JPH0712258U - 穴付き綴り用紙束 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 用紙１を卓上メモ帳，デスクメモ，送り状，
伝票，卓上ダイヤリ−等に使用すれば、必要に応じてそ
の用紙１を切離すことが出来ると共に差し替えが極めて
簡単でしかも保持用の穴２としての役目も充分に果すこ
とが出来る。特に保管する際、下側や中間位置の用紙１
の差し替えは、直接その位置迄めくった状態で差し替え
ができ、管理が容易となる。 【構成】 縁部に穴２を穿設した伝票，卓上メモ帳，デ
スクメモ，送り状等の紙束に於いて、前記穴２から縁ま
で連続して切込線３或いはミシン目を刻設させて成す。
又、卓上ダイヤリ−に於いては、めくっても切離れない
程度の１mm前後の結合部を残し、更に引張った時に、穴
２が変形せずに容易に切離れるように切込線３を刻設し
て成す。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は伝票，卓上メモ帳，デスクメモ，送り状，卓上ダイヤリ−等に用いる 穴付き綴り用紙束に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、穴付き伝票等に於いて連絡や確認が必要な場合には、特に目に付き易く するために、壁や机の板等の釘や吊具等に前記伝票やメモ紙の穴を引掛けて見易 い位置に保持させたり、或いはマグネットクリップなどを使って前記伝票やメモ 紙をまとめて挾持し、それを目の付き易い位置に保持させることが多かった。尚 、縁部に穴がなく切離可能な卓上メモ帳，デスクメモ等に於いて記入した内容が 連絡や確認を必要とする場合には、一般にそれを切り離して目に付き易くするた めに、上記同様に壁や机の板等にそれらをテ−プなどで貼付けたり或いはそれら に穴を開けて釘や吊具等に引掛けて見易い位置に保持させることが多くあった。

【０００３】 又、外食産業で用いる会計伝票は注文伝票の役目も兼ねたものが多く、これは 縁部に穴がなく一辺が切離し可能に糊付けされているものが多い。これを利用す る際は、客の注文を取り且つ注文品目が記入された後、それを一枚一枚切離すと 共に厨房へ回す。この伝票は厨房で注文品目や数量が一目で分かるように壁等の 見易い位置に保持され、それを見ながら担当者が調理する。調理後は前記伝票が 注文品と共に台の上に置かれ、その伝票を見て従業員が客席に運ぶ。飲食後、客 がこの伝票を持って会計する。レジに於いては、料金が支払われた前記伝票を、 先尖な棒に刺して順次まとめられている場合が多い。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記穴付き伝票等を壁や机の板の釘や吊具等に引掛けて見易い 位置にまとめて保持させた後、処理済みのものが下側にあり、それを外したり途 中に伝票を差し替える場合には、上側の伝票を外し且つその後再度外した分を引 掛け直さなければならず面倒であった。一方、マグネットクリップなどを使って 保持させると、新たに加えたり、或いは取外す時に、クリップが開かれると今ま で保持していたものが全部落ちてしまうので、一々机等の平らなところで差し替 えを行わなければならず面倒であった。更に前記穴付き伝票等が綴じられて保管 する際、バインダ−や紐等で前記穴は通されているため、伝票を差し替える時に は、先ず上側の伝票を外し、次に差し替えると共に前記上側の伝票は穴を再度通 さなければならず手間が掛って不便なものであった。尚、穴無しメモを前記テ− プなどで貼付ける場合は、壁や机等がテ−プの粘着材で汚れたり、保管する必要 があるメモ紙や必要書類は破損され易く、且つテ−プを用紙から除去することが 難しく、そのままテ−プが用紙に付いたままで保管すると、保管中にテ−プの粘 着材によって保管書類を汚す恐れがあった。一方、前記メモ紙や必要書類に穴を 開けて釘や吊具等に引掛ける場合には、必要に応じてパンチで穴を開けているの が現状であり、面倒であった。

【０００５】 又、外食産業で用いる会計伝票等が厨房に於いて使用される場合、その伝票を 壁等の見易い位置に保持できるように、前記伝票をテ−プで貼付けたり、画鋲或 いはマグネット等で止めたり、或いは吊りかんステ−プラ−で吊るしたりするが 、この際には両手を使用しないと伝票が挾み込みできないため、忙しい時間帯で は煩わしく、且つ手に負傷がある時にはより一層面倒な作業となり非常に不便で あった。更に前記伝票をレジに於いて先尖な棒に刺して順次まとめると、伝票の 穴開け部が破れたり、穴の位置がバラバラであったり、それを綴じる際に穴付近 が異状に盛り上がって厚くなり、見た目が悪い等の問題点があった。

【０００６】 他の穴付き綴り用紙束には卓上ダイヤリ−の専用替紙があり、これをメモ紙と して使用する際には、必要事項が書き込まれた後、それを水平方向へ引張って取 外し、壁等の目に付く場所に取付けられた釘や吊具に引掛けて保持するが、穴部 分がちぎれたり、穴形状が変形したり、或いは穴部分が破けて欠けたりして釘や 吊具に引掛けられない状態に極めて成りやすく、その穴の利用は殆ど出来ないの が現状であった。

【０００７】 本考案は必要に応じて切離すことが出来ると共に差し替えが極めて簡単でしか も保持用の穴としての役目も充分に果すことが出来る穴付き綴り用紙束を提供す るにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記問題点を解決するために本考案は成されたものであり、つまり縁部に穴を 穿設した伝票，卓上メモ帳，デスクメモ，送り状等の紙束に於いて、前記穴から 縁まで連続して切込線或いはミシン目を刻設させて成す。又、卓上ダイヤリ−に 於いては、めくっても切離れない程度の１mm前後の結合部を残し、更に引張った 時に、穴が変形せずに容易に切離れるように切込線を刻設して成す。

【０００９】

【作用】

次に本考案の作用について説明する。先ず本考案品を卓上メモ帳，デスクメモ ，送り状，伝票等に使用する場合は、メモを記載した後、必要に応じてその用紙 （１）を切離し、穴（２）を釘や吊具に引掛ければ良い。この時、切込線（３） が穴（２）から縁まで連続して刻設されているため、前記釘や吊具にまとめて用 紙（１）が引掛けられ、その下側に重ねられた用紙（１）でもそれだけを引張れ ば、その用紙（１）だけを外すことができる。また中間位置に用紙（１）を割り 込ませて前記釘や吊具に引掛けることも可能である。尚、従来の穴の無い用紙（ １）の如き一々パンチで穴（２）を開ける必要もなくなった。

【００１０】 次に前記用紙（１）を綴じて保管する場合、必要に応じ伝票を差し替える必要 が生じた時には、従来の如き上側の伝票を外して差し替えることなく、めくって その位置の用紙（１）を引張って外すか或いは差し替えるだけの少ない手間で差 し替えが完了するのである。又、本考案の用紙（１）には、従来の如きテ−プの 粘着材による壁や机等の汚れがなくなると共に保管中にテ−プの粘着材によって 保管書類が汚れる恐れも無くなる。

【００１１】 特に本考案品を外食産業で用いる会計伝票として使用する場合には、厨房の壁 等の見易い位置に前記伝票を、従来の如きテ−プで貼付けたり、画鋲等で止めた り、或いは吊りかんステ−プラ−で吊るしたりすることがないので、片手で簡単 に、釘や吊具等に穴（２）を入れて引掛けることが出来る。このため手に負傷が あっても簡単に壁へ前記伝票を引掛けることができ、非常に便利なものとなる。 更に前記伝票が売上伝票として綴じる際に、従来の如き穴（２）付近に異状な盛 り上がりがなくなるため、スッキリした状態で用紙（１）を保管できる。

【００１２】 更に本考案品を卓上ダイヤリ−として使用する場合について説明する。先ず始 めに日が替わって次の日の分をめくる際は、従来と同様にしてめくればよく、め くる時には穴（２）と縁との間に対して１mm前後の結合部が残されているため、 切取られることなくスム−ズにめくられるのである。次にこのカレンダ−用紙（ １）をメモ用として使用する場合には、メモが記載された専用替紙（１）を水平 に引張れば、前記用紙（１）の穴（２）と縁との間が切込線（３）に沿って破れ 、従来の如き穴（２）が変形したり欠けたりすることなく、略完全な円形のまま 外れるのである。その後、このメモ用紙（１）を釘や吊具に引掛ければ良い。

【００１３】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。（Ａ）は伝票，卓上メモ帳， デスクメモ，送り状，卓上ダイヤリ−等の紙束であり、（１）は伝票，卓上メモ 帳，デスクメモ，送り状，卓上ダイヤリ−等に使用する用紙である。尚、前記紙 束（Ａ）は多数枚積重された用紙（１）の一辺の縁が糊付けするものと単に積重 するだけのものとがある。（２）は用紙の縁部に穿設された穴であり、該穴（２ ）は釘や吊具等に引掛けて保持するためのものである。（３）は用紙（１）の穴 （２）から縁まで連続して刻設した切込線である。尚、該切込線（３）は用紙（ １）の一辺の縁が糊付けされず、例えば卓上ダイヤリ−等のようなめくるものに 対しては、前記穴（２）と縁との間に対して１mm前後の結合部が残るように切込 線（３）を刻設する。該切込線（３）の刻設方法としては、１mm前後の結合部が 穴（２）側に残るように縁から切込む方法［図３（イ）参照］、前記結合部が縁 側に残るように穴（２）から切込む方法［図３（ロ）参照］、前記結合部が穴（ ２）と縁との略中央に残るように穴（２）及び縁から切込む方法がある［図３（ ハ）参照］。又、前記用紙（１）の穴（２）と縁との間が広い時には切込線（３ ）の代りにミシン目を刻設させてもよい。尚、前記結合部が0.8mm程度になると 、めくる時に切離れてしまい、一方、接合部が1.5mm以上になると、引張った時 に穴（２）が変形せずに切離すことが出来なくなる。又、前記結合部は紙厚や紙 質などによって変わるが、めくった時に切離れず且つ水平に引張った時に穴（２ ）が殆ど変形しない程度の結合部の長さがあれば良く、１mmに限定されなくとも 良い。

【００１４】

【考案の効果】

本考案はこのように構成させたことにより、下記に記載する効果を有する。

【００１５】 本考案の用紙（１）を糊付けして切離可能に綴られた卓上メモ帳，デスクメ モ，送り状，伝票等に使用すれば、必要に応じてその用紙（１）を切離すだけで 、従来の如きパンチで穴（２）を一々開けることなく、釘や吊具等に前記伝票な どの用紙（１）の穴（２）を引掛けて見易い位置にまとめて保持させることがで きる。特にこの場合には切込線（３）が刻設されているため、下側にある処理済 みの用紙（１）を外したり或いは差し替えることが極めて簡単にできる。更に前 記用紙（１）を綴じて保管する際に於いても、該用紙（１）を差し替える時には 、従来の如く上側の用紙（１）を外さずに、その位置へ直接に差し替えるだけで 済み、手間が省けて便利なものとなると共に管理が容易となる。

【００１６】 本考案の用紙（１）はテ−プなどで貼付ける必要がないので、従来の如きテ −プの粘着材の汚れがなくなり、且つ、保管する際も穴（２）の形状が略完全で あるので、従来の如き保管中にテ−プの粘着材による保管書類が汚れる恐れも無 くなった。

【００１７】 本考案品を外食産業で用いる会計伝票として使用すれば、厨房の壁等の見易い 位置に前記伝票が、片手で簡単に釘や吊具等に穴（２）を入れて引掛けられ、非 常に便利なものとなる。また前記伝票が売上伝票として綴じる際に、従来の如き 穴（２）付近に異状な盛り上がりがなくなるため、スッキリした状態で保管でき る。

【００１８】 本考案品を卓上ダイヤリ−として使用すれば、従来同様にめくることが出来 ると共に、これをメモ紙として使用する際には、それを必要に応じて水平に引張 るだけで略完全な円形のままの穴（２）を有した状態で外すことが出来るのであ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す斜視図である。

【図２】本考案の別実施例を示す説明図である。

【図３】本考案の実施例の切込み位置を変えた説明図で
ある。

【符号の説明】

Ａ 紙束 １ 用紙 ２ 穴 ３ 切込線

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 縁部に穴（２）を穿設した用紙（１）が
   多数枚積重された伝票，卓上メモ帳，デスクメモ，送り
   状等の紙束（Ａ）に於いて、前記用紙（１）には切込線
   （３）或いはミシン目を、前記穴（２）から縁まで連続
   して刻設したことを特徴とする穴付き綴り用紙束。
2. 【請求項２】 縁部に穴（２）を穿設した用紙（１）が
   所定枚数積重された卓上ダイヤリ−等の紙束（Ａ）に於
   いて、前記用紙（１）には切込線（３）を、前記穴
   （２）と縁との間に対して１mm前後の結合部が残されて
   刻設したことを特徴とする穴付き綴り用紙束。
3. 【請求項３】 前記切込線（３）が前記縁側から刻設さ
   れて穴（２）側に１mm前後の結合部を残して成る請求項
   ２記載の穴付き綴り用紙束。
4. 【請求項４】 前記切込線（３）が前記穴（２）側から
   刻設されて縁側に１mm前後の結合部を残して成る請求項
   ２記載の穴付き綴り用紙束。
5. 【請求項５】 前記切込線（３）が前記穴（２）側及び
   縁側から刻設されてその略中央に１mm前後の結合部を残
   して成る請求項２記載の穴付き綴り用紙束。