JPH07112602A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH07112602A
JPH07112602A JP6191755A JP19175594A JPH07112602A JP H07112602 A JPH07112602 A JP H07112602A JP 6191755 A JP6191755 A JP 6191755A JP 19175594 A JP19175594 A JP 19175594A JP H07112602 A JPH07112602 A JP H07112602A
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arc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ロードノイズを低減でき、走行時の静粛性を達
成する。 【構成】標準リムFにリム組みしかつ内圧を充填しない
状態のタイヤの子午断面において、カーカスラインL
は、ベルト7の外端7eとこの外端7eからタイヤ軸方
向内方に20mmの距離を隔たる位置との間の領域J1を
通る半径線20がカーカスラインLに交わるショルダ点
Poよりもタイヤ軸方向内側のクラウン域Q1をなす第
1の曲率半径R1の第1の円弧11と、サイドウォール
部4を通りサイドウォール域Q2をなす第2の曲率半径
R2の第2の円弧12と、前記第1の円弧11と前記シ
ョルダ点Poで接しかつ第2の円弧12に滑らかに連な
りショルダー域Q3をなす第3の曲率半径R3の第3の
円弧13とを含む。第3の曲率半径R3は、前記第1の
曲率半径R1の0.003〜0.03倍、しかも前記第
2の曲率半径R2の0.05〜0.5倍とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロードノイズを低減で
き、走行時の静粛性を達成しうる空気入りタイヤに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、乗用車の低騒音化、静粛化が強く
望まれており、そのためにはタイヤの騒音をも減じるこ
とが必要となる。
【0003】タイヤに起因する騒音としては、トレッド
パターンに基づくパターンノイズ、路面との間のきしみ
音すべり音に加えて、走行時250Hz付近の低周波範
囲でピークを迎えるいわゆるゴーという音が生じるロー
ドノイズが知られており、これは車内でのこもり音とな
って運転者に不快感を与えるなどその影響は大である。
【0004】このロードノイズは、スチールコード等を
用いた高弾性のベルト層でトレッド部を補強したラジア
ルタイヤにおいて特に顕著なことが知られており、路面
の凹凸から受けるトレッド面での衝撃が高弾性のベルト
層を加振することに原因する。従って、このようなロー
ドノイズを軽減させるべく、従来、トレッドゴム硬度を
低下したり、ベルト層に低モジュラスの有機繊維コード
を用いたりしてトレッド剛性を減じてトレッドの衝撃を
緩和させる他、タイヤ内腔内に例えば発泡性の防振材を
添着してタイヤ振動を抑制することが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来のものでは、満足のいく効果を得るに至っておら
ず、しかもトレッド剛性を減じるものは、コーナリング
フォースを損ねるなど操縦安定性等の低下を招き、又防
振材を用いるものは、乗心地性に劣る他タイヤの重量バ
ランスを失し円滑なタイヤ転動を阻害する。
【0006】従って本発明者は、このタイヤ振動の伝達
メカニズムについて研究を重ねた。その結果、タイヤ振
動は、前記ベルト層に隣設するカーカスを媒体としてビ
ードコアからシャーシに伝達されること、及びこのカー
カスの張力を部分的に減じることによって特に200H
z以上の周波数域においてその振動伝達率を低減しうる
ことを見出し得た。
【0007】すなわち本発明は、正規内圧充填前のカー
カスラインのプロファイルを特定することを基本とし
て、正規内圧充填後のカーカス張力を部分的に減じ、ロ
ードノイズを低減しうる空気入りタイヤの提供を目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明の空気入りタイヤは、トレッド部からサイドウ
ォール部を通りビード部のビードコアの回りで折返され
るカーカスと、このカーカスの半径方向外側かつトレッ
ド部の内方に配されるベルトとを具えるとともに、タイ
ヤを標準リムにリム組みしかつ内圧を充填しない状態の
タイヤの子午断面において、前記カーカスの厚さ中間点
を通るカーカスラインは、前記ベルトのタイヤ軸方向外
端とこの外端からタイヤ軸方向内方に20mmの距離Kを
隔たる位置との間の領域を通る半径線が前記カーカスラ
インに交わるショルダ点Poよりもタイヤ軸方向内側の
クラウン域をなす第1の曲率半径R1の第1の円弧と、
サイドウォール部を通りサイドウォール域をなす第2の
曲率半径R2の第2の円弧と、前記第1の円弧と前記シ
ョルダ点Poで接しかつ第2の円弧に滑らかに連なりシ
ョルダー域をなす第3の曲率半径R3の第3の円弧とを
含み、この第3の曲率半径R3は、前記第1の曲率半径
R1の0.003〜0.03倍、しかも前記第2の曲率
半径R2の0.05〜0.5倍としている。
【0009】
【作用】内圧0kg/cm2 の状態においてカーカスライン
を、第1の円弧からなるクラウン域と、第2の円弧から
なるサイドウォール域と、第3の円弧からなるショルダ
域とを含むプロファイルで形成する。そしてこのカーカ
スラインにおいて、前記第3の円弧の曲率半径R3を、
第1の円弧の曲率半径R1の0.003〜0.03倍、
第2の円弧の曲率半径R2の0.05〜0.5倍の範囲
に減じている。
【0010】すなわち、曲率半径R3が小な本願のカー
カスラインは、ショルダ域で急激に変曲する略矩形状に
近似する。従って、正規内圧を充填した際、風船状に膨
らむカーカスラインは、クラウン域及びサイドウォール
域においてタイヤ外方に膨出する反面、ショルダ域がタ
イヤ内方に入り込む変形を生ずることとなる。このこと
によってカーカスコードの張力(コードテンション)
は、ショルダ域において部分的に低減する。その結果、
トレッド部からビード部に至るカーカスの振動伝達率
が、特に200Hz以上の周波数域において減じられ、
ロードノイズの発生を効果的に抑制する。
【0011】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、標準リムFにリム組しかつ内圧を充填しな
い状態Y1のタイヤの子午断面を示し、加硫金型内での
タイヤ形状と実質的に一致する。ここでタイヤをリムF
にリム組する際、いったん内圧を充填してタイヤのビー
ド部をリムフランジ部に完全に嵌合させ、しかる後に充
填内圧を0kg/cm2 にしてもよい。
【0012】図1において空気入りタイヤ1は、ビード
コア2を有する一対のビード部3と、各ビード部3から
タイヤ半径方向外方にのびるサイドウォール部4と、該
サイドウォール部4の外端間を継ぐトレッド部5とを具
える。なお空気入りタイヤ1は、本例ではタイヤ巾に対
するタイヤ高さの比である偏平率が0.70以下の乗用
車用偏平ラジアルタイヤとして形成される。
【0013】前記ビード部3、3間には、トレッド部5
からサイドウォール部4をへてビードコア2の回りでタ
イヤの内側から外側に折返されるカーカス6が架け渡さ
れるとともに、このカーカス6の半径方向外側かつトレ
ッド部5の内方には強靭なベルト7が配される。
【0014】前記カーカス6は、例えばポリエステル繊
維を用いたカーカスコードをタイヤ赤道Cに対して75
〜90度の角度で配列した1以上、本例では1枚のカー
カスプライ6aから形成され、カーカスコードとしては
他にナイロン等の有機繊維コードが好適に使用される。
【0015】又ビードコア2間を跨がるカーカス6のト
ロイド状の本体部6Aとその両端の折返し部6Bとの間
には、前記ビードコア2からタイヤ半径方向外方に向か
って先細状にのびる硬質ゴムからなるビードエーペック
ス8が介在し、ビード部3からサイドウォール部4に至
り補強する。なおビードエーペックス8の上端のビード
ベースラインBLからの高さHBは、カーカス6が最大
巾となる最大巾位置Mまでの高さHMより小とする。又
カーカス6の前記折返し部6Bは、前記リムFのフラン
ジ高さHFを半径方向外方にこえるとともに、前記ビー
ドエーペックス8の外側面上で終端するいわゆるロータ
ーンーアップ(LTU)の折返し構造としている。
【0016】又前記ベルト7は、本例では、内外2枚の
ベルトプライ7a、7bから形成され、トレッド部5を
その略全巾に亘りタガ効果を有して補強し、トレッド剛
性及びタイヤ剛性を高める。なお本例では内のベルトプ
ライ7aは外のベルトプライ7bより広巾であって、こ
の内のベルトプライ7aのタイヤ軸方向外端によりベル
ト7の外端7eを構成する。
【0017】前記ベルトプライ7a、7bは、ベルトコ
ードをタイヤ赤道に対して30度以下、本例では約20
度の角度で配列したコード配列体をなし、各ベルトコー
ドはプライ間相互で交差する向きに配される。なおベル
トコードとしては、伸長性が低く耐破断性に優れる高モ
ジュラスの繊維コード、本例ではスチールコードが用い
られるが、他に芳香族ポリアミド繊維コード等も好適に
使用される。
【0018】そして本発明ではさらに、図2に示すよう
に、タイヤの内圧0kg/cm2 の状態Y1において、前記
カーカス6のカーカスラインLは、クラウン域Q1、サ
イドウォール域Q2、ショルダ域Q3を含む特定のプロ
ファイルを具えている。なおカーカスラインLは、カー
カス6の厚さの中間点を通る曲線、すなわちカーカス6
の厚さ方向の中心線として定義される。
【0019】前記クラウン域Q1は、カーカスラインL
上のショルダ点Poよりもタイヤ軸方向内側の部分であ
って、タイヤ赤道面上に中心を具えかつ第1の曲率半径
R1を有する第1の円弧11から形成される。なお前記
ショルダ点Poとは、前記ベルト層7の外端7eと、こ
の外端7eからタイヤ軸方向内方に20mmの距離を隔た
る位置との間の領域J1を通る半径線20がカーカスラ
インLに交わる点として定義される。このようにクラウ
ン域Q1は、ベルト7下に配されることによるベルト剛
性の付与によって、正規内圧充填時の変形が比較的小さ
く、本例では、ベルト7と略平行に湾曲することによ
り、前記ショルダ点Poは、ベルト7外端部分がカーカ
ス6から除々に離間する離間開始位置と略一致する。
【0020】前記サイドウォール域Q2は、カーカスラ
インLがサイドウォール部4を通る部分であって、少な
くともカーカス6の前記最大巾位置Mよりもタイヤ半径
方向外方となる外方部15を第2の曲率半径R2を有す
る第2の円弧12で形成している。この第2の円弧12
は、本例では前記最大巾位置Mを通るタイヤ軸と平行な
軸方向線21上に中心を有する。又サイドウォール域Q
2における前記最大巾位置Mよりも内方の内方部16
は、最大巾位置Mからビードエーペックス8上端近傍に
至る第1の内方部分16Aと、ビードエーペックス8の
内側面に隣接する第3の内方部分16Cとこれら各部分
16A、16Cを滑らかに継ぐ第2の内方部分16Bと
からなる。本例では、第1の内方部分16Aは、前記第
2の円弧12の延長線として曲率半径R2で形成される
とともに、第3の内方部分16Cはタイヤ外側に中心を
有する凹円弧状に湾曲する。従って第2の内方部分16
Bは、凸円弧と凹円弧の変曲部分をなす。なお内方部1
6は、ビードエーペックス8の形状及び寸法等に応じ
て、前記第1〜第3の内方部分16A〜16Cを第2の
円弧12の延長線として曲率半径R2で形成してもよ
い。
【0021】前記ショルダ域Q3は、前記クラウン域Q
1とサイドウォール域Q2とを継ぐ連結部分であって、
第1の円弧11と前記ショルダ点Poで接しかつ第2の
円弧12に滑らかに連なる第3の曲率半径R3を有する
第3の円弧13で形成する。なお「滑らかに連なる」と
は、屈曲点を生じることなく第2の円弧12と第3の円
弧13とが連続することを意味し、そのためにダ円等の
他の曲線を介在させてもよい。なお好ましくは本例のご
とく、第3の円弧13は第2の円弧12に内接する。
【0022】そしてこのようなプロファイルのカーカス
ラインLにおいて、第3の曲率半径R3を第1の曲率半
径R1の0.003〜0.03倍、しかも第2の曲率半
径R2の0.05〜0.5倍の範囲に減じることによっ
て、ロードノイズを低減する。
【0023】すなわち図2に示すように、第3の曲率半
径を減じて前記範囲内に規制することによって、カーカ
スラインLはショルダ域Q3で急激に変曲する略矩形状
をなす。従って図3に誇張して示すように、正規内圧を
充填する状態Y2において風船状に膨張するカーカスラ
インLは、クラウン域Q1及びサイドウォール域Q2が
タイヤ外方側に膨出変形する一方、ショルダ域Q3が曲
率半径R3を増大しつつタイヤ内方側に入り込む。その
結果、このショルダ域Q3のカーカスコードのテンショ
ンが他の部分のコードテンションに比して部分的に弱ま
り、カーカス6の振動伝達率を減じうる。なおこのコー
ドテンションの低減効果は、図4に示すように、クラウ
ン域Q1の第1の円弧11を、タイヤ外側に中心を有す
る凹円弧で形成することにより高めることが可能とな
る。
【0024】第3の曲率半径R3が0.03R1より大
の時及び0.5R2より大の時、図5に誇張して示すよ
うに、正規内圧充填によって、ショルダ域Q3が他の領
域Q1、Q2とともにタイヤ外方側に膨出変形すること
となり、コードテンションの弱所を形成しえない。逆に
第3の曲率半径R3が0.003R1より小及び0.0
5R2より小の時、タイヤの生産を困難とする。
【0025】なお、前記第1の曲率半径R1は、JIS
D4204に規定する乗用車用タイヤの断面巾の呼びが
95〜315のものについては600〜5000(mm)
程度の範囲から適宜選択して採用することが好ましく、
中でも断面巾の呼びが200を下回るものについては6
00〜3000(mm)、同200以上のものについては
1000〜5000(mm)程度が望ましい。又前記第3
の曲率半径R3については、前記のごとくタイヤ製造工
程上の制約から18mm以上、さらに好ましくは20mm以
上とすることが望ましい。
【0026】ここで図6に、ショルダ域Q3でのコード
テンションを弱めた本発明の実施例タイヤの振動伝達性
のテスト結果を、従来品タイヤと比較して記載する。
【0027】実施例品タイヤと従来品タイヤとはカーカ
スラインのプロファイルのみ異なりかつ内部構造を実質
的に同一としたタイヤサイズ205/65VR15のも
のを使用した。なお実施例品タイヤにおいては、R1=
1500、かつR2=65、R3=24、従来品タイヤ
においてはR1=1000、R2=65、R3=35
(単位mm)であった。又前記テストは、正規内圧を充填
した状態Y2のタイヤを車両に装着し、そのトレッド部
の赤道上をインパクトハンマを用いて10kgfの力で打
撃するものであり、その時に発生する車軸における振動
を周波数分析したものを図6に示している。同図のごと
く、特に200Hz以上の周波数域において振動伝達性
が抑制されており、特に250Hz付近でピークとなる
ロードノイズの低減に効果的であることがわかる。
【0028】又本例においては、前記振動伝達性の抑制
効果をより有効に発揮させるために、この部分における
ゴムゲージ厚を減じている。
【0029】すなわち、タイヤ1は、図1〜2に示すよ
うに、前記ベルト層7の外端7eを通る半径線22が前
記カーカスラインLに交わる端点P1と、この端点P1
からカーカスラインLに沿って20mmの距離をサイドウ
ォール部4側に隔てる隔点P2との間の領域J2におい
て、薄肉部17を形成する。この薄肉部17は、カーカ
ス6に沿って3mm以上の巾Wに亘って、タイヤ外周面と
カーカス6との間のゴム厚さTが3.5mm以下に減じた
部分であって、巾Wの上限は、前記領域J2の全巾すな
わち20mmである。又前記ゴム厚さTは、カーカス6を
保護するために、1.5mm以上とすることが好ましい。
【0030】なお前記薄肉部17は、ショルダ部からバ
ットレス部にかけて滑らかにゴムゲージ厚を漸減して形
成してもよく、又凹溝状にゴムゲージ厚を周囲から段差
的に減じて形成することもできる。この薄肉部17の形
成は、前記領域J2における曲げ剛性を軽減し、前記シ
ョルダ域Q3における振動伝達率の低減効果をさらに高
めうる。
【0031】次に、前記タイヤサイズにおいて前記第
1、第2及び第3の曲率半径R1〜R3及び前記ゴム厚
さTを種々変化させた本願構成のタイヤ(実施例1〜
8)を試作するとともに、各実施例のタイヤを国産の前
輪駆動車の全輪に装着し、ホットロールアフファルトの
路面を時速60kmで走行させ、かつ運転席の右耳元に設
置したマイクロフォンにてオーバーオール、160Hz
及び250Hzでの騒音レベルを夫々測定した。なお前
記の従来品のタイヤについても同様の測定を行った。
テストの結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】測定結果から明らかなように、実施例1
は、従来品に対して周波数が250Hz域での騒音レベ
ルの低減が顕著に現れていることを確認しうる。同様に
実施例2のものは、実施例1に対して第2の曲率半径R
2を大とすることによりオーバーオール(OA)での騒
音レベルが低減でき、実施例3のものは、実施例2に対
して第1の曲率半径R1を大とすることによりさらにオ
ーバーオールでの騒音レベルを低減しうる。
【0034】又実施例4は、実施例3に対して第2の曲
率半径R2をさらに大として、オーバーオール、及び2
50Hz域での騒音レベルを減じ、実施例5は、実施例
4に対し、第3の曲率半径R3を小とすることにより、
オーバーオールでさらに0.4dB騒音レベルを減じて
いる。なお、実施例6は、実施例5に対してゴム厚さT
を厚肉とした結果、実施例5よりも騒音レベルが増すも
のの、従来品よりは騒音レベルを減じていることが確認
できる。
【0035】さらに、実施例7は、第3の曲率半径R3
をさらに小さくしたものの、さらに大きな騒音レベルの
低減は見られず、又実施例8のものは実施例4に対して
第1の円弧R1を、タイヤ外方に曲率半径の中心を位置
させた結果、実施例4に対してさらに騒音レベルを減じ
ることが確認できた。
【0036】以上の点から、特に好ましい範囲として第
3の曲率半径R3は、第1の曲率半径R1の0.005
〜0.010倍、しかも第2の曲率半径R2の0.06
〜0.20倍を実施しうる。
【0037】
【発明の効果】本発明の空気入りタイヤは、叙上のごと
く構成しているために、ショルダ域における振動伝達率
を特に200Hz以上の周波数域で低減でき、ロードノ
イズを効果的に減じうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すタイヤの子午断面図で
ある。
【図2】そのカーカスラインを示す線図である。
【図3】本発明のタイヤにおけるカーカスラインLの内
圧0kg/cm2 の状態と正規内圧充填状態との変化を示す
線図である。
【図4】本発明のタイヤの他の実施例を示すタイヤの略
子午断面図である。
【図5】従来タイヤにおけるカーカスラインLの内圧0
kg/cm2 の状態と正規内圧充填状態との変化を示す線図
である。
【図6】本発明のタイヤの振動伝達率を周波数分析した
線図である。
【符号の説明】
2 ビードコア 3 ビード部 4 サイドウォール部 5 トレッド部 6 カーカス 7 ベルト層 7e 外端 11 第1の円弧 12 第2の円弧 13 第3の円弧 17 薄肉部 20、21 半径線 F 標準リム L カーカスライン Q1 クラウン域 Q2 サイドウォール域 Q3 ショルダ域

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部からサイドウォール部を通りビ
    ード部のビードコアの回りで折返されるカーカスと、こ
    のカーカスの半径方向外側かつトレッド部の内方に配さ
    れるベルトとを具えるとともに、タイヤを標準リムにリ
    ム組みしかつ内圧を充填しない状態のタイヤの子午断面
    において、前記カーカスの厚さ中間点を通るカーカスラ
    インは、前記ベルトのタイヤ軸方向外端とこの外端から
    タイヤ軸方向内方に20mmの距離を隔たる位置との間の
    領域を通る半径線が前記カーカスラインに交わるショル
    ダ点Poよりもタイヤ軸方向内側のクラウン域をなす第
    1の曲率半径R1の第1の円弧と、サイドウォール部を
    通りサイドウォール域をなす第2の曲率半径R2の第2
    の円弧と、前記第1の円弧と前記ショルダ点Poで接し
    かつ第2の円弧に滑らかに連なりショルダー域をなす第
    3の曲率半径R3の第3の円弧とを含み、この第3の曲
    率半径R3は、前記第1の曲率半径R1の0.003〜
    0.03倍、しかも前記第2の曲率半径R2の0.05
    〜0.5倍とした空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】前記第1の円弧は、タイヤ外側に中心を有
    する凹円弧であることを特徴とした請求項1記載の空気
    入りタイヤ。
  3. 【請求項3】前記サイドウォール部は、ベルトの外端を
    通る半径線が前記カーカスラインに交わる端点と、この
    端点からカーカスラインに沿って20mmをサイドウォー
    ル部側に隔てる隔点との間において、タイヤ外周面とカ
    ーカスとの間のゴム厚さTを3.5mm以下とししかもカ
    ーカスに沿う巾を3mm以上とした薄肉部を設けたことを
    特徴とした請求項1記載の空気入りタイヤ。
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