JPH07121411B2 - タイト焼鈍コイル巻戻し設備 - Google Patents

タイト焼鈍コイル巻戻し設備

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JPH07121411B2
JPH07121411B2 JP63001344A JP134488A JPH07121411B2 JP H07121411 B2 JPH07121411 B2 JP H07121411B2 JP 63001344 A JP63001344 A JP 63001344A JP 134488 A JP134488 A JP 134488A JP H07121411 B2 JPH07121411 B2 JP H07121411B2
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日本鋼管株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、調質圧延機入側設備等におけるタイト焼鈍
されたコイルの巻戻しに伴なつて発生する密着疵を効果
的に防止し得るようにしたタイト焼鈍コイル巻戻し設備
に関する。
〔従来の技術〕
冷延工場では、密着疵が代表的な慢性欠陥として問題と
なつている。この密着疵は、タイト焼鈍中にコイル状の
ストリツプが相互に密着状態となり、次工程の調質圧延
機入側で巻戻される際、剥離音と共にストリツプ表面に
発生する表面欠陥であるとされており、焼付け疵・ステ
ツキング、ステツカとも呼ばれている。この疵の発生に
より製品歩留りの低下、調質圧延機の稼働率の低下及び
該圧延機のワークロール組替え等の不都合を生じるた
め、その防止手段の開発が望まれていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
そのため、密着疵の発生原因の追究がなされ、これまで
のところ、密着疵の発生は焼鈍プロセスの間にストリツ
プが相互に接触している部分で鉄原子が拡散されること
によるものであると考えられている。従つてこの拡散の
度合いが強い程、密着疵の状態はひどくなり、そのため
この拡散に影響を及ぼしうる因子が融着の度合いに影響
するものとされている。その因子としては、次の様なも
のがある。
炉内温度:これが高い場合、 焼鈍前工程の巻取り張力:これが高い場合、 ストリツプ表面の清浄度:これが高い場合、 表面の珪酸塩(SiO2)層:これが薄い場合、 ストリツプ巾方向のプロフイル(板厚): このプロフイールに異常がある場合、 表面粗度:これが小さい場合 コイル焼鈍温度:これが高い場合、 コイル冷却温度:これが速い場合、 これらは、いずれも密着疵の発生に関与すると考えられ
ている。
そこでこれらの因子に対応する密着疵防止策が種々考案
されているが、これらには次のようなものがある。
′炉内温度を適正に保つ。
′焼鈍前の工程(電解洗浄や冷間圧延工程)における
巻取り張力を弱くする。
′ストリツプ表面に密着防止剤(Al、Ti粉等)を塗布
したり、珪酸塩層の付着厚みを増す。
′ストリツプ巾方向のプロフイル(板厚)の異常をな
くすため、熱延ロールの荒れを防止したり、熱延サイク
ル量の適正化を促し、又、ストリツプ表面粗さが小さす
ぎると融着が起こり易いので、その表面粗さを粗くす
る。
′′焼鈍サイクルを見直し、焼鈍温度を低くした
り、冷却時間を長くとり、徐冷する。
しかし、これらの対策も密着疵を有効に防止し得るもの
ではなく、又焼鈍サイクルの変更等では、結局効率低下
を来たすことになる。
本発明は密着疵発生のメカニズムの新たな解明と共に創
案されたもので、これにより密着疵の発生を完全に防止
せんとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明のタイト焼鈍コイル巻戻し設備の構成は、第1図
に示すように、圧延機入側のコイル(1)から巻戻され
ストリツプ(1a)に剥離せしめられる所に出来る巾方向
剥離線Xよりストリツプ(1a)進行方向側であつて、該
剥離線X近傍のストリツプ(1a)外周面に当接される補
助ローラ(2)と、同図の想像線で示されるように、コ
イル(1)に対し補助ローラ(2)を略間に挟んで並び
且つこの補助ローラ(2)に近接した状態でストリップ
(1a)に当接できるように配置され、補助ローラ(2)
に巻付いて延出してくるストリップ(1a)の反対面を更
に巻付け反転せしめる反転ローラ(3)とを有し、前記
補助ローラ(2)と反転ローラ(3)は夫々単独に移動
できるようにしたことを基本的特徴としている。
更にこれらのローラ(2)(3)は、巻戻しによる前記
コイル(1)の径小変化に伴なつて移動し、補助ローラ
(2)は常にストリツプ(1a)外周面に当接でき、又反
転ローラ(3)はこの補助ローラ(2)の動きに追随で
きるようにすると良い。
以上の本発明の構成は、これまでの対策が密着疵の防止
にあまり有効ではなかつたため、原点に戻つてもう一度
疵発生のメカニズムを追求し、それについての新たな知
見を得て創案されたものである。以下、その知見を得る
に至つた密着疵発生のメカニズム解明の経緯につき説明
する。
本発明者等は密着疵のサンプルを採取して観察すると共
に、密着疵発生のコイル挙動を観察したところ、次のよ
うな結果を得た。
コイルを全長に亘つて引き延ばすと、第2図に示すよう
な状態が観察された。即ち、密着疵は圧倒的にストリツ
プ(1a)巾方向中央付近に多く、又該ストリツプ(1a)
全長のうち巻戻し先端部寄りの1/4付近から1/2くらいま
での範囲に集中していて、巻戻し先端部及び後端部側に
はほとんど発生していない。しかもよく見ると、ストリ
ツプ(1a)がコイル状であつた時に巻付内側面となつて
いた該ストリツプ(1a)の内周面のみに、この疵の発生
が見受けられる。
もし、密着疵発生のメカニズムが、従来考えられていた
ように、密着状態のストリツプ(1a)を無理に剥がす時
にできるものであるとするならば、その剥離疵は相対す
るストリツプ(1a)の各々の面(即ちストリツプ(1a)
の内周面及び外周面の両方)に出来て良いはずである。
従つてこのような従来の推定は正しいものではないこと
になる。
そこで本発明者等は、密着疵の発生するコイル巻戻しが
行なわれる調質圧延機入側等のコイル巻戻し設備を注意
深く観察してみた。第3図(a)は、ストリツプ(1a)
表面に密着疵発生があつた時のコイル(1)の巻戻し状
態の概略を示す斜視図である。コイル(1)の状態から
ストリツプ(1a)の状態に移行する際、該ストリツプ
(1a)剥離位置がその巾方向で異なつていることが観察
された。即ち、ストリツプ(1a)中央部側が同図(b)
に示されるZ点で、又ストリツプ(1a)両端部側がY点
で夫々剥離してテンションブライドルロール(100)(1
00)へ引き込まれるのである。
本発明者等は、この巾方向剥離位置の相違が密着疵発生
に深く関与しているのではないかと考え、この点から疵
発生メカニズムを検討したところ、上記密着疵は、スト
リツプ(1a)巾方向の剥離位置相違を原因とする座屈現
象による折れ疵ではないかと推定した。このように考え
ることで、上記密着疵がストリツプ(1a)内周面にのみ
発生することとも符合する。
そこで、密着状態のコイルでも折れを発生させない巻戻
し方法として、巾方向剥離位置を揃える手段を種々考え
た。
その一つは、巻戻し張力を増大させようとするものであ
る。しかし、コイルがタケノコ状になつたり、スクラツ
チを発生したりして弊害が大きい上に、それによつて巾
方向剥離位置を揃えることはむずかしかつた。
又、コイルやリール及びロールの真円度を確保すること
についても試みたが、やはり思つたほどの効果があがら
ず、しかもこれらの取替え作業を頻繁に行なう必要があ
つて実用的ではない。
更に、テンションブライドルロールをバリユアブルクラ
ウン(VC)化して、巾方向の張力分布の変更を行なえる
ようにすることも考えられたが、設備的に大掛りとな
り、コストも高くつく。
そして、第4図に示すように、コイル(1)から剥離し
たストリツプ(1a)の内周面側から剥離線安定ロール
(200)を該ストリツプ(1a)に押付け、強制的に剥離
位置を揃えるということも試してみた。しかし、ストリ
ツプ(1a)の剥離位置と前記ロール(200)の接触位置
とは必ずある程度の間隔Sが開くので、巻戻し張力のア
ツプの場合と略同じで剥離位置を揃えるのは困難であつ
た。
このような試考錯誤の結果、上記した本発明の構成が創
案されたものである。
〔作用〕
本発明は、補助ローラ(2)が、巻戻しコイル(1)の
巾方向剥離線Xよりストリツプ(1a)進行方向側であつ
て該剥離線X近傍のストリツプ(1a)外周面側からこれ
に当接されることで、この補助ローラ(2)によつてス
トリツプ(1a)巾方向の巻付き拘束力が大きくなり、剥
離位置を強制的に揃えることが可能となる[従つて該補
助ローラ(2)の当接点は剥離線Xに近付ける程良い]
と共に、反転ローラ(3)がストリツプ(1a)を介して
その反対側から当接されると、その反対側の面における
ストリツプ(1a)剥離点がその巾方向で一定化し、剥離
位置を強制的に揃えることがより容易となる。本発明の
場合は、この補助ローラ(2)と反転ローラ(3)とが
近接した状態でストリップ(1a)に当接されることにな
るので、該ストリップ(1a)巾方向の張力分布が安定化
し、同方向での剥離位置の強制的な揃えはより効果のあ
るものとなる。また両ローラ(2)(3)は夫々単独で
移動できるので、夫々がストリップ(1a)との当接状態
を調整できる。
〔実施例〕
第5図は本願発明の構成を備えた調質圧延機入側の構成
を示す正面図である。図中(10)は巻戻しコイル、(11
0)(110)は調質圧延機のテンシヨンブライドルロール
である。
本実施例の構成は、調質圧延機の基台A上に設けられた
ブラケツト(41)にフレーム(40)が軸支されており、
該フレーム(40)に補助ローラ(20)と反転ローラ(3
0)とが設けられている(これらのロール径は500mmφ以
下である)。
このフレーム(40)の側面には、上記基台A上に回動可
能に取付けられた傾動シリンダ(42)のロツド(42a)
が枢着せしめられており、該シリンダ(42)によつてフ
レーム(40)は直立状態からコイル(10)側に傾動でき
るようになつている。
そして補助ローラ(20)は、コイル(10)がストリツプ
(11)に巻戻される所に出来る剥離線X′に沿つてこれ
と略平行に、フレーム(40)側面に回動自在に枢着され
ており、該フレーム(40)がコイル(10)側に傾動した
時に、コイル(10)外周面から前記剥離線X′に沿つて
(但し、該剥離線X′よりストリツプ(11)進行方向側
の部分に)当接されるようになつている。
又反転ローラ(30)は、フレーム(40)のガイド溝(4
3)にガイドされてロール昇降用シリンダ(32)により
その側面で上下動する移動片(31)に、回動自在に取付
けられている。
尚、(50)(51)は通板ガイドであり、通板ガイドフレ
ーム(52)及びその傾動シリンダ(53)によりコイル
(10)の径小変化に伴なつてその傾きが変動せしめられ
るようになつている。そのうち通板ガイド(50)は、第
6図(a)(b)に示すように、スノコ状に各片が並べ
られた固定ガイド片(50a)と、同じくスノコ状に並べ
られて前記固定ガイド片(50a)の隙間からコイル(1
0)方向に移動可能な移動ガイド片(50b)と、該移動ガ
イド片(50b)を上記方向に移動せしめるシリンダ(50
c)とで構成されており、巻戻しに伴なつてコイル(1
0)の径が変化するため、この時シリンダ(50c)のロツ
ドを伸ばして移動ガイド片(50b)を該コイル(10)方
向に近付けるようにするものである。又もう一方の通板
ガイド(51)も、第7図(a)(b)に示すように、上
記と同様な構成からなり、スノコ状に各片が並べられた
固定ガイド片(51a)と、同じくスノコ状に並べられて
固定ガイド片(51a)の隙間から前記通板ガイド(50)
方向に向けて移動可能な移動ガイド片(51b)と、該移
動ガイド片(51b)を上記方向に移動せしめるシリンダ
(51c)とを有している。この通板ガイド(51)は、ス
トリツプ(11)通板作業時の便宜を考えて通板ガイド
(50)と別体に設けられたものである。
このような構成を有するコイル巻戻し設備は次のように
して使用される。ストリツプ(11)の通板作業の段階、
即ちコイル(10)からストリツプ(11)を引き出し、テ
ンシヨンブライドルロール(110)(110)に巻回せしめ
る時には、フレーム(40)は起立状態であり、ストリツ
プ(11)に対する両ローラ(20)(30)の接触はない。
尚、前述のように通板時には反転ローラ(30)を下方に
位置せしめた状態にあるため、通板ガイド(51)は第5
図に示すように、その移動ガイド片(51b)がシリンダ
(51c)によつて通板ガイド(50)側に送り出され、そ
れにより該通板ガイド(50)に略連続した状態となり、
通板作業処理を容易化することができる。
その後、傾動シリンダ(42)によりフレーム(40)はコ
イル(10)側に傾動せしめられ、補助ローラ(20)はコ
イル(10)巾方向剥離線X′よりストリツプ(11)進行
方向側であつて該剥離線X′に沿つて該コイル(10)外
周面に押圧せしめられることになる。
このように補助ローラ(20)がコイル(10)外周面に押
圧せしめられることで、該補助ローラ(20)によるスト
リツプ(11)巾方向の巻付き拘束力を大きくし、該巾方
向でのストリツプ剥離位置を強制的に揃えることができ
る。
又、コイル(10)の巻戻しによる径小変化に伴ない、傾
動シリンダ(42)によつてフレーム(40)を該コイル
(10)側に徐々に傾けることで、補助ローラ(20)を常
にコイル(10)外周面に当接でき、従つて巾方向剥離位
置の揃えを安定して行なうことが可能となる。尚このよ
うな作動と共に前記傾動シリンダ(53)により通板ガイ
ドフレーム(52)の傾きが変化し、又通板ガイド(50)
の移動ガイド片(50b)はシリンダ(50c)により径小変
化するコイル(10)の外周面側に近付けられることにな
る。
一方、下方に待期していた反転ローラ(30)をロール昇
降用シリンダ(32)で上方に移動せしめると、第8図に
示すように補助ローラ(20)と反転ローラ(30)とが近
接した状態でストリップ(11)に接触し、該ストリップ
(11)は両ローラ(20)(30)の間でS字を描いてコイ
ル(10)からテンシヨンブライドルロール(110)(11
0)に引き出される状態となる。この時反転ローラ(3
0)はストリップ(11)巾方向の張力分布を安定化させ
て補助ローラ(20)によるストリツプ(11)巾方向の巻
付き拘束力をより大きくし、ストリツプ剥離位置の揃え
を更に確実に行なうことができることになる。尚、反転
ローラ(30)の上昇の際、通板ガイド(51)の移動ガイ
ド片(51b)はシリンダ(51c)によつて引き込まれ、両
通板ガイド(50)(51)間に隙間を開けることで該ロー
ラ(30)の上昇ができるようにする必要がある。
又、上述と同様にコイル(10)の径小変化に伴なつてフ
レーム(40)を傾けることにより、補助ローラ(20)を
常にコイル(10)外周面に当接せしめると共に、反転ロ
ーラ(30)をこれに追随せしめるようにする。
尚、コイル(10)巾方向における剥離点の差をなくすた
めには、ストリツプ(11)巾方向の張力分布を均一に保
つ必要があり、そのために補助ローラ(20)の位置は該
ストリツプ(11)の進行方向側であつても、極力剥離線
X′直近が好ましい。従つて補助ローラ(20)のロール
径も小さい程効果的であるが、実際上は、ストリツプ
(11)の反力による軸受強度等の面から決まるものであ
る。本実施例では、このような理由で補助ローラ(20)
のロール径が500mmφ以下とされたものである。又その
ロール長さも通過ストリツプ(11)の最大幅以上の長さ
を有することが好ましい。
次に本発明者等は、タイト焼鈍されたコイルを調質圧延
する2スタンドテンパミルの入側に本実施例設備を付設
し、ストリツプに発生する密着疵の程度の変化を調査し
た。
その場合の本実施例のコイル巻戻し設備を設けた調質圧
延ラインの概要とサンプルの確認場所は第9図に示す通
りである。即ち、タイト焼鈍コイル(10)の巻戻し設備
にはフレーム(40)によつて前記補助ローラ(20)と反
転ローラ(30)の該コイル(10)外周面への押付け及び
その反転押付けが可能な状態になつており、そこで巻戻
されたストリツプ(11)はテンシヨンブライドルロール
(110)(110)に引き出され、#1,#2圧延スタンドで
圧延され、出側のテンシヨンブライドルロール(110)
(110)を径た後、再び巻回せしめられてコイル(10a)
となる。そのうちサンプル確認場所は、入側のテンシヨ
ンブライドルロール(110)(110)と#1圧延スタンド
の間(入側サンプル採取場所)及び#2圧延スタンドと
出側テンシヨンブライドルロール(110)(110)の間
(出側サンプル採取場所)とした。又この実験での対象
コイルサイズは0.35mm×1030mm×C(発生する密着疵の
程度が著しい)及び0.70mm×919mm×C(発生する密着
疵の程度が軽い)の2種類とし、又ワークロールはダル
仕上げがなされたものを用いた。
第10図はストリツプ表面に発生する密着疵の程度を格付
等級(1級品、2級品、級外品、スクラツプ)及びラン
ク(A〜Fランク)で分類した時の、入側及び出側サン
プル採取場所におけるストリツプ(11)の品質格付の変
化を示すグラフ図である。尚図中 は対象コイルサイズが0.35mm×1030mm×Cの場合に補助
ローラ(20)及び反転ローラ(30)を非接触にして実施
した時の品質格付け変化を示しており、又 は同サイズコイルから引き出されたストリツプ(11)に
補助ローラ(20)を押し付け同時にその径小変化に共な
つてコイル(10)側に傾動するようにして実施した時の
その変化を示しており、更に は同じく同サイズのコイルから引き出されたストリツプ
(11)に補助ローラ(20)と反転ローラ(30)を押し付
け同時にその径小変化に伴なつてコイル(10)側に補助
ローラ(20)を移動させ又反転ローラ(30)もそれに追
随せしめるようにして実施した時の品質格付変化を示し
ている。これに対し、 及び は上述の場合と対象コイルサイズのみが異なる状態(0.
70mm×919mm×C)において実施された時のストリツプ
(11)の品質格付変化を示している。
結果は、いずれのコイルもテンパミルワークロールを通
過した後は疵の程度は軽減されるが、補助ローラ(20)
及び反転ローラ(30)を使用して実施したものは、入側
サンプルの状態で既に2ランクの軽減が図られており、
本発明装置の有効性が実証される結果となつた。即ち補
助ローラ(20)及び反転ローラ(30)を使用して実機操
業を行なった本発明装置構成のものは、密着疵による格
落ち品(2級品、級外品、スクラツプとなるもの)が従
来レベルの約1/5に減少した。又、スクラツチ、耳シ
ワ、腰折れ等の欠陥による格落ち品も従来レベルの1/2
〜1/3に減少した。これらは、入側コイル(10)の振
れ、エツジ部の密着現象により発生していたものが、当
装置を使用することによりスムースな巻戻しができた
り、巾方向に均一な張力分布が得られたことが原因とな
つて解消されたものと推定される。
〔発明の効果〕
以上詳述したように、本発明のタイト焼鈍コイル巻戻し
設備によれば、コイルからストリツプに剥離するその剥
離位置をその巾方向で強制的に揃える場合に補助ローラ
と反転ローラとの近接配置により、これらが当接される
ストリップ巾方向の張力分布が安定化し、且つ両ローラ
が単独で移動できるように設置されることで、両ローラ
の当接位置でストリップの欠陥発生が防止されるため、
密着状態のコイルを巻戻した場合でも座屈による折れ疵
を発生させることがなく、密着疵の低減化効果をより向
上せしめることができることになる。
尚、本発明の構成は、厳密にはタイト焼鈍コイルを巻戻
す設備を有するものであれば適用可能であるので、バツ
チテンパミルやリコイルラインと組合せたテンパミル等
にも適用できる。又コイルからストリツプに剥離する剥
離点と補助ローラのストリツプ接触点間を安定静粛に保
つてストリツプに巻戻すことができるため、高速のリコ
イルライン、コイル準備ライン等の入側でコイルが振れ
るために起こるスクラツチ等には極めて有効である。更
に、耳シワ、腰折れ等原因がはつきりしない欠陥につい
ても密着が原因となつていることが考えられるので上記
した実施例に示す通り、その効果が期待される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本構成を示す説明図、第2図はスト
リツプ内周面に生じた密着疵の状態を示す展開図、第3
図(a)はコイルを巻戻した時に密着疵の発生状況の概
略を示す斜視図、同図(b)は同図(a)を側面から見
た状態を示す側面図、第4図は剥離線安定ロールを用い
て剥離位置の揃えを強制的に行なつた状態を示す側面
図、第5図は調質圧延機入側に設けられた本発明の一実
施例に係るコイル巻戻し設備の正面図、第6図(a)
(b)はコイル側近傍に設けられた通板ガイドの側面及
び平面を示す説明図、第7図(a)(b)はもう一方の
通板ガイドの説明図、第8図は補助ローラと反転ローラ
を使用してストリップ剥離位置近傍でこれをS字状に引
き出す状態を示す正面図、第9図は本実施例設備を2ス
タンドテンパミル入側に設置して調質圧延を行った実験
の圧延ラインの概要を示す説明図、第10図はこの実験で
得られたストリップの品質格付けの変化を示すグラフ図
である。 図中(1)(10)(10a)はコイル、(1a)(11)はス
トリツプ、(2)(20)は補助ローラ、(3)(30)は
反転ローラ、(100)はテンションブライドルロール、
(110)はテンシヨンブライドルロールを各示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三世川 慶一 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 高瀬 一則 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特公 昭40−6731(JP,B1) 特公 昭53−26575(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コイルから巻戻されストリップに剥離せし
    められる所に出来る巾方向剥離線よりストリップ進行方
    向側であって、該剥離線近傍のストリップ外周面に当接
    される補助ローラと、前記コイルに対し該補助ローラを
    略間に挟んで並び且つこの補助ローラに近接した状態で
    ストリップに当接できるように配置され、該補助ローラ
    に巻付いて延出してくるストリップの反対面を更に巻付
    け反転せしめる反転ローラとを有し、前記補助ローラと
    反転ローラは夫々単独に移動できるようにしたことを特
    徴とするタイト焼鈍コイル巻戻し設備。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載のタイト焼鈍コ
    イル巻戻し設備において、巻戻しによるコイル径小変化
    に伴って、前記補助ローラと反転ローラを移動させ、常
    に補助ローラがストリップ外周面に当接でき、且つ反転
    ローラがこれに追随できるようにしたことを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載のタイト焼鈍コイル巻戻し設
    備。
JP63001344A 1988-01-08 1988-01-08 タイト焼鈍コイル巻戻し設備 Expired - Fee Related JPH07121411B2 (ja)

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