JPH07121826B2 - 取鍋用耐火物および取鍋 - Google Patents
取鍋用耐火物および取鍋Info
- Publication number
- JPH07121826B2 JPH07121826B2 JP62009659A JP965987A JPH07121826B2 JP H07121826 B2 JPH07121826 B2 JP H07121826B2 JP 62009659 A JP62009659 A JP 62009659A JP 965987 A JP965987 A JP 965987A JP H07121826 B2 JPH07121826 B2 JP H07121826B2
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- Japan
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- ladle
- refractory
- slag
- molten steel
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
発明の目的
本発明は、取鍋用耐火物の改良に関し、それを使用した
取鍋にも関する。
取鍋にも関する。
取鍋に溶鋼とスラグを収容し、ガスを吹き込んで撹拌し
つつ精錬を行なう場合、取鍋の内張りとする耐火物は、
ふつう下記のように選択使用されている。すなわち、側
壁上部のスラグと接触する部分には80%Mg O−20%Cの
マグネシアカーボン質の耐火物を、側壁および底部の溶
鋼と接触する部分には85%Al2O3−15%SiO2のハイアル
ミナ質の耐火物を用いる。 この取鍋は、スラグラインすなわちスラグと溶鋼との液
界面がガス吹き込みによる撹拌のため絶えず上下に動揺
し、スラグと溶融が交互に接触する部分(以下、「スラ
グライン部」とよぶ)がある。 Mg O−C耐火物は熱伝導度が高いため、この種の取鍋に
おいてはスラグライン部外側の鉄皮が赤熱し、熱ロスが
大きいうえに、取鍋の寿命も短いという悩みがある。 しかし、スラグライン部にハイアルミナ質の耐火物を用
いると、その部分の耐食性が低くて溶損が大きいから、
1回の補修で使用できるチャージ数が少ない。
つつ精錬を行なう場合、取鍋の内張りとする耐火物は、
ふつう下記のように選択使用されている。すなわち、側
壁上部のスラグと接触する部分には80%Mg O−20%Cの
マグネシアカーボン質の耐火物を、側壁および底部の溶
鋼と接触する部分には85%Al2O3−15%SiO2のハイアル
ミナ質の耐火物を用いる。 この取鍋は、スラグラインすなわちスラグと溶鋼との液
界面がガス吹き込みによる撹拌のため絶えず上下に動揺
し、スラグと溶融が交互に接触する部分(以下、「スラ
グライン部」とよぶ)がある。 Mg O−C耐火物は熱伝導度が高いため、この種の取鍋に
おいてはスラグライン部外側の鉄皮が赤熱し、熱ロスが
大きいうえに、取鍋の寿命も短いという悩みがある。 しかし、スラグライン部にハイアルミナ質の耐火物を用
いると、その部分の耐食性が低くて溶損が大きいから、
1回の補修で使用できるチャージ数が少ない。
本発明の目的は、上記した従来技術のジレンマをなく
し、ガスを吹き込んで撹拌しつつ精錬を行なう取鍋のス
ラグライン部に使用するのに適した、熱伝導度が低く、
耐火性および耐食性にすぐれた取鍋用耐火物を提供する
ことにある。 本発明の目的には、そのような耐火物を使用した取鍋を
提供することも含まれる。 発明の構成
し、ガスを吹き込んで撹拌しつつ精錬を行なう取鍋のス
ラグライン部に使用するのに適した、熱伝導度が低く、
耐火性および耐食性にすぐれた取鍋用耐火物を提供する
ことにある。 本発明の目的には、そのような耐火物を使用した取鍋を
提供することも含まれる。 発明の構成
本発明の取鍋用耐火物は、50〜60%(重量%、以下同
じ)Al2O3、21〜31%のMg O、3〜12%のC、1〜4%
のSi Cおよび残部のSiO2からなる。 本発明の取鍋は、第1図に示すように、溶鋼5とスラグ
6を収容し、ガス8を、図示した例では底部に設けたポ
ーラスプラグ7から吹き込んで撹拌しつつ精錬を行なう
取鍋1において、耐火物として、精錬時にスラグだけが
接触する部分にはマグネシアカーボン質の耐火物2を、
溶鋼だけが接触する部分にはハイアルミナ質の耐火物4
を、そしてスラグライン部すなわちスラグと溶鋼が交互
に接触する部分には、50〜60%のAl2O3、21〜31%のMg
O、3〜12%のC、1〜4%のSi Cおよび残部のSiO2か
らなる取鍋用耐火物3を用いたことを特徴とする。 スラグライン部の耐火物3は、不焼成のまま使用するこ
とができ、好都合である。
じ)Al2O3、21〜31%のMg O、3〜12%のC、1〜4%
のSi Cおよび残部のSiO2からなる。 本発明の取鍋は、第1図に示すように、溶鋼5とスラグ
6を収容し、ガス8を、図示した例では底部に設けたポ
ーラスプラグ7から吹き込んで撹拌しつつ精錬を行なう
取鍋1において、耐火物として、精錬時にスラグだけが
接触する部分にはマグネシアカーボン質の耐火物2を、
溶鋼だけが接触する部分にはハイアルミナ質の耐火物4
を、そしてスラグライン部すなわちスラグと溶鋼が交互
に接触する部分には、50〜60%のAl2O3、21〜31%のMg
O、3〜12%のC、1〜4%のSi Cおよび残部のSiO2か
らなる取鍋用耐火物3を用いたことを特徴とする。 スラグライン部の耐火物3は、不焼成のまま使用するこ
とができ、好都合である。
本発明の取鍋耐火物は、マグネシアカーボン質の耐火物
にくらべてC量が低いから熱伝導度が低く、取鍋のスラ
グライン部の鉄皮が赤熱するようなことはない。一方、
かなりの量のMg OおよびCを含んでいるから、ハイアル
ミナ質の耐火物よりは耐火性および耐食性がすぐれてい
る。 Si Cの存在は、機械的強度を高めるのに役立っている。
にくらべてC量が低いから熱伝導度が低く、取鍋のスラ
グライン部の鉄皮が赤熱するようなことはない。一方、
かなりの量のMg OおよびCを含んでいるから、ハイアル
ミナ質の耐火物よりは耐火性および耐食性がすぐれてい
る。 Si Cの存在は、機械的強度を高めるのに役立っている。
下記の組成の取鍋用耐火物を用意した。 容量2tonの取鍋の鉄皮の内張りとして、側壁のスラグだ
けが接触する部分2に80%Mg O−20%Cのマグネシアカ
ーボン質の耐火物を用い、スラグラインに上記No.1〜3
の耐火物を用い、溶鋼だけが接触する部分に85%Al2O3
−15%SiO2のハイアルミナ質の耐火物を用いて、内張り
の厚さがいずれも50mmの取鍋3種をつくった。 上記の3種の取鍋に、いずれもSCM240の溶鋼と塩基度3.
5の塩基性還元スラグとを入れ、底部に設けたポーラス
プラグを通してArガスを吹き込んで、加熱して温度を16
20℃に維持しつつ、25分間、撹拌下に精錬を行なった。
これを30チャージ繰り返した結果は、下記のとおりであ
る。 スラグライン部分にNo.1の耐火物すなわち不焼成の
ハイアルミナ質の耐火物4Aを用いた取鍋は、第2図に示
すように、この部分が深く浸食されていた。 No.2の還元焼成したハイアルミナ質の耐火物4Bを用
いた取鍋は、第3図に示すように、スラグライン部の浸
食の都合がやや軽減されたが、なお不満足であった。 No.3の本発明の耐火物を用いた取鍋は、第4図に示
すように、スラグライン部の浸食の程度 が、他の部分とほぼ同様であった。 発明の効果 本発明の取鍋用耐火物は、マグネシアカーボン質耐火物
よりも熱伝導度が低く、ハイアルミナ質耐火物よりは耐
火性および耐食性がすぐれている。 従って、ガスを吹き込んで撹拌しつつ精錬を行なう取鍋
の内張り用に好適である。 この耐火物を、スラグライン部分に使用した本発明の取
鍋は、スラグライン部の溶損が少なく、従って1回の補
修ごとに使用できるチャージ数を増大することができ
る。これは各種の特殊鋼の製造におけるコスト引き下げ
に役立つ。
けが接触する部分2に80%Mg O−20%Cのマグネシアカ
ーボン質の耐火物を用い、スラグラインに上記No.1〜3
の耐火物を用い、溶鋼だけが接触する部分に85%Al2O3
−15%SiO2のハイアルミナ質の耐火物を用いて、内張り
の厚さがいずれも50mmの取鍋3種をつくった。 上記の3種の取鍋に、いずれもSCM240の溶鋼と塩基度3.
5の塩基性還元スラグとを入れ、底部に設けたポーラス
プラグを通してArガスを吹き込んで、加熱して温度を16
20℃に維持しつつ、25分間、撹拌下に精錬を行なった。
これを30チャージ繰り返した結果は、下記のとおりであ
る。 スラグライン部分にNo.1の耐火物すなわち不焼成の
ハイアルミナ質の耐火物4Aを用いた取鍋は、第2図に示
すように、この部分が深く浸食されていた。 No.2の還元焼成したハイアルミナ質の耐火物4Bを用
いた取鍋は、第3図に示すように、スラグライン部の浸
食の都合がやや軽減されたが、なお不満足であった。 No.3の本発明の耐火物を用いた取鍋は、第4図に示
すように、スラグライン部の浸食の程度 が、他の部分とほぼ同様であった。 発明の効果 本発明の取鍋用耐火物は、マグネシアカーボン質耐火物
よりも熱伝導度が低く、ハイアルミナ質耐火物よりは耐
火性および耐食性がすぐれている。 従って、ガスを吹き込んで撹拌しつつ精錬を行なう取鍋
の内張り用に好適である。 この耐火物を、スラグライン部分に使用した本発明の取
鍋は、スラグライン部の溶損が少なく、従って1回の補
修ごとに使用できるチャージ数を増大することができ
る。これは各種の特殊鋼の製造におけるコスト引き下げ
に役立つ。
第1図は、本発明の取鍋用耐火物を使用した取鍋に、溶
鋼とスラグを収容して精錬しているところを示す断面図
である。 第2図、第3図および第4図は、いずれも取鍋の側壁の
浸食された状況を示す部分的な断面図であって、第2図
および第3図は比較例を示し、第4図は本発明を示す。 1……取鍋 2……マグネシアカーボン質の耐火物 3……本発明の取鍋用耐火物 4,4A,4B……ハイアルミナ質の耐火物 5……溶鋼 6……スラグ 8……ガス
鋼とスラグを収容して精錬しているところを示す断面図
である。 第2図、第3図および第4図は、いずれも取鍋の側壁の
浸食された状況を示す部分的な断面図であって、第2図
および第3図は比較例を示し、第4図は本発明を示す。 1……取鍋 2……マグネシアカーボン質の耐火物 3……本発明の取鍋用耐火物 4,4A,4B……ハイアルミナ質の耐火物 5……溶鋼 6……スラグ 8……ガス
Claims (3)
- 【請求項1】50〜60%(重量%、以下同じ)のAl2O3、2
1〜31%のMg O、3〜12%のC、1〜4%のSi Cおよび
残部のSiO2からなる取鍋用耐火物。 - 【請求項2】溶鋼とスラグを収容し、ガスを吹き込んで
撹拌しつつ精錬を行なう取鍋において、耐火物として、
精錬時にスラグだけが接触する部分にはマグネシアカー
ボン質のものを、溶鋼だけが接触する部分にはハイアル
ミナ質のものを、そしてスラグと溶鋼とが交互に接触す
る部分には、50〜60%(重量%、以下同じ)のAl2O3、2
1〜31%のMg O、3〜12%のC、1〜4%のSi Cおよび
残部SiO2からなるものを、それぞれ用いたことを特徴と
する取鍋。 - 【請求項3】スラグと溶鋼とが交互に接触する部分の耐
火物を不焼成のまま使用した特許請求の範囲第2項の取
鍋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62009659A JPH07121826B2 (ja) | 1987-01-19 | 1987-01-19 | 取鍋用耐火物および取鍋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62009659A JPH07121826B2 (ja) | 1987-01-19 | 1987-01-19 | 取鍋用耐火物および取鍋 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63176356A JPS63176356A (ja) | 1988-07-20 |
JPH07121826B2 true JPH07121826B2 (ja) | 1995-12-25 |
Family
ID=11726337
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62009659A Expired - Lifetime JPH07121826B2 (ja) | 1987-01-19 | 1987-01-19 | 取鍋用耐火物および取鍋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07121826B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4909484A (en) * | 1988-08-02 | 1990-03-20 | Dresser Industries, Inc. | Prevention of slag buildup in steel ladles |
JPH07115159B2 (ja) * | 1990-12-19 | 1995-12-13 | 川崎製鉄株式会社 | 溶鋼回転用タンディッシュ |
CN111112594B (zh) * | 2020-02-26 | 2021-09-10 | 江苏省沙钢钢铁研究院有限公司 | 一种低碳低合金钢浇注用塞棒及应用该塞棒的炼钢工艺 |
-
1987
- 1987-01-19 JP JP62009659A patent/JPH07121826B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63176356A (ja) | 1988-07-20 |
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