JPH0711527U - 切歯付きカートン - Google Patents

切歯付きカートン

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JPH0711527U
JPH0711527U JP4581193U JP4581193U JPH0711527U JP H0711527 U JPH0711527 U JP H0711527U JP 4581193 U JP4581193 U JP 4581193U JP 4581193 U JP4581193 U JP 4581193U JP H0711527 U JPH0711527 U JP H0711527U
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JP
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carton
incisors
substrate
tooth
teeth
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JP4581193U
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English (en)
Inventor
充洋 佐野
弘明 三鴨
丈夫 大石
Original Assignee
本州製紙株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本願考案は、合成樹脂フィルム、紙、金属箔
または加工紙等のシートをロール状に巻回して収納し、
シートの端部を所定の長さに引き出して極めて容易に切
断すると共に耐久性のある切歯を具備した切歯付きカー
トンの提供。 【構成】 一枚の台紙により底板、前面板、背面板及び
妻板とからなる本体と、本体の開口を覆う蓋体とを一体
に形成してなるカートンの蓋体に、バルカナイズドファ
イバーまたはその加工品からなる切歯付きカートンにお
いて、切歯は、基板長辺の端部に配設する歯と、歯の厚
み方向に凸部又は凹部あるいは凹部と凸部の組合わせに
よる補強部とを配設したことを特徴とする切歯付きカー
トンであり、上記切歯は、波形又は鋸歯状の断面形状を
呈する基板の長辺上端部に歯を連続形成し、さらに、前
記補強部は、突条及び/又は凹溝を基板の長辺と平行及
び/又は直交する位置に配設している。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本願考案は、合成樹脂フィルム、紙、金属箔または加工紙等のシートをロール 状に巻回して収納し、シートの端部を所定の長さに引き出して切断することの出 来る切歯付きカートンに関する。
【0002】
【従来技術】
家庭などで食品等の包装に使用される合成樹脂製フィルムやアルミホイルは、 周知のように紙管にロール状に巻回し厚紙製のカートンに収納されている。そし て必要に応じフィルムやアルミホイルの端部を引き出して、カートンの前面ある いは蓋体の先端側に設けた切歯で切断するようにしている。
【0003】 例えば、図13に示す容器50の前面板51に対して一部が重り合う蓋部材5 2の先端部に山形形状の分布をなす鋸歯状切歯53を設けておき、この切歯53 と前面板51との間に存在するフィルムシ−トFの引き出し端を把持しつつ、前 記切歯53が最も突出している部分54を上から指頭で押さえ込みながら容器全 体を時計針方向に回転させつつフィルムを切断させるものが知られている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで前記カートンに設けた切歯は鋸歯状歯を一直線に配設したものや、歯 の中央部に突出した歯を形成したものが多く見受けられるが、これらの切歯付き 容器では使用にあたって以下のような課題がある。
【0005】 すなわち、従来の容器は必要量だけフィルムを引出したのち、フィルムの端と 容器とを両手で保持し、フィルムを上向きに回動させたり、容器を下向きに回動 させたりしてフィルムを切断するようにしている。しかしながらこの方法ではフ ィルムを被包装物に被せながら切断するのが困難な場合があり、しかもフィルム が切歯に沿って一直線に切断されず、端が裂けたり、シワがよったり、重なった りしてしまうということがあった。
【0006】 さらに、バルカナイズドファイバーでは、素材の弾性により切歯の両側端部は 、カートンの端部で押さえられているものの、切歯は、ラップフィルムの引張り 方向に反ったり、曲ったりしてしまい、その結果、フィルムの切断不良が発生し てフィルムが容器内に残っているにもかかわらず切断できなくなる等の課題があ った。また、切歯を略山形状に配設した場合には、フィルムが最初に接する最頂 部附近に引張力が集中してしまい切断不良の発生が多くなる傾向にあった。
【0007】 本願考案は、これらの課題を解決するために切歯の基板に剛性を高める補強部 を施してフィルム、ホイルなどの切断が容易で安全性が高く、しかもフィルムを 被包装物に被せながら切断することも、かつフィルムの端が裂けたり、シワがよ ったり、重なったりしない切歯付きカートンの提供を目的とするものである。
【0008】 なお、本願考案でいうバルカナイズドファイバーまたはその加工品とは、バル カナイズドファイバーにサイズ剤をコーティングしたものやバルカナイズドファ イバーにポリエチレンやアイオノマー樹脂等の合成樹脂フィルムをラミネートし て耐水、防湿処理を施したものをいう。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願考案は、一枚の台紙により底板、前面板、背面板及び妻板とからなる本体 と、本体の開口を覆う蓋体とを一体に形成してなるカートンの蓋体に、バルカナ イズドファイバーまたはその加工品からなる切歯付きカートンにおいて、切歯は 基板長辺の端部に配設した歯と、歯の厚み方向に凸部又は凹部の単独あるいは凹 部と凸部の組合わせによる補強部とを配設したことを特徴とする切歯付きカート ンである。
【0010】 上記切歯は、波形又は鋸歯状の断面形状を呈する基板の長辺上端部に歯を連続 形成し、さらに、前記補強部は、突条及び/又は凹溝を基板の長辺と平行及び/ 又は直交する位置に配設している。
【0011】
【作用】
本願考案は、切歯を支持した基板に補強部を施すことにより剛性を高めたので フィルム等の切断時に力が切歯、特に山形状に配した最頂部の切歯に集中しても 、切断方向に対し、立体的(波形、三角形)な剛性体を形成したことにより、カ ートンとバルカナイズドファイバーが接着点を頂点として安定形状になっており 剛性が大きくなり切れ味を持続することができる。
【0012】
【実施例】
図1は本願考案の一実施例を示す斜視図、図2は展開図で図中符号10が切歯 付きカートンであって、一例として板紙製の容器本体11とこれに取付ける切歯 12とで構成している。
【0013】 容器本体11の内部には、円筒状に巻き込んだ合成樹脂製のラップフィルムF を収納可能であり、このフィルムの引き出し端は、同図において容器上面の開口 部分より外側に繰り出される。
【0014】 図2は、前記容器本体11の展開形状を示したもので、一枚の板紙製台紙Pを 打ち抜いて図示のような直方体形状に組み立てる。その際に、容器本体11の構 成部材である背面板11aの部分から一体に蓋部材13を延長させる。この蓋部 材13は、容器の開口面に対応する包被片13aとその延長上に設けられた切歯 取付片13bならびにこの取付片13bの端縁部にミシン目を介して連設した接 着片13cの三部材で形成し、これら三部材のうちの切歯取付片13bに対し、 次のような関係を保って、バルカナイズドファイバー製の切歯12を取り付ける 。
【0015】 一例として、前記切歯12は、図3と図4の平面図に示すように基板14と、 その上端部に鋸歯状に連続配置した歯15とで構成しており、図3は、平面形状 が矩形の基板14の上端に同一形状の歯15を横一列に配置したものや、図4に 示すように、基板14が全体として中心から左右に向って傾斜させたV字形状を 呈し、しかもその上端部に配列した歯15の特に頂点部分(図のA矢印部分)で は3〜6個の歯先の鋭い錐歯16を他の歯15よりも突出した状態で配設してい るものがある。
【0016】 さらに、前記基板14には、歯15(錐歯16)の厚み方向に波形又は鋸歯状 の凹凸部を連続させた補強部14aを形成している。すなわち、図5と図6に示 すように補強部14aは、切歯12の厚み方向に突出する山(凸部)と谷(凹部 )を交互に形成し、カートン11とこの補強部14aとの接合により折曲げ方向 に対し、立体的(波形、三角形)な剛性体を形成する。すなわち、カートン11 との接着点を頂点として安定形状となっている。
【0017】 ちなみに、一例としてバルカナイズドファイバーに補強部14aを形成する手 段を以下に述べる。
【0018】 (a)板紙鋸歯刃をカートンと超音波接着させる方式において、ホーンの長手 方向中央部をラップフィルム引張り方向と平行に⊥状の叩解棒及びホーンに対す る受部の中央部を同様な方向に凹状として接着時の押圧力で凹凸を形成させる。
【0019】 (a’)前記Aの場合、板紙鋸歯刃とカートンを超音波接着させる方式におい て、中央部分のみ板紙鋸歯刃とカートンの展開に熱可塑性樹脂からなる不織布を 挿入し、ホーンあるいは受部の鋸歯刃に接触する中央部分のみ⊥状の叩解棒で押 圧して凹凸を形成させる。
【0020】 (b)板紙鋸歯刃となる板紙を巻取から繰り出した後、中央部を流れ方向に沿 って表面側及び裏面側から必要部分をVカットした後に厚み方向に山と谷を規則 的に形成させ、鋸歯刃状に打抜いた後、カートンに接着する。
【0021】 (c)板紙鋸歯刃となる板紙を巻取から繰り出した後、中央部分を流れ方向に 凹凸を形成させる際に、円筒ロールの表面を凹凸にして板紙の表側から押圧し、 これに対し、裏側からもう一方の円筒ロールを設け、その表面を原紙表面側のロ ールの凹部を受ける型で凹部を形成させ、厚み方向に正弦波状の山、谷を形成さ せ、鋸歯刃状に打抜いた後、カートンに接着する。
【0022】 本願考案は、上記手段に例示するようにして、切歯12を形成する。この切歯 12は、基板14とその上端に歯15を配設した構成であり、本願考案は、その うち基板14に前記補強部14aを形成したことを特徴としている。上記手段は 、その製造工程の一例をそれぞれ説明したものであり、図示は省略する。要は、 平板状のバルカナイズドファイバーを凹型と凸型あるいは平型と凹型等適宜の組 合わせによって平板に突条や凹溝あるいはそれらを組み合せた凹凸を形成して平 板を変形させればよく、その手段については、問わない。
【0023】 そして、図のように切歯12の厚み方向換言すればラップフィルムの引張り方 向に凸部、凹部又はそれらの組合わせによる補強部14aを形成する。
【0024】 一方、図7に示すように切歯12の中央部分(A矢印部分)では前記第1の事 例と同様に歯15,錐歯16を施した長辺と直交する方向と、歯15と平行とな る方向に突条などの補強部14aをそれぞれ形成したり、あるいは、図8に示す ように基板14の中央部分と歯15に近い部分は歯15を施した長辺と直交する 方向に、また、歯15と遠い部分は歯15を施した長辺と平行となる方向にそれ ぞれ複数の突条を繰り返す補強部14aを形成してもよい。
【0025】 さらに、その他の補強部14aの事例を図9〜図10に示す。すなわち、前記 事例と相違して基板14には、歯15と平行となる位置に凸部(又は凹部)の断 面形状が半円形状を呈する突条14bを一つ以上配設する。なお、図示を省略す るが断面形状が矩形又は三角形状であってもよいことはいうまでもない。
【0026】 なお、本願考案では、切歯12の刃先形状はいずれの形状でもよく、また、配 置態様は図のように全体を山形状に配置して最頂部を形成したものが望ましいが その他任意の形状でもよい。
【0027】 ちなみに、切歯12の一例として山形状に前記歯15を配設した場合について 説明する。基板14は前記バルカナイズドファイバー製で、実施例では厚さ約0 .35ミリメートル、長さは底板の長辺より僅かに短く形成されており、長辺側 の一方には鋸歯状の歯15とこの歯15より刃高の高い錐歯16を最頂部に形成 する。歯15の一例を示すと、頂角60度、刃高1.4mm、ピッチ1.7mm である。また、最頂部の左右の鋸歯14,16は、頂角50度、刃高2.2mm 、ピッチ2mmである。
【0028】 この切歯3は、バルカナイズドファイバー製のプレートをプレス機等により打 抜くことで容易に得ることができる。なおバルカナイズドファイバーは耐水性に 劣るので、切歯用にはポリエチレンやアイオノマー樹脂等の合成樹脂フィルムを ラミネートしたバルカナイズドファイバーを用い、又は打抜いた切歯にサイズ剤 等をコーティングしておくことが望ましい。
【0029】 さらに、補強部14aの一例を示すと、図3の場合には、波形の山と山のピッ チ2mm、図4の場合には、突条の幅tは2.0mm、間隔の幅t’は5.0m m、図7の場合には、上記tは2.0mm、同じくt’は2.0mmである。
【0030】 本願考案のカートンは前記の構成であるからフィルム切断時での切断方向に対 する剛性が増したのでスムーズにフィルムを切断することができる。すなわち、 従来のような平板を基本とした切歯ではなく、平板を加工した凹凸面を形成した 補強部によって、折曲げ荷重がかかる方向に対して立体的な剛性体を形成したこ とにより荷重に対する強さ(圧縮強度、曲げ強度)を増してフィルムの引張り方 向に対する強度を高めた。
【0031】 なお、本願考案は前記実施例に限定されるものではなく、考案の趣旨を変更し ない限度において種々の修正、設計変更が可能であることはいうまでもない。例 えば、前記基板部分に別途用意した厚板、複数の線材等の補強材を貼着するもの も含まれる。
【0032】
【考案の効果】
本願考案は前記の構成であるから以下のような特有の効果を奏する。 フィルム切断時に切歯に力が集中しても補強部を形成したことにより、カート ンと切歯が接着点(超音波接着等による)を頂点として半円形、三角形などの安 定形状により、切歯の曲げ剛性が増大し、切歯がフィルムの引張り方向に曲った り撓んだりするのを防止し、バルカナイズドファイバーの切歯においても優れた 切れ味を持続することができる。 材料費が安価である。 特殊な技術を必要としないで製作できるために製作費が安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願考案の一実施例を示す切歯付きカートン
の使用状態を示す斜視図。
【図2】 同上展開図。
【図3】 切歯を示す平面図。
【図4】 同上他の切歯を示す平面図。
【図5】 切歯の一例を示す横断面図。
【図6】 同上切歯の一例を示す横断面図。
【図7】 他の切歯の一例を示す平面図。
【図8】 他の切歯の一例を示す平面図。
【図9】 他の切歯の一例を示す平面図。
【図10】 他の切歯の一例を示す平面図。
【図11】 図10のX−X線端面図。
【図12】 本願考案の使用状態を示す斜視図。
【図13】 従来例を示す斜視図。
【符号の説明】
11 容器本体 11a 背面板 12 切歯 13 蓋部材 13a 包被片 13b 切歯取付片 13c 接着片 14 基板 14a 補強部 14b 突条 15 歯 16 錐歯

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一枚の台紙により底板、前面板、背面板
    及び妻板とからなる本体と、本体の開口を覆う蓋体とを
    一体に形成してなるカートンの蓋体に、バルカナイズド
    ファイバーまたはその加工品からなる切歯付きカートン
    において、 上記切歯は、基板長辺の端部に配設した歯と、この歯の
    厚み方向に凸部又は凹部あるいは凹部と凸部の組合わせ
    による補強部とを具備していることを特徴とした切歯付
    きカートン。
  2. 【請求項2】 上記切歯は、波形又は鋸歯状の断面形状
    を呈する基板の上端部に歯を連続形成したことを特徴と
    する請求項1記載の切歯付きカートン。
  3. 【請求項3】 前記補強部は、突条及び/又は凹溝を基
    板の長辺と平行及び/又は直交する位置に配設したこと
    を特徴とする請求項1記載の切歯付きカートン。
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