JPH07111863A - 脱水食品の製造方法 - Google Patents

脱水食品の製造方法

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JPH07111863A
JPH07111863A JP5282132A JP28213293A JPH07111863A JP H07111863 A JPH07111863 A JP H07111863A JP 5282132 A JP5282132 A JP 5282132A JP 28213293 A JP28213293 A JP 28213293A JP H07111863 A JPH07111863 A JP H07111863A
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JP
Japan
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sugar alcohol
food
dehydrated
heated
sugar
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Pending
Application number
JP5282132A
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English (en)
Inventor
Hideki Matsubara
秀樹 松原
Shoichi Nanbu
正一 南部
Kazuaki Kato
和昭 加藤
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Towa Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Towa Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 加熱した糖アルコール熔融物又は糖アルコー
ル水溶液の中に食品を入れて加熱・脱水処理した後、そ
の食品を取り出し、冷却または粉末状の糖アルコールを
まぶす。 【効果】 油を使用せずに、油で揚げたものと同じ様な
食感や機能を備えた脱水食品またはそれに近い性質を備
えた脱水食品を製造することが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
【0002】本発明は脱水食品の製造方法に関するもの
である。
【0003】
【従来の技術】
【0004】従来、食品の保存や呈味改善、食感の変化
等を目的として、脱水食品を調製したり、食品の脱水状
態を維持する手法として代表的なものは、油で揚げる操
作、乾燥大気中での風乾、加熱による乾燥であり、その
手法によって得られる製品にはフライやテンプラ、各種
干物等があった。
【0005】それらの中でも油で揚げる操作で得られる
食品類は短時間に一定の品質のものを大量に製造できる
こと、製造工程中に腐敗の恐れが無いこと、表面がサク
サクとした好ましい食感に仕上がる場合が多く、同時に
食品の水分を適度に除去できることなどの特徴があった
ため、脱水食品の製造方法としては、油で揚げる調理方
法が広く採用されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】しかし、従来の油で揚げる調理方法により
調理した脱水食品には、油が大量に含まれること、従っ
て食品のカロリーが極めて高くなること、水分の多い食
品には適用しにくい場合があること、などの欠点があっ
たので、油を使用せずに、油で揚げたものと同じ様な食
感や機能を備えた脱水食品またはそれに近い性質を備え
た脱水食品の製造方法の開発が課題とされていたのであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】
【0009】本発明者等は前記課題を解決するため、脱
水食品の製造方法を鋭意研究した結果、加熱した糖アル
コールの熔融物又は糖アルコール水溶液を用いて加熱・
脱水処理することによって前記の欠点の多くを解消でき
ることを見出し、優れた脱水食品を調製することに成功
して本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、第一の本発明は、加熱した糖アルコ
ール熔融物又は糖アルコール水溶液の中に食品を入れて
加熱・脱水処理した後、その食品を取り出して冷却する
ことを特徴とする、脱水食品の製造方法である。
【0011】また、第二の本発明は、加熱した糖アルコ
ール熔融物又は糖アルコール水溶液の中に食品を入れて
加熱・脱水処理した後、その食品を取り出して粉末状の
糖アルコールをまぶすことを特徴とする、脱水食品の製
造方法である。
【0012】また、第三の本発明は、糖アルコールが直
接還元糖含有量0.8%以下で、エリスリトール、キシ
リトール、ソルビトール、マンニトールから成る群から
選ばれる何れか一種又は二種以上の混合物であり、糖ア
ルコール熔融物又は糖アルコール水溶液の加熱温度が1
00℃以上である、前記第一または第二の何れかに記載
の脱水食品の製造方法である。
【0013】更に、第四の本発明は、糖アルコールが直
接還元糖含有量0.8%以下で、マルチトール、ラクチ
トール、イソマルチトール、パラチニット、還元澱粉糖
化物から成る群から選ばれる何れか一種又は二種以上の
混合物であり、糖アルコール熔融物又は糖アルコール水
溶液の加熱温度が120℃以上である、前記第一または
第二の何れかに記載の脱水食品の製造方法である。
【0014】本発明に用いる糖アルコールの品質は、お
およそ市販の品を用いることができるが、本発明を実施
する際に100℃以上の高温で長時間使用するので、無
水又は濃度90%以上のものが好ましく、還元糖含有量
が少ないものが好ましいが、本発明の好ましい実施態様
では直接還元糖含有量が0.8%以下のものが分解が少
なく着色しにくいので繰り返し使用できる等の理由から
有利に採用できる。
【0015】また、本発明に用いる糖アルコールの種類
には特に制約は無いが、加熱した場合の粘度が比較的低
いことなどの理由から、本発明の好ましい実施態様にお
いては加熱温度100℃以上で、エリスリトール、キシ
リトール、ソルビトール、マンニトールから成る群から
選ばれる何れか一種又は二種以上の混合物が有利に採用
できる。
【0016】一方、他の本発明の好ましい実施態様にお
いては、120℃以上で適切な粘度になることなどの理
由から、マルチトール、ラクチトール、イソマルチトー
ル、パラチニット、還元澱粉糖化物から成る群から選ば
れる何れか一種又は二種以上の混合物が有利に採用でき
る。
【0017】本発明に用いる糖アルコールの形態につい
ては特別の制約は無く、粉末状、含蜜結晶または結晶の
粉末または固体、濃度90%以上に濃縮した液状の品等
が何れも有利に採用可能であるが、濃度が90%未満の
場合には本発明を実施しても食品中の水分が十分に抜け
ないことがあるので好ましくない。
【0018】本発明に適用する食品としては、エンドウ
マメ、ソラマメ、ダイズ、アズキ、ピーナッツ、アーモ
ンド、オオムギ、カラスムギ、ソバ、トウモロコシ、コ
メ、などの各種豆類や穀類、リンゴ、カリン、ナシ、イ
チゴ、カキ、モモ、アンズ、ミカン、ブドウ、パイナッ
プル、マンゴー、バナナ、メロンなどの各種果実類、ナ
ス、キュウリ、ダイコン、キャベツ、セロリ、カボチ
ャ、サツマイモ、ジャガイモ、ネギ、パセリ、ショウ
ガ、シソなどの野菜類、ウシ、ブタ、ヒツジ、トリ、ウ
マ、シカなどの各種獣肉類、カツオ、マグロ、ニシン、
イワシ、サンマ、アジ、サバ、タラ、サメなどの各種魚
肉類、が何れも採用でき、更に、それらに味つけしたも
のや、ポテトチップス、フライドポテト、クラッカー、
ビスケット、バターピーナッツなどの加工食品も有利に
採用できる。
【0019】本発明を実施する際の加熱・脱水温度は、
減圧下、または常圧下で本発明を実施することによって
所望する程度に食品が加熱され、中の水分が除去できれ
ば良く、通常は糖アルコールの粘度が低いほうが操作し
易いので摂氏60℃以上が採用される。
【0020】本発明の好ましい実施態様においては加熱
・脱水処理の温度は100℃以上または120℃以上の
範囲で食品の種類や糖アルコールの種類、濃度に応じて
適宜変更することができるが、これらの食品群の中でも
果実類や肉類は比較的低い温度での適用から高い温度ま
で幅広く適用できるのに対して、一部の野菜類や、魚肉
類については低温での適用の際に食品に由来する生臭さ
が残ることがあるので高温での処理を適用することが望
ましいことがある。
【0021】本発明を実施する好ましい実施態様におい
て加熱した熔融糖アルコールまたは糖アルコールの水溶
液の加熱温度が100℃未満の場合に、加熱、脱水処理
に長時間を要することが多いことや、食品からの脱水が
不十分なことが多いなどの不都合があるので好ましくな
く、250℃を超えて実施される場合は、長時間繰り返
して用いるうちに糖アルコールが着色する場合があるこ
とや、食品自体に焦げ臭がつくことがあるなどの理由か
ら糖アルコールを繰り返し使用できる回数が減り、経済
的に不利になることが多い。
【0022】本発明を実施する場合の圧力は、設備の簡
便さや、扱いの容易さ等の理由から常圧が最も好ましい
が、食品の種類によっては処理温度を低くしたい場合も
あり、そのような場合には、10〜100torr程度
の減圧下で本発明の方法を実施することもできる。
【0023】本発明を実施する場合の好ましい加熱・脱
水処理時間は、食品の種類やそれに含まれる水分、目的
とする食品の食感、用いる糖アルコールの種類や濃度な
どにより、微妙に変化するので一義的に説明することは
困難であるが、例えば、無水のソルビトールを用いて厚
さ0.5〜1cm程度に切ったジャガイモなどの生の野
菜を糖アルコール温度180℃で処理する場合には、
0.5〜10分程度が、150℃で処理する場合には5
〜40分程度が適切である。
【0024】
【実施例−1】
【0025】濃度70%のマルチトールシロップ[東和
化成工業(株)製、アマルティ(登録商標)シロップ]1
リットルを容器に取り、常圧で温度170℃まで加熱濃
縮した中に、予め220℃で2分間炒って用意しておい
たダイズ100gを入れて、約2分間加熱・脱水した
後、ステンレス製の網でダイズを取り出してシロップの
滴をきり、冷風をあてながらマルチトールの粉末[東和
化成工業(株)製、アマルティ(登録商標)−MR20]
をまぶして脱水食品を得た。
【0026】本実施例により得られた脱水食品は、油臭
さがなく、炒豆特有の香ばしさがあり、サクサクした歯
ざわりの優れた食感があり、且つ表面には疎らに薄いマ
ルチトールの膜とマルチトールの粉が付着しており、上
品な甘味質を有していた。
【0027】
【実施例−2】
【0028】濃度70%のソルビトールシロップ[東和
化成工業(株)製、ソルビットD−70]1.5リットル
を容器に取り、常圧で温度130℃まで加熱濃縮した中
に、パセリ100gを入れて、約0.5分間加熱脱水し
た後、ステンレス製の網でパセリを取り出してシロップ
の滴をきり、冷風をあてて冷却し、脱水食品を得た。
【0029】本実施例により得られた脱水食品は、鮮や
かな緑色で、パリパリとした歯ざわりで、揚げものより
もあっさりした味であった。
【0030】
【実施例−3】
【0031】ソルビトール粉末[東和化成工業(株)製、
ソルビットW−パウダー]1.5kgを容器に取り、常
圧で徐々に温度150℃まで加熱熔融した中に、薄切り
にしたジャガイモ200gを入れて、約4分間加熱脱水
した後、ステンレス製の網でジャガイモを取り出してシ
ロップの滴をきり、冷風をあてて冷却し、ポテトチップ
状脱水食品を得た。
【0032】本実施例により得られた脱水食品は、ほの
かなキツネ色を呈し、表面が脱水状態になっていてサク
サクした食感を有する好ましい味であった。
【0033】
【実施例−4】
【0034】マルチトール粉末[東和化成工業(株)製、
アマルティ(登録商標)MR]1.5kgを容器に取
り、常圧で徐々に温度180℃まで加熱熔融した中に、
一口大の角切りにしたトリ肉を塩と胡椒で味つけしたも
の200gを入れて、約4分間加熱脱水した後、ステン
レス製の網でトリ肉を取り出して熔融液の滴をきり、冷
風をあてて冷却し、トリの唐揚状脱水食品を得た。
【0035】本実施例により得られた脱水食品は、トリ
肉の表面や肉の隙間に揚げ油が付着していないため、軽
い食味を有し、表面が脱水されて歯ごたえが適度にある
好ましい食感であった。
【0036】
【発明の効果】
【0037】以上に説明したように、本発明を実施する
ことによって、油を使用せずに、油で揚げたものと同じ
様な食感や機能を備えた脱水食品またはそれに近い性質
を備えた脱水食品を製造することが可能になる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱した糖アルコール熔融物又は糖アル
    コール水溶液の中に食品を入れて加熱・脱水処理した
    後、その食品を取り出して冷却することを特徴とする、
    脱水食品の製造方法。
  2. 【請求項2】 加熱した糖アルコール熔融物又は糖アル
    コール水溶液の中に食品を入れて加熱・脱水処理した
    後、その食品を取り出して粉末状の糖アルコールをまぶ
    すことを特徴とする、脱水食品の製造方法。
  3. 【請求項3】 糖アルコールが直接還元糖含有量0.8
    %以下で、エリスリトール、キシリトール、ソルビトー
    ル、マンニトールから成る群から選ばれる何れか一種又
    は二種以上の混合物であり、糖アルコール熔融物又は糖
    アルコール水溶液の加熱温度が100℃以上である、請
    求項1または2の何れかに記載の脱水食品の製造方法。
  4. 【請求項4】 糖アルコールが直接還元糖含有量0.8
    %以下で、マルチトール、ラクチトール、イソマルチト
    ール、パラチニット、還元澱粉糖化物から成る群から選
    ばれる何れか一種又は二種以上の混合物であり、糖アル
    コール熔融物又は糖アルコール水溶液の加熱温度が12
    0℃以上である、請求項1または2の何れかに記載の脱
    水食品の製造方法。
JP5282132A 1993-10-18 1993-10-18 脱水食品の製造方法 Pending JPH07111863A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6254912B1 (en) 1998-04-22 2001-07-03 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo Method for non-fry cooking and its uses
WO2003016325A1 (fr) * 2001-08-10 2003-02-27 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo Compose d'association de trehalose ou maltitol avec un compose d'ion metallique

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6254912B1 (en) 1998-04-22 2001-07-03 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo Method for non-fry cooking and its uses
WO2003016325A1 (fr) * 2001-08-10 2003-02-27 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo Compose d'association de trehalose ou maltitol avec un compose d'ion metallique
US7799765B2 (en) 2001-08-10 2010-09-21 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo Association compound of trehalose or maltitol with metal ion compound

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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020903