JPH07119364B2 - 硬化性シリコーン組成物およびその硬化物 - Google Patents

硬化性シリコーン組成物およびその硬化物

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JPH07119364B2
JPH07119364B2 JP2206529A JP20652990A JPH07119364B2 JP H07119364 B2 JPH07119364 B2 JP H07119364B2 JP 2206529 A JP2206529 A JP 2206529A JP 20652990 A JP20652990 A JP 20652990A JP H07119364 B2 JPH07119364 B2 JP H07119364B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L83/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L83/04Polysiloxanes
    • C08L83/08Polysiloxanes containing silicon bound to organic groups containing atoms other than carbon, hydrogen and oxygen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D183/00Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D183/04Polysiloxanes
    • C09D183/08Polysiloxanes containing silicon bound to organic groups containing atoms other than carbon, hydrogen, and oxygen

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、硬化性シリコーン組成物に関し、特に、低表
面エネルギーの被膜を形成することのできる各種離型剤
等として有用な硬化性シリコーン組成物およびその硬化
物に関する。
〔従来の技術〕
粘着テープ、粘着ラベル等には、感圧粘着剤が使われて
いる。この感圧粘着剤を使う場合には、例えば硬化性シ
リコーンなどからなる離型剤も使われることが多い。
例えば、ロール状の粘着テープは、使用時に巻戻す必要
があるため、この巻戻し作業が円滑に行なわれ、かつ粘
着剤が必ずテープの一方の面に残るように、テープの裏
面には離型性のコーティングが施されている。また、シ
ート状の粘着ラベルは、使用時に支持体から円滑に剥離
し、かつ支持体に粘着剤が残存しないように、支持体表
面に離型性のコーティングが施されている。
このような離型性のコーティングは、テープの裏面ある
いは支持体表面には強く固着し、かつ粘着剤に転写しな
いよう十分な凝集性を有している必要がある。このよう
な離型性の高いコーティングを形成することのできる離
型剤としては、特開昭62−225581号、特開昭63−320号
等の後報に開示された硬化性シリコーンがある。この硬
化性シリコーンは、式:CnF2n+1CH2CH2−(nは1以上の
整数)で表わされる含フッ素置換基をするオルガノポリ
シロキサンを主成分とするものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、近年、ジメチルポリシロキサンを主成分とす
る粘着剤が、その耐熱性、耐寒性、耐薬品性、電気絶縁
性の故に広範囲の用途に用いられている。また、この粘
着剤は無毒性であるため、医療用の分野にも用いられて
いる。
しかしながら、この粘着剤は非常に粘着力が強いため、
従来の硬化性シリコーンからなる離型剤では、付与され
る離型性が不十分である。特に、ジメチルポリシロキサ
ンを主成分とする粘着剤を用いたテープあるいはラベル
を長期間保存するとテープの裏面または支持体から剥離
する際の剥離力が著しく増大し、剥離時に粘着剤層、離
型剤層の破壊を起し、粘着テープ(またはラベル)とし
ての用をなさなくなる。前記の含フッ素置換基を有する
オルガノポリシロキサンを主成分とするシリコーンから
なる離型剤でも、この点において離型性が満足できるも
のではない。
〔課題を解決するための手段〕 本発明の目的は、表面エネルギーが著しく小さく、離型
性に優れ、かつその優れた離型性が経時的に安定した被
膜を形成することができる硬化性シリコーン組成物を提
供することにある。さらに本発明の第二の目的は、該硬
化性シリコーン組成物を硬化させることにより得られ
る、離型性等に優れたゴム状の硬化物を提供することに
ある。
すなわち、本発明は、前記目的を達成するものとして、 (A)ケイ素原子に結合した少なくとも二個のアルケニ
ル基および一般式(1): Rf−O−Y− (1) 〔ここでRfは、炭素原子数5〜10のパーフルオロアルケ
ニル基を表わし、Yはアルキレン基、アリーレン基又は
アルキレンアリーレン基を表わす。〕 で表わされるケイ素原子に結合した少なくとも一個の含
フッ素置換基を有し、かつこの含フッ素置換基の合計量
がケイ素原子に結合した全有機基の0.5モル%以上であ
るアルケニル基含有オルガノポリシロキサン、 (B)ケイ素原子に結合した少なくとも二個の水素原子
を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンおよび (C)ケイ素原子に結合したアルケニル基とケイ素原子
に結合した水素原子との付加反応に対する触媒を含有し
てなり、前記(A)成分中のケイ素原子に結合したアル
ケニル基に対する前記(B)成分中のケイ素原子に結合
した水素原子のモル比が0.5以上である硬化性シリコー
ン組成物を提供する。
また、本発明は、上記硬化性シリコーン組成物を硬化さ
せることにより得られる硬化物を提供する。
(A)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン 本発明の硬化性シリコーン組成物は、(A)成分として
アルケニル基含有オルガノポリシロキサンを含有する。
この(A)成分が有するアルケニル基としては、例えば
C2〜C5のものが挙げられる。実用上からは、ビニル基ま
たはアリル基であることが好ましく、これらを一分子中
に少なくとも二個以上有することが好ましい。
このような(A)成分は、例えば一般式(2): 〔ここで、R1はC2〜C5のアルケニル基を表し、R2は、水
素原子、C1〜C8のアルキル基またはフェニル基を表わ
す。RfおよびYは前記の通りであり、a,x,yおよびz
は、それぞれ、0≦a≦3,x≧0,y≧0およびz≧1の整
数である。〕 で表わされる。
上記一般式(2)においてR1で表わされるC2〜C5のアル
ケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基等があ
り、R2で表わされるC1〜C8のアルケル基としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ
る。
Rfとして前述した炭素原子数5〜10のパーフルオロアル
ケニル基のうち、代表的なものはC6F11−,C9F17−で表
わされる基であるが、C6F11−の基は、例えば、 であり、また、C9F17−の基は、例えば である。
また、Yで表わされるアルキレン基等としては、例え
ば、−CH2−,−CH2CH2−,−CH2CH2CH2−, 等のアルキレン基、アリーレン基、アルキレンアリーレ
ン基等が例示される。
aは、0〜3の整数、好ましくは1〜3の整数である。
xおよびyは、0以上の整数、実用的には5〜10,000の
整数である。zは、1以上の整数、実用的には1〜3,00
0の整数である。
(A)成分中に含フッ素置換基の合計量は、ケイ素原子
に結合した全有機基の0.5モル%以上であることが必要
であり、好ましくは2モル%以上である。少なすぎると
表面特性が十分発揮されないことがある。
(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン 本発明の硬化性シリコーン組成物は、(B)成分として
オルガノハイドロジェンポリシロキサンを含有する。こ
の(B)成分は、前記一般式(1)で表わされる含フッ
素置換基を有することが好ましく、特に、その量が、
(A)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサン
との相溶性および離型性の面から、ケイ素に結合した全
有機基の3モル%以上であることが好ましい。これ以外
の置換基は、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素
原子数1〜8のアルキル基またはフェニル基である。こ
の種のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとして
は、例えば、R2HSiO単位、HSiO1.5単位、(R22SiO単
位、R2SiO1.5単位、(R22HSiO0.5単位、(R23SiO
0.5単位、R2RfSiO単位、RfSiO1.5単位、(ここで、Rfは
前記一般式(1)について定義のとおりであり、R2は前
記一般式(2)について定義のとおりである)から選ば
れる数種の単位からなるポリマーが挙げられる。これら
は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであっても良い。
この(B)成分は、実用上からは、例えば一般式
(3): 〔ここで、R2は前記のとおりであり、R3は、C1〜C8のア
ルキル基、フェニル基、または前記一般式(1)および
その他の含フッ素置換基を表わし;bは、1以上で、該分
子中のケイ素原子に結合した水素原子が2以上、通常3
以上となるように選ばれた整数であり、cは0以上、通
常0〜1,000の整数である。〕 で表わされる直鎖状分子であることが好ましい。
前記一般式(3)で示されるように、(B)成分のオル
ガノハイドロジェンポリシロキサンは、含フッ素置換基
を必ずしも有する必要はない。しかし、例えば、前記一
般式(3)におけるR3が全てアルキル基またはフェニル
基であると、(B)成分のオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンと(A)成分のアルケニル基含有オルガノポ
リシロキサンとの相溶性が低下し、得られる組成物を塗
布したときに塗りムラが生じることがある。したがっ
て、R3の少なくとも一部は含フッ素置換基であることが
好ましく、特に、前記一般式(1)で表わされる含フッ
素置換基であることが好ましい。
この(B)成分は、本発明の硬化性シリコーン組成物中
において、(A)成分中のケイ素に結合したアルケニル
基1個に対する(B)成分中のケイ素に結合した水素原
子が0.5個以上となる割合で使用される。好ましくは、
(A)成分中にケイ素に結合したアルケニル基と(B)
成分中のケイ素に結合した水素原子との割合は、1:0.5
〜1:10であり、より好ましくは、1:1〜1:5である。
(C)触媒 本発明の硬化性シリコーン組成物は、(C)成分として
触媒を含有する。この(C)成分は、前記の(A)成分
と(B)成分の付加反応を促進するための触媒であり、
この種の付加反応触媒として公知のものであれば良い。
このような触媒としては、例えば、白金、ロジウム、ル
テニウム、イリジウム等の白金族元素からなる金属単体
およびこれらの金属の化合物が挙げられる。これらのう
ち、(C)成分として好適な触媒は白金系触媒であり、
具体的には、例えば、塩化白金酸、塩化白金酸と各種オ
レフィンまたはビニルシロキサンとの錯体、白金黒、お
よび各種担体に白金を担持させたものが挙げられる。
なお、この(C)成分の添加量は、この種の付加反応を
利用する硬化性シリコーン組成物に通常用いられる量と
すれば良い。すなわち、前記(A)成分および(B)成
分の合計重量に対して、白金量として1〜1,000ppmの範
囲とすれば良い。
本発明の硬化性シリコーン組成物は、前記(A),
(B)および(C)の各成分の所定量を配合することに
よって得られるが、(C)成分の触媒の活性を抑制する
目的で、各種有機窒素化合物、有機リン化合物、アセチ
レン系化合物、オキシム化合物、有機クロロ化合物など
の活性抑制剤を必要に応じて添加しても良い。
さらに本発明の硬化性シリコーン組成物には、硬化時に
おける熱収縮の減少、硬化して得られる弾性体の熱膨張
率の低下、熱安定性、耐候性、耐薬品性、難撚性もしく
は機械的強度を向上させ、あるいはガス透過率を下げる
目的で、充填剤を添加しても良い。この種の充填剤とし
ては、例えば、フュームドシリカ、石英粉末、ガラス繊
維、カーボン、酸化鉄、酸化チタン、酸化セリウム等の
金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭
酸塩などが挙げられる。また、これらには、必要に応じ
て、適当な顔料、染料または酸化防止剤を添加すること
も可能である。
また、この硬化性シリコーン組成物は、使用状況に応じ
て、クロロフルオロカーボン、キシレンヘキサフロリ
ド、パーフルオロオクタン、ベンゾトリフロリド、メチ
ルエチルケトン等の適宜の有機溶剤で希釈しても良い。
このようにして得られる硬化性シリコーン組成物を塗布
する場合には、対象基材、塗布量等に応じてロールコー
タースプレー、ディッピング等の公知の技術で行なえば
良い。基材に塗布した後は、室温硬化、加熱硬化、紫外
線硬化等の公知の技術により、好ましくは、例えば100
℃で30秒以上の加熱硬化により硬化させればよく、これ
により低表面エネルギーの被膜を形成することができ
る。
また、本発明の硬化性シリコーン組成物は、被膜として
形成されたときの表面エネルギーが低いことから、粘着
テープや粘着ラベル用の離型剤として優れているだけで
なく、ゴムまたはプラスチック成形用の各種金型の離型
剤として、あるいは落書防止、貼紙防止、着氷防止用の
塗料などとしても有用である。また、例えば、レインコ
ート、テント、カーペット等の撥水加工を行なうための
繊維用撥水剤として、外壁材、風呂用壁材等の建材用の
防水剤または撥水剤として、およびプリント基板、電子
部品等の防湿コート剤などとしても有用である。
また、本発明の硬化物は、前記の硬化性シリコーン組成
物を例えば成形型などに流し込み、さらに室温硬化、加
熱硬化、紫外線硬化等の公知の技術により硬化させられ
て得られるものであり、好ましくは、例えば25℃で24時
間以上または100℃で30秒以上の加熱硬化により得られ
る。このようにして形成される硬化物は、ゴム状弾性体
である。
このような硬化性シリコーン組成物からなるゴム状弾性
体は、離型性が良く、かつ可塑性を持つことから、エポ
キシ樹脂、ウレタン樹脂等の型取り、真空注型に用いる
ゴム型などとして有用である。また、このゴム状弾性体
は、耐溶剤性も優れていることから、自動車分野で使わ
れるO−リング、ホースなどとしても有用である。
〔実施例〕
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を詳細に説明
する。
各実施例において本発明の(A)成分として用いたビニ
ル基含有オルガノポリシロキサンおよび本発明の(B)
成分として用いたオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンを、第1表および第2表にそれぞれ示す。
但し、第1表において*印を付したものは、本発明の
(A)成分としての条件を満たさないものであり、比較
例に用いたビニル基含有オルガノポリシロキサンを示し
ている。
また、第1表および第2表のRf′の欄には、含フッ素置
換基の種類を示す記号が示してあり、各記号に対応する
含フッ素置換基は第3表に示す。
但し、ここでいう含フッ素置換基Rf′は、前記一般式
(1)で表わされる含フッ素置換基に限らず、F[CF
(CF3)CF2O]2CF(CF3)CH2O(CH23,CF3CH2CH2−等
の含フッ素置換基も包含する。
但し、各No.の化合物は全て下記の一般式で表わされ、
第1表中には、下記一般式におけるw,x,yおよびzに対
応する数値が示されている。
注)#印を付したものは、前記一般式(1)で表わされ
る含フッ素置換基ではない。そのほかは前記一般式
(1)の含フッ素置換基である。
以下、第1表および第2表に示した化合物の合成方法を
示す。
V−1の合成 一般式(4): 〔ここでRf′は、−(CH23OC6F11である。〕 で表わされる含フッ素置換基を有するシクロトリシロキ
サン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキ
サンおよびヘキサメチルシクロトリシロキサンをモル比
90:1:10で混合し、撹拌しつつ、この混合物100重量部に
CF3SO3H0.2重量部を添加し、室温で10時間反応(平衡
化)させた。その後、28%アンモニア水0.2重量部を添
加して室温で1時間撹拌し、生成する塩をろ紙でろ過
し、150℃、5mmHgで1時間ストリップすると第2表に示
す組成のビニル基含有オルガノポリシロキサンV−1が
得られた。
H−1の合成 前記一般式(4)で表わされる含フッ素置換基を有する
シクロトリシロキサン、メチルハイドロジェンシクロテ
トラシロキサンおよびヘキサメチルジシロキサンをモル
比25:6.25:1で混合した後、前記のV−1を合成した方
法に準じて、この混合物100重量部にCF3SO2H 0.2重量部
を添加し、室温で10時間反応(平衡化)させた。その
後、28%アンモニア水0.2重量部を添加して室温で1時
間撹拌し、生成する塩をろ紙でろ過し、150℃、5mmHgで
1時間ストリップすると第2表に示す組成のビニル基含
有オルガノポリシロキサンH−1が得られた。
V−2〜10およびH−2〜4,6の合成 目的とする分子構成に応じて適当な環状オリゴマーを選
び、V−1またはH−1と同様にして合成した。
H−5の合成 メチルハイドロジェンシクロテトラシロキサン1モルと
F[CF(CF3)CF2O]2CF(CF3)CH2OCH2CH=CH21モルを
混合し、この合計重量に白金分が50ppmとなるように塩
化白金酸のイソプロピルアルコール溶液(2重量%)を
添加し、80℃で3時間反応させた。得られた反応生成物
を減圧蒸留することにより、H−5が、沸点107℃/3mmH
gの留分として得られた。
実施例1〜10および比較例1〜4 第4表に示すように、ビニル基含有オルガノポリシロキ
サンおよびオルガノハイドロジェンポリシロキサンを、
前者のケイ素原子に結合したビニル基に対する後者のケ
イ素原子に結合した水素原子の比率(以下、H/Vi比と呼
ぶ)が所定の比率となるように混合し、得られた組成物
5重量部をフレオンTF 95重量部で希釈し、これに塩化
白金酸とビニルシロキサンとの錯体(白金含有量2%)
0.05重量部を添加して処理液を調製した。
なお、各実施例および各比較例は、以下の例を代表する
ものとして行なった。
実施例1〜4 ビニル基含有オルガノポリシロキサンが有する含フッ素
置換基の種類を変えた例。
実施例5 実施例3と同じ含フッ素置換基を有するが、その含フッ
素置換基の含有率を変えた例。
実施例6 フェニル基を含有するビニル基含有オルガノポリシロキ
サンを使用した例。
実施例7 側鎖にビニル基を持つビニル基含有オルガノポリシロキ
サンを使用した例。
実施例8〜10 オルガノハイドロジェンポリシロキサンが有する含フッ
素置換基の種類を変えた例。
比較例1 含フッ素置換基Rf′としてRf−O−Y−とは異なる基を
有し、Rf−O−Y−を有していないビニル基含有オルガ
ノポリシロキサンを使用した例。
比較例2 含フッ素置換基Rf′を全く有していないビニル基含有オ
ルガノポリシロキサンを使用した例。
比較例3 使用したビニル基含有オルガノポリシロキサン中の含フ
ッ素置換基(Rf−O−Y−)の合計量がケイ素原子に結
合した全有機基の0.5モル%未満である例。
比較例4 H/Vi比が0.5未満である例。
次に、これら各実施例および比較例で調製した処理液
を、下記の方法でポリエチレンラミネート紙に塗工し、
硬化被膜を形成させた。得られたそれぞれの被膜につい
て下記の評価方法により25℃および70℃でエージング後
の剥離力および支持体の接着力を測定した。結果を第4
表に示す。
1)塗工方法 第4表に示したビニル基含有オルガノポリシロキサンと
オルガノハイドロジェンポリシロキサンを混合してなる
組成物をフレオンTE(三井デュポンフロロケミカル社
製)で濃度5%に希釈し、ポリエチレンラミネート紙に
バーコードNo.4で塗布する。塗布した紙を熱風循環式乾
燥器で150℃、60秒間加熱して硬化皮膜を形成させる。
2)評価方法 まず、硬化被膜面にシリコーン系粘着テープ、ニトフロ
ンNo.903 UL(日東電気工業社製、19mm巾)を貼り合わ
せ、20g/cm2の荷重下で、25℃で24時間エージングさせ
る。また、同様にして、70℃で24時間エージングさせ
る。このようにした後、次の(a),(b)による方法
で剥離力測定および接着力測定を行なう。
(a) 剥離力測定…25℃及び70℃でエージングした貼
り合わせ紙を引張り試験機を用いて180℃の角度で剥離
速度30cm/minで引っ張り、剥離に要する力(g)を測定
する。
(b) 接着力測定…硬化被膜面から剥離した粘着テー
プをステンレス板に取り付け、次いでこのテープを180
℃の角度で剥離速度30cm/minで引っ張り、剥離に要した
力(g)を測定する。
第4表からも明らかなように、実施例1〜10は、いずれ
も実用上十分に低い剥離力であり、また、接着力もブラ
ンク(テフロン板の例)と同レベルで、接着剤への移行
のないことが分かる。一方、比較例4では硬化被膜が得
られず、また、比較例1、2、3は、硬化被膜の剥離力
が大き過ぎて実用にならないことが分かる。
また、実施例1、3および比較例1で形成した硬化被膜
に対しては、剥離力の経時変化も測定した。
結果を第5表に示す。但し、この表において、Si−Viは
ビニル基含有オルガノポリシロキサンを示し、Si−Hは
オルガノハイドロジェンポリシロキサンを示す。
実施例11および比較例5 実施例11では、第1表に示したV−3をビニル基含有オ
ルガノポリシロキサンとして、第2表に示したH−2を
オルガノハイドロジェンポリシロキサンとして、これら
をH/Vi比が1.3となる比率で混合した。次いでこの混合
物100重量部に、ビニルメチルシクロテトラシロキサン
0.1重量部および前記白金錯塩0.05重量部を添加し、真
空脱泡した後、100℃で3時間加熱して硬化させた。ま
た、比較例5では、V−10とH−6を用い、実施例11
と同様にして硬化物を得た。得られた硬化物について、
硬度、引張り強度および伸びを測定し、また、トルエ
ン、アセトンおよび酢酸エチル中に、25℃で24時間浸漬
後の体積膨潤度を測定した。結果を第5表に示す。
この表から、実施例11では耐溶剤性の優れたゴム弾性体
が得られたことが分かる。
〔発明の効果〕 本発明の硬化性シリコーン組成物によれば、紙、ゴム、
プラスチックフィルム、金属板、金属箔、ガラス等の種
々の基材に強固に接着し、かつ十分に硬化して表面エネ
ルギーの低い被膜を形成することができる。
得られた被膜は、剥離性、撥水性、撥油性に優れてい
る。例えば、この被膜は、ジメチルポリシロキサン系粘
着剤のように粘着力の強い粘着剤に対しても、実用上十
分に小さな剥離力で剥離し、しかもその優れた剥離性が
経時的に安定して持続する。その上、この被膜中のシリ
コーン成分は粘着剤に移行することもないため、この被
膜は、粘着テープや粘着ラベル用の離型剤として優れて
いる。
また、本発明の硬化性シリコーン組成物を硬化させてな
る硬化物は、耐溶剤性が優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08G 77/12 77/24 NUB (72)発明者 鷹野 浩司 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社シリコーン電子材料技術研 究所内 (72)発明者 菅沼 秀司 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社シリコーン電子材料技術研 究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ケイ素原子に結合した少なくとも二
    個のアルケニル基、および 一般式(1): Rf−O−Y− (1) 〔ここでRfは、炭素原子数5〜10のパーフルオロアルケ
    ニル基を表わし、Yはアルキレン基、アリーレン基又は
    アルキレンアリーレン基を表わす。〕 で表わされるケイ素原子に結合した少なくとも一個の含
    フッ素置換基を有し、かつこの含フッ素置換基の合計量
    がケイ素原子に結合した全有機基の0.5モル%以上であ
    るアルケニル基含有オルガノポリシロキサン、 (B)ケイ素原子に結合した少なくとも二個の水素原子
    を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンおよび (C)ケイ素原子に結合したアルケニル基とケイ素原子
    に結合した水素原子との付加反応に対する触媒を含有し
    てなり、前記(A)成分中のケイ素原子に結合したアル
    ケニル基に対する前記(B)成分中のケイ素原子に結合
    した水素原子のモル比が0.5以上である硬化性シリコー
    ン組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の硬化性シリコーン組成物を
    硬化させることにより得られる硬化物。
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