JPH07112401B2 - コンクリート製漬物タンクとその製造方法 - Google Patents
コンクリート製漬物タンクとその製造方法Info
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- JPH07112401B2 JPH07112401B2 JP20255593A JP20255593A JPH07112401B2 JP H07112401 B2 JPH07112401 B2 JP H07112401B2 JP 20255593 A JP20255593 A JP 20255593A JP 20255593 A JP20255593 A JP 20255593A JP H07112401 B2 JPH07112401 B2 JP H07112401B2
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- Japan
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- tank
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、漬物を製造する際に用
いられる業務用のコンクリート製漬物タンクとその製造
方法に関するものである。
いられる業務用のコンクリート製漬物タンクとその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、漬物の製造には、木製の樽に代わ
り、コンクリート製の漬物タンクを用いている。従来使
用されていた木製の樽は、その製作に手間がかかり、ま
た、樽を製作する職人の減少によるため、木製樽の供給
数が激減し、この樽の代替品として枡形状に形成された
コンクリート製のタンクを製作し、使用している。この
コンクリート製の漬物タンクは、上方が略正方形に開口
した箱状で、容易に製作ができ、下半分を地中に埋没し
た状態で使用され、上方の開口部より略正方形のコンク
リート製の板状の漬物石を落とし込んで漬物を製造す
る。しかしながら、上述したコンクリート製の漬物タン
クで漬物を製造する際に、漬物の成分である塩分によ
り、コンクリートが腐食され、コンクリートが漬物中に
溶け出し、タンクの壁面が損傷するという問題が発生す
る。また、タンク内の漬物を取り出す際に、タンクの開
口縁部に漬物汁が滴下して、この開口縁部を腐食させて
しまうという問題がある。
り、コンクリート製の漬物タンクを用いている。従来使
用されていた木製の樽は、その製作に手間がかかり、ま
た、樽を製作する職人の減少によるため、木製樽の供給
数が激減し、この樽の代替品として枡形状に形成された
コンクリート製のタンクを製作し、使用している。この
コンクリート製の漬物タンクは、上方が略正方形に開口
した箱状で、容易に製作ができ、下半分を地中に埋没し
た状態で使用され、上方の開口部より略正方形のコンク
リート製の板状の漬物石を落とし込んで漬物を製造す
る。しかしながら、上述したコンクリート製の漬物タン
クで漬物を製造する際に、漬物の成分である塩分によ
り、コンクリートが腐食され、コンクリートが漬物中に
溶け出し、タンクの壁面が損傷するという問題が発生す
る。また、タンク内の漬物を取り出す際に、タンクの開
口縁部に漬物汁が滴下して、この開口縁部を腐食させて
しまうという問題がある。
【0003】この腐食の防止のために、コンクリートタ
ンクの内壁面及び上端面に合成樹脂製のシート若しくは
塗層を連続して接着若しくは塗布して形成する発明が実
開昭53−67895号公報に掲載されている。
ンクの内壁面及び上端面に合成樹脂製のシート若しくは
塗層を連続して接着若しくは塗布して形成する発明が実
開昭53−67895号公報に掲載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
発明では、タンクの内壁面及び上端面に合成樹脂製のシ
ート若しくは塗層を連続して接着若しくは塗布して形成
する作業が面倒であり、特に、業務用の漬物タンクは、
容量が大きいため時間と手間がかかり、タンク隅角部で
の接着若しくは塗布作業が不完全になり易いという問題
があった。また、該接着若しくは塗布作業が不完全であ
ると、シート若しくは塗層がコンクリート壁面から部分
的に剥離して浮き上がり損傷し易くなるという問題が生
じる。
発明では、タンクの内壁面及び上端面に合成樹脂製のシ
ート若しくは塗層を連続して接着若しくは塗布して形成
する作業が面倒であり、特に、業務用の漬物タンクは、
容量が大きいため時間と手間がかかり、タンク隅角部で
の接着若しくは塗布作業が不完全になり易いという問題
があった。また、該接着若しくは塗布作業が不完全であ
ると、シート若しくは塗層がコンクリート壁面から部分
的に剥離して浮き上がり損傷し易くなるという問題が生
じる。
【0005】本発明は、以上のような点に鑑みてなした
ものであり、コンクリート製漬物タンクの内壁面等に合
成樹脂製のライニング板を連続して被覆形成する作業を
容易且つ完全な状態でなすことができるコンクリート製
漬物タンクとその製造方法を提供することを目的とする
ものである。
ものであり、コンクリート製漬物タンクの内壁面等に合
成樹脂製のライニング板を連続して被覆形成する作業を
容易且つ完全な状態でなすことができるコンクリート製
漬物タンクとその製造方法を提供することを目的とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】次に、上記の目的を達成
するための手段を実施例に対応する図を参照して説明す
る。すなはち、本願の第1の発明は、コンクリート製漬
物タンクに係り、筒形のコンクリート製タンク側壁部
(11)であって、その内側面と上端面と上端面と連続
する上部の外側面のそれぞれに合成樹脂製のライニング
板(6)が連続して被覆形成され、その下端面には円周
方向に所定の間隔でアンカーナット(9)が埋込形成さ
れたタンク側壁部(11)と、前記アンカーナット
(9)に対応して円周方向にボルト挿通孔(21a)が
貫通して形成され、内底面には合成樹脂製のライニング
板(6)が被覆形成されたコンクリート製の底板部(2
1)と、前記底板部(21)のボルト挿通孔(21a)
を介して前記タンク側壁部(11)のアンカーナット
(9)に先端部を螺締させることによりタンク側壁部
(11)の下端面に底板部(21)を固定させる固定ボ
ルト(10)と、内底部の隅部に沿って前記タンク側壁
部(11)内側面のライニング板(6)と前記底板部
(21)内底面のライニング板(6)とに溶接により固
着させる合成樹脂製の断面略L字形のアングル(7b)
と、を具備することを特徴としている。
するための手段を実施例に対応する図を参照して説明す
る。すなはち、本願の第1の発明は、コンクリート製漬
物タンクに係り、筒形のコンクリート製タンク側壁部
(11)であって、その内側面と上端面と上端面と連続
する上部の外側面のそれぞれに合成樹脂製のライニング
板(6)が連続して被覆形成され、その下端面には円周
方向に所定の間隔でアンカーナット(9)が埋込形成さ
れたタンク側壁部(11)と、前記アンカーナット
(9)に対応して円周方向にボルト挿通孔(21a)が
貫通して形成され、内底面には合成樹脂製のライニング
板(6)が被覆形成されたコンクリート製の底板部(2
1)と、前記底板部(21)のボルト挿通孔(21a)
を介して前記タンク側壁部(11)のアンカーナット
(9)に先端部を螺締させることによりタンク側壁部
(11)の下端面に底板部(21)を固定させる固定ボ
ルト(10)と、内底部の隅部に沿って前記タンク側壁
部(11)内側面のライニング板(6)と前記底板部
(21)内底面のライニング板(6)とに溶接により固
着させる合成樹脂製の断面略L字形のアングル(7b)
と、を具備することを特徴としている。
【0007】次に、本願の第2の発明は、コンクリート
製漬物タンクの製造方法に係り、内型枠(31)と外型
枠(41)との間に筒形のタンク側壁部形成空間を形成
するとともに、該タンク側壁部形成空間の内側面と内底
面と下部の外側面を構成する型枠壁面に合成樹脂製のラ
イニング板(6)を添設し、該ライニング板(6)を添
設したタンク側壁部形成空間内にコンクリートを打設す
るとともに、該打設コンクリートの上面部内に、円周方
向に所定の間隔でアンカーナット(9)を埋設し、コン
クリートの硬化後脱型してタンク側壁部(11)を形成
する工程と、箱状型枠(51)の内底面にライニング板
(6)を添設するとともにその内部の外周部に沿って円
周方向に所定の間隔で突起(51a)を設け、該箱状型
枠(51)内にコンクリートを打設し、該コンクリート
の硬化後脱型及び突起(51a)を外して、該突起(5
1a)に対応するボルト挿通孔(21a)を周囲に有す
る底板部(21)を形成する工程と、底板部(21)を
タンク側壁部(11)の上面に載置した後、ボルト挿通
孔(21a)を介してアンカーナット(9)に固定ボル
ト(10)を螺締させることによりタンク側壁部(1
1)の上面に底板部(21)を固定させる工程と、底板
部(21)が固定されたタンク側壁部(11)を上下逆
転させる工程と、その内部の隅部に沿って、タンク側壁
部(11)内側面のライニング板(6)と底板部(2
1)内底面のライニング板(6)とに合成樹脂製の断面
略L字形のアングル(7b)を溶接により固着させる工
程と、を行なはせることを特徴としている。
製漬物タンクの製造方法に係り、内型枠(31)と外型
枠(41)との間に筒形のタンク側壁部形成空間を形成
するとともに、該タンク側壁部形成空間の内側面と内底
面と下部の外側面を構成する型枠壁面に合成樹脂製のラ
イニング板(6)を添設し、該ライニング板(6)を添
設したタンク側壁部形成空間内にコンクリートを打設す
るとともに、該打設コンクリートの上面部内に、円周方
向に所定の間隔でアンカーナット(9)を埋設し、コン
クリートの硬化後脱型してタンク側壁部(11)を形成
する工程と、箱状型枠(51)の内底面にライニング板
(6)を添設するとともにその内部の外周部に沿って円
周方向に所定の間隔で突起(51a)を設け、該箱状型
枠(51)内にコンクリートを打設し、該コンクリート
の硬化後脱型及び突起(51a)を外して、該突起(5
1a)に対応するボルト挿通孔(21a)を周囲に有す
る底板部(21)を形成する工程と、底板部(21)を
タンク側壁部(11)の上面に載置した後、ボルト挿通
孔(21a)を介してアンカーナット(9)に固定ボル
ト(10)を螺締させることによりタンク側壁部(1
1)の上面に底板部(21)を固定させる工程と、底板
部(21)が固定されたタンク側壁部(11)を上下逆
転させる工程と、その内部の隅部に沿って、タンク側壁
部(11)内側面のライニング板(6)と底板部(2
1)内底面のライニング板(6)とに合成樹脂製の断面
略L字形のアングル(7b)を溶接により固着させる工
程と、を行なはせることを特徴としている。
【0008】
【作用】上記第1及び第2の発明では、ライニング板
(6)は、タンク側壁部(11)と同底板部(21)
に、それぞれが分離した状態で格別に設けられることか
ら、その被覆形成が容易である。漬物タンク内底面の隅
角部には、ライニング板(6)とは別部材の断面略L字
形のアングル(7b)が溶接されていることから、十分
に補強され、且つその補強作業が容易である。第2の発
明では、筒形のタンク側壁部(11)の上面に底板部
(21)を載置した状態で、固定ボルト(10)の螺締
により結合固定させるようにしているのでタンク側壁部
(11)と底板部(21)との密着固定が底板部(2
1)の自重により確実で且つ容易である。
(6)は、タンク側壁部(11)と同底板部(21)
に、それぞれが分離した状態で格別に設けられることか
ら、その被覆形成が容易である。漬物タンク内底面の隅
角部には、ライニング板(6)とは別部材の断面略L字
形のアングル(7b)が溶接されていることから、十分
に補強され、且つその補強作業が容易である。第2の発
明では、筒形のタンク側壁部(11)の上面に底板部
(21)を載置した状態で、固定ボルト(10)の螺締
により結合固定させるようにしているのでタンク側壁部
(11)と底板部(21)との密着固定が底板部(2
1)の自重により確実で且つ容易である。
【0009】
【実施例】図1は本発明によるコンクリート製漬物タン
クの一実施例を示す斜視図、図2は同実施例によるコン
クリート製漬物タンクの側断面図である。このコンクリ
ート製漬物タンク1は、上方が開口した略箱状に形成さ
れている。本実施例の漬物タンク1は図1に示すように
開口が正方形状に形成され、図2に示すように、この漬
物タンク1の内側面2と内底面3、及び開口の周縁上端
面4と、この開口周縁の外側面5の各々に、ライニング
板6が被覆されている。このライニング板6は、食品衛
生法に準じた硬質な塩化ビニル樹脂より形成され、図3
に示すように、一方の面に互いに平行な多数のリブ片6
aが一体に形成されている。リブ片6aの先端には膨出
部が形成され、板面の両端に位置するリブ片6bのみ先
端が鉤状に形成されている。そして、この鉤状リブ片6
bによってライニング板6同士を接続するようになって
いる。接続には、図3に示すような断面略コ字形状のジ
ョイント7aを用いる。
クの一実施例を示す斜視図、図2は同実施例によるコン
クリート製漬物タンクの側断面図である。このコンクリ
ート製漬物タンク1は、上方が開口した略箱状に形成さ
れている。本実施例の漬物タンク1は図1に示すように
開口が正方形状に形成され、図2に示すように、この漬
物タンク1の内側面2と内底面3、及び開口の周縁上端
面4と、この開口周縁の外側面5の各々に、ライニング
板6が被覆されている。このライニング板6は、食品衛
生法に準じた硬質な塩化ビニル樹脂より形成され、図3
に示すように、一方の面に互いに平行な多数のリブ片6
aが一体に形成されている。リブ片6aの先端には膨出
部が形成され、板面の両端に位置するリブ片6bのみ先
端が鉤状に形成されている。そして、この鉤状リブ片6
bによってライニング板6同士を接続するようになって
いる。接続には、図3に示すような断面略コ字形状のジ
ョイント7aを用いる。
【0010】そして、このライニング板6の一方の面に
形成されている各リブ片6a,6bを漬物タンク1製造
時に、コンクリート内に埋没させ、コンクリートを硬化
させることにより、コンクリートとライニング板6とを
一体化させて壁面を形成させる。すなわち、コンクリー
トの表面にライニング板6が被覆された漬物タンク1が
得られるようになっている。
形成されている各リブ片6a,6bを漬物タンク1製造
時に、コンクリート内に埋没させ、コンクリートを硬化
させることにより、コンクリートとライニング板6とを
一体化させて壁面を形成させる。すなわち、コンクリー
トの表面にライニング板6が被覆された漬物タンク1が
得られるようになっている。
【0011】さて、次に本発明のコンクリート製漬物タ
ンク1の製造方法の一例を説明する。まず、漬物タンク
1の側壁部11を製造する。図5(a)に示すように下
端にフランジ部31aが形成されている略垂直な角柱形
状の内型枠31にライニング板6を仮装着する。ライニ
ング板6は、リブ片6aが外方に向いた状態で、内型枠
31の角柱部31bの各外側壁面に取付けられるととも
に、漬物タンク1の開口の周縁上端面4となる部分を、
ライニング板6の一端部をL字状に折曲し、内型枠31
のフランジ部31aに沿わせて形成し仮装着する。すな
わち、側壁部11を上下逆で製造する。なお、この内型
枠31のフランジ部31aには、アンカーボルト32が
仮装着されており、前記ライニング板6の折曲成形され
た周縁上端面を貫通するようになっている。
ンク1の製造方法の一例を説明する。まず、漬物タンク
1の側壁部11を製造する。図5(a)に示すように下
端にフランジ部31aが形成されている略垂直な角柱形
状の内型枠31にライニング板6を仮装着する。ライニ
ング板6は、リブ片6aが外方に向いた状態で、内型枠
31の角柱部31bの各外側壁面に取付けられるととも
に、漬物タンク1の開口の周縁上端面4となる部分を、
ライニング板6の一端部をL字状に折曲し、内型枠31
のフランジ部31aに沿わせて形成し仮装着する。すな
わち、側壁部11を上下逆で製造する。なお、この内型
枠31のフランジ部31aには、アンカーボルト32が
仮装着されており、前記ライニング板6の折曲成形され
た周縁上端面を貫通するようになっている。
【0012】次に、上記内型枠31に外型枠41を取付
ける。外型枠41は、中空の角筒形状で、内型枠31の
フランジ部31aと接続する一端側の各内側面41a
に、略帯状のライニング板6が、リブ片6aを内方に向
けた状態で仮装着され、内型枠31のフランジ部31a
に固定される。なお、外型枠41の対向する内側面41
aの略中央には突部42がそれぞれ設けられている。そ
して、接続された内型枠31と外型枠41との隙間にコ
ンクリート8を打設する。打設時に、両型枠31,41
間の上方の隙間の数ヶ所にアンカーナット9が仮配設さ
れコンクリート8内に埋設される。
ける。外型枠41は、中空の角筒形状で、内型枠31の
フランジ部31aと接続する一端側の各内側面41a
に、略帯状のライニング板6が、リブ片6aを内方に向
けた状態で仮装着され、内型枠31のフランジ部31a
に固定される。なお、外型枠41の対向する内側面41
aの略中央には突部42がそれぞれ設けられている。そ
して、接続された内型枠31と外型枠41との隙間にコ
ンクリート8を打設する。打設時に、両型枠31,41
間の上方の隙間の数ヶ所にアンカーナット9が仮配設さ
れコンクリート8内に埋設される。
【0013】コンクリート8の打設終了後、養生してコ
ンクリート8を硬化させる。そして、コンクリート8の
硬化後、脱型を行う。出来上がった漬物タンク1の側壁
部11は、ライニング板6のリブ片6aがコンクリート
8内に埋没され、コンクリート8とライニング板6が一
体に成形されており、内側面2、開口の周縁上端面4、
外側面5の一部のそれぞれをライニング板6で被覆した
状態に形成されている。また、開口周縁の周縁上端面4
には、図6に示すようにアンカーボルト32が頭部を突
出させた状態で埋没されるとともに、後に底部11aと
なる端面には、アンカーナット9が図7に示すように埋
没され、さらに対壁の外側面にはそれぞれ凹部11bが
形成されている。
ンクリート8を硬化させる。そして、コンクリート8の
硬化後、脱型を行う。出来上がった漬物タンク1の側壁
部11は、ライニング板6のリブ片6aがコンクリート
8内に埋没され、コンクリート8とライニング板6が一
体に成形されており、内側面2、開口の周縁上端面4、
外側面5の一部のそれぞれをライニング板6で被覆した
状態に形成されている。また、開口周縁の周縁上端面4
には、図6に示すようにアンカーボルト32が頭部を突
出させた状態で埋没されるとともに、後に底部11aと
なる端面には、アンカーナット9が図7に示すように埋
没され、さらに対壁の外側面にはそれぞれ凹部11bが
形成されている。
【0014】一方、漬物タンク1の底板部21は、図5
(b)に示すように、矩形箱状の型枠51を使用し、型
枠51底面の中央にリブ片6aを上方に向けてライニン
グ板6を仮に敷設し、前記アンカーナット9と対応する
側縁の各位置に挿通孔21aを成形するピン状突起51
aを設け、その状態で型枠51内にコンクリート8を打
設する。コンクリート8の硬化後、脱型を行うと、一方
の面の側縁を除く略中央にライニング板6が被覆され、
各側縁に貫通したボルト挿通孔21aが設けられた底板
部21が得られる。
(b)に示すように、矩形箱状の型枠51を使用し、型
枠51底面の中央にリブ片6aを上方に向けてライニン
グ板6を仮に敷設し、前記アンカーナット9と対応する
側縁の各位置に挿通孔21aを成形するピン状突起51
aを設け、その状態で型枠51内にコンクリート8を打
設する。コンクリート8の硬化後、脱型を行うと、一方
の面の側縁を除く略中央にライニング板6が被覆され、
各側縁に貫通したボルト挿通孔21aが設けられた底板
部21が得られる。
【0015】次に、上記底板部21を前記側壁部11に
固定させる。側壁部11は上下逆さで底部11aが上方
を向いているので、この底部11aに底板部21を、ラ
イニング板6が被覆されている面を下に向け、載置す
る。そして、ボルト挿通孔21aを貫通させて固定ボル
ト10を挿し込み、アンカーナット9に螺合させて図7
に示すように固定する。底板部21の固定の後、側壁部
11の外側面に形成されている一対の凹部11bに回転
軸を挿込み、全体を持上げ、この凹部11bを中心に1
80°回転させ、降ろすと、底板部21が下となり、上
方が開口した箱状のタンクとなる。
固定させる。側壁部11は上下逆さで底部11aが上方
を向いているので、この底部11aに底板部21を、ラ
イニング板6が被覆されている面を下に向け、載置す
る。そして、ボルト挿通孔21aを貫通させて固定ボル
ト10を挿し込み、アンカーナット9に螺合させて図7
に示すように固定する。底板部21の固定の後、側壁部
11の外側面に形成されている一対の凹部11bに回転
軸を挿込み、全体を持上げ、この凹部11bを中心に1
80°回転させ、降ろすと、底板部21が下となり、上
方が開口した箱状のタンクとなる。
【0016】次に、側壁部11の内側面2のライニング
板6と、底板部21の内底面3となるライニング板6と
の突き合わされた隅部をL字のアングル7bを用い、図
7に示すように溶接を行う。このアングル7b及び、溶
接材もライニング板6と同材質である。また、開口周縁
部の上端面4と、その外側面5の各ライニング板6間等
も、溶接等を行い漏洩防止の施工を行い、その後に漬物
タンク1の完成となる。なお、この漬物タンク1の搬送
には、開口周縁部に埋設したアンカーボルト32で吊り
上げて移動し、配置させる。配置完了後、アンカーボル
ト32は埋没され、その表面にライニング板6と同材質
のカバー等で被覆される。
板6と、底板部21の内底面3となるライニング板6と
の突き合わされた隅部をL字のアングル7bを用い、図
7に示すように溶接を行う。このアングル7b及び、溶
接材もライニング板6と同材質である。また、開口周縁
部の上端面4と、その外側面5の各ライニング板6間等
も、溶接等を行い漏洩防止の施工を行い、その後に漬物
タンク1の完成となる。なお、この漬物タンク1の搬送
には、開口周縁部に埋設したアンカーボルト32で吊り
上げて移動し、配置させる。配置完了後、アンカーボル
ト32は埋没され、その表面にライニング板6と同材質
のカバー等で被覆される。
【0017】この漬物タンク1は、図4に示すように、
複数基で構成され配設される場合、下半部が地中に埋設
され、数基が並行して配設されるようになっており、こ
の場合、互いが接する外側面にライニング板を被覆せ
ず、各開口の周縁上端面同士をシール材や溶接により接
続すればよい。本実施例では、ライニング板6及びアン
グル7bの材質が塩化ビニル樹脂で形成された例につい
て述べたが、食品衛生法に準じ、かつ、漬物の成分であ
る塩分に対し腐食されない材質であれば他の材質で構成
してもよい。
複数基で構成され配設される場合、下半部が地中に埋設
され、数基が並行して配設されるようになっており、こ
の場合、互いが接する外側面にライニング板を被覆せ
ず、各開口の周縁上端面同士をシール材や溶接により接
続すればよい。本実施例では、ライニング板6及びアン
グル7bの材質が塩化ビニル樹脂で形成された例につい
て述べたが、食品衛生法に準じ、かつ、漬物の成分であ
る塩分に対し腐食されない材質であれば他の材質で構成
してもよい。
【0018】
【発明の効果】本願の第1及び第2の発明によれば、漬
物タンク1の周壁部を構成する筒形のコンクリート製タ
ンク側壁部11と同コンクリート製底板部21とを格別
に型成形すると同時に、格別に合成樹脂製のライニング
板6を被覆形成させるようにしたので、漬物タンク内面
の全体に連続してライニングを施す従来の構造及び方法
に比し、ライニング板6の被覆形成作業が容易で確実で
ある。したがって、使用中ライニング板6が剥離したり
損傷したりする事故も大幅に減少する。さらに、上記タ
ンク側壁部11と底板部21との結合は、タンク側壁部
11に予め埋込形成されたアンカーナット9と底板部2
1の対応位置に予め形成されたボルト挿通孔21aを利
用して、固定ボルト10により結合させるものであるか
ら、その結合作業が容易であり、第2の方法の発明で
は、タンク側壁部11の上面に底板部21を載置して結
合した後に上下逆転させるようにしたので、該結合作業
が一層容易で確実である。また、相当の重量のあるタン
ク側壁部11と底板部21とを、分離した状態で設置現
場に運んでから現場で結合でき、その運搬設置作業も容
易である。さらにまた、漬物タンク内底面の隅角部に
は、ライニング板6とは別部材の断面略L字形の合成樹
脂製アングル7bを後付けでライニング板6と溶接して
いることから、十分に補強されて液漏れ浸食等の恐れが
なく、且つその補強作業も容易である。
物タンク1の周壁部を構成する筒形のコンクリート製タ
ンク側壁部11と同コンクリート製底板部21とを格別
に型成形すると同時に、格別に合成樹脂製のライニング
板6を被覆形成させるようにしたので、漬物タンク内面
の全体に連続してライニングを施す従来の構造及び方法
に比し、ライニング板6の被覆形成作業が容易で確実で
ある。したがって、使用中ライニング板6が剥離したり
損傷したりする事故も大幅に減少する。さらに、上記タ
ンク側壁部11と底板部21との結合は、タンク側壁部
11に予め埋込形成されたアンカーナット9と底板部2
1の対応位置に予め形成されたボルト挿通孔21aを利
用して、固定ボルト10により結合させるものであるか
ら、その結合作業が容易であり、第2の方法の発明で
は、タンク側壁部11の上面に底板部21を載置して結
合した後に上下逆転させるようにしたので、該結合作業
が一層容易で確実である。また、相当の重量のあるタン
ク側壁部11と底板部21とを、分離した状態で設置現
場に運んでから現場で結合でき、その運搬設置作業も容
易である。さらにまた、漬物タンク内底面の隅角部に
は、ライニング板6とは別部材の断面略L字形の合成樹
脂製アングル7bを後付けでライニング板6と溶接して
いることから、十分に補強されて液漏れ浸食等の恐れが
なく、且つその補強作業も容易である。
【図1】本発明によるコンクリート製漬物タンクの一実
施例を示す斜視図である。
施例を示す斜視図である。
【図2】同実施例によるコンクリート製漬物タンクの側
断面図である。
断面図である。
【図3】ライニング板の概略斜視図である。
【図4】同実施例によるコンクリート製漬物タンクの配
置状態を示す斜視図である。
置状態を示す斜視図である。
【図5】本発明によるコンクリート製漬物タンクの製造
方法の実施例を示す概略側断面図である。
方法の実施例を示す概略側断面図である。
【図6】同実施例によるコンクリート製漬物タンクの開
口周縁の拡大断面図である。
口周縁の拡大断面図である。
【図7】同実施例によるコンクリート製漬物タンクの底
部の拡大断面図である。
部の拡大断面図である。
1 漬物タンク、2 内側面、3 内底面、4 上端
面、5 外側面、6 ライニング板、7b アングル、
8 コンクリート、9 アンカーナット、10固定ボル
ト、11 側壁部、21 底板部、21a ボルト挿通
孔、31 内型枠、41 外型枠、51 型枠。
面、5 外側面、6 ライニング板、7b アングル、
8 コンクリート、9 アンカーナット、10固定ボル
ト、11 側壁部、21 底板部、21a ボルト挿通
孔、31 内型枠、41 外型枠、51 型枠。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−304233(JP,A) 実開 昭53−67895(JP,U) 実開 昭61−160392(JP,U)
Claims (2)
- 【請求項1】 筒形のコンクリート製タンク側壁部(1
1)であって、その内側面と上端面と上端面と連続する
上部の外側面のそれぞれに合成樹脂製のライニング板
(6)が連続して被覆形成され、その下端面には円周方
向に所定の間隔でアンカーナット(9)が埋込形成され
たタンク側壁部(11)と、 前記アンカーナット(9)に対応して円周方向にボルト
挿通孔(21a)が貫通して形成され、内底面には合成
樹脂製のライニング板(6)が被覆形成されたコンクリ
ート製の底板部(21)と、 前記底板部(21)のボルト挿通孔(21a)を介して
前記タンク側壁部(11)のアンカーナット(9)に先
端部を螺締させることによりタンク側壁部(11)の下
端面に底板部(21)を固定させる固定ボルト(10)
と、 内底部の隅部に沿って前記タンク側壁部(11)内側面
のライニング板(6)と前記底板部(21)内底面のラ
イニング板(6)とに溶接により固着させる合成樹脂製
の断面略L字形のアングル(7b)と、 を具備することを特徴とするコンクリート製漬物タン
ク。 - 【請求項2】 内型枠(31)と外型枠(41)との間
に筒形のタンク側壁部形成空間を形成するとともに、該
タンク側壁部形成空間の内側面と内底面と下部の外側面
を構成する型枠壁面に合成樹脂製のライニング板(6)
を添設し、該ライニング板(6)を添設したタンク側壁
部形成空間内にコンクリートを打設するとともに、該打
設コンクリートの上面部内に、円周方向に所定の間隔で
アンカーナット(9)を埋設し、コンクリートの硬化後
脱型してタンク側壁部(11)を形成する工程と、 型枠(51)の内底面にライニング板(6)を添設する
とともにその内部の外周部に沿って円周方向に所定の間
隔で突起(51a)を設け、該型枠(51)内にコンク
リートを打設し、該コンクリートの硬化後脱型及び突起
(51a)を外して、該突起(51a)に対応するボル
ト挿通孔(21a)を周囲に有する底板部(21)を形
成する工程と、 底板部(21)をタンク側壁部(11)の上面に載置し
た後、ボルト挿通孔(21a)を介してアンカーナット
(9)に固定ボルト(10)を螺締させることによりタ
ンク側壁部(11)の上面に底板部(21)を固定させ
る工程と、 底板部(21)が固定されたタンク側壁部(11)を上
下逆転させる工程と、 その内部の隅部に沿って、タンク側壁部(11)内側面
のライニング板(6)と底板部(21)内底面のライニ
ング板(6)とに合成樹脂製の断面略L字形のアングル
(7b)を溶接により固着させる工程と、 を行なはせることを特徴とするコンクリート製漬物タン
クの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20255593A JPH07112401B2 (ja) | 1993-07-26 | 1993-07-26 | コンクリート製漬物タンクとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20255593A JPH07112401B2 (ja) | 1993-07-26 | 1993-07-26 | コンクリート製漬物タンクとその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0686631A JPH0686631A (ja) | 1994-03-29 |
JPH07112401B2 true JPH07112401B2 (ja) | 1995-12-06 |
Family
ID=16459444
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20255593A Expired - Lifetime JPH07112401B2 (ja) | 1993-07-26 | 1993-07-26 | コンクリート製漬物タンクとその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07112401B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7823472B2 (en) | 2004-07-01 | 2010-11-02 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Shift control device for vehicle, and vehicle including the shift control device |
JP4931464B2 (ja) | 2006-04-18 | 2012-05-16 | ヤマハ発動機株式会社 | クラッチ制御装置および車両 |
JP5089056B2 (ja) | 2006-02-24 | 2012-12-05 | ヤマハ発動機株式会社 | クラッチ異常検出装置、自動クラッチ装置および鞍乗型車両 |
CN110129812A (zh) * | 2019-06-06 | 2019-08-16 | 海盐县海塘标准件厂 | 一种螺栓用酸洗装置 |
-
1993
- 1993-07-26 JP JP20255593A patent/JPH07112401B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0686631A (ja) | 1994-03-29 |
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