JPH07120402A - 透過歪の測定方法及びその装置 - Google Patents

透過歪の測定方法及びその装置

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JPH07120402A
JPH07120402A JP23076094A JP23076094A JPH07120402A JP H07120402 A JPH07120402 A JP H07120402A JP 23076094 A JP23076094 A JP 23076094A JP 23076094 A JP23076094 A JP 23076094A JP H07120402 A JPH07120402 A JP H07120402A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】撮像手段4にて被測定物1の測定範囲全域を順
次ライン走査することにより、被測定物1を介して背景
スクリーン2を撮影した後、その撮影データから被測定
物1の透過歪を測定する方法であって、背景スクリーン
2の規則性パターン3として、所定方向に連続的に延び
る三角波状単位パターン3aが等ピッチ間隔で配列され
るものを用いる。 【効果】撮像手段による焦点ぼけの影響を極力抑えて透
過歪を正確に測定でき、しかも、測定処理の簡略化を図
ると共に広い測定範囲にも容易に対応できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ガラス板、曲面ガラ
ス板等の光透過性の被測定物に対する歪度合を測定する
方法及びその装置に係る。特に、光透過性の被測定物を
透過する光に基づいて歪度合を測定する透過歪の測定方
法及びその装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用窓ガラスや建築用窓ガ
ラスにおいて窓ガラスの歪度合が大きいと、窓ガラスを
介して見た外部の景観が歪んでしまうという弊害があ
る。そこで、品質管理上、窓ガラスの歪度合を所定範囲
内に収めることが必要になる。
【0003】従来この種の窓ガラスの歪測定技術として
は、例えば次のものが挙げられる。水玉模様からなる規
則性パターンを用い、窓ガラス等の被測定物を介して撮
影した水玉模様データの縦径及び横径を評価することに
より、被測定物の透過歪を算出する。縦方向及び横方向
に沿って所定のピッチ間隔で配列されるレーザー光のよ
うなポイント群からなる規則性パターンを用い、被測定
物を介して撮影したポイント群の離散輝点座標相互の距
離変化から、被測定物の透過歪を算出する。
【0004】他に、この種の窓ガラスの歪測定技術とし
て、例えば特開平3−199946号公報等に開示の技
術がある。これは、窓ガラス等の被測定物の背面に所定
の輝線が照射されるスクリーンを設置する一方、被測定
物の手前側にはITVカメラ等の撮像器を設置し、この
撮像器にて被測定物全域に亘って被測定物を介して輝線
を撮影し、その撮影データから被測定物の透過歪を測定
するようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
水玉模様の縦径及び横径を評価する方法にあっては、縦
径、横径を正確に求める上で水玉模様の中心位置を正確
に検出しなければならない。そのため、ITVカメラ等
による処理を行う場合に必要な撮像系の解像度等の制約
から、透過歪の測定処理が複雑化し、処理時間が非常に
多く必要になってしまう。一方、ポイント群配列からな
る規則性パターンを用いた方法にあっては、ポイント相
互の距離に基づいて透過歪を割り出すようにしている。
そのため、正確な透過歪を測定するには、ポイント相互
の距離データがある程度高い密度で必要になり、その
分、撮像器による被測定物の測定範囲をあまり大きく確
保することができない。逆に、ポイント相互間距離のデ
ータ密度を粗くすると、ポイント間に存在する局所的な
歪みを見逃す危険性が増大する。
【0006】また、いずれの透過歪の測定方法とも、I
TVカメラ等の撮像器を移動させながら、被測定物を介
して水玉模様かポイント群を撮影することになる。その
ため、撮像器を移動する際の機械的振動等に起因して、
計測距離に誤差が生じ易い。さらに、撮像器の一回の撮
像範囲が狭いため、多数回の移動、撮像処理を繰り返す
必要がある。こうして、その分、処理時間が非常に多く
必要になってしまう。撮像器を用いた場合には、その焦
点ぼけが生じることがある。そのために、水玉模様の縦
径、横径の寸法誤差が大きくなり、また、ポイント群の
離散輝点座標位置の誤差が大きくなり、結果的に、透過
歪の測定精度が低下するという技術的課題が生ずる。
【0007】この発明は、以上の技術的課題を解決する
ためになされたものであって、撮像手段による焦点ぼけ
の影響を極力抑えて透過歪を正確に測定でき、しかも、
測定処理の簡略化を図ると共に広い測定範囲にも容易に
対応できるようにした透過歪の測定方法及びその装置を
提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
図1に示すように、光透過性の被測定物1の背面に所定
の規則性パターン3が描かれた背景スクリーン2を設置
する一方、被測定物1の手前側にライン走査可能な撮像
手段4を設置し、この撮像手段4にて被測定物1の測定
範囲全域を順次ライン走査することにより、被測定物1
を介して背景スクリーン2を撮影した後、その撮影デー
タから被測定物1の透過歪を測定する方法であって、背
景スクリーン2の規則性パターン3として、所定方向に
連続的に延びる三角波状単位パターン3aが等ピッチ間
隔で配列されるものを用いたことを特徴とする。
【0009】このような方法発明において、撮影データ
から被測定物1の透過歪を測定する手法については適宜
選定して差し支えない。その一方で、この方法発明を具
現化する装置発明は、図1に示すように、光透過性の被
測定物1の背面側に設置され、所定方向に実質的に連続
的に延びる三角波状単位パターン3aが等ピッチ間隔で
配列される規則性パターン3を有する背景スクリーン2
と、被測定物1の手前側に設置されるライン走査可能な
撮像手段4と、被測定物1、撮像手段4及び背景スクリ
ーン2の少なくとも一つを適宜移動させ、撮像手段4に
て被測定物1の測定範囲全域を順次ライン走査すること
により、被測定物1を介して背景スクリーン2を撮影す
る測定範囲制御手段5と、撮像手段4のライン走査に伴
って背景スクリーン2の規則性パターン3の変化点を検
出するパターン変化点検出手段6と、このパターン変化
点検出手段6にて検出されたパターン変化点から三角波
状単位パターン3aの各パターン線分を抽出するパター
ン線分抽出手段7と、このパターン線分抽出手段7にて
抽出された各パターン線分から特徴点を演算する特徴点
演算手段8と、被測定物1を介さない時に対する特徴点
座標が予め格納されたリファレンス特徴点格納手段9
と、上記特徴点演算手段8にて演算された被測定物1を
介した時の特徴点座標とリファレンス特徴点格納手段9
の特徴点座標とを対比することにより被測定物1の透過
歪を評価する歪評価手段10とを備えたものである。
【0010】このような技術的手段において、背景スク
リーン2としては次のものが例示される。ひとつは、不
透過性の規則性パターン3が描かれた透過性スクリーン
部材の背面側に照明用光源を配置し、規則性パターン3
以外のスクリーン部材に光を透過させるようにしたも
の、他に、透過性の規則性パターン3が描かれた不透過
性のスクリーン部材の背面側に照明用光源を設置し、規
則性パターン3に光を透過させるようにしたもの、さら
には、スクリーン部材上に例えば発光性塗料等で規則性
パターン3を描き、当該規則性パターン3に外部から光
を照射させるものが挙げられる。こうして、これらある
いはその他の種々の手段を適宜選定して、背景スクリー
ン2として用いられる。
【0011】規則性パターン3の配列方向については、
予め決められた任意の方向を選定して差し支えないが、
処理の容易性を考慮すれば、縦方向あるいは横方向に配
列したものが好ましい。規則性パターン3の三角波状単
位パターン3aの形状については、基準線(規則性パタ
ーン3の配列方向に直交する方向に延びる線)に対する
三角波状単位パターン3aの傾斜角度θ1 ,θ2 がθ1
=θ2 ,θ1 >θ2 あるいはθ1 <θ2のどのような関
係にあっても差し支えない。処理の容易性を考慮すれ
ば、θ1 =θ2 の関係が好ましい。但し、三角波状単位
パターン3aの傾斜角度θ1 ,θ2の大きさについて
は、あまりに小さいと、三角波の斜線部が歪みによって
認識不能になる場合があることから、大体45゜±30
゜程度で適宜選定される。そして、三角波状単位パター
ン3aの配列ピッチP1 については、撮像手段4の解像
度にて分解可能な範囲で適宜選定して差し支えない。三
角波状単位パターン3aの幅寸法ピッチPと単位パター
ン3a間の配列ピッチP1 とを略同じに設定すれば、走
査時におけるパターン変化点(単位パターン3aの境界
点)位置が均等寸法になるため、パターン変化点とノイ
ズとの区別化を容易にすることが可能である。
【0012】撮像手段4としては、被測定物1を介して
背景スクリーン2を撮影し得るものであれば適宜選定し
て差し支えない。CCDラインセンサカメラ、フォトセ
ンサをマトリクス状に配列したもの等画素単位毎に撮像
素子が配列されたものを撮像手段4に用いれば、画素単
位毎の受光の有無を容易に測定でき、しかも、データの
取扱いも容易になるという観点から好ましい。撮像手段
4の走査方向は任意である。処理の容易性を考慮すれ
ば、撮像手段4の走査方向は、三角波状単位パターン3
aの配列方向(言い換えれば、三角波状単位パターン3
aの延びる方向に直交する方向)に沿った方向であるこ
とが好ましい。
【0013】測定範囲制御手段5としては、被測定物1
の測定範囲全域を撮像手段4にて撮影でき、しかも、被
測定物1を介して背景スクリーン2上の規則性パターン
3を撮影できることが求められる。例えば、被測定物1
あるいは撮像手段4を適宜ステップ移動(回転、直線移
動)させたり、撮像手段4と被測定物1とを夫々ステッ
プ移動させたり、あるいは、撮像手段4と背景スクリー
ン2とを適宜ステップ移動させる等適宜選定して測定範
囲が制御される。
【0014】パターン変化点検出手段6としては、撮像
手段4の走査ラインが横切る規則性パターン3の境界点
を検出するものであれば適宜選定して差し支えない。撮
像手段4による撮影像が焦点ぼけしたとしても、規則性
パターン3の境界点が正確に検出できるようなエッジ検
出方式を採用することが好ましい。
【0015】パターン線分とは、三角波状単位パターン
3aの各辺に相当するものである。このパターン線分を
認識するパターン線分抽出手段7としては、抽出された
パターン変化点の軌跡からパターン線分を抽出するもの
であれば適宜選定することができる。精度良くパターン
線分を抽出するには、パターン線分抽出手段7はパター
ン変化点列を基に例えば最小二乗近似直線を求めるよう
にしたり、規則性パターン3の性質(傾斜角度やパター
ン幅ピッチ、パターン間ピッチ)を考慮してパターン変
化点列からノイズを除去するようにすることが好まし
い。
【0016】特徴点演算手段8としては、抽出された各
パターン線分から規則性パターンの特徴点、例えば各パ
ターン線分の交点や各平行パターン線分の中心線交点等
を演算し得るものであれば適宜選定して差し支えない。
リファレンス特徴点としては、被測定物1無しの状態で
背景スクリーン2を直接撮影して得られる特徴点を用い
るようにしてもよいし、あるいは、透過歪のない被測定
物1を実際に測定して得られる特徴点を用いるようにし
てもよいし、あるいは、背景スクリーン2の規則性パタ
ーンを理論的に解析して得た特徴点を用いるようにして
もよい。この発明においては、これらを実質的に被測定
物1を介さない時と定義する。
【0017】歪評価手段10としては、特徴点演算手段
8にて演算された特徴点と、リファレンス特徴点とを比
較して歪量を算出し、その数値をそのまま表示させ、オ
ペレータが透過歪の大小を評価するようにしてもよい
し、また、歪量を算出した後、当該歪量が許容範囲であ
る基準歪量以内か否かを判定するように構成してもよ
い。
【0018】
【作用】上述したような技術的手段によれば、測定範囲
制御手段5は、被測定物1、撮像手段4及び背景スクリ
ーン2の少なくとも一つを適宜移動させ、撮像手段4に
て被測定物1の測定範囲全域に亘って被測定物1を介し
て背景スクリーン2の規則性パターン3を撮影する。規
則性パターン3は、所定方向、例えば縦方向に連続的に
延びる三角波状単位パターン3aが等ピッチP1 間隔で
配列されている。この場合、三角波状単位パターン3a
は縦方向に実質的に連続であればよく、例えば、撮像手
段4の解像度等に鑑みて、許容できる不連続性があって
もよい。このため、撮像手段4のライン走査に伴って、
パターン変化点検出手段6は走査ラインが横切る三角波
状単位パターン3aの境界部をパターン変化点として検
出する。このようなパターン変化点検出過程において、
仮に、撮像手段4による撮影像が焦点ぼけしたとして
も、透過光量のコントラストの閾値を適宜設定するよう
にすれば、パターン変化点は正確に検出される。これ
は、透過光量のコントラストの閾値の設定によって、常
に決まった光量の点をパターン変化点とすることがで
き、このパターン変化点が、配列ピッチP1 が一定の三
角波状単位パターン3aの境界線(エッジ)上に配列さ
れるべきものだからである。
【0019】また、パターン線分抽出手段7は、検出さ
れたパターン変化点に基づいてパターン線分を抽出す
る。このとき、パターン変化点は三角波状単位パターン
3aの境界線(傾斜角度θ1 ,θ2 は予め一義的に決め
られている)に沿って配列されるべきものであるため、
透過歪がある程度大きいとしても、パターン変化点は三
角波状単位パターン3aの傾斜角度に略沿って配列され
るものと予想され、その分、パターン変化点列からパタ
ーン線分が容易に抽出される。
【0020】この後、特徴点演算手段8は抽出されたパ
ターン線分から各パターン線分の交点のような特徴点を
演算する。こうして、歪評価手段10によって演算され
た特徴点座標とリファレンス特徴点格納手段9の特徴点
座標とを対比し、被測定物1の透過歪を評価する。
【0021】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例に基づいてこの
発明を詳細に説明する。図2及び図3はこの発明が適用
された透過歪測定装置の一実施例である。同図におい
て、符号20は被測定物としてのワーク(この実施例で
は自動車のフロント窓ガラス)である。このワーク20
は、回転可能なワークテーブル21上にホルダ22を介
して所定の傾斜姿勢にて保持されるようになっている。
尚、符号23はワークテーブル21を所定角度範囲(こ
の実施例では約160゜程度)で回転させるためのテー
ブル駆動モータ、24はワークテーブル21上のホルダ
22位置を調整することによりワーク20の上下位置及
び姿勢角度を調整するワーク位置調整用アクチュエータ
である。
【0022】符号30はワーク20の背面側に設置され
る背景スクリーンである。この背景スクリーン30は、
スクリーンフレーム(図示せず)の前面に光透過性のス
クリーンシート31を設けると共に、このスクリーンシ
ート31表面に光不透過性の所定の規則性パターン32
を設けたものである。更に、スクリーンシート31の背
面側には多数の棒状光源33を所定ピッチ間隔で上下方
向に配列し、スクリーンシート31を背面側から光照射
するようになっている。
【0023】この実施例において、上記規則性パターン
32は、特に図4に示すように、縦方向に延びる三角波
状単位パターン321を横方向に所定ピッチP1 (この
実施例では7.5mm)間隔で配列したもので、全体で
M×N(この実施例では780×3420mm)の範囲
に亘って形成されている。ここで、上記三角波状単位パ
ターン321は、幅寸法ピッチがP(この実施例では
7.5mm)で、水平線からなる基準線に対して45゜
の傾斜角度をもって縦方向にピッチP2 (この実施例で
は7.5mm)毎に屈曲形成されるものである。
【0024】符号40はワーク20の手前側に設置され
るCCDラインセンサカメラ(以後この実施例ではCC
Dカメラと略記する)である。この実施例では、撮像素
子として4096個のCCDが用いられると共に、2相
駆動方式(奇数番目のCCD群と偶数番目のCCD群と
が2相で駆動される方式)にて駆動されるようになって
いる。尚、CCDカメラ40と背景スクリーン30のス
クリーンシート31面との間の距離はこの実施例におい
て約3m程度に設定されている。上記CCDカメラ40
は、水平軸周りに回転可能な可動支持ブラケット41上
に固定設置されている。そして、カメラ回転用サーボモ
ータ42の回転運動を伝達ギア43を介して可動支持ブ
ラケット41に伝達することにより、その傾斜姿勢を変
化し得るようになっている。この実施例では、上記CC
Dカメラ40の仰角α及び俯角βが+35゜〜−25゜
程度になるように設定される。尚、符号44は可動支持
ブラケット41の回転軸に装着されてCCDカメラ40
の姿勢角度を検出するロータリエンコーダである。
【0025】符号50はCCDカメラ40による一連の
撮影処理を自動的に制御するシーケンスコントロールユ
ニットである。このシーケンスコントロールユニット5
0は、モータコントローラ51からモータ駆動信号を生
成し、ドライバ52,53を介してテーブル駆動モータ
23,カメラ回転用サーボモータ42を駆動制御し、ま
た、カメラ駆動ユニット54を介してCCDカメラ40
の撮像処理を制御するようになっている。尚、このシー
ケンスコントロールユニット50の処理シーケンスを設
定、変更する場合には、操作卓55にて直接的な指示を
与えたり、あるいは、後述する画像処理コントロールユ
ニット60からの指示信号に基づいて行うようにすれば
よい。
【0026】符号60はCCDカメラ40、ロータリエ
ンコーダ44、シーケンスコントロールユニット50と
入出力インタフェース61を介して接続される画像処理
コントロールユニットである。このユニット60によ
り、CCDカメラ40の撮影データを処理し、ワーク2
0の透過歪を始めとして各種情報を得、モニタ62やプ
リンタ63にその情報を出力するようになっている。
【0027】次に、この実施例で用いられる入出力イン
タフェース61の詳細を説明する。図5は入出力インタ
フェース61のうちCCDカメラ40からの信号を受け
入れるためのセンサインタフェースボード70の構成を
示す。同図において、符号71は入力されたアナログ信
号をデジタルデータに変換するアナログデジタルコンバ
ータ、72はCCDカメラ40の一ライン走査分のデジ
タルデータを順次格納するFIFOラインバッファ、7
3は得られたデジタルデータに対してシェーディング&
マスクコントロールを行うデータ補正回路、74はデー
タ補正回路73の補正処理を終了したデジタルデータが
一次的に格納されるリング状のフレームメモリ、75は
出力用のデジタル画像信号を一次的に格納するリング状
のフレームメモリ(ビデオメモリ)、76はビデオメモ
リ75の読み書きを制御するビデオメモリコントロール
回路、77はビデオメモリ75から読み出されたデジタ
ル画像信号をアナログ信号に変換するデジタルアナログ
コンバータ、78はセンサインタフェースボード70を
コントロールするためのプログラム等が格納されるボー
ドコントロール部、79は後述するパターン変化点の検
出処理が行われる変化点検出部、80は変化点検出部7
9で検出されたパターン変化点が格納されるリングバッ
ファメモリである。
【0028】また、この実施例では、上記アナログデジ
タルコンバータ71は、基本的にアナログ信号をデジタ
ルデータに変換するほか、CCDカメラ40の2相駆動
方式に起因する奇数、偶数によるCCDの交代感度差を
平均化し、CCDの交代感度差によるノイズを除去する
ようにしている。
【0029】次に、この実施例に係る透過歪測定装置の
処理過程について説明する。今、シーケンスコントロー
ルユニット50はCCDカメラ40及びワーク20を適
宜ステップ回転移動させ、CCDカメラ40にてワーク
20の全域に亘ってワーク20を通じて背景スクリーン
30の規則性パターン32を撮影する。
【0030】このとき、図6に示すように、CCDカメ
ラ40のライン走査毎にCCDカメラ40からアナログ
信号が取り込まれ、A/D変換された後に、フィルタ処
理を経て、シェーディング補正及びマスクコントロール
が行われる。
【0031】このような処理を経たデジタルデータはフ
レームメモリ74に一旦格納される。また、これと並行
して、変化点検出部79にてパターン変化点の検出処理
が行われる。このパターン変化点の検出処理内容を図7
を用いて模式的に示す。図7(a)に示すように、CC
Dカメラ40のライン走査中の透明部/非透明部(白・
黒と表現する)パターン(規則性パターン32)ピッチ
は等しく一様である。この関係はCCDカメラ40の走
査位置が図中矢印で示す副走査方向に移動したとして
も、常時保持される。従って、仮に、CCDカメラ40
の撮影像が焦点ぼけしたとしても、上記白/黒パターン
が等ピッチであることから、図7(b)に示すように、
受光量のコントラストに対して50%になるところを閾
値として設定すれば、白パターン及び黒パターンの境界
点の焦点ぼけが相殺される。こうして、結果的に正確な
パターン変化点(エッジ)(図7(b)中、x=x1 〜
x7 )が検出され、リングバッファメモリ80に順次格
納される。
【0032】この後、メインCPU(又はシグナルプロ
セッサ)は、リングバッファメモリ(変化点格納メモ
リ)80からパターン変化点の座標データを順次読み出
し、パターン線分の抽出処理を行う。このとき、上記パ
ターン変化点座標は三角波状単位パターン321の境界
線に沿って配列されるべきものである。そのため、たと
え、ワーク20が透過歪を有するとしても、水平線から
なる基準線に対して略45゜傾斜して連続的に認識され
るはずである。この観点で検出されたパターン変化点か
らノイズを除去した後、パターン変化点座標列を基に最
小二乗近似直線を求めることにより、パターン線分の直
線式が算出される。
【0033】この後、特徴点座標として連続したパター
ン線分の交点座標を、上記計算で求められた直線式より
求める。このとき、各パターン線分同士が略直角で交わ
る点を交点として算出すればよい。そのため、各パター
ン線分以外の線分の交点を算出処理中に除去することが
可能となり、必要な交点座標のみが得られる。
【0034】この後、メインCPU(又はシグナルプロ
セッサ)は、上記交点座標に基づいて歪評価処理を行
う。今、検査ワーク20に歪があると仮定すると、例え
ば図8(a)に破線状の丸で囲んだように、CCDカメ
ラ40で撮影して得られた規則性パターン32の映像に
歪みが生ずる。このため、パターン変化点位置のピッチ
に乱れが生じ、抽出されるパターン線分の傾きに影響
し、抽出される交点座標にそのまま反映される。この実
施例では、ワーク無しの状態で背景スクリーン30を撮
影して得られる交点座標、言い換えれば、歪のない状態
での交点座標をリファレンスデータとして例えばディス
クメモリに格納しておいた。そして、ワーク20を実測
して得られる交点座標データとリファレンス交点座標デ
ータとのマッチング処理を行い、以下のような計算で歪
量を求め、ワーク20の歪量を評価できる。
【0035】図8(b)に示すように、リファレンス交
点座標データに対応する交点名に’を付けるものとす
る。このとき、例えばベクトルCDをCD(→)で表
し、CD(→)、C’D’(→)の内積を〈CD(→)
*C’D’(→)〉、更に、CD(→)の長さを|CD
(→)|で表せば、CD(→)とC’D’(→)とのな
す角度θH は、θH =cos-1{〈CD(→)*C’
D’(→)〉/(|CD(→)|*|C’D’(→)
|)}で求められる。同様に、CA(→)とC’A’
(→)とのなす角度θV は、θV =cos-1{〈CA
(→)*C’A’(→)〉/(|CA(→)|*|C’
A’(→)|)}で求められる。こうしてC点の歪量θ
はこれら二つのなす角度の加重平均値(αは重み付け係
数)、θ=αθH +(1−α)θV によって求められ
る。この場合、α<0.5とすれば、横方向の歪より縦
方向の歪を重視した歪量を得ることができる。特に縦方
向と横方向に重きをおく必要がなければ、α=0.5と
すればよい。
【0036】このようにして、各交点の歪量が算出され
ると、予め定められた歪量の許容レベル内にあるか否か
を判定し、モニタ62に歪量マッピング表示及びその判
定結果が出力される。
【0037】以上のように、この実施例に係る透過歪測
定装置によれば、CCDカメラ40からの信号をパター
ン変化点検出までリアルタイム処理することが可能であ
り、メインCPU(又はシグナルプロセッサ)による処
理もデータの圧縮率が高いため、高速処理を実現するこ
とが可能となっている。また、この実施例においては、
CCDカメラ40を用いているので、通常のITVカメ
ラ(約1/500)の約8倍程度の水平解像度が得られ
る。従って、水玉模様の縦径、横径を評価する手法に比
べて、処理が単純であるにも拘わらず、高速処理が可能
であるばかりか、高精度計測も可能になっている。更
に、この実施例にあっては、連続した三角波状単位パタ
ーンの乱れから歪量を計算し得るので、ポイント群列か
らなる規則性パターンを用い、ポイント群列の離散輝点
座標の変化から歪量を計算する手法に比べて、狭い細長
い領域における歪を効率的に測定することが可能であ
る。
【0038】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、被測定物を介して背景スクリーンの規則性パター
ンを撮像手段にて撮影するタイプにおいて、背景スクリ
ーンに描かれる規則性パターンを工夫することにより、
撮像手段による焦点ぼけの影響を極力抑えて透過歪を正
確に測定でき、しかも、測定処理の簡略化を図ると共に
広い測定範囲にも容易に対応することができる。特に、
本発明のうちの装置発明によれば、これらの要請を確実
且つ容易に実現することができる。
【0039】さらに、規則性パターンとして三角波状パ
ターンを用いたことは、特に自動車用ガラス板の透過歪
の測定に有効である。この自動車用ガラス板にはその周
縁部に黒色等のセラミックプリントが施されていること
がある。このセラミックプリントと背景の規則性パター
ンとが重なった場合、パターンの変化点の検出誤差が懸
念される。しかしながら、本発明のようにパターンが三
角波状であることによって、この周縁部のセラミックプ
リント部の検出データをイレギュラーデータとして除去
することが容易になる。すなわち、検出したデータが検
出されるであろうデータと大きな違いがあれば、このデ
ータを歪評価のデータから除去すればよい。そこで、セ
ラミックプリント部を検出した場合、その検出データは
ガラス板の周縁形状に沿ったパターンに則ったものであ
ることから、このパターン検出データと明確に区別で
き、しかもパターン変化点を正確に認識できるパターン
形状として、三角波状のパターンが非常に好ましいこと
になる。このようにデータを除去することによれば、歪
量の定量化精度を向上させることはもちろんである。さ
らに、上記のように除去される部分がガラス板の周縁部
であるため、本発明は、このガラス板(被測定物)の輪
郭形状を抽出することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る透過歪の測定方法及びその装
置の構成を示す説明図である。
【図2】 この発明に係る透過歪測定装置の一実施例を
示す説明図である。
【図3】 図2のIII方向から見た矢視図である。
【図4】 背景スクリーンの規則性パターンの具体例を
示す説明図である。
【図5】 実施例に係るセンサインタフェースボードの
具体例を示す説明図である。
【図6】 実施例に係る透過歪の測定処理過程を示す説
明図である。
【図7】 (a)は規則性パターンとCCDラインセン
サカメラの走査ラインとの関係を示す説明図、(b)は
パターン変化点の検出処理を模式的に示す説明図であ
る。
【図8】 (a)はワークに歪がある場合の撮影データ
の一例を示す説明図、(b)は歪量の計算処理を模式的
に示す説明図である。
【符号の説明】
1…被測定物,2…背景スクリーン,3…規則性パター
ン,3a…三角波状単位パターン,4…撮像手段,5…
測定範囲制御手段,6…パターン変化点検出手段,7…
パターン線分抽出手段,8…パターン特徴点演算手段,
9…リファレンス特徴点格納手段,10…歪評価手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光透過性の被測定物(1)の背面に所定の
    規則性パターン(3)が描かれた背景スクリーン(2)
    を設置する一方、被測定物(1)の手前側にライン走査
    可能な撮像手段(4)を設置し、この撮像手段(4)に
    て被測定物(1)の測定範囲全域を順次ライン走査する
    ことにより、被測定物(1)を介して背景スクリーン
    (2)を撮影した後、その撮影データから被測定物
    (1)の透過歪を測定する方法であって、背景スクリー
    ン(2)の規則性パターン(3)として、所定方向に実
    質的に連続的に延びる三角波状単位パターン(3a)が
    等ピッチ間隔で配列されるものを用いたことを特徴とす
    る透過歪の測定方法。
  2. 【請求項2】前記三角波状単位パターン(3a)の幅寸
    法と三角波状単位パターン(3a)ピッチ間隔とを等し
    くしたことを特徴とする請求項1の透過歪の測定方法。
  3. 【請求項3】光透過性の被測定物(1)の背面側に設置
    され、所定方向に実質的に連続的に延びる三角波状単位
    パターン(3a)が等ピッチ間隔で配列される規則性パ
    ターン(3)を有する背景スクリーン(2)と、被測定
    物(1)の手前側に設置されるライン走査可能な撮像手
    段(4)と、被測定物(1)、撮像手段(4)及び背景
    スクリーン(2)の少なくとも一つを適宜移動させ、撮
    像手段(4)にて被測定物(1)の測定範囲全域を順次
    ライン走査することにより、被測定物(1)を介して背
    景スクリーン(2)を撮影する測定範囲制御手段(5)
    と、撮像手段(4)のライン走査に伴って背景スクリー
    ン(2)の規則性パターン(3)の変化点を検出するパ
    ターン変化点検出手段(6)と、このパターン変化点検
    出手段(6)にて検出されたパターン変化点から三角波
    状単位パターン(3a)の各パターン線分を抽出するパ
    ターン線分抽出手段(7)と、このパターン線分抽出手
    段(7)にて抽出された各パターン線分から特徴点を演
    算する特徴点演算手段(8)と、被測定物(1)を介さ
    ない時に対する特徴点座標が予め格納されたリファレン
    ス特徴点格納手段(9)と、上記特徴点演算手段(8)
    にて演算された被測定物(1)を介した時の特徴点座標
    と上記リファレンス特徴点格納手段(9)の特徴点座標
    とを対比することにより被測定物(1)の透過歪を評価
    する歪評価手段(10)とを備えたことを特徴とする透
    過歪の測定装置。
  4. 【請求項4】前記三角波状単位パターン(3a)の幅寸
    法と三角波状単位パターン(3a)ピッチ間隔とが等し
    いことを特徴とする請求項3の透過歪の測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000018932A (ja) * 1998-04-27 2000-01-21 Asahi Glass Co Ltd 被検物の欠点検査方法および検査装置
EP3580551A4 (en) * 2017-02-09 2020-12-16 Glasstech, Inc. SYSTEM AND ASSOCIATED PROCESS FOR ONLINE DETECTION OF SMALL DEFECTS ON / IN A SHEET OF GLASS

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