JPH07117531B2 - 耐熱鋼の余寿命評価方法 - Google Patents
耐熱鋼の余寿命評価方法Info
- Publication number
- JPH07117531B2 JPH07117531B2 JP62069533A JP6953387A JPH07117531B2 JP H07117531 B2 JPH07117531 B2 JP H07117531B2 JP 62069533 A JP62069533 A JP 62069533A JP 6953387 A JP6953387 A JP 6953387A JP H07117531 B2 JPH07117531 B2 JP H07117531B2
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- JP
- Japan
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- resistant steel
- heat
- life
- replica
- remaining life
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- Investigating And Analyzing Materials By Characteristic Methods (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高温応力下で使用される機械部品の余寿命評
価に適用される耐熱鋼の余寿命評価方法に関する。
価に適用される耐熱鋼の余寿命評価方法に関する。
従来、機械部品に使用されている耐熱鋼の余寿命評価方
法としては、目視検査,磁粉探傷検査,超音波探傷検査
或は放射線透過検査等の寿命末期に発生する亀裂を検出
する方法や、レプリカ法によるクリープボイド、微視亀
裂を検出する方法及び耐熱鋼を切断してクリープ破断試
験に供してその破断時間から余寿命を評価するものが知
られている。
法としては、目視検査,磁粉探傷検査,超音波探傷検査
或は放射線透過検査等の寿命末期に発生する亀裂を検出
する方法や、レプリカ法によるクリープボイド、微視亀
裂を検出する方法及び耐熱鋼を切断してクリープ破断試
験に供してその破断時間から余寿命を評価するものが知
られている。
しかし、亀裂を検出する非破壊検査では、寿命の末期の
余寿命に関する情報は得られるが、亀裂発生以前の寿命
に関する情報は全く得られない。また、レプリカ法によ
るクリープホイド及び微視亀裂の検出による方法でも、
微視亀裂発生以前の耐熱鋼の余寿命に関する情報は全く
得られなかった。更に、クリープ破断試験による方法で
は、実際に使用されている部材から試験片を採取して長
時間の試験を行う必要があった。
余寿命に関する情報は得られるが、亀裂発生以前の寿命
に関する情報は全く得られない。また、レプリカ法によ
るクリープホイド及び微視亀裂の検出による方法でも、
微視亀裂発生以前の耐熱鋼の余寿命に関する情報は全く
得られなかった。更に、クリープ破断試験による方法で
は、実際に使用されている部材から試験片を採取して長
時間の試験を行う必要があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、高温
応力下で長時間使用されている耐熱鋼の余寿命を非破壊
的にしかも容易かつ短時間で高い精度で評価することが
できる耐熱鋼の余寿命評価方法を提供するものである。
応力下で長時間使用されている耐熱鋼の余寿命を非破壊
的にしかも容易かつ短時間で高い精度で評価することが
できる耐熱鋼の余寿命評価方法を提供するものである。
本発明は、耐熱鋼の表面からレプリカ及び抽出レプリカ
を採取する工程と、該レプリカに転写された前記耐熱鋼
の凹凸から亀裂及びクリープボイドの欠陥分布を決定
し、該欠陥分布と前記耐熱鋼の残存寿命率の相関特性を
決定する工程と、前記レプリカに転写された金属組織か
ら該金属組織の劣化状態を決定すると共に、前記抽出レ
プリカに抽出された折出物の分布を決定し、該劣化状態
及び該折出物の分布と前記耐熱鋼の寿命区分との相関特
性を決定する工程と、前記残存寿命率及び該寿命区分の
相関特性から前記耐熱鋼の寿命を評価することを特徴と
する耐熱鋼の余寿命評価方法である。
を採取する工程と、該レプリカに転写された前記耐熱鋼
の凹凸から亀裂及びクリープボイドの欠陥分布を決定
し、該欠陥分布と前記耐熱鋼の残存寿命率の相関特性を
決定する工程と、前記レプリカに転写された金属組織か
ら該金属組織の劣化状態を決定すると共に、前記抽出レ
プリカに抽出された折出物の分布を決定し、該劣化状態
及び該折出物の分布と前記耐熱鋼の寿命区分との相関特
性を決定する工程と、前記残存寿命率及び該寿命区分の
相関特性から前記耐熱鋼の寿命を評価することを特徴と
する耐熱鋼の余寿命評価方法である。
本発明に係る耐熱鋼の余寿命評価方法によれば、耐熱鋼
の表面からレプリカ及び抽出レプリカを採取する。この
レプリカをもとにして耐熱鋼の欠陥分布と残存寿命率の
相関特性を決定する。また、レプリカをもとにして耐熱
鋼の金属組織の劣化状態を決定すると共に、抽出レプリ
カをもとにして折出物の分布を決定し、この結果と耐熱
鋼の寿命区分との相関特性を決定する。このようにして
得た欠陥分布と残存寿命率の相関特性と、劣化状態及び
折出物の分布と寿命区分の相関特性から、実際に使用さ
れている耐熱鋼の余寿命を、寿命初期から末期に亘って
非破壊的に且つ短時間に評価する。
の表面からレプリカ及び抽出レプリカを採取する。この
レプリカをもとにして耐熱鋼の欠陥分布と残存寿命率の
相関特性を決定する。また、レプリカをもとにして耐熱
鋼の金属組織の劣化状態を決定すると共に、抽出レプリ
カをもとにして折出物の分布を決定し、この結果と耐熱
鋼の寿命区分との相関特性を決定する。このようにして
得た欠陥分布と残存寿命率の相関特性と、劣化状態及び
折出物の分布と寿命区分の相関特性から、実際に使用さ
れている耐熱鋼の余寿命を、寿命初期から末期に亘って
非破壊的に且つ短時間に評価する。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。図は、本発明の実施例の工程を示す流れ図である。
先ず、高温・応力下で使用されている耐熱鋼の表面から
レプリカ1及び抽出レプリカ7を採取する。次に、採取
したレプリカ1を光学顕微鏡2に装着し、亀裂及び微視
亀裂3の有無を調査すると共に、金属組織4の劣化状況
を調査し、この結果を予め準備した寿命消費が既知(ク
リープ破断試験等により)の標準組織と対比して、該耐
熱鋼の寿命区分を判定する。
る。図は、本発明の実施例の工程を示す流れ図である。
先ず、高温・応力下で使用されている耐熱鋼の表面から
レプリカ1及び抽出レプリカ7を採取する。次に、採取
したレプリカ1を光学顕微鏡2に装着し、亀裂及び微視
亀裂3の有無を調査すると共に、金属組織4の劣化状況
を調査し、この結果を予め準備した寿命消費が既知(ク
リープ破断試験等により)の標準組織と対比して、該耐
熱鋼の寿命区分を判定する。
次に、レプリカ1を走査型電子顕微鏡5に装着して、ク
リープボイド6の有無及び分布状況を調査し、寿命区分
の判明した標準組織4との対比により該耐熱鋼の寿命区
分を判定する。また、同じ位置から採取した抽出レプリ
カ7を透過型電子顕微鏡8に装着して、析出物の分布状
況を調査し、寿命区分の判明している耐熱鋼と同材から
なる標準材4との対比により、該耐熱鋼の寿命区分を判
定する。
リープボイド6の有無及び分布状況を調査し、寿命区分
の判明した標準組織4との対比により該耐熱鋼の寿命区
分を判定する。また、同じ位置から採取した抽出レプリ
カ7を透過型電子顕微鏡8に装着して、析出物の分布状
況を調査し、寿命区分の判明している耐熱鋼と同材から
なる標準材4との対比により、該耐熱鋼の寿命区分を判
定する。
然る後、上述の各調査にて判定した該耐熱鋼の亀裂及び
微視亀裂の分布状況に基づく寿命区分,クリープボイド
の分布状況に基づく寿命区分,金属組織の変化に基づく
寿命区分及び析出物の分布状況に基づく寿命区分から該
耐熱鋼の余寿命評価10を行う。
微視亀裂の分布状況に基づく寿命区分,クリープボイド
の分布状況に基づく寿命区分,金属組織の変化に基づく
寿命区分及び析出物の分布状況に基づく寿命区分から該
耐熱鋼の余寿命評価10を行う。
因みに、火力発電用ボイラ過熱器管として長時間使用さ
れた2 1/4 Cr−1 Mo鋼A,B,Cについて、本発明方法によ
り余寿命評価を行ったところ下記表に示す結果を得た。
これと比較するため従来のクリープ破断試験による余寿
命評価を同様に行ったところ同表に併記する結果を得
た。同表から明らかなように本発明方法では、従来の方
法に比べて高い精度で耐熱鋼の寿命評価を非破壊で容易
かつ短時間にできることが確認された。
れた2 1/4 Cr−1 Mo鋼A,B,Cについて、本発明方法によ
り余寿命評価を行ったところ下記表に示す結果を得た。
これと比較するため従来のクリープ破断試験による余寿
命評価を同様に行ったところ同表に併記する結果を得
た。同表から明らかなように本発明方法では、従来の方
法に比べて高い精度で耐熱鋼の寿命評価を非破壊で容易
かつ短時間にできることが確認された。
〔発明の効果〕 以上説明した如く、本発明に係る耐熱鋼の余寿命評価方
法によれば、高温応力下で長時間使用されている耐熱鋼
の余寿命を非破壊的にしかも容易かつ短時間で高い精度
で評価することができる。その結果、耐熱鋼の信頼性を
向上させて計画的な保守管理の実現に寄与するものであ
る。
法によれば、高温応力下で長時間使用されている耐熱鋼
の余寿命を非破壊的にしかも容易かつ短時間で高い精度
で評価することができる。その結果、耐熱鋼の信頼性を
向上させて計画的な保守管理の実現に寄与するものであ
る。
図は、本発明の実施例の工程を示す流れ図である。 1……レプリカ、2……光学顕微鏡、3……微視亀裂、
4……金属組織、5……走査型電子顕微鏡、6……クリ
ープボイド、7……抽出レプリカ、8……透過型電子顕
微鏡、9……析出物の分析状況、10……余寿命評価。
4……金属組織、5……走査型電子顕微鏡、6……クリ
ープボイド、7……抽出レプリカ、8……透過型電子顕
微鏡、9……析出物の分析状況、10……余寿命評価。
Claims (1)
- 【請求項1】耐熱鋼の表面からレプリカ及び抽出レプリ
カを採取する工程と、該レプリカに転写された前記耐熱
鋼の凹凸から亀裂及びクリープボイドの欠陥分布を決定
し、該欠陥分布と前記耐熱鋼の残存寿命率の相関特性を
決定する工程と、前記レプリカに転写された金属組織か
ら該金属組織の劣化状態を決定すると共に、前記抽出レ
プリカに抽出された折出物の分布を決定し、該劣化状態
及び該折出物の分布と前記耐熱鋼の寿命区分との相関特
性を決定する工程と、前記残存寿命率及び該寿命区分の
相関特性から前記耐熱鋼の寿命を評価することを特徴と
する耐熱鋼の余寿命評価方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62069533A JPH07117531B2 (ja) | 1987-03-24 | 1987-03-24 | 耐熱鋼の余寿命評価方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62069533A JPH07117531B2 (ja) | 1987-03-24 | 1987-03-24 | 耐熱鋼の余寿命評価方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63235861A JPS63235861A (ja) | 1988-09-30 |
JPH07117531B2 true JPH07117531B2 (ja) | 1995-12-18 |
Family
ID=13405458
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62069533A Expired - Lifetime JPH07117531B2 (ja) | 1987-03-24 | 1987-03-24 | 耐熱鋼の余寿命評価方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07117531B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07119755B2 (ja) * | 1989-10-06 | 1995-12-20 | 株式会社日立製作所 | 簡易劣化判定方法及び装置 |
DE10335596A1 (de) * | 2003-08-04 | 2005-02-24 | Basf Coatings Ag | Verfahren zur Charakterisierung von Oberflächenstrukturen und seine Verwendung bei der Modifizierung, Neuentwicklung und Herstellung von Werkstoffen |
JP5897620B2 (ja) * | 2014-02-06 | 2016-03-30 | 中国電力株式会社 | ステンレス鋼からなる部材の余寿命を推定する方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5960347A (ja) * | 1982-09-30 | 1984-04-06 | Toshiba Corp | 低合金耐熱鋼の劣化度評価法 |
JPS61172059A (ja) * | 1985-01-28 | 1986-08-02 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | タ−ビンの非破壊寿命予知方法 |
-
1987
- 1987-03-24 JP JP62069533A patent/JPH07117531B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63235861A (ja) | 1988-09-30 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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