JPH0711230A - 紫外線吸収剤 - Google Patents
紫外線吸収剤Info
- Publication number
- JPH0711230A JPH0711230A JP17749093A JP17749093A JPH0711230A JP H0711230 A JPH0711230 A JP H0711230A JP 17749093 A JP17749093 A JP 17749093A JP 17749093 A JP17749093 A JP 17749093A JP H0711230 A JPH0711230 A JP H0711230A
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- JP
- Japan
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- ultraviolet
- ultraviolet absorber
- absorber
- water
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 イチョウ抽出物からなる紫外線吸収剤。
【効果】 ＵＶ−Ｂ（中波長紫外線）だけでなくＵＶ−
Ａ（長波長紫外線）にも有効であり、安全性も高い。
Ａ（長波長紫外線）にも有効であり、安全性も高い。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、日焼け防止作用を有す
る化粧料の製造や食品の変色防止等に有用な紫外線吸収
剤に関するものである。
る化粧料の製造や食品の変色防止等に有用な紫外線吸収
剤に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】地表に到達する太陽光線のうち紫外線は
化学作用が強く、皮膚に日焼け、シミ、そばかす等を生
じさせることはよく知られている。いわゆる紫外線のな
かでも波長２９０〜３２０nmの中波長紫外線（ＵＶ−
Ｂ）は人体の皮膚にとって有害な作用が特に強いから、
これを防御する手段の研究は早くから行われてきた。紫
外線の防御手段としては、紫外線吸収剤の使用が最も一
般的である。すなわち、紫外線領域に特に強い吸収を示
す物質からなる紫外線吸収剤を化粧料その他の基剤に配
合し、それを皮膚に塗布して紫外線遮断膜を形成させる
ことにより、皮膚が過度に紫外線を浴びるのを防止す
る。
化学作用が強く、皮膚に日焼け、シミ、そばかす等を生
じさせることはよく知られている。いわゆる紫外線のな
かでも波長２９０〜３２０nmの中波長紫外線（ＵＶ−
Ｂ）は人体の皮膚にとって有害な作用が特に強いから、
これを防御する手段の研究は早くから行われてきた。紫
外線の防御手段としては、紫外線吸収剤の使用が最も一
般的である。すなわち、紫外線領域に特に強い吸収を示
す物質からなる紫外線吸収剤を化粧料その他の基剤に配
合し、それを皮膚に塗布して紫外線遮断膜を形成させる
ことにより、皮膚が過度に紫外線を浴びるのを防止す
る。
【０００３】従来、化粧料等に配合される紫外線吸収剤
としては、上述のように化学作用の強いＵＶ−Ｂをよく
吸収し波長３２０〜４００nmの長波長紫外線（ＵＶ−
Ａ）はあまり吸収しないものが使われてきた。これは、
ＵＶ−ＡにＵＶ−Ｂほど顕著な有害作用がなく、むしろ
美しく日焼けするのに有効であると考えられてきたこと
による。しかしながら、地表におけるＵＶ−Ａの照射量
がＵＶ−Ｂのそれの１５倍にも達し、真皮内に到達する
ＵＶ−Ａも多いことが近年確認された結果、ＵＶ−Ａが
血管壁や結合組織中の弾性繊維に微慢性の変化をもたら
すとともにＵＶ−Ｂの生理作用を促進することが予想さ
れるに至り、ＵＶ−Ａの防御にも大きな関心が持たれる
ようになった。
としては、上述のように化学作用の強いＵＶ−Ｂをよく
吸収し波長３２０〜４００nmの長波長紫外線（ＵＶ−
Ａ）はあまり吸収しないものが使われてきた。これは、
ＵＶ−ＡにＵＶ−Ｂほど顕著な有害作用がなく、むしろ
美しく日焼けするのに有効であると考えられてきたこと
による。しかしながら、地表におけるＵＶ−Ａの照射量
がＵＶ−Ｂのそれの１５倍にも達し、真皮内に到達する
ＵＶ−Ａも多いことが近年確認された結果、ＵＶ−Ａが
血管壁や結合組織中の弾性繊維に微慢性の変化をもたら
すとともにＵＶ−Ｂの生理作用を促進することが予想さ
れるに至り、ＵＶ−Ａの防御にも大きな関心が持たれる
ようになった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】紫外線吸収剤を用いて
ＵＶ−Ａをも防御しようとする場合、ＵＶ−Ｂに有効な
紫外線吸収剤とＵＶ−Ａに有効な紫外線吸収剤とを併用
するよりも、ＵＶ−ＢとＵＶ−Ａの両方に有効な紫外線
吸収剤を用いるのが簡単で望ましい。しかしながら、二
つの波長域の両方に有効で皮膚に適用しても安全な紫外
線吸収物質が確認されていなかったため、単一有効成分
からなりＵＶ−ＢとＵＶ−Ａの両方に有効な紫外線吸収
剤は従来提供されていなかった。本発明の目的は、上述
のような現状に鑑み、安全性の高い天然物由来の物質か
らなり全紫外線領域にわたって有効な、使い易い紫外線
吸収剤を提供することにある。
ＵＶ−Ａをも防御しようとする場合、ＵＶ−Ｂに有効な
紫外線吸収剤とＵＶ−Ａに有効な紫外線吸収剤とを併用
するよりも、ＵＶ−ＢとＵＶ−Ａの両方に有効な紫外線
吸収剤を用いるのが簡単で望ましい。しかしながら、二
つの波長域の両方に有効で皮膚に適用しても安全な紫外
線吸収物質が確認されていなかったため、単一有効成分
からなりＵＶ−ＢとＵＶ−Ａの両方に有効な紫外線吸収
剤は従来提供されていなかった。本発明の目的は、上述
のような現状に鑑み、安全性の高い天然物由来の物質か
らなり全紫外線領域にわたって有効な、使い易い紫外線
吸収剤を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すること
に成功した本発明の紫外線吸収剤は、イチョウ抽出物か
らなるものである。
に成功した本発明の紫外線吸収剤は、イチョウ抽出物か
らなるものである。
【０００６】周知のようにイチョウ抽出物は生薬として
広く利用されており、安全性には問題がない。そして、
図１に例示したように、イチョウ抽出物の分光吸収曲線
はＵＶ−Ｂ領域とＵＶ−Ａ領域の両方にわたって顕著な
吸収を有するので、本発明が目的とする紫外線吸収剤構
成物質として好適なものである。
広く利用されており、安全性には問題がない。そして、
図１に例示したように、イチョウ抽出物の分光吸収曲線
はＵＶ−Ｂ領域とＵＶ−Ａ領域の両方にわたって顕著な
吸収を有するので、本発明が目的とする紫外線吸収剤構
成物質として好適なものである。
【０００７】本発明の紫外線吸収剤を構成するイチョウ
抽出物は、周知の生薬用イチョウ抽出物調製法に従って
イチョウ（Ginkgo biloba L.）の葉部を抽出処理して得
られる抽出物、および、それに紫外線吸収特性の向上ま
たは脱色・脱臭等のための任意の精製処理を施したもの
である。
抽出物は、周知の生薬用イチョウ抽出物調製法に従って
イチョウ（Ginkgo biloba L.）の葉部を抽出処理して得
られる抽出物、および、それに紫外線吸収特性の向上ま
たは脱色・脱臭等のための任意の精製処理を施したもの
である。
【０００８】イチョウ葉の抽出処理は、メタノール、エ
タノール等の一級アルコール、1,3-ブチレングリコー
ル、プロピレングリコール等の多価アルコール、アセト
ン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン、ベンゼ
ン、ヘキサン等の炭化水素、塩化メチレン、クロロホル
ム等のハロゲン化炭化水素、ジオキサン、エチルエーテ
ル等の低級脂肪族エーテル、および水等を用いて行うこ
とができる。特に好ましいのは、水と相溶性がある有機
溶媒（たとえばエタノール、メタノール、アセトン等）
またはそれと水との混合物である。
タノール等の一級アルコール、1,3-ブチレングリコー
ル、プロピレングリコール等の多価アルコール、アセト
ン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン、ベンゼ
ン、ヘキサン等の炭化水素、塩化メチレン、クロロホル
ム等のハロゲン化炭化水素、ジオキサン、エチルエーテ
ル等の低級脂肪族エーテル、および水等を用いて行うこ
とができる。特に好ましいのは、水と相溶性がある有機
溶媒（たとえばエタノール、メタノール、アセトン等）
またはそれと水との混合物である。
【０００９】抽出液から溶媒を留去して得られる抽出物
は、そのままでも本発明の紫外線吸収剤として使用する
ことができるが、必要ならば、それを吸着樹脂、イオン
交換樹脂、各種クロマトグラフィー、液−液分配抽出等
による精製もしくは分画処理を加えて用いてもよい。言
うまでもなく、これらの処理は紫外線吸収特性向上の観
点から、あるいは使用上障害となる色や臭いを軽減する
観点から、方法および条件を選んで行われなければなら
ない。
は、そのままでも本発明の紫外線吸収剤として使用する
ことができるが、必要ならば、それを吸着樹脂、イオン
交換樹脂、各種クロマトグラフィー、液−液分配抽出等
による精製もしくは分画処理を加えて用いてもよい。言
うまでもなく、これらの処理は紫外線吸収特性向上の観
点から、あるいは使用上障害となる色や臭いを軽減する
観点から、方法および条件を選んで行われなければなら
ない。
【００１０】本発明の紫外線吸収剤の使用法に特に制限
はなく、たとえば化粧水、クリーム、ファンデーショ
ン、パック等、各種皮膚用化粧料に添加する場合は、約
０.０１〜５重量％の範囲で添加し均一に混合すればよ
い。その際、必要ならば、溶解用基材もしくは助剤
（水、アルコール、高級脂肪酸、モノグリセリド等の乳
化剤、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコー
ル、油脂等）を併せて添加、混合する。他の紫外線吸収
剤と併用することももちろん可能である。
はなく、たとえば化粧水、クリーム、ファンデーショ
ン、パック等、各種皮膚用化粧料に添加する場合は、約
０.０１〜５重量％の範囲で添加し均一に混合すればよ
い。その際、必要ならば、溶解用基材もしくは助剤
（水、アルコール、高級脂肪酸、モノグリセリド等の乳
化剤、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコー
ル、油脂等）を併せて添加、混合する。他の紫外線吸収
剤と併用することももちろん可能である。
【００１１】本発明の紫外線吸収剤による紫外線防御
は、化粧料など皮膚外用剤に含有させるほか、帽子、パ
ラソル、衣料品等に固定しておくことによっても可能で
ある。紫外線吸収剤の固定手段としては、展着剤など、
任意の助剤を用いて素材に吸着させる方法、紫外線吸収
剤を封入したマイクロカプセルを結合剤により接着固定
する方法、等がある。固定量は、対象物の重量に対して
約０．０１〜４重量％が適当である。
は、化粧料など皮膚外用剤に含有させるほか、帽子、パ
ラソル、衣料品等に固定しておくことによっても可能で
ある。紫外線吸収剤の固定手段としては、展着剤など、
任意の助剤を用いて素材に吸着させる方法、紫外線吸収
剤を封入したマイクロカプセルを結合剤により接着固定
する方法、等がある。固定量は、対象物の重量に対して
約０．０１〜４重量％が適当である。
【００１２】
【実施例】 実施例１ イチョウの乾燥葉１００ｇを抽出溶媒１リットルに浸漬
し、室温で２日間静置する。得られた抽出液から溶媒を
留去し、さらに減圧乾燥して、イチョウ抽出物を得る。
抽出溶媒を種々変更して上記抽出処理を行い、各イチョ
ウ葉抽出物からなる紫外線吸収剤Ａ〜Ｒを得た。用いた
抽出溶媒の種類および各抽出による抽出物収量を表１に
示す。
し、室温で２日間静置する。得られた抽出液から溶媒を
留去し、さらに減圧乾燥して、イチョウ抽出物を得る。
抽出溶媒を種々変更して上記抽出処理を行い、各イチョ
ウ葉抽出物からなる紫外線吸収剤Ａ〜Ｒを得た。用いた
抽出溶媒の種類および各抽出による抽出物収量を表１に
示す。
【００１３】実施例２ 実施例１で得られた紫外線吸収剤Ｄを水溶液にし、それ
をダイヤイオンＨＰ−２０（三菱化成株式会社）のカラ
ム（１リットル）に吸着させた。次いでカラムに水５リ
ットルを流して洗浄した後、６０v/v％エタノール５リ
ットルを流して吸着された成分を溶出させた。得られた
溶出液を濃縮し、減圧下に乾燥して、紫外線吸収剤Ｓを
得た。
をダイヤイオンＨＰ−２０（三菱化成株式会社）のカラ
ム（１リットル）に吸着させた。次いでカラムに水５リ
ットルを流して洗浄した後、６０v/v％エタノール５リ
ットルを流して吸着された成分を溶出させた。得られた
溶出液を濃縮し、減圧下に乾燥して、紫外線吸収剤Ｓを
得た。
【００１４】試験例 実施例１，２で得られた紫外線吸収剤Ａ〜Ｓをそれぞれ
50v/v％エタノール溶液とし、分光光度計により、50v/v
％エタノールを対照液として、波長３００nmおよび波長
３５０nmの吸光度を測定し、吸光係数Ｅ（液層厚さ１c
m、濃度１重量％）を求めた。その結果を表１に示す。
また、紫外線吸収剤ＤおよびＳについては、波長２００
〜４００nmの吸光度の測定結果を図１に示した。
50v/v％エタノール溶液とし、分光光度計により、50v/v
％エタノールを対照液として、波長３００nmおよび波長
３５０nmの吸光度を測定し、吸光係数Ｅ（液層厚さ１c
m、濃度１重量％）を求めた。その結果を表１に示す。
また、紫外線吸収剤ＤおよびＳについては、波長２００
〜４００nmの吸光度の測定結果を図１に示した。
【００１５】
【表１】 紫外線吸収剤 抽出溶媒 収量(ｇ) Ｅ(300nm) Ｅ(350nm) Ａ 水 13.7 21.3 12.9 Ｂ 50％メタノール 13.5 45.2 34.0 Ｃ メタノール 11.1 58.3 43.3 Ｄ 50％エタノール 13.5 47.9 35.5 Ｅ エタノール 10.7 60.1 46.3 Ｆ 50％アセトン 10.9 55.4 40.2 Ｇ アセトン 8.6 74.0 58.5 Ｈ 50％1,3-ブチレングリコール 11.0 46.7 35.0 Ｉ 1,3-ブチレングリコール 9.0 59.0 46.2 Ｊ 50％プロピレングリコール 10.0 47.3 34.8 Ｋ プロピレングリコール 8.7 58.5 46.9 Ｌ メチルエチルケトン 8.9 58.9 45.9 Ｍ ベンゼン 5.1 45.6 24.8 Ｎ ヘキサン 4.6 32.3 48.5 Ｏ 塩化メチレン 5.0 43.7 28.5 Ｐ クロロホルム 4.7 38.9 42.1 Ｑ ジオキサン 5.4 70.0 54.3 Ｒ エチルエーテル 4.9 55.7 43.2 Ｓ （紫外線吸収剤Ｄの精製物） − 102.0 110.4
【００１６】
【発明の効果】上述のように本発明の紫外線吸収剤はＵ
Ｖ−Ｂ領域だけでなくＵＶ−Ａ領域にも有効であり、し
かも生薬であるイチョウ抽出物からなる安全性の高いも
のであるから、化粧料等に配合して日焼け防止作用を付
与するための紫外線吸収剤としてきわめて有利なもので
ある。
Ｖ−Ｂ領域だけでなくＵＶ−Ａ領域にも有効であり、し
かも生薬であるイチョウ抽出物からなる安全性の高いも
のであるから、化粧料等に配合して日焼け防止作用を付
与するための紫外線吸収剤としてきわめて有利なもので
ある。
【図１】 本発明実施例製品の紫外線吸収曲線である。
Claims (1)
- 【請求項１】 イチョウ抽出物からなる紫外線吸収剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17749093A JPH0711230A (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 紫外線吸収剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17749093A JPH0711230A (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 紫外線吸収剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0711230A true JPH0711230A (ja) | 1995-01-13 |
Family
ID=16031816
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17749093A Pending JPH0711230A (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 紫外線吸収剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0711230A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1996027384A3 (en) * | 1995-03-08 | 1996-10-31 | Dior Christian Parfums | Composition for treating skin conditions comprising an inhibitor of skin iso-phosphodiesterase |
| EP1837053A1 (en) * | 2006-03-22 | 2007-09-26 | The Procter and Gamble Company | Cosmetic composition comprising gingko biloba and sunscreen agents |
| JP2016041765A (ja) * | 2015-12-24 | 2016-03-31 | 花王株式会社 | 経口紫外線抵抗性向上剤 |
-
1993
- 1993-06-25 JP JP17749093A patent/JPH0711230A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1996027384A3 (en) * | 1995-03-08 | 1996-10-31 | Dior Christian Parfums | Composition for treating skin conditions comprising an inhibitor of skin iso-phosphodiesterase |
| EP1837053A1 (en) * | 2006-03-22 | 2007-09-26 | The Procter and Gamble Company | Cosmetic composition comprising gingko biloba and sunscreen agents |
| WO2007107914A1 (en) * | 2006-03-22 | 2007-09-27 | The Procter & Gamble Company | Cosmetic composition comprising gingko biloba and sunscreen agents |
| JP2016041765A (ja) * | 2015-12-24 | 2016-03-31 | 花王株式会社 | 経口紫外線抵抗性向上剤 |
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