JPH07117125A - 伸縮性材並びにそれを用いた吸収性物品及びその製造方法 - Google Patents

伸縮性材並びにそれを用いた吸収性物品及びその製造方法

Info

Publication number
JPH07117125A
JPH07117125A JP5263683A JP26368393A JPH07117125A JP H07117125 A JPH07117125 A JP H07117125A JP 5263683 A JP5263683 A JP 5263683A JP 26368393 A JP26368393 A JP 26368393A JP H07117125 A JPH07117125 A JP H07117125A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shape
stretchable
stretched
stretchable material
web
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5263683A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Torimae
安宏 鳥前
Mikio Suzuki
幹雄 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP5263683A priority Critical patent/JPH07117125A/ja
Publication of JPH07117125A publication Critical patent/JPH07117125A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)
  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 取り付け加工の際に伸縮性を示さず、その加
工後に加熱により瞬時に収縮して伸縮性を発揮し、製品
におけるメッシュ、またはアコーデオン状の伸縮性材と
して優れたギャザーを形成することのできる伸縮性材を
提供すること、またギャザー等が設けられるウエブ等に
ギャザーを容易に形成することの出来る吸収性物品及び
その製造方法を提供すること。 【構成】 本発明の伸縮性材は、伸縮可能な形状に成形
した樹脂成形物で、且つ該樹脂成形物が外部応力により
伸張変形して一旦変形形状を略維持すると共に、加熱に
より該変形形状が原形状に略復元して伸縮性を発揮しう
るものであることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、伸縮性材並びにそれを
用いた吸収性物品及びその製造方法に関するものであ
り、より詳しくは、幼児、大人、失禁用の使い捨ておむ
つ等のギャザーに使用される伸縮性材並びにそれを用い
た吸収性物品及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に使い捨ておむつ等の吸収性物品
は、尿等の排泄物を吸収する吸収体、その吸収体の表面
を覆い肌に当接する表面材、及びその吸収体の裏面を覆
い吸収した液の漏れを防止する裏面材とからなり、これ
等は互いに固着され一体化している。また、使い捨てお
むつの脚周囲や胴周囲にはギャザーが形成され、ギャザ
ーは漏れ防止のためのフィルム或いはフィラメント状の
ゴム等から成る伸縮部材によって形成されている。
【0003】通常、使い捨ておむつのギャザーを形成す
る工程においては高速処理が望まれている。例えば、胴
周囲の素材であるウェブ等にギャザーを形成する場合、
ウェブを高速で搬送させ、そのウェブの搬送と共に伸縮
部材等を取り付けて高速化を図っている。しかし、この
場合、ウェブの搬送方向と垂直方向に、伸縮部材を伸長
させた状態でウェブに接続する工程を含むため、複雑な
治具を必要とする。また、伸縮部材或いは他の全ての部
材を90°半転させ、伸縮部材の接合部分を搬送方向に
対応して正確に合わせる等の必要があるため、生産速度
を著しく低下させている。
【0004】このような欠点を改良する方法として、例
えば特開昭59−144601号公報では「収縮性の腰
バンドを有する使い捨ておむつ」が、特開昭60−17
101号公報では「造形弾性収縮性腰バンドを有する使
い捨ておむつ」が、特開昭60−17102号公報では
「移動ウェブから切断された個々別々の物品をウェブ移
動に垂直の方向に弾性化する連続方法」が、特開昭60
−250935号公報では「熱収縮性エラストマー、こ
のエラストマーの製造方法及びこのエラストマーを用い
た製品」が、特開昭63−112714号公報では「加
工後に弾性シャーリング化されうる部分を含む製品」
が、特表昭64−500361号公報では「弾力性脚お
むつおよびその製造方法と装置」、また特開平1−20
1504号公報では「吸水により収縮する弾性体及びそ
の製法並びにその弾性体を用いた衛生用品と紙おむつ」
が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
59−144601号公報では、弾性的な収縮性の腰バ
ンドを有する使い捨ておむつの構成であり、特開昭60
−17101号公報ではおむつの構造を主に改良したも
のであり、特開昭60−17102号公報では、移動ウ
ェブから切断された個々別々の物品をウェブ移動に垂直
の方向に弾性化する連続処理方法であるが、使用エラス
トマー組成物に特別な限定はなく未だ改良の余地があ
る。
【0006】また、特開昭60−250935号公報で
は、熱収縮性エラストマーとして、ポリアミドとポリエ
ーテルとが交互に繰り返されている多数のブロック共重
合体セグメントからなるエラストマーが開示されてい
る。特開昭63−112714号公報では、予伸張され
た緊張エラストマー部材が用いられ、この部材の緊張状
態を保つため、少なくとも1個の補強部材に固着させて
複合体を構成し、ウェブの搬送工程に組み込んでいる。
緊張エラストマー部材を補強できる部材、即ち、エラス
トマーより強固な補強材を必要とする点で実用性に乏し
い。特表昭64−500361号公報では、おむつの長
手方向のみでなく、横断方向腰包囲周辺部にも適用され
る旨が記載されているが、使用される材の組成及び物性
(伸縮性)に具体的な記載がない。特開平1−2015
04号公報では、おむつ製造段階で収縮しているのでな
く、着用した際、尿等の排泄物が端部に到達して(吸水
して)初めて収縮し、伸縮性を発現するもので収縮の遅
れから漏れを完全に防ぐに至っていない。
【0007】更に、おむつの製造時に要求される高張力
と使用時に要求される優しい伸縮性(5%歪引張応力で
前者が後者の少なくとも5倍、好ましくは10倍、更に
好ましくは20倍必要とされる)について、上述の従来
技術は全く達成するに至っていない。従って、本発明の
目的は、取り付け加工の際に伸縮性を示さず、その加工
後に加熱により瞬時に収縮して伸縮性を発揮し、製品に
おけるメッシュ、またはアコーデオン状の伸縮性材とし
て優れたギャザーを形成することのできる伸縮性材を提
供することにある。本発明の目的はまた、ギャザー等が
設けられるウェブ等にギャザーを容易に形成することの
出来る吸収性物品及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、樹脂を特定の形状
に成形、例えば、網状シート(メッシュシート)、スパ
イラル状の線材、波板状(アコーデオン状)の帯材等に
成形し、特定の温度に加熱伸張し、冷却して固定する
と、予伸張状態を保持(線材又は帯材の成形物の形状が
略直線状に変形し、線材であれば、長く伸びた状態を長
時間維持すること)、且つ高引張り弾性率を有し、しか
も外部から加熱すると、瞬時に収縮して潜在していた元
の形状に略復元し、その形状故に素材自身に伸縮性が無
くても伸縮性を発揮しうることを見出した。
【0009】即ち、本発明は、上記知見に基づいて目的
を達成したもので、伸縮可能な形状に成形した樹脂成形
物で、且つ該樹脂成形物が外部応力により伸張変形して
一旦変形形状を略維持すると共に、加熱により該変形形
状が原形状に略復元して伸縮性を発揮しうるものである
ことを特徴とする伸縮性材を提供するものである。
【0010】本発明はまた、伸縮部材からなるギャザー
を有した吸収性物品において、伸縮部材は、取り付け後
に加熱によりギャザーを形成する上記伸縮性材であるこ
とを特徴とする吸収性物品を提供することにより、上記
目的を達成したものである。本発明は更に、ウェブ等に
ギャザーを形成する工程を含む吸収性物品の製造方法に
おいて、 請求項1記載の樹脂成形物を伸張し所定の伸張状態と
する工程、 該伸張状態の樹脂を上記ウェブに接合する工程、 加熱してウェブにギャザーを形成する工程、 を含むことを特徴とする吸収性物品の製造方法を提供す
ることにより、上記目的を達成したものである。
【0011】
【作用】上記樹脂成形物は、後述する図1に示す網状に
組まれた複数の線材(メッシュ状)、図2に示す断面波
形状の帯材(波板状或いはアコーデオン状)、更には図
3に示すスパイラル状の線材等に成形したもので、外部
応力により形状変形を維持し、且つ加熱により該変形形
状から略原形状に復帰するものである。このため、上記
樹脂成形物を先ず、その樹脂の融点より低い温度で引き
伸ばすと、その成形物は引き伸ばした方向に沿って直線
的な形状に変形し、その張力をかけたまま冷却しその張
力を解除すると、その変形形状を保持或いは若干戻る
が、略伸張変形形状を維持する。次いで、変形形状の樹
脂成形物を加熱すると、急速に成形物本来の形状に略戻
り、結局、上記線材或いは帯材の形状であるが故に伸縮
性を発揮する。
【0012】即ち、上記形状の伸縮性材は、伸縮性は形
状変形によるもので、素材(樹脂)自身に伸縮性が無く
ても伸縮性材としてのみかけの伸縮性が発現するもの
で、予伸張状態では高い5%歪引張応力が得られ、且、
熱収縮後の伸縮性は低い5%歪引張応力が得られ、優し
い伸縮性を発現させることが出来る。また、このような
伸縮性を発揮する伸縮性材を吸収性物品等に適用する場
合、その素材であるウェブの搬送時に、伸縮性材は変形
し伸縮性を有していないために容易に取り付けることが
でき、その高速処理が容易にできる。また、取り付け後
に加熱すれば、ウェブにギャザーが容易に形成される。
【0013】以下、本発明に係る伸縮性材並びにそれを
用いた製品及びその製造方法についての好ましい態様を
詳述する。先ず、図1乃至図3に従って本発明の伸縮性
材について詳述する。図1(A) は網状シートに成形され
た本発明に係る伸縮性材の平面図、図1(B)は網状シー
トの伸張前の拡大平面図、図1(C) は網状シートの伸張
後の拡大平面図、図1(D) は網状シートの伸張後及び加
熱後の拡大平面図である。図2(A) は波板状帯材に成形
された本発明に係る伸縮性材の斜視図、図2(B) は帯材
の伸張前の断面図、図2(C) は帯材の伸張後の断面図、
図2(D) は帯材の伸張後及び加熱後の断面図である。図
3(A) はスパイラル状線材に成形された本発明に係る伸
縮性材の平面図、図3(B) は線材の伸張前の拡大平面
図、図3(C) は線材の伸張後の拡大平面図、図3(D) は
線材の伸張後及び加熱後の拡大平面図である。
【0014】本発明の伸縮性材は、成形物が外部応力に
より形状変形を維持し、且つ加熱により該変形形状が原
形状に略復帰可能な樹脂から成る。このような樹脂とし
ては、熱可塑性樹脂が挙げられ、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルクロラ
イド、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリエス
テル、ポリアミド等のフィルム、シート、フィラメント
等が挙げられる。特に、形状記録ポリマーとして用いら
れているポリイソプレン系、スチレン・ブタジエン系等
共重合ポリマー、ポリウレタン系及びポリマーアロイ等
が好ましい。
【0015】また、上記樹脂とその成形物の関係では、
上記樹脂との特性と合わせてその成形形状において、加
熱前の外部応力により形状変形を維持させた状態の時、
即ち、成形物の予伸張状態での伸張方向の5%歪引張り
応力(A) が500gf/(ギャザー部伸縮性部材)以上
であることが望ましい。このような範囲に引張り応力が
あると生産性に優れたものとなる。更に、加熱によって
成形物本来の形状に略戻ったとき、即ち、成形物の熱処
理後での5%歪引張り応力(B) が20〜200gf/
(ギャザー部伸縮性部材)であることが望ましい。この
ような範囲に引張り応力があると装着性(使用者への優
しいフィット感と体への保持性)に優れたものとなる。
【0016】そして、予伸張状態での5%歪引張り応力
(A) は、加熱収縮後の5%歪引張り応力(B) の少なくと
も、5倍以上、好ましくは10倍以上、更に好ましくは
20倍以上となる成形物であることが望ましい。歪引張
り応力がこのような関係にあることによって、上記生産
性及び装着性が十分に満たされ十分な伸縮性が発揮され
る。従って、本発明では、素材である樹脂の弾性率は特
に制限されるものではなく、また素材自身に伸縮性がな
くても、形状の変形により部材として伸縮性を発現し、
素材の引張り応力と曲げ応力の差を十分に利用すること
ができる。尚、素材の特性である伸張による配向で引張
応力をアップを加えて更に、上記(A) /(B)倍率を高め
ることができる。
【0017】本発明に係る伸縮性材の樹脂成形物の形状
は、伸縮可能な形状であり、具体的形状としては、図1
乃至図3に挙げられる。例えば、図1に示す伸縮性材1
は、樹脂組成物が網状(ネット状)シートに形成された
ものである。この場合、網状の線材2の断面形状は、
円、楕円、三角、四角、六角、等いずれでもよく又撚線
のように複数の線材でもよい。その径は0.01〜5.
0mmであることが望ましく、総て均一である必要はな
い。また、網状のメッシュは伸張される方向の幅Aは
0.1〜15mm、その直角方向の幅Bが0.1〜15mm
であることが望ましい。また、網状の開口形状は四角に
限らず、略円形等であっても良い。網状の線材のクロス
点3は接着していてもよく、編物状にクロス掛けでもよ
い。更に、網状シートのみかけ厚さ(線材の重なり、変
形による)は0.5〜5.0mm程度が望ましい。
【0018】このような伸縮性材1にあっては、その成
形物をその樹脂の融点より低い温度で伸張方向に伸張す
ると図1(C) のようになる。更に、張力をかけたまま冷
却して張力を解除するとそのままの形状を保持するか僅
かに図1(B) に戻るか略図1(C) の形状を保つ。この
時、伸張方向の5%歪引張応力は伸張前のみかけ5%歪
引張応力の5〜40倍程度になっている。
【0019】次いで加熱(例えば上記延伸温度に近い温
度)されると、急速に収縮して、形状復元し、図1(B)
の形状になるかまたは僅かに延伸された形状、即ち、図
1(C) と図1(B) の間の形状の図1(D) になる。この形
状(図1(D) )は、素材自身に伸縮性が無くても、応力
に応じた形状変形から、みかけの伸縮性が発現し、その
引張弾性率は図1(C) の1/50以下となる。これは、
図1(C) 状態では、樹脂素材自体が更に伸張された引っ
張り弾性率であるのに対し、図1(D) のみかけ5%歪引
張応力は、伸張が緩和された成形物の曲げ弾性率が働く
為に生じる5%歪引張応力で図1(C) の1/5〜1/4
0以下となるからである。このような形状の伸縮性材1
を後述の吸収性物品に用いた場合、その面形状で伸縮が
出来るため、薄型伸縮性材として好適である。
【0020】図2に示す伸縮性材10は、樹脂成形物が
略波板状の帯材に形成されたものである。帯状材の厚み
は、0.1〜3.0mm程度が良く、折り返しのみかけ厚
さTは0.5〜5.0mmは程度が望ましい。折り返しの
間隔Sは1.0〜5.0mm程度で、折り返し側断面の曲
げ部11の形状は直線のみでなく、曲線でもよい。ま
た、折り返し角αは、3〜30度で、帯材の幅は1.0
〜100mm程度で良い。図2の形状も図1と同様で図2
(C) の形状(予伸張状態)での5%歪引張応力は高く、
図2(D) の形状(熱による復元形状)は応力に応じた形
状変形によるみかけの伸縮性で、その5%歪引張応力は
小さく、優しい伸縮性である。このような形状の伸縮性
材10は、その形状から重厚な伸縮性材として好適であ
る。
【0021】図3に示す伸縮性材15は、スパイラル状
の線材として形成されたものである。この場合、線材1
6の断面形状は、円、楕円、三角、四角、六角、等いず
れでもよく又撚線のように複数の線材でもよい。その径
は0.01〜5.0mmであることが望ましく、総て均一
である必要はない。スパイラルの繰り返しピッチPは
0.3〜6.0mm程度で、スパイラルの径は0.5〜2
0mm程度であるとが好適である。このような形状の伸縮
性材10は、糸ゴム状伸縮性材として好適である。
【0022】上記成形物を成形する方法としては、通常
のシート等成形条件(樹脂のTmより高い温度)で成形
される。予伸張状態にするための伸張延伸は常温より高
く、Tg(ガラス転移温度)またはTm(融点)より低
い温度で行う。また、樹脂がポリエチレン等であれはは
延伸前にEB(電子線)照射等で架橋してから延伸する
ことも出来る。成形物の予伸張状態を固定化するための
温度は、上記延伸温度より下げて固定する。
【0023】次に、本発明の吸収性物品及びその製造方
法について図4及び図5に従って詳述する。本発明の吸
収性物品には使い捨ておむつ等が挙げられ、例えば、図
4及び図5に示す如く、図1及び図2で示した伸縮性材
1、15からなるギャザーを有した使い捨ておむつ20
であり、使い捨ておむつ20の伸縮性材1は、取り付け
後に加熱によりギャザー27を形成するものである。図
4に示す如く、一般に使い捨ておむつ20は、着用者の
肌に接する側を形成する液透過性のトップシート22
と、トップシート22に対応し、下着に接する不透過性
のバックシート23と、これら両シート間に位置した状
態で固定されて排泄物を吸収する吸収体24とから成
る。そして、トップシート22及びバックシート23は
重畳された状態で、吸収体4の長手方向に延在され、そ
れらの延在部、即ちウエストフラップ25にギャザー2
7が形成されている。
【0024】図5に示す如く、ギャザー27は上述した
本発明に係る伸縮性材1からなり、伸縮性材1はトップ
シート22或いはバックシート23の素材であるウェブ
23Aに取り付けられている。尚、ここでのウェブ23
Aは、ウェブロールから巻き出されたウェブに伸縮性材
1が取り付けられた後に股下領域が縊れた砂時計状に裁
断されている。また、図5においては、伸縮性材1が常
温で予伸張状態に維持されており、ウェブ23Aに全て
を組み込んだ後に加熱を加えて収縮させて伸縮性を発揮
させ、これにより、ウエストギャザー27を形成するよ
うになっている。
【0025】即ち、使い捨ておむつ20は、上述の樹脂
組成物から伸縮性材1を形成するため、その樹脂組成物
を常温で延伸し所定の伸張状態とする工程と、伸張状態
の伸縮性材1をウェブ23Aに接合する工程と、加熱し
て組み立てられたウェブ23Aにギャザー27を形成す
る工程とを経ることにより製造される。このような製造
工程においては、伸縮性材1の取り付けに際しては複雑
の治具を必要とせず容易に取り付けられ、また、製造さ
れた使い捨ておむつ20のウエストギャザー27は適度
な機能を発揮する。また、使い捨ておむつ20では、ウ
エストギャザー27に本発明に係る伸縮性材1を用いた
が、レッグギャザー28に図3に示すスパイラル状の線
材からなる伸縮性材15を用いることが好ましい。
【0026】このように本発明の伸縮性材1、15を吸
収性物品等に適用した場合、その素材であるウェブの搬
送時に、伸縮性材1、15は伸縮性を有していないため
に容易に取り付けることができ、その高速処理が容易に
できる。また、取り付け後に加熱すれば、ウェブにギャ
ザーが容易に形成される。また、このような本発明の伸
縮性材1では、後述の実施例に示すようにその熱処理に
よる熱収縮率が40%以上であり、且つそのヒステリシ
ス比が2未満のものであるため、ウエストギャザーの弾
性ウエストバンドとして好適である。
【0027】
【実施例】次に、本発明に係る伸縮性材の実施例を比較
例と比較しながら更に具体的に説明する。尚、本発明は
以下の実施例に限るものではない。 (実施例1)単軸押出機(φ40mm)にサーキュラーネ
ットダイ(φ20mm、ストランドが210本吐出出来
る)を取り付け、スチレン・ブタジエン共重合樹脂(ア
スマー;旭化成工業(株)製)をシリンダー温度180
〜200℃、ダイ温度190℃、エアーギャップ50mm
で水中(水温25℃)に2m/minの引き取り速度で
ストランド径1.0mmの円柱形状で、MD(成形方向、
図1(D) の縦方向)ピッチ5mm、TD(成形と直角方
向、図1(D) の横方向)ピッチ3mmの図1のネットを成
形した。
【0028】得られた円筒状ネットを切り開き、MD方
向に25mm幅に切断して次の工程に用いた。 a.予伸張工程;25mm幅のサンプルを80℃に加熱し
てTD方向に2倍の長さに引っ張り、そのままの状態で
25℃迄冷却して張力を解除する。予伸張後の形状はM
D方向ピッチが約2mm、TD方向のピッチが約7mmに変
形していた。 b.加熱収縮工程;予伸張後のサンプルを90℃の温水
に15sec浸漬した後、常温で1日放置した。この結
果、伸縮性材は、加熱収縮後の形状は殆ど予伸張前の形
状に戻っていた。また、以下の評価を行い、表1に示し
た。
【0029】.5%歪引張り応力;TENSILON
引っ張り試験機で300mm/min の速度で引っ張った時
の標線間の歪が5%の応力を測定した。 .熱収縮率(%);(加熱前の長さ−加熱後の長さ)
・100/加熱前の長さ .伸縮性;積算装置付前記引っ張り試験機を使ってヒ
ステリシス比を測定した。試験機に資料をセットし、5
00mm/min の速度で80%(元の標線間長さの1.8
倍)延伸し、引続き同速度で緩めて初めの長さになった
ところで止め、各々延伸曲線下、弛緩曲線下の面積を測
定し、次式で算出した。 ヒステリシス比=延伸曲線下の面積/弛緩曲線下の面積 真のエラストマーのヒステリシス比は1.0であるた
め、資料のヒステリシス比を測定すると、加熱前の弾性
の指標が得られる。
【0030】(実施例2)単軸押出機(φ20mm)に1
穴ストランドダイを取り付けシリンダー温度180〜2
00℃、ダイ温度190℃にて実施例1と同じ樹脂をφ
0.6mmのモノフィラメント状に押し出す。予めシリコ
ーン離型剤を塗布し120℃に予熱したφ2.0mmのス
テンレス線をダイリップから20mmはなれた位置にダイ
と直交に配しこれを回転させながら一方から他方に移動
させながら上記吐出樹脂フィラメントを1.5mmピッチ
に巻き付け、その後冷却して樹脂温度を25℃まで下げ
てからステンレス線を引き抜くと、樹脂のみからなる図
3に示すようなスパイラルが出来た。フィラメントの断
面はやや捻れた反円状で断面積は0.28mm2 であっ
た。
【0031】得られたスパイラル状線材を10本並べて
両端をヒートシールし、次の工程に用いた。 a.予伸張工程;上記成形品を80℃に加熱してMD方
向に4倍の長さに引っ張り、そのままの状態で25℃迄
冷却して張力を解除する。 予伸張後の形状はスパイラルが伸びて僅かに凹凸のある
線状(図3(C) に近い形状)に変形していた。 b.加熱収縮工程;予伸張後のサンプルを90℃の温水
に15sec浸漬した後、常温で1日放置した。 この結果、伸縮性材は、加熱収縮後の形状は殆ど予伸張
前の形状に戻っていた。また、実施例1と同様な評価を
行い、表1に示した。
【0032】(比較例1)単軸押出機(φ20mm)に1
穴ストランドダイを取り付け、SBSの水添樹脂(クレ
イトンG−1650;シェルジャパン(株))50重量
部、線状低密度ポリエチレン(ウルトゼックス1510
0C;三井石油化学工業(株))30重量部、水添テル
ペン樹脂(クリアロンP−105;安原油脂(株))2
0重量部からなる溶融混練樹脂をシリンダー温度220
〜240℃、ダイ温度230℃でφ1.0mmのモノフィ
ラメントを成形した。
【0033】得られたモノフィラメントを次の工程に用
いた。 a.予伸張工程;上記成形品を10cmに切断し中央に2
本の標線を印し(標線間が5cmになるよう)、TENS
IRONを用い、常温で標線間が4倍の長さに引っ張
り、そのままの状態で30sec保持した後張力を解除
する。その後常温で24時間保存して標線間の長さを測
定した結果、元の長さの2.35倍になっていた。 b.加熱収縮工程;予伸張後のサンプルを80℃の温水
に15sec浸漬した後、常温で1日放置した。 この結果、フィラメントの外形状は殆ど予伸張前の形状
に戻っていた。また、実施例1と同様な評価を行い、表
1に示した。
【0034】
【表1】
【0035】実施例1は、熱収縮率が40%以上であ
り、かつ、ヒステリシス比が2未満の伸縮材は使い捨て
おむつの弾性ウエストバンド用として適している。ま
た、比較例1は、加熱収縮後の寸法は加熱前の65%に
なっていた。
【0036】
【発明の効果】本発明の伸縮性材は、取り付け加工の際
に伸縮性を示さず、その加工後に加熱により瞬時に収縮
して伸縮性を発揮し、製品におけるメッシュ、またはア
コーデオン状の伸縮性材として優れたギャザーを形成す
る。また本発明の吸収性物品及びその製造方法では、ギ
ャザー等が設けられるウェブ等にギャザーを容易に形成
することの出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A) は網状シートに成形された本発明に係
る伸縮性材の平面図、図1(B)は網状シートの伸張前の
拡大平面図、図1(C) は網状シートの伸張後の拡大平面
図、図1(D) は網状シートの伸張後及び加熱後の拡大平
面図である。
【図2】図2(A) は波板状帯材に成形された本発明に係
る伸縮性材の斜視図、図2(B)は帯材の伸張前の断面
図、図2(C) は帯材の伸張後の断面図、図2(D) は帯材
の伸張後及び加熱後の断面図である。
【図3】図3(A) はスパイラル状線材に成形された本発
明に係る伸縮性材の平面図、図3(B) は線材の伸張前の
拡大平面図、図3(C) は線材の伸張後の拡大平面図、図
3(D) は線材の伸張後及び加熱後の拡大平面図である。
【図4】本実施例に係る使い捨ておむつの斜視図であ
る。
【図5】図4は使い捨ておむつの展開図である。
【符号の説明】
1、2、15 伸縮性材 20 使い捨ておむつ 22 トップシート 23 バックシート 24 吸収体 25 ウエストフラップ 27 ウエストギャザー 28 レッグギャザー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // D06J 1/12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸縮可能な形状に成形した樹脂成形物
    で、且つ該樹脂成形物が外部応力により伸張変形して一
    旦変形形状を略維持すると共に、加熱により該変形形状
    が原形状に略復元して伸縮性を発揮しうるものであるこ
    とを特徴とする伸縮性材。
  2. 【請求項2】 上記成形物が網状シート、スパイラル状
    の線材、又は波板状の帯材である請求項1記載の伸縮性
    材。
  3. 【請求項3】 上記成形物は、その伸張変形状態での5
    %歪引張り応力がその加熱処理後での5%歪引張り応力
    の5倍以上であることを特徴とする請求項1又は2記載
    の伸縮性材。
  4. 【請求項4】 伸縮部材からなるギャザーを有した吸収
    性物品において、上記伸縮部材は、取り付け後に加熱に
    よりギャザーを形成する上記請求項1記載の伸縮性材で
    あることを特徴とする吸収性物品。
  5. 【請求項5】 ウェブ等にギャザーを形成する工程を含
    む吸収性物品の製造方法において、 請求項1記載の成形物を伸張し所定の伸張状態とする
    工程、 該伸張状態の樹脂を上記ウェブに接合する工程、 加熱してウェブにギャザーを形成する工程、 を含むことを特徴とする吸収性物品の製造方法。
JP5263683A 1993-10-21 1993-10-21 伸縮性材並びにそれを用いた吸収性物品及びその製造方法 Pending JPH07117125A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5263683A JPH07117125A (ja) 1993-10-21 1993-10-21 伸縮性材並びにそれを用いた吸収性物品及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5263683A JPH07117125A (ja) 1993-10-21 1993-10-21 伸縮性材並びにそれを用いた吸収性物品及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07117125A true JPH07117125A (ja) 1995-05-09

Family

ID=17392894

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5263683A Pending JPH07117125A (ja) 1993-10-21 1993-10-21 伸縮性材並びにそれを用いた吸収性物品及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07117125A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002005738A1 (fr) * 2000-07-19 2002-01-24 Daio Paper Corporation Couche en papier jetable et procede de fixation des elements extensibles d'une telle couche
WO2002074213A1 (fr) * 2001-03-15 2002-09-26 Daio Paper Corporation Couche en papier et procede de fabrication de feuille extensible utilisee dans la couche
WO2003053318A3 (en) * 2001-12-20 2003-12-04 Kimberly Clark Co Elastic composition for absorbent articles
US6890630B2 (en) 2001-12-20 2005-05-10 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Elastic composites for garments
US7727214B2 (en) 2000-11-29 2010-06-01 Daio Paper Corporation Disposable diaper with spaced elastic leg openings for improved appearance

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7329245B2 (en) 2000-07-19 2008-02-12 Daio Paper Corporation Disposable paper diaper and method of attaching expansible members of the disposable paper diaper
WO2002005738A1 (fr) * 2000-07-19 2002-01-24 Daio Paper Corporation Couche en papier jetable et procede de fixation des elements extensibles d'une telle couche
KR100818719B1 (ko) * 2000-07-19 2008-04-07 다이오 페이퍼 컨버팅 가부시키가이샤 일회용 종이기저귀 및 그 일회용 종이기저귀의 탄성부재의부착방법
US7727214B2 (en) 2000-11-29 2010-06-01 Daio Paper Corporation Disposable diaper with spaced elastic leg openings for improved appearance
US8382735B2 (en) 2000-11-29 2013-02-26 Daio Paper Corporation Disposable diaper with spaced elastic leg openings for improved appearance
KR100872474B1 (ko) * 2001-03-15 2008-12-05 다이오세이시가부시끼가이샤 일회용 기저귀 및 이것에 이용되는 신축성 시트의 제조방법
WO2002074213A1 (fr) * 2001-03-15 2002-09-26 Daio Paper Corporation Couche en papier et procede de fabrication de feuille extensible utilisee dans la couche
US7777094B2 (en) 2001-03-15 2010-08-17 Daio Paper Corporation Paper diaper and method for manufacturing extensible sheet used in the diaper
US7048991B2 (en) 2001-12-20 2006-05-23 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Elastic composites for garments
US6890630B2 (en) 2001-12-20 2005-05-10 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Elastic composites for garments
WO2003053318A3 (en) * 2001-12-20 2003-12-04 Kimberly Clark Co Elastic composition for absorbent articles
US7442188B2 (en) 2001-12-20 2008-10-28 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Elastic composites for garments
KR101012523B1 (ko) * 2001-12-20 2011-02-07 킴벌리-클라크 월드와이드, 인크. 일회용 흡수 용품

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4493848B2 (ja) 多孔質三次元ゴム弾性ウェブ及びそれを備えた衣服
US7087287B2 (en) Tear resistant porous extensible web
KR100302897B1 (ko) 탄성화된대퇴부패널을포함하는동적탄성다리구조물을갖는흡수제품
KR100459955B1 (ko) 탄성체-유사대역 및 확장성대역을 갖는 웹물질
US6627673B2 (en) Methods of making humidity activated materials having shape-memory
US6592995B2 (en) Humidity activated materials having shape-memory
JP4772244B2 (ja) 低応力緩和エラストマー状材料
KR920004090B1 (ko) 비탄성 제품의 연속 탄성화 방법
US20030060793A1 (en) Disposable products having humidity activated materials with shape-memory
US6939334B2 (en) Three dimensional profiling of an elastic hot melt pressure sensitive adhesive to provide areas of differential tension
JPH09505227A (ja) 多方向伸長性サイドパネルを有する吸収体物品
US20040225273A1 (en) Unitary disposable pant-type garment
EP0964950B1 (en) Tear resistant porous extensible web
JPH07117125A (ja) 伸縮性材並びにそれを用いた吸収性物品及びその製造方法
JP4825281B2 (ja) パンツ型の使い捨て着用物品
JPH0975394A (ja) 使い捨ておむつ
JP3469290B2 (ja) 吸収性物品
JPH11503034A (ja) 弾性状の特性を示す合成物
JPH07171179A (ja) 吸収性物品及びその製造方法
JP3272821B2 (ja) 伸縮性材、それを用いた吸収性物品及びその製造方法
JPH0947471A (ja) 吸収性物品
MXPA99007745A (en) Tear resistant porous extensible web
MXPA00011744A (en) Tear resistant porous extensible web
CZ20004263A3 (cs) Pórovitá roztažitelná látka proti roztržení

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040420