JPH07112959B2 - 単結晶成長制御方法及び該制御方法を用いた単結晶製造方法 - Google Patents
単結晶成長制御方法及び該制御方法を用いた単結晶製造方法Info
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- JPH07112959B2 JPH07112959B2 JP4212088A JP4212088A JPH07112959B2 JP H07112959 B2 JPH07112959 B2 JP H07112959B2 JP 4212088 A JP4212088 A JP 4212088A JP 4212088 A JP4212088 A JP 4212088A JP H07112959 B2 JPH07112959 B2 JP H07112959B2
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- Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、高周波誘導加熱式FZ法による単結晶の結晶
成長制御方法、及びその制御方法を用いた単結晶の製造
方法に関するもので、種結晶から設定直径までの円錐上
の移行部、さらに一定直径部、一定直径から直径収縮部
までの各一連の単結晶製造工程を自動制御して無転位の
単結晶を製造するための結晶成長制御方法及びこれを用
いて行なう単結晶の製造方法に関する。
成長制御方法、及びその制御方法を用いた単結晶の製造
方法に関するもので、種結晶から設定直径までの円錐上
の移行部、さらに一定直径部、一定直径から直径収縮部
までの各一連の単結晶製造工程を自動制御して無転位の
単結晶を製造するための結晶成長制御方法及びこれを用
いて行なう単結晶の製造方法に関する。
[従来の技術] 高周波誘導加熱式FZ法により単結晶を製造する場合、単
結晶の成長状態を適切に制御しなければならない。この
ため、原料棒を溶融させつつ種結晶から設定直径まで単
結晶を円錐状に成長させ、設定直径になったら、その直
径を維持するするよう成長させ、終了前は単結晶に転位
が発生しないように徐々にその直径を収縮させ、原料棒
から切り離す。この一連の単結晶製造工程においては、
溶融部の量が徐々に増えて形状が漸次大径に変化してい
く円錐状の移行部を、そこに転位が発生しないようにス
ムーズに成長させて設定直径にする。設定直径に達する
と、その後は同様に、転位が発生しないよう直径を一定
に維持しつつ成長を持続する。
結晶の成長状態を適切に制御しなければならない。この
ため、原料棒を溶融させつつ種結晶から設定直径まで単
結晶を円錐状に成長させ、設定直径になったら、その直
径を維持するするよう成長させ、終了前は単結晶に転位
が発生しないように徐々にその直径を収縮させ、原料棒
から切り離す。この一連の単結晶製造工程においては、
溶融部の量が徐々に増えて形状が漸次大径に変化してい
く円錐状の移行部を、そこに転位が発生しないようにス
ムーズに成長させて設定直径にする。設定直径に達する
と、その後は同様に、転位が発生しないよう直径を一定
に維持しつつ成長を持続する。
一定直径部の製造工程では溶融部の量や形状が大きく変
わることはないが、それでも長手方向(浮融帯域の伸縮
方向)や直径方向(単結晶の直径変動方向)に少しずつ
形状が変わることがある。この形状変化はテレビカメラ
で検出しやすいことから、結晶成長を制御する方法とし
ては、このテレビカメラを用いて行なうものが数多く発
表されている。また、別の制御方法としてプレート電
圧、プレート電流、発振機周波数の3つを検出して、そ
れぞれ個々の値を設定値と比較し、その個々の比較値を
高周波誘導加熱コイルへの供給パワーと浮融帯域の伸縮
機構とへ時間的、周期的に交換接続しながら制御するも
の(特公昭59−10959)も開示されている。
わることはないが、それでも長手方向(浮融帯域の伸縮
方向)や直径方向(単結晶の直径変動方向)に少しずつ
形状が変わることがある。この形状変化はテレビカメラ
で検出しやすいことから、結晶成長を制御する方法とし
ては、このテレビカメラを用いて行なうものが数多く発
表されている。また、別の制御方法としてプレート電
圧、プレート電流、発振機周波数の3つを検出して、そ
れぞれ個々の値を設定値と比較し、その個々の比較値を
高周波誘導加熱コイルへの供給パワーと浮融帯域の伸縮
機構とへ時間的、周期的に交換接続しながら制御するも
の(特公昭59−10959)も開示されている。
[発明が解決しようとする課題] これら従来の制御方法或はこれらを用いた単結晶製造方
法で、前者のテレビカメラで溶融部や単結晶直径の変化
を検出してからの制御は応答が遅いという欠点があり、
種結晶から設定直径までの円錐状の移行部では、溶融部
の形状変化に充分に応答できない。
法で、前者のテレビカメラで溶融部や単結晶直径の変化
を検出してからの制御は応答が遅いという欠点があり、
種結晶から設定直径までの円錐状の移行部では、溶融部
の形状変化に充分に応答できない。
また、後者の制御方法については、溶融部の形状変化の
影響はプレート電圧、プレート電流、発振機周波数の変
化となって現われるが、個々の値の変化の様子からは、
溶融部の形状がどうなったのか、長手方向に変化したの
か、直径方向に変化したのかなどは解らない。特に円錐
状の移行部では溶融部の形状の変化が大きいので、極め
て制御が困難になるのが第1の欠点である。
影響はプレート電圧、プレート電流、発振機周波数の変
化となって現われるが、個々の値の変化の様子からは、
溶融部の形状がどうなったのか、長手方向に変化したの
か、直径方向に変化したのかなどは解らない。特に円錐
状の移行部では溶融部の形状の変化が大きいので、極め
て制御が困難になるのが第1の欠点である。
第2には、単結晶製造に使用される構成部品或は環境の
ばらつき、例えば、冷却水の温度変化、炉内の清浄性の
変化、加熱コイルの劣化や交換による変化、高周波発振
機を構成する部品の経年変化や消耗による発振条件の変
化等に起因する条件(以下、初期条件という)の変動が
あると、変動前に設定された設定値では、制御できない
という欠点がある。
ばらつき、例えば、冷却水の温度変化、炉内の清浄性の
変化、加熱コイルの劣化や交換による変化、高周波発振
機を構成する部品の経年変化や消耗による発振条件の変
化等に起因する条件(以下、初期条件という)の変動が
あると、変動前に設定された設定値では、制御できない
という欠点がある。
このように従来の技術では、種結晶から設定直径部まで
の円錐状の移行部の制御が難しかったり、初期条件が変
わると設定値が最適値よりずれてしまったりするため、
制御ができなくなることが多かった。
の円錐状の移行部の制御が難しかったり、初期条件が変
わると設定値が最適値よりずれてしまったりするため、
制御ができなくなることが多かった。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記のような問題点を解決するもので、溶融
部の状況が最もよく現われる負荷の状態値、すなわち負
荷変動値を用いて、高周波誘導加熱式FZ法による単結晶
の製造及び制御を行なうものである。
部の状況が最もよく現われる負荷の状態値、すなわち負
荷変動値を用いて、高周波誘導加熱式FZ法による単結晶
の製造及び制御を行なうものである。
すなわち、高周波誘導加熱式FZ法による単結晶の製造に
おいて、無負荷状態での高周波発振機のプレート電圧、
プレート電流、グリッド電流及び発振周波数を変数とし
て導かれる基準関数値と、単結晶製造状態での高周波発
振機のプレート電圧、プレート電流、グリッド電流及び
発振周波数を変数として導かれる負荷時関数値とを比較
演算することで、高周波発振機にかかる負荷の状態を負
荷変動値として求め、この求められた負荷変動値が、予
め経験的に求められた所望のパターンプログラムと比較
して基準範囲内にあるときは負荷定数の増減により結晶
製造装置の上軸送りと下軸送りを自動制御し、負荷変動
値が基準範囲より外れたときは、負荷定数の増減の程度
に応じて適宜上軸送りと下軸送りを自動制御しつつ、高
周波発振機の出力を自動制御して、単結晶の成長を連続
的に自動制御し、この制御方法を用いて単結晶を製造す
ることにある。
おいて、無負荷状態での高周波発振機のプレート電圧、
プレート電流、グリッド電流及び発振周波数を変数とし
て導かれる基準関数値と、単結晶製造状態での高周波発
振機のプレート電圧、プレート電流、グリッド電流及び
発振周波数を変数として導かれる負荷時関数値とを比較
演算することで、高周波発振機にかかる負荷の状態を負
荷変動値として求め、この求められた負荷変動値が、予
め経験的に求められた所望のパターンプログラムと比較
して基準範囲内にあるときは負荷定数の増減により結晶
製造装置の上軸送りと下軸送りを自動制御し、負荷変動
値が基準範囲より外れたときは、負荷定数の増減の程度
に応じて適宜上軸送りと下軸送りを自動制御しつつ、高
周波発振機の出力を自動制御して、単結晶の成長を連続
的に自動制御し、この制御方法を用いて単結晶を製造す
ることにある。
また、負荷変動値を、浮融帯域溶融部メルト抵抗及びメ
ルトインダクタンスから導かれる負荷定数Ftと、高周波
発振機側から負荷側をみた負荷抵抗Routとの二つの値に
定めるとより効果があがる。
ルトインダクタンスから導かれる負荷定数Ftと、高周波
発振機側から負荷側をみた負荷抵抗Routとの二つの値に
定めるとより効果があがる。
そして、この負荷定数Ftには、浮融帯域溶融部のメルト
抵抗Rmeltとメルトインダクタンスの比すなわちRmelt/L
meltを採用し、負荷抵抗Routには、高周波発振機側から
負荷側をみた等価抵抗を採用すると良い。
抵抗Rmeltとメルトインダクタンスの比すなわちRmelt/L
meltを採用し、負荷抵抗Routには、高周波発振機側から
負荷側をみた等価抵抗を採用すると良い。
さらに詳説すれば、本発明では、まず初期条件値を採
る。
る。
すなわち無負荷状態で、高周波発振機を稼動させ、プレ
ート電圧Vp,プレート電流Ip,グリッド電流Ig,発振機周
波数fの値を測定し、この値をそれぞれたとえばVpo,Ip
o,Igo,foとする。これらは初期条件の変化に応じて変わ
るため、いつも一定値をとるとは限らない。
ート電圧Vp,プレート電流Ip,グリッド電流Ig,発振機周
波数fの値を測定し、この値をそれぞれたとえばVpo,Ip
o,Igo,foとする。これらは初期条件の変化に応じて変わ
るため、いつも一定値をとるとは限らない。
次に負荷がかかったとき、すなわち、単結晶を製造して
いるときのVp,Ip,Ig,fを測定し、これをたとえばVpi,Ip
i,Igi,fiとする。iは、データを収集するごとに1,2,3,
…と順番を表わす添字である。
いるときのVp,Ip,Ig,fを測定し、これをたとえばVpi,Ip
i,Igi,fiとする。iは、データを収集するごとに1,2,3,
…と順番を表わす添字である。
すると、Vpo,Ipo,Igo,foとVpi,Ipi,Igi,fiから、製造中
のその時々における負荷率δiを求めることができる。
のその時々における負荷率δiを求めることができる。
すなわち、負荷時の変数Vpi,Ipi,Igi,fiからなる関数値
を、g(Vpi,Ipi,Igi,fi)と表わせば、 である。
を、g(Vpi,Ipi,Igi,fi)と表わせば、 である。
負荷率δiとVpi,Ipi,Igi,fiとによりプレートインピー
ダンスZpi、帰還回路インピーダンスZgiが求められ、次
式より出力インピーダンスZoutiを求めることができ
る。
ダンスZpi、帰還回路インピーダンスZgiが求められ、次
式より出力インピーダンスZoutiを求めることができ
る。
ここで、第3図に示した等価回路での、 C:共振回路のキャパシタンス(既知) L:共振回路のインダクタンク(既知) R:共振回路の抵抗(既知) Lcoil:コイルのインダクタンス(既知) Lmelt:溶融部のインダクタンス(未知) Rmelt:溶融部の抵抗(未知) k:コイルメルトカップリング係数(未知) とすると次の式が得られる。
L2=Lcoil(1−k2) 上の2つの式において、共振回路の抵抗値は小さいので
等価回路の変換式では省略してある。
等価回路の変換式では省略してある。
Lout=L1+L2=L1+Lcoil(1−k2) …(1) ここで、 Lout:等価回路のL成分 Rout:等価回路のR成分 Zout:等価回路の全インピーダンス である。
いま、発振機周波数 であるから、発振機周波数fを実施すると、 Loutが求まり、(3)式より、 であるから、 負荷抵抗Routが算出される。
また、(2)式より となり。
負荷定数Ftが算出される。
上述のようにして求められた負荷抵抗Routと負荷定数Ft
は負荷率δを用いて算出されており初期条件の変動を包
括しているため、制御に用いる値として採用しても初期
条件の変動によってその制御が乱れることはない。
は負荷率δを用いて算出されており初期条件の変動を包
括しているため、制御に用いる値として採用しても初期
条件の変動によってその制御が乱れることはない。
この負荷抵抗Routと負荷定数Ftは発振機側から見た負荷
の状況を表わすことができ、負荷抵抗Routと負荷定数Ft
で単結晶製造中の溶融部の制御ができる。
の状況を表わすことができ、負荷抵抗Routと負荷定数Ft
で単結晶製造中の溶融部の制御ができる。
すなわち、負荷抵抗Routは発振機から出力側を見た等価
抵抗であるので、発振機が加熱コイルを経て、溶融部へ
供給しているパワーと関係が深く、発振機の供給パワー
の制御に用いることができる。負荷定数FtはRmelt/Lmel
tであらわされるので、溶融部の形状と関係が深く、原
料棒及び単結晶の送りの制御に用いることができる。
抵抗であるので、発振機が加熱コイルを経て、溶融部へ
供給しているパワーと関係が深く、発振機の供給パワー
の制御に用いることができる。負荷定数FtはRmelt/Lmel
tであらわされるので、溶融部の形状と関係が深く、原
料棒及び単結晶の送りの制御に用いることができる。
単結晶製造中の測定データVpi,Ipi,Igi,fiから算出され
たRouti,Ftiを、予め経験的に求められた理想的な負荷
状況すなわち、負荷抵抗Rout及び負荷定数Ftのパターン
プログラムと比較する。
たRouti,Ftiを、予め経験的に求められた理想的な負荷
状況すなわち、負荷抵抗Rout及び負荷定数Ftのパターン
プログラムと比較する。
負荷抵抗の差(Routi−Routs)がある基準範囲内にある
ときは負荷定数の差(Fti−Fts)により原料棒の送りや
単結晶の送りを制御する。
ときは負荷定数の差(Fti−Fts)により原料棒の送りや
単結晶の送りを制御する。
負荷抵抗の差の基準範囲としては、たとえば を採用する。
負荷抵抗の差(Routi−Routs)が基準範囲より大きいと
きは負荷が大きいということであるので発振機のパワー
を上げてやる。負荷抵抗の差(Routi−Rours)が基準範
囲より小さいときは逆に下げてやる。
きは負荷が大きいということであるので発振機のパワー
を上げてやる。負荷抵抗の差(Routi−Rours)が基準範
囲より小さいときは逆に下げてやる。
[作用] このように、負荷変動値は、高周波誘導加熱式FZ法にお
ける、加熱コイル側から溶融部側を見た負荷変動すなわ
ち、加熱コイルと原料棒、加熱コイルと単結晶の距離、
及び発振機が加熱コイルを経て溶融部へ供給しているパ
ワーの状態を同時に関係付けて表わしており、これが、
設定値からずれるとき、そのずれ具合に応じて結晶送り
或は発振機出力の制御を行なえば良い。
ける、加熱コイル側から溶融部側を見た負荷変動すなわ
ち、加熱コイルと原料棒、加熱コイルと単結晶の距離、
及び発振機が加熱コイルを経て溶融部へ供給しているパ
ワーの状態を同時に関係付けて表わしており、これが、
設定値からずれるとき、そのずれ具合に応じて結晶送り
或は発振機出力の制御を行なえば良い。
たとえば負荷変動値が、負荷定数Ftと負荷抵抗Routとよ
り成るとき、負荷定数Ftは溶融部の抵抗をRmelt、溶融
部のインダクタンスをLmeltとしたときのRmelt/Lmeltで
表わされ、加熱コイル側から溶融部側を見た負荷変動す
なわち、加熱コイルと原料棒、加熱コイルと単結晶の距
離、間隔を把握するパラメータとなり、負荷抵抗Routは
発振機側から負荷側を見た等価抵抗に現われ、発振機が
加熱コイルを経て、溶融部へ供給しているパワーに主と
して関係がある。
り成るとき、負荷定数Ftは溶融部の抵抗をRmelt、溶融
部のインダクタンスをLmeltとしたときのRmelt/Lmeltで
表わされ、加熱コイル側から溶融部側を見た負荷変動す
なわち、加熱コイルと原料棒、加熱コイルと単結晶の距
離、間隔を把握するパラメータとなり、負荷抵抗Routは
発振機側から負荷側を見た等価抵抗に現われ、発振機が
加熱コイルを経て、溶融部へ供給しているパワーに主と
して関係がある。
したがって、負荷定数Ftが設定値からずれてきたら、主
として原料棒あるいは単結晶の送りを制御すればよく、
負荷抵抗Routが設定値からずれてきたら、主として発振
機の出力を制御すればよい。
として原料棒あるいは単結晶の送りを制御すればよく、
負荷抵抗Routが設定値からずれてきたら、主として発振
機の出力を制御すればよい。
[実施例] 第1図は、本発明を実施するための単結晶成長を制御す
るシステム構成図であり、第2図は、本発明を実施する
ための単結晶成長を制御するシステム中の演算部を示す
図である。
るシステム構成図であり、第2図は、本発明を実施する
ための単結晶成長を制御するシステム中の演算部を示す
図である。
高周波加熱コイル4で原料棒1を溶融し、溶融部3は固
化して単結晶2が成長していく。
化して単結晶2が成長していく。
高周波加熱コイル4は固定されていて、高周波発振機5
から、制御されたパワーが供給されている。
から、制御されたパワーが供給されている。
原料棒1は上軸送りモータ6によって下方へ送られ、そ
の移動量(Pm)は、ロータリエンコーダ10によって検出
される。
の移動量(Pm)は、ロータリエンコーダ10によって検出
される。
単結晶2は下軸送りモータ7によって下方へ送られ、そ
の移動量(Sm)は、ロータリエンコーダ11によって検出
される。
の移動量(Sm)は、ロータリエンコーダ11によって検出
される。
溶融部3の状況をつかむため、高周波発振機5のプレー
ト電圧(Vp)プレート電流(Ip),グリッド電流(I
g),発振周波数(f)が6秒毎に検出され、入力処理
回路12で、レベル変換などの簡単な処理がおこなわれ
る。
ト電圧(Vp)プレート電流(Ip),グリッド電流(I
g),発振周波数(f)が6秒毎に検出され、入力処理
回路12で、レベル変換などの簡単な処理がおこなわれ
る。
演算部13では、Vp,Ip,Ig,fの無負荷時に測定した値Vpo,
Ipo,Igo,foと、単結晶製造中、時々刻々と測定される値
Vpi,Ipi,Igi,fiを使って、負荷率δi,出力インピーダン
スZouti,コイル−メルトカプリング係数kiを求め、最終
的に負荷抵抗Routiと負荷定数Ftiが算出される。
Ipo,Igo,foと、単結晶製造中、時々刻々と測定される値
Vpi,Ipi,Igi,fiを使って、負荷率δi,出力インピーダン
スZouti,コイル−メルトカプリング係数kiを求め、最終
的に負荷抵抗Routiと負荷定数Ftiが算出される。
この負荷抵抗Routi及び負荷定数Ftiと、予め設定された
負荷抵抗及び負荷定数のプログラム14とが、比較演算部
15で比較され、その結果で決定した適当な出力は、出力
処理回路16でレベル変換などの簡単な処理が施されたの
ち、以下のようにそれぞれの制御のために機能する。
負荷抵抗及び負荷定数のプログラム14とが、比較演算部
15で比較され、その結果で決定した適当な出力は、出力
処理回路16でレベル変換などの簡単な処理が施されたの
ち、以下のようにそれぞれの制御のために機能する。
出力の1つは高周波発振機5の出力を制御し、高周波加
熱コイル4へのパワーを制御する。
熱コイル4へのパワーを制御する。
出力の他の1つはモータ駆動回路8,9を制御し、上軸送
りモータ6で原料棒1の送りを、または下軸送りモータ
7で単結晶2の送りを制御する。
りモータ6で原料棒1の送りを、または下軸送りモータ
7で単結晶2の送りを制御する。
上記に従い、第1表の条件で、単結晶の製造を、実施し
ながら、6秒間隔に同様にプレート電圧(Vp)プレート
電流(Ip),グリッド電流(Ig),発振周波数(f)を
測定していく。
ながら、6秒間隔に同様にプレート電圧(Vp)プレート
電流(Ip),グリッド電流(Ig),発振周波数(f)を
測定していく。
これを、第6図乃至第7図に示した基準値(図中縦軸1.
00の線)すなわち設定値と比較して、その外れ具合に応
じて発振出力、上軸送り及び下軸送りを自動的に制御し
て、その外れを修正した。この自動制御は、単結晶製造
中6秒間隔に連続的に行なわれているため、第6図乃至
第7図の実線a及びaに示したように、基準値(設定
値)からのずれは、本発明を用いない場合の描く制御パ
ターン(破線b及びb)に較べ、はるかに精度よく制御
されていることが判る。
00の線)すなわち設定値と比較して、その外れ具合に応
じて発振出力、上軸送り及び下軸送りを自動的に制御し
て、その外れを修正した。この自動制御は、単結晶製造
中6秒間隔に連続的に行なわれているため、第6図乃至
第7図の実線a及びaに示したように、基準値(設定
値)からのずれは、本発明を用いない場合の描く制御パ
ターン(破線b及びb)に較べ、はるかに精度よく制御
されていることが判る。
また、第4図及び第5図は、単結晶製造中の負荷抵抗及
び負荷定数を、結晶長さに従って連続的に計測、プロッ
トしたものである。実線はいずれも本発明による場合、
破線はいずれも従来法による場合のものである。このよ
うに僅かの差ではあるが、従来法によったものでは、単
結晶の収率は低下する。
び負荷定数を、結晶長さに従って連続的に計測、プロッ
トしたものである。実線はいずれも本発明による場合、
破線はいずれも従来法による場合のものである。このよ
うに僅かの差ではあるが、従来法によったものでは、単
結晶の収率は低下する。
こうして、最終的に第4図乃至第7図の実線で描かれた
ように、負荷変動値を用いて、逐次設定値とのずれを発
振機出力或は上軸送り及び下軸送りに自動的にフィード
バックをかけつつ、直径78の単結晶、1100長のものを得
た。
ように、負荷変動値を用いて、逐次設定値とのずれを発
振機出力或は上軸送り及び下軸送りに自動的にフィード
バックをかけつつ、直径78の単結晶、1100長のものを得
た。
同様にして、33本の単結晶を製造したが、その無転位単
結晶化率は従来に較べ、3.5%向上し、生産量も上がっ
た。
結晶化率は従来に較べ、3.5%向上し、生産量も上がっ
た。
また、従来はオペレータの経験的な知識により製造しな
ければならない要素も残されていたが、本発明により、
このような問題も払拭され、人によらない安定した操業
ができるようになった。
ければならない要素も残されていたが、本発明により、
このような問題も払拭され、人によらない安定した操業
ができるようになった。
[発明の効果] 負荷変動値のずれは1%以下で検出できるので、応答も
速く、種結晶から設定直径までの円錐状の移行部の制御
がきわめて迅速正確にできる。とくに負荷変動値として
負荷定数及び負荷抵抗を採用するときはこの効果は顕著
である。このとき、負荷変動値は既に述べたように、初
期条件を加味して算出しているので、従来のようにこれ
に影響を受けて制御がずれることはなく、変化に対応で
きる。
速く、種結晶から設定直径までの円錐状の移行部の制御
がきわめて迅速正確にできる。とくに負荷変動値として
負荷定数及び負荷抵抗を採用するときはこの効果は顕著
である。このとき、負荷変動値は既に述べたように、初
期条件を加味して算出しているので、従来のようにこれ
に影響を受けて制御がずれることはなく、変化に対応で
きる。
本発明によれば、得られる単結晶の無転位結晶化率が、
従来法によるものより向上し、生産性もはるかに上が
る。
従来法によるものより向上し、生産性もはるかに上が
る。
さらに、制御操作から人によった経験的要素が払拭され
て、僅かな工数で操業が行なわれるから、労働生産性が
飛躍的に向上する等の効果がある。
て、僅かな工数で操業が行なわれるから、労働生産性が
飛躍的に向上する等の効果がある。
第1図は、本発明を実施するための単結晶成長を制御す
るシステム構成図 第2図は、本発明を実施するための単結晶成長を制御す
るシステム中の演算部を示す図。 第3図は、高周波誘導加熱式FZ法による単結晶の製造装
置の発振機出力部の等価回路を示す図。第4図は、負荷
抵抗と結晶長さとの関係を、本発明方法の場合と従来法
の場合とについて比較した図。 第5図は、負荷定数と結晶長さとの関係を、本発明方法
の場合と従来法の場合とについて比較した図。 第6図及び第7図は、本発明方法と従来法を用いて製造
した場合の制御状態を表わす図。 1……原料棒 2……単結晶 3……溶融部 4……加熱コイル 5……発振機 6……上軸送りモータ 7……下軸送りモータ 8,9……モータ駆動回路 10,11……ロータリエンコーダ 12……入力処理回路 13……演算部 14……設定プログラム 15……比較演算部 16……出力処理回路
るシステム構成図 第2図は、本発明を実施するための単結晶成長を制御す
るシステム中の演算部を示す図。 第3図は、高周波誘導加熱式FZ法による単結晶の製造装
置の発振機出力部の等価回路を示す図。第4図は、負荷
抵抗と結晶長さとの関係を、本発明方法の場合と従来法
の場合とについて比較した図。 第5図は、負荷定数と結晶長さとの関係を、本発明方法
の場合と従来法の場合とについて比較した図。 第6図及び第7図は、本発明方法と従来法を用いて製造
した場合の制御状態を表わす図。 1……原料棒 2……単結晶 3……溶融部 4……加熱コイル 5……発振機 6……上軸送りモータ 7……下軸送りモータ 8,9……モータ駆動回路 10,11……ロータリエンコーダ 12……入力処理回路 13……演算部 14……設定プログラム 15……比較演算部 16……出力処理回路
Claims (4)
- 【請求項1】高周波誘導加熱式FZ法による単結晶の製造
において、初期条件を表わす無負荷状態での高周波発振
機のプレート電圧、プレート電流、グリッド電流及び発
振周波数を変数として導かれる基準関数値と、単結晶製
造状態での高周波発振機のプレート電圧、プレート電
流、グリッド電流及び発振周波数を変数として導かれる
負荷時関数値とを比較演算することで、高周波発振機に
かかる負荷の状態を負荷変動値として求め、この求めら
れた負荷変動値が予め経験的に求められた所望のパター
ンプログラムと比較して基準範囲内にあるときは負荷定
数の増減により結晶製造装置の上軸送りと下軸送りを自
動制御し、負荷変動値が基準範囲より外れたときは、負
荷定数の増減の程度に応じて適宜上軸送りと下軸送りを
自動制御しつつ、高周波発振機の出力を自動制御して、
単結晶の成長を連続的に自動制御することを特徴とする
単結晶成長制御方法。 - 【請求項2】負荷変動値が、メルト抵抗とメルトインダ
クタンスの比で表される負荷定数及び高周波発振機側か
ら負荷側をみた負荷抵抗であることを特徴とする請求項
1記載の単結晶成長制御方法。 - 【請求項3】高周波誘導加熱式FZ法による単結晶製造方
法において、初期条件を表わす無負荷状態での高周波発
振機のプレート電圧、プレート電流、グリッド電流及び
発振周波数を変数として導かれる基準関数値と、単結晶
製造状態での高周波発振機のプレート電圧、プレート電
流、グリッド電流及び発振周波数を変数として導かれる
負荷時関数値とを比較演算することで、高周波発振機に
かかる負荷の状態を負荷変動値として求め、この求めら
れた負荷変動値が予め経験的に求められた所望のパター
ンプログラムと比較して基準範囲内にあるときは負荷定
数の増減により結晶製造装置の上軸送りと下軸送りを自
動制御しつつ、また、負荷変動値が基準範囲より外れた
ときは、負荷定数の増減の程度に応じて適宜上軸送りと
下軸送りを自動制御しつつ、高周波発振機の出力を自動
制御して、単結晶の成長を連続的に自動制御しつつ単結
晶の製造を行なうことを特徴とする単結晶製造方法。 - 【請求項4】負荷変動値が、メルト抵抗とメルトインダ
クタンスの比で表される負荷定数及び高周波発振機側か
ら負荷側をみた負荷抵抗である請求項3記載の単結晶製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4212088A JPH07112959B2 (ja) | 1988-02-26 | 1988-02-26 | 単結晶成長制御方法及び該制御方法を用いた単結晶製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4212088A JPH07112959B2 (ja) | 1988-02-26 | 1988-02-26 | 単結晶成長制御方法及び該制御方法を用いた単結晶製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01219092A JPH01219092A (ja) | 1989-09-01 |
JPH07112959B2 true JPH07112959B2 (ja) | 1995-12-06 |
Family
ID=12627093
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4212088A Expired - Lifetime JPH07112959B2 (ja) | 1988-02-26 | 1988-02-26 | 単結晶成長制御方法及び該制御方法を用いた単結晶製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07112959B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11856678B2 (en) | 2019-10-29 | 2023-12-26 | Senic Inc. | Method of measuring a graphite article, apparatus for a measurement, and ingot growing system |
-
1988
- 1988-02-26 JP JP4212088A patent/JPH07112959B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11856678B2 (en) | 2019-10-29 | 2023-12-26 | Senic Inc. | Method of measuring a graphite article, apparatus for a measurement, and ingot growing system |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01219092A (ja) | 1989-09-01 |
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