JPH07116168B2 - チアゾリン誘導体、その製造方法及び殺虫,殺ダニ剤 - Google Patents

チアゾリン誘導体、その製造方法及び殺虫,殺ダニ剤

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JPH07116168B2
JPH07116168B2 JP8245587A JP8245587A JPH07116168B2 JP H07116168 B2 JPH07116168 B2 JP H07116168B2 JP 8245587 A JP8245587 A JP 8245587A JP 8245587 A JP8245587 A JP 8245587A JP H07116168 B2 JPH07116168 B2 JP H07116168B2
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  • Thiazole And Isothizaole Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なチアゾリン誘導体、その製造方法及び殺
虫,殺ダニ剤に関する。
〔従来の技術〕
有害昆虫及びダニ類の防除には有機リン系化合物,カー
バメイト系化合物,ピレスロイド系化合物及びジニトロ
系化合物をはじめ各種の化合物が使用されているが、近
年、これらの薬剤に対して抵抗性を有する害虫類やダニ
類が出現し、防除が困難となってきており、新しいタイ
プの殺虫剤,殺ダニ剤が望まれている。
本発明化合物と類似のチアゾリン骨格を有する化合物と
して下記のものが知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明の目的は工業に有利に合成でき効果が確実で安全
に使用できる農薬を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は一般式 〔式中、R1,R2はそれぞれフェニル基で置換されていて
もよい低級アルキル基,シクロアルキル基又は式 {式中、R5は低級アルキル基,又は低級アルキルアミノ
基を、R6は水素原子,低級アルキル基,又は低級アルキ
ルアミノ基を、R7は(ハロゲン原子もしくはハロアルキ
ル基で置換されていてもよい)(フェニル基又はピリジ
ル基)を、Xは酸素原子又は硫黄原子を示す。}で表わ
される基を、但し、R1,R2のうち少くとも一つは式 (式中、R5,R6,R7及びXは前記と同じ意味を示す。)で
表わされる基を示す。
R3,R4はそれぞれ水素原子,ハロゲン原子,ハロゲン原
子で置換されていてもよい低級アルキル基又はハロゲン
原子で置換されていてもよいフェニル基を示す。〕で表
わされる化合物、その製造方法及び該化合物類を有効成
分として含有する殺虫又は殺ダニ剤である。
本発明化合物はヨトウ,ツマグロヨコバイ,アブラムシ
及びハダニ等各種の植物寄生性有害昆虫及びダニ類に有
効であり、特に各種有害昆虫の成虫又は幼虫及びハダニ
の成虫,幼虫・若虫のステージに対しては優れた殺虫力
を示す。また温血動物に対する毒性は低く、安全性の高
い薬剤である。
本発明化合物は下記反応式に従って製造することができ
る。
(式中、Ha1はハロゲン原子を、r1,r2はそれぞれ低級ア
ルコキシ基又は一緒になってオキソ基を示す。) 反応は溶媒中、所望により酸の存在下、室温から用いる
溶媒の沸点までの温度で30分から10時間行なわれる。
溶媒としてはエチルメチルケトン,アセトン,水等が使
用できる。反応終了後は通常の後処理を行うことにより
目的物を得ることができる。
本発明化合物の構造はIR,NMR,MASS等から決定した。
〔実施例〕
次に実施例を挙げ本発明化合物を更に詳細に説明する。
実施例1 2−t−ブチルイミノ−3−(2,6−ジメチル
−4−フェノキシフェニル)−4−メチルチアゾリン
(化合物番号46): N−t−ブチル−N′−(2,6−ジメチル−4−フェノ
キシフェニル)チオウレア2.30g(7.0ミリモル)のエチ
ルメチルケトン25ml溶液にクロルアセトン1.34g(14.6
ミリモル)を加え還流下に加熱撹拌を1時間行なった。
減圧下に溶媒を留去した後、残渣を酢酸エチルに溶か
し、水洗した。飽和食塩水で処理し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、減圧下に溶媒を留去して目的物(無
色の油状物)2.4g(6.5ミリモル)を得た。nD 24.51.582
2 実施例2 3−t−ブチル−2−(2.6−ジイソプロピル
−4−フェノキシフェニルイミノ)チアゾリン(化合物
番号6)及び2−t−ブチルイミノ−3−(2.6−ジイ
ソプロピル−4−フェノキシフェニル)チアゾリン(化
合物番号33): N−t−ブチル−N′−(2,6−ジイソプロピル−4−
フェノキシフェニル)チオウレア7.6g(20ミリモル),
ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール4.0g(20ミ
リモル)および2N-HC1 40mlの混合物を60°〜70℃で3
時間撹拌した。反応液を水にあけジエチルエーテルで抽
出した。抽出液を水洗、飽和食塩水で処理した後無水硫
酸マグネシウムで乾燥,減圧下に溶媒を留去して得た残
渣をメタノールで洗浄して3−t−ブチル−2−(2,6
−ジイソプロピル−4−フェノキシフェニルイミノ)チ
アゾリンを3.4g(8.3ミリモル)得た。m.p.164-170℃。
上述のジエチルエーテルで抽出した水層を2N-NaOHで中
和した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗後、飽
和食塩水で処理、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧
下に溶媒を留去し残渣をメタノールで洗浄して2−t−
ブチルイミノ−3−(2,6−ジイソプロピル−4−フェ
ノキシフェニル)チアゾリンを2.9g(7.1ミリモル)得
た。m.p.159-162℃。
上記実施例を含め、同様に製造した本発明化合物の代表
例を第1表に示す。
〔問題点を解決するための手段−殺虫剤・殺ダニ剤〕 本発明の殺虫剤・殺ダニ剤は、式〔I〕で表される化合
物を有効成分として含有するものであり、有効成分化合
物の純品のままでも使用できるが、通常、一般の農薬の
とり得る形態、即ち、水和剤、水溶剤、粉剤、乳剤、粒
剤、フロアブル等の形態で使用される。添加剤及び担体
としては、固型剤を目的とする場合は、大豆粉、小麦粉
等の植物性粉末、珪藻土、燐灰石、石膏、タルク、ベン
トナイト、クレイ等の鉱物性微粉末、安息香酸ソーダ、
尿素、芒硝等の有機および無機化合物が使用される。
液体の剤型を目的とする場合は、植物油、鉱物油、ケロ
シン、キシレンおよびソルベントナフサ等の石油留分、
シクロヘキサン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、トリクロルエチレン、メ
チルイソブチルケトン、水等を溶剤として使用する。こ
れらの製剤において、均一なかつ安定な形態をとるため
に必要ならば界面活性剤を添加することもできる。この
ようにして得られた水和剤、乳剤、水溶剤、フロアブル
等は水で所定の濃度に希釈して懸濁液あるいは乳濁液と
して、粉剤、粒剤はそのまま、植物に散布する方法で使
用される。
なお、本発明化合物は単独でも充分有効であることはい
うまでもないが、各種の殺虫剤、殺ダニ剤及び殺菌剤と
混合して使用することもできる。
本発明化合物と混合して使用できる殺ダニ剤や殺虫剤の
代表例を以下に示す。
殺ダニ剤(殺菌剤):BCPE、クロルベンジレート、クロ
ルプロピレート、プロクロノール、フェニソブロモレー
ト、ジコホル、ジノブトン、ビナパクリル、クロルフェ
ナミジン、アミトラズ、BPPS:PPPS:ベンゾメート、ヘキ
シチアゾクス、シヘキチン、酸化フェンブタスズ、ポリ
ナクチン、キノメチオネート、チオキノックス、CPCB
S、テトラジホン、カヤサイド、アベルメクチン、多硫
化石炭、クロフェンテジン、フルベンツミンクルフェノ
クスロン、有機燐系殺虫剤(殺ダニ剤):フェンチオ
ン、フェニトロチオン、ダイアジノン、クロルピリホ
ス、ESP、バミドチオン、フェントエート、ジメトエー
ト、ホルモチオン、マラソン、ジプテレックス、チオメ
トン、ホスメット、メナゾン、ジクロルボス、アセフェ
ート、EPBP、ジアリホール、メチルパラチオン、オキシ
ジメトンメチル、エチオン、アルディカープ、プロポキ
シュール、ピレスロイド系殺虫剤(殺ダニ剤):パーメ
スリン、サイパーメスリン、デカメスリン、フェンバレ
レイト、フェンプロパスリン、ピレトリン、アレスリ
ン、テトラメスリン、レスメスリン、パルスリン、ジメ
スリン、プロパスリン、ビフェンスリン、プロスリン、
フルバリネート、シフルスリン、シハロスリン、フルシ
スリネート、エトフェンプロックス、シクロプロトリ
ン、トラロメトリン、機械油。
〔実施例−殺虫剤・殺ダニ剤) 次に製剤の実施例を示すが、添加する担体、界面活性剤
等はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例3 乳剤 本発明化合物 10部 アルキルフェニルポリオキシエチレン 5部 ジメチルホルムアミド 50部 キシレン 35部 以上を混合溶解し、使用に際し水で希釈して乳濁液とし
て散布する。
実施例4 水和剤 本発明化合物 20部 高級アルコール硫酸エステル 5部 珪藻土 70部 ホワイトカーボン 5部 以上を混合して微粉に粉砕し、使用に際し水で希釈して
懸濁液として散布する。
実施例5 粉剤 本発明化合物 5部 タルク 94.6部 シリコン 0.3部 アルキルフェニルポリオキシエチレン 0.1部 以上を混合粉砕し、使用に際してはそのまま散布する。
〔発明の効果〕
次に試験例を挙げ本発明化合物の殺虫及び殺ダニ活性を
示す。
試験例1 ナミハダニに対する効力 2寸鉢に播種したインゲンの発芽後7〜10日を経過した
第1本葉上に、有機隣剤抵抗性のナミハダニの雌成虫を
30頭接種したのち、前記薬剤の実施例3に示された乳剤
の処方に従い、化合物濃度が125ppmになるように水で希
釈して散布した。散布3日後に成虫の生死を調査し、殺
成虫率を求めた。
結果を殺虫率を第2表に示した。
試験例2 アワヨトウに対する効力 本発明化合物を実施例4に示された水和剤の処方に従い
化合物濃度が125ppmになるように水で希釈した。その薬
液中にトウモロコシ葉を30秒間浸漬し、風乾後ふたつき
のシャーレ内に入れ、アワヨトウ3令幼虫を5頭接種し
た。シャーレは温度25℃、湿度65%の恒温室に保ち、7
日後に殺虫率を調べた。結果を第3表に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北川 幸夫 東京都千代田区大手町2丁目2番1号 日 本曹達株式会社内 (72)発明者 波多野 連平 神奈川県小田原市高田字柳町345 日本曹 達株式会社小田原研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中,R1,R2はそれぞれフェニル基で置換されていて
    もよい低級アルキル基、シクロアルキル基又は式 {式中、R5は低級アルキル基、又は低級アルキルアミノ
    基を、R6は水素原子,低級アルキル基,又は低級アルキ
    ルアミノ基を、R7は(ハロゲン原子もしくはハロアルキ
    ル基で置換されていてもよい)(フェニル基又はピリジ
    ル基)を、Xは酸素原子又は硫黄原子を示す。}で表わ
    される基を、但し、R1,R2のうち少くとも一つは式 (式中、R5,R6 R7及びXは前記と同じ意味を示す。)で
    表わされる基を示す。 R3,R4はそれぞれ水素原子,ハロゲン原子,ハロゲン原
    子で置換されていてもよい低級アルキル基又はハロゲン
    原子で置換されていてもよいフェニル基を示す。〕で表
    わされる化合物。
  2. 【請求項2】一般式 〔式中、R1,R2はそれぞれフェニル基で置換されていて
    もよい低級アルキル基、シクロアルキル基又は式 {式中、R5は低級アルキル基、又は低級アルキルアミノ
    基を、R6は水素原子,低級アルキル基,又は低級アルキ
    ルアミノ基を、R7は(ハロゲン原子もしくはハロアルキ
    ル基で置換されていてもよい)(フェニル基又はピリジ
    ル基)を、Xは酸素原子又は硫黄原子を示す。}で表わ
    される基を、但し、R1,R2のうち少くとも一つは式 (式中、R5,R6,R7及びXは前記と同じ意味を示す。)で
    表わされる基を示す。〕で表わされる化合物と一般式 (式中、R3,R4はそれぞれ水素原子,ハロゲン原子,ハ
    ロゲン原子で置換されていてもよい低級アルキル基又は
    ハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基を、Ha
    1はハロゲン原子を、r1,r2はそれぞれ低級アルコキシ基
    又は一緒になってオキソ基を示す。)で表わされる化合
    物とを反応させることを特徴とする一般式 (式中、R1,R2,R3,R4は前記と同じ意味を示す。)で表
    わされる化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】一般式 〔式中、R1,R2はそれぞれフェニル基で置換されていて
    もよい低級アルキル基、シクロアルキル基又は式 {式中、R5は低級アルキル基,又は低級アルキルアミノ
    基を、R6は水素原子,低級アルキル基,又は低級アルキ
    ルアミノ基を、R7は(ハロゲン原子もしくはハロアルキ
    ル基で置換されていてもよい)(フェニル基又はピリジ
    ル基)を、Xは酸素原子又は硫黄原子を示す。}で表わ
    される基を、但し、R1,R2のうち少くとも一つは式 (式中、R5,R6,R7及びXは前記と同じ意味を示す。)で
    表わされる基を示す。 R3,R4はそれぞれ水素原子,ハロゲン原子,ハロゲン原
    子で置換されていてもよい低級アルキル基又はハロゲン
    原子で置換されていてもよいフェニル基を示す。〕で表
    わされる化合物の1種又は2種以上を有効成分として含
    有することを特徴とする殺虫剤。
  4. 【請求項4】一般式 〔式中、R1,R2はそれぞれフェニル基で置換されていて
    もよい低級アルキル基,シクロアルキル基又は式 {式中、R5は低級アルキル基,又は低級アルキルアミノ
    基を、R6は水素原子,低級アルキル基,又は低級アルキ
    ルアミノ基を、R7は(ハロゲン原子もしくはハロアルキ
    ル基で置換されていてもよい)(フェニル基又はピリジ
    ル基)を、Xは酸素原子又は硫黄原子を示す。}で表わ
    される基を、 但し、R1,R2のうち少くとも一つは式 (式中、R5,R6,R7及びXは前記と同じ意味を示す。)で
    表わされる基を示す。 R3,R4はそれぞれ水素原子,ハロゲン原子,ハロゲン原
    子で置換されていてもよい低級アルキル基又はハロゲン
    原子で置換されていてもよいフェニル基を示す。〕で表
    わされる化合物の1種又は2種以上を有効成分として含
    有することを特徴とする殺ダニ剤。
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