JPH07121178A - 自動ハーモナイズ装置 - Google Patents

自動ハーモナイズ装置

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JPH07121178A
JPH07121178A JP5288795A JP28879593A JPH07121178A JP H07121178 A JPH07121178 A JP H07121178A JP 5288795 A JP5288795 A JP 5288795A JP 28879593 A JP28879593 A JP 28879593A JP H07121178 A JPH07121178 A JP H07121178A
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JP
Japan
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sound
melody
chord
pitch
data
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Application number
JP5288795A
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English (en)
Inventor
Takeshi Terao
健 寺尾
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 音楽の進行につれ、適宜コード構成音とコー
ド構成音以外の音との間で変化し得るハーモナイズ音を
生成可能な自動ハーモナイズ装置を提供する。 【構成】 ルート相対化部214とPC差分部216は
特定のコード構成音(根音)に対するメロディ音の音高
関係を示す相対化メロディ音高データn3を生成する。
オフセットハーモナイズ音テーブル218は相対化メロ
ディ音高データn3と判別コードタイプとでルックアッ
プされてメロディ音に対するハーモナイズ音の音高関係
を示す相対化ハーモナイズ音高データn4(ある場合に
よりコード構成音、あるいはコード構成音以外の音とな
る)を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、メロディの自動伴奏
装置に関し、特に、メロディ音に重ねて発音させるハー
モナイズ音を自動生成する自動ハーモナイズ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動伴奏装置には伴奏スタイル別に伴奏
パターンを内蔵するタイプのものと内蔵しないタイプの
ものがある。自動ハーモナイズ装置は後者のタイプであ
り、ハーモナイズ音列のリズム(発音時刻のタイミン
グ)は基本的にメロディのもつリズムに合わせる。従来
の自動ハーモナイズ装置はコード構成音(和声音)のな
かから、ハーモナイズ音を選択する方式を採用してい
る。即ち、従来の自動ハーモナイズ装置は鍵盤の押鍵等
によるメロディ音の発音の際に、その時点のコードの構
成音のなかから所定の1つ(例えばメロディ音のすぐ下
にくる構成音)を選び、それをハーモナイズ音として発
音させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、従来の自
動ハーモナイズ装置によれば、常にコード構成音(和声
音)がメロディ音に重ねられて発音されるため、音楽的
に無難ではあるが単純で変化に乏しいハーモナイズ演奏
になる問題があった。したがってこの発明の目的はメロ
ディと和声背景であるコード(進行)との関係を考慮し
ながら適宜メロディ音にコード構成音以外の音(非和声
音、外音)をハーモナイズ音として付加したハーモナイ
ズ演奏が可能な自動ハーモナイズ装置を提供することで
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段、作用】この発明によれ
ば、メロディ音に重ねて発音させるハーモナイズ音を自
動生成する自動ハーモナイズ装置において、コードを与
えるコード付与手段と、メロディを与えるメロディ付与
手段と、メロディ音の音高とコードとの組合せに対応し
てハーモナイズ音を生成可能であり、前記メロディ付与
手段から与えられるメロディ音に応答し、そのメロディ
音の音高データと前記コード付与手段からのコードとに
基づき対応するハーモナイズ音の音高データを生成する
ハーモナイズ音生成手段と、を有し、前記ハーモナイズ
音生成手段は、メロディ音の音高とコードとの第1の組
合せに対してはコード構成音をハーモナイズ音として生
成し、メロディ音の音高とコードとの第2の組合せに対
してはコード構成音以外の音をハーモナイズ音として生
成することを特徴とする自動ハーモナイズ装置が提供さ
れる。
【0005】この構成によれば、従来のように常にコー
ド構成音でメロディをハーモナイズするのではなく、メ
ロディ音とコードとがどのような関係にあるかに依存し
て、ある場合にはコード構成音をハーモナイズ音とし、
別のある場合にはコード構成音以外の音をハーモナイズ
音としてメロディ音をハーモナイズする。これにより多
彩で変化に富んだハーモナイズ演奏効果を達成できる。
【0006】一構成例において、上記ハーモナイズ音生
成手段は、メロディとコードの特定の構成音(例えば根
音)との音高関係(例えばメロディ音のピッチクラスと
コード構成音のピッチクラスとの差)を示す相対化メロ
ディ音高データを算出するメロディ音相対化手段と、相
対化メロディ音高データをハーモナイズ音の音高データ
に変換する変換手段とを有する。メロディ音相対化手段
によりメロディ音高をコード構成音で相対化することに
より変換手段の構成が容易になる(メロディ音高データ
を変換テーブル等により直接的にハーモナイズ音高デー
タに変換するような構成に比べ変換すべきデータの値の
数が相対化により減少するので)。
【0007】一例として、上記変換手段は相対化メロデ
ィ音高データとコードのタイプデータとによってルック
アップされてメロディ音に対するハーモナイズ音の音高
関係を示す相対化ハーモナイズ音高データを出力するオ
フセットハーモナイズ音テーブル記憶手段を含む。ここ
で、相対化メロディ音高をM−R(ここにMはメロディ
音、Rはコード根音)で記し、コードタイプをTで示す
と、オフセットハーモナイズ音テーブル記憶手段の出力
TBL(M−R、T)はH−Mで示すことができる。こ
こにHはハーモナイズ音高を示す。したがってテーブル
出力TBL(M−R、T)にメロディ音高データMを加
算することにより、ハーモナイズ音高データHを得るこ
とができる。
【0008】もう1つの例として変換手段は、相対化メ
ロディ音高データによってルックアップされて中間デー
タ(例えば、特定のコードタイプの場合に発音されるハ
ーモナイズ音高とメロディ音高との音高関係を示すよう
なデータ)を出力する中間データテーブル記憶手段と、
この中間データとコードのタイプデータとによりルック
アップされて、メロディ音に対するハーモナイズ音の音
高関係を示す相対化ハーモナイズ音高データを出力する
コード変換テーブ記憶手段とを含み得る。端的にいっ
て、コード変換テーブ記憶手段はコードのタイプが何か
によって中間データをそのタイプに合ったハーモナイズ
音データメロディ音に対する音高関係を示す形式で)に
変換する機能を有する。コード変換テーブル記憶手段の
出力はH−M(ここにHはハーモナイズ音高、Mはメロ
ディ音高を示す)で表わされる。したがって、この出力
にメロディ音高のデータMを加算することでハーモナイ
ズ音高データHを得ることができる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例を説
明する。図1は実施例に係る自動ハーモナイズ装置のシ
ステム構成例を示したものである。鍵盤1は自動ハーモ
ナイズ装置本体2に対しコードとメロディを付与する付
与手段として機能する。コードは左手鍵域で演奏され、
メロディは右手鍵域で演奏される。鍵盤1から自動ハー
モナイズ装置本体2へのコードとメロディのデータ伝送
は例えばMIDI(MUSICAL INSRUMEN
T DIGITAL INTERFACE)で行われ
る。この場合、鍵盤1はMIDI送信機能を有する鍵盤
タイプの楽器コントローラで構成できる。
【0010】自動ハーモナイズ装置本体2は、メロディ
音に重ねて発音させるハーモナイズ音を生成する。自動
ハーモナイズ装置本体2は生成したハーモナイズ音デー
タを鍵盤1から渡された情報であるメロディ音、コード
音データとともに音源3にデータ伝送する。このデータ
伝送もMIDI方式で行える。自動ハーモナイズ装置本
体2は内部にMIDI送受信器と、CPU22と、プロ
グラム兼データのメモリとしてのROM23とワーキン
グメモリとしてのRAM24を有する。CPU22はR
OM23に記憶されるプログラムに従って動作する。動
作においてCPU22は、MIDI送受信器の受信部2
1を介して鍵盤1からのメロディ音データとコード音デ
ータを受信し、ハーモナイズ音データを生成しMIDI
送受信器の送信部25を介してメロディ音データ、コー
ド音データ及び生成ハーモナイズ音データを送信する。
【0011】図2に自動ハーモナイズ装置本体2の機能
ブロック図を示す。ブロック200は鍵盤200から受
信したMIDIINデータ(ノートコマンド)が、メロ
ディ音のデータであるかコード音のデータであるかをノ
ートコマンドに含まれるノートナンバー(音高データ)
の値で区別する。このようにして区別されたメロディ音
高データとコード音高データはハーモナイズ生成部21
0に渡される。ハーモナイズ生成部210は鍵盤1での
コード指定操作に係るコード音高データを受け、指定コ
ードのタイプ、根音判別を行う。
【0012】更にハーモナイズ生成部210はこの発明
に従い鍵盤1でのメロディ鍵盤操作によるメロディ音高
データを受けとると現在の判別コードとメロディ音高と
に基づき対応するハーモナイズ音の音高データを生成す
る。ここにハーモナイズ生成部210はメロディの音高
とコードとの組合せに対応してハーモナイズ音を決定可
能であり、メロディ音の音高とコードとが第1の組合せ
関係にあるときはコード構成音をハーモナイズ音として
生成するがメロディ音高とコードとが別の関係(第2の
組合せ関係)にあるときにはコード構成音以外の音であ
る外音をハーモナイズ音として生成する。このように場
合によって生成されるハーモナイズ音がコード構成音、
外音というように変化するので多彩なハーモナイズ演奏
が可能になる。
【0013】図2に示すようにMIDIOUTデータと
して音源3(図1)に対し、メロディ音、コード音、ハ
ーモナイズ音のノートオン/オフコマンドが送信され
る。音域はメロディ音がコード音より高音域で発音さ
れ、ハーモナイズ音はメロディ音の上か下に付けて発音
される。代表的にはハーモナイズ音のノートオン(発
音)とノートオフ(消音)のタイミングはメロディ音に
同期させる。所望ならば若干の時間差をつけてハーモナ
イズ音の発音/消音制御を行うようにしてもよい。
【0014】図1に戻り、外部音源モジュールで構成さ
れる音源3は自動ハーモナイズ装置本体2が生成したハ
ーモナイズ音のノートオン/オフコマンド、及び鍵盤1
から本体2を介して送られてくるメロディ音とコード音
のノートオン/オフコマンドに応答して、対応する楽音
信号の発生を制御する。音源3の楽音信号出力はサウン
ドシステムを構成する増幅器4、スピーカ5を介して放
音される。なお、図1のシステム構成例では鍵盤1、本
体2、音源3及びサウンドシステムを別体のユニット
(モジュール)としているが、一体化した単体の電子楽
器として構成してもよい。
【0015】以下、この発明の主要部であるハーモナイ
ズ音生成部210につきいくつかの構成例を挙げて説明
する。ハーモナイズ音生成部210の第1の構成例を図
3に機能ブロック図で示す。コード判別部212は鍵盤
1の左手鍵域のコード指定による左手コード押鍵データ
(左手鍵域における押鍵ノートナンバーのセット)を受
け、根音(ルート)rとタイプを判別する。ここに根音
rは図5に参照番号212Rで示すように、ピッチクラ
スC〜Bに対応して0〜11の数値をとる。
【0016】鍵盤1で右手鍵域が押鍵されるとメロディ
押鍵データが発生し(鍵盤1からのノートオンコマンド
が本体2でメロディ押鍵データとして検出され)、これ
に応答してルート相対化部214はメロディ押鍵デー
タ、即ちメロディ音高データn1をコード根音データr
で減算する。したがってルート相対化部214の出力n
2は(n1−r)であり、根音(ルート)からみたメロ
ディ音高の相対値(音程)を示す。例えばメロディ音高
がG5(第5オクターブのG)でコード根音がCなら、
メロディ音高G5はn1=5×12+7=67で、コー
ド根音Cは第0オクターブのCとみなしてr=0である
のでn2=67−0=67となる。ここにn2=67は
根音に対するメロディ音の音程が根音より5オクターブ
+7半音((完全5度)だけ高いことを示している。こ
こに7半音はピッチクラス(PC)で評価したときのル
ートに対するメロディ音程のPC差分値を示す。
【0017】図3において、PC差分部216はこのよ
うなPC差分値の演算を実行する。即ち、PC差分部2
16はルート相対化部214の出力データn2を受け、
オクターブに対応する12のモジュロ演算(n2mod
12)を実行することによりPC差分値n3を算出す
る。したがって、上記ルート相対化部214とPC差分
部216とにより、コードの特定の構成音(ここでは根
音)に対するメロディ音の音高関係を示す相対化メロデ
ィ音高データn3を算出するメロディ音相対化手段が構
成される。
【0018】オフセットハーモナイズ音テーブル218
(図1のROM23に置かれる)はPC差分部216か
らのPC差分形式の相対化メロディ音高データn3とコ
ード判別部212からのコードタイプデータとによって
ルックアップされて、メロディ音に対するハーモナイズ
音の音高関係を示す相対化ハーモナイズ音高データn4
を出力する。
【0019】図6にオフセットハーモナイズ音テーブル
218のデータ例を示す。例えば、相対化メロディ音高
データn3−5、コードタイプがメジャーMのときテー
ブ出力である相対化ハーモナイズ音高データn4はn4
=2となっている。これはメロディ音より2半音上がハ
ーモナイズ音になることを表わしている。
【0020】一例として、コードがCM(根音C、タイ
プM)のときC〜Bの各メロディ音に対し、生成される
ハーモナイズ音は図6のオフセットハーモナイズ音テー
ブル218に従い、次のようになる。 メロディ音 C C# D E♭ E F F# G G# A B♭ B : : : : : : : : : : : : ハーモナイズ音 C E G E♭ G G A C C C C D この対応関係からわかるように、ハーモナイズ音はコー
ド構成音(C、E、Gのいずれか)である場合もあれ
ば、コード構成音以外の外音(例えばE♭、A、D)と
なる場合もある。即ち、ハーモナイズ音生成部210は
メロディ音の音高とコードとが第1の組合せ関係にある
ときはコード構成音をハーモナイズ音として生成するが
メロディ音の音高とコードとが第2の組合せ関係にある
ときにはコード構成音以外の音をハーモナイズ音として
生成する。
【0021】コード根音がCである場合において、C5
〜B5(第5オクターブ)の各メロディ音高に対して、
コードタイプがメジャーMのときとマイナーmのときに
ハーモナイズ音生成部210(オフセットハーモナイズ
音テーブル218として図6に示すものを用いる)が生
成するハーモナイズ音の音高を図20に示してある。図
中、丸印で囲んだハーモナイズ音はコード構成音以外の
音(外音)である。その他の丸印で囲んでいないハーモ
ナイズ音はコード構成音である。なお、メロディ音高が
オクターブ上がれば(下がれば)それに対応してハーモ
ナイズ音の音高もオクターブ上(下)にシフトする。
【0022】図3の構成によれば、メロディ音高とコー
ドとの組合せに対応してハーモナイズ音を生成可能にす
るための変換テーブル218のサイズ(記憶容量)は十
分小さくなる。仮に、メロディ音高とコード(の根音と
タイプ)とによって直接ルックアップされてハーモナイ
ズ音高データを出力する変換テーブルを用いたとした
ら、そのサイズは図示のオフセットハーモナイズ音テー
ブル218より格段に大きくなる(メロディ音のとり得
る音域を4オクターブとした場合で、4×12=48倍
になる)。即ち、図3のハーモナイズ音生成構成では、
ルート相対化部214とPC差分部216とにより、メ
ロディ音高をオクターブ内に相対化し、その相対化出力
とコード判別データのうちタイプの方のみを用いて変換
テーブルをルックアップ可能とすることにより、変換テ
ーブル(オフセットハーモナイズ音テーブル218)の
サイズを縮少化している。
【0023】オフセットハーモナイズ音テーブル218
の出力である相対化ハーモナイズ音高データn4はM−
R加算部220でルート相対化部214からのルート相
対化メロディ音程データn2と足し合わされ(n5)、
更にルート加算部222でコード判別部212からの根
音データrと足し合わされる。これによりハーモナイズ
音の音高データn6が得られる。生成したハーモナイズ
音高データn6はCPU22からMIDI送信器25を
介して音源3に送られる。なお、n2+r=n1なので
テーブル218の出力にメロディ音高データn1を直接
加算してハーモナイズ音高データn6を得るようにして
もよい。
【0024】図4は図3で述べたハーモナイズ音生成構
成のために、CPU22が実行する生成プログラムの概
略フローである。鍵盤1でメロディ鍵域の鍵が押鍵され
ると対応するノートオンコマンドが生成、転送されMI
DI受信器26を介してCPU22に受信される。受信
処理においてCPU22はコマンド名とノートナンバー
とからメロディ押鍵があったことを検知し(4−1)、
4−2以下に示すハーモナイズ音生成処理を実行する。
まず、4−2で現在の判別コード(コード押鍵に応答し
てコードのタイプ、根音を判別するコード判別ルーチン
の処理結果)の根音rとタイプを読み込む。以下、CP
U22は図3で述べたルート相対化部214に対応する
ルート相対化処理4−3、PC差分部216対応するP
C差分処理4−4、オフセットハーモナイズ音テーブル
218とM−R加算部220に対応する表引き+(M−
R)処理4−5、及びルート加算部222に対応するル
ート加算処理4−6を実行してハーモナイズ音高データ
n6を生成する。最後に(4−7)、ハーモナイズ音出
力のためにCPU22はハーモナイズ音高データをノー
トナンバーとするノートオンコマンドを作成し、MID
I送信器25を介して音源3に転送する。
【0025】ルート相対化処理(図7)ではメロディ音
高データn1の読み込み7−1、根音データrの読み込
み7−2、及びn2=n1−rの減算処理7−3によっ
て根音rからのメロディ音程を示すデータn2を作成す
る。PC差分処理(図8)では、n2の読み込み8−1
及びn3=n2mod12のモジュロ演算8−2により
オクターブ内相対化メロディ音高データn3を作成す
る。
【0026】図9の表引き+(M−R)処理では9−1
でn3を読み込み、9−2で相対化メロディ音高データ
n3とコードタイプとによってROM23内のオフセッ
トハーモナイズ音テーブル218をルックアップし、メ
ロディ音高とコードタイプとの組合せに対応するハーモ
ナイズ音のオフセット値、即ち相対化ハーモナイズ音高
データn4を取り出す。そしてM−R加算ステップ9−
3でn5=n2+n4を実行する。ここにデータn5
は、根音に対するハーモナイズ音の音程を表わしてい
る。ルート加算処理(図10)では根音に対するハーモ
ナイズ音の音程データn3を読み込み(10−1)、根
音データrを読み込み(10−2)、加算:n6=n5
+rにより(10−3)、ハーモナイズ音高データn6
を生成する。
【0027】以上でハーモナイズ音生成部210の第1
構成例の説明を終える。次にハーモナイズ音生成部21
0の第2構成例を説明する。図11にハーモナイズ音生
成部の第2構成例を参照記号210Mで示す。図中、第
1構成例と同様の要素については同じ番号を付してあ
る。第2構成例のハーモナイズ生成部210Mはメロデ
ィ音高とコードとの組合せに対応してハーモナイズ音を
生成可能にするための変換テーブルメモリのサイズを第
1構成例より一層縮少化したものである。
【0027】第1構成例のハーモナイズ生成部210に
おける変換テーブル218(オフセットハーモナイズ音
テーブル)は第1の引数であるオクターブ内相対化メロ
ディ音高データと第2の引数であるコードタイプとによ
ってルックアップされる構成である。これに対し、第2
構成例のハーモナイズ生成部210Mでは、オフセット
ハーモナイズ音テーブル232がオクターブ内相対化メ
ロディ音高データn3を第1引数とする点では同じだ
が、第2引数は個々のコードタイプではなくコードタイ
プが属するグループとしている。コードタイプをグルー
プ化することにより、第2引数のとり得る数が減少し、
それに対応してオフセット音テーブル232のサイズが
縮少する。コードタイプのグループ化のためグループア
サイナ230が設けられる。グループアサイナ230は
コードタイプデータによってルックアップされ、そのグ
ループNOを返すルックアップテーブル(ROM23に
置かれる)で構成される。
【0028】図12にグループアサイナ230の例を示
し、図13にコードタイプグループと相対化メロディ音
高データとによってルックアップされる。オフセットハ
ーモナイズ音テーブル232の例を示す。
【0029】次にハーモナイズ音生成部210の第3構
成例について説明する。図14の(A)に第3構成例の
ハーモナイズ音生成部を参照記号210Nで示す。図
中、第1構成例と同様の要素については同様の参照番号
を付し、その説明は省略する。第3構成例210Nでは
2段階変換によって相対化ハーモナイズ音高データを得
るようにしている。第1段階の変換は中間テーブル24
0で行い、第2段階の変換はコード変換テーブル242
で行う。
【0030】中間テーブル240はPC差分部216か
らのオクターブ内相対化メロディ音高データによってル
ックアップされて中間データ(例えば、コードタイプが
メジャーのときのメロディ音高に対するハーモナイズ音
の音程を示す相対化ハーモナイズ音高データ)を出力す
る。図16に中間テーブル240の例を示す。この例で
は中間テーブル240はコードタイプがメジャーのとき
のメロディ音高に対するハーモナイズ音高の音程を示す
相対化ハーモナイズ音高基準データを出力する。
【0031】中間テーブル240の出力n4はM−R加
算部220で根音に対するメロディ音の音程データと加
算され、中間データn5としてコード変換テーブル24
2への第1引数となる。コード変換テーブル242は中
間データn5とコード判別部212からのコードタイプ
データとによりルックアップされて相対化ハーモナイズ
音高データ(根音に対するハーモナイズ音程を示す)を
出力する。コード変換テーブル242は中間テーブル2
40からの中間データをコードタイプに合うように変換
する機能を有する。コード変換テーブル242の出力n
6はルート加算部222で根音データrと加算され、ハ
ーモナイズ音高データn7となる。
【0032】なお、図14(B)にハーモナイズ生成部
の第4構成例210Pとして示すように、第3構成例2
10Nの中間テーブル240の出力n4側の(M−R)
加算部220を省略し、中間データ出力n4を直接コー
ド変換テーブル242に入力し、コード変換テーブル2
42の出力を(M−R)加算部220で相対化メロディ
音高データn2と加算し、その結果をルート加算部22
2は入力するように変形してもよい。この場合、コード
変換テーブル242の出力はメロディ音に対するハーモ
ナイズ音の音程を表わす。したがって、コード変換テー
ブル242の出力にメロディ音高データn1を加算する
ことでハーモナイズ音高データが得られる。したがって
コード変換テーブル242の出力側にM−R加算部22
0とルート加算部222(2回の加算)の代りにメロデ
ィ音高加算部を設ければよい。
【0033】そのように変形したハーモナイズ音生成部
を実現するために、CPU22で実行されるハーモナイ
ズ音生成プログラムの概略フローを図15に示す。すな
わち、CPU22はメロディ押鍵があったことを検出す
ると(15−1)、現在の判別コードの根音rとタイプ
のデータを読み込み(15−2)、押鍵に係るメロディ
音高データを根音で相対化し(15−3)、オクターブ
モジュロ演算によりオクターブ内相対化メロディ音高デ
ータn3を求め(15−4)、中間表引き処理15−5
で相対化メロディ音高データn3により図16に例示す
るような中間テーブル240をルックアップし、中間デ
ータn4を得る。次にコードタイプ変換処理15−6で
中間データn4とコードタイプデータとによりコード変
換テーブル242をルックアップし、メロディ音に対す
るハーモナイズ音の音高関係(音程)を示す相対化ハー
モナイズ音高データn5を得る。次にメロディ音高加算
処理15−7により相対化ハーモナイズ音高データn5
にメロディ音高データn1を加算してハーモナイズ音高
データn6を生成する。最後に(15−8)音源3にハ
ーモナイズ音高データを送ってハーモナイズ音を発音さ
せる。
【0034】個々のステップ15−1〜15−8のう
ち、15−1〜15−4、15−8は第1構成例(図
4)のステップ4−1〜4−4、4−7と同様なのでこ
れ以上の説明は省略する。中間表引き15−5、コード
タイプ変換15−6、メロディ音高加算15−7の各ス
テップは、それぞれ図17〜図19に示すフローに従っ
て処理される。即ち、中間表引き処理(図17)ではオ
クターブ内相対化メロディ音高データn3を読み込み
(17−1)、図16に示すような中間テーブル240
をデータn3でルックアップし、そのメロディ相対音高
に対応する中間データn4(相対化ハーモナイズ音中間
データ)を取り出す。
【0035】コードタイプ変換処理(図18)では18
−1で中間表引き処理の結果である中間データn4を読
み込み、18−2で中間データn4とコードタイプデー
タとでコード変換テーブル242をルックアップしてコ
ードタイプに合った相対化ハーモナイズ音高データn5
(メロディ音からのハーモナイズ音の音程を示す)を取
り出す。
【0036】なお、コード変換テーブル242を差形式
として中間データn4との差データdを記憶させるよう
にし、n5=n4+dの加算により相対化ハーモナイズ
音高データn5を求めるようにしてもよい。この場合、
コード変換テーブルメモリの記憶容量は一層節約でき
る。
【0037】メロディ音高加算処理(図19)では19
−1でコードタイプ変換処理の結果である相対化ハーモ
ナイズ音高データn5を読み込み、19−2でメロディ
音高データn1を読み込み、19−3で加算:n6=n
1+n5によりハーモナイズ音高データn6を算出して
いる。
【0038】第3構成例と第4構成例のハーモナイズ生
成部210N、210P及び図15で述べたような変形
例もハーモナイズ音を生成するために必要な変換テーブ
ル(中間テーブル240とコード変換テーブル242)
の記憶容量を節約でき、なおかつこの発明に従いメロデ
ィ音高とコードとの関係に合わせて、ある場合にはコー
ド構成音、ある場合にはコード構成外音というようにし
て変化に富むハーモナイズ音を生成することができる。
【0039】以上で実施例の説明を終えるがこの発明の
範囲内で種々の変形が可能である。例えば、実施例では
メロディ音に1音のハーモナイズ音を付加するとして説
明したが、2音以上のハーモナイズ音を付加するように
してもよい。また、メロディ音の相対化手段として、コ
ード根音以外のコード構成音に対するメロディ音の音高
関係を示す相対化メロディ音高データを生成するものを
用いてもよい。この場合、例えばオフセットハーモナイ
ズ音テーブルとしてこの相対化メロディ音高データとコ
ードタイプとによってルックアップされてメロディ音に
対するハーモナイズ音の音高関係を示す相対化ハーモナ
イズ音高データを出力するものが使用できる。
【0040】なお、オクターブ内へのメロディ音の相対
化は必ずしも必要ではない。記憶容量が問題でなければ
例えば図3に示すルート相対化部214からの相対化メ
ロディ音高データを第1引数とし、コード判別部212
からのコードタイプを第2引数としてルックアップされ
てメロディ音に対するハーモナイズ音の音高関係を示す
相対化ハーモナイズ音高データを出力する変換テーブル
を用いてもよい。これにより、同じピッチクラス(音
名)でもオクターブの違うメロディ音に対して生成する
ハーモナイズ音(のピッチクラス)を異ならせることが
でき、一層多彩なハーモナイズ演奏効果を達成できる。
【0041】
【発明の効果】以上、詳細に述べたようにこの発明はメ
ロディ音と重ねて発音するハーモナイズ音を自動生成す
る自動ハーモナイズ装置においてメロディ音高とコード
との関係に着目し、両者の組合せに合ったメロディハー
モナイズ音を生成可能とし、組合せに依存してある場合
にはコード構成音の中からハーモナイズ音を選び、ある
場合には外音(コード構成音以外の音)のなかからハー
モナイズ音を選ぶようにしている。したがって多彩に変
化するハーモナイズ演奏効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係る自動ハーモナイズ演奏
のシステム構成例を示すブロック図。
【図2】自動ハーモナイズ装置本体の機能ブロック図。
【図3】ハーモナイズ音生成部の第1構成例を示すブロ
ック図。
【図4】第1構成例のハーモナイズ音生成部を実現する
ためCPUにより実行されるハーモナイズ音生成処理の
フローチャート。
【図5】コード根音データの数値表現例を示す図。
【図6】相対化メロディ音高データとコードタイプとで
ルックアップされ相対化ハーモナイズ音高データを返す
オフセットハーモナイズ音テーブルを示す図。
【図7】ルート相対化処理のフローチャート。
【図8】PC差分処理のフローチャート。
【図9】表引き+(M−R)処理のフローチャート。
【図10】ルート加算処理のフローチャート。
【図11】ハーモナイズ生成部の第2構成例を示す機能
ブロック図。
【図12】コードタイプデータでルックアップされコー
ドのグループを返すグループアサイナを示す図。
【図13】コードタイプと相対化メロディ音高データと
によりルックアップされて相対化ハーモナイズ音高デー
タを返すオフセットハーモナイズ音テーブルを示す図。
【図14】(A)はハーモナイズ音生成部の第3構成例
を示す機能ブロック図、(B)は第4構成例を示す機能
ブロック図。
【図15】第4構成例によるハーモナイズ音生成処理の
変形を示すフローチャート。
【図16】コードタイプと相対化メロディ音高データと
によりルックアップされて中間データを返す中間テーブ
ルを示す図。
【図17】中間データを生成する中間表引き処理のフロ
ーチャート。
【図18】コード変換テーブルにより中間データをコー
ドタイプで変換して相対化ハーモナイズ音高データを生
成するコードタイプ変換処理のフローチャート。
【図19】相対化ハーモナイズ音高データにメロディ音
高データを加算してハーモナイズ音高データを生成する
メロディ音高加算処理のフローチャート。
【図20】メロディ音高とコードとの組合せに対応して
ハーモナイズ生成部により生成されるハーモナイズ音の
音高データの例を示す図。
【符号の説明】
1 鍵盤(メロディ付与手段及びコード付与手段) 2 自動ハーモナイズ装置本体 210、210M、210N、210P ハーモナイズ
生成部 214 ルート相対化部 216 PC差分部 214、216 (メロディ音相対化手段) 218 オフセットハーモナイズ音高テーブル 220 M−R加算部 222ルート加算部 230 グループアサイナ 232 オフセットテーブル 230、232 (オフセットハーモナイズ音テーブル
記憶手段) 240 中間テーブル(中間データテーブル記憶手段) 242 コード変換テーブル(コード変換テーブル記憶
手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メロディ音に重ねて発音させるハーモナイ
    ズ音を自動生成する自動ハーモナイズ装置において、 コードを与えるコード付与手段と、 メロディを与えるメロディ付与手段と、 メロディ音の音高とコードとの組合せに対応してハーモ
    ナイズ音を生成可能であり、前記メロディ付与手段から
    与えられるメロディ音に応答し、そのメロディ音の音高
    データと前記コード付与手段からのコードとに基づき対
    応するハーモナイズ音の音高データを生成するハーモナ
    イズ音生成手段と、 を有し、前記ハーモナイズ音生成手段は、メロディ音の
    音高とコードとの第1の組合せに対してはコード構成音
    をハーモナイズ音として生成し、メロディ音の音高とコ
    ードとの第2の組合せに対してはコード構成音以外の音
    をハーモナイズ音として生成することを特徴とする自動
    ハーモナイズ装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の自動ハーモナイズ装置にお
    いて、 前記ハーモナイズ音生成手段は、 メロディ音とコードの特定の構成音との音高関係を示す
    相対化メロディ音高データを算出するメロディ音相対化
    手段と、 前記相対化メロディ音高データをハーモナイズ音の音高
    データに変換する変換手段と、 を有することを特徴とする自動ハーモナイズ装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の自動ハーモナイズ装置にお
    いて、前記特定の構成音はコードの根音であることを特
    徴とする自動ハーモナイズ装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の自動ハーモナイズ装置にお
    いて、前記変換手段は、前記相対化メロディ音高データ
    とコードのタイプデータとによってルックアップされ
    て、メロディ音に対するハーモナイズ音の音高関係を示
    す相対化ハーモナイズ音高データを出力するオフビット
    ハーモナイズ音テーブル記憶手段を含むことを特徴とす
    る自動ハーモナイズ装置。
  5. 【請求項5】請求項2記載の自動ハーモナイズ装置にお
    いて、前記変換手段は、 前記相対化メロディ音高データによってルックアップさ
    れて中間データを出力する中間データテーブル記憶手段
    と、 前記中間データとコードのタイプデータとによってルッ
    クアップされて、メロディ音に対するハーモナイズ音の
    音高関係を示す相対化ハーモナイズ音高データを出力す
    るコード変換テーブ記憶手段と、 を有することを特徴とする自動ハーモナイズ装置。
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