JPH07114570B2 - コーティング種子及びその製造方法 - Google Patents

コーティング種子及びその製造方法

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JPH07114570B2
JPH07114570B2 JP4008491A JP849192A JPH07114570B2 JP H07114570 B2 JPH07114570 B2 JP H07114570B2 JP 4008491 A JP4008491 A JP 4008491A JP 849192 A JP849192 A JP 849192A JP H07114570 B2 JPH07114570 B2 JP H07114570B2
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seed
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紀男 藤川
行雄 西野目
留之 高橋
増直 藤原
秀一 鷹田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コーティング野菜種子
及びその製造方法に関するものである。さらに詳しく
は、コーティング種子のための新規なコーティング用粉
体材料でコーティングした野菜種子及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】播種機械による播種においては、設定さ
れた間隔に正確に播種するためには、種子の大きさが均
一に揃っていなければならず、そのためには、種子をコ
ーティング材料で同じ粒径にコーティング加工する必要
がある。従来、コーティング種子の製法として回転パン
上で火山灰、タルク等の粉体材料とアラビアゴム、ゼラ
チンなどの水溶性バインダーの水溶液を用い、両者を交
互に種子に施すことによりコーティングする方法が知ら
れている。
【0003】このように、従来、種子をコーティングす
ることによりその取扱いを容易にし、また機械播種にお
いて、裸種子に比較し播種精度が大きく向上するため
に、無駄になる種子を節約でき、間引き作業の削減とな
り、農作業の労働節減にも役立っている。また株間が均
等になることから収穫物の収量増加及び品質向上にも役
立っている。そして、播種されたコーティング種子が発
芽するためには、水分、空気等が必要であり、コーティ
ング種子の皮膜は、通気性、適度な水分保持性、崩壊性
が要求されている。これらの条件が全て同時に満足され
て、始めて発芽が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】てん菜種子など発芽力
の強い種子は、機械播種を目的とした種子コーティング
を施すことによって、水分や通気条件が多少悪くなって
も、その生命力の強さから通常のコーティング種子に用
いられるコーティング材料を使用しても十分な発芽率を
確保できる場合が多い。しかしながら、発芽力が弱い種
子であるニンジン、タマネギ、レタスなどの野菜種子を
コーティングすると、発芽率や発芽勢の低下を生じるこ
とが多い。
【0005】また、吸水性の悪いコーティング材料を使
用すると、発芽に必要な水分が種子に供給されず、発芽
率が悪くなる。また、通気性が悪いコーティング材料を
使用すると、発芽に必要な酸素が供給されず、発芽率が
悪くなる。したがって、コーティング材料は、吸水性が
良く、且つ通気性が良いことが必要である。そこで、本
発明は、種子コーティングのためのコーティング材料と
して、吸水性及び通気性が良く、結果的に発芽率の向上
する新規な材料を使用したコーティング種子及びその製
造方法を提供することを目的とする。また本発明は、特
に、発芽力が弱い種子であるニンジン、タマネギ、レタ
ス等の野菜類種子に対しても高発芽率で発芽することが
可能なコーティング種子及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記問題点を解決するた
めの本発明のコーティング野菜種子の製造方法は、液体
を75重量%までも含ませることができ、且つこのよう
な高含有量の水を含んだ状態で自由流動性の粉末形態を
保つことができる特性を有するカルシウムシリケート粉
末を主成分として10〜30重量%含み、その他の成分
として、火山灰、未変性の流紋岩質凝灰岩に由来する火
山ガラス質白土、非晶質シリカを必須成分として含むコ
ーティング用粉体材料で野菜種子をコーティングするこ
とを特徴とする。また、本発明のコーティング野菜種子
はこのような製造方法で得られたものであることを特徴
とする。 本発明で使用されるカルシウムシリケート粉末
は、高い吸水率を有し、液体を約75重量%まで含ませ
ることができ、このような高含有量の水を含んだままで
も自由流動性の粉末形態を保つことができるという特異
な性質を有している。このような性質を有するカルシウ
ムシリケートの製品は、マイクロセル−C(商品名:ジ
ョンズ・マンビエル社製)に代表され、人工的に製造さ
たものである。
【0007】本発明において、このカルシウムシリケー
トをコーティング用粉体材料の全体のうち、10〜30
重量%程度を含ませる理由は、カルシウムシリケートが
10重量%以下だと、吸水性が悪く、そのために発芽率
が悪くなり、30重量%以上だと、通気性を損ね発芽率
が悪くなるからである。このカルシウムシリケートはコ
ーティング膜に主として吸水性と通気性を与えるために
使用される。本発明の特徴を十分に発揮するためにはカ
ルシウムシリケートの含量が20重量%程度が特に好ま
しい。且つ他のコーティング用粉体材料と均一に混合さ
れることが好ましい。
【0008】本発明で使用可能なその他のコーティング
材料には、種々の公知又は新規なコーティング材料を使
用することが可能である。例えば、種子のコーティング
に一般的に用いられている火山灰、タルク、白土、シリ
カ、粉状水ごけ等を一種以上、適宜組み合わせて使用す
ることができる。火山灰としては、北海道女満別町で産
出される火山灰、及び/又は北海道厚真町で産出される
火山灰が好適に使用することができる。これらの火山灰
は、主成分として二酸化珪素を約70重量%、及び酸化
アルミニウムを約13重量%有し、通気性の良好な性質
を有し、コーティング膜に通気性を付与する目的で使用
される。
【0009】また、白土には北海道美瑛町で産出される
白土である美瑛白土(商品名:美瑛白土工業株式会社
製)が好適に使用できる。この美瑛白土は、未変質な流
紋岩質凝塊岩に属し、火山ガラス質白土と呼ばれている
ものである。この美瑛白土は前記の火山灰の一種に属
し、前記の火山灰と同様に主成分として二酸化珪素を約
70重量%、及び酸化アルミニウムを約13重量%有
し、通気性、保水性、水吸収性等の良好な性質を示すの
で、火山灰と同様に使用される。
【0010】また、タルクは通常市販されているものが
使用される。また、シリカには非晶質シリカが好適に用
いられる。このシリカを使用する目的は、コーティング
膜を硬くする作用を有し、特に機械播種の再にコーティ
ング種子が簡単に破壊されるのを防ぐ役目をする。ま
た、非晶質シリカは吸水性が高く、種子に水を供給して
発芽を促進する作用を有する。
【0011】また、水ごけを水分1%未満に乾燥し、1
00メッシュ以下に粉砕した粉状水ごけが用いられる。
この水ごけは粉体自体に空気を多量に含んでおり、通気
性を改善する目的で加えられる。上記種子コーティング
用粉体材料に加えるバインダーとしては公知のバインダ
ーを使用することができる。例えば、アラビアゴム、ゼ
ラチン等のバインダーが好適に使用できる。
【0012】本発明のコーティング野菜種子の製造方法
を次に説明する。例えば、造粒装置のパン内に種子を入
れ、そのパンを回転させながら、その野菜種子の表面に
アラビアゴム、ゼラチンなど水溶性バインダーをスプレ
ーし、次いでコーティング用粉体を投入し、これらのバ
インダー及びコーティング粉体の供給を交互に繰り返し
て行うことにより、カルシウムシリケートを含むコーテ
ィング用粉体材料で野菜種子をコーティングする。
【0013】本発明の方法により発芽率の改善される理
由は明らかではないが、前記したように液体を75重量
%も含むことができるにもかかわらず自由流動性を示す
カルシウムシリケート粉末の持つ吸湿性、保湿性の高さ
と、多孔質粉体粒子中に閉じ込められた空気の空洞によ
り吸湿性、通気性が改善されたと考えられる。
【0014】
【実施例1】野菜種子コーティング用粉体材料として、
全体の重量%を100として、カルシウムシリケートと
して粒径3.4μmのマイクロセル−C(商品名:ジョ
ンズ・マンビエル社製)20重量%、火山灰として北海
道女満別町で産出される火山灰(二酸化珪素68.6重
量%、酸化アルミニウム13.3重量%、その他18.
1重量%、pH7.4、比重(粗)0.88g/cc、
比重(密)1.120g/cc、粒度分布:100〜2
00メッシュ−15.19%、200〜325メッシュ
−40.65%、325メッシュ以下−41.59%)
を20重量%、北海道美瑛町で産出される、未変性の流
紋岩質凝灰岩に由来する火山ガラス質白土である美瑛白
土(商品名:美瑛白土工業株式会社製)を20重量%、
タルクとして粒径5±1μmのタルクC−150(商品
名:浅田製粉社製)を20重量%、非晶質シリカとして
トクシールGU(商品名:徳山曹達株式会社製、白色粉
末、200メッシュ篩残分2%以下、比表面積100〜
170m/g、嵩比重0.10〜0.15)を20重
量%を用意し、よく混合する。
【0015】円板回転方式コーティング装置としてQ4
00型(不二バウダネル社製)を用いて、この装置の円
形コーティングパンにニンジン種子25gを入れ転動さ
せながら、前記野菜種子コーティング用粉体材料400
gに対しアラビアゴム(7重量%)とゼラチン(1重量
%)の水溶液200ccをスプレー圧2kg/cm
径0.5mmのノズルでスプレーすることにより種子を
コーティングした。
【0016】野菜種子にコーティング膜が次第に形成さ
れ、コーティング種子の大きさが3.5mmの大きさに
なったところで数分回転を続けた後、回転を停止して取
り出す。このコーティング野菜種子を20℃で40分乾
燥することによりコーティング野菜種子製品とした。得
られたコーティング種子を湿った濾紙上で発芽試験を行
った。その結果を下記の表1に示す。
【0017】
【比較例1】実施例1と同じニンジン種子25gを用意
した。コーティング用粉体材料は前記実施例1のコーテ
ィング用粉体材料からカルシウムシリケートを除いた構
成とした材料である北海道女満別産の火山灰を25重量
%、北海道美瑛町産の美瑛白土を25重量、タルクC−
150を25重量%、トクシールGUを25重量%から
なる混合物を用いた。このコーティング用粉体材料を4
00g用いて、実施例1と同じ条件でニンジンをコーテ
ィングした。この比較例1により得られたコーティング
野菜種子の発芽試験を次の表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】表1から分かるように、カルシウムシリケ
ートを含むコーティング用粉体材料を用いた本発明のコ
ーティングされた野菜種子は発芽率は高い。また、生育
状態も異常が観察されず良好であった。
【0020】
【発明の効果】吸水性及び水分保持性が良く、且つ通気
性に悪影響のないコーティング粉体材料としてカルシウ
ムシリケートを使用することにより、発芽率の改善され
たコーティング野菜種子を提供することができる。
フロントページの続き (72)発明者 高橋 留之 北海道網走郡女満別町西1条1丁目 ホク レン農業協同組合連合会 女満別種子工場 内 (72)発明者 藤原 増直 北海道網走郡女満別町西1条1丁目 ホク レン農業協同組合連合会 女満別種子工場 内 (72)発明者 鷹田 秀一 北海道札幌市中央区北4条西1丁目3番地 ホクレン農業協同組合連合会内 (56)参考文献 特開 昭62−249901(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を75重量%までも含ませることが
    でき、且つこのような高含有量の水を含んだ状態で自由
    流動性の粉末形態を保つことができる特性を有するカル
    シウムシリケート粉末を主成分として10〜30重量%
    含み、 その他の成分として、火山灰、未変性の流紋岩質凝灰岩
    に由来する火山ガラス質白土、非晶質シリカを必須成分
    として含むコーティング用粉体材料で野菜種子をコーテ
    ィングすることを特徴とするコーティング野菜種子の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコーティング種子の製造
    方法によって製造されたコーティング野菜種子。
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