JPH07114574B2 - 藺草苗植付装置 - Google Patents

藺草苗植付装置

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JPH07114574B2
JPH07114574B2 JP14619989A JP14619989A JPH07114574B2 JP H07114574 B2 JPH07114574 B2 JP H07114574B2 JP 14619989 A JP14619989 A JP 14619989A JP 14619989 A JP14619989 A JP 14619989A JP H07114574 B2 JPH07114574 B2 JP H07114574B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、母株より株分けして根洗いされた藺草苗束を
苗のせ台に載置し、藺草苗束を植付爪で取出し保持して
植付ける藺草苗植付装置であって、詳しくは、藺草苗束
を取出す毎に左右方向に横移動する苗のせ台の苗のせ面
上に、複数束の藺草苗束を根部を下にした縦向き姿勢で
載置し、この藺草苗束を苗取出し口に向けて送る縦送り
機構を設け、苗取出し口に繰出された藺草苗束を取出し
保持して植付ける植付爪を設けてある藺草苗植付装置に
関する。
〔従来の技術〕
前述のような藺草苗植付装置においては、例えば特開昭
63−123312号公報に開示されているように、苗のせ台に
おいて一対の側板(前記公報の第2図中の2b)で区画さ
れた苗のせ面(前記公報の第2図中の2a)に、多数の藺
草苗束を載せて、縦送り機構(前記公報の第2図中の
3)により、藺草苗束を苗取出し口(前記公報の第2図
中の7)側に送るように構成しているものがある。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述の構成では構造上の理由から、縦送り機構の作用終
端位置を苗取出し口に接する位置にまで延ばすことがで
きないので、縦送り機構の作用終端位置と苗取出し口と
の間に、藺草苗束に直接接してこれを苗取出し口側に送
るようなものが備えられていない。
この場合、縦送り機構の作用終端位置と苗取出し口との
間に在る藺草苗束は、後続の藺草苗束の押し作用で、苗
取出し口側に送られることになる。
このように、後続の藺草苗束の押し作用で藺草苗束が苗
取出し口側に送られる場合、この押し作用が斜めに作用
したりすると、苗取出し口に1束の藺草苗束が正確に位
置しなくなり、苗取出し口に2束の藺草苗束が位置した
り、藺草苗束が全く位置しなかったりすることがある。
従って、前述のような状態になると苗取出し口を通過す
る植付爪が、2束の藺草苗束を取出したり、極端な場合
には藺草苗束を全く取出せなかったりする状態となるの
で、改善の余地があった。
本発明は簡単な構成によって、植付爪が苗取出し口から
正確に1束の藺草苗束を取出すことができるようにする
ことを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の特徴は以上のような藺草苗植付装置において、
次のように構成することにある。
藺草苗束を取出す毎に左右方向に横移動する苗のせ台の
苗のせ面上に、複数束の藺草苗束を根部に下にした縦向
き姿勢で載置し、この藺草苗束を苗取出し口に向けて送
る縦送り機構を設け、苗取出し口に繰出された藺草苗束
を取出し保持して植付ける植付爪を設けると共に、縦送
り機構の作用終端位置より苗取出し口までの間の苗のせ
面上に、藺草苗束の根部の横ズレを規制する仕切壁を形
成してある。
〔作 用〕
本発明のように構成すると例えば第1図(イ)、第2図
及び第3図に示すように、藺草苗束(a)が縦送り機構
(10)により苗取出し口(b)側に送られ、縦送り機構
(10)の作用終端位置から離れると、この離れた藺草苗
束(a)が後続する藺草苗束(a)により、苗取出し口
(b)側に押される状態となる。
この場合、後続の藺草苗束(a)により前の藺草苗束
(a)が斜め横方に押されようとしても、この前の藺草
苗束(a)の根部に仕切壁(30)が作用して、前の藺草
苗束(a)の横ズレが止められる。
これにより、縦送り機構(10)の作用終端位置から藺草
苗束(a)が離れても、苗取出し口(b)に1束の藺草
苗束(a)が正確に送り込まれるのである。
〔発明の効果〕
以上のように、苗取出し口に1束の藺草苗束を正確に位
置させることができるようになり、植付爪が苗取出し口
から1束の藺草苗束を正確に取出して植付けることがで
きるようになる。これにより、植付爪が苗取出し口から
2束の藺草苗束を取出して植付けたり、藺草苗束を全く
取出せなかったりするような植付不良を未然に防止する
ことができた。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例と図面に基づいて説明する。
第2図に示すように走行機体(図外)の後端に、昇降リ
ンク機構(1)を介して藺草用苗植付装置(A)を連結
している。この藺草用苗植付装置(A)は、一定ストロ
ークで往復横移動する苗のせ台(2)、走行機体(図
外)側から動力の伝達を受けるフィードケース(3)、
フィードケース(3)より後方に向けて延出される複数
個の植付ケース(4)、植付ケース(4)の両横側面に
軸支されている植付アーム(5)、植付アーム(5)の
先端に取付けてある植付爪(6)、植付ケース(4)の
下方に配置される整地フロート(7)から構成されてい
る。
次に、苗のせ台(2)の構造について説明する。
第1,2,3図に示すように、苗のせ台(2)は植付条数分
だけ複数箇所に区画され、この区画毎に横複数列の藺草
苗束(a)を収納している。縦1列毎の藺草苗束(a)
を区画する樹脂板製の第1仕切壁(8)を複数個並設
し、藺草苗束(a)の繰出し方向上手側端部において、
各第1仕切壁(8)の上端部と下端部とを、横向きに貫
通する丸棒状のフレーム(9A),(9B)により支持し、
繰出し方向下手側端部において、各第1仕切壁(8)の
上端部だけを、横向きに貫通する丸棒状のフレーム(9
A)で支持している。そして、フレーム(9A),(9B)
の挿通部位を横向きに膨出させて、隣接する第1仕切壁
(8)との間隔設定部(8a)を形成している。
フレーム(9A),(9B)は一側端の第1仕切壁(8A)に
片持固定されて、その遊端から他の第1仕切壁(8)を
挿通して組付ける。そして、他側端の第1仕切壁(8B)
をフレーム(9A),(9B)の遊端に組付けて固定するこ
とにより、1条分の複数個の第1仕切壁(8)をユニッ
トとして構成でき、これらユニットが苗のせ台(2)に
対して取付け取外し可能である。
第1仕切壁(8)は、藺草苗束(a)の茎部における上
部側部分に作用するように、苗のせ面から一定高さだけ
の間隔をあけた状態で設置されており、この第1仕切壁
(8)の下方に苗スクイ板(21)が両端の第1仕切壁
(8A),(8B)に支持されている。
隣接する各第1仕切壁(8)の間に、母株より株分けし
た藺草苗束(a)を縦一列に収納して、各藺草苗束
(a)の根部を苗スクイ板(21)で支持しながら、作業
者が苗スクイ板(21)と第1仕切壁(8)とを一体で苗
のせ台(2)載せ付け、苗スクイ板(21)を苗のせ台
(2)の上方に引抜き取出すことにより、植付可能とな
る。
苗スクイ板(21)を取外した下方の苗のせ台(2)に
は、苗取出し口(b)に向けて藺草苗束(a)を繰出す
ベルト式の縦送り機構(10)が設けてあり、縦送り機構
(10)は苗のせ台(2)の上端の遊転輪(11)と、下端
の駆動輪(12)とに亘りベルト(10a)が巻回されて構
成されている。
次に、縦送り機構(10)と苗のせ台(2)の横移動構造
について説明する。
第2図及び第4図に示すように、フィードケース(3)
に苗のせ台(2)の横送り駆動軸(13)を支持して、フ
ィードケース(3)から左右に突出した横送り駆動軸
(13)の左右端部に、サポートアーム(14)を固定し、
横送り駆動軸(13)と平行なロッド(15)で左右のサポ
ートアーム(14)を一体連結してある。
横送り駆動軸(13)のフィードケース(3)内に位置す
る部分に、同芯状に第1伝動軸(16)が外嵌され、第1
伝動軸(16)の内面にコマ部材(図示せず)が備えら
れ、横送り駆動軸(13)の外周面にコマ部材と係合する
螺旋溝(13a)が設けられており、第1伝動軸(16)の
自身の軸心回りの回転によって、横送り駆動軸(13)が
軸心方向に移動して苗のせ台(2)を横送り駆動する。
フィードケース(3)内に第1伝動軸(16)と平行に第
2伝動軸(17)を回転自在に支持し、第2伝動軸(17)
をパイプ状に形成して、この内部に断面四角形の縦送り
駆動軸(18)を、第2伝動軸(17)と一体回転可能に、
且つ、縦送り駆動軸(18)の軸心方向に移動可能に支持
してある。
そして、縦送り駆動軸(18)とベルト(10a)の駆動輪
(12)とを連動アーム(20)で連結し、駆動輪(12)を
回転駆動するように構成してある。連動アーム(20)と
駆動輪(12)との間にワンウェイクラッチ(22)を設
け、連動アーム(20)及び第2伝動軸(17)、後述する
カム機構(27)において第2伝動軸(17)に一体的に取
付けられたものを、駆動基準位置に戻す戻しバネ(図示
せず)を設けてある。
第4図に示すようにフィードケース(3)内に、走行機
体(図外)の原動部(図示せず)より動力の伝達を受け
る入力軸(23)と、各植付ケース(4)への動力伝達を
行う中継軸(24)とを設けて、入力軸(23)と中継軸
(24)とをチェーン伝動機構(25)を介して伝動可能に
連結し、入力軸(23)と第1伝動軸(16)とをギヤ伝動
機構(26)を介して伝動可能に、且つ、入力軸(23)と
第2伝動軸(17)とをカム機構(27)を介して、間欠的
に伝動可能に構成してある。従って、ベルト(10a)は
中継軸(24)が一回転する毎に所定量だけ間欠的に駆動
される。
第2図に示すように、植付爪(6)の作動に先行して作
動し、苗取出し口(b)の近くに繰出された先頭の藺草
苗束(a)を挾持しながら、苗取出し口(b)まで押し
下げる苗分離具(28)を備えている。
第2図に示すように、第1仕切壁(8)は苗取出し口
(b)の上方まで延設され、その先端に先頭の藺草苗束
(a)を受止めて、植付爪(6)がこの先頭の藺草苗束
(a)を取出す際に、この取出しを許す板状の受止め具
(29)が設けられており、この受止め具(29)が第1仕
切壁(8)から片持状に支持してある。
第2図及び第3図に示すように、縦送り機構(10)の作
用終端位置を苗取出し口(b)より手前に設定して、縦
送り機構(10)の作用終端位置と苗取出し口(b)との
間に、縦送り機構(10)より送り出された藺草苗束
(a)の根部に側方より作用して案内作用を施す第2仕
切壁(30)(本発明の仕切壁に相当)を設けてある。従
って、この第2仕切壁(30)を設けることにより、左右
に隣接する藺草苗束(a)の根部同志の絡み付き、及び
根部の位置ズレを防止でき、根付爪(6)による藺草苗
束(a)の取出し本数のバラ付き、及び欠株現象等を未
然に防止できる。
次に第2仕切壁(30)と縦送り機構(10)のベルト(10
a)との配置関係について説明する。
第2図及び第3図に示すようにベルト(10a)には、ベ
ルト面より立上がって藺草苗束(a)の根部を後押し、
苗取出し口(b)に向けて藺草苗束(a)を繰出す立上
片(31)が立設してあり、この立上片(31)はその上端
を鋸歯状に形成してある。
この立上片(31)の鋸歯状端面の谷部に、各第2仕切壁
(30)が入り込むように設定してあり、ベルト(10a)
の作用終端位置で下向きに回り込む立上片(31)が苗の
せ面に沿った姿勢になると、立上片(31)の鋸歯状端面
の山部が、各第2仕切壁(30)の間に入り込むように設
定されている。これにより、第2仕切壁(30)とベルト
(10a)の作用終端位置とを、間隙の少ない状態で配置
できるので、この間隙を大きく設けている場合に、藺草
苗束(a)がベルト(10a)に巻き込まれて、苗のせ台
(2)の下側に入り込んでしまうような事態を防止でき
る。
以上の構成によって、縦送り機構(10)により送り出さ
れる藺草苗束(a)は、茎部の上部側部分を第1仕切壁
(8)に案内され、根部を第2仕切壁(30)に案内され
て、後続の藺草苗束(a)の押し作用を受けて、苗取出
し口(b)に繰り出される。そして、先頭の藺草苗束
(a)を苗分離具(28)で後続の藺草苗束(a)から分
離させて苗取出し口(b)の位置させ、この先頭の藺草
苗束(a)を苗取出し口(b)から植付爪(6)が取出
し保持して植付けるのである。
第5図に示すように、各第1仕切壁(8)の下端に横側
方に突出する鍔部(8b)を設けて、この鍔部(8b)で、
植付爪(6)及び苗分離具(28)が挾持する藺草苗束
(a)の茎部における根部近くを締め付けて、根部の広
がり抑えることにより、第2仕切壁(30)での仕切作用
がより有効に働くように構成している。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする為
に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構造
に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る藺草苗植付装置の実施例を示し、 第1図(イ)は第1仕切壁と苗スクイ板とを仮組みした
ものに、藺草苗束を挿入する状態を示す斜視図、 第1図(ロ)は仮組みした藺草苗束等を苗のせ台上に載
せ付け、苗スクイ板を取外した状態を示す斜視図、 第2図は藺草苗植付装置の全体側面図、 第3図は第2仕切壁、縦送り機構のベルトの立上片及び
苗取出し口等の位置関係を示す背面図、 第4図は苗のせ台の縦送り機構の駆動構造を示す縦断面
図、 第5図は苗のせ台上に第1仕切壁等を載せ付けた状態を
示す正面図である。 (2)……苗のせ台、(6)……植付爪、 (10)……縦送り機構、(30)……仕切壁、 (a)……藺草苗束、(b)……苗取出し口。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】藺草苗束(a)を取出す毎に左右方向に横
    移動する苗のせ台(2)の苗のせ面上に、複数束の藺草
    苗束(a)を根部を下にした縦向き姿勢で載置し、この
    藺草苗束(a)を苗取出し口(b)に向けて送る縦送り
    機構(10)を設け、前記苗取出し口(b)に繰出された
    藺草苗束(a)を取出し保持して植付ける植付爪(6)
    を設けると共に、前記縦送り機構(10)の作用終端位置
    より前記苗取出し口(b)までの間の苗のせ面上に、藺
    草苗束(a)の根部の横ズレを規制する仕切壁(30)を
    形成してある藺草苗植付装置。
JP14619989A 1989-06-07 1989-06-07 藺草苗植付装置 Expired - Fee Related JPH07114574B2 (ja)

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