JPH0712014A - 内燃エンジンの蒸発燃料処理装置 - Google Patents

内燃エンジンの蒸発燃料処理装置

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JPH0712014A
JPH0712014A JP17376193A JP17376193A JPH0712014A JP H0712014 A JPH0712014 A JP H0712014A JP 17376193 A JP17376193 A JP 17376193A JP 17376193 A JP17376193 A JP 17376193A JP H0712014 A JPH0712014 A JP H0712014A
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和同 澤村
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洋 丸山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃料タンク内の燃料の性状に拘らず、正確な
異常診断を行える内燃エンジンの蒸発燃料処理装置を提
供することを目的とする。 【構成】 リークダウンチェック中における単位時間当
たりのタンク内圧PTの変動量PVARIBを算出して
おき(ステップS70)、ステップS71では、RVP
値に対応した基準値PRPVを検索する。さらに、燃料温
度センサ67及び外気温度センサ68により検出された
現在の燃料温度と外気温度の値を基に補正係数KPTを検
索する(ステップS72)。次いで大気圧センサ19に
より検出された現在の大気圧を基に補正係数KPAを検索
する(ステップS73)。そして、ステップS74にお
いて、PVARIB−(PRPV×KPT×KPA)≧所定値
PTJDGが成立するときは装置が異常であると判別す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃エンジンの燃料タ
ンク内で発生する蒸発燃料を吸気系に放出(パージ)す
るようにした蒸発燃料処理系の異常を診断することがで
きる内燃エンジンの蒸発燃料処理装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、燃料タンクとキャニスタを備
える蒸発燃料処理系が広く用いられおり、この種の蒸発
燃料処理系の異常診断手法としては、例えば特開平4−
362264号公報に開示されるものがあった。
【0003】この公報に開示された装置は、前記蒸発燃
料処理系を内燃エンジンの吸気系の負圧により負圧状態
に減圧した後、該蒸発燃料処理系を閉じた系にして所定
時間における蒸発燃料処理系の圧力の変化を検出し、こ
れが所定値よりも大きい場合に蒸発燃料処理系が異常で
あると判定するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の異常診断手法では、負圧状態の下で蒸発燃料処理系
の圧力の変化を検出する際、燃料タンク内の燃料が揮発
性の高いものであると、その燃料の蒸発によって燃料タ
ンク内の圧力が上昇する結果、蒸発燃料処理系の圧力の
変化が所定値より大きくなり、蒸発燃料処理系が異常で
ないにも拘らず、異常であると誤判定する恐れがあっ
た。
【0005】本発明は上記従来の問題点に鑑み、燃料タ
ンク内の燃料の性状に拘らず、正確な異常診断を行える
内燃エンジンの蒸発燃料処理装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は、燃料タンクと、該燃料タンク内に発生
した蒸発燃料を吸着するキャニスタと、該キャニスタに
吸着された燃料を内燃エンジンの吸気系へ供給する通路
に設けられたパージ制御弁と、前記キャニスタの大気開
放通路に設けられた大気開放弁とを有する蒸発燃料処理
系を備えた内燃エンジンの蒸発燃料処理装置であって、
前記蒸発燃料処理系内の圧力を検出する圧力検出手段
と、前記燃料タンク内の燃料性状を検知する燃料性状検
知手段と、前記パージ制御弁を開弁すると共に前記大気
開放弁を閉弁して、前記吸気系のの負圧により前記蒸発
燃料処理系を所定の負圧状態にする減圧手段と、前記減
圧手段により前記蒸発燃料処理系を負圧状態にした後、
前記パージ制御弁を所定時間に亘って閉弁して該蒸発燃
料処理系内の圧力の変動量を検出する圧力変動量検出手
段と、前記燃料性状検知手段により検知された燃料性状
に基づいて判定基準値を設定する基準値設定手段と、前
記所定時間における圧力の変動量が前記基準値設定手段
により設定された判定基準値より大きいときに前記蒸発
燃料処理系が異常であると判定する判定手段とを備えた
ものである。
【0007】第2の発明は、前記第1の発明において、
前記燃料タンク内の燃料温度を検出する燃料温度検出手
段と、エンジン周辺の気温を検出する気温検出手段と、
エンジン周辺の大気圧を検出する大気圧検出手段と、検
出された燃料温度、気温及び大気圧の少なくとも1つに
よって前記判定基準値を補正する補正手段とを設けたも
のである。
【0008】
【作用】上記構成により第1の発明によれば、燃料性状
検知手段により燃料タンク内の燃料性状を検知してお
き、減圧手段により蒸発燃料処理系を所定の負圧状態に
した後、圧力変動量検出手段により所定時間における蒸
発燃料処理系内の圧力の変動量を検出する。そして、先
に検知された燃料性状に基づいて判定基準値を設定し、
判定手段は前記検出した圧力の変動量とこの判定基準値
とを比較して蒸発燃料処理系の異常判定を行う。これに
より、燃料タンク内の燃料の性状を考慮して蒸発燃料処
理系の異常判定を行うことができる。
【0009】第2の発明によれば、燃料温度、気温や大
気圧の変化により燃料性状が異なる点に着目し、燃料温
度、気温及び大気圧の少なくとも1つによって前記判定
基準値を補正するようにしたので、燃料温度、気温や大
気圧の変動を考慮した異常判定が可能となる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0011】図1は本発明の一実施例に係る内燃エンジ
ンの蒸発燃料処理装置の全体構成図である。
【0012】図中、1は例えば4気筒を有する内燃エン
ジン(以下、単に「エンジン」という)であって、該エ
ンジン1の吸気管2の途中にはスロットル弁3が配され
ている。また、スロットル弁3にはスロットル弁開度
(θTH)センサ4が連結されており、当該スロットル
弁3の開度に応じた電気信号を出力して電子コントロー
ルユニット(以下「ECU」という)5に供給する。
【0013】燃料噴射弁6は、吸気管2の途中であって
エンジン1とスロットル弁3との間の図示しない吸気弁
の少し上流側に各気筒毎に設けられている。また、各燃
料噴射弁6は燃料供給管7を介して燃料タンク9に接続
されており、燃料供給管7の途中には燃料ポンプ8が設
けられている。燃料噴射弁6はECU5に電気的に接続
され、該ECU5からの信号により燃料噴射の開弁時期
が制御される。
【0014】吸気管2の前記スロットル弁3の下流側に
は吸気管内絶対圧PBAを検出する吸気管内絶対圧(P
BA)センサ13及び吸気温TAを検出する吸気温(T
A)センサ14が装着されており、これらのセンサの検
出信号はECU5に供給される。
【0015】エンジン1のシリンダブロックの冷却水が
充満した気筒周壁にはサーミスタ等からなるエンジン水
温(TW)センサ15が挿着され、該TWセンサ15に
より検出されたエンジン冷却水温TWは電気信号に変換
されてECU5に供給される。
【0016】エンジン1の図示しないカム軸周囲または
クランク軸周囲にはエンジン回転数(NE)センサ16
が取り付けられている。
【0017】NEセンサ16はエンジン1のクランク軸
の180度回転毎に所定のクランク角度位置で信号パル
ス(以下、「TDC信号パルス」という)を出力し、該
TDC信号パルスはECU5に供給される。
【0018】排気管12の途中には、排気濃度センサと
してのO2センサ32が装着されており、排気ガス中の
酸素濃度を検出してその検出値VO2に応じた信号を出
力しECU5に供給する。排気管12のO2センサ32
の下流には、排気ガス浄化装置である三元触媒33が設
けられている。
【0019】またECU5には、エンジン1が搭載され
た車両の走行速度VPを検出する車速センサ17、バッ
テリ電圧VBを検出するバッテリ電圧センサ18及び大
気圧PAを検出する大気圧センサ19が接続されてお
り、これらのセンサの検出信号はECU5に供給され
る。
【0020】次に燃料タンク53、燃料蒸気流通路(チ
ャージ通路)20、キャニスタ25、パージ通路27等
から構成される蒸発燃料処理系(以下「排出抑止系」と
いう)31について説明する。
【0021】燃料タンク53は、燃料ポンプ8が介装さ
れた燃料供給管7と燃料蒸気流通路20が接続される第
1タンク53Aと、燃料性状測定用の第2タンク53B
とを備え、これら第1と第2タンク53A,53Bが電
磁弁61が介装された連通路62を介して連通されてい
る。一方、第2タンク53Bは大気連通路63を介して
燃料蒸気流通路20の下流、即ちキャニスタ25の入力
側に接続され、キャニスタ25を通して大気に開放可能
であり、該大気連通路63には電磁弁64が介装されて
いる。電磁弁61,64は、ECU5からの各制御信号
に基づいて連通路62及び大気連通路63をそれぞれ開
閉制御する。
【0022】また、第2タンク53Bの周囲にはヒータ
65が配設されており、このヒータ65はECU5から
の信号に基づいて第2タンク53B内の燃料を加熱す
る。この第2タンク53Bにはタンク内圧センサ66及
び燃料温度センサ67が配設されている。排出抑止系3
1または第2タンク53B内の圧力PTはタンク内圧
(PT)センサ66により検出され、さらに燃料の温度
TFは、燃料温度(TF)センサ67により検出され、
これらの検出値は電気信号に変換されてECU5へ供給
される。そして、車両のエンジン周辺部には外気温度T
Oを検出する外気温度(TO)センサ68が配設され、
その検出値が電気信号に変換されてECU5へ供給され
る。
【0023】第1のタンク53Aはチャージ通路20を
介してキャニスタ25に接続されており、チャージ通路
20は第1〜第3の分岐部20a〜20cを有する。第
1の分岐部20aには、一方向弁21及びパフロス弁2
2が設けられている。一方向弁21は、タンク内圧PT
が大気圧より12〜13mmHg程度高くなったときの
み開弁作動するように構成されている。パフロス弁22
は、後述するパージ実行中に開弁され、エンジン停止中
は閉弁される電磁弁であり、その作動はECU5により
制御される。
【0024】第2の分岐部20bには二方向弁23が設
けられている。二方向弁23は、タンク内圧PTが大気
圧より20mmHg程度高くなっとき及びタンク内圧P
Tが二方向弁23のキャニスタ25側の圧力より所定圧
だけ低くなったときに開弁作動するように構成されてい
る。
【0025】第3の分岐部20cには、バイパス弁24
が設けられている。バイパス弁24は、通常は閉弁状態
とされ、後述する異常判定実行中開閉される電磁弁であ
り、その作動はECU5により制御される。
【0026】キャニスタ25は、燃料蒸気を吸着する活
性炭を内蔵し、通路26aを介して大気に連通する吸気
口(図示せず)を有する。通路26aの途中には、ドレ
ンシャット弁26が設けられている。ドレンシャット弁
26は、通常は開弁状態に保持され、後述する異常判定
実行中、一時的に閉弁される電磁弁であり、その作動は
ECU5により制御される。
【0027】キャニスタ25は、パージ通路27を介し
て吸気管2のスロットル弁3の下流側に接続されてお
り、パージ通路27は第1及び第2の分岐部27a,2
7bを有する。第1の分岐部27aにはジェットオリフ
ィス28及びジェットパージ制御弁29が設けられ、第
2の分岐部27bにパージ制御弁30が設けられてい
る。ジェットパージ制御弁29は、パージ制御弁30で
は正確に制御できないような小流量のパージ燃料混合気
を制御するための電磁弁であり、パージ制御弁30は、
その制御信号のオン−オフデューディ比を変更すること
により流量を連続的に制御することができるように構成
された電磁弁であり、これらの電磁弁29,30の作動
はECU5により制御される。
【0028】ECU5は、上述の各種センサからの入力
信号波形を整形して電圧レベルを所定レベルに修正し、
アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を
有する入力回路と、中央演算処理回路(以下「CPU」
という)と、該CPUで実行する演算プログラムや演算
結果等を記憶する記憶手段と、前記燃料噴射弁6、パプ
ロス弁22、バイパス弁24、ジェットパージ制御29
及びパージ制御弁30に駆動信号を供給する出力回路と
を備えている。
【0029】さらに、ECU5(CPU)は、減圧手
段、圧力変動量検出手段、基準値設定手段及び判定手段
を有するほか、燃料性検出手段の一部を有している。
【0030】以下、以上のように構成される本実施例の
蒸発燃料処理装置の異常判定手法を説明する。
【0031】まず、燃料タンク53内の燃料の性状を検
知するための燃料性状検知処理を説明する。これは後述
する異常診断ルーチン(図3)で実施されるものであ
る。この燃料性状検知手法としては、実開昭62−11
6144号公報に開示されるものがあり、この手法によ
れば、エンジン1がアイドル状態にあるときはエンジン
1が低速一定回転で安定しており、燃料性状の検知に適
すると判断して次のような検知処理を行う。
【0032】始めに、電磁弁61を閉じて第2タンク5
3Bを第1タンク53Aから遮断し、電磁弁64を開弁
して第2タンク53Bを大気に開放する。
【0033】そして、大気開放後から所定時間t秒が経
過したか否かを判別する。これは、第2タンク53Bの
内圧が完全に大気と等しくなったか否かを判断するため
に行う。所定時間t秒が経過したときは電磁弁64を閉
弁して第2タンク53Bを密閉状態に保持する。
【0034】続いて、第2タンク53Bが密閉状態の下
でヒータ65を通電して第2タンク53Bの加熱を開始
し、燃料温度センサ67により検出される第2タンク5
3B内の燃料温度が38.7℃に達したときは燃料性状
検知状態が成立したと判断して、タンク内圧センサ66
によりその時のタンク内圧値をRVP(リードベーパプ
レッシャ)値として確定して記憶する。
【0035】すなわち、このRVP値は燃料温度が3
8.7℃のときの燃料(ガソリン)の蒸気圧を示し、燃
料の蒸発のしやすさを表すもので、これによって燃料タ
ンク53内の燃料の性状が検知できる。通常、ガソリン
のRVP値は、37.8℃の飽和蒸気圧近傍で0.6〜
1.1kg/cm2 程度である。
【0036】前記RVP値の確定後は、ヒータ65をオ
フすると共に、電磁弁61を開弁して再び第1タンク5
3Aと第2タンク53Bとを連通して通常状態に復帰さ
せる。
【0037】図2は本実施例におけるパフロス弁22、
バイパス弁24、ドレンシャット弁26、パージ制御弁
30及びジェットパージ制御弁29の作動パターンとそ
のときのタンク内圧PTNKの推移を示す図であり、同
図を参照して本実施例における異常判定手法の概要を説
明する。なお、タンク内圧PTNKは大気圧(PAT
M)に対する差圧で表示している。
【0038】まず、通常運転時のパージモードにおいて
は(図2、)、パフロス弁22、ドレンシャット弁2
6、パージ制御弁30、及びジェットパージ制御弁29
は開弁状態とされ、バイパス弁24は閉弁状態とされ
る。このとき燃料タンク53内で発生した燃料蒸気はチ
ャージ通路20を経てキャニスタ25に流入し、キャニ
スタ25内に一時貯蔵される。そして、通路26から空
気が導入され、キャニスタ25に流入した燃料蒸気は、
空気と共にパージ通路27を介して吸気管2に供給され
る。
【0039】次に後述する前条件(異常判定許可条件)
が成立するときには、図2の〜に示すように各電磁
弁を作動させ、排出抑止系31の異常判定を行う。
【0040】まず、大気開放処理(図2、)を行う。
即ち、パフロス弁22、ドレンッシャット弁26及びジ
ェットパージ制御弁29は開弁状態を継続し、バイパス
弁24を開弁し、パージ制御弁30を閉弁し、燃料タン
ク53内を大気に開放する。
【0041】次に、減圧処理(図2、)を行う。即
ち、パージ制御弁30を開弁するとともにパフロス弁2
2及びドレンシャット弁26を閉弁し、他の弁は前の状
態を維持する。この状態では、吸気管2の負圧により、
排出抑止系31が減圧される。この減圧処理は、タンク
内圧PTNKが所定圧PTLVL(例えば−15mmH
g)となるまで行う。
【0042】次に、リークダウンチェックを行う(図
2、で示す)。
【0043】すなわち、前記減圧処理状態からジェッ
トパージ制御弁29及びパージ制御弁30を閉弁し、P
Tセンサ66によりタンク内圧PTの変化状況を調べ
る。すなわち、排出抑止系31からのリークが無い場合
は二点鎖線で示すようにタンク内圧PTの変化は殆ど生
じないが、蒸発燃料が排出抑止系31からリークしてい
る場合は実線で示すようにタンク内圧PTの変化度合が
大きく、排出抑止系31に異常が生じていると判定され
る。
【0044】以下、排出抑止系11の異常診断手法につ
いて詳述する。
【0045】図3は本発明に係る異常診断手法を示すフ
ローチャートであって、本プログラムはバックグラウン
ド処理時に実行される。
【0046】まず、ステップS41では、上述した燃料
性状検出処理を行い、RVP値を確定する。続くステッ
プS42では、モニタ許可条件(前条件)として、例え
ばエンジン1が暖機中であり、しかもその運転状態が安
定しているか否かを冷却水温TAや、吸気温TW、エン
ジン回転数NE等により判断する。そして前条件が成立
しているときはフラグFMONを「1」に設定し、不成
立のときはフラグFMONを「0」にする。続くステッ
プS43では前記モニタ許可判断によりフラグFMON
が「1」に設定されているか否かを判別する。そして、
エンジンの始動直後はエンジン1がモニタ条件を充足せ
ずステップS43の答が否定(NO)となりステップS
44に進んで、第1のタイマtmPTOを所定時間T1
に設定する。この所定時間T1はタンク内圧PTが大気
に開放されたときにタンク内圧PTが安定するのに充分
な時間、例えば30secに設定される。そしてこの第1
のタイマtmPTOをスタートさせた後ステップS45
に進み排出抑止系11を通常のパージモードに設定し、
本プログラムを終了する。すなわち前述した図2に示
すように各弁の開閉状態を制御して本プログラムを終了
する。
【0047】一方、その後のループで所定のモニタ条件
が成立するとフラグFMONは「1」となり、第1のタ
イマtmPTOが所定時間T1を経過して「0」になっ
たか否かを判別する(ステップS46)。そして、最初
はその答が否定(NO)となるため、ステップS47に
進み排出抑止系11をタンク内圧大気開放モードに設定
する。すなわち前述した図2に示すように各弁の開閉
状態を制御する。次いで、第2のタイマtmPTDを
「0」に設定する(ステップS48)。この第2のタイ
マtmPTDは後述するタンク内圧PTの減圧処理に要
する時間を計測するためのタイマであり、tmPTD=
0に初期設定する。そして大気開放時のタンク内圧PT
OをPTセンサ66により検出された現在のタンク内圧
PTに設定するとともに(ステップS49)減圧処理が
完了したとき「1」に設定されるフラグFRDCを
「0」として(ステップS50)本プログラムを終了す
る。すなわち、大気開放時のタンク内圧PTOを現在値
に更新するとともにフラグFRDCをリセットして本プ
ログラムを終了する。
【0048】そして、その後のループで第1のタイマt
mPTOが所定時間T1を経過してステップS46の答
が肯定(YES)となったときは、第2のタイマtmP
TDが所定時間T4より大きいか否かを判別し(ステッ
プS50)、最初はその答は否定(NO)であるので、
ステップS52に進み、フラグFRDCが「1」か否か
を判別する。最初はこの答は否定(NO)となり、タン
ク内圧PTが所定基準値PTLVL以下になったか否か
を判別する(ステップS53)。最初はタンク内圧PT
が大気開放状態にあるので、その答は否定(NO)とな
り、減圧処理を行う(ステップS54)。すなわち、前
述した図2に示すように各弁の開閉状態を制御して排
出抑止系31を負圧状態にする。
【0049】次に、第2のタイマtmPTDの値を、減
圧処理に要した時間すなわち、ステップS48でtmP
TD=0に設定されてからの経過時間T2として設定す
る(ステップS55)。そして、ステップS56に進
み、リークダウンチェック用の第3のタイマtmPTD
Cを所定時間T3に設定して本プログラムを終了する。
所定時間T3としてはリークダウンチェックに要する時
間、例えば30secに設定される。
【0050】一方、減圧処理がなされ、ステップS53
の答が肯定(YES)となったときはフラグFRDCを
「1」に設定し(ステップS57)、次いで前記第3の
タイマtmPTDCが「0」になったか否かを判別し、
リークダウンチェックのための所要時間が経過したか否
かを判断する(ステップS58)。また、前記ステップ
S51が肯定(YES)のときはそのままステップS5
8へ進む。
【0051】そして、最初のループではその答が否定
(NO)であるのでステップS59に進み、排出抑止系
31をリークダウンチェックモードに設定し、前述した
図2に示すように各弁の開閉状態を制御してタンク内
圧PTを計測する。この時計測されたPTをPENDと
して記憶する。一方、ステップS58の答が肯定(YE
S)になると、ステップS60に進み、異常判定ルーチ
ンを実行した後、通常のパージモードに戻って(ステッ
プS45)本プログラムを終了する。
【0052】図4は、前記ステップS60(図3)で実
行される異常判定ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【0053】リークダウンチェック時に計測したPEN
Dを基に、次式によりリークダウンチェック中における
単位時間当たりのタンク内圧PTの変動量PVARIB
を算出する(ステップS70)。
【0054】 PVARIB=(PEND−PTLVL)/T3 次のステップS71では、図5に示す基準値テーブルを
用い、前記ステップS30の燃料性状検出処理で確定し
たRVP値に対応した基準値PRPVを検索する。この基
準値テーブルは、RVP値が高いほど燃料は蒸発しやす
いという点を考慮して、RVP値が高くなるにつれてP
RPV値の変化が大きくなるように設定されている。
【0055】また、燃料の蒸発度合いは、燃料温度と外
気温度によって変動する点を考慮し、燃料温度センサ6
7及び外気温度センサ68により検出された現在の燃料
温度(TF)と外気温度(TO)の値を基準値補正マッ
プに適用して、補正係数KPTを検索する(ステップS7
2)。基準値補正マップには、各外気温度TOと大気圧
PAに対応した補正係数KPTの値がそれぞれ格納されて
いる。
【0056】さらに、蒸発燃料の発生量は大気圧によっ
ても変動するので、大気圧センサ69により検出された
現在の大気圧(PA)を、基準値補正テーブルに適用
し、補正係数KPAを検索する(ステップS73)。この
基準値補正テーブルは、大気圧(PA)が高くなるに従
って漸次、補正係数KPAの値が小さくなるように設定さ
れている。
【0057】このようにして基準値PRPVとこれを補正
するための補正係数KPT及び補正係数KPAを決定する。
【0058】そして、ステップS74において次式が成
立するか否かを判別する。
【0059】PVARIB−(PRPV×KPT×KPA)≧
所定値PTJDG その答が肯定(YES)のときはリーク量が多く装置は
異常であると判断し(ステップS75)、メインルーチ
ン(図3)に戻る。また、ステップS74の答が否定
(NO)のときはリーク量が少なく装置は正常であると
判断して(ステップS76)メインルーチン(図3)に
戻る。
【0060】このように、本実施例では、燃料タンク5
3内の燃料の性状を検知し、これに基づいて排出抑止系
31の異常判定を行うようにしたので、たとえ燃料タン
ク53内の燃料が揮発性の高いものであっても、正確な
異常判定が可能となる。
【0061】なお、燃料性状の検知手法としては、上記
実施例に示すもののほか、燃料に光を照射して光の屈折
率を検出し、これによって燃料性状を検知するような手
法であってもよい。
【0062】
【発明の効果】以上に説明したように、第1の発明によ
れば、蒸発燃料処理系内の圧力を検出する圧力検出手段
と、燃料タンク内の燃料性状を検知する燃料性状検知手
段と、パージ制御弁を開弁すると共に大気開放弁を閉弁
して、吸気系の負圧により前記蒸発燃料処理系を所定の
負圧状態にする減圧手段と、この減圧手段により前記蒸
発燃料処理系を負圧状態にした後、前記パージ制御弁を
所定時間に亘って閉弁して該蒸発燃料処理系内の圧力の
変動量を検出する圧力変動量検出手段と、前記燃料検知
の手段により検知された燃料性状に基づいて判定基準値
を設定する基準値設定手段と、前記所定時間における圧
力の変動量が前記基準値設定手段により設定された判定
基準値より大きいときに前記蒸発燃料処理系が異常であ
ると判定する判定手段とを備えたので、燃料タンク内の
燃料の性状に拘らず、正確な異常診断を行える。
【0063】第2の発明によれば、前記第1の発明にお
いて、前記燃料タンク内の燃料温度を検出する燃料温度
検出手段と、エンジン周辺の気温を検出する気温検出手
段と、エンジン周辺の大気圧を検出する大気圧検出手段
と、検出された燃料温度、気温及び大気圧の少なくとも
1つによって前記判定基準値を補正する補正手段とを設
けたので、燃料温度、気温や大気圧の変動を考慮したよ
り正確な異常診断が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内燃エンジンの蒸発燃料処理装置
の一実施例を示す全体構成図である。
【図2】各弁の作動パターンとタンク内圧の変動を示す
図である。
【図3】異常診断手法の制御手順を示すフローチャート
である。
【図4】異常判定ルーチンのフローチャートである。
【図5】基準値テーブルを示す図である。
【符号の説明】
1 内燃エンジン 5 ECU 22 パフロス弁 24 バイパス弁 25 キャニスタ 26 ドレンシャット弁 29 ジェットパージ制御弁 30 パージ制御弁 31 蒸発燃料処理系 53 燃料タンク 53A 第1タンク 53B 第2タンク 66 タンク内圧(PT)センサ 67 燃料温度センサ 68 外気温度(TO)センサ 69 大気圧(PA)センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 健一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクと、該燃料タンク内に発生し
    た蒸発燃料を吸着するキャニスタと、該キャニスタに吸
    着された燃料を内燃エンジンの吸気系へ供給する通路に
    設けられたパージ制御弁と、前記キャニスタの大気開放
    通路に設けられた大気開放弁とを有する蒸発燃料処理系
    を備えた内燃エンジンの蒸発燃料処理装置であって、 前記蒸発燃料処理系内の圧力を検出する圧力検出手段
    と、 前記燃料タンク内の燃料性状を検知する燃料性状検知手
    段と、 前記パージ制御弁を開弁すると共に前記大気開放弁を閉
    弁して、前記吸気系の負圧により前記蒸発燃料処理系を
    所定の負圧状態にする減圧手段と、 前記減圧手段により前記蒸発燃料処理系を負圧状態にし
    た後、前記パージ制御弁を所定時間に亘って閉弁して該
    蒸発燃料処理系内の圧力の変動量を検出する圧力変動量
    検出手段と、 前記燃料性状検知手段により検知された燃料性状に基づ
    いて判定基準値を設定する基準値設定手段と、 前記所定時間における圧力の変動量が前記基準値設定手
    段により設定された判定基準値より大きいときに前記蒸
    発燃料処理系が異常であると判定する判定手段とを備え
    たことを特徴とする内燃エンジンの蒸発燃料処理装置。
  2. 【請求項2】 前記燃料タンク内の燃料温度を検出する
    燃料温度検出手段と、 エンジン周辺の気温を検出する
    気温検出手段と、 エンジン周辺の大気圧を検出する大気圧検出手段と、 検出された燃料温度、気温及び大気圧の少なくとも1つ
    によって前記判定基準値を補正する補正手段とを設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の内燃エンジンの蒸発燃
    料処理装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5739421A (en) * 1995-12-08 1998-04-14 Nissan Motor Co.Ltd. Leak diagnosis system for evaporative emission control system
US6289880B1 (en) 1999-05-21 2001-09-18 Denso Corporation Apparatus for detecting leakage of vapor purge system
KR100331619B1 (ko) * 1999-12-30 2002-04-09 이계안 차량의 연료계 누설 모니터링 방법
KR20180010692A (ko) * 2016-07-22 2018-01-31 주식회사 현대케피코 엔진 제어 장치 및 그 방법

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KR100331619B1 (ko) * 1999-12-30 2002-04-09 이계안 차량의 연료계 누설 모니터링 방법
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