JPH0711173A - 防汚塗料用組成物 - Google Patents
防汚塗料用組成物Info
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- JPH0711173A JPH0711173A JP15164093A JP15164093A JPH0711173A JP H0711173 A JPH0711173 A JP H0711173A JP 15164093 A JP15164093 A JP 15164093A JP 15164093 A JP15164093 A JP 15164093A JP H0711173 A JPH0711173 A JP H0711173A
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- JP
- Japan
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- ester
- antifouling
- coating composition
- agent
- coating film
- Prior art date
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- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 (A)1種以上の不飽和カルボン酸及びこれ
と共重合可能な1種以上の他の不飽和単量体を重合して
得られた重合体、(B)チアジアゾール誘導体、(C)
銅化合物防汚剤並びに(D)脂肪族アマイド系分散及び
ダレ止め剤を含有してなる防汚塗料用組成物並びにさら
にシアノ芳香族系毒物を含有する防汚塗料用組成物。 【効果】 有機錫共重合体のような危険性を有さず、か
つ、良好な自己崩壊性を示し、さらに銅化合物との混練
によっても増粘ゲル化せず、表面平滑性に優れた塗膜を
形成できる。
と共重合可能な1種以上の他の不飽和単量体を重合して
得られた重合体、(B)チアジアゾール誘導体、(C)
銅化合物防汚剤並びに(D)脂肪族アマイド系分散及び
ダレ止め剤を含有してなる防汚塗料用組成物並びにさら
にシアノ芳香族系毒物を含有する防汚塗料用組成物。 【効果】 有機錫共重合体のような危険性を有さず、か
つ、良好な自己崩壊性を示し、さらに銅化合物との混練
によっても増粘ゲル化せず、表面平滑性に優れた塗膜を
形成できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船舶、漁網、排水路な
どの水中構造物に対する水中生物の付着防止を目的とす
る防汚塗料用組成物に関する。
どの水中構造物に対する水中生物の付着防止を目的とす
る防汚塗料用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】海水中には、例えばフジツボ、ホヤ、セ
ルプラ、ムラサキイガイ、アオサ等の海中生物が多数生
息している。このような海中に船舶、漁網、排水路等の
構造物を設置又は就航すると、海中生物が付着生育して
種々の被害が発生する。例えば、船底に海中生物が付着
すると海水との摩擦抵抗が増大し航行速度の低下を生
じ、一定の速度を維持するために燃料消費が増大し、経
済的に好ましくない。また、養殖用の漁網に海中生物が
付着すると網目が閉塞し魚介類を致死させることがあ
る。
ルプラ、ムラサキイガイ、アオサ等の海中生物が多数生
息している。このような海中に船舶、漁網、排水路等の
構造物を設置又は就航すると、海中生物が付着生育して
種々の被害が発生する。例えば、船底に海中生物が付着
すると海水との摩擦抵抗が増大し航行速度の低下を生
じ、一定の速度を維持するために燃料消費が増大し、経
済的に好ましくない。また、養殖用の漁網に海中生物が
付着すると網目が閉塞し魚介類を致死させることがあ
る。
【0003】従来、このような海中構造物に海中生物が
付着することを防止するために有機錫含有不飽和単量体
の単独重合体又は共重合体を樹脂成分とする防汚塗料
(特公昭40-21426号公報、特公昭44-9579号公報、特公
昭46-13392号公報、特公昭49-20491号公報、特公昭51-1
1647号公報、特公昭51-12049号公報、特公昭52-48170号
公報等参照)を塗装していた。これら重合体は有機錫部
分が海水(pH8.0〜8.3)によって加水分解され、
有機錫が防汚剤として働くだけでなく、海水可溶化され
た重合体表面が徐々に移動する海水により侵食され、新
しい塗膜表面が暴露されることによって、長期の安定し
た防汚効果が発揮される。しかしながら、これらの塗料
から海水中へ放出される有機錫は、分解しにくく海洋生
物だけでなく食物連鎖によって人間の体内でも蓄積さ
れ、奇形などの障害を起こすため、非常に危険であるこ
とから、有機錫化合物の利用が制限されるようになっ
た。
付着することを防止するために有機錫含有不飽和単量体
の単独重合体又は共重合体を樹脂成分とする防汚塗料
(特公昭40-21426号公報、特公昭44-9579号公報、特公
昭46-13392号公報、特公昭49-20491号公報、特公昭51-1
1647号公報、特公昭51-12049号公報、特公昭52-48170号
公報等参照)を塗装していた。これら重合体は有機錫部
分が海水(pH8.0〜8.3)によって加水分解され、
有機錫が防汚剤として働くだけでなく、海水可溶化され
た重合体表面が徐々に移動する海水により侵食され、新
しい塗膜表面が暴露されることによって、長期の安定し
た防汚効果が発揮される。しかしながら、これらの塗料
から海水中へ放出される有機錫は、分解しにくく海洋生
物だけでなく食物連鎖によって人間の体内でも蓄積さ
れ、奇形などの障害を起こすため、非常に危険であるこ
とから、有機錫化合物の利用が制限されるようになっ
た。
【0004】これら危険性の高い有機錫系樹脂に代わ
り、長期の安定した防汚性を達成できる防汚塗料用樹脂
の開発が望まれている。理想的には有機錫系樹脂と同様
の加水分解型であることが好ましいが、親水性又は撥水
性の樹脂を用いた提案もなされている(特開昭62-29076
8号公報、特開昭62-13471号公報、特開昭58-180565号公
報、特開昭57-67672号公報等)。しかしながら、親水性
のみ及び撥水性のみの性質では長期の安定した防汚性を
実現することは困難な状況となっている。そこで、加水
分解性のあるものとして種々の特殊なカルボン酸エステ
ルを側鎖に有する樹脂が提案されている(特表昭60-500
452号公報、特開平2-69576号公報、特開昭63-215780号
公報、特公昭55-39271号公報、特開昭62-57464号公報、
特公昭61-3830号公報)が、その効果は全く満足いくも
のではない。
り、長期の安定した防汚性を達成できる防汚塗料用樹脂
の開発が望まれている。理想的には有機錫系樹脂と同様
の加水分解型であることが好ましいが、親水性又は撥水
性の樹脂を用いた提案もなされている(特開昭62-29076
8号公報、特開昭62-13471号公報、特開昭58-180565号公
報、特開昭57-67672号公報等)。しかしながら、親水性
のみ及び撥水性のみの性質では長期の安定した防汚性を
実現することは困難な状況となっている。そこで、加水
分解性のあるものとして種々の特殊なカルボン酸エステ
ルを側鎖に有する樹脂が提案されている(特表昭60-500
452号公報、特開平2-69576号公報、特開昭63-215780号
公報、特公昭55-39271号公報、特開昭62-57464号公報、
特公昭61-3830号公報)が、その効果は全く満足いくも
のではない。
【0005】一方、特開昭51-124130号公報、特開昭62-
135575号公報、特開昭62-501293号公報に遊離カルボン
酸基を有する誘導体の共重合体を本用途に用いることが
提案されている。この共重合体は有機錫系樹脂と異なり
それ自体毒性を持たず、かつ自己崩壊性にも優れている
ことが予想される。しかしながら、防汚塗料に用いる場
合、現在毒物として用いられている銅化合物と混練する
ことにより、増粘−ゲル化を引き起こすという致命的な
欠点を有していた。
135575号公報、特開昭62-501293号公報に遊離カルボン
酸基を有する誘導体の共重合体を本用途に用いることが
提案されている。この共重合体は有機錫系樹脂と異なり
それ自体毒性を持たず、かつ自己崩壊性にも優れている
ことが予想される。しかしながら、防汚塗料に用いる場
合、現在毒物として用いられている銅化合物と混練する
ことにより、増粘−ゲル化を引き起こすという致命的な
欠点を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有機錫共重
合体のような危険性を有さず、かつ、これに匹敵する自
己崩壊性を示し、さらに銅化合物との混練によっても増
粘ゲル化せず、良好な塗膜を形成できると同時に優れた
防汚性を示す防汚塗料用組成物を提供するものである。
合体のような危険性を有さず、かつ、これに匹敵する自
己崩壊性を示し、さらに銅化合物との混練によっても増
粘ゲル化せず、良好な塗膜を形成できると同時に優れた
防汚性を示す防汚塗料用組成物を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決し、上記した海中生物の付着を防止する性質に
優れ、かつ危険性のない防汚塗料の開発を行なうことを
目的として鋭意研究を行なった結果、本発明を完成する
に至った。
題を解決し、上記した海中生物の付着を防止する性質に
優れ、かつ危険性のない防汚塗料の開発を行なうことを
目的として鋭意研究を行なった結果、本発明を完成する
に至った。
【0008】本発明は、下記(1)及び(2)に関する
ものである。 (1) (A)1種以上の不飽和カルボン酸及びこれと
共重合可能な1種以上の他の不飽和単量体を重合して得
られた重合体、(B)チアジアゾ−ル誘導体、(C)銅
化合物防汚剤並びに(D)脂肪族アマイド系分散及びダ
レ止め剤を含有してなる防汚塗料用組成物。 (2) さらにシアノ芳香族系毒物を含有する上記
(1)記載の防汚塗料用組成物。
ものである。 (1) (A)1種以上の不飽和カルボン酸及びこれと
共重合可能な1種以上の他の不飽和単量体を重合して得
られた重合体、(B)チアジアゾ−ル誘導体、(C)銅
化合物防汚剤並びに(D)脂肪族アマイド系分散及びダ
レ止め剤を含有してなる防汚塗料用組成物。 (2) さらにシアノ芳香族系毒物を含有する上記
(1)記載の防汚塗料用組成物。
【0009】本発明において、不飽和カルボン酸として
は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸などが用いられる。また、不飽和カルボ
ン酸は、単独で又は2種以上の組み合わせで使用するこ
とができる。
は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸などが用いられる。また、不飽和カルボ
ン酸は、単独で又は2種以上の組み合わせで使用するこ
とができる。
【0010】本発明において使用する不飽和カルボン酸
は、全モノマーに対して1〜99モル%の間で任意に選
ばれるのが好ましいが、特に好ましくは10〜95モル
%である。1モル%未満では十分な自己崩壊性を示す樹
脂が得られにくく、99モル%を越えると塗膜の安定性
に悪影響をもたらす傾向にある。
は、全モノマーに対して1〜99モル%の間で任意に選
ばれるのが好ましいが、特に好ましくは10〜95モル
%である。1モル%未満では十分な自己崩壊性を示す樹
脂が得られにくく、99モル%を越えると塗膜の安定性
に悪影響をもたらす傾向にある。
【0011】本発明において使用される不飽和カルボン
酸以外の不飽和単量体としては、特に制限はなく、例え
ば、アクリル酸又はメタクリル酸のメチルエステル、エ
チルエステル、n−プロピルエステル、iso−プロピル
エステル、n−ブチルエステル、iso−ブチルエステ
ル、sec−ブチルエステル、tert−ブチルエステル、2
−エチルヘキシルエステル、オクチルエステル、ノニル
エステル、デシルエステル、ウンデシルエステル、ドデ
シルエステル、トリデシルエステル、テトラデシルエス
テル、ペンタデシルエステル、ヘキサデシルエステル、
ヘプタデシルエステル、オクタデシルエステル、ノナデ
シルエステル、エイコシルエステル、ヘンエイコシルエ
ステル、ドコシルエステル、シクロヘキシルエステル、
ベンジルエステル、フェニルエステル、メトキシエチル
エステル、ジメチルアミノエチルエステル、ジメチルア
ミノプロピルエステル、2−クロロエチルエステル、
2,2,2−トリクロロエチルエステル、2−フルオロ
エチルエステル、2,2,2−トリフルオロエチルエス
テル、2−シアノエチルエステル、メトキシジエチレン
グリコールエステル、メトキシジプロピレングリコール
エステル、メトキシトリエチレングリコールエステル、
トリメチルシリルエステル、トリエチルシリルエステ
ル、トリプロピルシリルエステル、トリブチルシリルエ
ステル、トリヘキシルシリルエステル、トリメトキシシ
リルエステル、トリエトキシシリルエステル、トリプロ
ポキシシリルエステル、トリブトキシシリルエステル、
トリヘキシロキシシリルエステル、トリフェニルシリル
エステル、トリフェノキシシリルエステル等のアクリル
酸又はメタクリル酸のエステル系モノマ、スチレン、α
−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等のスチレ
ン系モノマ、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等
のポリオレフィン系モノマ、塩化ビニル、酢酸ビニル等
のビニル系モノマ、その他アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリルなどのニトリル系モノマなどが挙げられる。
酸以外の不飽和単量体としては、特に制限はなく、例え
ば、アクリル酸又はメタクリル酸のメチルエステル、エ
チルエステル、n−プロピルエステル、iso−プロピル
エステル、n−ブチルエステル、iso−ブチルエステ
ル、sec−ブチルエステル、tert−ブチルエステル、2
−エチルヘキシルエステル、オクチルエステル、ノニル
エステル、デシルエステル、ウンデシルエステル、ドデ
シルエステル、トリデシルエステル、テトラデシルエス
テル、ペンタデシルエステル、ヘキサデシルエステル、
ヘプタデシルエステル、オクタデシルエステル、ノナデ
シルエステル、エイコシルエステル、ヘンエイコシルエ
ステル、ドコシルエステル、シクロヘキシルエステル、
ベンジルエステル、フェニルエステル、メトキシエチル
エステル、ジメチルアミノエチルエステル、ジメチルア
ミノプロピルエステル、2−クロロエチルエステル、
2,2,2−トリクロロエチルエステル、2−フルオロ
エチルエステル、2,2,2−トリフルオロエチルエス
テル、2−シアノエチルエステル、メトキシジエチレン
グリコールエステル、メトキシジプロピレングリコール
エステル、メトキシトリエチレングリコールエステル、
トリメチルシリルエステル、トリエチルシリルエステ
ル、トリプロピルシリルエステル、トリブチルシリルエ
ステル、トリヘキシルシリルエステル、トリメトキシシ
リルエステル、トリエトキシシリルエステル、トリプロ
ポキシシリルエステル、トリブトキシシリルエステル、
トリヘキシロキシシリルエステル、トリフェニルシリル
エステル、トリフェノキシシリルエステル等のアクリル
酸又はメタクリル酸のエステル系モノマ、スチレン、α
−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等のスチレ
ン系モノマ、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等
のポリオレフィン系モノマ、塩化ビニル、酢酸ビニル等
のビニル系モノマ、その他アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリルなどのニトリル系モノマなどが挙げられる。
【0012】重合体の調製は、溶媒中に、不飽和カルボ
ン酸、その他のモノマ及びラジカル重合触媒を含む溶液
を滴下しながら重合させるなどの方法により行うことが
できる。反応温度としては約0〜180℃、好ましくは
約40〜170℃である。滴下時間は1〜10時間、好
ましくは2〜6時間である。使用される有機溶媒として
は、不飽和カルボン酸との反応性がない通常の溶媒なら
いずれも使用できる。重合に使用する有機溶媒として
は、共重合反応中に生成する共重合体を溶解するもので
あれば、特に制限なく単独で又は2種以上の混合物とし
て使用できる。例えば、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、ベンジ
ルアルコール等のアルコール系溶媒、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリ
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノアセテート等のポリアルキレングリコール系溶
媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、シクロヘキ
サノン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、四
塩化炭素、トリクロロエタン等のハロゲン系溶媒、また
環境汚染の問題がない水も溶媒として用いることができ
る。特に、キシレン、トルエンなどの芳香族系溶媒が好
ましい。
ン酸、その他のモノマ及びラジカル重合触媒を含む溶液
を滴下しながら重合させるなどの方法により行うことが
できる。反応温度としては約0〜180℃、好ましくは
約40〜170℃である。滴下時間は1〜10時間、好
ましくは2〜6時間である。使用される有機溶媒として
は、不飽和カルボン酸との反応性がない通常の溶媒なら
いずれも使用できる。重合に使用する有機溶媒として
は、共重合反応中に生成する共重合体を溶解するもので
あれば、特に制限なく単独で又は2種以上の混合物とし
て使用できる。例えば、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、ベンジ
ルアルコール等のアルコール系溶媒、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリ
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノアセテート等のポリアルキレングリコール系溶
媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、シクロヘキ
サノン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、四
塩化炭素、トリクロロエタン等のハロゲン系溶媒、また
環境汚染の問題がない水も溶媒として用いることができ
る。特に、キシレン、トルエンなどの芳香族系溶媒が好
ましい。
【0013】使用するラジカル重合触媒としては、アゾ
系化合物、パーオキシド系化合物等の通常のラジカル重
合に使用できる開始剤が使用できる。具体的には、2,
2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)、2,2′−アゾビス(シクロプロピルプ
ロピオニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(イソブチ
ロニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロ
ニトリル)、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1
−カルボニトリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリル、ベンゾイルパーオ
キシド、ジ−tert−ブチルパーオキシベンゾエート等が
例示される。使用する開始剤の量は特に制限はないが、
好ましくは全モノマー量に対して0.1〜5重量%、さ
らに好ましくは0.2〜4重量%である。得られる重合
体の数平均分子量は特に制限されるものではないが、塗
料用樹脂としての諸特性の面から、好ましくは3,00
0〜200,000、より好ましくは5,000〜5
0,000である。なお、本発明における数平均分子量
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により
測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算した値で
ある。
系化合物、パーオキシド系化合物等の通常のラジカル重
合に使用できる開始剤が使用できる。具体的には、2,
2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)、2,2′−アゾビス(シクロプロピルプ
ロピオニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(イソブチ
ロニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロ
ニトリル)、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1
−カルボニトリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリル、ベンゾイルパーオ
キシド、ジ−tert−ブチルパーオキシベンゾエート等が
例示される。使用する開始剤の量は特に制限はないが、
好ましくは全モノマー量に対して0.1〜5重量%、さ
らに好ましくは0.2〜4重量%である。得られる重合
体の数平均分子量は特に制限されるものではないが、塗
料用樹脂としての諸特性の面から、好ましくは3,00
0〜200,000、より好ましくは5,000〜5
0,000である。なお、本発明における数平均分子量
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により
測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算した値で
ある。
【0014】また、分子量を調節する目的で重合時に適
当な連鎖移動剤を配合してもよい。具体的には、メタン
チオール、エタンチオール、n−プロパンチオール、is
o−プロパンチオール、n−ブタンチオール、2−メチ
ルプロパンチオール、3−メチルプロパンチオール、
1,1−ジメチルエタンチオール、1−ヘキサンチオー
ル、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、ベン
ゼンチオール、2−メチルベンゼンチオール、3−メチ
ルベンゼンチオール、4−メチルベンゼンチオール、2
−エチルベンゼンチオール、3−エチルベンゼンチオー
ル、4−エチルベンゼンチオール、ビス(4−ヒドロキ
シジメチルフェニル)ジスルフィド、ビス(2−クロロ
メチルフェニル)ジスルフィド、ビス(2−ブロモメチ
ルフェニル)ジスルフィド、ジナフチルジスルフィド、
ジ−2−ベンゾチアジスルフィド、α−メチルスチレン
ダイマー、四塩化炭素、四臭化炭素、クロロホルム等が
例示される。連鎖移動剤の配合量は、目的とする重合体
の分子量により適宜選択できる。溶媒の使用量は特に限
定されないが、通常は全モノマーに対して質量比で1/
2〜2倍程度である。重合は、不活性ガス雰囲気下で行
われる。不活性ガスには、窒素、アルゴン、ヘリウム、
ネオンなどが挙げられる。
当な連鎖移動剤を配合してもよい。具体的には、メタン
チオール、エタンチオール、n−プロパンチオール、is
o−プロパンチオール、n−ブタンチオール、2−メチ
ルプロパンチオール、3−メチルプロパンチオール、
1,1−ジメチルエタンチオール、1−ヘキサンチオー
ル、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、ベン
ゼンチオール、2−メチルベンゼンチオール、3−メチ
ルベンゼンチオール、4−メチルベンゼンチオール、2
−エチルベンゼンチオール、3−エチルベンゼンチオー
ル、4−エチルベンゼンチオール、ビス(4−ヒドロキ
シジメチルフェニル)ジスルフィド、ビス(2−クロロ
メチルフェニル)ジスルフィド、ビス(2−ブロモメチ
ルフェニル)ジスルフィド、ジナフチルジスルフィド、
ジ−2−ベンゾチアジスルフィド、α−メチルスチレン
ダイマー、四塩化炭素、四臭化炭素、クロロホルム等が
例示される。連鎖移動剤の配合量は、目的とする重合体
の分子量により適宜選択できる。溶媒の使用量は特に限
定されないが、通常は全モノマーに対して質量比で1/
2〜2倍程度である。重合は、不活性ガス雰囲気下で行
われる。不活性ガスには、窒素、アルゴン、ヘリウム、
ネオンなどが挙げられる。
【0015】また、本発明において上記重合体の溶液に
添加されるチアジアゾール誘導体としては、好ましくは
イオウ置換チアジアゾールであり、更に具体的には、2
−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2,5−
ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−アミ
ノ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2
−メチル−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾー
ル、2−メチルアミノ−5−メルカプト−1,3,4−
チアジアゾール、2−チオ酢酸−5−メルカプト−1,
3,4−チアジアゾールなどがあり、通常知られている
チアジアゾール誘導体はいずれも使用可能である。使用
量としては、特に制限はないが、樹脂固形分に対して
0.1重量%以上50重量%以下の範囲で用いるのが好
ましい。0.1重量%未満では添加効果が少なく銅化合
物との塗料化により増粘が起き、50重量%を越えると
良好な塗膜を形成できにくくなる。
添加されるチアジアゾール誘導体としては、好ましくは
イオウ置換チアジアゾールであり、更に具体的には、2
−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2,5−
ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−アミ
ノ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2
−メチル−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾー
ル、2−メチルアミノ−5−メルカプト−1,3,4−
チアジアゾール、2−チオ酢酸−5−メルカプト−1,
3,4−チアジアゾールなどがあり、通常知られている
チアジアゾール誘導体はいずれも使用可能である。使用
量としては、特に制限はないが、樹脂固形分に対して
0.1重量%以上50重量%以下の範囲で用いるのが好
ましい。0.1重量%未満では添加効果が少なく銅化合
物との塗料化により増粘が起き、50重量%を越えると
良好な塗膜を形成できにくくなる。
【0016】本発明の防汚塗料用組成物に使用される銅
化合物防汚剤としては、クロム酸第二銅、フェロシアニ
ン酸第二銅、キノリン第二銅、δ−ハイドロキノン第二
銅、オレイン酸第二銅、硝酸第二銅、燐酸第二銅、酒石
酸第二銅、酸化第一銅、よう化第一銅、亜硫酸第一銅な
どがある。使用量としては、特に制限はないが、樹脂固
形分に対して50重量%以上500重量%以下の範囲で
用いるのが好ましい。50重量%未満では充分な防汚効
果を発揮できない傾向にあり、500重量%を越えると
良好な塗膜を形成できない傾向にある。
化合物防汚剤としては、クロム酸第二銅、フェロシアニ
ン酸第二銅、キノリン第二銅、δ−ハイドロキノン第二
銅、オレイン酸第二銅、硝酸第二銅、燐酸第二銅、酒石
酸第二銅、酸化第一銅、よう化第一銅、亜硫酸第一銅な
どがある。使用量としては、特に制限はないが、樹脂固
形分に対して50重量%以上500重量%以下の範囲で
用いるのが好ましい。50重量%未満では充分な防汚効
果を発揮できない傾向にあり、500重量%を越えると
良好な塗膜を形成できない傾向にある。
【0017】本発明の防汚塗料用組成物は、脂肪族アマ
イド系分散及びダレ止め剤を使用することにより、良好
な分散状態を保ったまま長期間増粘の少ない安定な塗料
組成物を提供することができる。本発明の防汚塗料用組
成物に使用される脂肪族アマイド系分散及びダレ止め剤
としては、ディスパロン6900−20X(楠本化成
(株))、ターレン5200−25、7200−20、
7500−20、8300−20、8400−20、8
700−20、KY2000、KY4000、M102
0、DO530、BA600、VA100、VA80
0、フローノンSP1000、SH290、チクゾール
W300(共栄社化学(株))などがあり、使用量とし
ては、特に制限はないが、樹脂固形分に対して0.01
重量%以上30重量%以下の範囲で用いるのが好まし
い。0.01重量%未満では添加効果がなく防汚剤及び
顔料が充分に分散しにくく、30重量%を越えると良好
な塗料又は塗膜を形成できにくくなる。
イド系分散及びダレ止め剤を使用することにより、良好
な分散状態を保ったまま長期間増粘の少ない安定な塗料
組成物を提供することができる。本発明の防汚塗料用組
成物に使用される脂肪族アマイド系分散及びダレ止め剤
としては、ディスパロン6900−20X(楠本化成
(株))、ターレン5200−25、7200−20、
7500−20、8300−20、8400−20、8
700−20、KY2000、KY4000、M102
0、DO530、BA600、VA100、VA80
0、フローノンSP1000、SH290、チクゾール
W300(共栄社化学(株))などがあり、使用量とし
ては、特に制限はないが、樹脂固形分に対して0.01
重量%以上30重量%以下の範囲で用いるのが好まし
い。0.01重量%未満では添加効果がなく防汚剤及び
顔料が充分に分散しにくく、30重量%を越えると良好
な塗料又は塗膜を形成できにくくなる。
【0018】本発明の防汚塗料用組成物に、さらにシア
ノ芳香族系毒物を使用することにより、長期間増粘のな
い均一な塗料を得ることができる。本発明の防汚塗料用
組成物に使用されるシアノ芳香族系毒物としては、2,
4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、2,
4,5,6−テトラブロモイソフタロニトリル、2−ア
ミノ−1−ブトキシカルボニル−4,5−ジシアノイミ
ダゾール、1−アセチル−3−(2−クロロフェニル)
−4−シアノピロール等があり、これらの使用量は、特
に制限されないが、樹脂固形分に対して1重量%以上5
0重量%以下が好ましい。1重量%未満では防汚剤とし
ての効果を充分に示さず、50重量%を越えると良好な
塗膜が形成されにくい。さらに、本発明の防汚塗料用組
成物には、本発明の効果を損なわない程度にその他の重
合体を混合することもできる。上記防汚塗料用組成物
は、公知の顔料等の着色剤、公知の増量剤、その他の公
知の防汚剤、各種添加剤を配合して防汚塗料とすること
ができる。
ノ芳香族系毒物を使用することにより、長期間増粘のな
い均一な塗料を得ることができる。本発明の防汚塗料用
組成物に使用されるシアノ芳香族系毒物としては、2,
4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、2,
4,5,6−テトラブロモイソフタロニトリル、2−ア
ミノ−1−ブトキシカルボニル−4,5−ジシアノイミ
ダゾール、1−アセチル−3−(2−クロロフェニル)
−4−シアノピロール等があり、これらの使用量は、特
に制限されないが、樹脂固形分に対して1重量%以上5
0重量%以下が好ましい。1重量%未満では防汚剤とし
ての効果を充分に示さず、50重量%を越えると良好な
塗膜が形成されにくい。さらに、本発明の防汚塗料用組
成物には、本発明の効果を損なわない程度にその他の重
合体を混合することもできる。上記防汚塗料用組成物
は、公知の顔料等の着色剤、公知の増量剤、その他の公
知の防汚剤、各種添加剤を配合して防汚塗料とすること
ができる。
【0019】公知の顔料として代表的なものには、酸化
チタン(チタン白)、ベンガラ、カーボンブラック、フ
タロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の無機
顔料、アゾ系、シアニン系、キナクリドン系等の有機顔
料を用いることができるが、通常は無機顔料が用いられ
る。公知の増量剤としては、硫酸バリウム、炭酸カルシ
ウム、タルク、マイカ、シリカ等がある。その他の公知
の代表的な防汚剤としては、酸化亜鉛、クロム酸亜鉛、
クロム酸ストロンチウム等の無機防汚剤があり、有機防
汚剤としては、4,5−ジクロロ−2−N−オクチル−
3(2H)−イソチアゾロン等がある。また、防汚剤と
して有機錫化合物、トリアジン化合物、有機硫黄化合物
等を併用することは何ら妨げるものではない。さらに、
溶出助剤としてロジン、ガムロジン、ウッドロジン、ト
ール油ロジン等を併用することも可能である。このよう
にして得られる本発明の防汚塗料用組成物は、船底塗
料、漁網用塗料等として有用である。
チタン(チタン白)、ベンガラ、カーボンブラック、フ
タロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の無機
顔料、アゾ系、シアニン系、キナクリドン系等の有機顔
料を用いることができるが、通常は無機顔料が用いられ
る。公知の増量剤としては、硫酸バリウム、炭酸カルシ
ウム、タルク、マイカ、シリカ等がある。その他の公知
の代表的な防汚剤としては、酸化亜鉛、クロム酸亜鉛、
クロム酸ストロンチウム等の無機防汚剤があり、有機防
汚剤としては、4,5−ジクロロ−2−N−オクチル−
3(2H)−イソチアゾロン等がある。また、防汚剤と
して有機錫化合物、トリアジン化合物、有機硫黄化合物
等を併用することは何ら妨げるものではない。さらに、
溶出助剤としてロジン、ガムロジン、ウッドロジン、ト
ール油ロジン等を併用することも可能である。このよう
にして得られる本発明の防汚塗料用組成物は、船底塗
料、漁網用塗料等として有用である。
【0020】
【実施例】つぎに実施例により本発明を説明するが、本
発明は何らこれらに限定されるものではない。
発明は何らこれらに限定されるものではない。
【0021】製造例1 攪拌装置、コンデンサー、窒素ガス導入管、滴下ロー
ト、温度計を備えた4つ口フラスコにキシレン125.
0gを挿入し攪拌しながら95℃に保持した。次に、メ
タクリル酸n−ブチル234.2g、メタクリル酸1
5.8g、2,2′−アゾビスイソブチルニトリル(以
下AIBNと略記する)2.5gの混合物を、窒素ガス
気流下攪拌しながら3時間かけて滴下した。滴下終了
後、さらに攪拌しながら95℃で1時間保温した。次
に、キシレン50.0g、AIBN0.5gの混合物を
1時間かけて滴下した後、95℃で2時間保温し、キシ
レン575.0gを添加した後放冷しワニスを製造し
た。該重合体の数平均分子量は、22,000であっ
た。
ト、温度計を備えた4つ口フラスコにキシレン125.
0gを挿入し攪拌しながら95℃に保持した。次に、メ
タクリル酸n−ブチル234.2g、メタクリル酸1
5.8g、2,2′−アゾビスイソブチルニトリル(以
下AIBNと略記する)2.5gの混合物を、窒素ガス
気流下攪拌しながら3時間かけて滴下した。滴下終了
後、さらに攪拌しながら95℃で1時間保温した。次
に、キシレン50.0g、AIBN0.5gの混合物を
1時間かけて滴下した後、95℃で2時間保温し、キシ
レン575.0gを添加した後放冷しワニスを製造し
た。該重合体の数平均分子量は、22,000であっ
た。
【0022】製造例2 攪拌装置、コンデンサー、窒素ガス導入管、滴下ロー
ト、温度計を備えた4つ口フラスコにキシレン150.
0g挿入し攪拌しながら95℃に保持した。次に、メタ
クリル酸2−エチルヘキシル286.3g、メタクリル
酸13.1g、AIBN3.00gの混合物を、窒素ガ
ス気流下攪拌しながら3時間かけて滴下した。滴下終了
後、さらに攪拌しながら95℃で1時間保温した。次
に、キシレン100.0g、AIBN0.6gの混合物
を1時間かけて滴下した後、95℃で2時間保温し、キ
シレン200.0gを添加した後放冷しワニスを製造し
た。該重合体の数平均分子量は、18,300であっ
た。
ト、温度計を備えた4つ口フラスコにキシレン150.
0g挿入し攪拌しながら95℃に保持した。次に、メタ
クリル酸2−エチルヘキシル286.3g、メタクリル
酸13.1g、AIBN3.00gの混合物を、窒素ガ
ス気流下攪拌しながら3時間かけて滴下した。滴下終了
後、さらに攪拌しながら95℃で1時間保温した。次
に、キシレン100.0g、AIBN0.6gの混合物
を1時間かけて滴下した後、95℃で2時間保温し、キ
シレン200.0gを添加した後放冷しワニスを製造し
た。該重合体の数平均分子量は、18,300であっ
た。
【0023】製造例3 攪拌装置、コンデンサー、窒素ガス導入管、滴下ロー
ト、温度計を備えた4つ口フラスコにキシレン125.
0gを挿入し攪拌しながら95℃に保持した。次に、メ
タクリル酸n−ブチル234.2g、メタクリル酸1
5.8g、AIBN2.5gの混合物を、窒素ガス気流
下攪拌しながら3時間かけて滴下した。滴下終了後、さ
らに攪拌しながら95℃で1時間保温した。次に、キシ
レン50.0g、AIBN0.5gの混合物を1時間か
けて滴下した後、95℃で2時間保温し、キシレン20
0.0g、次いでn−ブタノール41.6gを添加した
後放冷しワニスを製造した。該重合体の数平均分子量
は、21,400であった。
ト、温度計を備えた4つ口フラスコにキシレン125.
0gを挿入し攪拌しながら95℃に保持した。次に、メ
タクリル酸n−ブチル234.2g、メタクリル酸1
5.8g、AIBN2.5gの混合物を、窒素ガス気流
下攪拌しながら3時間かけて滴下した。滴下終了後、さ
らに攪拌しながら95℃で1時間保温した。次に、キシ
レン50.0g、AIBN0.5gの混合物を1時間か
けて滴下した後、95℃で2時間保温し、キシレン20
0.0g、次いでn−ブタノール41.6gを添加した
後放冷しワニスを製造した。該重合体の数平均分子量
は、21,400であった。
【0024】実施例1〜10 上記製造例で製造した各ワニスについて樹脂固形分15
gに相当するワニスに、亜酸化銅(日進ケムコ(株)社
製)45g及び表1に示す物質を配合し、さらにガラス
ビーズ(直径2mm)を加えて、メカニカルスターラーを
用いて混練攪拌後、ガラスビーズを濾別して防汚塗料用
組成物を調製した。
gに相当するワニスに、亜酸化銅(日進ケムコ(株)社
製)45g及び表1に示す物質を配合し、さらにガラス
ビーズ(直径2mm)を加えて、メカニカルスターラーを
用いて混練攪拌後、ガラスビーズを濾別して防汚塗料用
組成物を調製した。
【0025】
【表1】
【0026】比較例1〜9 上記製造例で製造した各ワニスについて樹脂固形分15
gに相当するワニスに、亜酸化銅(日進ケムコ(株)社
製)45g及び表2に示す物質を配合し、さらにガラス
ビーズ(直径2mm)を加えて、メカニカルスターラーを
用いて混練攪拌後、ガラスビーズを濾別して防汚塗料用
組成物を調製した。
gに相当するワニスに、亜酸化銅(日進ケムコ(株)社
製)45g及び表2に示す物質を配合し、さらにガラス
ビーズ(直径2mm)を加えて、メカニカルスターラーを
用いて混練攪拌後、ガラスビーズを濾別して防汚塗料用
組成物を調製した。
【0027】
【表2】
【0028】貯蔵安定性試験 上記実施例1〜10及び比較例1〜9で調製した防汚塗
料用組成物を丸型金属缶中で密栓して50℃の恒温槽中
で一晩保存し、キシレン10〜20mlを加えて希釈し、
クレブスストマー粘度計により測定した粘度が80KU
程度になるように調整し粘度を20℃で測定した。さら
に、防汚塗料用組成物を丸型金属缶中で密栓して50℃
の恒温槽中で12日間保存した。保存後、防汚塗料用組
成物の状態を観察するとともに、20℃で粘度を測定し
た。その結果を表3及び表4に示す。
料用組成物を丸型金属缶中で密栓して50℃の恒温槽中
で一晩保存し、キシレン10〜20mlを加えて希釈し、
クレブスストマー粘度計により測定した粘度が80KU
程度になるように調整し粘度を20℃で測定した。さら
に、防汚塗料用組成物を丸型金属缶中で密栓して50℃
の恒温槽中で12日間保存した。保存後、防汚塗料用組
成物の状態を観察するとともに、20℃で粘度を測定し
た。その結果を表3及び表4に示す。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】比較例1〜3により調製したチアジアゾー
ル誘導体並びに脂肪族アマイド系分散及びダレ止め剤を
含まない防汚塗料用組成物は、プリン状になり防汚塗料
用組成物として使用できなかった。一方、比較例4〜9
の脂肪族アマイド系以外の分散及びダレ止め剤を用いて
調製した防汚塗料用組成物は、増粘するだけでなく粒々
状の分散できなかったものが残り、均一な組成物が得ら
れなかった。本発明の実施例1〜10により調製した防
汚塗料用組成物は、著しい増粘抑制効果を示すと同時に
内容物が均一に分散できた。
ル誘導体並びに脂肪族アマイド系分散及びダレ止め剤を
含まない防汚塗料用組成物は、プリン状になり防汚塗料
用組成物として使用できなかった。一方、比較例4〜9
の脂肪族アマイド系以外の分散及びダレ止め剤を用いて
調製した防汚塗料用組成物は、増粘するだけでなく粒々
状の分散できなかったものが残り、均一な組成物が得ら
れなかった。本発明の実施例1〜10により調製した防
汚塗料用組成物は、著しい増粘抑制効果を示すと同時に
内容物が均一に分散できた。
【0032】塗装試験 上記貯蔵安定性試験に使用した50℃、12日間保存す
る前の防汚塗料用組成物を用いて、FRP板上に塗膜を
作成し室温下2日間自然乾燥した。得られた塗膜の状態
を観察し、結果を表5及び表6に示す。良好なものを
○、不良なものを×とした。
る前の防汚塗料用組成物を用いて、FRP板上に塗膜を
作成し室温下2日間自然乾燥した。得られた塗膜の状態
を観察し、結果を表5及び表6に示す。良好なものを
○、不良なものを×とした。
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】表5及び表6から明らかなように、本発明
の防汚塗料用組成物(実施例1〜10)を用いた場合に
は、非常に平滑な表面を持つ塗膜を形成することができ
た。一方、比較例1〜9の防汚塗料用組成物を用いて作
成した塗膜は表面に多くのブツブツが発生し表面平滑性
が著しく悪かった。
の防汚塗料用組成物(実施例1〜10)を用いた場合に
は、非常に平滑な表面を持つ塗膜を形成することができ
た。一方、比較例1〜9の防汚塗料用組成物を用いて作
成した塗膜は表面に多くのブツブツが発生し表面平滑性
が著しく悪かった。
【0036】塗膜消耗性試験 上記塗装試験で得られた塗膜付きFRP板をディスクロ
ーター板に取付け海水(水温15±2℃)で一定速度
(周速約15ノット)で2カ月間回転させ、塗膜表面の
観察を行った。結果を表7及び表8に示す。
ーター板に取付け海水(水温15±2℃)で一定速度
(周速約15ノット)で2カ月間回転させ、塗膜表面の
観察を行った。結果を表7及び表8に示す。
【0037】
【表7】
【0038】
【表8】
【0039】表7及び表8から明らかなように、本発明
の防汚塗料用組成物は得られる塗膜の消耗が非常に均一
に起こり、防汚塗料用組成物として非常に有効であるこ
とが分かった。ところが、比較例1〜9の防汚塗料用組
成物を用いて作成した塗膜の消耗は不均一に起こり、試
験開始前に比べて塗膜表面の凹凸が一層顕著になり海水
との摩擦抵抗が非常に高くなった。
の防汚塗料用組成物は得られる塗膜の消耗が非常に均一
に起こり、防汚塗料用組成物として非常に有効であるこ
とが分かった。ところが、比較例1〜9の防汚塗料用組
成物を用いて作成した塗膜の消耗は不均一に起こり、試
験開始前に比べて塗膜表面の凹凸が一層顕著になり海水
との摩擦抵抗が非常に高くなった。
【0040】
【発明の効果】本発明の防汚塗料用組成物は、有機錫共
重合体のような危険性を有さず、かつ、良好な自己崩壊
性を示し、さらに銅化合物との混練によっても増粘ゲル
化せず、表面平滑性に優れた塗膜を形成できる。
重合体のような危険性を有さず、かつ、良好な自己崩壊
性を示し、さらに銅化合物との混練によっても増粘ゲル
化せず、表面平滑性に優れた塗膜を形成できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)1種以上の不飽和カルボン酸及び
これと共重合可能な1種以上の他の不飽和単量体を重合
して得られた重合体、(B)チアジアゾ−ル誘導体、
(C)銅化合物防汚剤並びに(D)脂肪族アマイド系分
散及びダレ止め剤を含有してなる防汚塗料用組成物。 - 【請求項2】 さらにシアノ芳香族系毒物を含有する請
求項1記載の防汚塗料用組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15164093A JPH0711173A (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | 防汚塗料用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15164093A JPH0711173A (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | 防汚塗料用組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0711173A true JPH0711173A (ja) | 1995-01-13 |
Family
ID=15522981
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15164093A Pending JPH0711173A (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | 防汚塗料用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0711173A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1030071A (ja) * | 1996-04-17 | 1998-02-03 | Nof Corp | 塗料組成物 |
JP2003176442A (ja) * | 1996-04-17 | 2003-06-24 | Nippon Yushi Basf Coatings Kk | 塗料組成物 |
JP2003176443A (ja) * | 1996-04-17 | 2003-06-24 | Nippon Yushi Basf Coatings Kk | 塗料組成物の製造方法 |
JP2003176444A (ja) * | 1996-04-17 | 2003-06-24 | Nippon Yushi Basf Coatings Kk | 塗料組成物 |
JP2003211081A (ja) * | 1996-04-17 | 2003-07-29 | Nippon Yushi Basf Coatings Kk | 塗装方法 |
JP2006183059A (ja) * | 1996-04-17 | 2006-07-13 | Basf Coatings Japan Ltd | 塗料組成物 |
WO2007074656A1 (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-05 | Chugoku Marine Paints, Ltd. | ハイソリッド防汚塗料組成物、防汚塗膜、塗膜付き基材、防汚性基材、基材表面への塗膜の形成方法、基材の防汚方法およびハイソリッド多液型防汚塗料組成物セット |
JP2008291141A (ja) * | 2007-05-25 | 2008-12-04 | Chugoku Marine Paints Ltd | ハイソリッド型防汚塗料組成物、該組成物からなる塗膜、該塗膜で被覆された基材および防汚方法 |
WO2019069822A1 (ja) * | 2017-10-02 | 2019-04-11 | Agc株式会社 | フッ素系塗料 |
-
1993
- 1993-06-23 JP JP15164093A patent/JPH0711173A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1030071A (ja) * | 1996-04-17 | 1998-02-03 | Nof Corp | 塗料組成物 |
JP2003176442A (ja) * | 1996-04-17 | 2003-06-24 | Nippon Yushi Basf Coatings Kk | 塗料組成物 |
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WO2007074656A1 (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-05 | Chugoku Marine Paints, Ltd. | ハイソリッド防汚塗料組成物、防汚塗膜、塗膜付き基材、防汚性基材、基材表面への塗膜の形成方法、基材の防汚方法およびハイソリッド多液型防汚塗料組成物セット |
JP5417599B2 (ja) * | 2005-12-28 | 2014-02-19 | 中国塗料株式会社 | ハイソリッド防汚塗料組成物、防汚塗膜、塗膜付き基材、防汚性基材、基材表面への塗膜の形成方法、基材の防汚方法およびハイソリッド多液型防汚塗料組成物セット |
JP2008291141A (ja) * | 2007-05-25 | 2008-12-04 | Chugoku Marine Paints Ltd | ハイソリッド型防汚塗料組成物、該組成物からなる塗膜、該塗膜で被覆された基材および防汚方法 |
WO2019069822A1 (ja) * | 2017-10-02 | 2019-04-11 | Agc株式会社 | フッ素系塗料 |
JPWO2019069822A1 (ja) * | 2017-10-02 | 2020-10-22 | Agc株式会社 | フッ素系塗料 |
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