JPH07112853A - 画像形成装置における給紙・排紙装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリンタ装置における給紙部と排紙部とを隣
接させて設け、給紙部に着脱自在に装着する給紙トレイ
２の表面側を排紙受け部に兼用できるようにして、コン
パクト化を図り、且つ梱包も嵩張らないようにする。 【構成】 プリンタ装置における本体に、給紙部とその
上側に隣接して排紙部とを設け、給紙部に対して着脱自
在に装着する給紙トレイ２のトレイ本体２１の左右両側
板部２１ｂ，２１ｂ上面には、排紙部から排紙される用
紙を支持するための用紙受け板２１における広幅の基板
部２１ａを着脱自在に嵌め入れ、且つその装着方向が正
逆両向きにて嵌合できる嵌合部２７，２７を形成すると
共に、該両嵌合部２７，２７の下端近傍には、基板部２
１ａの表面を押さえて脱落しないようにするためのスト
ッパー部２８，２８を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機、プリ
ンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置における給紙
・排紙装置の構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】電子写真複写機やファクシミリ装置で
は、一般に、給紙部と排紙部とが装置本体の別の個所に
形成されている。そして、これに用いる給紙トレイは、
上面開放状の平面視略矩形状のトレイ本体の底板上に給
紙側が上向きにばね付勢された受け板の上に、用紙を多
数枚積層状態で収納し、この給紙トレイを画像形成装置
の本体下部における給紙部に向かって略水平状に差し込
むように構成されている。

【０００３】そして、この給紙トレイ全体が画像形成装
置の本体内にすっぽりと収納されるように構成すると、
画像形成装置の本体が嵩張るという問題があった。他
方、プリンタ装置付きワードプロセッサやパーソナルコ
ンピュータに接続して使用するプリンタ装置では、特開
平４−７０３６８号公報等に開示されているように、プ
リンタの本体機構部の上側に自動給紙装置を着脱自在に
装着できるように構成し、プリンタ本体の梱包とは別個
に自動給紙装置のみを単独で梱包して梱包の嵩を小さく
しようとすることが考えられている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記先
行技術に示す自動給紙装置では、給紙ローラ等の駆動部
のケースに対して用紙を積層して支持する左右一対の用
紙ガイド体やその前部の排紙受け体が別別の方向に突出
している形態であるため、この給紙装置を単独で梱包す
るとしても嵩張るという問題を解決することができなか
った。

【０００５】本発明は、この問題を解決すべくなされた
ものであって、プリンタ等の画像形成装置における給紙
部と排紙部とを隣接させて設け、給紙トレイの上部側を
排紙受け部に兼用できるようにして、コンパクト化を図
り、且つ梱包も嵩張らないようにした画像形成装置にお
ける給紙・排紙装置を提供することを目的とするもので
ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の画像形成装置における給紙・排紙装置は、
画像形成装置における本体に、給紙部とその上側に隣接
して排紙部とを設け、前記給紙部に対して着脱自在に装
着する給紙トレイの上面には、前記排紙部から排紙され
る用紙を支持するための用紙受け板の基板部を、その装
着方向が正逆両向きにて嵌合できる係合手段を形成した
ものである。

【０００７】

【実施例】次に、本発明を具体化した実施例について説
明する。図１は画像形成装置の一例としてのインクジェ
ット式のプリンタ装置１の斜視図、図２は排紙兼用の給
紙トレイ２の分解斜視図、図３は前記給紙トレイ２をプ
リンタ装置１における本体上面の給紙部３に装着する状
態を示す斜視図、図４は要部側断面図である。プリンタ
装置１の本体はプリンタの機構部６及び電子制御用の基
板７、駆動モータ（図示せず）等を収納した下ケース４
と機構部６を上から覆う上ケース５とからなり、下ケー
ス４と上ケース５との合わせ部にて嵌め合わせ連結す
る。

【０００８】下ケース４と上ケース５との合わせ部の一
側面には、図４に理解できるような上板８と下板９とに
より内部中空状の横長に形成された手差し用ガイド体１
０の用紙挿入部１１を挟持し、前記上板８と下板９とが
接近した用紙導出部１２から一体的に突出する係止爪１
４を、機構部６における金属板製のフレーム１３に着脱
自在に装着支持させている。

【０００９】前記手差し用ガイド体１０内に差し込まれ
た用紙１５ａは前記フレーム１３に横長に形成された隙
間１６からプラテン１７の上側周面に導かれ、インクジ
ェット式の印字部１８との間を通過して、上ケース５の
上面に着脱自在に載置されたトップカバー１９に形成さ
れた排紙口１９ａから、前記給紙トレイ２の表面側に配
置した用紙受け板２０に向かって排出される。前記下ケ
ース４、上ケース５、手差し用ガイド体１０及びトップ
カバー１９は各々合成樹脂製である。

【００１０】給紙トレイ２は、図２〜図６から理解でき
るように、上面開放状の平面視矩形のトレイ本体２１の
底板２１ａの下部寄り部位上にコイルばね２２を介して
上向きに付勢された支持板２３の上端側の支持ピン２４
を中心に上下回動するように装着されている。また、前
記底板２１ａの表面に沿って一側板２１ｂの外に延びる
操作レバー２５にて前記支持板２３をコイルばね２２に
よる付勢許可状態と支持板２３を底板２１ａに接近させ
た付勢禁止状態とに選択的に位置保持できる構成とす
る。さらに底板２１ａの上端側には平面視コ字型の金属
製の支持棒２６の基部を抜き差し自在に装着できる構成
である。

【００１１】トレイ本体２１の左右両側板部２１ｂ，２
１ｂには、前記用紙受け板２０における広幅の基板部２
０ａの左右両側端を支持する嵌合部２７，２７と、用紙
受け板２０を下側にずれ落ち不能に支持するストッパー
部２８，２８とからなる係合手段が設けられている。こ
の構成をさらに詳述すると、前記広幅の基板部２０ａの
左右幅寸法はＨ１であり、その長さはＬ１とし、狭幅の
突出部２０ｂの幅寸法をＨ２、長さ寸法をＬ２とすると
（図２参照）、トレイ本体２１の左右両側板部２１ｂ，
２１ｂの内側面に段付き状に形成した嵌合部２７，２７
間の寸法はＨ１に略等しくし、また、両嵌合部２７，２
７の長さ寸法はＬ１に略等しくなるように形成する（図
５参照）。

【００１２】そして、両嵌合部２７，２７の下端部近傍
に互いに内向きに突出させたストッパー部２８、２８
が、嵌合部２７に嵌まった状態の基板部２０ａの板厚部
分を押えることにより、基板部２０ａが嵌合部２７から
不用意に浮き上がるのを防止できるものである。この場
合、図３及び図５に示すように、用紙受け板２０の狭幅
の突出部２０ｂがトレイ本体２１における給紙部３への
挿入方向と反対側に突出するように、基板部２０ａを前
記左右両嵌合部２７，２７に嵌め込んだ状態では、前記
トレイ本体２１における支持板２３に積層された単票の
用紙１５ｂは底板２１ａの下端部側と前記用紙受け板２
１の下端縁との間の空間を介して後述する給紙部３に向
かって給紙される。トレイ本体２１の上下方向の長さ寸
法Ｌ３（＞Ｌ１＞Ｌ２）に設定すると、前記用紙１５ｂ
が通過し得る空間の上下長さはＬ３−Ｌ１となる。

【００１３】また、トレイ本体２１と用紙受け板２０と
をコンパクトに梱包するためには、図６に示すように、
用紙受け板２０の広幅の基板部２０ａの向きを前記図５
の場合と逆にして前記嵌合部２７，２７内に嵌め入れ
る。これにより、用紙受け板２０における突出部２０ｂ
の半分以上の長さがトレイ本体２１上に被さることにな
り、この突出部２０ｂの長さが少なくなって梱包をコン
パクトにすることができる。

【００１４】なお、梱包時には、前記コ字型の支持棒２
６を支持板２３上に載せた状態で用紙受け板２０を被せ
ると、当該支持棒２６も脱落・紛失することがない。ま
た、前記嵌合部２７とストッパー部２８とからなる係合
手段に代えて、基板部２０ａの左右両側裏面を支持する
載置部をトレイ本体２１の左右両側板部２１ｂ，２１ｂ
に設ける一方、基板部２０ａの裏面にはトレイ本体２１
の左右両側板部２１ｂ，２１ｂに凹み形成した凹状係止
部に係止する突起を設けて相互のずれ移動を防止するよ
うにしても良い。

【００１５】なお、給紙部３における側面視略Ｄ字状で
円周面が摩擦係数の大きい給紙ローラ３０と、合成樹脂
製等の側面視略矩形状の紙押え体３１とは、前記トップ
カバー１９における排紙口１９ａに隣接するように仕切
り板１９ｂの下面側に設けた回転駆動軸３２に装着され
ており（図３及び図４参照）、図示しないモータにて間
欠的に回動する回転駆動軸３２に対して、複数の給紙ロ
ーラ３０は一体的に回動するように固着され、同じく複
数の紙押え体３１における弾性的な係止爪（図示せず）
は回転駆動軸３２の適宜個所に形成した係止溝（図示せ
ず）に係合して回転駆動軸３２の長手方向には移動不能
で、且つ回転駆動軸３２の回動と無関係に回転自在に遊
嵌されている。

【００１６】この紙押え体３１は前記回転駆動軸３２の
軸心を挟んで給紙トレイ２の下端から上方に向かって長
く、且つリブ等の肉厚の相違により紙押え体３１の下端
側が重くなるように形成されている。そして、紙押え体
３１の長手辺のうち一辺である押え面３１ａが、前記支
持板２３に積層された用紙１５ｂのうちの最上面に当接
可能であり、前記軸心から押え面３１ａまでの寸法が給
紙ローラ３０における平坦周面までの寸法より大きく、
且つ給紙ローラ３０における円周面までの寸法より小さ
くなるように設定されている。これにより、上下長手の
押え面３１ａは、給紙ローラ３０における平坦周面と前
記積層された用紙１５ｂの表面との接触を阻止し、且つ
給紙ローラ３０における円周面との圧接を許容するによ
うに構成されるものである。

【００１７】この構成により、給紙しない状態では、給
紙ローラ３０はその平坦周面が給紙トレイ２の表面側と
対面するようにして回転停止されており、且つ紙押え体
３１の押え面３１ａは前記平坦周面よりも給紙トレイ２
の表面に近い側に位置する。従って、給紙部３に対して
給紙トレイ２を外すと、前記回転駆動軸３２に遊嵌され
た紙押え体３１はその自重の偏倚により下端側が下向く
ように自由回動し、且つ押え面３１ａは給紙トレイ２の
表面と対向する姿勢で安定する。次に、給紙トレイ２を
給紙部３に向かって斜め下向きに装着し、操作レバー２
５の回動操作にて支持板２３を上向き付勢させると、当
該支持板２３に積層されている用紙１５ｂのうちの最上
表面が前記紙押え体３１における上下長手の押え面３１
ａに規制されることになり、前記積層された用紙１５ｂ
は凸湾曲するように変形することなく、平坦状に保持さ
れ、且つ給紙ローラ３０における平坦周面と接触するこ
とも阻止される。

【００１８】そして、給紙指令があると、前記回転駆動
軸３２は図４において時計回りに一回転し、給紙ローラ
３０が回動し、その円周面が紙押え体３１における押え
面３１ａ側に来ると、当該円周面が積層された用紙１５
ｂの表面を圧接しつつ回動することになるので、積層さ
れたうちの最上の一枚のみの用紙１５ｂが給紙トレイ２
における下端側からプラテン１７方向に給送される。次
いで、平坦周面が紙押え体３１における押え面３１ａ側
に来ると、給紙ローラ３０における平坦周面が積層され
た用紙１５ｂの表面に当接せず、且つ、紙押え体３１は
回転駆動軸３２の回転と無関係に遊嵌されているので、
押え面３１ａにて用紙１５ｂの表面を押圧した状態を保
持できるから、２重紙送りをすることがない。

【００１９】なお、給紙トレイ２は前記上ケース５にお
ける支持部３５に着脱自在に支持されており、また、上
ケース５の一側には操作パネル部３６が設けられてい
る。本発明においては、印字部１８は前記インクジェッ
ト式の他に、ドットインパクト方式や、サーマルヘッド
等の感熱式のもの等種々の形式を採用することができる
ことはいうまでもない。

【００２０】

【発明の作用・効果】以上に説明したように、本発明の
画像形成装置における給紙・排紙装置は、画像形成装置
における本体に、給紙部とその上側に隣接して排紙部と
を設け、前記給紙部に対して着脱自在に装着する給紙ト
レイの上面には、前記排紙部から排紙される用紙を支持
するための用紙受け板の基板部を、その装着方向が正逆
両向きにて嵌合できる係合手段を形成したものであるか
ら、給紙トレイに用紙を積層させて給紙部に用紙を送給
すると、画像形成後の用紙は前記給紙部に隣接した排紙
部から給紙トレイ上の用紙受け板にて支持されるので、
未使用の用紙と画像形成後の用紙とが混合しない。

【００２１】そして、用紙受け板は給紙トレイの上面に
てその厚み方向と平行状に配置されるから、給紙及び排
紙の作業中も給紙・排紙装置全体が嵩張らない。しか
も、この給紙・排紙装置は画像形成装置本体に対して着
脱自在に装着であり、且つ用紙受け板はその基板部の装
着方向を正逆両向きにて嵌合できるから、出荷時等の梱
包に際しても、嵩張ることがなくコンパクトにできると
いう効果を奏するのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】プリンタ装置の斜視図である。

【図２】給紙トレイの分解斜視図である。

【図３】給紙トレイをプリンタ装置における本体上面の
給紙部に装着する状態を示す斜視図である。

【図４】要部側断面図である。

【図５】給紙・排紙作業に際しての給紙トレイと用紙受
け板との装着方向を示す平面図である。

【図６】梱包に際しての給紙トレイと用紙受け板との装
着方向を示す平面図である。

【符号の説明】

１ プリンタ装置 ２ 給紙トレイ ３ 給紙部 １７ プラテン １８ 印字部 １９ａ 排紙口 ２０ 用紙受け板 ２０ａ 基板部 ２０ｂ 突出部 ２１ トレイ本体 ２１ｂ 側板部 ２３ 支持板 ２７，２７ 嵌合部 ２８，２８ ストッパー部 ３０ 給紙ローラ ３１ 紙押え体 ３５ 支持部 ３２ 回転駆動軸

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像形成装置における本体に、給紙部と
   その上側に隣接して排紙部とを設け、前記給紙部に対し
   て着脱自在に装着する給紙トレイの上面には、前記排紙
   部から排紙される用紙を支持するための用紙受け板の基
   板部を、その装着方向が正逆両向きにて嵌合できる係合
   手段を形成したことを特徴とする画像形成装置における
   給紙・排紙装置。