JPH07119044A - 衣料用仕上剤組成物 - Google Patents

衣料用仕上剤組成物

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JPH07119044A
JPH07119044A JP26480793A JP26480793A JPH07119044A JP H07119044 A JPH07119044 A JP H07119044A JP 26480793 A JP26480793 A JP 26480793A JP 26480793 A JP26480793 A JP 26480793A JP H07119044 A JPH07119044 A JP H07119044A
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Yoshitaka Hasegawa
美貴 長谷川
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の成分(a)、(b)及び(c) (a)水溶性高分子糊料 0.1〜
20重量% (b)主鎖中に、式(1)で示される単位の繰り返し部
分と一般式(2)で示される単位の繰り返し部分とを有
するブロック型共重合体0.005〜5重量% 【化1】 (式中、Aは炭素数2〜3のアルキレン基を示す) (c)水 を含有する衣料用仕上剤組成物。 【効果】 分離が生ぜず安定で、アイロン滑りが良好
で、手動式スプレーに最適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長期安定性に優れ、ア
イロン滑りが良好で、スプレー、特に手動式スプレーに
適した衣料用仕上剤に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭用の糊料を主成分とする衣料用仕上
剤には、粉末、液状、ゲル状及びスプレーのタイプがあ
り、各々の特徴を生かした商品が多数市販されている。
このうち、スプレー型の衣料用仕上剤は部分的にかつ手
軽に使えるので、特に便利である。従来、スプレー型の
衣料用仕上剤は耐圧缶に糊料溶液とともに、LPG、D
ME等の噴射剤を充填し、噴霧するエアゾール式が主流
であった。
【0003】エアゾール式のものとしては、例えば化工
澱粉、シリコーンオイルエマルジョン及びアルキルアミ
ン塩を含有するエアゾール糊剤組成物(特開昭53−7
0190号公報)、水溶性高分子糊料水溶液と乳化又は
可溶化された粘度500cps以下のシリコーン油との緊
密な混合物から構成される繊維用糊剤(特開昭60−4
5684号公報)、粒子径0.1μm以下にした(メ
タ)アクリレート系高分子エマルジョン、化工澱粉、シ
リコーンオイルエマルジョン及びその他の添加剤を配合
したスプレー洗濯糊用糊剤(特開昭60−110975
号公報)が開示されている。
【0004】しかしながら、これらのエアゾール型糊剤
の組成は、一般に張り性能を賦与するポリマー糊料と滑
り剤のシリコーンとの不均一水溶液であり、分離しやす
いという欠点があった。従って、エアゾール型の場合
は、使用前に缶を振盪しなければならなかった。
【0005】一方、エアゾール型糊剤を充填した缶は、
糊料水溶液のため缶の腐食、倒立又は横向き使用による
エアゾールスプレーの噴射ガス欠乏等の問題があり、ま
た缶は、使い捨てであり、資源の有効利用が図れない。
更にエアゾール式の場合高圧ガスを用いるため、家庭用
には不向きである。これらの欠点を解消するために、高
圧ガスを用いず手動式スプレーを用いる衣料用仕上剤の
開発が望まれていたが、この場合、不均一水溶液の分離
の問題は、振盪の手間等で更に深刻化する。
【0006】この分離の問題を解決するものとしては、
水溶性糊料、オルガノポリシロキサンにポリオキシエチ
レンを共重合するか、又はアニオン化あるいはカチオン
化して得られる水溶性シリコーン及び水を含有してなる
衣料用アイロン仕上剤がある(特開昭58−18476
号公報)。しかしながら、この仕上剤に使用されている
水溶性シリコーンは、ジメチルポリシロキサンを主骨格
とし、ポリオキシエチレンを側鎖に導入して水溶化した
ものであるため、水溶性高分子糊料との分離の問題は解
決するが、アイロンの滑りが悪くなってしまうという問
題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、組成物の分離が生じず、長期間安定で、しかもアイ
ロン滑りの良い手動式スプレーに適した衣料用仕上剤を
提供することにある。
【0008】斯かる実状に鑑み本発明者らは鋭意研究を
行なった結果、ジメチルポリシロキサンと特定のポリオ
キシエチレン鎖との繰り返し部分を有するブロック型共
重合体、及び水溶性高分子糊料とを組み合せることによ
り、分離が生ぜず、しかもアイロン滑りがよい手動式ス
プレーに適した衣料用仕上剤が得られることを見出し本
発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、次の成分(a)、
(b)及び(c) (a)水溶性高分子糊料 0.
1〜20重量% (b)主鎖中に、式(1)で示される単位の繰り返し部
分と一般式(2)で示される単位の繰り返し部分とを有
するブロック型共重合体0.005〜5重量%
【0010】
【化3】
【0011】(式中、Aは炭素数2〜3のアルキレン基
を示す) (c)水 を含有する衣料用仕上剤組成物を提供するものである。
【0012】本発明で用いる(a)成分の水溶性高分子
糊料としては、ヒドロキシエチル化澱粉、ヒドロキシプ
ロピル化澱粉等のヒドロキシアルキル化澱粉、カルボキ
シメチル化澱粉等のカルボキシアルキル化澱粉、及びこ
れらを過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤又
は酵素により低粘度化したもの等の化工澱粉;ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン;カルボキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、メチルセルロース等のセルロー
ス誘導体;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無
水マレイン酸等の重合体もしくは共重合体、又はこれら
の塩;スチレンスルホン酸重合体もしくは共重合体、又
はこれらの塩;ポリスチレンのスルホン化物又はその塩
等が挙げられるが、就中、ヒドロキシアルキル化澱粉、
カルボキシメチルセルロース、ポリスチレンスルホン酸
又はその塩が特に好ましい。
【0013】化工澱粉を用いる場合は、その置換度は
0.08〜0.3、特に0.1〜0.2であるものを用
いることが好ましい。置換度が0.08未満では、化工
澱粉の変性により、長期間保存すると沈澱物が生成し、
色ものの衣類に使用した時に白化減少がより激しくな
る。また、化工澱粉の置換度が0.3より大きいものを
用いた場合、張り強度の低下傾向が認められるため好ま
しくない。化工澱粉の水溶液の粘度は、過酸化水素、次
亜塩素酸ナトリウムなどの酸化剤又は酵素で化工澱粉を
分解することにより低下可能であり、例えば5重量%
(以下「%」で示す)水溶液では40センチポイズ(以
下cpとする)(20℃)以下の粘度が良く、これ以上の
粘度ではスプレー性が良好でなく、その結果白化減少が
起こりやすくなる。
【0014】また、カルボキシメチルセルロースを用い
る場合、そのエーテル化度は、0.6〜1.5、特に
0.8〜1.0の範囲のものが好ましく、その1%水溶
液の粘度が100cp以下、特に50cp以下のものが好ま
しい。更に前記のアクリル酸等又はスチレンスルホン酸
等の重合体又は共重合体は、その分子量が1万〜120
万、特に5万〜60万の範囲のものが好ましい。(a)
成分の配合量は、組成物中0.1〜20重量%(以下、
単に「%」という)、特に0.3〜10%とするのが好
ましい。(a)成分の配合量が0.1%未満の場合、十
分な賦形効果が得られず、20%を超えると組成物が高
粘度となり、スプレーにより良好な霧が得られず、いず
れも好ましくない。
【0015】本発明組成物中において使用される(b)
成分は、式(1)及び(2)で示される繰り返し部分を
有するブロック重合体であるが、就中、次の一般式
(3)
【0016】
【化4】
【0017】〔式中、Aは炭素数2〜3のアルキレン基
を示し、R1 及びR2 は直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜6
のアルキレン基を示し、m及びaはm/a=10/90
〜95/5となる数を示し、nは10〜106 の数を示
す〕で示されるブロック型共重合体が好ましい。
【0018】このブロック型共重合体(3)の−(A
O)a−で表わされる基としては、例えば次の基
【0019】
【化5】
【0020】(式中、x及びyは、x/y=100/0
〜0/100である数を示すが、特にx/y=100/
0〜10/90である数を示すものが好ましい)で示さ
れるものが好ましい。
【0021】また(3)式中、R1 及びR2 で示される
炭素数1〜6のアルキレン基としては、メチレン、エチ
レン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン
基が挙げられ、これらは直鎖でも分岐鎖を有していても
よい。(3)式中のmとaの比はm/a=10/90〜
95/5、特に15/85〜90/10が好ましい。m
/aの下限はアイロン滑り性の観点から、一方、上限は
保存安定性及び油層又は油滴が観察される層分離の生じ
やすさの観点から、この範囲が好ましい。nは10〜1
6 、特に102 〜105 の数が好ましい。
【0022】(b)成分は、水溶性のものでも用いるこ
とができるが、アイロン滑りを良好にするためには、次
の条件を満足するものがより好ましい。
【0023】すなわち、100mlのビーカーに水99.
5g及び(b)成分0.5gを加え、直径5mm、長さ2
0mmのスターラーピースにて60rpm 、60℃、30分
間攪拌し25℃に冷却したものを検体とし、この光路長
1cm、波長420nmの光の透過率の値が80%未満であ
り、かつ層分離しないことを条件とするのが好ましい。
【0024】一般式(3)で表わされるブロック型共重
合体の市販品としては、二本ユニカー(株)製の(A
B)nSilwet(登録商標)が例示されている。
【0025】本発明組成物中の(b)成分の配合量は、
0.005〜5%、特に0.05〜2%とすることが好
ましい。この配合量が0.005%未満であると良好な
アイロン滑り性が得られず、5%を超えて配合しても効
果の向上はあまり望めず、コストが上がり好ましくな
い。
【0026】本発明の衣料用仕上剤組成物は上記(a)
成分と(b)成分を水に溶解又は分散せしめることによ
り製造される。この方法は、特に限定されないが、水又
は30〜60℃に加温した水に直接溶解させる方法、エ
タノール等の低級アルコールに溶解させた後、水に溶解
する方法等が挙げられる。
【0027】本発明の衣料用仕上剤組成物は、上記必須
成分の他、更に必要に応じて、クエン酸、リンゴ酸、安
息香酸、酒石酸等の有機酸を0〜10%;ポリエチレン
グリコール、グリセリン、ポリプロピレングリコール等
のアイロン付着防止剤を組成物中0〜10%;エタノー
ル、プロピルアルコール、プロピレングリコール、エチ
レングリコール等の溶剤を0〜20%;塩化ナトリウ
ム、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸亜鉛等の水
溶性無機塩を0〜20%;更に抗菌剤、殺菌剤、香料等
を添加してもよい。
【0028】
【発明の効果】本発明の衣料用仕上剤は、分離がなく長
期間安定であり、使用前の振盪を要せず、しかもアイロ
ン滑りが良好であるので、手動式スプレーに好適なもの
である。
【0029】
【実施例】
実施例1〜4 表1に示す各成分を混合し、表2に示す組成の衣料用仕
上剤を得た。これらの貯蔵安定性及びアイロン滑り性に
ついて、下記基準により評価した。この結果を表2に示
す。
【0030】貯蔵安定性:各衣料用仕上剤を透明容器に
入れ、40℃で3ケ月間静置し、液の分離、凝集物の存
在のいずれもが認められなかったものを○とし、これ以
外は×とした。 アイロン滑り性:約15cm×25cmの木綿ブロード♯6
0に50%o.w.f.(on theweight
of fabrics)になるようにスプレーし、アイ
ロンを木綿の目盛に温度を合わせてかけた。アイロンが
スムーズに動き、ひっかかり感のないものを○とし、こ
れ以外は×とした。
【0031】
【表1】
【0032】*:100mlのビーカーに水99.5g及
び(b)成分0.5gを加え、直径5mm×長さ20mmの
円柱形スターラーピースにて60rpm で60℃にて30
分攪拌して得られたサンプルを25℃に冷却後、光路長
1cm、波長420nmの光透過率(測定機器;(株)日立
製作所製F−4010分光蛍光光度計)を測定した。こ
の結果、光透過率は80%未満であり、層分離は認めら
れなかった。
【0033】
【表2】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】一般式(3)で表わされるブロック型共重
合体の市販品としては、日本ユニカー(株)製の(A
B)Silwet(登録商標)が例示されている。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(a)、(b)及び(c) (a)水溶性高分子糊料 0.
    1〜20重量% (b)主鎖中に、式(1)で示される単位の繰り返し部
    分と一般式(2)で示される単位の繰り返し部分とを有
    するブロック型共重合体0.005〜5重量% 【化1】 (式中、Aは炭素数2〜3のアルキレン基を示す) (c)水 を含有する衣料用仕上剤組成物。
  2. 【請求項2】 (a)成分が、化工澱粉、セルロース誘
    導体、ポリスチレン、スルホン酸及びその塩、ポリビニ
    ルアルコール、ポリビニルピロリドン並びにポリアクリ
    ル酸及びその塩からなる群から選ばれる1種又は2種以
    上である請求項1記載の衣料用仕上剤組成物。
  3. 【請求項3】 (b)成分が、次の一般式(3)で示さ
    れるブロック型共重合体である請求項1又は2記載の衣
    料用仕上剤組成物。 【化2】 〔式中、Aは炭素数2〜3のアルキレン基を示し、R1
    及びR2 は直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜6のアルキレン
    基を示し、m及びaはm/a=10/90〜95/5と
    なる数を示し、nは10〜106 の数を示す〕
  4. 【請求項4】 (b)成分が、下記条件を満足するもの
    である請求項1〜3いずれかの項記載の衣料用仕上剤組
    成物。条件:100mlのビーカーに水99.5g及び
    (b)成分0.5gを加え、直径5mm、長さ20mmのス
    ターラーピースにて60rpm 、60℃、30分間攪拌
    し、25℃に冷却したものを検体とし、この光路長1c
    m、波長420nmの光の透過率の値が80%未満であ
    り、かつ層分離しないこと。
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