JP2540630B2 - フェライト系耐熱鋼の余寿命評価方法 - Google Patents

フェライト系耐熱鋼の余寿命評価方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高温機器として長時間使用されているフェラ
イト系耐熱鋼の保守管理に適用される非破壊検査法に関
する。
〔従来の技術〕
従来、高温機器に使用されているフェライト系耐熱鋼
の寿命評価法としては、長時間使用材を抜管し、クリー
プ破断試験等の破壌試験に供する方法、理論解析による
方法、損傷の蓄積によって生じるき裂、微視き裂等の欠
陥を検査する超音波探傷法、磁粉探傷法、レプリカ法等
の非破壊検査法がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述した破壊検査法は、実際に機器部材として長時間
使用された材料の破壊試験を行う方法であるから、最も
精度の高い寿命評価法として多用されているが、特に厚
肉部等では大規模な抜管、復旧工事が必要である上にそ
の試験に約半年の期間を必要としていた。
また、理論解析法では当該部の使用温度、未使用材の
強度データを必要とするが、これらの精度の高い推定は
困難であった。
さらに、非破壊検査法は実機を直接検査する方法であ
ることから精度は高くその場的に寿命評価を行うことが
でき、さらには非破壊的な検査であることから調査に大
規模な付帯工事を必要としないが、検出できる欠陥が機
器寿命の末期にしか発生しないことから、寿命前半に対
する寿命評価を行うことができなかった。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者らは母材部においては硬さとクリー
プ損傷との間に明確な関係は認められないとされていた
フェライト系耐熱鋼の溶接継手のクリープ破断試験を種
々の寿命比で中断した試験片の硬さ分布測定を行った結
果、母材部の硬さとクリープ破断寿命消費率との間には
相関は見出せなかったが、溶接部、特にクリープ損傷の
蓄積が最も速い溶接熱影響部の硬さが特に寿命前半にお
いてクリープ損傷の進展に伴って低下することを見出し
た。
本発明は上記知見をもとに、長時間使用材の溶接熱影
響部及び母材の硬さ測定値をもとにあらかじめ作成した
溶接熱影響部の硬さあるいは溶接熱影響部の硬さと母材
の硬さの差とのクリープ破断寿命消費率との関係を示す
寿命評価基準線図から調査位置の余寿命を評価すること
に思い至り、本発明を完成した。
すなわち、本発明はフェライト系耐熱鋼の溶接部の余
寿命を評価する方法において、該耐熱鋼の溶接熱影響部
及び母材部の硬さを測定し、上記溶接熱影響部の硬さあ
るいは上記溶接熱影響部の硬さと母材の硬さの差と、溶
接熱影響部のクリープ損傷度との関係を示す基準線図
に、調査位置の溶接熱影響部の硬さあるいは溶接熱影響
部と母材の硬さの差をあてはめることによって該耐熱鋼
の溶接部の寿命を評価することを特徴とするフェライト
系耐熱鋼の余寿命評価方法である。
〔作用〕
本発明方法によれば、実機部材の硬さの測定だけで寿
命評価を行うことから、破壊試験等に比べて付帯する工
事が少なく、また、その場的に特に寿命前半のクリープ
損傷を検出できる。さらに、温度、応力等の間接的手法
で求められる物理量を必要としないことからこれらの推
定値の誤差に起因する寿命評価精度の低下が生じにく
い。
また、実機においてクリープ損傷が最も蓄積されやす
い溶接熱影響部に着目したことにより、母材部に着目し
た場合に比べて寿命評価精度を向上させることができ
る。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図を参照して説明する。第1
図は本発明方法を見出す過程で実施した数種のフェライ
ト系耐熱鋼の溶接継手のクリープ破断試験結果にもとず
く溶接熱影響部の硬さとクリープ破断寿命消費率との関
係、すなわち溶接熱影響部の硬さによる寿命評価基準線
図を示す。また、第2図は同上試験片の溶接熱影響部の
硬さと母材の硬さの差とクリープ破断寿命消費率との関
係、すなわち溶接熱影響部と母材の硬さの差による寿命
評価基準線図を示す。いずれの硬さもクリープ破断寿命
消費率と良い相関関係にあった。
そこで、本発明方法によって寿命評価を行った結果を
以下に示す。供給材は火力発電用蒸気配管として長時間
使用された2・1/4Cr−1Mo鋼製溶接鋼管である。まず、
該供給材の表面を研磨、エッチングして溶接部を明確に
した後、その溶接熱影響部(溶接境界から0.5mm母材側
の位置)の硬さと溶接境界からさらに10mm離れた母材の
硬さを、超音波硬さ計によって測定し、第1図、第2図
を用いて、それぞれ溶接熱影響部の硬さ及び溶接熱影響
部の硬さと母材の硬さの差からクリープ破断寿命消費率
を求めた。次に該供試材を抜管しクリープ破断試験を行
って未使用材との硬さの差から該供試材のクリープ破断
寿命消費率を求めた。
これらの結果を下記第1表に示す。なお、第1表中、
「本発明方法(1)」は溶接熱影響部の硬さを第1図に
あてはめて評価したクリープ破断寿命消費率を示し、同
「本発明方法(2)は溶接熱影響部の硬さと母材の硬さ
の差を第2図にあてはめて評価したクリープ破断寿命消
費率を示す。本発明方法によって評価した寿命評価結果
はクリープ破断試験による評価結果とほぼ一致してい
た。
また溶接熱影響部の硬さと母材の硬さによる評価はそ
れぞれの硬さの比による評価におきかえられることは上
記実施例から明らかである。
〔発明の効果〕 以上、詳述した如く、本発明方法によれば高温機器部
材として長時間使用されたフェライト系耐熱鋼の余寿命
を、該部材を破壊することなく外表面から硬さを測定す
るだけで評価する方法を提供できることから、老巧化し
た高温機器の保守管理を効率に行うことができるととも
に、その信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例としての溶接熱影響部の硬さ
によるクリープ破断寿命評価基準線図、第2図は本発明
の一実施例としての溶接熱影響部の硬さと母材の硬さの
差によるクリープ破断寿命評価基準線図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェライト系耐熱鋼の溶接部の余寿命を評
    価する方法において、該耐熱鋼の溶接熱影響部及び母材
    部の硬さを測定し、上記溶接熱影響部の硬さあるいは上
    記溶接熱影響部の硬さと母材の硬さの差と、溶接熱影響
    部のクリープ損傷度との関係を示す基準線図に、調査位
    置の溶接熱影響部の硬さあるいは溶接熱影響部と母材の
    硬さの差をあてはめることによって該耐熱鋼の溶接部の
    寿命を評価することを特徴とするフェライト系耐熱鋼の
    余寿命評価方法。
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