JPH07119216A

JPH07119216A - 外装ボードの目地接合構造

Info

Publication number: JPH07119216A
Application number: JP26508593A
Authority: JP
Inventors: Yoshiro Kitayama; 善郎北山; Tomoya Takatsugi; 智也高次; Masamichi Yoshioka; 正道吉岡
Original assignee: Kubota Corp; Kubota House Co Ltd
Current assignee: Kubota Corp; Sanyo Homes Corp
Priority date: 1993-10-22
Filing date: 1993-10-22
Publication date: 1995-05-09
Anticipated expiration: 2013-10-22
Also published as: JP2813289B2

Abstract

(57)【要約】【目的】外装ボード間の目地幅の不均一やその目地部
の段差を防止して、目地部の防水機能を向上する。【構成】建物の骨格部材１０の外側に複数の外装ボー
ド２を面一に並設し、その外装ボード２の接合端部間で
構成される目地２１内にシール手段２４が介装された外
装ボードの目地接合構造において、前記外装ボード２の
接合端部裏面に縁部材５を固着し、この縁部材５の目地
２１側の面に当該目地２１の目地幅を特定するスペーサ
ー２７を固着し、隣接する前記外装ボード２，２の縁部
材７，７を、この両縁部材７，７を目地幅方向に貫通す
る貫通ボルト２９で締結する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、外装ボードの目地接合
構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】鉄骨造住宅における外壁の施工では、布
基礎上に立設した複数の鉄骨柱の上端部間をＨ型鋼より
なる梁材で連結し、これによって形成される方形枠にブ
レースを架設して耐力壁を構成し、この耐力壁の枠内
に、石材や窯業系押出材等よりなる外装ボードの裏面に
内装フレームを枠組みしてなる外壁パネルを嵌め込んで
外壁を施工する場合がある。

【０００３】従来、この内装フレームを耐力壁の鉄骨柱
に固定して外壁パネルを施工するに当たっては、鉄骨柱
の外側に複数の外装ボードを面一に並設するとともに、
その外装ボードの接合端部間で構成される目地内にシー
ル手段（ガスケット等）を介装することにより、隣接す
る外装ボード間の接合部を防水処理するようにしている
（特開平４−８２２０３号公報参照）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術では、外壁パネル又は外装ボードの寸法誤差や外壁パ
ネルの取付誤差等のため、目地幅が不均一になったり目
地部に外装ボードの厚さ方向の段差が生じる場合があ
り、このため、上記シール手段による当該目地部の防水
機能が早期に損傷されることがあった。

【０００５】本発明は、このような実状に鑑み、外装ボ
ード間の目地幅の不均一やその目地部の段差を防止し
て、当該目地部の防水機能を向上することを目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明が講じた技術的手段は、建物の骨格部材の外側に
複数の外装ボードを面一に並設し、その外装ボードの接
合端部間で構成される目地内にシール手段が介装された
外装ボードの目地接合構造において、前記両外装ボード
の接合端部裏面に縁部材が固着され、この縁部材の目地
側の面に当該目地の目地幅を特定するスペーサーが固着
され、隣接する前記外装ボードの縁部材がこの両縁部材
を目地幅方向に貫通する貫通ボルトで締結されている点
にある。

【０００７】

【作用】縁部材５の目地２１側の面に固着したスペーサ
ー２７が当該目地２１の目地幅を特定し、隣接する外装
ボード２，２の縁部材５，５がこれらを目地幅方向に貫
通する貫通ボルト２９で締結されているので、外装ボー
ド２，２間の目地幅が均一化される。

【０００８】また、上記貫通ボルト２９は、両縁部材
５，５を目地幅方向に貫通しているので、外装ボード２
の厚さ方向で当該目地部に段差が生じるのを防止する。

【０００９】

【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例を詳
述する。図１乃至図５において、本実施例に係る外壁パ
ネル１は、石材又は窯業系押出材等よりなる矩形平板状
の外装ボード２と、この外装ボード２の裏面に固着され
た外装フレーム３と、さらにこの外装フレーム３の裏面
に固着された内装フレーム４とを備えている。

【００１０】図５（ａ）に示すように、外装フレーム３
は、断面矩形の木材よりなる縦方向の縦縁部材５及び縦
桟木６と、同じく断面矩形の木材よりなる横方向の横縁
部材７とから方形枠状に形成されていて、外装ボード２
の周縁部に沿って接着剤によって固着されている。一
方、内装フレーム４は、断面矩形の木材よりなる縦方向
の縦枠部材８と、同じく断面矩形の木材よりなる横方向
の横枠部材９とから方形枠状に形成されていて、この内
装フレーム４の断面高さＨ２は、外装フレーム３の断面
高さＨ１の２〜３倍程度に設定されている。

【００１１】縦枠部材８は、その内側面が外装フレーム
３の内側面と一致するように縦縁部材５の裏面に接着剤
又は釘等で固着され、これにより、当該縦枠部材８の外
側面が鋼製の柱材１０への取付面とされている。また、
縦枠部材８は縦縁部材５よりも短いものとされ、横枠部
材９が上下ともに横縁部材７よりもパネル中央側へ控え
た位置に固定されていて、これにより、当該外壁パネル
１の上下部に、外装ボード２と外装フレーム３とが内装
フレーム４よりも上下に張り出す張出部１１が形成され
ている。

【００１２】なお、内装フレーム４の上面には、後述の
梁材１３との取付部となる補助桟木１２が固着されてい
る。図５（ｂ）は、上記外壁パネル１の住宅建物への取
付構造を示している。同図において、柱材１０は図外の
布基礎上に立設され、この柱材１０の上端部間をＨ型鋼
よりなる梁材１３で連結して構成された鉄骨枠（骨格部
材）にブレースを架設して耐力壁を構成し、この耐力壁
の枠内に上記外壁パネル１が外方から嵌め込まれてい
る。

【００１３】すなわち、縦枠部材８の外側面下部には、
下方開口状のフック部を有する掛止金具１５が固定され
ており、この掛止金具１５のフック部を柱材１０の基礎
ピース１６に掛止させるとともに、梁材１３の下フラン
ジを貫通する吊下げボルト１７を補助桟木１２の上面に
埋め込んだ取付板１８に螺合することにより、外壁パネ
ル１を耐力壁の枠内に取り付けるようにしている。

【００１４】図１は上記外装ボード２の目地接合構造を
示している。同図において、横方向で隣接する外壁パネ
ル１，１は、縦枠部材８の外側面中間部にボルト１９締
結したコ字状の取付金具２０によって互いに接合され、
この取付金具２０のふところ内部に柱材１０を内装し
て、柱材１０の外側に隣接する外壁パネル１の外装ボー
ド２を面一に並設している。

【００１５】外装ボード２及び外装フレーム３（縦縁部
材５）の接合端縁間で形成される目地２１内には、ガス
ケット２２とバックガード２３とからなるシール手段２
４が介装されている。上記バックガード２３は、合成樹
脂材料（例えば、ＰＶＣ）により成形された長尺物で、
本実施例では縦縁部材５の目地２１側の面に縦方向に形
成した凹溝２５に嵌装されている。

【００１６】このバックガード２３は、硬質の板状基部
２３Ａと、その幅方向一端に延出された軟質（弾性を有
する）のリップ部２３Ｂと、板状基部２３Ａの一側に突
設した三つの防水パッド２３Ｃと、防水パッド２３Ｃの
反対側面に傾斜状に突設された三つの軟質抜け防止リッ
プ２３Ｄとを一体に有し、リップ部２３Ｂが目地２１側
に突出するように板状基部２３Ａが凹溝２５内に充填さ
れている。なお、リップ部２３Ｂの突出長さは、目地幅
の半分以上（例えば３０％増）とされ、リップ部２３Ｂ
が互いに接当して目地２１の裏面側に弯曲するようにし
てある。

【００１７】前記ガスケット２２は、合成ゴム等の弾性
を有する樹脂材料よりなる長尺物で、断面略Ｉ形に折曲
された金属板製の芯材２６が埋入された中央基部２２Ａ
と、この基部２２Ａの左右両側に設けた二対の止水片２
２Ｂ，２２Ｃとを一体に有している。そして、ガスケッ
ト２２の止水片２２Ｃから裏面側の中央基部端は挿入ヘ
ッド２２Ｈとされ、左右両端面に複数条の抜け止め突条
２２Ｄが突設されている。この突条２２Ｄにバックガー
ド２３のリップ部２３Ｂの先端が係止され、これによ
り、ガスケット２２の抜け防止と止水機能を果たしてい
る。

【００１８】なお、目地２１手前側の止水片２２Ｂの表
面には変退色性・耐候劣化性及び耐酸性を向上させるた
めのライング（例えば、塩素化ポリエチレン）が施され
ている。また、バックガード２３のリップ部２３Ｂは、
ガスケット２２を目地２１内に挿入したあとは目地２１
の奥側の止水片２２Ｃに接当するようになっている。こ
の場合、外壁パネル１の凹溝２５にバックガード２３を
嵌入するようにしているので、バックガード２３の取付
けが容易であるとともに取付精度を向上でき、しかも取
付後のバックガード２３の脱落を有効に防止できる。

【００１９】また、ガスケット２２を目地２１に挿入す
る際、バックガード２３の両リップ部２３Ｂがガスケッ
ト２２の挿入ヘッド２２Ｈのガイドの役目をなし、ガス
ケット２２の転びを防止して施工性を向上させると共
に、目地仕上げ外観が良好になる。なお、ガスケット２
２内に芯材２６を埋入しているので、目地の直進性及び
形状を確保でき、外力による局部陥没を防げる利点もあ
る。

【００２０】一方、本実施例では、左右の縦縁部材５の
目地２１側の面に、図２に示す目地幅を確保するための
スペーサー２７が固着されている。このスペーサー２７
は、平面視長方形状でかつ断面台形の金属部材よりな
り、長手方向両側にねじ孔２８を備え、かつ長手方向中
央に貫通ボルト２９の挿通孔３０を備えている。縦縁部
材５には、目地幅方向のボルト孔３１が上下方向一定間
隔おきに形成されており、スペーサー２７は、その挿通
孔３０を縦縁部材５のボルト孔３１に連通させるように
して、ねじ孔２８に挿通した図外の止めねじで縦縁部材
５の目地２１側の面に固着されている。

【００２１】横方向で隣接する外壁パネル１，１は、そ
のスペーサー２１を相手側のスペーサー２１に互いに突
きつけるようにして配置され、このとき左右の外装ボー
ド２，２が面一に配置される。そして、両縦縁部材５，
５のボルト孔３１とこれに連通するスペーサー２７の挿
通孔３０に前記貫通ボルト２９が挿入され、同ボルト２
９の先端にナット３２が螺合されている。

【００２２】従って、このナット３２を締め付けること
により両縦縁部材５，５が目地幅方向に貫通する貫通ボ
ルト２９で締結され、このとき、スペーサー２１によっ
て目地幅がほぼ一定に確保されるとともに、貫通ボルト
２９によって外装ボード２の厚さ方向で当該目地部に段
差が生じるのを防止している。なお、図１に示すよう
に、柱材１０の裏面側には目地保温板３３が設けられて
いる。また、接合後の外壁パネル１の裏面には、石膏板
等よりなる内装ボード３４が張り付けられている。

【００２３】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、例えば、上記シール手段２４としては、ガ
スケット２２のみを設けてバックガード２３設けないこ
とにしてもよく、かつ、目地２１内に湿式のコーキング
を充填するシール手段も本発明に含まれる。また、本発
明は、縦目地だけでなく横目地にも採用することができ
る。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
外装ボード２，２間の目地幅が均一化されるとともに、
外装ボード２の厚さ方向で当該目地部に段差が生じるの
を防止されるので、目地２１内に設けられるシール手段
２５と外装ボード２との間に隙間が生じたり、目地２１
の深さが不均一になるのが未然に防止でき、ひいては目
地部の防水機能を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】外装ボードの目地接合構造の平面断面図であ
る。

【図２】（ａ）はスペーサーの平面図であり、（ｂ）は
同側面図である。

【図３】外壁パネルの横方向の接合構造を示す斜視図で
ある。

【図４】目地部の拡大断面図である。

【図５】（ａ）は外壁パネルの斜視図であり、（ｂ）は
外壁パネルの取付構造を示す斜視図である。

【符号の説明】

１外壁パネル２外装ボード５縁部材（縦縁部材）１０骨格部材（柱材）２１目地２５シール手段２７スペーサー２９貫通ボルト

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者吉岡正道大阪府大阪市中央区南船場３丁目12番12号クボタハウス株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】建物の骨格部材（１０）の外側に複数の
外装ボード（２）を面一に並設し、その外装ボード
（２）の接合端部間で構成される目地（２１）内にシー
ル手段（２４）が介装された外装ボードの目地接合構造
において、前記外装ボード（２）の接合端部裏面に縁部材（５）が
固着され、この縁部材（５）の目地（２１）側の面に当
該目地（２１）の目地幅を特定するスペーサー（２７）
が固着され、隣接する前記外装ボード（２）（２）の縁
部材（７）（７）がこの両縁部材（７）（７）を目地幅
方向に貫通する貫通ボルト（２９）で締結されているこ
とを特徴とする外装ボードの目地接合構造。