JPH07115355B2 - 繊維強化プラスチツク製品の成形用金型 - Google Patents

繊維強化プラスチツク製品の成形用金型

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JPH07115355B2
JPH07115355B2 JP61174799A JP17479986A JPH07115355B2 JP H07115355 B2 JPH07115355 B2 JP H07115355B2 JP 61174799 A JP61174799 A JP 61174799A JP 17479986 A JP17479986 A JP 17479986A JP H07115355 B2 JPH07115355 B2 JP H07115355B2
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cracks
mold surface
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信也 百瀬
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、繊維強化プラスチック(以下FRPと称する)
製品の成形加工に用いられる金型に関する。
〔従来技術〕
この種の成形用金型において、最近、本出願人は、型面
に積層された樹脂の硬化時間を短縮するため、型面の外
周囲を流体通路で覆い、この流体通路に加熱媒体と冷却
媒体とを交互に供給して、型面を強制的に加熱および冷
却する成形用金型を開発し、既に特願昭60−236575号と
して出願を完了している。
そして、この成形用金型においても、FRP成形品の離型
を容易に行なうため、上記型面に例えばシリコンオイル
等の液状の離型剤を塗布することが行なわれている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、離型剤は平滑な型面上に塗布されているにす
ぎないので、上記先行技術の成形用金型のように、強制
的な加熱や冷却により、型面が膨張収縮を繰り返すもの
では、離型時に、離型剤の多くがFRP成形品に付着して
型面から取れてしまう傾向にあった。
したがって、現状の成形用金型では、離型毎に離型剤を
塗布する作業を余儀なくされ、その分、作業工数が増す
とともに、作業に多大な手間を要し、コスト高となる等
の問題があった。
本発明は、このような事情にもとづいてなされたもの
で、離型剤を長期に亘り型面に止めておくことができ、
離型剤の塗布作業を少なくすることができるとともに、
型面の耐摩耗性や耐蝕性を高めることができる繊維強化
プラスチック製品の成形用金型を得ることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明に係る繊維強化プラス
チック製品の成形用金型は、液状の離型剤が塗布された
型面を有し、この型面に補強材で強化された樹脂材料が
積層される型本体と、 この型本体を外側から覆うカバーと、 これらカバーと型本体との間に形成された流体通路と、 この流体通路に加熱媒体および冷却媒体を交互に供給す
ることで、上記型面を強制的に加熱および冷却するため
の供給手段と、を備えている。
そして、上記型本体の型面にニッケルめっき層を被着
し、このニッケルめっき層は、多数の凹みを含む表面を
有するとともに、このニッケルめっき層の表面に、上記
凹みに連なる微細なクラックが全面に亘って多数存在す
るクロムめっき層を重ねて被着し、このクロムめっき層
のクラックおよび上記ニッケルめっき層の凹みに上記離
型剤を含浸させたことを特徴としている。
〔作用〕
このような構成において、流体通路に冷却媒体を供給す
ることで型面を強制的に冷却すると、ニッケルめっき層
およびクロムめっき層が収縮し、クラックや凹部が狭め
られる。そのため、クラックや凹みに含浸された離型剤
が型面にしみだし、樹脂材料の離型を促進させる。一
方、流体通路に加熱媒体を供給することで型面を強制的
に加熱すると、ニッケルめっき層およびクロムめっき層
が膨張し、クラックや凹みが広がる。そのため、型面に
しみだした離型剤がクラックや凹みに取り込まれ、型本
体に蓄えられる。
このように型面を強制的に冷却したり加熱することで、
離型剤は型面の温度変化に伴ってクラックや凹みに対し
出入りを繰り返すことになり、その多くを長期間に亘り
型面上に止めておくことができる。
また、上記構成によると、離型剤は、クロムめっき層の
クラックばかりでなく、ニッケルめっき層の表面の凹み
にも蓄えられる。そのため、離型剤の含浸量が多くな
り、この離型剤による離型効果を長期間に亘り持続させ
ることができる。
しかも、クロムめっき層は硬質であるから、このクロム
めっき層の存在によって、型面の耐摩耗性や耐食性が向
上し、型自体が長寿命となる。
〔発明の実施例〕
以下本発明の一実施例を、第1図ないし第6図にもとづ
いて説明する。
第2図中符号1で示す成形用金型は、FRP成形品の外形
状を形作る型本体2と、この型本体2の外周囲を覆う外
側カバー3とで構成され、これら型本体2と外側カバー
3との間には、流体通路4が形成されている。流体通路
4内には流れ方向を規制する複数の仕切り壁5が設けら
れており、この流体通路4の上流端に流体入口6が設け
られているとともに、下流端には流体出口7が設けられ
ている。そして、これら流体入口6および流体出口7
は、加熱媒体および冷却媒体を交互に供給する供給手段
8に接続されている。
ところで、上記型本体2の内面、つまり補強材で強化さ
れた樹脂材料(図示せず)が積層される型面9aには、第
1図に示すように、ニッケルめっき層10が被着されてい
る。このニッケルめっき層10は、数多くの凹み10aを有
する表面を有し、この表面には、全面に亘って微細なク
ラック11が沢山存在する多孔質のクロムめっき層12が重
ねて被着されている。本実施例のクロムめっき層12は、
マイクロポーラスクロムめっきであり、このめっきは、
ニッケルめっき層10の表面に、不導性の微粒子を分散め
っきするとともに、その上から普通のクロムめっきを施
し、クロムをニッケル上にのみ選択的に析出させたもの
で、上記不導性微粒子の存在部分がクラック11となって
クロムめっき層12の表面に現われている。このクロムめ
っき層12のクラック11は、第1図に示すように、上記ニ
ッケルめっき層10の凹み10aに連なっている。
そして、通常、このマイクロポーラスクロムめっきは、
電着条件によってピンポイント型やチャンネル型等に分
けられる。
すなわち、ピンポイント型は溶融浴の温度を50℃、電流
密度を40〜50A/dm2の条件で電着することで得られ、チ
ャンネル型は溶融浴の温度を60℃、電流密度を50〜60A/
dm2の条件で電着することで得られる。そして、本実施
例では、好ましい例として、上記電着後に、クロムめっ
き層12の表面に電解エッチングを施し、さらに仕上げ研
磨加工を施すことによって多孔質の調整を行なってい
る。
なお、第3図に上記電着条件によって生成したピンポイ
ント型のマイクロポーラスクロムめっきの表面を、第4
図に同じくチャンネル型のマイクロポーラスクロムめっ
きの表面を、夫々100倍に拡大した顕微鏡写真を示す。
また、第5図および第6図には、上記ピンポイント型お
よびチャンネル型のマイクロポーラスクロムめっきの表
面を、夫々200倍に拡大した顕微鏡写真を示す。これら
写真から、クロムめっき層12の表面全面に、極めて微細
なクラック11が沢山発生していることが認められる。
このように沢山のクラック11が発生したクロムめっき層
12の表面には、第1図に示すように、例えばシリコンオ
イル等の液状の離型剤13が塗布されている。この離型剤
13は、クラック11および凹み10aに流れ込んで、型本体
2の内部に含浸されている。
なお、離型剤13には、塗布後において脱気処理が施され
る。
このような構成において、FRP成形品の成形を行なうに
は、まず、離型剤13が塗布された型本体2の型面9に、
補強材によって強化された樹脂材料を積層する。次に、
流体通路4内に加熱媒体を供給し、型面9を規定温度に
まで加熱して樹脂を硬化させる。この後、流体通路4か
ら加熱媒体を排出したならば、今度はここに冷却媒体を
供給し、型面9を強制的に冷やして上記樹脂の硬化によ
って得られたFRP成形品の温度を下げ、離型させる。
ところで、上記構成の成形用金型1においては、型本体
2の型面9にニッケルめっき層10を被着するとともに、
このニッケルめっき層10の表面に、数多くのクラック11
を有するクロムめっき層12を重ねて被着し、このクロム
めっき層12のクラック11とニッケルめっき層10の表面の
凹み10aとを互いに連通させた構成となっている。その
ため、型面9に塗布された離型剤13は、上記クラック11
や凹み10aに流れ込み、型本体2の型面9に含浸されて
いる。
したがって、加熱媒体の供給によって型面9が強制的に
加熱された際には、めっき層10,12が膨張して凹み10aや
クラック11が広がり、型面9に塗布された離型剤13が凹
み10aやクラック11に流れ込み、より多くの離型剤13が
型面9に蓄えられる。
一方、冷却媒体の供給によって型面9が強制的に冷却さ
れた際には、めっき層10,12が収縮して凹み10aやクラッ
ク11が狭められ、これら凹み10aやクラック11に蓄えら
れている離型剤13が型面9ににじみ出てくる。すなわ
ち、離型剤13は、型面9の温度変化に伴ってクラック11
や凹み10aに対し出入りを繰り返し、その多くが型面9
上に止まるので、離型剤13による成形品の離型効果を長
期間に亘り接続させることができる。
したがって、離型後に、毎回離型剤13を塗布し直す必要
もなくなるから、作業性が大幅に向上し、コストの低減
が可能となる。
また、上記構成によると、離型剤13は、クロムめっき層
12のクラック11ばかりでなく、ニッケルめっき層10の表
面の凹み10aにも蓄えられるので、型面9上での離型剤1
3の含浸量が多くなる。そのため、従来に比べて型面9
への離型剤13の塗布作業を少なくすることができ、成形
用金型1の保守点検を容易に行なうことができる。
加えて、上記クロムめっき層12は硬質であるから、この
クロムめっき層12の存在によって、型面9の耐摩耗性や
耐食性が向上し、型本体2の寿命が長くなる。
また、長期の使用によって、クロムめっき層12が摩耗し
たとしても、めっきであるが故に、これまでのめっき層
10,12を剥がして、再めっきを施せば、型本体2を繰り
返し使用することができ、型本体2の再生を容易に行な
える利点もある。
〔発明の効果〕
以上詳述した本発明によれば、離型剤は、型面を強制的
に加熱したり冷却することでクラックや凹みに対し出入
りを繰り返し、その多くが型面上に止まるので、この離
型剤による成形品の離型効果を長期間に亘り持続させる
ことができる。そのため、成形品の離型後に、毎回離型
剤を塗布し直す必要もなくなるから、作業性が向上し、
コストの低減が可能となる。
しかも、離型剤は、クロムめっき層のクラックばかりで
なく、ニッケルめっき層の表面の凹みにも蓄えられるの
で、型面上での離型剤の含浸量が多くなる。そのため、
従来に比べて型面への離型剤の塗布作業を少なくするこ
とができ、成形用金型の保守点検を容易に行なえる。
また、クロムめっき層の存在により、型面の耐蝕性や耐
摩耗性が向上し、金型の寿命が長くなるといった利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、 第1図は、第2図中I部を模式的に示す断面図、 第2図は、成形用金型の全体の断面図、 第3図は、ピンポイント型のマイクロポーラスクロムめ
っき表面の結晶の構造を、顕微鏡で100倍に拡大した写
真、 第4図は、チェンネル型のマイクロポーラスクロムめっ
き表面の結晶の構造を、顕微鏡で100倍に拡大した写
真、 第5図は、ピンポイント型のマイクロポーラスクロムめ
っき表面の結晶の構造を、顕微鏡で200倍に拡大した写
真、 第6図は、チェンネル型のマイクロポーラスクロムめっ
き表面の結晶の構造を、顕微鏡で200倍に拡大した写真
である。 2……型本体、3……カバー(外側カバー)、 4……流体通路、8……供給手段、 9……型面、10……ニッケルめっき層、 10a……凹み、11……クロムめっき層、 12……クラック、13……離型剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:06 B29L 9:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液状の離型剤が塗布された型面を有し、こ
    の型面に補強材で強化された樹脂材料が積層される型本
    体と; この型本体を外側から覆うカバーと; これらカバーと型本体との間に形成された流体通路と; この流体通路に加熱媒体および冷却媒体を交互に供給す
    ることで、上記型面を強制的に加熱および冷却するため
    の供給手段と;を備えており、 上記型本体の型面にニッケルめっき層を被着し、このニ
    ッケルめっき層は、多数の凹みを含む表面を有するとと
    もに、 このニッケルめっき層の表面に、上記凹みに連なる微細
    なクラックが全面に亘って多数存在するクロムめっき層
    を重ねて被着し、 このクロムめっき層のクラックおよび上記ニッケルめっ
    き層の凹みに上記離型剤を含浸させたことを特徴とする
    繊維強化プラスチック製品の成形用金型。
JP61174799A 1986-07-25 1986-07-25 繊維強化プラスチツク製品の成形用金型 Expired - Lifetime JPH07115355B2 (ja)

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