JPH0711192B2 - 建造物の構造躯体建方方法 - Google Patents

建造物の構造躯体建方方法

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JPH0711192B2
JPH0711192B2 JP34081391A JP34081391A JPH0711192B2 JP H0711192 B2 JPH0711192 B2 JP H0711192B2 JP 34081391 A JP34081391 A JP 34081391A JP 34081391 A JP34081391 A JP 34081391A JP H0711192 B2 JPH0711192 B2 JP H0711192B2
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girder
roof
balcony
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crane
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Inventor
晴夫 橋本
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アタカ工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、集合住宅など
の建造物の構造躯体建方方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の建造物は、仮設足場を組
立て鉄骨、鉄筋を地上から順次施工して建築する方法が
採られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の建造物の構
造躯体建方方法では、予め仮設足場を組立てなくてはな
らず、また、地上階から順次上方階に向って施工するた
め、雨天などに施工工事が左右され、工期の遅延の原因
となり、さらに、支保工事、鉄筋工事、型枠工事が必要
で、省力化、生産性の向上の障害となっており、また、
施工後の残材、廃材が多く、経済的にも問題があった。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みなされたもの
で、仮設足場を施工することなく、建造物の屋根部、外
廊下部およびバルコニー部を予め施工することにより、
雨天などでも施工ができ、工期の短縮が可能となり、さ
らに、支保工事、鉄筋工事、型枠工事が省け、省力化、
生産性の向上が図られ、また、施工後の残材、廃材が少
なく、経済的に施工できる建造物の構造躯体建方方法を
提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の建造物の構造躯
体建方方法は、基礎梁上にて屋根部を組立てるとともに
この屋根部の下部にクレーンガーダーを取付け施工して
からこの屋根部を所定高さ扛上する。次いで、この屋根
部のクレーンガーダーにクレーンを設置するとともに屋
根部にユニット化された建造物の外廊下部およびバルコ
ニー部の鉄骨からなる桁梁ユニットとこの桁梁ユニット
を結合する柱を取付ける。引き続き、この屋根部に外廊
下部およびバルコニー部の柱を取付けた桁梁ユニットを
所定高さ扛上し、この扛上された外廊下部およびバルコ
ニー部の下部に柱にてユニット化された外廊下部および
バルコニー部の桁梁ユニットを取付けるとともにこの桁
梁ユニットを結合する柱を下部に取付けて扛上する工程
を建造物の高さに応じて複数回反復施工する。次いで、
所定高さまで屋根部の下部に複数の外廊下部およびバル
コニー部の桁梁ユニットが柱を介して結合された状態
で、前記クレーンを用いて下部より順次主柱を施工する
とともにこの主柱間に桁行鉄骨梁を結合し、この桁行鉄
骨梁に張間方向の壁梁を取付けるとともに床スラブを取
付け、最上段の主柱を前記屋根部に結合して構造躯体を
施工するものである。
【0006】
【作用】本発明の建造物の構造躯体建方方法は、基礎梁
上にて屋根部を組立てるとともにこの屋根部の下部にク
レーンガーダーを取付け施工して屋根部を所定高さ扛上
することにより、この屋根部のクレーンガーダーにクレ
ーンを設置することができ、さらに屋根部にユニット化
された建造物の外廊下部およびバルコニー部の桁梁ユニ
ットとこの桁梁ユニットを結合する柱を取付け、この屋
根部に外廊下部およびバルコニー部の柱を取付けた桁梁
ユニットとを所定高さ扛上して外廊下部およびバルコニ
ー部の下部に柱にてユニット化された外廊下部およびバ
ルコニー部の桁梁ユニットを取付けるとともにこの桁梁
ユニットを結合する柱を下部に取付けて扛上する工程を
複数回反復して施工建造物の高さにまで外廊下部および
バルコニー部を施工できる。
【0007】次いで、所定高さまで屋根部の下部に複数
の外廊下部およびバルコニー部の桁梁ユニットが柱を介
して結合された状態で、この外廊下部およびバルコニー
部を足場として桁梁ユニット屋根部の下方で屋根部に取
付けたクレーンを用いて下部より順次主柱と桁行鉄骨梁
とを組立てることができるとともに桁行鉄骨梁に張間方
向の壁梁を取付けるとともに床スラブを取付けることが
でき、最後に最上段の主柱を屋根部に結合して構造躯体
が完成する。
【0008】
【実施例】次に本発明の建造物の構造躯体建方方法一実
施例の構成を図面について説明する。
【0009】図1に示すように、基礎梁1上にジャッキ
ベース2、クレーンガーダー3を設置する。次いで、図
2に示すように、このジャッキベース2およびクレーン
ガーター3上に屋根トラス桁方向梁4を設置し、この屋
根トラス桁方向梁4に屋根材5を葺き屋根部6を構成す
る。この屋根部6をジャッキベース2に設置したジャッ
キにて図3に示すように、3m程度の所定高さにて扛上
させ、この屋根部6の下部に設けたクレーンガーター3
に建方用クレーン7を取付ける。また、同時に、この屋
根部6の下部に鉄骨にて予めユニット形成した外廊下部
8、バルコニー部9の桁梁ユニット10,11を地上にて取
付ける。
【0010】次いで、図4に示すように、外廊下部8、
バルコニー部9の桁梁ユニット10,11の骨組を屋根部6
とともに3m程度の所定高さにジャッキにて扛上させ
る。この状態で外廊下部8およびバルコニー部9の下側
に柱12を取付けるとともに、外廊下部8、バルコニー部
9の桁梁ユニット10,11にPC床部材を取付け、さら
に、外廊下部8およびバルコニー部9の手摺13を取付け
る。
【0011】さらに、図5および図6に示すように、順
次ジャッキにて外廊下部8、バルコニー部9を屋根部6
とともに3m程度の所定高さ毎にジャッキにて扛上させ
る。そして、外廊下部8およびバルコニー部9の下部に
柱12を取付け、外廊下部8およびバルコニー部9に床部
材および手摺13を取付け、建造物の高さ階数に応じてこ
の工程を反復し、所定階数の高さまで外廊下部8、バル
コニー部9を組立てる。
【0012】次いで、この組立てられた屋根部6、外廊
下部8とバルコニー部9とからなる構造体14を外部足場
として図6に示すように、屋根部6に取付けたクレーン
7にて地上から順次主柱15を組立て、この主柱15に前記
外廊下部8とバルコニー部9の桁梁ユニット10,11を結
合する。そして、この一階部分に逆T字状のバーを組込
んだPC床スラブ16を設置する。次に、図7に示すよう
に、前記クレーン7を用いて前記柱15間の3階部分に桁
行鉄骨梁17を取付け桁行方向を鉄骨ラーメン構造とす
る。次いで、クレーン7にて梁間方向に鉄骨ブレース内
蔵のPC耐震壁梁18を取付ける。次いで、図8に示すよ
うに、前記クレーン7を用いて桁行鉄骨梁17に3階部分
のPC床スラブ16を設置する。
【0013】このようにして図9に示すように、順次、
5階部分、7階部分……毎にそれぞれ主柱15を組立てこ
の主柱15に前記外廊下部8とバルコニー部9の桁梁ユニ
ット10,11を結合するとともにこの主柱15に桁行鉄骨梁
17を取付け、この桁行鉄骨梁17にPC床スラブ16を設置
し、さらに、前記主柱15間に桁行鉄骨梁17を取付けると
ともに梁間方向のPC耐震壁梁18を取付け、最上階の主
柱15を屋根部6に結合することにより構造躯体19が完成
する。そして、各PC床スラブ16間の中間に床面などを
張設する。
【0014】そして、前記外廊下部8は、図10に示す
ように、鉄骨材の桁梁20を組立てた鉄骨桁梁ユニット10
にて構成し、バルコニー部9は、図11に示すように、
鉄骨材の桁梁20を組立てた鉄骨桁梁ユニット11にて構成
し、この鉄骨桁梁ユニット10および鉄骨桁梁ユニット11
は工場にて予め加工しておくことができる。
【0015】また、この鉄骨桁梁ユニット10および鉄骨
桁梁ユニット11の施工に際しては、図12に示すよう
に、桁梁23をジャッキベース2に載置してジャッキにて
扛上し、柱12をボルト21およびナット22にて結合する。
【0016】次にこの実施例の作用を説明する。
【0017】基礎梁1上にてクレーンガーダー3を組立
ててからこのクレーンガーター3上に屋根トラス桁方向
梁4を設置し、この屋根トラス桁方向梁4に屋根材5を
葺くことにより屋根部6が組立てられ、この屋根部6の
下部にクレーンガーダー3を取付けた状態でジャッキに
より屋根部6を所定高さまで扛上する。この状態で屋根
部6のクレーンガーダー3にクレーン7を設置すること
ができる。
【0018】さらに、屋根部6にユニット化された建造
物の外廊下部8およびバルコニー部9の桁梁ユニット10
とこの桁梁ユニット10を結合する柱12をボルト21および
ナット22にて取付ける。この屋根部6に外廊下部8およ
びバルコニー部9の柱12を取付けた桁梁ユニット10,11
とを所定高さにまでジャッキにて扛上してさらに外廊下
部8およびバルコニー部9の下部に柱12にてユニット化
された外廊下部8およびバルコニー部9の桁梁ユニット
10,11を取付けるとともにこの桁梁ユニット10,11を結
合する柱12を下部に取付けてジャッキで扛上する工程を
複数回反復して施工建造物の高さにまで外廊下部8およ
びバルコニー部9を施工できる。
【0019】次いで、所定高さまで屋根部6の下部に複
数の外廊下部8およびバルコニー部9の桁梁ユニット1
0,11が柱12を介して結合された状態で、この外廊下部
8およびバルコニー部9を足場としてこの屋根部6の下
方で屋根部6に取付けたクレーン7を用いて下部より順
次主柱15と桁行鉄骨梁17とを組立てることができる。さ
らに桁行鉄骨梁17に梁間方向の壁梁18を取付けるととも
に床スラブ16を取付けることができ、最後に最上段の主
柱15を屋根部6に結合して構造躯体19が完成する。そし
て、クレーンガーダー3からクレーン7を取り外す。
【0020】このようにして施工された床スラブ16の間
に設計仕様により、中間に床施工、階段施工などを行
う。
【0021】なお、前記実施例では、2階毎に張間方向
の壁梁18を取付けるとともに床スラブ16を施工したが、
各階毎に張間方向の壁梁18を取付けるとともに床スラブ
16を施工することもできる。
【0022】さらに、前記実施例では、集合住宅につい
て説明したが、集合住宅に限られるものではなく、各種
の建造物の建築に適用できる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、仮設足場を施工する必
要がなく、建造物の屋根部、外廊下部およびバルコニー
部を予め施工することにより、外廊下部およびバルコニ
ー部を足場として利用でき、屋根部が施工されるので、
屋根部の下方で主柱、桁行鉄骨梁、床スラブの施工がで
きるので雨天などでも施工ができ、工期の短縮が可能と
なる。さらに、支保工事、鉄筋工事、型枠工事が省け、
省力化、生産性の向上が図られ、また、施工後の残材、
廃材が少なく、経済的に構造躯体の施工ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は本発明の建造物の構造躯体建方方法の
一実施例を示す基礎梁部の説明図である。
【図2】同上屋根部の施工工程の説明図である。
【図3】同上屋根部の扛上工程の説明図である。
【図4】同上外廊下部およびバルコニー部の施工工程の
説明図である。
【図5】同上外廊下部およびバルコニー部の扛上工程の
説明図である。
【図6】同上主柱施工工程の説明図である。
【図7】同上桁行鉄骨梁の施工工程の説明図である。
【図8】同上床スラブの施工工程の説明図である。
【図9】同上構造躯体の説明図である。
【図10】同上外廊下部の桁梁ユニットの平面図であ
る。
【図11】同上バルコニー部の桁梁ユニットの平面図で
ある。
【図12】同上外廊下部の桁梁ユニット施工状態を示す
正面図である。
【符号の説明】
1 基礎梁 2 ジャッキベース 3 クレーンガーダー 6 屋根部 7 クレーン 8 外廊下部 9 バルコニー部 10,11 桁梁ユニット 12 柱 15 主柱 16 床スラブ 17 桁行鉄骨梁 18 壁梁 19 構造躯体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎梁上にて屋根部を組立てるとともに
    この屋根部の下部にクレーンガーダーを取付け施工して
    からこの屋根部を所定高さ扛上し、 この屋根部のクレーンガーダーにクレーンを設置すると
    ともに屋根部にユニット化された建造物の外廊下部およ
    びバルコニー部の鉄骨からなる桁梁ユニットとこの桁梁
    ユニットを結合する柱を取付け、 この屋根部に外廊下部およびバルコニー部の柱を取付け
    た桁梁ユニットを所定高さ扛上し、 この扛上された外廊下部およびバルコニー部の下部に柱
    にてユニット化された外廊下部およびバルコニー部の桁
    梁ユニットを取付けるとともにこの桁梁ユニットを結合
    する柱を下部に取付けて扛上する工程を建造物の高さに
    応じて複数回反復施工し、 所定高さまで屋根部の下部に複数の外廊下部およびバル
    コニー部の桁梁ユニットが柱を介して結合された状態
    で、前記クレーンを用いて下部より順次主柱を施工する
    とともにこの主柱間に桁行鉄骨梁を結合し、この桁行鉄
    骨梁に張間方向の壁梁を取付けるとともに床スラブを取
    付け、最上段の主柱を前記屋根部に結合して構造躯体を
    施工することを特徴とした建造物の構造躯体建方方法。
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