JPH07112757A - レンジパック用シリコーン塗工紙 - Google Patents
レンジパック用シリコーン塗工紙Info
- Publication number
- JPH07112757A JPH07112757A JP25676293A JP25676293A JPH07112757A JP H07112757 A JPH07112757 A JP H07112757A JP 25676293 A JP25676293 A JP 25676293A JP 25676293 A JP25676293 A JP 25676293A JP H07112757 A JPH07112757 A JP H07112757A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicone
- food
- coated paper
- paper
- microwave oven
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Wrappers (AREA)
- Paper (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】電子レンジおよびオーブンレンジを用いた加熱
調理に当たり、耐熱性はもちろん、食品表面への水分付
着が生じなく、また、食品との離型性に優れ、かつ密封
包装ができ、しかも良好な通蒸性を有する従来の包装体
では得られなかったトレー・カップ容器に対する電子レ
ンジおよびオーブンレンジ併用の理想的シリコーン塗工
紙ベースの蓋材を提供する。 【構成】片面または両面が剥離性を有するシリコーン紙
１の一部にシール部３を有し、少なくとも、このシール
部３を含むシリコーン紙１の面には、シリコーン粘着剤
４が塗工されている。
調理に当たり、耐熱性はもちろん、食品表面への水分付
着が生じなく、また、食品との離型性に優れ、かつ密封
包装ができ、しかも良好な通蒸性を有する従来の包装体
では得られなかったトレー・カップ容器に対する電子レ
ンジおよびオーブンレンジ併用の理想的シリコーン塗工
紙ベースの蓋材を提供する。 【構成】片面または両面が剥離性を有するシリコーン紙
１の一部にシール部３を有し、少なくとも、このシール
部３を含むシリコーン紙１の面には、シリコーン粘着剤
４が塗工されている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、電子レンジおよびオー
ブンレンジ調理用の食品包装材料に関し、特に、電子レ
ンジおよびオーブンレンジによる加熱時における通蒸
性，耐熱性，離型性および衛生性に優れたレンジパック
用シリコーン塗工紙に関する。
ブンレンジ調理用の食品包装材料に関し、特に、電子レ
ンジおよびオーブンレンジによる加熱時における通蒸
性，耐熱性，離型性および衛生性に優れたレンジパック
用シリコーン塗工紙に関する。
【０００２】
発明の背景 電子レンジで食品を加熱する場合、食品中の水分が蒸発
するために気密性を有する、例えば、気密性の高いプラ
スチック材料で密封包装される場合には、発生する食品
からの蒸気による蒸気圧にて包装体が膨張して破裂して
しまう。
するために気密性を有する、例えば、気密性の高いプラ
スチック材料で密封包装される場合には、発生する食品
からの蒸気による蒸気圧にて包装体が膨張して破裂して
しまう。
【０００３】したがって、通蒸性を与える手段として、
包装体に予め穴をあけるとか、シール部の一部を剥して
電子レンジ加熱を行なわなければならない面倒がある。
包装体に予め穴をあけるとか、シール部の一部を剥して
電子レンジ加熱を行なわなければならない面倒がある。
【０００４】また、この種の通蒸方法による場合は、蒸
発水分が加熱後に食品表面に付着して、表面が水っぽく
なるため食感を損なう。
発水分が加熱後に食品表面に付着して、表面が水っぽく
なるため食感を損なう。
【０００５】パン，ピザ等のベーキングには、オーブン
レンジが用いられるが、従来のべーキング食品として、
紙にポリエチレンテレフタレート，ポリブチレンテレフ
タレート，ポリメチルペンテン等の耐熱性を有するプラ
スチックをコーティングした包装材料が使用されている
が、電子レンジの場合と同様に、通蒸性が乏しいため
に、食品の表面に水分が付着して食感を損なう。
レンジが用いられるが、従来のべーキング食品として、
紙にポリエチレンテレフタレート，ポリブチレンテレフ
タレート，ポリメチルペンテン等の耐熱性を有するプラ
スチックをコーティングした包装材料が使用されている
が、電子レンジの場合と同様に、通蒸性が乏しいため
に、食品の表面に水分が付着して食感を損なう。
【０００６】パン，ケーキ等の包材の場合は、加熱調理
後の包装体からの離型に問題が生じる場合がある。ま
た、シール部が密封されていないと衛生的問題も生じ
る。
後の包装体からの離型に問題が生じる場合がある。ま
た、シール部が密封されていないと衛生的問題も生じ
る。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
背景に鑑みなされたものであって、電子レンジ，オーブ
ンレンジの両者を用いた加熱調理に当たり、220 ℃を越
える高温においても充分な耐熱性を有し、また、加熱時
の食品から蒸発する水分を適度に蒸散させることによ
り、食品表面の食感を損なわせない効果と、更に、食品
に対する離型性を具え、しかも、密封包装可能なトレ
ー，カップ状の容器にすることができるレンジパック用
シリコーン塗工紙を提供することを目的としている。
背景に鑑みなされたものであって、電子レンジ，オーブ
ンレンジの両者を用いた加熱調理に当たり、220 ℃を越
える高温においても充分な耐熱性を有し、また、加熱時
の食品から蒸発する水分を適度に蒸散させることによ
り、食品表面の食感を損なわせない効果と、更に、食品
に対する離型性を具え、しかも、密封包装可能なトレ
ー，カップ状の容器にすることができるレンジパック用
シリコーン塗工紙を提供することを目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願に係る第
一の発明たるレンジパック用シリコーン塗工紙は、片面
または両面が離型性を有するシリコーン塗工紙の一部に
シール部を有し、少なくとも、このシール部を含むシリ
コーン塗工紙の面には、シリコーン粘着剤が塗工されて
なるものである。
一の発明たるレンジパック用シリコーン塗工紙は、片面
または両面が離型性を有するシリコーン塗工紙の一部に
シール部を有し、少なくとも、このシール部を含むシリ
コーン塗工紙の面には、シリコーン粘着剤が塗工されて
なるものである。
【０００９】また、第二の発明たるレンジパック用シリ
コーン塗工紙は、前記した要件に加えて、前記シール部
を他の構成部分からなるトレー，カップ等容器のフラン
ジ部とシールされて密封されるものである。
コーン塗工紙は、前記した要件に加えて、前記シール部
を他の構成部分からなるトレー，カップ等容器のフラン
ジ部とシールされて密封されるものである。
【００１０】これら発明により、前記した目的を達成せ
んとするものである。
んとするものである。
【００１１】以下本発明を具体的に説明する。
【００１２】まず、本発明で使用するシリコーン塗工紙
の元となる紙は、クラフト紙，上質紙，グラシン紙，パ
ーチメント紙等の中から選ばれる紙を、使用目的により
クレーコートや水溶性塗料コートあるいはスーパーキャ
レンダー掛けしたものを使用する。
の元となる紙は、クラフト紙，上質紙，グラシン紙，パ
ーチメント紙等の中から選ばれる紙を、使用目的により
クレーコートや水溶性塗料コートあるいはスーパーキャ
レンダー掛けしたものを使用する。
【００１３】次に、離型よび紙の耐熱性向上、更に、適
度な通蒸性コントロールのために施される塗工のシリコ
ーン塗料としては、縮合型と呼ばれる末端に、シラノー
ル基を有するポリシロキサンをベースポリマーとし、架
橋剤であるポリメチルハイドロジェンシロキサンを配合
して、有機錫アシレート触媒の存在下で縮合反応させる
もの、また、付加型と呼ばれるビニル基を含有するポリ
シロキサンをベースポリマーとし、架橋剤としてポリメ
チルハイドロジェンシロキサンを配合して、白金触媒の
存在下で反応させるもの、あるいは、シリコーンレンジ
と呼ばれる３〜４官能性シラノールを用い、縮合により
三次元網目構造を生成したものを用いることができる。
度な通蒸性コントロールのために施される塗工のシリコ
ーン塗料としては、縮合型と呼ばれる末端に、シラノー
ル基を有するポリシロキサンをベースポリマーとし、架
橋剤であるポリメチルハイドロジェンシロキサンを配合
して、有機錫アシレート触媒の存在下で縮合反応させる
もの、また、付加型と呼ばれるビニル基を含有するポリ
シロキサンをベースポリマーとし、架橋剤としてポリメ
チルハイドロジェンシロキサンを配合して、白金触媒の
存在下で反応させるもの、あるいは、シリコーンレンジ
と呼ばれる３〜４官能性シラノールを用い、縮合により
三次元網目構造を生成したものを用いることができる。
【００１４】また、前述した紙への塗工は、上記シリコ
ーン塗料を有機溶剤で希釈し、あるいは、水系エマルジ
ョン，無溶剤等の処理液として、グラビアコート，ディ
ッピングコート，ロールコート，エアナイフコート，メ
イヤーバーコート等の方法で紙の片面もしくは両面にコ
ーティングする。なお、塗工量は0.2 〜10g/m2が望まし
い。
ーン塗料を有機溶剤で希釈し、あるいは、水系エマルジ
ョン，無溶剤等の処理液として、グラビアコート，ディ
ッピングコート，ロールコート，エアナイフコート，メ
イヤーバーコート等の方法で紙の片面もしくは両面にコ
ーティングする。なお、塗工量は0.2 〜10g/m2が望まし
い。
【００１５】次に、このようにしてシリコーン塗料を紙
に塗工することで離型性が付与されたシリコーン離型紙
を密封包装可能な蓋材にするために、シール部にシール
剤であるシリコーン粘着剤を塗工する。
に塗工することで離型性が付与されたシリコーン離型紙
を密封包装可能な蓋材にするために、シール部にシール
剤であるシリコーン粘着剤を塗工する。
【００１６】このシリコーン粘着剤の原料成分は、主と
してシリコーンゴム成分と、シリコーンレジン成分の二
つがある。
してシリコーンゴム成分と、シリコーンレジン成分の二
つがある。
【００１７】シリコーンゴム成分はいわゆるシリコーン
生ゴム架橋物であり、一般には下記の化１で示されるよ
うな分子式において、重合度ｎが数千から数万に及ぶ極
めて長い直鎖状のポリシロキサン構造を有している。
生ゴム架橋物であり、一般には下記の化１で示されるよ
うな分子式において、重合度ｎが数千から数万に及ぶ極
めて長い直鎖状のポリシロキサン構造を有している。
【００１８】
【化１】 ここでＲおよびＲ’は通常メチル基（−ＣＨ3 ），フェ
ニル基（−Ｃ6 Ｈ5 ），ビニル基（−ＣＨ＝ＣＨ2 ）な
どであり、末端は水酸基が一部ビニル基となっているも
のも含む。
ニル基（−Ｃ6 Ｈ5 ），ビニル基（−ＣＨ＝ＣＨ2 ）な
どであり、末端は水酸基が一部ビニル基となっているも
のも含む。
【００１９】また、このものは平均分子量15〜50万程度
のものを、例えば、過酸化ベンゾイルのような有機過酸
化物触媒を用いて加熱硬化したものである。
のものを、例えば、過酸化ベンゾイルのような有機過酸
化物触媒を用いて加熱硬化したものである。
【００２０】一方シリコーンレジンは、Ｒn ＳＩ（Ｏ
Ｈ）4-n で示される数種のシラノール（ＲはＣＨ3 ，Ｃ
6 Ｈ5 等）を脱水縮合反応することで得られ、分子量は
ゴムより小さいが複雑な三次元構造を有している。
Ｈ）4-n で示される数種のシラノール（ＲはＣＨ3 ，Ｃ
6 Ｈ5 等）を脱水縮合反応することで得られ、分子量は
ゴムより小さいが複雑な三次元構造を有している。
【００２１】これらシリコーン粘着剤の原料成分となる
シリコーンゴム成分とシリコーンレジン成分とには、適
宜可塑剤，充填剤，安定剤，添加剤を添付することもで
き、成分組成，配合比率によって粘着性，凝集力，接着
力を変化させる。
シリコーンゴム成分とシリコーンレジン成分とには、適
宜可塑剤，充填剤，安定剤，添加剤を添付することもで
き、成分組成，配合比率によって粘着性，凝集力，接着
力を変化させる。
【００２２】ここでシリコーン粘着剤の特徴について触
れると、シリコーン粘着剤は他の粘着剤に比べて粘着力
が小さいものの、−50℃以下の温度でも柔軟さを失わ
ず、また200 〜250 ℃の高温でも熱劣化や酸化に抵抗性
がある。
れると、シリコーン粘着剤は他の粘着剤に比べて粘着力
が小さいものの、−50℃以下の温度でも柔軟さを失わ
ず、また200 〜250 ℃の高温でも熱劣化や酸化に抵抗性
がある。
【００２３】なお、シリコーン粘着剤が耐熱性に優れる
のは、ＳＩ−Ｏ結合の結合エネルギーが高く、また、酸
素の攻撃を受けにくいためである。
のは、ＳＩ−Ｏ結合の結合エネルギーが高く、また、酸
素の攻撃を受けにくいためである。
【００２４】更に、このものは電気的性質，耐薬品性，
耐候性，耐湿性がよいことや、シリコーンゴム，シリコ
ーンワニス含浸ガラスクロス，テフロンなどにもよく粘
着するという特長がある。
耐候性，耐湿性がよいことや、シリコーンゴム，シリコ
ーンワニス含浸ガラスクロス，テフロンなどにもよく粘
着するという特長がある。
【００２５】本発明は、このようなシリコーン粘着剤の
耐熱性およびシリコーンに対する粘着性に着目してなさ
れたものである。
耐熱性およびシリコーンに対する粘着性に着目してなさ
れたものである。
【００２６】また、シリコーン粘着剤のシリコーン塗工
紙への塗工には、グラビアコート，ディッピングコー
ト，ロールコート，エアナイフコート，メイヤーバーコ
ート，ブレードコート等の方法で行なう。
紙への塗工には、グラビアコート，ディッピングコー
ト，ロールコート，エアナイフコート，メイヤーバーコ
ート，ブレードコート等の方法で行なう。
【００２７】また、塗工する部分は、シール部分のみに
限定するほか、離型剤の塗工面への重複した塗工や、離
型剤塗工面と反対面への塗工、更には、シート全面への
塗工であってもよい。なお、塗工量は、２〜100g/m2 が
望ましい。
限定するほか、離型剤の塗工面への重複した塗工や、離
型剤塗工面と反対面への塗工、更には、シート全面への
塗工であってもよい。なお、塗工量は、２〜100g/m2 が
望ましい。
【００２８】このようにしてシリコーン粘着剤を対象容
器のトレー，カップ等フランジ部に合わせてシリコーン
塗工紙に塗工する。
器のトレー，カップ等フランジ部に合わせてシリコーン
塗工紙に塗工する。
【００２９】トレー，カップ等容器と本発明に係るシリ
コーン塗工紙である蓋材との密封シールは、常温で圧着
するコールドシール方式，加熱圧着するヒートシール方
式等のシール方式が適用できる。
コーン塗工紙である蓋材との密封シールは、常温で圧着
するコールドシール方式，加熱圧着するヒートシール方
式等のシール方式が適用できる。
【００３０】
【作用】前記のように構成される本発明は以下に述べる
作用を奏する。
作用を奏する。
【００３１】基材となる紙の片面または両面へシリコー
ン塗料を塗工して、離型性が付与されるシリコーン離型
紙を得る。
ン塗料を塗工して、離型性が付与されるシリコーン離型
紙を得る。
【００３２】そして、このシリコーン離型紙の一側面
に、シリコーン粘着剤の塗工により、容器等の被着材と
ヒートシールされるためのシール部を形成すると、レン
ジパック用のシリコーン塗工紙が得られるもので、この
ものは、例えば、容器の蓋材に採用される。
に、シリコーン粘着剤の塗工により、容器等の被着材と
ヒートシールされるためのシール部を形成すると、レン
ジパック用のシリコーン塗工紙が得られるもので、この
ものは、例えば、容器の蓋材に採用される。
【００３３】このシリコーン塗工紙を、内容物の入った
被着材である容器のフランジ部へ重ねて、シール部とフ
ランジ部とをシールすると密封包装体が成形される。
被着材である容器のフランジ部へ重ねて、シール部とフ
ランジ部とをシールすると密封包装体が成形される。
【００３４】したがって、包装体のシール部は、シリコ
ーン接着剤により耐熱性や酸化抵抗性が十分に確保さ
れ、また、シリコーンに対する良好な粘着性により、内
容物を確実に保護できると共に、レンジによる加熱調理
時は、その良好な通蒸性により内容物の蒸発水分が適度
に外部へ流出して、内容物に悪影響を与えない。
ーン接着剤により耐熱性や酸化抵抗性が十分に確保さ
れ、また、シリコーンに対する良好な粘着性により、内
容物を確実に保護できると共に、レンジによる加熱調理
時は、その良好な通蒸性により内容物の蒸発水分が適度
に外部へ流出して、内容物に悪影響を与えない。
【００３５】一方、シリコーン粘着剤の小さい粘着力に
より、内容物との離型性がよくて、蓋材に使用した本発
明は、内容物の表面部が該蓋材に付着しない。
より、内容物との離型性がよくて、蓋材に使用した本発
明は、内容物の表面部が該蓋材に付着しない。
【００３６】
【実施例】次に、この発明に関するレンジパック用シリ
コーン塗工紙の実施の一例を図面に基づいて説明する。
コーン塗工紙の実施の一例を図面に基づいて説明する。
【００３７】坪量80g/m2のグラシン紙１の両面に、離型
性シリコーン２として東レ・ダウコーティング・シリコ
ーン株式会社製のＳＲＸ２４４を、３g/m2の割合で塗工
し、シール部３にはシリコーン粘着剤４として、東レ・
ダウコーティング・シリコーン株式会社製のＳＤ４５７
０を10g/m2の割合で、被着材である、図２に示すよう
な、トレー等の容器Ｂにおけるフランジ部８に合わせて
塗工し、シリコーン塗工紙である蓋材Ａを得た。
性シリコーン２として東レ・ダウコーティング・シリコ
ーン株式会社製のＳＲＸ２４４を、３g/m2の割合で塗工
し、シール部３にはシリコーン粘着剤４として、東レ・
ダウコーティング・シリコーン株式会社製のＳＤ４５７
０を10g/m2の割合で、被着材である、図２に示すよう
な、トレー等の容器Ｂにおけるフランジ部８に合わせて
塗工し、シリコーン塗工紙である蓋材Ａを得た。
【００３８】また、坪量450g/m2 の板紙５と、この一側
面に30μｍ厚に押出コーティングされたポリエステル６
とからなるトレー等の容器Ｂの中へ、市販の蒸しパン用
パウダーに牛乳と卵を加えて練った食品Ｃを入れてか
ら、前記した本発明実施例の蓋材Ａにてカップシーラに
より180 ℃にて熱圧シールして成形した、図２に示すよ
うな包装体Ｈを二つ用意した。
面に30μｍ厚に押出コーティングされたポリエステル６
とからなるトレー等の容器Ｂの中へ、市販の蒸しパン用
パウダーに牛乳と卵を加えて練った食品Ｃを入れてか
ら、前記した本発明実施例の蓋材Ａにてカップシーラに
より180 ℃にて熱圧シールして成形した、図２に示すよ
うな包装体Ｈを二つ用意した。
【００３９】この包装体Ｈを、東芝センサーグリルレン
ジを用いて、一つは500 Ｗで２分間の電子レンジ加熱
を、もう一つは220 ℃で20分間のオーブン加熱をしてそ
れぞれ調理した。
ジを用いて、一つは500 Ｗで２分間の電子レンジ加熱
を、もう一つは220 ℃で20分間のオーブン加熱をしてそ
れぞれ調理した。
【００４０】その結果、電子レンジ加熱調理品は、ふっ
くらとした蒸しパンが表面に水滴も付かずに、また、蓋
材Ａともきれいに離型した状態で調理できた。
くらとした蒸しパンが表面に水滴も付かずに、また、蓋
材Ａともきれいに離型した状態で調理できた。
【００４１】オーブンレンジ加熱調理したものは、蓋材
Ａ面が適度にコゲができ、また、水滴の付着もなく、し
かも、蓋材Ａとの離型も良好になされて、パン特有のク
リスピー感のある状態で調理できた。
Ａ面が適度にコゲができ、また、水滴の付着もなく、し
かも、蓋材Ａとの離型も良好になされて、パン特有のク
リスピー感のある状態で調理できた。
【００４２】比較例として、市販のヒートシーラブルPE
T を蓋材にして使用し、シール部の一部を通蒸のための
剥離を行ない供試したが、電子レンジおよびオーブンレ
ンジの場合共に、食材表面に水分が付着し、また、食品
は蓋材との離型性も不十分のため、その外観不良等の欠
点が生じた。
T を蓋材にして使用し、シール部の一部を通蒸のための
剥離を行ない供試したが、電子レンジおよびオーブンレ
ンジの場合共に、食材表面に水分が付着し、また、食品
は蓋材との離型性も不十分のため、その外観不良等の欠
点が生じた。
【００４３】以上の結果から、本発明実施例の蓋材Ａ
は、食品表面の水分付着が生じなく、食品との離型性が
よい上に、オーブンレンジの180 ℃以上の高温にも十分
耐え得ることができるものである。
は、食品表面の水分付着が生じなく、食品との離型性が
よい上に、オーブンレンジの180 ℃以上の高温にも十分
耐え得ることができるものである。
【００４４】なお、この包装体Ｈは、図３に示すよう
に、バリア包装袋Ｄによりパックすれば、食品Ｃの防湿
性や防気性等のバリア性が得られて、流通性が極めて良
好となる。
に、バリア包装袋Ｄによりパックすれば、食品Ｃの防湿
性や防気性等のバリア性が得られて、流通性が極めて良
好となる。
【００４５】
【発明の効果】前述のように構成される本発明は、従来
のトレー，カップ等容器包装の電子レンジおよびオーブ
ンレンジ食品の味および食感機能を大幅に改善できたた
めに、食材利用範囲を大幅に広くすることができる。
のトレー，カップ等容器包装の電子レンジおよびオーブ
ンレンジ食品の味および食感機能を大幅に改善できたた
めに、食材利用範囲を大幅に広くすることができる。
【００４６】蓋材と容器の構成面において、容器フラン
ジ部にシリコーン粘着材を塗布，乾燥させてから、シリ
コーン塗工紙を蓋材としてシールする方法も場合によっ
ては可能である。
ジ部にシリコーン粘着材を塗布，乾燥させてから、シリ
コーン塗工紙を蓋材としてシールする方法も場合によっ
ては可能である。
【００４７】この食材は、例えば、えだ豆，かぼちゃ等
の調理済野菜の加熱や、うなぎ，イワシ・アジ等の焼き
物に使用される魚類の加熱、あるいは、パン・ピザ等の
加熱調理等広範囲にわたり利用できる。
の調理済野菜の加熱や、うなぎ，イワシ・アジ等の焼き
物に使用される魚類の加熱、あるいは、パン・ピザ等の
加熱調理等広範囲にわたり利用できる。
【００４８】また、食品を包装した包装体を、市販にて
流通させる場合、防湿性，防気性等バリア性が必要な場
合は、当業界において通常利用されているバリア包装袋
にてパックすることができる。等の特有な効果を奏する
ものである。
流通させる場合、防湿性，防気性等バリア性が必要な場
合は、当業界において通常利用されているバリア包装袋
にてパックすることができる。等の特有な効果を奏する
ものである。
【図１】本発明に関するレンジパック用シリコーン塗工
紙の一部を拡大して示す断面図である。
紙の一部を拡大して示す断面図である。
【図２】図１におけるシリコーン塗工紙を蓋材に用いた
例の容器とのヒートシール状態を示す断面図である。
例の容器とのヒートシール状態を示す断面図である。
【図３】図２における包装体を、バリア包装袋によって
パックした状態を示す断面図である。
パックした状態を示す断面図である。
１ シリコーン紙 ２ 離型性シリコーン ３ シール部 ４ シリコーン粘着剤 ８ フランジ部 Ｂ 容器
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｄ２１Ｈ 27/00
Claims (2)
- 【請求項１】 片面または両面が剥離性を有するシリコ
ーン塗工紙の一部にシール部を有し、少なくとも、この
シール部を含むシリコーン塗工紙の面には、シリコーン
粘着剤が塗工されてなることを特徴とするレンジパック
用シリコーン塗工紙。 - 【請求項２】 前記シール部を、他の構成部分からなる
トレー，カップ等容器のフランジ部とシールされて密封
されていることを特徴とする請求項１記載のレンジパッ
ク用シリコーン塗工紙。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25676293A JPH07112757A (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | レンジパック用シリコーン塗工紙 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25676293A JPH07112757A (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | レンジパック用シリコーン塗工紙 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07112757A true JPH07112757A (ja) | 1995-05-02 |
Family
ID=17297097
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25676293A Pending JPH07112757A (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | レンジパック用シリコーン塗工紙 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07112757A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0796731A3 (ja) * | 1996-03-11 | 1997-10-22 | Patent Ag Sa | |
| EP0865915A1 (de) * | 1997-03-11 | 1998-09-23 | SA-Patent AG | Rezyklierbares und biologisch abbaubares, hitze- und tiefkühlbeständiges Verpackungslaminat, insbesondere für die Herstellung von Verpackungen für Lebensmittel |
| JP2015202890A (ja) * | 2014-04-15 | 2015-11-16 | 株式会社彫刻プラスト | 加工紙 |
-
1993
- 1993-10-14 JP JP25676293A patent/JPH07112757A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0796731A3 (ja) * | 1996-03-11 | 1997-10-22 | Patent Ag Sa | |
| EP0865915A1 (de) * | 1997-03-11 | 1998-09-23 | SA-Patent AG | Rezyklierbares und biologisch abbaubares, hitze- und tiefkühlbeständiges Verpackungslaminat, insbesondere für die Herstellung von Verpackungen für Lebensmittel |
| JP2015202890A (ja) * | 2014-04-15 | 2015-11-16 | 株式会社彫刻プラスト | 加工紙 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| AU780703B2 (en) | Packaging material and packaging product | |
| US3865302A (en) | Container for cooking food therein | |
| JP5030356B2 (ja) | 包装用熱収縮性ヒートシール性ポリマーフィルム | |
| EP1303395B1 (en) | Packaging film | |
| US3511746A (en) | Easy opening heat sealed package | |
| PL191302B1 (pl) | Sposób wytwarzania płyty opakowaniowej i sposób wytwarzania cieczo- i gazoszczelnego opakowania | |
| US11772871B2 (en) | Packaging for a food product | |
| KR900003346B1 (ko) | 내부 장벽층을 가진 용기 | |
| JPH07112757A (ja) | レンジパック用シリコーン塗工紙 | |
| JP2019011085A (ja) | 包装材料 | |
| US4214029A (en) | Packaging laminate | |
| JPH05319461A (ja) | オーブンバッグ用シリコーン塗工紙 | |
| EP0816561B1 (en) | A packaging material having a food grade barrier coating | |
| JPH11278513A (ja) | 電子レンジ用食品容器の蓋材及び電子レンジ用食品容器 | |
| JP4151244B2 (ja) | 電子レンジ加熱用包装体の包装材料の製造方法 | |
| JP2015019954A (ja) | 粘着性食品の電子レンジ加熱用樹脂シート及び容器 | |
| JPH0640485A (ja) | チーズ包装材料 | |
| JPH0223559Y2 (ja) | ||
| JPH06320678A (ja) | 蓋 材 | |
| JPH062373B2 (ja) | 耐水耐油耐熱性紙容器の製造方法 | |
| JPH057660U (ja) | 食品密封包装用易開封容器 | |
| JP2016074440A (ja) | 包装材料及び包装容器 | |
| JPH0338146Y2 (ja) | ||
| JPH0142478Y2 (ja) | ||
| JPH08207970A (ja) | 再加熱用食品密封容器 |