JPH07117254A - 感熱記録装置の制御方法 - Google Patents

感熱記録装置の制御方法

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JPH07117254A
JPH07117254A JP5267488A JP26748893A JPH07117254A JP H07117254 A JPH07117254 A JP H07117254A JP 5267488 A JP5267488 A JP 5267488A JP 26748893 A JP26748893 A JP 26748893A JP H07117254 A JPH07117254 A JP H07117254A
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Japan
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time
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head
temperature
thermal
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JP5267488A
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English (en)
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Hiroshi Minoda
博 箕田
Toshio Tanizoe
利生 谷添
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感熱記録装置の電源の容量を上げることな
く、1走査線あたりの記録時間を短縮しても記録濃度が
確保可能な、感熱記録装置の制御方法を提供すること。 【構成】 予め設定されたストローブ通電時間率制御特
性線にしたがって、現在のヘッド近傍温度に応じたスト
ローブ通電時間率でサーマルヘッドを通電加熱する感熱
記録装置において、高速記録モードにおいては、各頁の
記録開始直前にサーマルヘッドのヘッド近傍温度を計測
して、所定温度値を境に高温領域か低温領域かの何れか
一方に区分けし、高温領域と判定した場合には、1走査
線分の記録時間を第1の時間値t1に設定し、低温領域
と判定した場合には、1走査線分の記録時間を第1の時
間値t1よりも所定量大きな第2の時間値t2に設定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1走査線分の発熱素子
を有するサーマルヘッドを用いた感熱記録装置の制御方
法に係り、特に、感熱記録装置の電源容量を上げること
なく、1走査線あたりの記録時間(1走査線記録時間)
を5ミリ秒(ms)程度に高速化できるようにした感熱
記録装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にファクシミリ装置では、感熱紙を
記録紙として使用するものが広く普及しているが、この
種のファクシミリ装置では一般に1走査線時間10ms
でコピー動作を行っており、単純に1走査線時間を5m
sにして記録速度を上げると、速度を上げた分だけ記録
エネルギーが半減してしまい、記録濃度が薄くなってし
まう。記録濃度を確保するためには、1走査線時間5m
sの際には、記録エネルギーを、1走査線時間10ms
のときの2倍にする必要がある。
【0003】これを満たすための条件としては、次のよ
うな項目が挙げられる。
【0004】サーマルヘッドの効率アップ 1走査線時間を短縮することによる前歴効果 サーマルヘッドを制御するための、ヘッド近傍温度と
ストローブ通電時間率との関係で示される制御特性線の
変更
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者等は種々検
討の結果、前記項に関し、ファクシミリ装置の感熱記
録装置に多用されている薄膜型のサーマルヘッドを、発
熱素子(発熱抵抗体)の抵抗値が比較的小さな厚膜型の
サーマルヘッドに変更し、かつ、厚膜型のサーマルヘッ
ドの保護膜を工夫することによって、サーマルヘッド自
体のエネルギー効率が約40%アップすることを確認し
た。また、前記項に関し、1走査線時間10msを5
msにすることによる前歴効果(ヘッド冷却時間が短く
なることによる謂わば蓄熱効果)で、エネルギー効率が
約10%アップすることも確認した。したがって、前記
,項に基づくアップ効果を乗算することにより、1
40×110=154%のエネルギー効率アップが図れ
ることになる。
【0006】ところで、1走査線時間5msの記録エネ
ルギーを、1走査線時間10msのときの2倍にするに
は、前記,項による改善効果だけでは不足し、前記
項による改善効果でエネルギー効率を約30%アップ
させる必要がある。しかしながら、サーマルヘッドを制
御するためのヘッド近傍温度とストローブ通電時間率と
の関係で表わされる制御特性線上の上限値は、電源の容
量に見合った限界特性(限界値)に設定されるのが通例
であるため、大きな記録エネルギーが必要な低温域で
は、上記の制御特性線上のストローブ通電時間率の最大
値を用いても、1走査線時間5msという短い時間では
必要な記録エネルギーまでアップさせられないという問
題がある。勿論、電源の容量を上げることにより、ヘッ
ド近傍温度(ヘッド温度)が低い領域においても、1走
査線時間5msという条件で必要な記録エネルギーを得
るようにすることは可能であるが、そうすると、電源に
容量の大きなものを必要とするため、コストアップにつ
ながり、また装置サイズも大きくなってしまう上、省エ
ネの観点からも好ましいものではない。
【0007】なお、ファクシミリ装置における感熱記録
方法において、ヘッド近傍温度(すなわち、これに対応
するヘッド温度)が低い記録開始当初に、同一ラインを
複数回記録することによって記録濃度を確保するように
した技術が、特開平2−121467号公報に開示され
ているが、この先願に示された従来技術は、本発明のよ
うな高速記録(高速印刷)を目指したものではない。
【0008】本発明は上述した点に鑑みなされたもの
で、その目的とするところは、感熱記録装置の電源の容
量を上げることなく、1走査線あたりの記録時間(1走
査線記録時間)を短縮しても記録濃度が確保可能な、感
熱記録装置の制御方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、1走査線分の発熱素子を有するサーマルヘッ
ドを使用し、サーマルヘッドのヘッド近傍温度とストロ
ーブ通電時間率との関係を表わす予め設定された制御特
性線にしたがって、現在のヘッド近傍温度に応じたスト
ローブ通電時間率でサーマルヘッドを通電加熱する感熱
記録装置において、少なくとも高速記録モードをもち、
該高速記録モードにおいては、前記サーマルヘッドのヘ
ッド近傍温度を計測して、所定温度値を境に高温領域か
低温領域かの何れか一方に区分けし、高温領域と判定し
た場合には、1走査線分の記録時間を第1の時間値t1
に設定し、低温領域と判定した場合には、1走査線分の
記録時間を前記第1の時間値t1よりも所定量大きな第
2の時間値t2に設定するようにされる。
【0010】
【作用】例えば、高速記録モードが指定されると、シス
テムコントローラは、各頁の記録を開始する直前のヘッ
ド近傍温度(ヘッド基板温度ないしヘッド筐体温度)T
と予め設定された所定の温度値Ts(例えば、15℃)
とを対比して、T≧Tsであれば高温領域と判定し、T
<Tsであれば低温領域と判定する。つまり、雰囲気温
度がTsより低くかつ記録が途切れた状態から頁記録
(頁印刷)を開始する際には、ヘッド近傍温度が低いの
で低温領域と判定し、他方、雰囲気温度がTsより高い
場合や、連続記録による蓄熱効果によってヘッド近傍温
度がTs以上に保たれている際には、高温領域と判定す
る。
【0011】そして、高温領域と判定した場合には、シ
ステムコントローラは、当該頁記録の1走査線時間(1
走査線分の記録時間)を第1の時間値t1(例えば、5
ms)に設定し、ヘッド近傍温度とストローブ通電時間
率との関係を表わす予め設定された制御特性線の傾斜に
したがって、現在のヘッド近傍温度に応じたストローブ
通電時間率でサーマルヘッドを加熱制御する。すなわ
ち、各走査線(各記録ライン)の熱記録を適正濃度に保
つために、ヘッド近傍温度に対応してストローブ通電時
間率を制御特性線の傾斜に基づいて可変制御できる高温
領域では、1走査線時間を第1の時間値t1=5msに
設定して可及的な高速記録が行われる。
【0012】また、低温領域と判定した場合には、シス
テムコントローラは、当該頁記録の1走査線時間(1走
査線分の記録時間)を、第1の時間値t1=5msより
も所定量大きな第2の時間値t2(例えば、6ms)に
設定し、1走査線時間を例えば20%伸ばす。すなわ
ち、上記したヘッド近傍温度とストローブ通電時間率と
の関係を表わす制御特性線の上限ストローブ通電時間率
でも、1走査線時間5msにおいては記録濃度を確保不
能な低温領域(電源の能力上、それ以上はストローブ通
電時間率をアップできない低温領域)では、1走査線時
間を5msから6msに伸ばすことによって、記録エネ
ルギーを得るようにされる。これによって、電源の容量
を上げることなく低温領域でも記録濃度を確保すること
ができる。
【0013】よって、電源の容量を上げることなく、記
録濃度を確保しながら1走査線時間5msもしくは6m
sという、従前の1走査線時間10msから見ると極め
て高速の記録が可能となる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を図示した1実施例によって説
明する。図1は、本実施例に係る感熱記録装置を搭載し
たファクシミリシステムの要部構成を示すブロック図で
ある。同図において、1はシステム全体の統括制御を司
るシステムコントローラで、予め定められた各種制御プ
ログラムと各種設定データ、および各種入力情報に基づ
き、システム内の各部を制御する。2は密着型の読み取
りセンサ(ライン型CCDセンサ)で、システムコント
ローラ1の制御のもとに原稿を1走査線あたり5msも
しくは6msで読み取る。3はアンプ・A/D変換部
で、読み取りセンサ1の出力を増幅し、アナログ信号を
デジタル信号に変換する。4は信号処理回路で、アンプ
・A/D変換部2の出力信号のバラツキ等を補正し、例
えば2値化信号を生成する。この信号処理回路4の出力
信号は、システムコントローラ1の制御のもとに切り替
えられる切り替え回路5を介して、ラインバッファ8に
転送される。ここで、本実施例においては各ブロック間
のデータ転送方式として、DMA(Direct Memory Acce
ss)を採用しているが、データ転送方式は任意のものが
適用可能である。
【0015】6は受信バッファで、電話回線を通じて転
送されてきた符号化データを受信し、格納する。7はデ
コーダで、受信バッファ6からのデータを復号処理す
る。そして、このデコーダ7の出力信号も、システムコ
ントローラ1の制御のもとに切り替えられる切り替え回
路5を介して、ラインバッファ8に転送される。
【0016】9はシステムコントローラ1で制御される
ヘッド駆動制御回路で、ラインバッファ8から転送され
てくる記録データ(印刷データ)に基づき、後述するよ
うな制御でサーマルヘッド10を通電加熱し、サーマル
ヘッド10によって図示せぬ感熱紙に熱記録を行わせ
る。11は温度センサで、サーマルヘッド10のヘッド
近傍温度たる例えばヘッド基板温度を計測して、この計
測データをシステムコントローラ1に送出する。
【0017】12はシステムコントローラ1で制御され
る紙送り駆動制御回路で、図示せぬ感熱紙を搬送するた
めのパルスモータ13を駆動制御する。本実施例では、
記録時の紙送り動作は微速の連続搬送とされ、その紙送
り速度はシステムコントローラ1からの指示によって、
1走査線時間(1走査線分の記録時間)あたり、5ms
もしくは6msもしくは10msに設定される。
【0018】図2は前記サーマルヘッド10を模式的に
示しており、同図に示すように本実施例のサーマルヘッ
ド10は、1走査線2048ドットの発熱素子をもつも
のとなっており、各発熱素子(発熱抵抗体)が厚膜抵抗
で形成された厚膜型のサーマルヘッドとして構成されて
いる(薄膜型のサーマルヘッドより抵抗値が小さく、発
熱エネルギー効率のよい厚膜型のサーマルヘッドとなっ
ている)。また、サーマルヘッド10の保護膜の膜厚は
薄めに設定されている。
【0019】本実施例では、サーマルヘッド10の加熱
領域をラインの端から512ドット毎のブロックA〜ブ
ロックDの4ブロックに分け、図3に示すように、各1
走査線時間(本実施例では、5msもしくは6msもし
くは10ms)内において、最初の1/4走査線時間を
ブロックAの個々の発熱素子のストローブ通電期間に割
当て、次の1/4走査線時間をブロックBの個々の発熱
素子のストローブ通電期間に割当て、次の1/4走査線
時間をブロックCの個々の発熱素子のストローブ通電期
間に割当て、次の1/4走査線時間をブロックDの個々
の発熱素子のストローブ通電期間に割当て、斯様に各ブ
ロックA〜Dを循環的に加熱制御するようになってい
る。このように1走査プリントラインを複数ブロックで
時分割してストローブ通電する手法は、1走査線を同時
に一括ストローブ通電する場合に比して電源容量を小さ
くでき、ファクシミリ等では公知である。なお、前記し
たように紙送り動作は微速の連続搬送(印刷と同時進行
の紙送り)とされているので、1走査プリントラインの
出力は誇張拡大すると図4の如きものとなるが、これに
関しても公知のように、実用上は記録品質は問題とはな
らない。
【0020】図3において、発熱素子のストローブ通電
期間の一部を拡大して例示したように、本実施例では、
ストローブ通電期間において発熱素子には、連続パルス
の駆動電流が供給される(発熱素子は、マルチパルス制
御で通電加熱される)。そして、この駆動電流パルスの
デューティ比(ここでは、ON期間/周期)を、ヘッド
近傍温度に応じて可変制御することによって、ヘッド近
傍温度(非通電時のヘッド温度)の変化の如何にかかわ
らず略均一な記録濃度を得るようにしている。
【0021】図5は、本実施例で用いられるヘッド近傍
温度とデューティ比との関係を表わす制御特性線を示し
ており、同図において、S1が低速記録モード時(1走
査線時間10ms)に用いるデューティ制御特性線で、
S2が高速記録モード時(1走査線時間5msまたは6
ms)に用いるデューティ制御特性線である。低速記録
モードのデューティ制御特性線S1は、最高温度(70
℃)から最低温度(−5℃)までの領域で、一様にデュ
ーティ比が増加するものとなっている。これに対し、高
速記録モードのデューティ制御特性線S2は、最高温度
から所定温度(本実施例では15℃)までの領域は、制
御特性線S1よりも大きなデューティ比となるような所
定の傾斜をもって、デューティ上限値(本実施例では約
90%)に至るまで一様に増加し、15℃から最低温度
までの領域は、デューティ上限値をとるものとなってい
る。
【0022】ここで、高速記録モードのデューティ制御
特性線S2における傾斜領域は、1走査線時間5msと
した際に、1走査線時間10msの制御特性線S1より
も、約30%増しの記録エネルギーが得られるものに設
定してある。したがって、このデューティ制御特性線S
2における傾斜領域では、1走査線時間5msとして
も、前記したヘッド効率向上や前歴効果と相俟って、記
録濃度を充分に確保することが可能となる。しかし、高
速記録モードのデューティ制御特性線S2における水平
領域(15℃を下回る領域)は、電源の容量が許容する
デューティ比の上限値に既に達しており、これ以上デュ
ーティ比を上げて記録エネルギーを増大させることが不
可能であるので、1走査線時間5msにすると必要とす
る記録エネルギーが得られず、記録濃度が薄くなってし
まう。そこで本実施例では、高速記録モードにおいて、
ヘッド近傍温度が15℃を下回る低温領域では、1走査
線時間を5msから6msに20%伸ばし、記録エネル
ギーを20%上昇させるようにしている。
【0023】上記したヘッド近傍温度に応じてデューテ
ィ比を可変制御するということは、所定時間あたりのス
トローブ通電時間率をヘッド近傍温度に応じて可変制御
することと等価である。図6は、本実施例で用いられる
ヘッド近傍温度とストローブ通電時間率(ここでは、前
記した図3の1/4走査線時間内での通電率)との関係
を表わす制御特性線を示しており、縦軸が前記デューテ
ィ比からストローブ通電時間率の相対%に置き換えられ
た以外は、図5と同様なものである。図6において、S
3が低速記録モード時(1走査線時間10ms)に用い
るストローブ通電時間率制御特性線で、S4が高速記録
モード時(1走査線時間5msまたは6ms)に用いる
ストローブ通電時間率制御特性線である。よって、本実
施例のようにマルチパルス制御でデューティ比を変えて
ストローブ通電時間率を制御する方式以外にも、前記し
た図3に示す個々の発熱素子に割り当てられたストロー
ブ通電期間(1/4走査線時間)内の1パルスによる通
電時間を制御する方式(シングルパルス制御方式)にお
いても、同等の効果が得られることは自明である。
【0024】次に、本実施例の記録動作をコピーモード
時を例にとって説明する。本実施例では、コピーモード
に2つの記録モード、すなわち、1走査線時間10ms
の低速記録モード(従来と同等記録速度の記録モード)
と、1走査線時間5msまたは6msの高速記録モード
とが用意されている。
【0025】ユーザー(オペレータ)によって、低速記
録モードが指定されると、前記システムコントローラ1
は1走査線時間を10msに設定し、これに応じてシス
テム内の各部を制御する。そして、前記読み取りセンサ
2によって原稿の1ラインを露光時間5msで2回読み
取らせ、1回目の読み取りデータは捨てて、2回目の読
み取りデータを前記した処理系を経由して前記ラインバ
ッファ8に転送して格納させる。そして、ラインバッフ
ァ8から1走査線時間10msに同期させて、記録デー
タを前記ヘッド駆動制御回路9に出力する。ヘッド駆動
制御回路9では、入力された記録データに基づき、か
つ、前記した低速記録モード時のストローブ通電時間率
制御特性線S3にしたがう現在のヘッド近傍温度に対応
するストローブ通電時間率を指定するシステムコントロ
ーラ1からの制御信号に基づき、サーマルヘッド10を
通電加熱し、感熱紙上に記録を行わせる。またこれと同
時に、システムコントローラ1からの指令で、前記紙送
り駆動制御回路12が1走査線時間10msに見合った
速度で前記パルスモータ13を駆動制御して、紙送り動
作を行わせる。
【0026】一方、ユーザーによって高速記録モードが
指定されると、システムコントローラ1は、まず、各頁
の記録を開始する直前のタイミングで、ヘッド近傍温度
Tと予め設定された所定の温度値Ts=15℃とを対比
して、T≧Ts(15℃)であれば高温領域と判定し、
T<Ts(15℃)であれば低温領域と判定する。
【0027】高温領域と判定した場合には、システムコ
ントローラ1は、当該頁の記録のための1走査線時間を
5msに設定する。この場合も、読み取りセンサ2によ
って原稿の1ラインを露光時間5msで読み取らせ、読
み取りデータを同様にラインバッファ8に転送して格納
させ、ラインバッファ8からは1走査線時間5msに同
期させて、記録データがヘッド駆動制御回路9に出力さ
れる。そして、ヘッド駆動制御回路9では、入力された
記録データに基づき、かつ、前記した高速記録モード時
のストローブ通電時間率制御特性線S4にしたがう現在
のヘッド近傍温度に対応するストローブ通電時間率を指
定するシステムコントローラ1からの制御信号に基づ
き、サーマルヘッド10を通電加熱し、感熱紙上に記録
を行わせる。またこれと同時に、システムコントローラ
1からの指令で、紙送り駆動制御回路12が1走査線時
間5msに見合った速度で前記パルスモータ13を駆動
制御して、紙送り動作を行わせる。よって、ストローブ
通電時間率制御特性線S4の傾斜に基づいて通電時間率
を可変制御できる高温領域では、1走査線時間5msと
いう高速記録が、記録濃度を良好に維持しつつ達成され
る。
【0028】他方、低温領域と判定した場合には、シス
テムコントローラ1は、当該頁の記録のための1走査線
時間を6msに設定する。この場合は、読み取りセンサ
2によって原稿の1ラインは露光時間6msで読み取ら
れ、読み取りデータは同様にラインバッファ8に転送し
て格納され、ラインバッファ8からは1走査線時間6m
sに同期させて、記録データがヘッド駆動制御回路9に
出力される。そして、ヘッド駆動制御回路9では、入力
された記録データに基づき、かつ、前記した高速記録モ
ード時のストローブ通電時間率制御特性線S4にしたが
う現在のヘッド近傍温度に対応するストローブ通電時間
率を指定するシステムコントローラ1からの制御信号に
基づき、サーマルヘッド10を通電加熱し、感熱紙上に
記録を行わせる。またこれと同時に、システムコントロ
ーラ1からの指令で、紙送り駆動制御回路12が1走査
線時間6msに見合った速度で前記パルスモータ13を
駆動制御して、紙送り動作を行わせる。この場合には、
ストローブ通電時間率制御特性線S4の上限値が少なく
とも記録当初には用いられ、限界一杯の通電時間率で1
走査線時間5msよりも20%増しの1走査線時間6m
sで通電加熱が行われるので、5msより多少は時間が
長くなるが必要充分な記録濃度を得ることができる。
【0029】よって、電源の容量を上げることなく、記
録濃度を確保しながら1走査線時間5msもしくは6m
sという、極めて高速の記録が可能となる。
【0030】なお図7は、上述した高速記録モードが指
定された際の、システムコントローラ1による処理の流
れを示している。
【0031】ここで本実施例はページメモリを持たない
システムとなっており、かような本実施例では、前記し
たように読み取りセンサ2の露光時間が5msとなる場
合と6msとなる場合がある。よって、露光時間が5m
sの場合から見ると露光時間が6msの場合には、読み
取りセンサ2の出力信号レベルが20%上昇する。そこ
で、前記アンプ・A/D変換部3において、読み取りセ
ンサ2の露光時間が6msとなっても飽和することがな
いようにする必要がある。いま、読み取りセンサ2の露
光時間が6msの場合、読み取りセンサ2の出力信号レ
ベルは、温度特性と合わせると例えば最大2.0Vとな
るが、図8に示すようにように、アンプ31を介して入
力される読み取りセンサ2の出力信号をデジタル信号に
変換するA/Dコンバータ32のVREF(+) を2.0
Vにすることによって、読み取りセンサ2の出力信号を
飽和させることなく処理することができる。そしてペー
ジの先頭において、読み取りセンサ2の露光時間に応じ
て、システムコントローラ1で信号処理回路4に設定す
るγテーブルを変更することによって、読み取りセンサ
2の出力信号を露光時間に関係なく一定になるように処
理できる。
【0032】ここで図示していないが、ページメモリを
持つシステムでのコピーモード時には、1ページを全て
読み取ってページメモリに蓄積した後、前述したような
各制御処理によって、読み取ったページの記録を実行す
るようにされる。
【0033】なお以上の説明では、高速記録モードはフ
ァクシミリ装置のコピーモードにおいて選択可能である
としているが、ファクシミリ装置の受信モードにおいて
も同様に適用可能である。さらにまた、ファクシミリ装
置以外の機器において用いられる感熱記録装置にも、本
発明は適用可能である。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電源の容
量を上げることなく、かつ、記録濃度を確保しながら、
従来のほぼ倍速度での高速記録が可能となるという、顕
著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係る感熱記録装置を搭載し
たファクシミリシステムの要部構成を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明の1実施例に係る感熱記録装置で用いら
れるサーマルヘッドを模式的に示す説明図である。
【図3】図2のサーマルヘッドの各ブロックの1走査線
時間内におけるストローブ通電期間の割当てを示す説明
図である。
【図4】本発明の1実施例による1走査プリントライン
を模式的に示す説明図である。
【図5】本発明の1実施例で用いられるヘッド近傍温度
とデューティ比との関係を表わす制御特性線を示す説明
図である。
【図6】本発明の1実施例で用いられるヘッド近傍温度
とストローブ通電時間率との関係を表わす制御特性線を
示す説明図である。
【図7】本発明の1実施例による高速記録モード時のシ
ステムコントローラの処理の流れを示す処理フロー図で
ある。
【図8】図1のアンプ・A/D変換部のブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 システムコントローラ 2 読み取りセンサ 3 アンプ・A/D変換部 4 信号処理回路 5 切り替え回路 6 受信バッファ 7 デコーダ 8 ラインバッファ 9 ヘッド駆動制御回路 10 サーマルヘッド 11 温度センサ 12 紙送り駆動制御回路 13 パルスモータ S1 低速記録モード時に用いるデューティ制御特性線 S2 高速記録モード時に用いるデューティ制御特性線 S3 低速記録モード時に用いるストローブ通電時間率
制御特性線 S4 高速記録モード時に用いるストローブ通電時間率
制御特性線

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1走査線分の発熱素子を有するサーマル
    ヘッドを使用し、サーマルヘッドのヘッド近傍温度とス
    トローブ通電時間率との関係を表わす予め設定された制
    御特性線にしたがって、現在のヘッド近傍温度に応じた
    ストローブ通電時間率でサーマルヘッドを通電加熱する
    感熱記録装置において、 少なくとも高速記録モードをもち、該高速記録モードに
    おいては、前記サーマルヘッドのヘッド近傍温度を計測
    して、所定温度値を境に高温領域か低温領域かの何れか
    一方に区分けし、高温領域と判定した場合には、1走査
    線分の記録時間を第1の時間値t1に設定し、低温領域
    と判定した場合には、1走査線分の記録時間を前記第1
    の時間値t1よりも所定量大きな第2の時間値t2に設
    定するようにしたことを特徴とする感熱記録装置の制御
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、 前記高速記録モードの他に低速記録モードをもち、該低
    速記録モードにおいては、1走査線分の記録時間を前記
    第2の時間値t2よりもさらに大きな第3の時間値t3
    に設定するとともに、前記高速記録モード時に用いた前
    記制御特性線とは異なる制御特性線を用いてサーマルヘ
    ッドを通電加熱するようにしたことを特徴とする感熱記
    録装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載において、 前記第1の時間値t1は、前記第3の時間値t3の略1
    /2とされ、前記第2の時間値t2は、前記第1の時間
    値t1の略1.2倍とされたことを特徴とする感熱記録
    装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載において、 前記感熱記録装置はファクシミリ装置に搭載され、この
    ファクシミリ装置のコピーモード時に、前記高速記録モ
    ードと前記低速記録モードとが択一選択可能とされたこ
    とを特徴とする感熱記録装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載において、 前記サーマルヘッドは厚膜ヘッドとされたことを特徴と
    する感熱記録装置の制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載において、 前記高速記録モードにおける高温領域か低温領域かの区
    分け処理は、各頁の記録を開始する直前に1頁当たり1
    回行うようにしたことを特徴とする感熱記録装置の制御
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の何れかに記載におい
    て、 ページメモリを持たないシステムでのコピーモード時
    に、ページの先頭で設定する読み取りセンサの出力信号
    処理回路のγテーブルを、読み取りセンサの出力信号レ
    ベルに応じて変更・設定するようにしたことを特徴とす
    る感熱記録装置の制御方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載において、 前記γテーブルの変更・設定を行うかわりに、前記読み
    取りセンサの露光時間を制御するようにしたことを特徴
    とする感熱記録装置の制御方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至6の何れかに記載におい
    て、 ページメモリを持つシステムでのコピーモード時には、
    1ページを全て読み取ってページメモリに蓄積した後、
    読み取ったページの記録を実行するようにしたことを特
    徴とする感熱記録装置の制御方法。
JP5267488A 1993-08-03 1993-10-26 感熱記録装置の制御方法 Pending JPH07117254A (ja)

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