JPH07120584B2 - 高速応答電磁石 - Google Patents

高速応答電磁石

Info

Publication number
JPH07120584B2
JPH07120584B2 JP63271437A JP27143788A JPH07120584B2 JP H07120584 B2 JPH07120584 B2 JP H07120584B2 JP 63271437 A JP63271437 A JP 63271437A JP 27143788 A JP27143788 A JP 27143788A JP H07120584 B2 JPH07120584 B2 JP H07120584B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron core
movable iron
movable
fixed iron
fixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63271437A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02117109A (ja
Inventor
信治 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanmei Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanmei Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanmei Electric Co Ltd filed Critical Sanmei Electric Co Ltd
Priority to JP63271437A priority Critical patent/JPH07120584B2/ja
Publication of JPH02117109A publication Critical patent/JPH02117109A/ja
Publication of JPH07120584B2 publication Critical patent/JPH07120584B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は種々の機械装置を作動させる為に用いられる
電磁石に関し、更に詳しくはコイルへの通電を始めてか
ら磁力による可動鉄心の吸引動作が完了するまでの応答
時間が短い高速応答電磁石に関する。
〔従来の技術〕
従来より、電磁石は通常、固定鉄心と、固定鉄心に向け
て進退するようにした可動鉄心と、固定鉄心及び可動鉄
心に対して、前者に向け後者を吸引する為の磁束を及ぼ
すようにしたコイルとを備えて構成されている。(例え
ば特開昭60−115207号) 〔発明が解決しようとする課題〕 この従来の電磁石では可動鉄心が重い為にそれは動きに
くく、上記応答時間が遅い問題点がある。そこで発明者
は、応答時間を短かくする為に、上記可動鉄心の長さを
短かくしてそれを軽量化させることを試みた。しかしそ
のようにすると、可動鉄心の初動は速くできるが、その
吸引動作の行程の途中で可動鉄心に及ぶ磁気的な吸引力
が弱まって(例えば可動鉄心がヨークから離れ両者間に
磁気的ギャップができる。)可動鉄心の移動速度が遅く
なり、結局、応答時間が遅くなってしまう問題点があっ
た。
本発明は以上のような点に鑑みてなされたもので、その
目的とするところは、可動鉄心の初動を速くできるは勿
論のこと、その吸引動作の行程の完了まで可動鉄心の移
動速度を高めることができて、上記応答時間を非常に短
かくすることができるようにした高速応答電磁石を提供
することである。
〔課題を解決する為の手段〕
上記目的を達成する為に、本願発明は前記請求の範囲記
載の通りの手段を講じたものであって、その作用は次の
通りである。
〔作用〕
コイルに通電するとそれから発せられる磁束が固定鉄心
及び可動鉄心に及ぶ。この磁束により可動鉄心には固定
鉄心へ向けての磁気的な吸引力が及び、可動鉄心は移動
し始める。この場合、固定鉄心の太さに対する可動鉄心
の太さの比率が特定された大きさになっている為、上記
吸引力は比較的大きく、また可動鉄心が静止しようとす
る慣性力は比較的小さい。従って可動鉄心は素早く動き
始める。更にそのような初動後の行程においても、大き
い吸引力と小さい慣性力とによって、可動鉄心は大きく
加速され、短時間で行程を完了する。
〔実施例〕
以下本願の実施例を示す図面について説明する。第1図
において、電磁石は鉄心アセンブリ1とその周囲に配設
した励磁アセンブリ(コイルアセンブリ)2とから構成
される。尚3は前者に対し後者を固定する為の固定具で
ある。
以下鉄心アセンブリ1について説明する。4は固定鉄心
で、電気抵抗の大きい電磁ステンレスでもって円柱状に
形成されている。この固定鉄心4は中心部にピン挿通孔
5を有し、端部には被駆動装置に対する連結用の座部6
を有する。尚7はピン挿通孔に備えた軸受で、耐久性、
摺動性のよいテフロン層を有するものが用いてある。8
は被駆動装置に対する止具で、例えばビスが用いられ
る。9は座部6に打ち込んだ回り止め用のピンで、例え
ば市販のスプリングピンが用いられる。次に11はヨーク
で、上記固定鉄心4と同様の材料で円筒状に形成されて
いる。このヨーク11の内面には上記軸受7と同様の軸受
12が備えてある。13は中空筒で、非磁性のステンレスパ
イプを用いて構成してあり、その一端及び他端は固定鉄
心4及びヨーク11に溶接されて、固定鉄心4と該中空筒
13とヨーク11とが一体化されている。14は可動鉄心で、
軸受12により案内されて固定鉄心4に向け進退作動する
ようにしてある。この可動鉄心14は上記固定鉄心4と同
様の材料で形成され、又進退方向の前後に貫通する空気
等の流体流通用の透孔15を有している。上記固定鉄心4
の太さDに対する該可動鉄心14の太さdの比率(以下径
比とも呼ぶ)は、磁束により可動鉄心が固定鉄心に向け
吸引されるときにおける可動鉄心の磁気的な吸引力と、
可動鉄心の重量による慣性力とが、所要の応答時間を得
るに充分な大きさとなる値に選定してある。16は可動鉄
心14に連結(例えば圧入、または接着)した作動ピン
で、軸受7により進退動が案内されている。17はストッ
パーで、可動鉄心14の動作範囲を設定する為のものであ
り、反発弾性の低いゴムで形成されている。
次に励磁アセンブリ2について説明する。20はケース
で、磁気回路には関係のないものであり、生産性の良好
な成形樹脂で作られている。21はケース内に備えさせた
コイルで、周知の如く円筒状に形成され、コイルリード
22が引き出されている。尚コイルリード22はブッシング
23を通して引き出され、その保護が図られている。ブッ
シング23は例えばNBRで作られ、その形状は図示の如く
ケース内部側の先端をテーパー状にしてケース20に設け
た装着孔20aに対する嵌め込みが容易となっており、更
に又その嵌め込み状態において自体に設けた溝23aに上
記装着孔20aの孔縁が嵌合して抜け止めがなされるよう
になっている。24はフレームで、上記コイル21の外側に
位置して上記ヨーク11と共に、固定鉄心4と可動鉄心14
とを磁気的に繋ぐ(閉磁路を形成する)部材を構成する
ものである。該フレーム24は第2図に明示される如く珪
素鋼板を積層して構成されており、前記鉄心アセンブリ
1を挿通する為の透孔25,25が形成されている。26はケ
ース20とコイル21及びフレーム24との間の空間に流し込
んだ充填剤で、コイル21やフレーム24の保持と耐湿性の
向上を目的としたものであり、例えばエポキシ系の液状
樹脂を流し込んで固化させてある。27はケース20の開口
部を閉ざす蓋で、例えば生産性の良好な成形樹脂で形成
されている。
次に上記固定具3は軽量はアルミニウムで形成され、ヨ
ーク11の一部に設けたねじ部に螺合させてある。28は該
固定具3と励磁アセンブリ2のケース20との間に介在さ
せたクッション用のOリングである。
次に30は被駆動装置を示し、矢印方向への進退が自在な
可動部31を有する。32は戻しばねである。このような被
駆動装置30としては例えば水や空気等の流体の切り替え
を行う弁装置がある。
次に上記電磁石の動作について説明する。コイル21への
非通電状態においては、可動鉄心14は第1図の左半分に
示されるような状態即ち固定鉄心4から離れた状態にあ
る。この状態においてコイルリード22を通しコイル21に
通電されると、それにより発生される磁束がフレーム24
やヨーク11を通して固定鉄心4と可動鉄心14とに及ぶ。
この磁束により可動鉄心14は固定鉄心4に向けての磁気
的な吸引力が及ぶ。すると可動鉄心14は固定鉄心4に向
けて移動し始める。この場合、固定鉄心4に対する可動
鉄心14の径比が前述のような値にしてある為、可動鉄心
14には比較的大きい磁気的吸引力が及ぶと共に、その可
動鉄心14が静止状態を保とうとする慣性力は比較的小さ
い。その結果可動鉄心14は極めて速やかに動き始める。
又引き続き可動鉄心14が固定鉄心4に向けて移動する行
程においても、可動鉄心14に及ぶ吸引力は比較的大きく
又慣性力は小さい為、可動鉄心14は速やかに加速され、
可動鉄心14は急速に固定鉄心4の側に移動する。このよ
うな移動によって可動鉄心14はその行程を完了し、第1
図の右半分に示されるような位置に至る。可動鉄心14の
このような動きにより、作動ピン16を介して被駆動装置
30の可動部31が作動される。
次に上記コイル21への電流が断たれると可動鉄心14は磁
気的な吸引力を失う為、戻しばね32によって再び第1図
の左半分に示されるような初期の位置に復帰する。
上記実施例における具体的な数値の一例を示せば、D=
20mm、d=12mm、径比=0.6、コイル電流=1.8Aであ
る。
上記のようなコイル21への通電による可動鉄心14の固定
鉄心4側への移動と通電の停止による可動鉄心14の復帰
とは、非常に高速例えば1秒当たり20回で繰り返し行わ
れる。この繰り返し動作の場合、固定鉄心4、ヨーク1
1、可動鉄心14及びフレーム24は夫々前述のように構成
されている為、それらでの渦電流の発生は非常に少な
く、電気的なロスが少ない。
次に第3図は上記径比と可動鉄心14に及ぶ吸引力との関
係及び上記径比と応答時間との関係を示すものである。
前記実施例のように0.6の径比の場合、可動鉄心14の動
作の応答時間は目標値である例えば8ミリ秒を達成でき
ており、又その時の可動鉄心14に及ぶ吸引力は例えば約
4kgが得られている。
径比を上記の値より大きくすると、可動鉄心14に及ぶ吸
引力は増大するが可動鉄心14が静止しようとする慣性力
も大きくなる為、応答時間は図示のように長くなる。一
方径比を小さくしていくと、上記吸引力は減少するが上
記慣性力も減少する為、応答時間は上記目標値を満足す
ることができる。しかし径比を更に小さくしていくと、
上記慣性力は更に減少するが、吸引力も更に減少してし
まう為、応答時間は図示のように次第に長くなってく
る。そして径比が例えば0.4以下になると応答時間は目
標値を達成し得なくなる。従って、目標値が図示のよう
な値の場合上記径比は0.4〜0.6の範囲から選ぶとよい。
次に第4図に示される実線Aは上記可動鉄心14のストロ
ークとその可動鉄心14に及ぶ吸引力との関係を示すグラ
フである。ストロークの0mmは可動鉄心が固定鉄心に最
も接近した状態にある時(第1図における右側の状
態)、ストロークの3mmは可動鉄心が固定鉄心から最も
離反した状態にある時(第1図における左半分の状態)
である。
次に第5図及び第6図は本願の異なる実施例を示すもの
であり、固定鉄心における可動鉄心側の端部の形状を異
ならしめた例を示すものである。第5図の例において
は、固定鉄心4eの端部に可動鉄心14eの入り込みを可能
にする凹部33を形成してある。このような凹部33を形成
することにより、可動鉄心14eを吸引動作させる場合に
おけるそのストロークと吸引力との関係は、前記第4図
に破線Bで示されるようになる。又第6図の例では第5
図と同様の凹部33に加えて、固定鉄心4eの端部34を図示
のようにテーパー状に形成してある。このような形状に
形成することにより上記ストロークと吸引力との関係は
第4図に一点鎖線Cで示されるようになる。
〔発明の効果〕
以上のように本発明にあっては、コイル21への通電を開
始して可動鉄心14を動かし始める場合、可動鉄心14には
大きな磁気的吸引力が及ぶと共にそれが静止しようとす
る慣性力は小さく、可動鉄心14の初動を速く行なわせる
ことができる特長があり、 その上上記初動後の可動鉄心の移動の行程においても、
上記大きな吸引力と小さい慣性力とによって可動鉄心14
を大きく加速できる特長がある。
これらのことは、コイル21への通電の開始から可動鉄心
14の前進の完了までの時間即ち応答時間を非常に短かく
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
図面は本願の実施例を示すもので、第1図は縦断面図、
第2図はフレームの斜視図、第3図は径比と吸引力及び
応答時間との関係を示すグラフ、第4図はストロークと
吸引力との関係を示すグラフ、第5図及び第6図は夫々
異なる実施例を示す部分図。 4……固定鉄心、14……可動鉄心、21……コイル。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定鉄心と、固定鉄心に向けて進退するよ
    うにした可動鉄心と、固定鉄心及び可動鉄心に対して、
    前者に向け後者を吸引する為の磁束を及ぼすようにした
    コイルとを備える電磁石において、上記固定鉄心の太さ
    に対する上記可動鉄心の太さの比率を、上記磁束により
    可動鉄心が固定鉄心に向け吸引されるときにおける可動
    鉄心の磁気的な吸引力と、可動鉄心の重量による慣性力
    とが、所要の応答時間を得るに充分な大きさとなる値に
    選定した高速応答電磁石。
JP63271437A 1988-10-27 1988-10-27 高速応答電磁石 Expired - Lifetime JPH07120584B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63271437A JPH07120584B2 (ja) 1988-10-27 1988-10-27 高速応答電磁石

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63271437A JPH07120584B2 (ja) 1988-10-27 1988-10-27 高速応答電磁石

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02117109A JPH02117109A (ja) 1990-05-01
JPH07120584B2 true JPH07120584B2 (ja) 1995-12-20

Family

ID=17500014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63271437A Expired - Lifetime JPH07120584B2 (ja) 1988-10-27 1988-10-27 高速応答電磁石

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07120584B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009096040A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 Ube Ind Ltd 水硬性モルタルの連続施工方法およびその構造体
JP2009096039A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 Ube Ind Ltd 水硬性モルタルの施工方法およびその構造体
JP2009103050A (ja) * 2007-10-23 2009-05-14 Denso Corp 電磁駆動装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6141123A (ja) * 1984-08-01 1986-02-27 Sharp Corp 液晶型防眩ミラ−
JPS6298604A (ja) * 1985-09-28 1987-05-08 マンネスマン タリ− ゲ−・エム・ベ−・ハ− 3000Hzまでまたはそれ以上の範囲の周波数のソレノイドプランジヤ電磁石

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6141123A (ja) * 1984-08-01 1986-02-27 Sharp Corp 液晶型防眩ミラ−
JPS6298604A (ja) * 1985-09-28 1987-05-08 マンネスマン タリ− ゲ−・エム・ベ−・ハ− 3000Hzまでまたはそれ以上の範囲の周波数のソレノイドプランジヤ電磁石

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02117109A (ja) 1990-05-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3713059A (en) Solenoid operated plunger device
JPH07120584B2 (ja) 高速応答電磁石
JPH04104064A (ja) 加速度センサの製作方法
US6091314A (en) Piezoelectric booster for an electromagnetic actuator
JPH02250228A (ja) 電磁スイッチ装置
JP2005277360A (ja) ヒンジ型直流ソレノイド
JPH1174115A (ja) リニア電磁ソレノイド
JP3175204B2 (ja) エンジン吸排気用電磁駆動バルブ
JPS5923370Y2 (ja) 直流ソレノイド
JPH088167B2 (ja) 電磁石
JP2564989B2 (ja) 電磁石
JPH10135035A (ja) 電磁ソレノイド
JPS6317211Y2 (ja)
JPH0649981Y2 (ja) 電磁弁
JPH10270243A (ja) 双安定自己保持無音ソレノイド
JPH0560160A (ja) 電磁式フリクシヨンダンパ
JPH073609Y2 (ja) 電磁装置
JPH118116A (ja) 挿通型電磁石
JP3138236B2 (ja) 電磁石
JP2771780B2 (ja) 電磁石
JPS586627B2 (ja) 電磁式印字記録装置
JPS62259871A (ja) ワイヤドツトプリンタの印字ヘツド
JPH01142128U (ja)
JPS5934966Y2 (ja) ソレノイド
JPH02301927A (ja) 電磁スイッチ装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071220

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081220

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term