他端側へと伝
搬させる第1の光入射手段と、該被測定光ファイバの他
端からプローブ光を入射して一端側へ伝搬させる第2の
光入射手段と、上記の被測定光ファイバの一端側におい
て出射するプローブ光のゲインを上記光パルスからの遅
延時間ごとに検出する手段と、上記のプローブ光の周波
数を、上記光パルスの光の周波数より低い領域で、上記
光パルスの光の周波数との差が、ブリルアンシフト周波
数近傍となるように、掃引する手段と、上記光パルスか
らの遅延時間ごとに検出されたプローブ光のブリルアン
ゲインの周波数スペクトルを求め、該スペクトルにおけ
るブリルアンゲインのピークにおける光の周波数を上記
光パルスからの遅延時間ごとに求める手段とを備えるも
のを使用することにより、上記のような実用上可能な、
正確な、歪量およびその位置の測定を行なうことができ
る。
【実 施 例】
つぎにこの発明の一実施例について図面を参照しながら
説明する。第1図は具体的な測定系を例示するものであ
り、この図を参照しながら本発明の歪測定方法及び歪測
定装置について説明すると、まず、被測定光ファイバ1
の一端からポンプ光がレンズ11を介して入射される。こ
のポンプ光はレーザダイオード2から得られ、アイソレ
ータ14を介して変調器81に入力され、パルス発生器82か
らのパルスに応じてパルス状に変調されたものである。
このレーザダイオード2の特性は、スペクトルが狭く且
つ時間的に安定であることが必要である。ここで、アイ
ソレータ14を用いたのは、レーザダイオード2に光ファ
イバ1等からの戻り光や散乱光が入射することを避け、
レーザダイオード2の安定した発振を行なうためである
(後述のレーザダイオード3、4についてのアイソレー
タ15、16も同じである)。 光ファイバ1のコア内には縦音響モードが発生してお
り、その周波数は石英系ガラスではおおよそ11GHzのオ
ーダーになっている。光ファイバ1中を伝搬するポンプ
光はこの縦音響モードと結合し、ポンプ光の進行方向と
逆方向に進むブリルアン散乱光を発生させる。このブリ
ルアン散乱光(ストークス光)の周波数はポンプ光の周
波数と比べて縦音響モードの周波数分だけシフトしてい
る。 ポンプ光、縦音響波、ブリルアン光の関係を示すとつぎ
の、式のようになる。 ν=ν−ν ν=2Van/λ ここで、記号は、νが周波数 Vが縦音響波の伝搬速度 nが光の屈折率 λが光の波長 であり、添え字は、pがポンプ光 sが誘導ブリルアン散乱によるストークス光 aが縦音響モード をそれぞれ表わす。 この第1図の系では、ポンプ光パルスが進行するにつれ
て後方にストークス光を散乱するため、ポンプ光入射時
刻を基準として、時々刻々のストークス光の周波数シフ
ト量の測定を行なえば、対応する光ファイバの長さ方向
位置における縦音響モードの状態を知ることができる。
ポンプ光パルスの入射時刻からみたストークス光の到着
時刻tと光ファイバ1の入射端からの位置Lとの関係
は、 L=tn/2c となる。ここで、nは光ファイバ1のガラスの屈折率、
cは真空中の光の速度である。そこで、ポンプ光のパル
ス幅は、観測したい長さ方向の分解能で決定される。す
なわち、光ファイバ1中を伝搬する光の伝搬速度はおお
よそ5nsec/mであるから、10mの分解能が必要であれば、
50nsecのパルス幅とする。 被測定光ファイバ1に実際に歪がかかったとき、その歪
量とブリルアン散乱光の周波数シフト量との関係はつぎ
のようになる。上記の式から分かるように、光ファイ
バに長さ方向の引っ張り歪がかかると、式右辺の音速
Vaとガラスの屈折率nとが同時に変化し、縦音響モード
の周波数νが変化する。まず、音速Vaについては、材
料の超音波検査などのデータから、ガラス材料に引っ張
り応力をかけると応力変化Skg/mm2あたり、 −0.01×S% 変化する。光の屈折率nについては(これは、厳密には
群屈折率であるが)、応力変化Skg/mm2あたり、 −1/2n2(p12−p11σ−p12σ)(S/E) 変化する。ここで、p11とp12とはガラスの歪光学テンソ
ルの要素、σはガラスのポアソン比、Eはガラスのヤン
グ率である。 n=1.46 p11=0.121 p12=0.270 σ=0.17 E=7200kg/mm2 などの値を式に代入して整理すると、 −0.002×S% 変化することになる。よって、式と式とにより被測
定光ファイバ1にSkg/mm2の引っ張り応力を与えると、
ブリルアン散乱光の周波数変化は上記の式より、 −0.012×S% となることが分かる。 そこで、この後方に散乱するブリルアン散乱光を光ファ
イバカプラ5で取り出し、受光器(アバランシェフォト
ダイオードなど)7で受けて、その周波数変化と、時間
とを計測すれば、歪が生じている場所及びその歪量を測
定できることになる。 ところが、このポンプ光によって生じた、後方に戻って
くるブリルアン散乱光は非常に微弱であり、これを検出
したのでは正確な測定はできない。そのため、この発明
では、ポンプ光と反対に他端側から一端側へと向かうプ
ローブ光のブリルアン散乱によるゲイン増加を利用して
いる。すなわち、プローブ光をレーザダイオード3から
得て、これをアイソレータ15及びレンズ12を介して被測
定光ファイバ1の他端に入射して一端側へと伝搬させ
る。そして、この一端側から出射するプローブ光を、光
ファイバカプラ5で取り出し、受光器7で受けて検出す
る。この場合、パルス状のポンプ光が被測定光ファイバ
の一端側から他端側へと伝わっていくにつれてブリルア
ン散乱領域が一端側から他端側へ移動していく。このブ
リルアン散乱領域は、ポンプ光のパルス幅に相当する長
さとなっている。プローブ光がこのブリルアン散乱領域
を通るとき、プローブ光の周波数がブリルアンシフト周
波数に一致しているなら、そのゲインが高くなる。そこ
で、ブリルアンシフト周波数に一致しているプローブ光
を入射させて、一端側から出射するプローブ光のゲイン
を、ポンプ光のパルスからの遅延時間ごとに検出すれ
ば、その各時間ごとのゲインは、被測定光ファイバ1の
長さ方向各位置ごとのブリルアン散乱を表わすことにな
る。ただし、ブリルアンシフト周波数は歪量に対応して
おり、プローブ光の周波数を単一なものとしたのでは、
その周波数に対応する歪量があるかないかの検出しかで
きない。そこで、レーザダイオード3に、周波数掃引用
電流発生器31から電流を供給するようにし、プローブ光
の波長をポンプ光の波長よりもいくらか長いものとする
とともに、それらの波長の差がブリルアンシフト周波数
の近傍で変化できるようにしている。このようにしてプ
ローブ光の周波数を掃引することにより、ポンプ光のパ
ルスからの遅延時間ごとのプローブ光の検出ゲインの周
波数スペクトルを測定することができる。この周波数ス
ペクトルにおけるピーク周波数はブリルアンシフト周波
数であり、歪量に対応している。したがって、このよう
なプローブ光の観測によれば、後方に戻ってくる微弱な
ブリルアン散乱光を、戻ってくる時間ごとに、直接、高
感度に観測した場合と同じに、歪が生じている場所とそ
の歪量との測定ができ、これによって、光ファイバにお
ける歪の量と場所との正確な測定を十分に実用的に行な
うことができるようになる。 また、被測定光ファイバ1における長さ方向の情報を得
るため、受光器7の出力をボックスカー積分器84に入力
し、遅延回路83を経たパルス発生器82の信号を基準にし
て積分を行ない、その出力を信号処理回路85に送って、
遅延回路83の遅延時間に相当する光ファイバ1の長さ方
向位置でのブリルアン利得スペクトルを測定するように
している。そして、遅延回路83の遅延時間を掃引して光
ファイバ1の長さ方向の各位置におけるブリルアン利得
スペクトルを測定する。 さらに、この実施例では、プローブ光(誘導ブリルアン
光)の周波数を低い周波数に変換するためヘテロダイン
検波方式を採用しており、レーザダイオード4からの局
部発振用の光をアイソレータ16及びレンズ13を経、且つ
光ファイバカプラ6を介して導入し、誘導ブリルアン光
とこのレーザダイオード4の光とをミキシングしそれら
の間にビートを生じさせている。このようなヘテロダイ
ン検波により低い周波数のビート成分としてブリルアン
シフト周波数の検出が可能となる。ここでは、局部発振
用レーザダイオード4に周波数掃引用電流発生器41から
電流供給して、プローブ光の周波数掃引周期よりも短い
周期で周波数掃引し、受光器7以降で一定の低い周波数
成分のみを検出するようにしている。 プローブ光の周波数掃引によりブリルアン利得スペクト
ルが測定されるが、一般によく用いられる、コアにゲル
マニウムを添加した(クラッドは純粋石英ガラス)石英
系ガラスの単一モード光ファイバについては、第2図A
のようなスペクトルが得られる。これに対して、コアが
微量のフッ素を添加したガラスからなり、クラッドがそ
れよりも多い量のフッ素を添加したガラスからなるフッ
素添加石英ガラスの単一モード光ファイバの場合は、第
2図Bのようになる。これらから、コアにゲルマニウム
を添加した単一モード光ファイバではブリルアン利得の
極大値を示す周波数が必ずしも単一周波数にならずいく
つかのピークを持つのに対して、フッ素添加単一モード
光ファイバではこのピークが1つになっていることが分
かる。これはゲルマニウムドープコアガラス中の音速の
方がクラッドガラス中の音速よりも遅くなるため、光フ
ァイバのコア内に複数の縦音響モードが伝搬可能になる
からである。この点かるすると、歪の測定を行なうに
は、複数の縦音響モードが伝搬しないフッ素添加単一モ
ード光ファイバの方が適していることになる。すなわ
ち、特別に歪測定のためのセンサ用として光ファイバを
用いる場合には、フッ素添加単一モード光ファイバを用
いることが望ましい。 第3図は被測定光ファイバ1として通常のゲルマニウム
添加石英系ガラスの単一モード光ファイバを用いた場合
の、測定結果の一例を示すものである。ここでは全長30
00mの被測定光ファイバ1のうち中間の1000mに0.6%の
引っ張り歪を与えた。第3図では、ファイバ長1000mか
ら2000mの間の区間でブリルアン利得のピーク周波数
が、他の区間に比べて0.1GHz程度小さくなっており、計
算値とよく一致している。 なお、上記では、プローブ光は被測定光ファイバ1の他
端に配したレーザダイオード3により光ファイバ1の他
端に入射するようにしているが、このような配置の場
合、測定系の一部を被測定光ファイバ1の一端側に、他
の一部を遠く離れた他端側に配置しなければならず、実
際に敷設された光ファイバの歪測定を行なうには不便で
ある。そこで、第4図に示すように、プローブ光の光源
をポンプ光の光源とともに光ファイバケーブル9の近端
側に配置し、光ファイバケーブル9内の、被測定光ファ
イバ1とは異なる他の光ファイバ91を介してプローブ光
を他端側に送ることが考えられる。この場合、プローブ
光を送るための光ファイバ91と被測定光ファイバ1とを
あらかじめ遠端において接続点92で接続し、遠端におい
てプローブ光を折り返して被測定光ファイバ1の遠端に
入射するようにしている。
【発明の効果】
この発明の光ファイバの歪測定方法及び歪測定装置によ
れば、基本的には、ブリルアン散乱による周波数シフト
量が光ファイバに加えられた歪量によって変化している
ことに着目しているのであるが、被測定光ファイバの一
端から光パルスを入射してそのブリルアン散乱光の後方
に戻ってくる光をその一端側で観測することとして、光
ファイバ中の光の伝搬時間に応じた周波数シフト量を測
定することにより、歪の加えられた場所及びその歪量を
求めようとしても、この後方に散乱するブリルアン散乱
光は微弱であって正確な測定に適さない。他方、上記の
光パルスとは反対方向にプローブ光を伝搬させると、そ
のプローブ光の周波数がブリルアン散乱の周波数に一致
するとき一種の増幅作用が起こり、その周波数のゲイン
のみが高いものとなるが、その反対方向に向かうプロー
ブ光を被測定光ファイバの一端側で観測するのみではど
の位置で歪が加えられたかはわからない。ところが、一
端から入射する光パルスの伝搬に着目すれば、その光パ
ルスの幅に対応する長さを持った散乱領域がその光パル
スの伝搬とともに移動していくことになることに気がつ
く。そこで、光パルスからの遅延時間によりその散乱領
域の位置がわかり、かつその散乱領域から光パルスを入
射した一端までに散乱領域で増幅されたプローブ光が到
達する時間は、その散乱領域で生じた後方散乱光がその
一端に到達するまでの時間と同じであるから、光パルス
を入射したとき後方散乱光が戻ってくるまでの時間によ
り光ファイバの障害点位置を求める方法と同じ原理で、
散乱領域の位置を求めることができることに思いいた
る。そのため、これによれば微弱なブリルアン後方散乱
光を用いるのではなく、大きな伝搬光(プローブ光)を
用いかつそのブリルアン散乱領域での増幅作用を利用し
ているため、感度の高い測定が可能である。これによ
り、プローブ光の周波数を掃引し、このプローブ光を一
端側で光パルスからの遅延時間ごとに検出し、その周波
数スペクトルを求めて、そのピークの周波数を遅延時間
ごとに求めることによって、光ファイバの長さ方向の位
置ごとに歪量を測定することができる。したがって、感
度が高いので実用上十分な精度を出し易く、実用的な意
味で、正確な歪量の測定及びその正確な場所の検出が容
易にできることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例のブロック図、第2図は一
般的な単一モード光ファイバにおけるブリルアン利得ス
ペクトルを示すグラフ、第3図は測定結果の一例を示す
グラフ、第4図は他の実施例を説明するための模式図で
ある。 1……被測定光ファイバ、2……ポンプ光用レーザダイ
オード、3……プローブ光用レーザダイオード、4……
局部発振用レーザダイオード、5、6……光ファイバカ
プラ、7……受光器、11、12、13……レンズ、14、15、
16……アイソレータ、31、41……周波数掃引用電流発生
器、81……変調器、82……パルス発生器、83……遅延回
路、84……ボックスカー積分器、85……信号処理回路、
9……光ファイバケーブル、91……光ファイバ、92……
接続点。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定光ファイバの一端から単色性の光パ
    ルスを入射して他端側へ伝搬させるとともに、該被測定
    光ファイバの他端からプローブ光を入射して一端側へ伝
    搬させ、この一端側から出射するプローブ光のゲインを
    上記光パルスからの遅延時間ごとに検出し、上記のプロ
    ーブ光の周波数を、上記光パルスの光の周波数より低い
    領域で掃引することにより、上記光パルスからの遅延時
    間ごとに検出されたプローブ光のブリルアンゲインの周
    波数スペクトルを求め、該スペクトルにおけるブリルア
    ンゲインのピークにおける光の周波数を上記光パルスか
    らの遅延時間ごとに観測することを特徴とする光ファイ
    バの歪測定方法。
  2. 【請求項2】被測定光ファイバの一端から単色性の光パ
    ルスを入射して他端側へ伝搬させる第1の光入射手段
    と、該被測定光ファイバの他端からプローブ光を入射し
    て一端側へ伝搬させる第2の光入射手段と、上記の被測
    定光ファイバの一端側において出射するプローブ光のゲ
    インを上記光パルスからの遅延時間ごとに検出する手段
    と、上記のプローブ光の周波数を、上記光パルスの光の
    周波数より低い領域で、上記光パルスの光の周波数との
    差が、ブリルアンシフト周波数近傍となるように、掃引
    する手段と、上記光パルスからの遅延時間ごとに検出さ
    れたプローブ光のブリルアンゲインの周波数スペクトル
    を求め、該スペクトルにおけるブリルアンゲインのピー
    クにおける光の周波数を上記光パルスからの遅延時間ご
    とに求める手段とからなることを特徴とする光ファイバ
    の歪測定装置。
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