JPH07120304A - レーザドップラ振動計 - Google Patents

レーザドップラ振動計

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Publication number
JPH07120304A
JPH07120304A JP26349193A JP26349193A JPH07120304A JP H07120304 A JPH07120304 A JP H07120304A JP 26349193 A JP26349193 A JP 26349193A JP 26349193 A JP26349193 A JP 26349193A JP H07120304 A JPH07120304 A JP H07120304A
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JP
Japan
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optical path
interference signal
laser
frequency
beams
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Application number
JP26349193A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Doi
博 土井
Mitsuhito Kamei
光仁 亀井
Toshio Takenaka
俊夫 竹中
Sadahiro Tsuya
定廣 津谷
Atsumi Koike
敦美 小池
Takeshi Ishibashi
武 石橋
Takehiko Kikuchi
武彦 菊池
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Mitsubishi Electric Corp
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 所要レベルの干渉信号を得て、高い計測精度
のレーザドップラ振動計を得る。 【構成】 レーザ1からのビームをビームスプリッタA
20で二分し、一方のビームB7の周波数を周波数シフ
タ2でシフトさせ、他方のビームA3を測定対象5に照
射して、その反射ビームと上記ビームB7が重なるよう
に構成するとともに、光路長差補正器25で二つのビー
ム3、7の光路長をほぼ等しくして光検出器6により干
渉信号9を検出し、干渉信号9の周波数を周波数分析手
段10で求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光の干渉現象を利用し
て、対象の振動を非接触に測定するレーザドップラ振動
計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図15は、例えば「光計測のニーズとシ
ーズ」(コロナ社、1987年7月15日発行)に示さ
れた従来のレーザドップラ振動計を示す構成図であり、
図15において、1はレーザ、2は超音波回折セル、3
はビームA、4はビームスプリッタ、5は測定対象、6
は光検出器、7はビームB、8はミラー、9は干渉信
号、10は周波数分析器である。
【0003】次に動作について説明する。図15に示す
ように、レーザ1から出たビームは超音波回折セル2に
入射する。超音波回折セル2を通過するビームA3につ
いては光の周波数は変化を受けず、その後ビームスプリ
ッタ4を通過し、測定対象5に照射され、測定対象5か
らの光は前記ビームスプリッタ4により反射され、光検
出器6に入射する。また、超音波回折セル2により回折
されたビームB7は、光の周波数が一定周波数だけシフ
トされ、ビームスプリッタ4により反射され、さらにミ
ラー8で反射され、ビームスプリッタ4を通過し、前記
の測定対象5からの光と重ね合わせられ、光検出器6に
入射する。光検出器6から出力される干渉信号9の周波
数は、超音波回折セル2による周波数シフトと振動の速
度に比例するドップラシフトの和となる。そこで、周波
数分析器10により、干渉信号9の周波数を分析し、超
音波回折セル2の周波数シフトが既知であることから、
振動によるドップラシフトから振動の速度情報が求めら
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のレーザドップラ
振動計は以上のように構成されているので、測定対象ま
での距離が長くなった場合は、レーザのスペクトル幅の
影響により得られる干渉信号の振幅が低下し、後段の信
号処理に必要な振幅をもつ干渉信号が得られず、計測精
度に影響が出るという問題点や、測定対象が移動する場
合にも干渉信号の振幅が低下し、同様に後段の信号処理
に必要な振幅をもつ干渉信号が得られず、計測精度に影
響が出るという問題点があった。
【0005】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、請求項1の発明は測定距離の影響
を低減し、所要レベルの干渉信号を得て、計測精度を向
上させるようにしたレーザドップラ振動計を得ることを
目的とする。
【0006】請求項2の発明は、測定対象までの距離が
変わる場合にも、同様の効果を奏するレーザドップラ振
動計を得ることを目的とする。
【0007】請求項3から請求項6の発明は、測定対象
の移動の影響を低減し、所要レベルの干渉信号を得て、
計測精度を向上させるようにしたレーザドップラ振動計
を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るレ
ーザドップラ振動計は、レーザ、このレーザからのビー
ムを二分し、少なくとも一方のビームの周波数をシフト
させて周波数がわずかに異なる二つのビームを得る手
段、二つのビームの内の一方を測定対象に照射し、その
反射ビームと他方のビームとを重ね合わせて干渉信号を
検出する検出手段、上記干渉信号の周波数を求める周波
数分析手段、及び二つのビームの光路長をほぼ等しくす
る光路長差補正器を備えたものである。
【0009】請求項2の発明に係るレーザドップラ振動
計は、レーザ、このレーザからのビームを二分し、少な
くとも一方のビームの周波数をシフトさせて周波数がわ
ずかに異なる二つのビームを得る手段、二つのビームの
内の一方を測定対象に照射し、その反射ビームと他方の
ビームとを重ね合わせて干渉信号を検出する検出手段、
上記干渉信号の周波数を求める周波数分析手段、二つの
ビームにおける片方の光路に設けられ、光路長が各々異
なる複数の光路長差補正器、及び上記複数の光路長差補
正器から一つを選択し、選択された上記光路長差補正器
からビームを得るように制御する選択制御手段を備えた
ものである。
【0010】請求項3の発明に係るレーザドップラ振動
計は、レーザ、このレーザからのビームを二分し、少な
くとも一方のビームの周波数をシフトさせて周波数がわ
ずかに異なる二つのビームを得る手段、二つのビームの
内の一方を測定対象に照射し、その反射ビームと他方の
ビームとを重ね合わせて干渉信号を検出する検出手段、
上記干渉信号の周波数を求める周波数分析手段、測定対
象への照射ビームを偏向する偏向器、及び測定対象から
の反射ビームより得られる情報を用いて、測定対象の移
動を打ち消すように、上記偏向器を制御する偏向制御器
を備えたものである。
【0011】請求項4の発明に係るレーザドップラ振動
計は、請求項3の偏向制御器が、検出手段からの干渉信
号の振幅が増加するように偏向器を制御するものであ
る。
【0012】請求項5の発明に係るレーザドップラ振動
計は、請求項3偏向制御器が、スペックル検出器により
反射ビームのスペックルパターンを解析して測定対象の
移動を検出し、検出された測定対象の移動を打ち消すよ
う偏向器を制御するものである。
【0013】請求項6の発明に係るレーザドップラ振動
計は、請求項3の偏向制御器が、重心位置検出器により
反射ビームの強度分布の重心位置を検出し、上記重心位
置の変化により測定対象の移動を検出し、検出された測
定対象の移動を打ち消すよう偏向器を制御するものであ
る。
【0014】
【作用】請求項1の発明におけるレーザドップラ振動計
は、光路長差補正器により測定距離の影響を補償するこ
とにより、測定距離にかかわらず所要レベルの干渉信号
を得ることができる。
【0015】請求項2の発明におけるレーザドップラ振
動計は、測定距離が変わる場合に、光路長が各々異なる
複数の光路長差補正器の中から、測定距離に適した光路
長差補正器を選択し、測定距離の影響を補償することに
より、測定距離にかかわらず所要レベルの干渉信号を得
ることができる。
【0016】請求項3の発明におけるレーザドップラ振
動計は、測定対象への照射ビームを偏向する偏向器を設
け、測定対象からの反射ビームより得られる情報を用い
て、測定対象の移動を打ち消すように上記偏向器を制御
するので、測定対象の移動の影響が低減でき、所要レベ
ルの干渉信号が得られる。
【0017】請求項4の発明におけるレーザドップラ振
動計は、干渉信号を直接観測し、その振幅が増加する方
向にレーザビームを偏向するため、測定対象の移動の影
響をより確実に低減でき、所要レベルの干渉信号を得る
ことができる。
【0018】請求項5の発明におけるレーザドップラ振
動計は、スペックル検出器により反射ビームのスペック
ルパターンを解析して測定対象の移動を検出し、これを
打ち消すよう偏向器を制御するので、同様に所要レベル
の干渉信号を得ることができる。
【0019】請求項6の発明におけるレーザドップラ振
動計は、重心位置検出器により測定対象上のビームの重
心位置を検出して測定対象の移動を検出し、これを打ち
消すよう偏向器を制御するので、同様に所要レベルの干
渉信号を得ることができる。
【0020】
【実施例】
実施例1.以下、本発明の一実施例を図について説明す
る。図1は請求項1の発明の一実施例によるレーザドッ
プラ振動計を示す構成図であり、図において、20はビ
ームスプリッタA、21はビームスプリッタB、22は
レンズ、23はビームC、24はビームスプリッタC、
25は光路長差補正器である。図中、破線はビームを示
す。従来例と同一部分には同一符号を付して、重複説明
を省略する。図2は光路長差補正器25の例であり、図
において、30はミラーA、31はミラーBである。
【0021】次に動作について説明する。図1に示され
たレーザドップラ振動計では、レーザ1から出たレーザ
ビームは、ビームスプリッタA20により二つのビーム
(ビームA3、ビームB7)に二分され、ビームスプリ
ッタA20を通過した一方のビームA3はビームスプリ
ッタB21を通り、レンズ22により測定対象5の表面
に集光される。測定対象5の表面より散乱された光は、
レンズ22で集光され(ビームC23)、ビームスプリ
ッタC24を通り、光検出器6に入る。
【0022】一方、上記ビームスプリッタA20により
二分された他方のビームB7は、ミラー8により反射さ
れた後、周波数シフタ2により周波数シフトを受ける。
周波数シフタ2としては、例えば音響光学素子がある。
その後、光路長差補正器25を通り、ビームスプリッタ
C24で反射され、上記ビームスプリッタB21で反射
されたビームC23と重ね合わされ、光検出器6に入
り、光検出器6により干渉信号9を得る。
【0023】光路長差補正器25は、レーザからビーム
スプリッタA、ビームスプリッタB、レンズ、測定対
象、レンズ、ビームスプリッタB、ビームスプリッタC
を通り光検出器までのビームの光路長と、レーザからビ
ームスプリッタA、ミラー、周波数シフタ、光路長差補
正器、ビームスプリッタCを通り光検出器までのビーム
の光路長をほぼ等しく補正するものであり、この2つの
光路長の差が大きいと、レーザのスペクトル幅の影響で
得られる干渉信号の振幅が小さくなる。さらに、レーザ
1として例えば半導体レーザを用いた場合はスペクトル
幅が広いため2つの光路長の差による干渉信号の振幅の
減少が問題となる。なお、光路長差補正器25として
は、例えばシングルモードファイバや偏波面保存ファイ
バーで構成可能である。あるいは、例えば図2に示すよ
うな対向する2枚の平行なミラー(ミラーA30、ミラ
ーB31)に、ミラーに対してわずかに傾いたビームB
7を入射させ、ミラーA30とミラーB31の間を多重
反射させることで長い光路長が得られ、光路長差補正器
を実現できる。光路長差補正器として、例えば長さ80
mの石英ファイバを使用すると、使用する波長での屈折
率が例えば1.452の時、光路長として約116m、
測定距離として約58mの測定距離の補正が実現でき
る。
【0024】光検出器6から出力される干渉信号9の周
波数は、周波数シフタ2による周波数シフトと振動の速
度に比例するドップラシフトの和となる。そこで、従来
と同様、周波数分析器10により、干渉信号9の周波数
を分析し、周波数シフタ2の周波数シフトは既知である
から、振動によるドップラシフトから振動の速度情報が
求められる。このように上記構成により、光路長差補正
器により2つの光路長の差を小さくすることで、測定対
象までの距離にかかわらず、レーザのスペクトル幅の影
響による干渉信号の振幅の低下を抑えることが可能にな
る。
【0025】実施例2.図3は請求項2の発明の一実施
例によるレーザドップラ振動計を示す構成図であり、図
において、40は切り換え器A、41は切り換え器B、
42は切り換え制御器であり、これら40、41、42
により選択制御手段を構成する。図4は上記切り換え器
A、Bの具体的な実施例の一つであり、図において、2
5はシングルモードファイバよりなる、光路長が各々異
なる複数の光路長差補正器、43は回転機構に取り付け
られたミラーA、44は集光レンズ、45はコリメート
レンズ、46は回転機構に取り付けられたミラーBであ
り、ミラーA43、集光レンズ44により切り換え器A
40を、コリメートレンズ45、ミラーB46により切
り換え器B41を構成する。図中、破線はビームを、一
点鎖線はビームが通る可能性のある光路を示す。従来例
と同一部分には同一符号を付して、重複説明を省略す
る。
【0026】次に動作について説明する。実施例1では
1台であった光路長差補正器を本実施例では複数個設
け、その前後に切り換え器A40、切り換え器B41と
切り換え器A、切り換え器Bを制御するための切り換え
制御器42を追加して構成される。切り換え器A40は
切り換え制御器42の指令により複数の光路長差補正器
25の内の1つを選択し、ビームは光路長差補正器25
を通り、切り換え制御器42からの指令を受けた切り換
え器B41により再び1つの光路になり、ビームスプリ
ッタC24で反射され、ビームスプリッタB21で反射
されたビームC23と重ね合わされ、光検出器6に入
り、干渉信号9を得る。図3は一番上の光路長差補正器
25が選択された場合である。
【0027】次に、具体例である図4の動作について説
明する。ビームB7は回転機構に取り付けられたミラー
A43により反射され、集光レンズ44により光路長差
補正器であるシングルモードファイバ25の端面に集光
される。そしてシングルモードファイバ25を通り、出
射した光はコリメートレンズ45により平行なビームに
変換され、ミラーB46により反射され、ビームスプリ
ッタC24へ向かう。ミラーA、Bは切り換え制御器4
2により、同じシングルモードファイバ25を選択する
よう構成されている。
【0028】以上のように、複数の光路長差補正器25
を切り換え器A40、切り換え器B41により切り換
え、上記2つの光路長の差を小さくすることにより、測
定対象5までの距離にかかわらず、レーザのスペクトル
幅の影響による干渉信号の振幅の低下を抑えることが可
能になる。
【0029】実施例3.図5は請求項2の発明の他の実
施例によるレーザドップラ振動計を示す構成図であり、
図において、50は分波器、51は選択器、52は選択
制御器、53は合波器であり、これら50、51、5
2、53により選択制御手段を構成する。図6は分波器
50、光路長差補正器25、選択器51、選択制御器5
2、合波器53の構成例であり、図において、60はビ
ームスプリッタD、61はミラーC、62はシャッタ
ー、63はシャッター制御器、64はミラーD、65は
ビームスプリッタEである。
【0030】次に、動作について説明する。上記実施例
2では、切り換え器A、光路長差補正器、切り換え器
B、切り換え制御器を用いて異なる測定距離に対応した
が、図5に示すように分波器50、複数個の光路長差補
正器25、選択器51、選択制御器52、合波器53を
用いても構成可能である。すなわち、分波器50により
ビームB7を複数のビームに分け、各ビームが光路長差
補正器25を通過し、選択器51では光路長差補正器2
5を通過したビームB7のうち1つのビームを選択し、
合波器53により1つのビームに合波することにより同
様の効果を実現することが可能である。分波器、選択
器、選択制御器、合波器としては、例えば図6に示すよ
うな構成が可能である。図6は3個の光路長差補正器2
5をもつ例を示しており、まずビームB7はビームスプ
リッタD60、ミラーC61を用いて、3本のビームに
分割され、各ビームは異なる光路長に対応する光路長差
補正器25を通過する。次に、選択器としてはシャッタ
ー62を各光路に設け、測定距離に適した光路長差補正
器25のビームの1本を選択制御器であるシャッター制
御器63の指令により選択し、その後で各光路が1つの
光路になるよう、ミラーD64、ビームスプリッタE6
5を用いて合波する。図6はシャッターにより一番上の
ビームが選択された場合を示している。
【0031】実施例4.実施例3では、選択器51を光
路長差補正器25の後に配置したが、図7に示すよう
に、選択器51を光路長差補正器25の前に配置するよ
う構成しても同様の効果を生じる。
【0032】実施例5.図8は請求項3及び4の発明の
一実施例によるレーザドップラ振動計を示す構成図であ
り、図において、70は測定対象5への照射ビームを偏
向する偏向器、71は測定対象5からの反射ビームより
得られる情報を用いて、測定対象5の移動を打ち消すよ
うに、偏向器70を制御する偏向制御器である。図9は
偏向制御器71の具体的な動作を説明する構成図であ
り、72は微小速度指令発生器、73は偏向器用駆動
器、74は絶対値回路、75は平滑化回路、76は方向
信号発生器である。また、図10は図9の各部で出力さ
れる信号を示している。
【0033】次に、動作について説明する。レンズを出
たビームA3は、偏向器70により偏向され、測定対象
5に照射される。例えば、測定対象5が移動する場合に
は、測定対象5から良好な干渉信号が得られるように、
ビームA3で測定対象5を追尾する必要が生じ、偏向制
御器71は光検出器6より出力される干渉信号9の振幅
が大きくなるように、ビームA3を偏向するよう偏向器
70を制御する。その際、ビームA3がある偏向角で静
止した状態では、どちらの方向に制御すればよいかわか
らないため、偏向制御器71は常に微小にビームを偏向
するように指令し、どちらに偏向すれば干渉信号が大き
くなるかを判定するよう構成している。
【0034】図9、図10を用いて偏向制御器71の具
体的な動作の一例を、偏向器70の一軸について説明す
る。微小速度指令発生器72から正負の極性をもつ振幅
の小さな矩形の信号が出力される(図10(a))。偏
向器用駆動器73はこの信号を速度指令として、微小に
偏向器70によりビームA3を偏向する。その結果、光
検出器6から得られる干渉信号9は振幅変調を受ける
(図10(b))。振幅変調を受けた干渉信号9を絶対
値回路74、平滑化回路75で処理し(図10(c)
(d))、方向信号発生器76では干渉信号の振幅が大
きくなる速度指令の方向を、微小速度指令発生器72の
信号と比較し、速度指令を発生する(図10(e))。
そして微小速度指令発生器72と方向信号発生器76の
出力を加算した信号が偏向器用駆動器73の速度指令と
なり、より大きな振幅の干渉信号が得られる方向にビー
ムA3が偏向される。偏向器70が2軸ある場合には、
上記の方法を拡張し、微小速度指令発生器72からの出
力信号として、例えばX軸用とY軸用を、図11(a)
(b)に示すような位相の出力信号とすることで実現可
能である。
【0035】実施例6.図12は請求項3及び5の発明
の一実施例によるレーザドップラ振動計を示す構成図で
あり、図において、80はビームスプリッタF、81は
スペックル検出器である。図13はスペックルパターン
の移動情報を求める具体的な例であり、図において、8
2は二次元イメージセンサ、83は相関演算器、84は
ピーク位置検出器である。
【0036】次に、動作について説明する。実施例6は
実施例5と同様に測定対象が移動する場合に、良好な干
渉信号を得るための方法として、ビームスプリッタF8
0、及びスペックル検出器81を用いて構成した。レン
ズを出たビームA3は、偏向器70により偏向され、測
定対象5に照射される。光検出器6の前にビームスプリ
ッタF80を設け、ビームスプリッタF80でビームC
23を分け、分かれたビームC23からスペックル検出
器81を用いて測定対象5の移動を検出し、測定対象5
の移動を追尾するよう偏向制御器71から偏向器70を
指令し、ビームA3を偏向する。即ち、測定対象5にレ
ーザのような位相のそろった光を照射した場合、測定物
体の表面構造の影響で測定対象5で散乱された光はラン
ダムな強度分布をもつスペックルパターンを発生する。
そして、このスペックルは測定対象5が移動すると、移
動に対応したスペックルパターンの変化が生じ、このパ
ターン変化から測定対象5の移動情報を検出することが
可能である。スペックルパターンによる移動情報を求め
る具体例としては、図13に示すような構成が可能であ
る。レーザ1から出たビームは測定対象5に照射され、
測定対象5からの反射光を二次元イメージセンサ82で
受光する。そして相関演算器83により各点の相互相関
関数を計算し、ピーク位置検出器84により相互相関関
数のピーク位置を求め、ピーク位置の変化からスペック
ルパターンの移動情報である移動距離及び移動方向を求
める。得られた移動情報より、測定対象を追尾するよう
偏向制御器71により偏向器70を制御し、ビームA3
を偏向し、測定対象5が移動する場合でも良好な干渉信
号を得る。
【0037】実施例7.図14は請求項3及び6の発明
の一実施例によるレーザドップラ振動計を示す構成図で
あり、図において、90はレンズA、91はレンズB、
92はレンズC、93は重心位置検出器である。
【0038】次に、動作について説明する。実施例6に
おいては測定対象が移動する場合に、良好な干渉信号を
得るための方法として、スペックル検出器を用いて測定
対象の移動を検出したが、本実施例では、レンズA9
0、レンズB91、レンズC92、重心位置検出器93
を用いて測定対象の移動を検出するよう構成した。レー
ザ1を出たビームA3は、レンズA90とレンズB91
の組み合わせにより測定対象5に照射され、その間に、
偏向器70により偏向される。レンズB91とレンズC
92の組み合わせにより測定対象5のビームの強度分布
は重心位置検出器93上に結像され、重心位置検出器9
3により測定対象上のビームの重心位置を検出する。重
心位置検出器93としては、例えばポジションセンサと
呼ばれる素子が使用でき、この素子は一次元の重心位置
検出の場合は両端にある電極に流れる2つの電流値か
ら、互いに直交するX軸方向、Y軸方向のビームの強度
分布の重心位置が求められる。このような特性を持つ重
心位置検出器を使用し、その出力を偏向器70の2軸の
速度指令または位置指令として偏向器を偏向制御器71
により制御することで、ビームの重心位置が重心位置検
出器93の中心にくるよう、ビームA3を偏向すること
が可能である。これにより前記実施例と同様の効果が得
られる。
【0039】実施例8.なお、実施例2において、切り
換え器B41は合波器を用いても同様の効果が得られ
る。
【0040】実施例9.また、上記実施例1〜8で、周
波数シフタ2をビームA3の光路に設置しても同様であ
る。
【0041】実施例10.さらに、上記実施例1〜8に
おいて、周波数シフタ2を、異なる周波数シフトを与え
る周波数シフタをビームAとビームBの両方の光路に設
置して、その差の周波数シフトを得るよう構成しても同
様である。
【0042】実施例11.また、異なる周波数をもつ2
本のビームの干渉信号を検出するヘテロダイン光学系に
対して、あるいは従来例のような光学系に対して、上記
実施例1〜8と同様の構成をとるようにしても、同様の
効果がある。
【0043】実施例12.また、実施例1〜11のレー
ザドップラ振動計により、測定対象の振動スペクトルを
測定し、測定対象の状態を把握するシステムを構築する
場合には、個々の測定対象について振動スペクトルのデ
ータベースをあらかじめ蓄積しておき、測定中の振動ス
ペクトルデータと比較することにより、測定対象の状態
の変化の有無を検出することが可能である。この場合、
測定対象の状態としては、例えば形状欠陥、内部構造の
欠陥がある。また、振動スペクトルについては、例えば
共振周波数や高次の共振周波数の値をデータに使用する
ことも可能である。
【0044】実施例13.さらに、実施例1〜11にお
いて、測定対象が複数個ある場合は、個々の測定対象に
ついて振動スペクトルをあらかじめ測定するかわりに、
複数個の測定対象の振動スペクトルを測定し、比較する
ことで、測定対象の状態の変化の有無を検出することが
可能である。振動スペクトルの比較としては、例えば共
振周波数が所定の範囲内のバラツキに入っているかを判
定することがある。
【0045】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明において
は、レーザ、このレーザからのビームを二分し、少なく
とも一方のビームの周波数をシフトさせて周波数がわず
かに異なる二つのビームを得る手段、二つのビームの内
の一方を測定対象に照射し、その反射ビームと他方のビ
ームとを重ね合わせて干渉信号を検出する検出手段、上
記干渉信号の周波数を求める周波数分析手段、及び上記
二つのビームの光路長をほぼ等しくする光路長差補正器
によりレーザドップラ振動計を構成したので、測定距離
の影響を軽減し、光検出器から所要レベルの干渉信号を
得ることができ、計測精度を向上させる効果がある。
【0046】また、請求項2の発明においては、光路長
が各々異なる複数の光路長差補正器を片方の光路に設
け、上記複数の光路長差補正器から一つを選択し、選択
された光路長差補正器からビームを得るように制御した
ので、測定距離が変化する場合において、測定距離の影
響を軽減し、光検出器から所要レベルの干渉信号を得る
ことができ、計測精度を向上させる効果がある。
【0047】また、請求項3から6の発明においては、
測定対象への照射ビームを偏向する偏向器、及び測定対
象からの反射ビームより得られる情報を用いて、上記測
定対象の移動を打ち消すように、偏向器を制御する偏向
制御器を設けたので、測定対象の移動の影響を軽減し、
光検出器から所要レベルの干渉信号を得ることができ、
計測精度を向上させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1によるレーザドップラ振動計
を示す構成図である。
【図2】本発明の実施例1に係わる光路長差補正器を示
す構成図である。
【図3】本発明の実施例2によるレーザドップラ振動計
を示す構成図である。
【図4】本発明の実施例2に係わる選択制御手段を示す
構成図である。
【図5】本発明の実施例3によるレーザドップラ振動計
を示す構成図である。
【図6】本発明の実施例3に係わる選択制御手段を示す
構成図である。
【図7】本発明の実施例4によるレーザドップラ振動計
を示す構成図である。
【図8】本発明の実施例5によるレーザドップラ振動計
を示す構成図である。
【図9】本発明の実施例5に係わる偏向制御器を示す構
成図である。
【図10】本発明の実施例5に係わる偏向制御器の動作
を説明する波形図である。
【図11】本発明の実施例5の他の偏向制御器の動作を
説明する波形図である。
【図12】本発明の実施例6によるレーザドップラ振動
計を示す構成図である。
【図13】本発明の実施例6に係わる偏向制御器を示す
構成図である。
【図14】本発明の実施例7によるレーザドップラ振動
計を示す構成図である。
【図15】従来のレーザドップラ振動計を示す構成図で
ある。
【符号の説明】
1 レーザ 2 周波数シフタ 3 ビームA 5 測定対象 6 光検出器 7 ビームB 8 ミラー 9 干渉信号 10 周波数分析器 20 ビームスプリッタA 21 ビームスプリッタB 22 レンズ 23 ビームC 24 ビームスプリッタC 25 光路長差補正器 40 切り換え器A 41 切り換え器B 42 切り換え制御器 50 分波器 51 選択器 52 選択制御器 53 合波器 70 偏向器 71 偏向制御器 80 ビームスプリッタF 81 スペックル検出器 93 重心位置検出器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年2月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹中 俊夫 神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番2号 三 菱電機株式会社制御製作所内 (72)発明者 津谷 定廣 神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番2号 三 菱電機株式会社制御製作所内 (72)発明者 小池 敦美 鎌倉市上町屋325番地 三菱電機株式会社 鎌倉製作所内 (72)発明者 石橋 武 東京都千代田区神田神保町2丁目2番30号 東京電力株式会社開発研究所内 (72)発明者 菊池 武彦 東京都千代田区神田神保町2丁目2番30号 東京電力株式会社開発研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ、このレーザからのビームを二分
    し、少なくとも一方のビームの周波数をシフトさせて周
    波数がわずかに異なる二つのビームを得る手段、上記二
    つのビームの内の一方を測定対象に照射し、その反射ビ
    ームと他方のビームとを重ね合わせて干渉信号を検出す
    る検出手段、上記干渉信号の周波数を求める周波数分析
    手段、及び上記二つのビームの光路長をほぼ等しくする
    光路長差補正器を備えたレーザドップラ振動計。
  2. 【請求項2】 レーザ、このレーザからのビームを二分
    し、少なくとも一方のビームの周波数をシフトさせて周
    波数がわずかに異なる二つのビームを得る手段、上記二
    つのビームの内の一方を測定対象に照射し、その反射ビ
    ームと他方のビームとを重ね合わせて干渉信号を検出す
    る検出手段、上記干渉信号の周波数を求める周波数分析
    手段、上記二つのビームにおける片方の光路に設けら
    れ、光路長が各々異なる複数の光路長差補正器、及び上
    記複数の光路長差補正器から一つを選択し、選択された
    上記光路長差補正器からビームを得るように制御する選
    択制御手段を備えたレーザドップラ振動計。
  3. 【請求項3】 レーザ、このレーザからのビームを二分
    し、少なくとも一方のビームの周波数をシフトさせて周
    波数がわずかに異なる二つのビームを得る手段、上記二
    つのビームの内の一方を測定対象に照射し、その反射ビ
    ームと他方のビームとを重ね合わせて干渉信号を検出す
    る検出手段、上記干渉信号の周波数を求める周波数分析
    手段、上記測定対象への照射ビームを偏向する偏向器、
    及び上記測定対象からの反射ビームより得られる情報を
    用いて、上記測定対象の移動を打ち消すように、上記偏
    向器を制御する偏向制御器を備えたレーザドップラ振動
    計。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の偏向制御器は、検出手段
    からの干渉信号の振幅が増加するように偏向器を制御す
    るものであるレーザドップラ振動計。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の偏向制御器は、スペック
    ル検出器により反射ビームのスペックルパターンを解析
    して測定対象の移動を検出し、検出された測定対象の移
    動を打ち消すよう偏向器を制御するものであるレーザド
    ップラ振動計。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の偏向制御器は、重心位置
    検出器により反射ビームの強度分布の重心位置を検出
    し、上記重心位置の変化により測定対象の移動を検出
    し、検出された測定対象の移動を打ち消すよう偏向器を
    制御するものであるレーザドップラ振動計。
JP26349193A 1993-10-21 1993-10-21 レーザドップラ振動計 Pending JPH07120304A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008101963A (ja) * 2006-10-18 2008-05-01 Ono Sokki Co Ltd レーザドップラ振動計
JP2008216251A (ja) * 2007-03-03 2008-09-18 Polytec Gmbh 光学測定装置
JP2013033014A (ja) * 2011-08-03 2013-02-14 Nikon Corp ドップラー振動計測装置及びドップラー振動計測方法
JP2014513301A (ja) * 2011-05-03 2014-05-29 ポリテック・ゲー・エム・ベー・ハー 振動している物体の非接触光学振動測定装置と方法

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